JP2000281894A - 硬化型組成物 - Google Patents

硬化型組成物

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JP2000281894A
JP2000281894A JP11094474A JP9447499A JP2000281894A JP 2000281894 A JP2000281894 A JP 2000281894A JP 11094474 A JP11094474 A JP 11094474A JP 9447499 A JP9447499 A JP 9447499A JP 2000281894 A JP2000281894 A JP 2000281894A
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polymer
curable composition
molecule
thiol
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JP11094474A
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English (en)
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Koju Echigoya
幸樹 越後谷
Kazuhisa Sakae
一久 榮
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Toray Thiokol Co Ltd
Original Assignee
Toray Thiokol Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】物性変動が少なく、硬化物表面を艶消し状とし
たシーリング材、塗料および接着剤として有用な硬化型
組成物を提供する。 【解決手段】(a)1分子中に2個以上のチオール基を
有するポリマーと、(b)硬化剤として1分子中に2個
以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化
合物と、(c)無機微小中空体からなる硬化型組成物で
あって、(c)無機微小中空体の配合割合が、(a)1
分子中に2個以上のチオール基を有するポリマー100
重量部に対して、0.5〜50重量部である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬化型組成物に関
し、特に硬化物物性に影響せず、硬化物表面の艶を無く
し、かつ汚れが付きにくいシーリング材、塗料および接
着剤として好適に用いられる硬化型組成物に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリサルファイド樹脂、ウレタン
樹脂、シリコーン樹脂および変性シリコーン樹脂は、硬
化剤と混合することで、室温で容易に高分子量化するこ
とから、シーリング材として広く使用されている。使用
分野としては、建築、土木および電気分野等多岐に渡っ
ており使用場所によっては艶消しであることを要求され
ることがある。艶消し状硬化物としては、微小中空体を
用いた技術が多数報告されているが、本出願人は特開平
7−113073号公報に、ポリサルファイド樹脂、ウ
レタン樹脂、シリコーン樹脂および変性シリコーン樹脂
等の樹脂成分と、プラスチックバルーンおよび/または
シリカ系バルーンからなる艶消しシーリング組成物を提
案している。しかしながら、ウレタン樹脂、シリコーン
樹脂および変性シリコーン樹脂によるシーリング組成物
は、汚れが付着しやすいという問題があり、ポリサルフ
ァイド樹脂は使用される硬化剤成分が着色性の強い金属
酸化物が主であるため、淡色の硬化物が得られ難い等の
問題がある。また、プラスチックバルーン及び無機系充
填剤等で表面被覆したプラスチックバルーンの使用に際
しては、低比重なために、配合時にバルーンが舞い上が
り作業性が著しく悪くなったり、硬化物物性が変化する
等の欠点がある。
【0003】一方、特開昭52−125563号公報お
よび特開平4−366121号公報には、ポリサファイ
ドポリマーやポリサルファイドポリエーテルポリマー
