JP2000276941A - 透明導電性被膜形成用塗布液、透明導電性被膜付基材および表示装置 - Google Patents

透明導電性被膜形成用塗布液、透明導電性被膜付基材および表示装置

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JP2000276941A JP11081380A JP8138099A JP2000276941A JP 2000276941 A JP2000276941 A JP 2000276941A JP 11081380 A JP11081380 A JP 11081380A JP 8138099 A JP8138099 A JP 8138099A JP 2000276941 A JP2000276941 A JP 2000276941A
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部 啓 介 阿
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田 恭 宏 真
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Abstract

(57)【要約】 【課題】102〜104Ω/□の表面抵抗を有し、電磁遮蔽効
果に優れ、耐久性に優れた透明導電性被膜を形成しうる
透明導電性被膜形成用の提供。 【解決手段】ルテニウム金属とホウ素および/またはリ
ンとを含有するルテニウム化合物導電性微粒子を含む透
明導電性被膜形成用塗布液と、該塗布液を塗布してなる
透明導電性被膜、および透明導電性被膜付基材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、透明導電性被膜形成用塗
布液、透明導電性被膜付基材および該基材を前面板とし
て備えた表示装置に関し、さらに詳しくは安定性に優れ
た塗布液、反射防止性能および電磁遮蔽効果に優れると
ともに耐久性に優れた透明導電性被膜付基材、およびこ
のような透明導電性被膜付基材で構成された前面板を備
えた表示装置に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】従来から、陰極線管、蛍光表示
管、液晶表示板などの表示パネルのような透明基材の表
面の帯電防止および反射防止を目的として、これらの表
面に帯電防止機能および反射防止機能を有する透明被膜
を形成することが行われている。このような帯電防止と
反射防止の機能を備えた透明基材を得る方法として、透
明基材の表面に、まず、帯電防止機能を有する高屈折率
の導電性被膜を形成し、この被膜の上に、さらにこの被
膜より低屈折率の透明被膜を形成する方法が知られてい
る。
【0003】たとえば、特開平5−290634号公報
には、基材上に透明導電性被膜を形成し、次いでこの透
明導電性被膜上に、この透明導電性被膜よりも屈折率の
低い透明被膜を形成する透明導電性被膜付基材の製造方
法、およびこのような方法で得られた帯電防止・反射防
止膜付基材が開示されている。このうち、前記透明導電
性被膜は、導電性物質としてアンチモンがドープされた
酸化錫の微粉末を含む塗布液から形成されている。
【0004】また、特開平5−341103号公報に
は、導電性物質を含む電導性塗膜を基材上に形成し、こ
の電導性塗膜上に特定の珪素化合物から誘導される反射
防止膜を形成することによって得られた反射防止性、帯
電防止性に優れた導電性被膜付基材が開示されている。
また、この公報には、前記導電性物質として、アルカリ
金属、アルカリ土類金属、遷移金属などの過塩素酸塩、
チオシアン塩、トリフルオロメチル硫酸塩、ハロゲン化
塩などの無機化合物からなる電解質、または酸化錫系微
粒子、酸化インジウム系微粒子などのような透明導電性
無機酸化物微粒子が例示されている。
【0005】ところで、最近、陰極線管(CRT)など
の用途では、従来の帯電防止、反射防止の機能に加えて
これらの電磁波および電磁波の放出に伴って形成される
電磁場を遮蔽することが望まれている。これらを遮蔽す
る方法の一つとして、陰極線管などの表示パネルの前面
板の表面に、上述した帯電防止性被膜と同様の導電性被
膜を形成する方法が知られている。
【0006】しかしながら、従来の帯電防止のみを目的
とした導電性被膜では、少なくとも105Ω/□程度の
表面抵抗を有していれば充分であるのに対し、電磁遮蔽
用の導電性被膜では、102〜104Ω/□のような低い
表面抵抗を有することが必要である。このように表面抵
抗の低い導電性被膜を従来のSbドープ酸化錫またはS
nドープ酸化インジウムのような導電性酸化物を含む塗
布液を用いて形成しようとすると、従来の帯電防止性被
膜の場合よりも膜厚を厚くすることが必要となる。
【0007】Sbドープ酸化錫またはSnドープ酸化イ
ンジウムを含む塗布液を用いて電磁遮蔽効果を示す導電
性被膜を形成し、さらにその上に低屈折率の被膜を積層
して形成して、電磁遮蔽と反射防止の機能を有する透明
積層被膜を形成しようとする場合、上述したような塗布
液から形成される導電性被膜は1.5〜2.0という高
屈折率を有しているため、その上に積層される低屈折率
の被膜と合わせて反射防止効果を発現するには、導電性
被膜の実際の膜厚を100〜200nm程度にする必要
がある。しかしながら、この程度の膜厚では電磁遮蔽効
果を発揮するのに充分な表面抵抗を得ることはできな
い。
