JP2000279892A - 袋体と空き缶の分離装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 袋体および空き缶は手作業によって分離して
回収されていたので、多くの手間が必要であった。ま
た、それぞれ別々に処理されていたので、処理設備とし
ては大型になっていた。 【解決手段】 スチール缶３ａとアルミ缶３ｂが混在し
て入った袋体２を投入する投入口６に連続して袋体２を
破袋する破袋部８を設け、缶分離用筒部１３を下傾斜し
て回転自在に設け、外筒体１２の円周方向に電磁石１５
を設け、内筒体１１の缶落下用穴１６から落下したスチ
ール缶３ａを吸着する吸着部１７を設け、吸着されて移
動したスチール缶３ａの移動を阻止する阻止部材２０を
設け、スチール缶３ａとアルミ缶３ｂとを別々に落下さ
せる缶回収部２１ａ，２１ｂを設け、その下流側に破袋
した袋体２を回収する袋体回収部２２を配置し、袋体２
を袋体回収部２２に向けて吹き飛ばす風力発生部２３を
設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、袋体とこれに投入
された空き缶とを分離するための袋体と空き缶の分離装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、袋体（例えばビニール製）や空き
缶を再利用する必要性が生じているが、空き缶は再利用
される前段階として袋体に投入された状態であることが
多い。そこで、袋体と空き缶とを別々に回収する必要が
生じている。また、空き缶はアルミニウム製のものとス
チール製のものとに大別され、それぞれ別々に分離して
回収することが必要で、これらの作業は手作業によって
いた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来は、袋体
および空き缶は手作業によって分離して回収されていた
ので、多くの手間が必要であった。また、それぞれ別々
に処理されていたので、処理設備としては大型になって
いた。そこで、本発明は、上記課題を解決し得る袋体と
空き缶の分離装置の提供を目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明における課題解決
手段は、空き缶が入った状態の袋体を投入するための投
入口の下流側に連続して、袋体を破袋するための回転自
在な破袋用部材を有した筒状の破袋部が設けられ、この
破袋部の下流開放側に、内筒体とこれに同心の外筒体と
を有した缶分離用筒部が下流開放側に所定の角度で傾斜
して回転自在に設けられ、前記外筒体の円周方向に沿っ
た所定範囲が、内筒体の周面に形成した缶落下用穴から
落下した磁性体からなる缶を磁力で吸着する吸着部とさ
れ、所定範囲以外の非吸着部と内筒との隙間に、吸着部
に吸着されて移動してきた磁性体からなる缶の円周方向
の移動を阻止する阻止部材が配置され、缶分離用筒部の
下流開放側に、前記阻止部材で移動阻止された磁性体か
らなる缶と、非磁性体からなる缶とを別々に落下させて
回収するための缶回収部が配置され、この缶回収部の下
流側に破袋した前記袋体を回収するための袋体回収部が
配置され、破袋した袋体を袋体回収部に向けて吹き飛ば
すための風力発生部が設けられている。

【０００５】上記構成によれば、空き缶が入った状態の
袋体を投入口から投入すると、破袋部の破袋用部材で袋
体が破袋され、空き缶および破袋後の袋体が下流側に移
動し、内筒体の缶落下用穴から磁性体からなる缶が落下
し吸着部で吸着されて円周方向に移動して阻止部材で移
動阻止され、非磁性体からなる缶とが缶回収部に別々に
落下して回収され、風力発生部の駆動により破袋した袋
体が袋体回収部に向けて吹き飛ばされ、袋体回収部に回
収される。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図１
〜図３に基づいて説明する。本発明の実施の形態に係る
袋体と空き缶の分離装置１は、袋体２とこの袋体２に入
った空き缶３とを分離して、別々に回収するためのもの
である。空き缶３、すなわち磁性体からなる缶（以下
「スチール缶」という）３ａと非磁性体からなる缶（以
下「アルミ缶」という）３ｂが混在して入った状態の袋
体２を投入するための投入口６が設けられ、この投入口
６の下流側に連続して、袋体２を破袋するための回転自
在な破袋用部材（破袋用刃物）７を有する円筒状の破袋
部８が設けられ、破袋用部材７は、破袋部８の内周面に
放射状に配置され、図３に示すように、破袋部８の下面
を支持してこれをその軸心９回りに回転させるための第
一駆動ローラ１０が設けられている。