を、イソシアネート化合物により硬化させ、発泡が少な
く良好な耐候性を有し、しかも硬化物表面に汚れが付着
しにくい白色系の硬化物が容易に得られ、シーリング材
に好適な硬化型組成物が提案されている。
【0004】しかしながら、これら従来の硬化型組成物
は硬化させた後に硬化物表面の艶が有るため、艶消しで
あることを要求される部位には使用しにくいという問題
点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、1分
子中に2個以上チオール基を含むポリマーと1分子中に
2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネー
ト化合物との反応による硬化型組成物において、硬化物
表面に艶がなく、かつ汚れの付きにくいシーリング材、
塗料および接着剤として有用な硬化型組成物を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するため
に、本発明は次の構成からなる。
【0007】すなわち、本発明の硬化型組成物は、
(a)1分子中に2個以上のチオール基を有するポリマ
ーと、(b)1分子中に2個以上のイソシアネート基を
有するポリイソシアネート化合物と、(c)無機微小中
空体からなることを特徴とする硬化型組成物である。
【0008】また、本発明の硬化型組成物は、次の好ま
しい態様を含んでいる。
【0009】(1)(c)無機微小中空体が(a)1分子
中に2個以上のチオール基を有するポリマー100重量
部に対し、0.5〜50重量部含有されていることを特
徴とする硬化型組成物。
【0010】(2)(c)無機微小中空体の外殻がシリカ
系微小中空体で構成されることを特徴とする硬化型組成
物。
【0011】(3)(a)1分子中に2個以上のチオール
基を有するポリマーが、主鎖中に、(ア)−(R1O)n
−(但し、R1は炭素数2〜4のアルキレン基、nは6
〜200の整数を示す。)で表されるポリエーテル部分
と、−(C24OCH2OC2 4−SX)−、および−
(CH2CH(OH)CH2−SX)−(但し、xは1〜
5の整数である。)で表される構造単位とを含有し、か
つ、末端に、−C24OCH2OC24−SHおよび/
または−CH2CH(OH)CH2−SHで表されるチオ
ール基を有するポリサルファイドポリエーテルポリマー
であることを特徴とする硬化型組成物。
【0012】(4)(a)1分子中に2個以上のチオール
基を有するポリマーが、主鎖中に、(イ)−(C24
CH2OC24−SX)−(但し、xは1〜5の整数であ
る。)で表される構造単位を含有しかつ末端に(エ)−
24OCH2OC24−SHで表されるチオール基を
有するポリサルファイドポリマーであることを特徴とす
る硬化型組成物。
【0013】(5)(b)1分子中に2個以上のイソシア
ネート基を有する化合物中のイソシアネート基と、
(a)1分子中に2個以上のチオール基を有するポリマ
ー中のチオール基とのモル比(イソシアネート基/チオ
ール基)が0.5〜4.0であることを特徴とする硬化
型組成物。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0015】本発明の硬化型組成物において、(a)1
分子中に2個以上のチオール基を有するポリマーは、エ
ーテル結合、チオエーテル結合、ジスルフィド結合およ
びウレタン結合およびエステル結合を含むものであって
良い。
【0016】このような1分子中に2個以上のチオール
基を有するポリマーの好ましい例としては、特公昭47
−48279号公報に記載されるポリオキシアルキレン
ポリオールや、米国特許第4,092,293号明細書お
よび特公昭46−3389号公報に記載されているポリ
メルカプタンが挙げられる。また、この他の既知化合物
としては、米国特許第3,923,748号明細書に記載
のチオール基末端液状ポリマー、米国特許第4,366,
307号明細書に記載の液状チオエーテルの内のチオー
ル基末端のもの等が挙げられる。さらに、特に好ましい
化合物としては、下記記載の(1)ポリサルファイドポリ
エーテルポリマーおよび(2)ポリサルファイドポリマー
である。
【0017】このような1分子中に2個以上のチオール
基を有するポリマーの数平均分子量は、好ましくは10
