JP2000280278A - インサート材とインサート成形品の製造方法 - Google Patents

インサート材とインサート成形品の製造方法

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JP2000280278A
JP2000280278A JP11087321A JP8732199A JP2000280278A JP 2000280278 A JP2000280278 A JP 2000280278A JP 11087321 A JP11087321 A JP 11087321A JP 8732199 A JP8732199 A JP 8732199A JP 2000280278 A JP2000280278 A JP 2000280278A
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Keiji Kishi
圭司 岸
Hiroyasu Shigeta
裕康 重田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄い基体シートであっても成形が可能であ
り、図柄層の成形性が優れクラックが生じないで見栄え
がよく、図柄と成形品の位置合わせが容易なインサート
材とインサート成形品の製造方法を提供する。 【解決手段】 成形性に優れた基体シート2の一方の面
に寸法安定性の良好な支持シート3が剥離可能なように
積層され、基体シート2の他方の面に成形性に優れたイ
ンキよりなる図柄層5が設けられ、支持シート3の成形
部分と非成形部分との境界にハーフカットあるいは破断
線状の穿孔6が設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、玩具、電器製
品、自動車部品などの装飾に用いることができるインサ
ート材とインサート成形品の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、立体形状にデザインされた樹脂成
形品を装飾するために、インサート材が用いられてい
る。すなわち、基体シート上に図柄が設けられたインサ
ート材を真空成形などの方法で立体加工し、立体加工し
たインサート材を射出成形用の金型内にセットし、型閉
めし、成形樹脂をキャビティに射出し、成形樹脂を固化
させることによって、樹脂成形品を形成すると同時にそ
の表面にインサート材を一体化接着させて、樹脂成形品
を装飾することができる。
【0003】上記の方法において、成形可能なインサー
ト材の片面に、紫外線硬化型インキを用いて図柄を印刷
し、紫外線照射により紫外線硬化型インキを硬化させて
図柄層を形成している。図柄層を形成するために通常の
印刷インキを用いた場合、インキの乾燥工程においてイ
ンサート材が加熱されることになり、インサート材の寸
法安定性が保てなくなる。したがって、図柄層を形成す
るには、インキの固化に加熱を必要としない紫外線硬化
型インキが用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の技術に
よれば、インサート材の厚みが薄いと扱いにくいため、
必要以上に厚いシートを基体シートとして使う必要があ
り、不経済であった。
【0005】また、紫外線硬化型インキにより形成され
た図柄層を構成する皮膜は成形性に劣るため、インサー
ト材を成形した際にクラックが発生し、見栄えが悪くな
るという問題がある。
【0006】また、成形時の予備加熱により基体シート
の寸法安定性が保てず、図柄と成形品の位置合わせが困
難である。特に、成形品が深い形状に絞る必要のあるデ
ザインである場合、見当が一致したものを得るのが困難
である。
【0007】したがって、この発明は、上記のような問
題点を解消し、薄い基体シートであっても成形が可能で
あり、図柄層の成形性が優れクラックが生じないで見栄
えがよく、図柄と成形品の位置合わせが容易なインサー
ト材とインサート成形品の製造方法を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明のインサート材
とその製造方法は、以上の目的を達成するために、つぎ
のように構成した。
【0009】つまり、この発明のインサート材は、成形
性に優れた基体シートの一方の面に寸法安定性の良好な
支持シートが剥離可能なように積層され、基体シートの