【0008】上記した特開平5−290634号公報お
よび特開平5−341103号公報に記載された導電性
被膜の膜厚は、0.1μm(100nm)程度と薄く、
このため積層被膜の表面抵抗は107Ω/□程度であ
り、電磁遮蔽の機能を有するとはいい難い。さらに、上
記透明導電性被膜形成用塗布液は安定性が不充分である
ため、塗布して得られる被膜は所望の性能を発現しない
ことがあった。このため、塗布液の安定性を向上するた
めに、ゼラチン、ポリビニルアルコール、カルボン酸等
の有機系安定剤が用いられることがあるが、これらを添
加することによって導電性が阻害されるとい問題があっ
た。
【0009】また、導電性微粒子として銀、パラジウム
等の金属微粒子を用いた場合、紫外線、温度、湿度、化
学物質の影響を受けて透明性や抵抗値が変化し被膜の性
能が低下するなどの問題があった。
【0010】
【発明の目的】本発明は、上記事情に鑑みてなされたも
ので、102〜104Ω/□の表面抵抗を有し、電磁遮蔽
効果に優れ、耐紫外線性および耐薬品性などの耐久性に
優れた透明導電性被膜付基材、および該透明導電性被膜
付基材を形成しうる透明導電性被膜形成用塗布液、該透
明導電性被膜付基材で構成された前面板を備えた表示装
置を提供することを目的としている。
【0011】
【発明の概要】本発明に係る透明導電性被膜形成用塗布
液は、ルテニウムとホウ素および/またはリンとを含有
するルテニウム化合物導電性微粒子を含むことを特徴と
している。前記ルテニウム化合物導電性微粒子は、単分
散粒子であることが好ましく、またその平均粒子径は1
〜200nmの範囲にあるものが好ましい。
【0012】前記ルテニウム化合物導電性微粒子中のル
テニウムは、ルテニウム金属であることが好ましい。さ
らに、ルテニウム化合物導電性微粒子は、ルテニウム酸
化物および/またはルテニウム水酸化物を含んでいるこ
とが好ましい。前記ルテニウム化合物導電性微粒子は、
さらにAu、Ag、Pt、Pd、Rh、Cu、Co、Sn、In
およびTaからなる群から選ばれる1種以上の金属およ
び/または該金属の酸化物を含んでいることが好まし
い。
【0013】本発明に係る透明導電性被膜付基材は、基
材と、前記透明導電性被膜形成用塗布液を基材上に塗布
したのち乾燥してなる透明導電性被膜とからなることを
特徴としている。また、本発明に係る透明導電性被膜付
基材は、基材と、前記透明導電性被膜形成用塗布液を基
材上に塗布したのち乾燥してなる透明導電性被膜と、該
透明導電性被膜上に設けられ、かつ該透明導電性被膜よ
りも屈折率が低い透明被膜とからなることを特徴として
いる。
【0014】本発明に係る表示装置は、前記透明導電性
被膜付基材から構成される前面板を備え、透明被膜が該
前面板の外表面に形成されていることを特徴としてい
る。
【0015】
【発明の具体的説明】以下、本発明について具体的に説
明する。透明導電性被膜形成用塗布液 まず、本発明に係る透明導電性被膜形成用塗布液につい
て説明する。本発明に係る透明導電性被膜形成用塗布液
は、導電性微粒子として特定のルテニウム化合物導電性
微粒子を含むことを特徴としている。 [ルテニウム化合物導電性微粒子]本発明でいうルテニ
ウム化合物導電性微粒子は、ルテニウムとホウ素および
/またはリンとを含むものをいう。
【0016】前記ルテニウム化合物導電性微粒子中のル
テニウムは、通常、金属状態である。また、このルテニ
ウム化合物導電性微粒子には、塗布液の安全性の点で、
さらにルテニウム酸化物および/またはルテニウム水酸
化物を含んでいることが好ましい。
【0017】このようなルテニウム化合物導電性微粒子
を構成するルテニウム金属とホウ素および/またはリン
と、必要に応じて含まれているルテニウム酸化物および
/またはルテニウム水酸化物は、固溶状態にあるもので
も、固溶状態にない共晶体であってもよく、固溶状態に
あるものと共晶体が共存していてもよい。ホウ素および
/またはリンはルテニウム酸化物と複合酸化物を形成し
ていてもよい。
【0018】ルテニウム化合物導電性微粒子中のホウ素
および/またはリンの含有量は(B+P)/Ruで表さ
れる原子比で0.005〜0.2の範囲にあることが好
ましい。(B+P)/Ruで表される原子比が0.00
5未満の場合はルテニウム化合物導電性微粒子が凝集し
易くなり、塗布液中の分散性および安定性が低下するこ
とがあり、0.2を超えて高い場合は導電性が低下する
ことがある。なお、このようなホウ素および/またはリ
ンは、酸化物として、微粒子中に存在していてもよい。
【0019】このようなルテニウム化合物導電性微粒子
は単分散した粒子であることが好ましい。平均粒子径は
1〜200nm、特に2〜70nmの範囲にあることが望ま
しい。ルテニウム化合物導電性微粒子の平均粒径が20
0nmを越えると、金属による光の吸収が大きくなり、粒
子層の光透過率が低下するとともにへーズが大きくな
る。このため被膜付基材を、たとえば陰極線管の前面板
として用いると、表示画像の解像度が低下することがあ
る。また、ルテニウム化合物導電性微粒子の平均粒径が
1nm未満の場合には粒子層の表面抵抗が急激に大きくな
るため、本発明の目的を達成しうる程度の低い抵抗値を
有する透明導電性被膜を得ることができないこともあ
る。
【0020】また、このようなルテニウム化合物導電性
微粒子は、水中で測定したゼータ電位が−5〜−60m
V、特に−10〜−55mVの範囲にあることが望まし
い。ルテニウム化合物導電性微粒子がこのような範囲の