0〜200,000であり、より好ましくは400〜1
00,000である。
【0018】(1)ポリサルファイドポリエ−テルポリマ
本発明の硬化型組成物で好ましく用いられるポリサルフ
ァイドポリエーテルポリマーは、主鎖中に、(イ) −
(−R1O)n−(但し、R1は炭素数2〜4のアルキレ
ン基、nは6〜200の整数を示す。)で表されるポリ
エーテル部分と、(ウ)−(−C24OCH2OCH2−S
X)−および(エ)−(CH2CH(OH)CH2−SX
−(但し、xは1〜5の整数である。)で示される構造
単位とを含有し、かつ末端に、(オ)−C24OCH2
CH24−SHおよび/または(カ)−CH2CH(O
H)CH2−SHで示されるチオール基を有する化合物
である。
【0019】このポリサルファイドポリエーテルポリマ
ー中において、(イ)のポリエーテル部分と(ウ)で示
される構造単位は、任意の配列で結合していてよい。ま
たそれらの割合は、(イ)の−(R1O)n -成分が2
〜95重量%、(ウ)のC2 4OCH2OCH2−Sx成
分が3〜70重量%および(エ)のCH2CH(OH)
CH2−SH成分が1〜50重量%となることが好まし
い。
【0020】このポリサルファイドポリエーテルポリマ
ーの数平均分子量は、通常600〜200,000であ
り、好ましくは800〜50,000である。このよう
なポリサルファイドポリエーテルポリマーは、例えば特
開平4−363325号公報に記載されているように、
ポリオキシアルキレングリコールにエピハロヒドリンを
付加して得られるハロゲン末端プレポリマーとポリサル
ファイドポリマーを、95/5〜5/95のような重量
比で水硫化アルカリおよび/または多硫化アルカリとと
もに反応させる方法により製造することができる。
【0021】(2)ポリサルファイドポリマ− 本発明の硬化型組成物で好ましく用いられるポリサルフ
ァイドポリマーは、主鎖中に、(ウ)−(C24OCH2
OCH24−SX)−(但し、xは1〜5の整数であ
る。)で表される構造単位を含有し、かつ末端に、(オ)
−C24OCH2OCH24−SHで表されるチオール
基を有するものである。このポリサルファイドポリマー
は、室温で流動性を有し、数平均分子量が好ましくは1
00〜200,000であり、より好ましくは400〜
50,000である。
【0022】このようなポリサルファイドポリマーの好
ましい例は、米国特許2,466,963号明細書に記載
されている。
【0023】本発明において、(b)1分子中にイソシ
アネート基を2個以上含む化合物としては、有機ポリイ
ソシアネート化合物および/または活性水素含有化合物
に有機ポリイソシアネート化合物を反応させて得られる
ウレタンプレポリマーが好ましく用いられる。
【0024】有機ポリイソシアネート化合物としては、
具体的にはトリレンジイソシアネート、ジフェニルメタ
ンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシ
アネート(クルードMDI)、キシリレンジイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジ
イソシアネート等が挙げられる。
【0025】また活性水素含有化合物としては、水酸基
末端ポリエステル、多価ポリアルキレンエーテル、水酸
基末端ポリウレタン重合体、アクリル共重合体に水酸基
を導入したアクリルポリオール、水酸基末端ポリブタジ
エン、多価ポリチオエーテル、ポリアセタール、脂肪族
ポリオール、およびSH基を2個以上有するアルキレン
チオールを包含するアルカン、アルケンおよび脂肪族チ
オール、末端にSH基を有するポリサルファイドポリマ
−、芳香族、脂肪族及び複素環ジアミン等を包含するシ
アミン、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0026】ウレタンプレポリマーは、前述の活性水素
含有化合物と有機ポリイソシアネート化合物を、イソシ
アネ−ト化合物過剰の条件で反応させることにより得ら
れる。
【0027】本発明の硬化型組成物においては、上記
(b)化合物中のイソシアネ−ト基と、上述した(a)
のチオール基含有ポリマー中のチオール基とのモル比
(イソシアネート基/チオール基)が0.5〜4.0と
なるように配合することが好ましい。前記モル比が0.