他方の面に成形性に優れたインキよりなる図柄層が設け
られており、支持シートの成形部分と非成形部分との境
界にハーフカットあるいは破断線状の穿孔が設けられて
いるように構成した。
【0010】また、上記の発明において、基体シートの
図柄層が形成された面に、成形性に優れた接着シートが
形成されるように構成してもよい。
【0011】また、上記の発明において、接着シートが
接着剤を介して基体シートの図柄層が形成された面に形
成されるように構成してもよい。
【0012】また、上記の発明において、接着シートが
溶融または溶解状態の樹脂がキャスティングされて基体
シートの図柄層が形成された面に形成されるように構成
してもよい。
【0013】また、上記の発明において、基体シートと
支持シートとが熱圧着されて剥離可能なように積層され
るように構成してもよい。
【0014】また、上記の発明において、基体シートと
支持シートとが接着剤または粘着剤を介して剥離可能な
ように積層されるように構成してもよい。
【0015】また、上記の発明において、基体シート上
に溶融または溶解状態の樹脂がキャスティングされて支
持シートが剥離可能なように積層されるように構成して
もよい。
【0016】また、この発明のインサート成形品の製造
方法は、請求項1〜7のいずれかに記載のインサート材
を、成形部分は支持シートが剥離され非成形部分は支持
シートが積層されたままであるようにして、予備成形金
型を用いて成形金型のキャビテイ形状とほぼ同一の立体
形状に予備成形し、次いでこれを金型キャビティに配置
し型締めして成形樹脂を充満し、型開きし、成形品を取
り出すことにより、成形品表面にインサート材を一体化
接着させたインサート成形品を得るように構成した。
【0017】また、上記の発明において、インサート材
の予備成形前に、ハーフカットあるいは破断線状の穿孔
に沿って支持シートの成形部分を除去するように構成し
てもよい。
【0018】また、上記の発明において、インサート材
の予備成形と予備成形したインサート材の金型キャビテ
ィへの配置との間に、支持シートの残存する部分を除去
するように構成してもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】図面を参照しながらこの発明の実
施の形態について詳しく説明する。
【0020】図1〜2は、この発明のインサート材の一
実施例を示す断面図である。図3〜7は、この発明のイ
ンサート成形品の製造方法の一工程を示す断面図であ
る。図8は、この発明のインサート成形品の製造方法に
より得たインサート成形品の一実施例を示す一部断面図
である。図中、1はインサート材、2は基体シート、3
は支持シート、4は接着シート、5は図柄層、6はハー
フカットまたは破断線状穿孔、7は予備成形金型、8は
成形金型、9は成形樹脂である。
【0021】この発明のインサート材1は、成形性に優
れた基体シート2の一方の面に寸法安定性の良好な支持
シート3が剥離可能なように積層され、基体シート2の
他方の面に成形性に優れたインキよりなる図柄層5が設
けられており、支持シート3の成形部分と非成形部分と
の境界にハーフカットあるいは破断線状の穿孔6が設け
られたものである(図1〜2参照)。
【0022】基体シート2としては、アクリル系樹脂、
ナイロン系樹脂、ウレタン系樹脂、オレフィン系樹脂な
どからなるフィルム、あるいは、これらに熱可塑性エラ
ストマーを混合したもの、無延伸もしくは低延伸のポリ
エステルフィルムなどを用いるとよい。膜厚は20〜3
00μmが好ましい。また、基体シート2は、透明であ
っても不透明であってもよい。
【0023】支持シート3としては、2軸延伸ポリエス
テルフィルム、ポリエーテルオレフィンフィルム、ポリ
イミドフィルムなどの寸法安定性、耐熱性に優れたプラ
スチックフィルムや、紙、金属箔などを使用することが
できる。膜厚は20〜300μmが好ましい。
【0024】支持シート3は、キャスティング法により
形成してもよい。すなわち、その素材となる樹脂を融点
以上に加熱して溶融状態とし、一定膜厚で支持シート3
上にコートし、冷却を経てフィルム状の膜とすることが
できる。また、溶剤に溶解した溶液状態のものをコーテ
ィングし、溶剤を揮発乾燥することで、フィルム状の膜
を形成してもよい。
【0025】基体シート2と支持シート3とは、熱圧
