JP2000273897A - バケット装置 - Google Patents

バケット装置

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JP2000273897A
JP2000273897A JP11079690A JP7969099A JP2000273897A JP 2000273897 A JP2000273897 A JP 2000273897A JP 11079690 A JP11079690 A JP 11079690A JP 7969099 A JP7969099 A JP 7969099A JP 2000273897 A JP2000273897 A JP 2000273897A
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Takeshi Morita
武 森田
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MORITA KOKEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バケット装置のバケット幅を広くすることな
く、バケット内に収容される土砂などの積載物を適切に
排出することができる、したがって幅狭の溝を効率良く
掘削することができる、バケット装置を提供する。 【解決手段】 積載物の収容位置と積載物の排出位置と
の間を支持手段に揺動自在に装着されるバケット本体
と、揺動自在にバケット本体内に配設されるバケット底
板と、バケット底板と支持手段との間に介在されるリン
ク機構とを備え、バケット本体の揺動位置が排出位置側
の端に近付くと積載物の収容空間が漸次小さくなるよう
にリンク機構によってバケット底板の位置を規制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、作業機械に装着さ
れるバケット装置、さらに詳しくは、暗渠排水用の吸水
渠のように幅の狭い溝の掘削に好適に用いることができ
るバケット装置に関する。
【0002】
【従来の技術】圃場などの排水性改良のために周知の暗
渠排水施工が行われる。この暗渠排水施工においては、
例えば幅が20cm、深さが1mのような幅狭の吸水渠
が要求される。吸水渠の掘削には典型的な作業機械であ
る例えば油圧ショベルが用いられる。この油圧ショベル
には通常の土工用よりもバケット幅を吸水渠の溝幅に合
わせて狭くしたバケット装置が装着される。掘削された
吸水渠には、底部に素焼土管あるいは合成樹脂管などに
よる吸水管が敷設され、その上にカラマツチップ、もみ
がら、砂などの疎水材が所定の深さまで投入され、疎水
材の上に埋戻し土が被せられ溝が埋められる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のような形態の溝
の掘削を幅を狭くしたバケット装置を用いて行う場合、
次のとおりの解決すべき問題がある。
【0004】(1)バケットの土離れ:掘削してバケッ
ト内に収容した土をバケットの開口部を下方に向け排出
する際、土はバケットの幅が狭いことから、バケット内
に詰まりやすく、また付着しやすく、バケットから排出
されにくい。特に、暗渠排水施工のように土の含水比の
高い現場においては、バケットからの土離れがさらに悪
くなる。土離れの悪いことは溝掘削の施工効率を低下さ
せる一因となる。バケットからの土離れを改善するため
に、例えばバケットの底板をバケット本体に対し相対的
に動くことができるように取り付け、この底板をチェー
ンによってバケットの動作に合わせ土の排出方向に引っ
張りバケット内の土を排出させる工夫も提案されてい
る。しかしながらこの方法は、土砂などによってチェー
ンが損耗されやすく実用性に問題がある。
【0005】(2)溝の掘削施工コスト:土離れを改善
する他の方法としては、バケットの形状を、幅を広くし
たり幅を規定する側板をテーパ状に傾けたものにする。
しかしながらこのバケットによれば、要求される溝の幅
に対し不必要に幅の広い溝を掘削することになり、掘削