5未満では、組成物が十分に高分子量化しないため好ま
しくなく、一方4.0を超えると硬化物が硬く脆いもの
となり、好ましくない。本発明において、より好ましい
モル比は、0.7〜3.0である。
【0028】本発明の(c)無機微小中空体は、マイク
ロスフェアー、マイクロバルーン、ホローバブル、シン
タクティックフォームと呼ばれるもののなかで、ガラス
バルーン、シリカバルーン、シラスバルーン、アルミナ
バルーン等の中空体が本質的に無機材質のみからなり、
粒径範囲が5〜350μmであれば特に限定されるもの
ではなく、いずれの使用も可能である。特に好ましいも
のは、汎用性、価格および強度上からシリカバルーンで
ある。
【0029】本発明においては、公知各種のシリカ系微
小中空体が使用可能である。このようなシリカ系微小中
空体の例としては、太平洋セメント(株)から販売され
ている“E−SPHERES”シリーズや日本フィライ
ト(株)より販売されている“フィライト”シリーズの
シリカ系微小中空体が挙げられる。
【0030】上記微小中空球の添加量は、(a)一分子
中に2個以上のチオ−ル基を有するポリマ−100重量
部に対し0.5〜50重量部が好ましく、特に1〜30
重量部が好ましい。0.5重量部未満では艶消し効果に
乏しく、50重量部を超えると物性変動が大きくなり、
作業性も低下し好ましくない。 [その他の配合物]本発明の硬化型組成物には、経済性、
組成物を施工する際の作業性および硬化後の物性を改良
する目的で、炭酸カルシウム、タルク、クレー、酸化チ
タン、シリカ、ゼオライト、パーライト等の充填材、フ
タル酸エステル、ブチルベンジルフタレート、塩素化パ
ラフィン、水添ターフェニル、また特願平09−061
967号明細書記載のキシレン樹脂等の可塑剤、添加剤
として特開平7−268058号明細書記載の不飽和化
合物および/または亜リン酸エステル化合物を、配合し
用いることが出来る。
【0031】前記キシレン樹脂とは、キシレンまたはメ
シチレンとホルマリンとを強酸触媒下で反応させて得ら
れる淡黄色透明の水飴状樹脂で、キシレンが原料である
ものがキシレンホルムアルデヒド樹脂で、キシレンの3
つの異性体の中ではメタキシレンが最も反応性が高い。
また、メシチレンが出発原料であるものがメシチレンホ
ルムアルデヒド樹脂となる。これらの樹脂は、キシレン
またはメシチレンとホルマリンとのモル比を変えること
で、粘度や組成を調整することができる。
【0032】また、得られた樹脂は主としてキシレン核
またはメシチレン核がメチレン、アセタールまたはエー
テル結合で結ばれ、末端にキシレン核またはメシチレン
核および一部メチロール基やメトキシメチル基等を有す
る多分子性の構造をもつもので、数平均分子量が通常2
50〜700程度のオリゴマーである。
【0033】また、前記不飽和化合物とは、炭素−炭素
二重結合および/または三重結合を有する不飽和炭化水
素、不飽和エステル、不飽和エーテル、不飽和アルデヒ
ド、不飽和ケトンおよび不飽和アルコール類等である。
不飽和炭化水素としては、1−オクテン、1−ヘキサデ
セン、1−オクチン、1−ヘキサデシンおよび1,4−
オクタジエン−7−イン等が挙げられ、不飽和エステル
としては、オレイン酸オクチル、リノレン酸オクチル、
メチルアセチルリシノレート、アジピン酸ジオレイル、
オレイン酸モノグリセライド、オレイン酸ジグリセライ
ド、トリオレイルホスフェート、アクリル酸オクチル、
ケイ皮酸オクチル、2−ヒドロキシオクチルアクリレー
ト等が挙げられる。不飽和エーテルとしては、1−オク
テニルメチルエーテル、シンナミルメチルエーテル、ア
ネトール、ジブテニルエーテル、1−オクテニルヒドロ
キシメチルエーテル等が、また不飽和アルデヒドとして
は、オレイルアルデヒド、シンナムアルデヒド、2,3
−ヘキセナール、シトラール、シトロネラール、6−ヒ
ドロキシヘキセナール等が挙げられる。また不飽和ケト
ンとしては、1−オクテン−4−オン、1−ヘキサデセ
ン−4−オン、イローン、ヨノーン、8−ヒドロキシオ
クテン−4−オン等、不飽和アルコールとしては、シン
ナミルアルコール、オイゲノール、オレイルアルコー
ル、10−ウンデセン−1−オール、リノレイルアルコ