着、または、接着剤、粘着剤などを介して積層するとよ
い。
【0026】熱圧着の場合、加熱された基体シート2お
よび支持シート3の温度が、基体シート2の軟化温度よ
り30℃以上高くならない範囲で行うのが望ましい。基
体シート2の軟化温度より30℃以上高い温度になる
と、基体シート2の伸縮によりしわなどが生じるおそれ
がある。
【0027】接着剤または粘着剤としては、アクリル樹
脂系、ビニル樹脂系のものが適している。接着剤または
粘着剤は、支持シート3に固着し、剥離後に基体シート
2に残らないことが望ましい。
【0028】粘着剤を使用する場合、溶剤などに溶解も
しくは分散したものをグラビアコーター、リバースコー
ター、リップコーターなどを用いて0.1〜30μm程
度塗布し、ラミネーターにより圧着する。後で不要な支
持シート3を除去する必要があるため、剥離荷重は10
〜400g/cmであることが望ましい。
【0029】図柄層5は、基体シート2の支持シート3
を積層しない側の面に形成する。図柄層5は、成形性に
優れていることが必要である。また最外層に形成される
図柄層5には、成形樹脂9に対しても接着力をも有して
いることが好ましい。図柄層5の材質としては、ウレタ
ン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ビニル
系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂など、特
にウレタン系樹脂、さらにはそのエラストマーをバイン
ダーとし、適切な色の顔料または染料を着色剤として含
有する着色インキを用いるとよい。印刷層の形成方法と
しては、オフセット印刷法、グラビア印刷法、スクリー
ン印刷法などの通常の印刷法などを用いるとよい。特
に、多色刷りや階調表現を行うには、オフセット印刷法
やグラビア印刷法が適している。また、単色の場合に
は、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート
法などのコート法を採用することもできる。基体シート
2は、支持シート3によって寸法が安定するよう保持さ
れているので、図柄層5を形成する際に乾燥工程などの
加熱処理がされても、図柄層5を見当精度よく刷り重ね
ることができる。
【0030】また、図柄層5として金属薄膜層を用いて
もよい。金属薄膜層は、金属光沢を表現するためのもの
であり、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレー
ティング法、鍍金法などで形成する。表現したい金属光
沢色に応じて、アルミニウム、ニッケル、金、白金、ク
ロム、鉄、銅、スズ、インジウム、銀、チタニウム、
鉛、亜鉛などの金属、これらの合金または化合物を使用
する。特に、成形により伸ばされる部分に金属薄膜層を
設ける場合は、インジウムやスズのクラスター蒸着膜を
設けるのが好ましい。また、金属薄膜層を設ける際に、
金属薄膜層の密着性を向上させるために、前アンカー層
や後アンカー層を設けてもよい。前アンカー層および後
アンカー層の材質としては、2液性硬化ウレタン樹脂、
熱硬化ウレタン樹脂、メラミン系樹脂、セルロースエス
テル系樹脂、塩素含有ゴム系樹脂、塩素含有ビニル系樹
脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ビニル系共重合
体樹脂などを使用するとよい。前アンカー層および後ア
ンカー層の形成方法としては、グラビアコート法、ロー
ルコート法、コンマコート法などのコート法、グラビア
印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
【0031】支持シート3において、成形部分と非成形
部分との境界に、ハーフカットあるいは破断線状の穿孔
6が設けられている(図1〜2参照)。ここでいうハー
フカットとは、支持シート3は切断するが基体シート2
は切断しない程度の切れ込みを意味する。また、破断線
状の穿孔とは、ミシン目などのような形状であり支持シ
ート3を貫通した多数の切れ込みと非貫通部分とが連続
した切れ込みを意味する。ハーフカットあるいは破断線
状の穿孔6を設けるのは、図柄層5の形成前であっても
形成後であってもよい。
【0032】ハーフカットを形成するには、トムソン
法、レーザー法、ダイスカット法などを用いるとよい。
すなわち、トムソン法であれば、プレス機にトムソン刃