する土量、埋め戻す土量が多くなり土工量が多く溝掘削
コストが高くなる。さらに、暗渠排水の吸水渠の施工に
おいては、溝の幅が広くなると掘削土工量が多くなるの
みならず、比較的単価の高い疎水材の投入量も多くな
り、暗渠排水施工のコストを高いものにする。
【0006】本発明は上記事実に鑑みてなされたもの
で、その技術的課題は、バケット装置のバケット幅を広
くすることなく、バケット内に収容される土砂などを適
切に排出することができる、したがって幅狭の溝を効率
良く掘削することができる、バケット装置を提供するこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明においては、上記
技術的課題を解決するバケット装置として、積載物を収
容する収容位置と該積載物を排出する排出位置との間を
作業機械の支持手段に揺動自在に装着されるバケット本
体と、揺動自在に該バケット本体内に配設されるバケッ
ト底板と、該バケット底板と該支持手段との間に介在さ
れるリンク機構とを備え、該リンク機構は、該バケット
本体と該バケット底板とによって形成される該積載物の
収容空間を、該バケット本体の揺動位置が該排出位置側
の端に近付くにつれ漸次小さくなるよう該バケット底板
の位置を規制している、ことを特徴とするバケット装置
が提供される。
【0008】本発明によるバケット装置においては、バ
ケット内の積載物である土砂などを排出する際に、バケ
ット本体内のバケット底板がバケット装置の排出動作に
連動するリンク機構によって、バケット内の土砂の収容
空間を小さく、すなわち収容された土砂を排出するよう
揺動し、土砂を強制的に排出する。したがって、バケッ
ト装置のバケット幅を広くすることなく、幅狭の溝を効
率良く掘削することができる。
【0009】好適実施形態においては、該リンク機構
は、該バケット本体の揺動中心軸線上に揺動自在に取り
付けられ該揺動中心軸線の半径方向に延在する第1及び
第2のレバー部材を含むボス部材と、一端が該第1のレ
バー部材に揺動自在に連結される第1のリンク部材と、
該第1のリンク部材の他端に一端が揺動自在に連結され
他端が該支持手段に設けられた該バケット本体を揺動さ
せる揺動部材に揺動自在に連結される第2のリンク部材
とを備え、該バケット底板が該ボス部材の該第2のレバ
ー部材に揺動自在に連結されている。また、該第1のリ
ンク部材及び該第2のリンク部材は、該第1のリンク部
材の該第1のレバー部材への連結中心と該第2のリンク
部材の該支持手段への連結中心との中心間距離が所定の
長さになると、該中心間距離をその長さに固定するリン
ク固定手段を備えている。
【0010】そして、バケット本体が揺動し土砂の排出
位置に近付き、連結されたリンク部材が所定の長さにな
ると、バケット本体に揺動自在に取り付けられたバケッ
ト底板はバケット本体に対して揺動変位する。
【0011】好適実施形態においてはさらに、該バケッ
ト本体は、該支持体との揺動中心軸線の軸線方向に間隔
をおいて一対の側板を備え、該一対の側板の各々には該
軸線方向の外方に向け延在する案内部材が配設されてい
る。また、該案内部材は、その配設位置を該一対の側板
の各々に調整可能に取り付けられている。
【0012】そして、バケット本体の側板に配設される
案内部材によって、掘削する溝の断面形状を底部とそれ
以外の所とで変えることができる。例えば、暗渠排水施
工において吸水渠の底部の疎水材が投入される部分を幅
狭にし、それ以外の部分を広くするとができる。また、
案内部材の取付位置をバケット本体に調整自在にし、例
えば前述の疎水材の投入部分の溝深さを調整することが
できる。
【0013】好適実施形態においてはまた、該バケット
本体は、該支持手段に対し揺動中心軸線の軸線方向に変
位して装着されている。
【0014】そして、バケット装置を作業機械の支持手
段、例えば油圧ショベルのアームなど運転席の側方に位
置する支持手段から運転席側に寄せて装着し、掘削され
る溝を運転者が容易に目視確認することができるように
する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に従って構成された