ール、キウリアルコール、ゲラニオール、シトロネロー
ル、イソフィトールおよびリナロール等が挙げられる。
【0034】また、これら不飽和化合物の中でもOH基
を含有するものが好ましく、上述の不飽和アルコールの
他、オレイン酸モノグリセライド、オレイン酸ジグリセ
ライド、2−ヒドロキシオクチルアクリレート、1−オ
クテニルヒドロキシメチルエーテル、6−ヒドロキシヘ
キセナールおよび8−ヒドロキシオクテン−4−オン等
のOH基およびその他の官能基を含有する不飽和化合物
が挙げられる。特に、不飽和アルコールの中では、1級
OH基を1個のみ含有するものがより好ましい。
【0035】これら化合物の例としては、シンナミルア
ルコール、オイゲノール、オレイルアルコール、10−
ウンデセン−1−オール、リノレイルアルコール、キウ
リアルコール、ゲラニオールおよびシトロネロール等挙
げられる。オレイルオルコールとしては、新日本理化
(株)製 商品名:アンジェコールが使用できる。
【0036】一方、亜リン酸エステル化合物としては、
活性の低いトリアルキルホスファイトが好ましく、例と
してトリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシル
ホスファイト、トリストリデシルホスファイト、トリペ
ンチルホスファイト、ジイソデシルトリデシルホスファ
イト、トリス(2−エチルヘキシル)ホスファイト、ト
リラウリルトリチオホスファイト、トリステアリルホス
ファイトおよびビス(トリデシル)ペンタエリスリトー
ルジホスファイト等が挙げられる。
【0037】さらに本発明の硬化型組成物には、施工後
の硬化を迅速かつ確実に行なわせるために、チオール基
とイソシアネート基との反応触媒を、また硬化遅延剤と
して酸性物質を添加することができる。
【0038】反応触媒としては、具体的には、3級アミ
ンおよび有機金属化合物等が用いられる。ここに3級ア
ミンとしては、モノアミン類、ジアミン類、トリアミン
類、ポリアミン類、環状アミン類、アルコールアミン
類、エーテルアミン類等があり、具体例としては、トリ
エチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミ
ン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミ
ン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロパン−1,3−
ジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサン−
1,6−ジアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチ
ルジエチレントリアミン、N,N,N’,N”,N”−ペン
タメチルジプロピレントリアミン、テトラメチルグアニ
ジン、N,N−ジポリオキシエチレンステアリルアミ
ン、N,N−ジポリオキシエチレン牛脂アルキルアミ
ン、トリエチレンジアミン、N,N’−ジメチルピペラ
ジン、N−メチル−N’−(2ジメチルアミノ)−エチ
ルピペラジン、N−メチルモルホリン、N−エチルモル
ホリン、N−(N’,N’−ジメチルアミノエチル)−
モルホリン、1,2−ジメチルイミダゾール、ジメチル
アミノエタノール、ジメチルアミノエトキシエタノー
ル、N,N,N’−トリメチルアミノエチルエタノール
アミン、N−メチル−N’−(2ヒドロキシエチル)−
ピペラジン、N−(2ヒドロキシエチル)−モルホリ
ン、ビス−(2ジメチルアミノエチル)エーテル、エチ
レングリコールビス−(3ジメチル)−アミノプロピル
エーテル等が挙げられる。中でも、N,N−ジポリオキ
シエチレンアルキルアミン系化合物は、硬化物の残存タ
ックが少なく好ましい。具体例としては、N,N−ジポ
リオキシエチレンステアリルアミン、N,N−ジポリオ
キシエチレン牛脂アルキルアミン等が挙げられる。ま
た、ヒンダ−ドアミン型光安定剤も残存タックが少なく
好ましい。本発明では、これら3級アミンを2種以上用
いることができる。
【0039】また、有機金属化合物としては、有機錫化
合物、有機水銀化合物および有機鉛化合物等があり、具