【０００７】この破袋部８の下流開放側に、内筒体１１
とこれに同心の外筒体１２とを有した缶分離用筒部１３
が下流開放側に所定の角度（例えば５°）で下傾斜して
回転自在に設けられ、この缶分離用筒部１３をその軸心
９回りに回転させるための第二駆動ローラ１４が設けら
れている。前記缶分離用筒部１３の外筒体１２の上流側
は閉じられ、図１に示すように、外筒体１２の円周方向
に沿った所定範囲、すなわち、外筒体１２の下部から時
計方向に２７０°の範囲に電磁石（その場に固定されて
いる）１５が設けられ、この電磁石１５を設けた範囲
が、内筒体１１の周面に整然と形成した複数個の缶落下
用穴１６から落下したスチール缶３ａを、磁力で吸着す
る吸着部１７とされている。

【０００８】この吸着部１７以外の電磁石１５を設けて
いない非吸着部１８と内筒体１１との隙間１９に、吸着
部１７に吸着されて円周方向に沿って移動してきたスチ
ール缶３ａの移動を阻止する板状の阻止部材２０が位置
決めされ、この阻止部材２０は缶分離用筒部１３の半径
方向に配置されるとともに缶分離用筒部１３の軸心９に
沿って配置されている。

【０００９】缶分離用筒部１３の下流開放側に、隙間１
９に位置保持された前記阻止部材２０で移動阻止された
スチール缶３ａと、アルミ缶３ｂとを別々に落下させて
回収するための缶回収部２１ａ，２１ｂが並べて配置さ
れ、この缶回収部２１ａ，２１ｂの下流側に破袋した前
記袋体２を回収するための袋体回収部２２が配置されて
いる。

【００１０】そして、破袋した袋体２を袋体回収部２２
に向けて吹き飛ばすための風力発生部２３が缶回収部２
１ａ，２１ｂの上流側に設けられ、缶回収部２１ａ，２
１ｂの下流側面には、風力発生部（ファンが用いられ
る）２３で発生した風力２５を袋体回収部２２に向けて
放出するための放出口２４が形成され、袋体回収部２２
の中央部には、破袋後の袋体２と破袋後の缶３およびこ
れに纏わりついた袋体を分離するための分離部材２６が
配置されている。

【００１１】次に作用、すなわち袋体と空き缶の分離方
法を説明する。袋体２に空き缶３が入ったままの状態
で、図３に示すように、これを投入口６に投入する。そ
うすると、破袋部８は第一駆動ローラ１０の駆動により
高速回転（約２０ｒｐｍ）で軸心９回りに回転している
ので、袋体２が破袋用部材７の回転によって破袋して空
き缶３とは別になり、缶分離用筒部１３は下流開放側に
所定の角度で傾斜しているので、空き缶３はこの傾斜に
よって内筒体１１内を下流へ移動する。そして、図１に
示すように、空き缶３はその途中で、缶落下用穴１６か
ら隙間１９に落下する。ところで、外筒体１２には、電
磁石１５を設けた吸着部１７があり、外筒体１２は、中
速（約１５ｒｐｍ）で回転しているので、空き缶３のう
ちスチール缶３ａは吸着部１７に電磁石１５の磁力によ
って吸着され、時計方向に回転して非吸着部１８に到る
と電磁石１５の磁力が解除されて阻止部材２０で移動を
阻止され、スチール缶３ａは缶分離用筒部１３の傾斜に
よって缶回収部２１ａに落下する。一方、アルミ缶３ｂ
は吸着部１７で吸着されず隙間１９に溜まり、アルミ缶
３ｂは缶分離用筒部１３の傾斜によって缶回収部２１ｂ
に落下し、回収される。なお、前記阻止部材２０は、外
筒体１２両端より突き出して固定されている。

【００１２】ところで、袋体２にあっては、破袋用部材
７の回転によって破袋され、内筒体１１内を下流側に移
動し、あるいは缶落下用穴１６から隙間１９に落下し、
下流側へ移動する。そして風力発生部２３で発生した風
力により、袋体回収部２２に向けて吹き飛ばされ、分離
部材２６によって分離されて袋体回収部２２の下流側に
回収される。ここで回収される。また、缶３が纏わりつ
いた破袋後の袋体２にも風力が働くが、缶３の分だけ重
いので、分離部材２６によって分離されて袋体回収部２
２の上流側に回収される。