バケット装置の好適実施形態を図示している添付図面を
参照して、さらに詳細に説明する。
【0016】図1及び図2を参照して説明すると、全体
を番号2で示すバケット装置は、作業機械の支持手段4
に揺動自在に装着されたバケット本体6と、揺動自在に
バケット本体6内に配設されたバケット底板8と、バケ
ット底板8と支持手段4との間に介在されたリンク機構
10とを備えている。また、バケット本体6には案内部
材12が配設されている。
【0017】なお本明細書において特に断りのない限
り、幅方向とはバケット本体6の揺動する方向に直交す
る左右方向(図1の表裏方向)を意味し、前方あるいは
前側とはバケット本体6に積載物を収容する開口側(図
1の右方)を意味し、後方あるいは後側とはその反対側
(図1の左方)を意味するものとする。
【0018】図1及び図2とともに図3〜図5を参照し
て説明すると、バケット本体6は種々の鋼製部材を相互
に溶接して一体に形成されている。バケット本体6は、
バケット本体6の幅方向に間隔をおいて配設された一対
の側板14a及び14bを有している。一対の側板14
a及び14bの各々は平面視で舟形形状を成し、艫側に
相当する基端部には支持手段4への装着部が形成され、
舳先に相当する先端部には一対の側板14a及び14b
の間にカッティングエッジ16が配設されている。舟形
形状の船底部分に相当するバケット本体6の後側の部分
の側板14a及び14b各々には輪郭を直線状に形成し
た真直部Sが設けられている。側板14aは平板状を成
しているが、側板14bは基端部においては側板14a
との間隔を広くする折曲部を有する断面形状を成してい
る(図4参照)。折曲部は一枚の板部材を折り曲げて、
あるいは複数個の板部材を適宜に接合して形成される。
バケット本体6の後側の一対の側板14a及び14bの
間には、先端部側から基端部側に順次、略矩形状を成す
板部材で形成された連結部材18a、連結部材18b、
連結部材18c、連結部材18d、連結部材18e、そ
して板部材をアングル状に曲げて形成された連結部材1
8fが、それぞれ配設されている。基端部のバケット本
体6の前側には、側板14aにボス部20aが、側板1
4bにボス部20bがそれぞれ形成され、ボス部20a
及び20bにはバケット本体6の幅方向に延びる軸線2
2(この軸線22はバケット装置2の揺動中心軸線とな
る)上に貫通軸受孔24a及び貫通軸受孔24bがそれ
ぞれ形成されている。また、基端部のバケット本体6の
後側には、側板14aにボス部26aが側板14bにボ
ス部26bがそれぞれ形成され、ボス部26a及び26
bにはバケット本体6の幅方向に延びる軸線28上に貫
通軸受孔30a及び貫通軸受孔30bがそれぞれ形成さ
れている。連結部材18fにはリンク機構10とバケッ
ト本体6との間の揺動ストッパであるストッパ部材32
が軸線22の側に取り付けられている。
【0019】バケット本体6の先端部のカッティングエ
ッジ16の近傍には、側板14a及び14bの各々に同
一軸線上でバケット本体6の幅方向に延びる貫通軸受孔
33a及び33bがそれぞれ形成されている。この貫通
軸受孔33a及び33bには、バケット底板8(バケッ
ト底板8については後に詳述する)の一端が揺動自在に
取り付けられる。
【0020】また、側板14a及び14bの各々の前側
の部分には、その前縁に沿ってボルト挿通孔34が複数
個、ピッチPの間隔で設けられている。このボルト挿通
孔34には。案内部材12(案内部材12については後
に詳述する)が取り付けられる。
【0021】図1及び図2とともに図6及び図7を参照
して説明を続けると、バケット底板8は、一端がバケッ
ト本体6に揺動自在に連結される第1の底板36と、一
端が第1の底板36の他端に揺動自在に連結され他端が
リンク手段10(リンク手段10については後に詳述す
る)に揺動自在に連結される第2の底板38とを有して
いる。第1の底板36及び第2の底板38も種々の鋼製
部材を相互に溶接して一体に形成されている。第1の底
板36は、矩形の帯状の平坦な平底板40、平底板40