ゼータ電位を有していると、微粒子がコロイド的特性を
有し、分散安定性に優れている。このため、このような
範囲のゼータ電位を有するルテニウム化合物導電性微粒
子を用いると、微粒子が塗布液中で凝集することがない
ので、従来の金属微粒子を使用した塗布液のような有機
安定剤を必要としない。
【0021】このような本発明に係る塗布液は化学的に
安定であり、紫外線、温度、酸、酸素などの影響が少な
く、耐候性に優れている。前記ルテニウム化合物導電性
微粒子は、さらにAu、Ag、Pt、Pd、Rh、Cu、C
o、Sn、InおよびTaからなる群から選ばれる1種以上
の金属(以後、これらの金属をMという)および/また
は該金属の酸化物(以後、単にMOxという)を含んで
いてもよい。これらの金属および/または金属酸化物
(Mおよび/またはMOx)がルテニウム化合物導電性
微粒子中に含まれていると透明導電性被膜の導電性が向
上したり、耐久性が向上したりする。これらのMおよび
MOxの含有量の総量は、ルテニウム化合物導電性微粒
子中のルテニウムに対し、金属基準(酸化物の場合も金
属換算)で0.5〜30重量%、好ましくは1.0〜2
5重量%の範囲が望ましい。なお、Au、Ag、Pt、P
d、Rh、Coは、ルテニウム化合物導電性微粒子中に金
属として含まれていることが好ましい。さらにまたC
u、Sn、In、Taは、ルテニウム化合物導電性微粒子中
に酸化物として含まれていることが望ましい。
【0022】ルテニウム化合物導電性微粒子中のMおよ
びMOxの含有量の総量が0.5重量%未満であると、導
電性を向上させる効果が小さくなることがある。また、
30重量%を超えて多いと、塗布液の安定性が低下して
透明導電性被膜の耐久性が低下することがあり、また、
被膜の導電性が低下することがある。
【0023】なお、本発明に係る透明導電性被膜形成用
塗布液では、透明導電性被膜形成用塗布液に対し、前記
ルテニウム化合物導電性微粒子が0.05〜5.0重量
%、特に0.1〜2.0重量%の割合で存在しているこ
とが好ましい。 [溶媒]本発明で用いられる溶媒としては特に制限はな
いが、分散性、得られる被膜の導電性の点で、極性溶媒
が好ましい。
【0024】本発明で使用される極性溶媒としては、
水;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ル、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール、テ
トラヒドロフルフリルアルコール、エチレングリコー
ル、ヘキシレングリコールなどのアルコール類;酢酸メ
チルエステル、酢酸エチルエステルなどのエステル類;
ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエー
テル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレ
ングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチ
ルエーテルなどのエーテル類;アセトン、メチルエチル
ケトン、アセチルアセトン、アセト酢酸エステルなどの
ケトン類などが挙げられる。これらは単独で、または2
種以上混合して使用してもよい。 [他の導電性微粒子]本発明に係る透明導電性被膜形成
用塗布液には、上記ルテニウム化合物導電性微粒子以外
の導電性微粒子が含まれていてもよい。
【0025】ルテニウム化合物導電性微粒子以外の導電
性微粒子としては、公知の透明導電性無機酸化物微粒子
あるいは微粒子カーボンなどを用いることができる。公
知の透明導電性無機酸化物微粒子としては、たとえば酸
化錫、Sb、FまたはPがドーピングされた酸化錫、酸
化インジウム、SnまたはFがドーピングされた酸化イ
ンジウム、酸化アンチモン、低次酸化チタン(たとえ
ば、TiOx(1<x<2))などが挙げられる。
【0026】これらの導電性微粒子の平均粒径は、1〜
200nm、特に2〜150nmの範囲にあることが望まし
い。このような導電性微粒子は、塗布液中に、前記ルテ
ニウム化合物導電性微粒子1重量部当たり、4重量部以
下の量で含まれていてもよい。導電性微粒子が4重量部
を超える場合は、導電性が低下し電磁波遮蔽効果が低下
することがある。
【0027】このような導電性微粒子を含有すると、ル
テニウム化合物導電性微粒子のみで透明導電性微粒子層
を形成した場合と比較して、より透明性に優れた透明導
電性微粒子層を形成することができる。また導電性微粒
子を含有することによって、安価に透明導電性被膜付基
材を製造することができる。 [バインダー形成成分]本発明に係る透明導電性被膜形
成用塗布液には、被膜形成後の導電性微粒子のバインダ
ーとして作用するマトリックス形成成分が含まれていて
もよい。このようなマトリックス形成成分としては、シ
リカ前駆体からなるものが好ましく、具体的には、アル
コキシシランなどの有機ケイ素化合物の加水分解重縮合
物またはアルカリ金属ケイ酸塩水溶液を脱アルカリして
得られるケイ酸重縮合物、あるいは塗料用樹脂などが挙
げられる。
【0028】アルコキシシランとしては、下記式〔I〕
で表されるアルコキシシラン: RaSi(OR')4-a …〔I〕 (式中、Rは、ビニル基、アリール基、アクリル基、メ
ルカプト基、炭素原子数1〜8のアルキル基、水素原子
またはハロゲン原子であり、R'は、ビニル基、アリー
ル基、アクリル基、炭素原子数1〜8のアルキル基、−