【００１３】このように、本発明の実施の形態によれ
ば、袋体２に空き缶３が入ったままの状態で投入口６に
投入すると、袋体２が破袋用部材７の回転によって破袋
して空き缶３とは別になり、缶分離用筒部１３は下流開
放側に所定の角度で傾斜しているので、空き缶３は内筒
体１１内を下流へ移動する。そして、空き缶３はその途
中で、缶落下用穴１６から隙間１９に落下し、外筒体１
２には、電磁石１５を設けた吸着部１７があり外筒体１
２は回転しているので、空き缶３のうちスチール缶３ａ
は吸着部１７に電磁石１５の磁力によって吸着され、非
吸着部１８に到ると阻止部材２０で移動を阻止され、缶
回収部２１ａに回収され、アルミ缶３ｂは吸着部１７で
吸着されず隙間１９に溜まり、缶分離用筒部１３の傾斜
によって缶回収部２１ｂに落下して回収される。

【００１４】袋体２にあっては、破袋された後、内筒体
１１内を下流側に移動し、あるいは缶落下用穴１６から
隙間１９に落下し、下流側へ移動し、風力発生部２３で
発生した風力により、袋体回収部２２に向けて吹き飛ば
され、分離部材２６によって分離されて袋体回収部２２
の下流側に回収されるので、従来、袋体２および空き缶
３は手作業によって分離して回収していたことにより多
くの手間が必要であったのに対し、空き缶３を袋体２ご
と投入口６に投入するだけで、袋体２と空き缶３それも
スチール缶３ａとアルミ缶３ｂとを別々に回収できるの
で、小型の設備でもって回収のための手間を大幅に省略
することができる。

【００１５】

【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明
は、袋体を投入するための投入口の下流側に連続して、
袋体を破袋するための破袋用部材を有した破袋部が設け
られ、この破袋部の下流開放側に、内筒体と外筒体とを
有した缶分離用筒部が下流開放側に傾斜して回転自在に
設けられ、外筒体の円周方向に沿った所定範囲が、内筒
体の周面に形成した缶落下用穴から落下した磁性体から
なる缶を磁力で吸着する吸着部とされ、所定範囲以外の
非吸着部と内筒との隙間に、吸着部に吸着されて移動し
てきた磁性体からなる缶の円周方向の移動を阻止する阻
止部材が配置され、阻止部材で移動阻止された磁性体か
らなる缶と非磁性体からなる缶とを別々に落下させて回
収する缶回収部が配置され、缶回収部の下流側に破袋し
た袋体を回収する袋体回収部が配置され、破袋した袋体
を袋体回収部に向けて吹き飛ばすための風力発生部が設
けられたものであるので、袋体および空き缶を手作業に
よって分離して回収していた場合に比べ、小型の設備で
あっても手間を省くことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態を示す袋体と空き缶の分離装
置の缶分離用筒部の断面図である。

【図２】同じく平面図である。

【図３】同じく側面図である。

【符号の説明】

１ 分離装置 ２ 袋体 ３ 空き缶 ３ａ スチール缶 ３ｂ アルミ缶 ７ 破袋用部材 ８ 破袋部 １１ 内筒体 １２ 外筒体 １３ 缶分離用筒部 １５ 電磁石 １６ 缶落下用穴 １７ 吸着部 １８ 非吸着部 ２０ 阻止部材 ２１ａ 缶回収部 ２１ｂ 缶回収部 ２２ 袋体回収部 ２３ 風力発生部 ２４ 放出口 ２６ 分離部材

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 袋体とこの袋体に入った空き缶とを分離
   するための分離装置であって、空き缶が入った状態の袋
   体を投入するための投入口の下流側に連続して、袋体を
   破袋するための回転自在な破袋用部材を有した筒状の破
   袋部が設けられ、この破袋部の下流開放側に、内筒体と
   これに同心の外筒体とを有した缶分離用筒部が下流開放
   側に所定の角度で傾斜して回転自在に設けられ、前記外
   筒体の円周方向に沿った所定範囲が、内筒体の周面に形
   成した缶落下用穴から落下した磁性体からなる缶を磁力
   で吸着する吸着部とされ、所定範囲以外の非吸着部と内
   筒との隙間に、吸着部に吸着されて移動してきた磁性体
   からなる缶の円周方向の移動を阻止する阻止部材が配置
   され、缶分離用筒部の下流開放側に、前記阻止部材で移
   動阻止された磁性体からなる缶と、非磁性体からなる缶
   とを別々に落下させて回収するための缶回収部が配置さ
   れ、この缶回収部の下流側に破袋した前記袋体を回収す
   るための袋体回収部が配置され、破袋した袋体を袋体回
   収部に向けて吹き飛ばすための風力発生部が設けられた
   ことを特徴とする袋体と空き缶の分離装置。