の長手方向両端部に取り付けられたボス42及びボス4
4、並びに平底板40とボス42及びボス44それぞれ
に取り付けられた補強板46を有している。平底板40
の幅はバケット本体6の側板14a及び14bの間で揺
動自在になるよう規定されている。ボス42には平底板
40の幅方向に延びる貫通軸受孔47が、またボス44
には平底板40の幅方向に延びる貫通軸受孔48がそれ
ぞれ形成されている。第2の底板38は、第1の底板3
6と実質的に同じ幅の矩形の帯状板を円弧状に曲げた弧
状底板50、並びに弧状底板50の円弧状の外側面の幅
方向両側に弧状底板50の全長にわたり取り付けられた
一対の側板52a及び52bを有している。一対の側板
52a及び52bの第1の底板36との連結端側の各々
には、同一軸線上に幅方向に延びる貫通軸受孔54a及
び54bがそれぞれ形成されている。また、側板52a
及び52bの他端側には同一軸線上に幅方向に延びる貫
通軸受孔56a及び56bがそれぞれ形成されている。
この貫通軸受孔56a及び56bにはリンク手段10が
取り付けられる。
【0022】第1の底板36と第2の底板38とは、第
1の底板36の貫通軸受孔48と第2の底板38の貫通
孔軸受54a及び54bとが整合され軸部材58が挿入
され、相互に揺動自在に連結される。軸部材58は抜止
手段(図示していない)によってこれらの貫通軸受孔か
ら抜け出ないようになっている。第1の底板36の貫通
軸受孔47はバケット本体6の貫通軸受孔33a及び3
3b(図3参照)と整合され、軸部材60(図1参照)
が挿入され、相互に揺動自在に連結される。軸部材60
は抜止手段(図示していない)によってこれらの貫通軸
受孔から抜け出ないようになっている。
【0023】図1及び図2とともに図8及び図9を参照
して説明を続けると、リンク機構10は、第1のレバー
部材62及び第2のレバー部材64を含むボス部材66
と、一端が第1のレバー部材62に揺動自在に連結され
る第1のリンク部材68と、一端が第1のリンク部材6
8の他端に揺動自在に連結され他端が支持手段4(図1
参照)の揺動部材5(揺動部材5については後に詳述す
る)に揺動自在に連結される第2のリンク部材70とを
備えている。これらのボス部材66、第1のリンク部材
68及び第2のリンク部材70も種々の鋼製部材を相互
に溶接して一体に形成されている。
【0024】ボス部材66の円筒形状のボス部67には
軸線方向に延びる貫通軸受孔72が形成されている。第
1のレバー部材62及び第2のレバー部材64はこの貫
通軸受孔72の半径方向に延び円周方向で所定の位置に
規定されている。厚板で形成され半径方向への突出量が
比較的小さい第1のレバー部材62はその先端部に貫通
軸受孔74を備えている。第2のレバー部材64は厚板
で形成され第1のレバー部材62に比して半径方向への
突出量が大きく、ブーメラン状を成し、その先端部には
貫通軸受孔75を備えている。ボス部67にはその外周
面上にストッパ部材78が取り付けられている。ストッ
パ部材78は前述のバケット本体6のストッパ部材30
と所定の揺動位置において当接するように配設されてい
る。
【0025】第1のリンク部材68は、平面視で緩やか
な円弧状を成す一対の板部材80a及び80bと、板部
材80a及び80bの間に挟まれた板部材82とを有し
ている。第2のリンク部材70は、平面視で緩やかな円
弧状を成し第1のリンク部材68の板部材80a及び8
0bの間に挿入される厚さを有する一枚板で形成されて
いる。第1のリンク部材68の第1のレバー部材62と
連結する端部には貫通軸受孔84a及び84bが、第1
のリンク部材68の第2のリンク部材70と連結する端
部には貫通軸受孔86a及び86bがそれぞれ形成され
ている。第2のリンク部材70の第1のリンク部材68
と連結する端部には貫通軸受孔88が、第2のリンク部
材70の他端部には貫通軸受孔90がそれぞれ形成され
ている。第1のリンク部材68と第2のリンク部材70
とは、第1のリンク部材68の貫通軸受孔86a及び8
6bと第2のリンク部材70の貫通軸受孔88とが整合
され、軸部材92が挿入され、相互に揺動自在に連結さ