を固定し、フィルムを所定位置にセットした後、プレス
することにより支持シート3側から切れ込みを入れる。
レーザー法、ダイスカット法の場合、カットする部分を
レーザーやダイスがスキャンするようにして連続した切
れ込みを入れる。切断深さを調整することにより基体シ
ート2を切断することなく支持シート3のみを切断する
ことができる。除去する支持シート3は、分離したパタ
ーンでもよいし、連続したパターンでもよい。
【0033】また、破断線状の穿孔を形成するには、ト
ムソン法、レーザー法などを用いるとよい。すなわち、
のこぎり刃形状の刃先を持つトムソン刃を用いてプレス
すればよい。また、レーザー法では、カットする部分を
レーザーがスキャンし、間欠的にレーザー照射すること
で行う。
【0034】ハーフカットあるいは破断線状の穿孔6
は、成形する部分の周囲を囲む形状に設けるとよい。ま
た、成形する部分の一部を囲む形状であってもよい。
【0035】また、基体シート2の図柄層5が形成され
た面に、成形性に優れた接着シート4を積層してもよい
(図2参照)。
【0036】接着シート4としては、成形性に優れ、成
形樹脂9との接着性に優れたものを用いるとよい。たと
えば、ポリメチルメタアクリレート、ポリカーボネー
ト、ABS、塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂シートや、
ウレタン系熱可塑性エラストマーシートなどを用いるこ
とができる。膜厚は20〜300μmが好ましい。
【0037】基体シート2と接着シート4とは、熱圧着
または接着剤を介して強固に固着されるよう貼り合わせ
るとよい。熱圧着を行うには、基体シート2と接着シー
ト4とを加熱し、金属ロールやゴムロールなどで圧着す
るとよい。接着剤は、2液硬化型の熱硬化型樹脂が適し
ている。
【0038】また、接着シート4は、溶融または溶解状
態の樹脂を用い、キャスティング法により形成してもよ
い。
【0039】以上のようにして、インサート材1を得る
ことができる。このような構成のインサート材1を利用
してインサート成形品を得るには、次のようにするとよ
い。
【0040】まず、インサート材1を予備成形金型7に
よって予備成形する(図3〜5参照)。予備成形金型7
としては、成形しようとする成形品の形状に応じて凸型
または凹型を選択し、直径0.3〜0.6mm程度の吸
引孔を設けたり、金型を複数に分割して部分的に出入り
可能に形成したもの(図3〜4参照)などを用いること
ができる。
【0041】インサート材1は、支持シート3に形成さ
れたハーフカットあるいは破断線状の穿孔6に沿って支
持シート3の非成形部分をあらかじめ除去してもよい
(図3参照)。
【0042】予備成形は、熱源によりインサート材1を
加熱軟化させるとともに真空吸引および/または圧空に
より、予備成形金型7の表面に密着させることにより行
う(図4参照)。このとき、寸法安定性のよい支持シー
ト3の成形部分があらかじめ除去してあれば、基体シー
ト2の成形部分はよく伸ばされ、基体シート2の非成形
部分は伸ばされることなく予備成形をすることができ
る。また、支持シート3の成形部分が除去されていなく
ても、基体シート2が予備成形金型7に追従して伸ばさ
れるのに対し、支持シート3は金型に追従しないため、
支持シート3はハーフカットあるいは破断線状の穿孔6
において切断され、基体シート2の成形部分から剥離す
ることにより、基体シート2の成形部分はよく伸ばさ
れ、基体シート2の非成形部分は伸ばされることなく予
備成形をすることができる。
【0043】次いで、予備成形金型7からインサート材
1を取り出し、残存する支持シート3を除去する(図5
参照)。
【0044】このようにして、インサート材1を、成形
金型8のキャビテイ形状とほぼ同一の立体形状に予備成
形することができる。
【0045】次いで、成形金型8に予備成形されたイン
サート材1を配置する(図6参照)。その際、枚葉のイ
ンサート材1を1枚づつ送り込んでもよいし、長尺のイ
ンサート材1の必要部分を間欠的に送り込んでもよい。
長尺のインサート材1を使用する場合、位置決め機構を
有する送り装置を使用して、インサート材1の図柄層5
と金型との見当が一致するようにするとよい。また、イ
ンサート材1を間欠的に送り込む際に、インサート材1
の位置をセンサーで検出した後にインサート材1を固定
