JP4312920B2 - 堆肥攪拌機用油圧回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホイールローダなどの作業車両に用いられ、牛糞や敷きわら等の材料を攪拌して堆肥化を促進させる堆肥攪拌機用油圧回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、家畜の排泄物の処理にあたっては、排泄物にわら等の材料を加えて堆積し、それを発酵させて堆肥を生成している。この場合、材料の堆肥化を迅速に進めるためには、堆積物中の通気性を高め、材料内に生息する微生物の働きを促進する必要がある。そこで、塊になっている堆積物をほぐして通気性を高め、細菌の発酵を助けるための切り返しという作業が行われる。
【0003】
この切り返し作業は、ホイールローダなどに取り付けられたバケットで堆積物(堆肥)を掬いとった後、バケットを小刻みに振動させて少しづつ堆肥を落とし、塊になっている堆肥をほぐすことにより行われており、これによって堆肥の通気性を高め、堆肥を発酵しやすい状態としていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の切り返しの方法では、バケットを小刻みに振動させながら堆肥を下に落とすだけなので、堆積物を十分にほぐすことができず、堆肥化の促進に十分とはいえなかった。また、バケットを小刻みに振動させながらの作業はオペレータの操作性を悪化させるものであり、ホイールローダ本体の耐久性を悪化させるものであった。
【0005】
本発明の目的は、切り返し作業を容易にし、効率よく堆肥を生成することのできる堆肥攪拌機用油圧回路を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
一実施の形態を示す図1〜4を参照して説明する。
(1)請求項1の発明による堆肥攪拌機用油圧回路は、原動機40により駆動される走行駆動装置41,48と、車体前方に軸支されたブーム2R,2Lを起伏させるブームシリンダ4R,4Lと、ブーム2R,2Lの先端に軸支されたバケットBAを回動させるバケットシリンダ5とを有する作業車両に用いられる堆肥攪拌機用油圧回路に適用される。そして、バケットBAの開口部に軸支されたロータ9を回転させるロータ回転用油圧モータ9と、バケットBAの奥方に車幅方向に配置されたベルトコンベア7,8を駆動するベルトコンベア駆動用油圧モータ36,37と、原動機40により駆動され、ブームシリンダ4R,4Lとバケットシリンダ5とロータ回転用油圧モータ28とにそれぞれ圧油を供給する第1の作業機用油圧ポンプ43と、原動機40により駆動され、ロータ回転用油圧モータ28とベルトコンベア駆動用油圧モータ36,37とにそれぞれ圧油を供給する第2の作業機用油圧ポンプ44と、第1の作業機用油圧ポンプ43からの圧油をブームシリンダ4R,4Lおよびバケットシリンダ5側と、ロータ回転用油圧モータ28側とに所定の流量比で分流させる第1の分流手段64と、第2の作業機用ポンプ44からの圧油をロータ回転用油圧モータ28側とベルトコンベア駆動用油圧モータ36,37側とに所定の流量比で分流させる第2の分流手段65と、第1および第2の分流手段64,65から分流された圧油をロータ回転用油圧モータ9に供給する合流管路とを備えたことを特徴とする。
(2)請求項2の発明による堆肥攪拌機用油圧回路は、ブームシリンダ4R,4Lおよびバケットシリンダ5の駆動状態を検出するシリンダ駆動検出手段60s,61sと、シリンダ駆動検出手段60s,61sによりブームシリンダ4R,4Lおよびバケットシリンダ5が駆動されていないことが検出されると、第1の作業機用油圧ポンプ43からの圧油を第1の分流手段64をバイパスさせて油圧モータ28側に導くシリンダバイパス手段66とを備えるものである。