24OCn2n+ 1(n=1〜4)または水素原子であ
り、aは、0〜3の整数である)が挙げられる。
【0029】このようなアルコキシシランとして、具体
的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラ
ン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラ
ン、テトラオクチルシラン、メチルトリメチルシラン、
メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラ
ン、メチルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリメト
キシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メルカプト
トリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシランなどが
挙げられる。このようなアルコキシシランは、1種単独
または2種以上を併用することができる。
【0030】なお、上記アルコキシシランを、例えば水
−アルコールなどの混合溶媒中で硝酸、塩酸、酢酸など
の酸の存在下で加水分解すると、アルコキシシランの加
水分解重縮合物が得られる。上記のようなアルコキシシ
ランの加水分解は、アルコキシシランをSiO2に換算
したときの酸/SiO2重量比が0.0001〜0.05
の範囲にあり、水/SiO2モル比が4〜16の範囲の
条件下で行うことが好ましい。
【0031】このようなマトリックス形成成分は酸化物
換算で、前記ルテニウム化合物導電性微粒子1重量部当
たり、0.01〜0.5重量部、特に、0.03〜0.3重
量部の量で塗布液中に含まれていることが好ましい。ま
た、本発明のルテニウム化合物導電性微粒子の分散性を
さらに向上させるため、透明導電性被膜形成用塗布液中
に有機系安定剤が含まれていてもよい。このような有機
系安定剤として具体的には、ゼラチン、ポリビニルアル
コール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセ
ルロース、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタール
酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、
フタル酸、アラニン、クエン酸などの多価カルボン酸お
よびその塩、複素環化合物あるいはこれらの混合物など
が挙げられる。
【0032】このような有機系安定剤は、ルテニウム化
合物導電性微粒子1重量部に対し、0.005〜0.5重
量部、特に0.01〜0.2重量部の量で塗布液中に含ま
れていることが望ましい。有機系安定剤の量が0.00
5重量部より少ないと、充分な分散性が得られないこと
があり、また0.5重量部より多いと、形成される被膜
の導電性が阻害されることがある。 [透明導電性微粒子層形成用塗布液の調製]本発明に係
る透明導電性微粒子層形成用塗布液は、前記極性溶媒中
に、上述したようなルテニウム化合物導電性微粒子、さ
らに必要に応じてルテニウム化合物導電性微粒子以外の
導電性微粒子、その他の添加剤、マトリックス形成成分
を添加することによって調製される。
【0033】本発明の透明導電性微粒子層形成用塗布液
中の固形分濃度、すなわち透明導電性微粒子層を形成す
る成分の濃度は、塗布液の流動性、塗布液中のルテニウ
ム化合物導電性微粒子などの粒状成分の分散性の点か
ら、塗布液に対し、15重量%以下であることが好まし
い。なお、透明導電性微粒子層形成用塗布液中にマトリ
ックス形成成分が含まれている場合、このマトリックス
形成成分の量も固形分として、固形分濃度に含まれる。
例えば、マトリックス形成成分がテトラエトキシシラン
である場合、マトリックス形成成分はSiO2に換算
し、固形分として固形分濃度に含まれる。
【0034】前記したように、ルテニウム化合物導電性
微粒子は分散安定性がよく、この分散安定状態は透明導
電性微粒子層の形成過程でも維持される。この結果、粒
状成分が単分散している透明導電性微粒子層が基材上に
形成される。このように、本発明に係る透明導電性被膜
形成用塗布液を使用して形成された透明導電性微粒子層
中では、ルテニウム化合物導電性微粒子が単分散してい
るので、導電性微粒子が凝集している場合に比較して、
より少ない導電性微粒子で同等の導電性を有する透明導
電性微粒子層を提供することが可能である。また、本発
明に係る透明導電性被膜形成用塗布液を使用すると、粒
状成分同士の凝集による点欠陥および厚さムラなどがな
い透明導電性微粒子層を基材上に形成することができ
る。
【0035】透明導電性被膜付基材 つぎに、本発明に係る透明導電性被膜付基材について具
体的に説明する。本発明に係る透明導電性被膜付基材
は、基材と、前述の透明導電性被膜形成用塗布液を該基
材上に塗布してなる透明導電性被膜とからなることを特
徴としている。
【0036】基材としては、ガラス、プラスチック、合
金、セラミックなどからなる平板、立体物、フィルムな
どが使用される。 [透明導電性被膜]基材上に形成される透明導電性被膜
の膜厚は、約5〜300nm、特に10〜150nmの範囲
にあることが好ましく、この範囲の膜厚であれば、透明
導電性被膜は優れた電磁遮蔽効果を発揮することができ
る。このような透明導電性被膜の屈折率は、通常、1.