するようにすれば、常に同じ位置でインサート材1を固
定することができ、図柄層5の位置ずれが生じないので
便利である。
【0046】次に、固定型に対して可動型を型閉めして
溶融状態の成形樹脂9を固定型のゲート部からキャビテ
ィ内に射出し、成形樹脂9を固化させてキャビティ内で
樹脂成形品を形成すると同時にその表面にインサート材
1を一体化接着させる。
【0047】その後、インサート成形品を可動型から取
り出し、必要に応じて樹脂成形品に接着したインサート
材1をトリミングしてインサート成形品を得ることがで
きる(図7〜8参照)。なお、インサート材1をあらか
じめ所望の形状に打ち抜き加工しておけば、インサート
材1のトリミングは不要である。
【0048】射出成形用の金型としての可動型と固定型
は、成形樹脂9を射出するゲート部を有する固定型と可
動型から構成され、固定型と可動型とが型閉めされるこ
とによって、固定型および可動型のキャビティ形成面に
よって囲まれた単数あるいは複数のキャビティが形成さ
れるものを使用すればよい。射出成形用の可動型と固定
型とにより形成されるキャビティ内にセットされたイン
サート材1は、キャビティ形成面を覆うことになる。
【0049】成形樹脂9は、特に限定されることはな
い。たとえば、アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、
ポリアクリロニトリルスチレン系樹脂、ポリアクリロニ
トリルブタジエンスチレン系樹脂などを用いることがで
きる。
【0050】なお、横型射出成形機の場合でも竪型射出
成形機の場合でも適用できる。また、射出成形機の金型
は2枚型の場合だけでなく、3枚型の場合にも同様に適
用することができる。
【0051】
【実施例】厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート
フィルムを支持シートとし、その上に塩化ビニル酢酸ビ
ニル共重合体系樹脂からなる粘着剤をコートしてから、
100μmナイロンフィルムとラミネートして得られた
積層フィルムにスクリーン印刷法により、図柄層を形成
した。この図柄層を含む部分の周囲を囲む形状に支持シ
ートをレーザーによりハーフカットしてインサート材を
得た。
【0052】次に、このインサート材を真空圧空成形法
により、射出成形金型キャビティ形状に同調する立体形
状に予備成形を行ったところ、支持シートによって基体
シートが保持されていたので非常に作業性よく、図柄層
の絵柄が立体形状の所定の位置に精度よく配置されるよ
う予備成形されたインサート材が得られた。
【0053】この予備成形されたインサート材を射出成
形用金型キャビティ内に配置、型締め後、金型ャビティ
内にアクリル樹脂を射出、充満させ、冷却、固化させて
から型開き、成形品を取り出し支持シートを剥離したと
ころ、成形品表面の所望の位置に図柄層が精度よく位置
合わせされ、かつ図柄層の成形性が優れていたためクラ
ックが生じず、またインサート材がアクリル成形品表面
に強固に固着された見栄えのよいインサート成形品が得
られた。
【0054】
【発明の効果】この発明は、前記した構成からなるの
で、次のような効果を有する。
【0055】この発明のインサート材は、成形性に優れ
た基体シートの一方の面に寸法安定性の良好な支持シー
トが剥離可能なように積層され、基体シートの他方の面
に成形性に優れたインキよりなる図柄層が設けられてお
り、支持シートの成形部分と非成形部分との境界にハー
フカットあるいは破断線状の穿孔が設けられているの
で、インサート材は支持シートによって剛性が付与さ
れ、薄い基体シートであっても成形が可能となる。ま
た、図柄層の成形性が優れているため、インサート材の
伸びに追従し、クラックが生じない見栄えのよいもので
ある。さらに、基体シートは、支持シートによって寸法
が安定するよう保持されるので、図柄と成形品との位置
合わせが容易である。
【0056】また、この発明のインサート成形品の製造
方法は、上記のインサート材を成形部分は支持シートが
剥離され非成形部分は支持シートが積層されたままであ
るようにして、予備成形金型を用いて成形金型のキャビ
テイ形状とほぼ同一の立体形状に予備成形し、次いでこ
れを金型キャビティに配置し型締めして成形樹脂を充満
し、型開きし、成形品を取り出すことにより、成形品表
面にインサート材を一体化接着するように構成されてい