れる。軸部材92は抜止手段(図示していない)によっ
て貫通軸受孔から抜け出ないようになっている。第1の
リンク部材68の貫通軸受孔84a及び84bと第1の
レバー部材62の貫通軸受孔74とが整合され、軸部材
93が挿入され、相互に揺動自在に連結される。軸部材
93は抜止手段(図示していない)によって貫通軸受孔
から抜け出ないようになっている。
【0026】第1のリンク部材68と第2のリンク部材
70との連結部には、第1のリンク部材68と第2のリ
ンク部材70の各々によって形成されるリンク固定手段
94が備えられている。リンク固定手段94は、揺動自
在に連結された第1のリンク部材68と第2のリンク部
材70の両端の貫通軸受孔90と貫通軸受孔84a及び
84bとの中心間距離L(図8)が所定の長さになる
と、中心間距離Lがそれ以上に伸びないように固定す
る。すなわち、第1のリンク部材68と第2のリンク部
材70との連結部において、第1のリンク部材68の板
部材82には凸部Aが第2のリンク部材70には凸部B
がそれぞれ形成されている。そして、上述の中心間距離
Lが二点鎖線(図8)で示すように伸長して所定の長さ
になると凸部Aと凸部Bとが当接する。
【0027】リンク機構10は、ボス部材66の貫通軸
受孔72が、バケット本体6の揺動中心軸線22に備え
られる軸部材108(図1参照)に揺動自在に取り付け
られる。ボス部材66の第2のレバー部材64は、その
貫通軸受孔75がバケット底板8の第2の底板38の貫
通軸受孔56a及び56bに整合され軸部材96(図1
参照)が挿入され相互に揺動自在に連結される。軸部材
96は抜止手段(図示していない)によって貫通軸受孔
から抜け出ないようになっている。第2のリンク部材7
0の貫通軸受孔90は、支持手段4の揺動部材5に設け
られた軸部材98(図1)に揺動自在に取り付けられ
る。第2のリンク部材70は抜止手段(図示していな
い)によって軸部材98から抜け出ないようになってい
る。
【0028】図1及び図2とともに図10及び図11を
参照して説明を続けると、案内部材12は、バケット本
体6の一方の側板14aの外側面に配設される案内部材
12aと、他方の側板14bの外側面に配設される案内
部材12bとを有している。案内部材12a及び案内部
材12bはバケット本体6の幅方向において対称の形態
を有している。したがって、詳細な説明は案内部材12
aによって図10及び図11を参照して行う。案内部材
12aも種々の鋼製部材を相互に溶接して一体に形成さ
れている。案内部材12aは、バケット本体6の側板1
4a(図3参照)に取り付けられる取付板100、側板
14aに取り付けたときにバケット本体6の幅方向外方
に延出するように取付板100に一体的に接合された案
内板102、取付板100と案内板102との間に設け
られた補強リブ104a及び104bを有している。取
付板100には複数個のボルト挿通孔106が形成され
ている。このボルト挿通孔106の配設間隔は、バケッ
ト本体6の側板14a及び14bに設けられる複数個の
ボルト挿通孔34の配設ピッチP(図3及び図5参照)
と関連させて、図10に示すように2倍の2P、3倍の
3Pのように規定されている。案内板102は、平面視
で略直角三角形に形成され、長底辺を取付板100側
に、短底辺をバケット本体6の基端側にして位置付けら
れている。案内部材12a及び案内部材12bは、ボル
ト105及びナット106(図1参照)によってバケッ
ト本体6の側板14a及び14bの各々に取り付けられ
る。
【0029】図1〜図5を参照して説明を続けると、バ
ケット本体6の基端部の貫通軸受孔24a及び24bに
はそれぞれを連通する軸部材108が、また貫通軸受孔
30a及び30bにはそれぞれを連通する軸部材118
が用意されている。
【0030】支持手段4は、先端部に軸部材108を回
動自在に取り付ける貫通軸受孔111が設けられた腕部
材110と、この腕部材110とバケット本体6の軸部
材118との間に介在され一端部が腕部材110に揺動
自在に取り付けられた揺動部材5を含む揺動機構112
を備えている。
【0031】図1及び図2を参照して上述のように構成