(3)請求項3の発明による堆肥攪拌機用油圧回路は、ロータ9の使用状態を検出するロータ使用検出手段73と、ロータ使用検出手段73によりロータ9の非使用状態が検出されると、第1の作業機用油圧ポンプ43からの圧油を第1の分流手段64をバイパスさせてブームシリンダ4R,4Lおよびバケットシリンダ5側に導くモータバイパス手段66とを備えるものである。
(4)請求項4の発明による堆肥攪拌機用油圧回路は、走行駆動装置はポンプ41とモータ48とが閉回路接されたHST走行駆動装置であって、ポンプ41の吸収馬力を減少させる走行馬力制御手段51を備えるものである。
(5)請求項5の発明による堆肥攪拌機用油圧回路は、図13,14に示すように、走行馬力制御手段が、ペダル操作に応じてポンプ41の吸収馬力を減少させるペダル部材51であり、ペダル部材51を所定の踏み込み位置で保持する保持機構80と、保持機構80によるペダル部材51の保持を解除する解除機構95とを有することを特徴とする。
【0007】
なお、本発明の構成を説明する上記課題を解決するための手段の項では、本発明を分かり易くするために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本発明が実施の形態に限定されるものではない。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
−第1の実施の形態−
図1,2は本発明の第1の実施の形態に係わる堆肥攪拌機用油圧回路図であり、図3は本発明が適用されるホイールローダの側面図、図4は正面図である。油圧回路の説明は後述する。図3,4に示すように、ホイールローダは車両本体1と、車両本体1の前側に軸支された左右一対のブーム2R,2Lと、ブーム2R,2Lの先端に軸支された堆肥攪拌用のバケットBAとを有している。バケットBAはバケット本体3と、2基のベルトコンベア7,8と、ロータ9とを有する。ブーム2R,2Lは左右一対のブームシリンダ4R,4Lの伸縮によって起伏し、バケットBAはベルクランク6を介してバケットシリンダ5の伸縮により回動する。なお、図3,4は、バケットBAの作業姿勢を示している。
【0009】
バケット本体3は以下のような形状をしている。図5はバケット本体3の正面図(前方から見た図)であり、図6は右側面図(図5の矢視VI図)、図7は左側面図(図3の矢視VII図)、図8は平面図である。図5〜8に示すように、バケット本体3の上面と背面の外殻を形成するケース10の前面には断面略C字状のプレート11が設けられ、プレート11の中央部には矩形状の孔12が開口されている。孔12の四方縁部にはプレート13〜16の一端がバケット奥方に向かってテーパ状に固設され、このプレート13〜16によりバケット前面からバケット奥方にかけて面積が徐々に小さくなるような通路17が形成されている。上端のプレート13はバケット奥方においてフード形状とされ、これにより通路17の端部(開口部18)は下方に向けられている。なお、下端のプレート15はバケット奥方にかけて右上がりの形状とされている。したがって、図6で開口部18の前後方向端面18F,18Rが見えている。
【0010】
プレート11の左右側面にはプレート19R,19Lがそれぞれ設けられ、プレート11とプレート19Lの交差部上方にはモータ取り付け用のブラケット20が設けられている。プレート19Lの外側面にはチェーン収納用のチェーンケース21とチェーンケース保護用のプレート22がそれぞれ固設され、プレート19Lにはロータ支持用の孔19aが開口されている。プレート19Rの外側面にはロータ支持用のブラケット23が固設されている。ケース10の上面および背面にはリブ24が設けられている。バケット本体3の後部底面には一対の支柱25F,25Rが前後に離間して配置され、支柱25Fと25Rの間には支柱25F,25Rに直交するようにサイドビーム26がそれぞれ接合されている。このように構成されたバケット本体3にベルトコンベア7,8、ロータ9などが取り付けられて、バケットBAが構成される。