るので、薄い基体シートであっても成形が可能であり、
図柄層の成形性が優れクラックが生じないで見栄えがよ
く、図柄と成形品との位置合わせが正確なインサート成
形品を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のインサート材の一実施例を示す断面
図である。
【図2】この発明のインサート材の一実施例を示す断面
図である。
【図3】この発明のインサート成形品の製造方法の一工
程を示す断面図である。
【図4】この発明のインサート成形品の製造方法の一工
程を示す断面図である。
【図5】この発明のインサート成形品の製造方法の一工
程を示す断面図である。
【図6】この発明のインサート成形品の製造方法の一工
程を示す断面図である。
【図7】この発明のインサート成形品の製造方法の一工
程を示す断面図である。
【図8】この発明のインサート成形品の製造方法により
得たインサート成形品の一実施例を示す一部断面図であ
る。
【符号の説明】
1 インサート材 2 基体シート 3 支持シート 4 接着シート 5 図柄層 6 ハーフカットまたは破断線状穿孔 7 予備成形金型 8 成形金型 9 成形樹脂

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形性に優れた基体シートの一方の面に
    寸法安定性の良好な支持シートが剥離可能なように積層
    され、基体シートの他方の面に成形性に優れたインキよ
    りなる図柄層が設けられており、支持シートの成形部分
    と非成形部分との境界にハーフカットあるいは破断線状
    の穿孔が設けられていることを特徴とするインサート
    材。
  2. 【請求項2】 基体シートの図柄層が形成された面に、
    成形性に優れた接着シートが形成されている請求項1に
    記載のインサート材。
  3. 【請求項3】 接着シートが接着剤を介して基体シート
    の図柄層が形成された面に形成されたものである請求項
    2に記載のインサート材。
  4. 【請求項4】 接着シートが溶融または溶解状態の樹脂
    がキャスティングされて基体シートの図柄層が形成され
    た面に形成されたものである請求項2に記載のインサー
    ト材。
  5. 【請求項5】 基体シートと支持シートとが熱圧着され
    て剥離可能なように積層されたものである請求項1〜4
    のいずれかに記載のインサート材。
  6. 【請求項6】 基体シートと支持シートとが接着剤また
    は粘着剤を介して剥離可能なように積層されたものであ
    る請求項1〜4のいずれかに記載のインサート材。
  7. 【請求項7】 基体シート上に溶融または溶解状態の樹
    脂がキャスティングされて支持シートが剥離可能なよう
    に積層されたものである請求項1〜4のいずれかに記載
    のインサート材。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載のインサ
    ート材を、成形部分は支持シートが剥離され非成形部分
    は支持シートが積層されたままであるようにして、予備
    成形金型を用いて成形金型のキャビテイ形状とほぼ同一
    の立体形状に予備成形し、次いでこれを金型キャビティ
    に配置し型締めして成形樹脂を充満し、型開きし、成形
    品を取り出すことにより、成形品表面にインサート材を
    一体化接着させたインサート成形品を得ることを特徴と
    するインサート成形品の製造方法。
  9. 【請求項9】 インサート材の予備成形前に、ハーフカ
    ットあるいは破断線状の穿孔に沿って支持シートの成形
    部分を除去する請求項8記載のインサート成形品の製造
    方法。
  10. 【請求項10】 インサート材の予備成形と予備成形し
    たインサート材の金型キャビティへの配置との間に、支
    持シートの残存する部分を除去する請求項8記載のイン
    サート成形品の製造方法。
JP8732199A 1999-03-30 1999-03-30 インサ―ト材とインサ―ト成形品の製造方法 Expired - Fee Related JP3003934B1 (ja)

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