体的にはオクチル酸錫、ジブチル錫ジアセテート、ジブ
チル錫ジラウレート、ジブチル錫メルカプチド、ジブチ
ル錫チオカルボキシレート、ジブチル錫ジマレエート、
ジオクチル錫メルカプチド、ジオクチル錫チオカルボキ
シレート、フェニル水銀プロピオン酸塩およびオクテン
酸鉛等が挙げられる。
【0040】中でも、変色等の影響が少ない有機錫化合
物が好ましく、より好ましくはジアルキル錫メルカプチ
ド、ジアルキル錫ジカルボン酸塩、ジアルキル錫ビス
(ジカルボン酸モノアルキルエステル)塩、ジアルキル
錫(ジカルボン酸)塩等が挙げられる。
【0041】また、酸性物質としては、クエン酸、ステ
アリン酸、2エチルヘキサン酸、ドデシルベンゼンスル
ホン酸等の有機酸が好ましく用いられる。
【0042】加えて、本発明の硬化型組成物には、硬化
前の配合物の貯蔵性を改良するために、特開平7−26
8058号公報記載の加硫促進剤および/またはイオウ
を添加することができる。加硫促進剤の例としては、チ
ウラム類、チアゾール類、チオウレア類、スルフェンア
ミド類およびジチオカルバミン酸塩類等が挙げられる
が、特にチウラム類が好ましい。チウラム類としては、
テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチオ
ウラムジスルフィドおよびテトラメチルチウラムジスル
フィド等が挙げられる。チアゾール類の具体例として
は、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジ
ルジスルフィド、2−(4−モルホリノジチオ)ベンゾ
チアゾール等が、また、スルフェンアミド類の具体例と
しては、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルス
ルフェンアミドやN−オキシジエチレン−2−ベンゾチ
アゾリルスルフェンアミド等が挙げられる。チオウレア
類の具体例として、N,N,−ジエチルチオ尿素等が、ジ
チオカルバミン酸塩の具体例としては、ペンタメチレン
ジチオカルバミン酸ピペリジン塩、ジメチルジチオカル
バミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウ
ム、ジメチルチオカルバミン酸銅、ジメチルジチオカル
バミン酸第二鉄等が挙げられる。また、イオウについて
は、特に制限はないが、ゴム配合用の粉末状のものが好
ましい。 [作用] (a)1分子中に2個以上チオール基を有するポリマー
を(b)1分子中にイソシアネート基を2個以上含む化
合物で硬化させることにより、発泡が少なく良好な耐候
性を有し、また白色系の硬化物が容易に得られるため、
シーリング材に好適な硬化型組成物が得られる。しかし
ながら、これらの組成物は硬化物表面の艶が多い問題が
あった。
【0043】本発明では、(a)1分子中に2個以上の
チオール基を有するポリマーと、(b)1分子中に2個
以上のイソシアネート基を有する化合物とともに、所定
量の(c)無機微小中空体を加えることにより、硬化物
表面の艶が少なくなり良好となる。
【0044】
【実施例】本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説
明する。
【0045】[合成例1]プロピレングリコールにプロ
ピレンオキサイドを付加して得られる二官能性ポリプロ
ピレングリコール(OH価55.3mgKOH/g )800g
と、87.7gのエピクロロヒドリンと、1.0gの塩
化第二錫五水塩とを反応容器に仕込み、80〜90℃で
3時間攪拌した。さらに、ポリサルファイドポリマ−
(東レチオコール(株)製、商品名”チオコールLP5
5”)887.7gを加え混合した後、76gの水硫化
ソーダ(純度70%)を加え、80℃で2時間攪拌し
た。その後、クエン酸の50%水溶液7.1gを加え
て、15分間攪拌してから脱水した。さらに、塩を除去
し、メルカプタン含量2.0重量%、粘度80ポイズ
(25℃)の淡黄色透明なポリマーを得た。
【0046】[実施例1〜6]合成例1のポリマーに表
2に示す微小中空体と可塑剤、充填剤および硬化触媒を
表1の割合で配合して主剤を得た。この主剤400重量
部にポリオキシプロピレングリコールにキシレンジイソ