【0011】
図9はバケットBAの拡大正面図であり、図10は右側面図(図9の矢視X図)、図11は左側面図(図9の矢視XI図)である。なお、図9において、ベルトコンベア7,8の図示は省略する。図9〜11に示すように、バケット右側部のブラケット23のフランジにはアーム27がボルト結合され、アーム27にはロータ9の回転軸9aの一端部が回転自在に支持されている。ロータ回転軸9aの他端部はバケット左側部の孔19aを貫通してチェーンケース21内に突出している。バケット左側部のブラケット20には油圧モータ28が取り付けられ、油圧モータ28の出力軸28aはチェーンケース21内に突出している。チェーンケース21内において、ロータ回転軸9aとモータ出力軸28aとはスプロケット29を介しチェーン30で連結されている。これによって、油圧モータ28の回転はロータ9に伝達され、油圧モータ28の回転数に応じた速度および向きでロータ9は回転する。なお、図10のR1方向をモータ28の正転方向、R2方向をモータ28の逆転方向と定義する。
【0012】
図9に示すように、ロータ回転軸9aの外周面にはロータ左右端部から中央部にかけて螺旋状のビーム、すなわち螺旋ビーム9b,9cがそれぞれ設けられ、螺旋ビーム9b,9cの外周面には複数の刃9d(一部のみ図示)が所定の位相間隔で装着されている。各螺旋ビーム9b,9cの螺旋方向は互いに逆向きであり、ロータ9が図10のR1方向に回転すると、ロータ左右端部から中央部にかけて堆肥材料が集積される。
【0013】
図12は、バケット本体3の後部に設置されるベルトコンベア7,8の正面図(バケット本体3とロータ9は不図示)である。図10〜12に示すように、ベルトコンベア7と8はリンク部材31を介して連結されている。ベルトコンベア8にはリンク部材32がさらに取り付けられ、リンク部材32には油圧シリンダ33のロッド側端部が回動可能に連結されている。油圧シリンダ33のチューブ側端部はバケット本体3に設けられたブラケット34(図6参照)に回動可能に連結されている。ベルトコンベア7の一端部回転軸7aは支柱25F,25R上に設けられたレール部材35に左右方向移動可能に支持され、ベルトコンベア8の一端部回転軸8aは支柱25F,25Rに回動自在に支持されている。ベルトコンベア7,8の他端部回転軸7b,8bには油圧モータ36,37がそれぞれ取り付けられ、油圧モータ36,37の回転によってベルトコンベア7,8がそれぞれ駆動される。なお、油圧モータ36,37の正転時に、ベルトコンベア7,8は荷を上昇させる方向に駆動されるものとする。
【0014】
図12において、油圧シリンダ33が縮退されると、2点鎖線で示すように、ベルトコンベア8は回転軸8aを支点に回動し、ほぼ垂直とされるとともに、ベルトコンベア7はリンク部材31を介して回動しつつレール部材35を滑りながら左方に移動し、2点鎖線で示すように水平とされる。これらの状態を走行姿勢と呼ぶ。走行状態から油圧シリンダ33が伸長すると、実線で示すように、ベルトコンベア7,8がともに傾斜される。これらの状態を作業姿勢と呼ぶ。この場合、ベルトコンベア7の傾斜角は通路開口部18の端面18F,18Rの形状にほぼ一致し、また、ベルトコンベア8の傾斜角はベルトコンベア7の傾斜角より大きくなっている。
【0015】
次に、本発明の実施の形態に係わる油圧回路の構成を説明する。本発明の油圧回路は、車両走行用油圧回路と、作業機用油圧回路とに大別される。図1は主に車両走行用油圧回路(HST駆動回路)を示し、図2は主に作業機用油圧回路を示す。図2に示すように、エンジン40の出力軸には走行用のHSTポンプ41およびチャージポンプ42と、作業機用の作業機ポンプ43およびギヤポンプ44と、ブレーキポンプ45とがそれぞれ連結されている。これら油圧ポンプ41〜45の吸収馬力の和がエンジン40の出力馬力を越えないように、可変容量形であるHSTポンプ41の傾転角が後述の如く制御される。