されたバケット装置2の支持手段4への取り付けを説明
すると、バケット本体6の基端部のボス部20a及び2
0bの間に、腕部材110の先端部及びリンク機構10
のボス部材66を、腕部材110を側板14bの側にし
て位置付ける。そしてバケット本体6の貫通軸受孔24
a、24b(図3)、ボス部材66の貫通軸受孔72
(図8)、腕部材110の貫通軸受孔111を整合さ
せ、軸部材108を挿入し、バケット本体6及びボス部
材66を腕部材110に揺動中心軸線22を中心に揺動
自在に取り付ける。バケット本体6の基端部のボス部2
6a及び26bの間には、支持手段4の揺動機構112
を貫通軸受孔30a及び30bに軸部材118によって
揺動自在に取り付ける。リンク機構10の第2のリンク
部材70の貫通軸受孔90を揺動部材5の軸部材98に
接続する。
【0032】かくしてバケット装置2は、支持手段4に
軸部材108を中心に図1に矢印X1で示す反時計方向
のバケット本体6の開口部を実質上上方に向け積載物を
収容する「収容位置」の方向と、矢印X2で示す時計方
向のバケット本体6の開口部を実質上下方に向け積載物
を排出する「排出位置」の方向とに揺動自在に取り付け
られる。バケット装置2は揺動機構112を介して油圧
シリンダのごときアクチュエータ(図示していない)に
よって揺動作動させられる。
【0033】図1及び図2とともに図12〜図14を参
照して上述したとおりのバケット装置2の作用を説明す
る。
【0034】(1)土離れ:図1及び図13を参照する
ことにより容易に理解されるように、バケット装置2を
図1に示す「収容位置」と「排出位置」との略中間の状
態から、図13に示す「排出位置」の側に揺動させる
と、リンク機構10は、バケット本体6とバケット底板
8とによって形成される積載物の収容空間Y(図1)を
小さくするようにバケット底板8の位置を規制する。す
なわち図1に示す状態においては、リンク機構10のリ
ンク両端の中心間距離Lはリンク固定手段94が機能す
る長さに満たないから中心間距離Lは拘束されず、バケ
ット底板8はバケット本体6内の底部に位置してバケッ
ト本体6とともに揺動する。バケット本体6が揺動され
て「排出1置」に近付くと、リンク機構10のリンク固
定手段94の凸部Aと凸部Bとが当接し、連結された第
1のリンク部材68と第2のリンク部材70の両端の中
心間距離Lはそれ以上に伸びないように固定される。こ
の状態でバケット本体6をさらに「排出位置」の方向に
揺動させると、バケット底板8はリンク機構10によっ
て拘束されバケット本体6とともに揺動することができ
ずバケット本体6内の収容空間Yは漸次小さくなる。し
たがって、この収容空間Y内に収容された土砂はバケッ
ト本体6の外に強制的に排出される。バケット本体6を
この状態から逆の方向の「収容位置」X1の方向に揺動
させると、リンク固定手段94の凸部Aと凸部Bとの当
接は解除され、バケット底板8はリンク機構10によっ
て拘束されなくなる。そして、バケット底板8は掘削収
容される土砂そして/またバケット底板8の自重によっ
て、バケット本体6の中に戻る(図1の状態)。上述の
ようにバケット底板8に接続するするリンク機構10
は、バケット本体6の動きに連動するから、バケット底
板8を動かすのに特別な駆動手段、操作手段などを備え
る必要がない。
【0035】(2)バケット底板:バケット底板8は、
第1の底板36と第2の底板38の2つに分けられ揺動
自在に連結されている。したがって、バケット本体6か
ら土砂を排出する際に第1の底板36と第2の底板38
とは相対的に屈折して広げられるから、バケット底板8
そのものの土離れを良くする。また、第1の底板36と
第2の底板38の形状、大きさなどを適宜に変えること
により、バケット本体6内の積載物の収容空間Yを任意
の形状、大きさに設定することができる。
【0036】(3)リンク機構:リンク機構10は、鋼
製の部材を連結して形成されるとともに、バケット本体
6の積載物の収容空間Yの外の、しかもバケット本体6
の側板14a、14bの間に配設されている。したがっ