6〜2.5の範囲にある。なお、本発明でいう膜厚は、
幾何学的最大膜厚である。
【0037】基材表面に形成される透明導電性被膜の表
面抵抗は、1010Ω/□以下となるように任意に調整さ
れる。なお、透明導電性被膜の表面抵抗が102〜104
Ω/□の範囲にあると、電磁遮蔽効果が発現できる。こ
のような透明導電性被膜付基材を得る場合には、透明導
電性被膜形成用塗布液として、ルテニウム化合物微粒子
以外の導電性微粒子を、ルテニウム化合物微粒子1重量
部当たり、4重量部以下の量で含み、マトリックスを導
電性微粒子1重量部当たり0.2重量部以下で含む塗布
液を使用することが好ましい。
【0038】このような102〜104Ω/□の表面抵抗
を有する透明導電性被膜が形成された基材を陰極線管の
前面板などに使用すると、従来、前面板などから放出さ
れた電磁波、およびこのような電磁波の放出に伴って生
じる電磁場を遮蔽することができる。また本発明では、
上記透明導電性被膜上に該透明導電性被膜よりも屈折率
が低い透明被膜が設けられていることもある。 [透明被膜]このような透明被膜は、たとえば、シリ
カ、チタニア、ジルコニアなどの無機酸化物、およびこ
れらの複合酸化物などから形成される。本発明では、透
明被膜として、特に加水分解性有機ケイ素化合物の加水
分解重縮合物、またはアルカリ金属ケイ酸塩水溶液を脱
アルカリして得られるケイ酸重縮合物からなるシリカ系
被膜が好ましい。このような透明被膜が形成された透明
導電性被膜付基材は、反射防止性能に優れている。
【0039】また、必要に応じて、この透明被膜中には
フッ化マグネシウムなどの低屈折率材料で構成された微
粒子、透明被膜の透明度および反射防止性能を阻害しな
い程度に少量の導電性微粒子および/または添加剤、例
えば染料または顔料などを含んでいてもよい。上記のよ
うな透明被膜は、前記透明導電性被膜よりも屈折率が小
さく、さらに反射防止性能に優れた透明導電性被膜付基
材を提供する上で透明導電性微粒子層と充分に大きい屈
折率差を有している。形成される透明被膜の膜厚は、5
0〜300nm、特に60〜200nmの範囲にあることが
好ましい。
【0040】本発明に係る透明導電性被膜付基材は、基
材上に透明導電性微粒子層が形成され、さらに必要に応
じてこの透明導電性微粒子層上に透明被膜が形成されて
いる。このような透明導電性被膜付基材は、電磁遮蔽を
する上で必要な102〜104Ω/□の範囲の表面抵抗を
有し、かつ可視光領域および近赤外領域で充分な反射防
止性能を有するように調整することが可能である。この
ように表面抵抗および反射防止性能が調整された透明導
電性被膜付基材を、電磁波が放出される陰極線管などの
表示装置の前面板に用いると、電磁波、および電磁波の
放出に伴って生じる電磁場を遮蔽することができる上、
さらに前面板における光の反射を防止できる。 [透明導電性被膜付基材の製造方法]本発明に係る透明
導電性被膜付基材は、基材上にルテニウム化合物微粒子
からなる透明導電性被膜を形成し、必要に応じてこの透
明導電性被膜上に該微粒子層よりも屈折率の低い透明被
膜を形成することによって製造される。
【0041】上記のような透明導電性被膜は、前記ルテ
ニウム化合物導電性微粒子を含む透明導電性被膜形成用
塗布液を塗布したのち乾燥することによって形成され
る。透明導電性被膜を形成する方法としては、前述した
ような透明導電性被膜形成用塗布液を基材上に塗布した
のち乾燥して透明導電性被膜を形成しうるあらゆる方法
を採用することができる。このような方法として、具体
的には、透明導電性被膜形成用塗布液を基材上にディッ
ピング法、スピナー法、スプレー法、ロールコーター
法、フレキソ印刷法などの方法で塗布し、次いで得られ
た塗膜を乾燥する方法などが挙げられる。
【0042】このとき、塗膜の乾燥は、通常、常温〜9
0℃の温度で行うことが望ましい。なお、塗布液中にマ
トリックス形成成分が含まれている場合には、乾燥後の
塗膜を150℃以上に加熱処理することが望ましい。さ
らにまた、塗布液中にマトリックス形成成分が含まれて
いる場合には、必要に応じて、上記塗布工程または乾燥
工程の後に、あるいは乾燥工程中に、未硬化のマトリッ
クス形成成分を含む透明導電性被膜に可視光線よりも波
長の短い電磁波を照射するか、あるいは該透明導電性被
膜をマトリックス形成成分の硬化反応を促進するガス雰
囲気中に晒してもよい。このような処理により、透明導
電性被膜中に含まれるマトリックス形成成分の硬化が促
進され、透明導電性被膜の硬度が高められることがあ
る。このガス処理は、前記加熱処理の後に行ってもよ
い。
【0043】このようなマトリックス形成成分の硬化を
促進するために照射する電磁波としては、マトリックス
形成成分の種類に応じて紫外線、電子線、X線、γ線な
どが用いられる。例えば紫外線硬化性マトリックス形成
成分の硬化を促進するためには、例えば、発光強度が約
250nmと360nmとにおいて極大となり、光強度
が10mW/m2以上である高圧水銀ランプを紫外線源
として用い、100mJ/cm2以上のエネルギー量の
紫外線が照射される。
【0044】また、マトリックス形成成分のなかには、
アンモニア、オゾンなどの活性ガスで硬化が促進される
マトリックス形成成分がある。このようなマトリックス
形成成分を含む透明導電性被膜形成用塗布液を用いた場
合、形成した透明導電性被膜を、ガス濃度が100〜1
00000ppm、特に1000〜10000ppmであるよ
うな硬化促進性ガス雰囲気下で1〜60分処理すること
によってマトリックス形成成分の硬化を大幅に促進する
ことができる。