シアネートを付加して得られたウレタンプレポリマー
(イソシアネート含有量4.0重量%)67重量部を混
合した(イソシアネート基/チオール基=1.05)。
得られた混合物の一部を縦50mm横40mm深さ2m
mの容器に流し込み、20℃24時間養生した後、光沢
計(グロスチェッカ:(株)堀場製作所 製)を用いて
艶の度合いを測定した。結果を表3に示す。また、残り
の混合物をJIS A5758(建築用シーリング材)
に準じたH型試験体に混入し、20℃±2℃7日、50
℃±1℃7日間養生し、標準状態で50mm/minの
速度で引張り試験を行ない、50%引張り応力(N/c
2)、最大引張り応力(N/cm2)、最大伸度(%)を
測定した。結果を表3に併記する。
【0047】[比較例1]比較例として無機微小中空体
を添加しない場合について、合成例1のポリマーに可塑
剤、充填剤および硬化触媒および添加剤を表1の割合で
配合して主剤を得、実施例1〜6同様の試験を行なっ
た。この結果を表3に示す。
【0048】[比較例2〜4]比較例として表2に示す
プラスチックバルーン及び炭酸カルシウムで表面被覆さ
れたプラスチックバルーンを添加した場合について、合
成例1のポリマーに可塑剤、充填剤および硬化触媒およ
び添加剤を表1の割合で配合して主剤を得、実施例1〜
6同様の試験を行なった。この結果を表3に示す。光沢
度は減少しているものの、実施例1〜6に比べ、50%
引張応力の上昇、伸度低下が著しいことがわかる。
【0049】 表1 主剤の配合 合成例1のポリマー 100重量部 可塑剤(ジヘプチルフタレート) 44重量部 可塑剤(メタキシレンホルムアルデヒド樹脂) 13重量部 商品名:ニカノ−ルLLL(三菱瓦斯化学(株)) 充填材(炭酸カルシウム) 234−x重量部 硬化触媒(N,N−ポリオキシエチレンステアリルアミン) 0.01重量部 (ジ−n−ブチルチジマレート) 0.4重量部 添加剤(オレイルアルコ−ル) 1重量部 商品名:アンジェコ−ル90N(新日本理化(株)) 添加剤(トリス(トリデシル)ホスファイト) 2重量部 商品名:JP333E(城北化学工業(株)) 二酸化チタン 5重量部 無機微小中空体 x重量部 合計 400重量部 表2 (c)無機微小中空体の種類及び添加量 (c)無機微小中空体の種類 添加重量部 粒径 (重量部) (μm) 実施例1 シリカ系バルーン1 10 20〜75 実施例2 シリカ系バルーン1 20 20〜75 実施例3 シリカ系バルーン1 30 20〜75 実施例4 シリカ系バルーン1 5 20〜75 シリカ系バルーン2 5 20〜150 実施例5 シリカ系バルーン1 10 20〜75 シリカ系バルーン2 10 20〜150 実施例6 シリカ系バルーン2 30 20〜150 比較例2 プラスチックバルーン 2 60〜80 比較例3 表面被覆プラスチックバルーン 5 100 比較例4 表面被覆プラスチックバルーン10 100 シリカ系バルーン1 E−SPHERES SL75
太平洋セメント(株)製 シリカ系バルーン2 E−SPHERES SL150
太平洋セメント(株)製 プラスチックバルーン エクスパンセル091DE 日
本フィライト(株)製 表面被覆プラスチックバルーン マツモトマイクロスフ
ェア100SCA 松本油脂製薬(株)製(ポリアクリ
ロニトリルを主成分とするプラスチックバルーンの表面
を炭酸カルシウムで被覆したもの) 表3 光沢度 50%引張応力 最大引張応力 最大伸度 (N/cm2) (N/cm2) (%) 実施例1 18 17 50 650 実施例2 12 17 45 500 実施例3 8 18 42 400 実施例4 18 16 45 600 実施例5 12 18 45 420 実施例6 7 18 42 410 比較例1 35 17 48 550 比較例2 10 21 38 250 比較例3 19 15 40 440 比較例4 12 17 39 300
【0050】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば,1
分子中に2個以上のチオール基を有するポリマーと、1
分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物と