てリンク機構10は、土砂などによる損傷を受けにく
い。
【0037】(4)案内部材:案内部材12は掘削する
溝の断面形状を溝の底部とそれ以外の所とで任意に変え
ることができる。例えば図13に示すように、暗渠排水
施工の吸水渠を、疎水材が投入される溝の底部は幅狭に
し、埋戻し土が投入されるそれ以外の地表までの部分は
テーパ状に案内部材12によって幅広に掘削することが
できる。したがって、従来バケットにおける土詰まりの
改善のための幅広バケットで幅広溝を形成し、そのため
に疎水材の使用量が多くなる問題を除くことができる。
また、溝の地表開口部を広くすることができるから、溝
の掘削、溝断面形状の整形などの作業が容易になる。さ
らに、案内部材12の配設位置はバケット本体6の側板
14a、14bに調整可能になっているから、溝断面形
状のテーパ状の拡幅部分の深さを任意に変えることがで
きる。さらに、案内部材12はバケット本体6の開口部
を上方に向けた「収容位置」においては、バケット本体
6を嵩上げした形態になるから、バケット本体6への土
砂などの積載物の収容量を実質的に増やす働きもする。
【0038】(5)支持手段への装着位置:バケット本
体6の一対の側板14a及び14bの間隔を、基端部に
おいて一方の側板14b側に広げた幅広に形成して支持
手段4、例えば油圧ショベルのアーム部材に装着するか
ら、図14に示すようにバケット本体6は運転席の側に
寄せて装着される。したがって、運転者は掘削する溝、
そしてその底部を目視しやすくなり溝の掘削作業を容易
に行うことができる。
【0039】(6)バケット本体の側板形状:バケット
本体6の側板14a及び14bの後側の部分には真直部
Sを形成したから、溝の掘削、溝の整形作業において、
この真直部Sによって溝の底部などを適切に仕上げるこ
とができる。
【0040】以上、本発明を実施の形態に基づいて詳細
に説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定される
ものではなく、本発明の範囲内においてさまざまな変形
あるいは修正ができるものである。
【0041】(1)バケット幅:本発明の実施の形態に
おいては、バケットの幅、すなわち一対の側板の間隔は
暗渠排水の吸水渠の掘削に好適なようにバケット本体の
大きさに対し幅狭に形成されている。しかしながら、本
発明によるバケット装置は幅狭のバケットに限定される
ものではなく、一般土工用、荷役作業用などの幅広のバ
ケットにおいてもバケット内に付着しやすい積載物を扱
うときに有効に利用することができる。
【0042】(2)リンク機構、リンク固定手段:本発
明の実施の形態においては、リンク機構10のリンク固
定手段94は、リンクの両端間が伸長する方向において
所定の長さになるとそれ以上の長さにならないように構
成されている。しかしながらリンク固定手段は、バケッ
ト装置、支持手段などの構造、形状、大きさなどの違
い、またリンク機構の配設位置の違いなどによって、リ
ンク機構を収縮する方向において所定の長さになるとそ
れ以上に収縮しないように構成してもよい。
【0043】(3)バケット底板:本発明の実施の形態
においては、バケット底板8は第1の底板36と第2の
底板38の2つに分けられ揺動自在に連結されている
が、図15に示すように1枚の弾性を有する板状のバケ
ット底板120、例えばばね鋼板、強化プラスチック板
など、とすることもできる。さらに、積載物によって
は、キャンバス布なども用いることができる。
【0044】
【発明の効果】本発明に従って構成されたバケット装置
によれば、バケット装置のバケット幅を広くすることな
く、バケット内に収容される土砂などを適切に排出する
ことができる、したがって幅狭の溝を効率良く掘削する
ことができる、バケット装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成されたバケット装置の好適
実施形態の側面図。
【図2】図1に示すバケット装置をA−A矢印方向に見
た正面図。
【図3】図1に示すバケット装置のバケット本体の側面
図。
【図4】図3に示すバケット本体のB−B矢印方向に見