【0045】本発明では、以上のようにして基材上に透
明導電性被膜を形成した後、必要に応じてこの透明導電
性被膜上に、さらにこの層よりも屈折率の低い透明被膜
を形成することができる。この透明被膜の形成方法とし
ては、特に制限はなく、この透明被膜の材質に応じて、
真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング
法などの乾式薄膜形成方法、あるいは上述したようなデ
ィッピング法、スピナー法、スプレー法、ロールコータ
ー法、フレキソ印刷法などの湿式薄膜形成方法を採用す
ることができる。
【0046】上記透明被膜を湿式薄膜形成方法で形成す
る場合には、上述したようなマトリックス形成成分が透
明被膜形成成分として極性溶媒に溶解または分散されて
いる透明被膜形成用塗布液を用いることができる。さら
に、透明被膜形成用塗布液中には、上述したようにフッ
化マグネシウムなどの低屈折率材料で構成された微粒
子、必要に応じて、透明被膜の透明度および反射防止性
能を阻害しない程度に少量の導電性微粒子、染料、有機
または無機顔料などの添加剤を含んでいてもよい。
【0047】透明被膜は、前記透明導電性被膜を約40
〜90℃に予熱し、この温度を維持しながら透明導電性
被膜上に、前記透明被膜形成用塗布液をスプレー法で塗
布し、その後、上述したような加熱処理を行って透明被
膜を形成すると、被膜の表面にリング状の凹凸が形成さ
れ、ギラツキの少ないアンチグレアな透明導電性被膜付
基材が得られる。
【0048】表示装置 本発明に係る表示装置は、前記記載の透明導電性被膜付
基材から構成される前面板を備え、透明導電性被膜が該
前面板の外表面に形成されていることを特徴としてい
る。なお、外表面とは、観測者側から見た表面のことで
ある。前面板としては、電磁遮蔽に必要な102〜104
Ω/□の範囲の表面抵抗を有し、かつ可視光領域および
近赤外領域で充分な反射防止性能を有する透明導電性被
膜付基材が望ましい。
【0049】本発明に係る表示装置は、ブラウン管(C
RT)、蛍光表示管(FIP)、プラズマディスプレイ
(PDP)、液晶ディスプレイ(LCD)などのような
電気的に画像を表示する装置であり、上記のような透明
導電性被膜付基材で構成された前面板を備えている。従
来の前面板を備えた表示装置を作動させると、前面板に
画像が表示されると同時に電磁波が前面板から放出され
る。本発明に係る表示装置では、前面板が102〜104
Ω/□の表面抵抗を有する透明導電性被膜付基材で構成
されているので、このような電磁波、およびこの電磁波
の放出に伴って生じる電磁場を効果的に遮蔽することが
できる。
【0050】また、表示装置の前面板で光が反射する
と、この反射光によって表示画像が見難くなるが、本発
明に係る表示装置では、前面板が可視光領域および近赤
外領域で充分な反射防止性能を有する透明導電性被膜付
基材で構成されているので、このような反射光を効果的
に防止することができる。さらに、ブラウン管の前面板
が、本発明に係る透明導電性被膜付基材で構成され、こ
の透明導電性被膜のうち、透明導電性被膜、その上に形
成された透明被膜の少なくとも一方に少量の染料または
顔料が含まれいる場合には、これらの染料または顔料が
それぞれに固有な波長の光を吸収し、これによりブラウ
ン管から放映される表示画像のコントラストを向上させ
ることができる。
【0051】
【発明の効果】本発明に係る透明導電性被膜形成用塗布
液によれば、膜厚を薄くしても、従来の導電性酸化物の
みを含有する被膜よりも表面抵抗が低い被膜を形成する
ことができ、しかも電磁遮蔽効果に優れた透明導電性被
膜付基材を提供することができる。さらに、その上に低
屈折率膜(たとえばシリカ膜)を形成した場合には、反
射防止効果に優れている。
【0052】このような透明導電性被膜形成用塗布液中
にはルテニウム化合物導電性微粒子が含まれており、こ
のルテニウム化合物導電性微粒子は塗布液中での安定性
が高く、かつ分散性も良好であるため、被膜形成過程で
も微粒子の凝集は起こらない。このため、導電性微粒子
が均一に分散された被膜を形成することが可能であり、
塗布液中の導電性微粒子の濃度を薄くしても、従来の塗
布液と同等の導電性を有する被膜を得ることができる。
【0053】このような本発明によれば、102〜104
Ω/□の表面抵抗を有し、かつ、反射防止性能に優れた
透明導電性被膜付基材を提供することができる。本発明
に係る表示装置は、上記のような表面抵抗を有する透明
導電性被膜付基材が前面板に用いられているので、電磁
波および電磁場遮蔽効果に優れている。
【0054】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0055】
【製造実施例】本実施例で用いたルテニウム化合物導電
性微粒子とルテニウム化合物導電性微粒子以外の導電性
微粒子、および比較例で用いた銀とパラジウムの合金導
電性微粒子は、以下のように調製した。a)ルテニウム化合物導電性微粒子(P-1)〜(P-6) ルテニウム化合物導電性微粒子(P-1)、(P-3)、(P-5)お
よび微粒子(P-6':(P-6)の前駆体)は、次の方法で調製し
た。
【0056】メタノール・水混合溶媒(メタノール:7
0重量部、水:30重量部)50ミリリットルに、ルテ
ニウム換算で2重量%となり、かつ粒子の成分が表1の
構成重量比となるように表1の金属種の塩化物を加え
た。ただし(P-5)微粒子の金成分については塩化金酸
(HAuCl4)を加えた。次いでポリビニルアルコール
をルテニウム1重量部当たり0.01重量部となるよう