ともに、所定量の無機微小中空体を添加することによ
り、物性変動が少なく硬化物表面の艶が減少する。この
ような硬化型組成物は、シーリング材、塗料および接着
剤等に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 3/10 C09K 3/10 D Fターム(参考) 4H017 AA24 AA26 AA27 AA39 AB03 AB14 4J002 CK051 DE146 DJ016 DM006 FA096 FD016 4J034 BA03 CA15 DA01 DA07 DB04 DB05 DB07 DD01 DF01 DG02 DG03 DG04 DG05 DG08 DG27 DN01 DR01 GA03 GA06 GA15 GA33 HA02 HA06 HA07 HC03 HC12 HC17 HC22 HC46 HC52 HC61 HC63 HC64 HC67 HC71 HC73 JA42 KA01 KA02 KB04 KC08 KC17 KC18 KD02 KD12 KD21 KE02 MA03 MA04 QA03 QB13 QC08 QD03 RA07 RA08 4J038 DG262 DK001 GA11 GA13 HA446 KA03 KA04 KA08 KA21 NA01 NA05 PB12 4J040 EF101 EF131 GA24 HA306 KA05 LA11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)1分子中に2個以上のチオール基
    を有するポリマーと、(b)1分子中に2個以上のイソ
    シアネート基を有するポリイソシアネート化合物と、
    (c)無機微小中空体からなることを特徴とする硬化型
    組成物。
  2. 【請求項2】 (c)無機微小中空体が、(a)1分子
    中に2個以上のチオール基を有するポリマー100重量
    部に対し、0.5〜50重量部含有されていることを特
    徴とする請求項1記載の硬化型組成物。
  3. 【請求項3】 (c)無機微小中空体の外殻がシリカ系
    微小中空体で構成されることを特徴とする請求項1また
    は2記載の硬化型組成物。
  4. 【請求項4】 (a)1分子中に2個以上のチオール基
    を有するポリマーが、主鎖中に、(ア)−(R1O)n−
    (但し、R1は炭素数2〜4のアルキレン基、nは6〜
    200の整数を示す。)で表されるポリエーテル部分
    と、−(C24OCH2OC24−SX)−、および−
    (CH2CH(OH)CH2−SX)−(但し、xは1〜
    5の整数である。)で表される構造単位とを含有し、か
    つ、末端に、−C24OCH2OC24−SHおよび/
    または−CH2CH(OH)CH2−SHで表されるチオ
    ール基を有するポリサルファイドポリエーテルポリマー
    であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
    の硬化型組成物。
  5. 【請求項5】 (a)1分子中に2個以上のチオール基
    を有するポリマーが、主鎖中に、(イ)−(C24OC
    2OC24−SX)−(但し、xは1〜5の整数であ
    る。)で表される構造単位を含有しかつ末端に(エ)−
    24OCH2OC24−SHで表されるチオール基を
    有するポリサルファイドポリマーであることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれかに記載の硬化型組成物。
  6. 【請求項6】 (b)1分子中に2個以上のイソシアネ
    ート基を有する化合物中のイソシアネート基と、(a)
    1分子中に2個以上のチオール基を有するポリマー中の
    チオール基とのモル比(イソシアネート基/チオール
    基)が、0.5〜4.0であることを特徴とする請求項
    1〜5のいずれかに記載の硬化型組成物。
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