た正面図。
【図5】図4に示すバケット本体のC−C矢印方向に見
た側面図。
【図6】図1に示すバケット底板の側面図。
【図7】図6に示すバケット底板をD−D矢印方向に見
た背面図。
【図8】図1に示すリンク機構の側面図。
【図9】図8に示すリンク機構をE−E矢印方向に見た
正面図。
【図10】図1に示す案内部材の側面図。
【図11】図10に示す案内部材をF−F矢印方向に見
た図。
【図12】図1に示すバケット装置の作動状態を示す説
明図。
【図13】本発明に従って構成されたバケット装置によ
り掘削される溝の断面形状の説明図。
【図14】図1に示すバケット装置を作業機械である油
圧ショベルに装着した状態を上方から見て示した説明
図。
【図15】バケット底板の他の形態を示すバケット装置
の部分断面図。
【符号の説明】
2:バケット装置 4:支持手段 6:バケット本体 8:バケット底板 10:リンク機構 12、12a、12b:案内部材 14a、14b:側板 22:揺動中心軸線 62:第1のレバー部材 64:第2のレバー部材 66:ボス部材 68:第1のリンク部材 70:第2のリンク部材 94:リンク固定手段 120:バケット底板 L:リンクの中心間距離 Y:収容空間

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積載物を収容する収容位置と該積載物を
    排出する排出位置との間を作業機械の支持手段に揺動自
    在に装着されるバケット本体と、揺動自在に該バケット
    本体内に配設されるバケット底板と、該バケット底板と
    該支持手段との間に介在されるリンク機構とを備え、 該リンク機構は、該バケット本体と該バケット底板とに
    よって形成される該積載物の収容空間を、該バケット本
    体の揺動位置が該排出位置側の端に近付くにつれ漸次小
    さくなるよう該バケット底板の位置を規制している、こ
    とを特徴とするバケット装置。
  2. 【請求項2】 該リンク機構は、該バケット本体の揺動
    中心軸線上に揺動自在に取り付けられ該揺動中心軸線の
    半径方向に延在する第1及び第2のレバー部材を含むボ
    ス部材と、一端が該第1のレバー部材に揺動自在に連結
    される第1のリンク部材と、該第1のリンク部材の他端
    に一端が揺動自在に連結され他端が該支持手段に設けら
    れた該バケット本体を揺動させる揺動部材に揺動自在に
    連結される第2のリンク部材とを備え、 該バケット底板が該ボス部材の該第2のレバー部材に揺
    動自在に連結されている、請求項1記載のバケット装
    置。
  3. 【請求項3】 該第1のリンク部材及び該第2のリンク
    部材は、該第1のリンク部材の該第1のレバー部材への
    連結中心と該第2のリンク部材の該支持手段への連結中
    心との中心間距離が所定の長さになると、該中心間距離
    をその長さに固定するリンク固定手段を備えている、請
    求項2記載のバケット装置。
  4. 【請求項4】 該バケット本体は、該支持体との揺動中
    心軸線の軸線方向に間隔をおいて一対の側板を備え、該
    一対の側板の各々には該軸線方向の外方に向け延在する
    案内部材が配設されている、請求項1から3までのいず
    れかに記載のバケット装置。
  5. 【請求項5】 該案内部材は、その配設位置を該一対の
    側板の各々に調整可能に取り付けられている、請求項4
    記載のバケット装置。
  6. 【請求項6】 該バケット本体は、該支持手段に対し揺
    動中心軸線の軸線方向に変位して装着されている、請求
    項1から5までのいずれかに記載のバケット装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105442651A (zh) * 2015-12-03 2016-03-30 天津市中机雄风机械有限公司 一种具有自动清污功能的挖掘机挖斗

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