に添加し、水素化ホウ素ナトリウム2gを純水12gに
溶解した水溶液12ミリリットルを添加した。このとき
冷却しながら温度を30℃に維持した。
【0057】次いで生成した粒子の凝集体を遠心分離器
で沈降分離し、この沈殿物を純水中に、表1の固形分濃
度となるように分散させて、ルテニウム化合物導電性微
粒子(P-1)、(P-3)、(P-5)および微粒子(P-6')が単分散
した分散液を調製した。ルテニウム化合物導電性微粒子
(P-2)、(P-4)および(P-6)は、前記ルテニウム化合物導
電性微粒子(P-1)、(P-3)および微粒子(P-6')が単分散し
た分散液に、濃度35重量%の過酸化水素水を加え、8
0℃で加熱してルテニウム金属の一部を酸化することに
よって調製した。
【0058】ルテニウム化合物導電性微粒子以外の導電
性微粒子 ルテニウム化合物導電性微粒子以外の導電性微粒子とし
て使用するSnドープ酸化インジウム微粒子(P-7)は、
以下の方法で調製した。硝酸インジウム8gを水70g
に溶解して得られた溶液と、錫酸カリウム1.3gを1
0重量%水酸化カリウム溶液10gに溶解して得られた
溶液とを調製した。
【0059】これらの溶液を、50℃に保持された10
0gの純水に2時間かけて添加した。この間、系内のp
Hを11に保持した。得られたSnドープ酸化インジウ
ム水和物分散液からSnドープ酸化インジウム水和物を
ろ別して洗浄した後、乾燥し、次いで空気中で350℃
の温度で3時間焼成し、さらに空気中で600℃の温度
で2時間焼成することによりSnドープ酸化インジウム
微粒子を得た。
【0060】また、銀とパラジウムの合金導電性微粒子
(P-8)は、次の方法で調製した。メタノール・水混合溶
媒(メタノール:40重量部、水:60重量部)50ミ
リリットルに、合金換算で2重量%となり、かつ合金の
金属種が表1の重量比となるように、表1の金属種の硝
酸塩を加え、さらにポリビニルアルコールを合金1重量
部当たり0.01重量部加えて、還流器付フラスコで9
0℃、窒素雰囲気下で5時間加熱して銀−パラジウム合
金微粒子(P-8)の分散液を得た。
【0061】得られた微粒子(P-1)〜(P-8)の平均粒径お
よび水中でのゼータ電位を表1に示す。なお、平均粒径
は、日機装(株)製:マイクロトラックによって測定し
た。ゼータ電位は、得られた微粒子(P-1)〜(P-8)の分散
液に水を添加して固形分濃度を1重量%に調整し、超音
波式ゼータ電位分析システム(MATEC APPLIED SCIENCE,
INC.製 ELECTRO KINETIC SONIC ANALYSIS SYSTEM ESA80
00)により測定した。但し、微粒子(P-8)では、分散液
中の微粒子が凝集してしまったため、測定できなかっ
た。
【0062】
【表1】
【0063】b)透明導電性被膜形成用塗布液の調製 正珪酸エチル(SiO2:28重量%)50g、エタノ
ール194.6g、濃硝酸1.4gおよび純水34gの
混合溶液を室温で5時間撹拌してSiO2濃度5重量%
のマトリックス形成成分を含む液(以後、MXという)
を調製した。表1に示す微粒子の分散液と、マトリック
ス形成成分を含む液とから表2に示す透明導電性被膜形
成用塗布液(C−1)〜(C−8)を調製した。c)透明被膜形成用塗布液の調製 上記マトリックス形成成分を含む液に、エタノール/ブ
タノール/ジアセトンアルコール/イソプロパノール
(2:1:1:5重量混合比)の混合溶媒を加え、Si
2濃度1重量%の透明被膜形成用塗布液を調製した。
【0064】
【表2】
【0065】
【実施例1〜7】ブラウン管用パネルガラス(14”)
の表面を40℃の温度に保持しながら、スピナー法によ
り、100rpm、90秒の条件で上記透明導電性被膜
形成用塗布液(C−1)〜(C−7)を、透明導電性被
膜の膜厚が20nmとなるようにそれぞれ塗布し、次いで
乾燥した。
【0066】次いで、このようにして形成された透明導
電性被膜上に、スピナー法により、100rpm、90
秒の条件で透明被膜形成用塗布液を塗布し、透明被膜の
膜厚が80nmとなるようにそれぞれ塗布し、次いで表3
に示す条件で焼成することにより透明導電性被膜付基材
を得た。得られた透明導電性被膜付基材の表面抵抗を表
面抵抗計(三菱油化(株)製LORESTA)で測定
し、反射率を分光光度計(日立製作所(株)製)で測定
し、ヘーズをヘーズコンピューター(スガ試験機(株)
製)で測定した。
【0067】結果を表3に示す。
【0068】
【比較例1】実施例1〜7と同様にして透明導電性被膜
形成用塗布液(C−8)を透明導電性被膜の膜厚が20
nmとなるようにブラウン管用パネルガラス(14”)の
表面に塗布したのち乾燥し、次いで透明被膜形成用塗布
液を、透明被膜の膜厚が80nmとなるようにそれぞれ塗
布して透明導電性被膜付基材を作製し、表面抵抗、反射
率、ヘーズを評価した。
【0069】結果を表3に示す。
【0070】
【表3】
【0071】その結果、塗布液(C-1)〜(C-7)を用いて作
製した透明導電性被膜付基材は、塗布液(C-8)を用いて
作製された透明導電性被膜付基材と表面抵抗、反射率、
ヘーズとの同程度であった。このことから、本発明のよ
うに、ルテニウムとホウ素および/またはリンとを含有
するルテニウム化合物導電性微粒子を含む透明導電性被
膜形成用塗布液を使用すると、Ag-Pd微粒子を含む塗布
液と同等の被膜を形成できることが判明した。
【0072】
【実施例8】透明導電性被膜の耐久性テスト a)耐酸テスト 実施例3で作製した透明導電性被膜付基材を、6N硝酸
水溶液に600時間浸漬し、前記と同様に透明導電性被
膜付基材の表面抵抗、反射率、ヘーズを測定した。 b)耐紫外線テスト 実施例3で作製した透明導電性被膜付基材に、GSミニ
コンベアー型紫外線照射装置(日本電池(株)製:AS
E−2)で12,000mJ/cm2の紫外線を照射し、
照射前後の透明導電性被膜付基材の表面抵抗、反射率、
ヘーズを測定した。
【0073】結果を表4に示す。
【0074】
【比較例2】比較例1で作製した透明導電性被膜付基材
を用いて実施例8と同様に、透明導電性被膜の耐久性テ
ストを行った。
【0075】
【表4】
【0076】
【実施例9】塗布液(微粒子)安定性テスト 塗布液(C−3)を80℃で2時間加熱した後、粒子径
測定装置(日機装(株)製:マイクロトラック)で粒子
径を測定した。粒子径にほとんど変化はみられなかっ
た。
【0077】
【実施例10】塗布液(微粒子)安定性テスト 塗布液(C−4)において、Mxを加えなかった以外は
塗布液(C−3)と同様にして塗布液(C−4')を調
製し、該塗布液(C−4')を80℃で2時間加熱した
後、粒子径測定装置(日機装(株)製:マイクロトラッ
ク)で粒子径を測定した。粒子径に全く変化はみられな
かった。
【0078】
【比較例3】塗布液(微粒子)安定性テスト 塗布液(C−8)を80℃で2時間加熱した後、粒子径
測定装置(日機装(株)製:マイクロトラック)で粒子
径を測定した。平均粒子径は500nmであった。通常
金属粒子が短時間で粒子成長することはないため、これ
は(P−8)粒子(平均粒子径100nm)が凝集して
いることを示している。
【0079】以上の結果から、本発明に係る透明導電性
被膜形成用塗布液は、Ag-Pd微粒子を含む塗布液と比較
して、安定性に優れていることが判明した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01J 9/20 H01J 9/20 A 5G307 29/88 29/88 // G02B 1/11 G02B 1/10 A (72)発明者 小 松 通 郎 福岡県北九州市若松区北湊町13番2号 触 媒化成工業株式会社若松工場内 (72)発明者 平 井 俊 晴 福岡県北九州市若松区北湊町13番2号 触 媒化成工業株式会社若松工場内 (72)発明者 阿 部 啓 介 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社内 (72)発明者 真 田 恭 宏 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社内 Fターム(参考) 2K009 AA02 BB02 CC02 DD02 EE03 4J038 EA011 HA066 HA216 HA476 KA20 NA01 NA20 5C028 AA02 AA03 AA04 AA05 AA10 5C032 AA01 AA06 AA07 DD02 DE01 DF01 DF03 DF04 DF07 DG01 DG02 DG06 5G301 AA01 AA02 AA08 AA11 AA16 AA17 AA18 AA20 AA26 AA27 AA30 AB20 AD10 5G307 FA01 FA02 FB01 FB02 FC02 FC09 FC10

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ルテニウムとホウ素および/またはリンと
    を含有するルテニウム化合物導電性微粒子を含むことを
    特徴とする透明導電性被膜形成用塗布液。
  2. 【請求項2】前記ルテニウム化合物導電性微粒子が単分
    散粒子であり、かつ粒子の平均粒子径が1〜200nm
    の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の透明導
    電性被膜形成用塗布液。
  3. 【請求項3】前記ルテニウム化合物導電性微粒子中のル
    テニウムは、ルテニウム金属であることを特徴とする請
    求項1または2に記載の透明導電性被膜形成用塗布液。
  4. 【請求項4】前記ルテニウム化合物導電性微粒子が、さ
    らにルテニウム酸化物および/またはルテニウム水酸化
    物を含むことを特徴とする請求項3に記載の透明導電性
    被膜形成用塗布液。
  5. 【請求項5】前記ルテニウム化合物導電性微粒子が、さ
    らにAu、Ag、Pt、Pd、Rh、Cu、Co、Sn、Inお
    よびTaからなる群から選ばれる1種以上の金属および
    /または該金属の酸化物を含むことを特徴とする請求項
    1〜4のいずれかに記載の透明導電性被膜形成用塗布
    液。
  6. 【請求項6】基材と、 請求項1〜5のいずれかに記載の透明導電性被膜形成用
    塗布液を基材上に塗布したのち乾燥してなる透明導電性
    被膜とからなることを特徴とする透明導電性被膜付基
    材。
  7. 【請求項7】基材と、 請求項1〜5のいずれかに記載の透明導電性被膜形成用
    塗布液を基材上に塗布したのち乾燥してなる透明導電性
    被膜と、 該透明導電性被膜上に設けられ、かつ該透明導電性被膜
    よりも屈折率が低い透明被膜とからなることを特徴とす
    る透明導電性被膜付基材。
  8. 【請求項8】請求項6または7に記載の透明導電性被膜
    付基材から構成される前面板を備え、透明被膜が該前面
    板の外表面に形成されていることを特徴とする表示装
    置。
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