【0016】
図1に示すように、車両走行用油圧回路は、可変容量型のHSTポンプ41と、そのポンプ傾転角qを変化させる傾転シリンダ46と、一対の主管路47A,47BによりHSTポンプ41に閉回路接続された可変容量型の油圧モータ48と、傾転シリンダ46に駆動油を供給する固定容量型のチャージポンプ42と、車両の前後進を切り換える前後進切換弁49と、走行および作業の負荷に応じて傾転シリンダ46の駆動を制御するカットオフ弁50と、インチングペダル51の踏み込み量に応じて傾転シリンダ46の駆動を制御する可変絞り機構52とを有している。
【0017】
図1の油圧回路において、アクセルペダル53が踏み込まれてエンジン回転数が増加すると、チャージポンプ42の吐出圧がリリーフ弁54の設定圧を越えてポンプ42の吐出油が高圧配管55へ導かれ、この吐出油の一部が絞り56を介して低圧配管57へ導かれて管路55,57の間にチャージポンプ42の吐出流量に応じた差圧が発生する。この状態で前後進切換弁49がF位置またはR位置に切り換えられると、傾転シリンダ46の油室46a,46bに管路55,57の圧力が導かれ、これらの圧力差に応じて傾転シリンダ46が駆動されて油圧ポンプ41の傾転角qが変化する。このポンプ傾転角qの変化に応じてポンプ吐出量は変化し、これによって油圧モータ48の回転数が増減する。油圧モータ48の回転はプロペラシャフト、アクスルシャフト(ともに不図示)を介して駆動輪RT(図3参照)に伝達され、これによりエンジン回転数に応じた速度で車両が走行する。
【0018】
前後進切換弁49からシリンダ46の油室46a,46bへと通じる管路58,59の間に設けられたカットオフ弁50には、主管路47Bからの油圧p1(HST回路圧)と、図2の作業機ポンプ43の吐出圧p2(作業機回路圧)とが入力される。これら油圧p1,p2により作用する力(油圧×受圧面積)の和がカットオフ弁50のバネ力より大きくなるとカットオフ弁50は位置(a)から位置(b)へと切り換えられる。その結果、管路58,59がカットオフ弁50を介して連通され、油圧ポンプ46の傾転角qが小さくなりHST走行駆動馬力が低下する。このようにHST回路圧p1と作業機回路圧p2の和に応じてHST走行駆動馬力を自動的に低下させることで、エンジン回転数の低下を防ぎ、作業機の駆動速度を確保するようにしている。
【0019】
管路58,59間にカットオフ弁50に並列に設けられた可変絞り機構52は、インチングペダル51の操作に応じて絞り開度が調整される。すなわち、インチングペダル51の操作量が大きくなると絞り開度が大きくなって管路58,59間の圧油の連通量が増大し、これによって、油圧ポンプ46の傾転角qが小さくなりHST走行駆動馬力が低下する。このようにペダル操作によりHST走行駆動馬力を任意に低下させることで、エンジン回転数の低下を防ぎ、切り返し作業時の作業機の駆動速度を確保するようにしている。なお、インチングペダル51には後述するようにペダル51を所定の踏み込み位置で保持する機構(保持機構80)が設けられている。
【0020】
図2に示すように、作業機用油圧回路は、作業機ポンプ43と、ギヤポンプ44と、ブームシリンダ4R,4Lと、バケットシリンダ5と、ロータ駆動用の油圧モータ28と、ベルトコンベア駆動用の油圧モータ36,37と、作業機ポンプ43からブームシリンダ4R,4L,バケットシリンダ5への圧油の流れをそれぞれ制御する方向切換弁60,61と、作業機ポンプ43およびギヤポンプ44から油圧モータ28への圧油の流れを制御する方向切換弁62と、ギヤポンプ44から油圧モータ36,37への圧油の流れを制御する方向切換弁63と、作業機ポンプ43からの圧油をシリンダ5,4R,4L側とモータ28側に所定の分流比で分流する分流弁64と、ギヤポンプ44からの圧油をモータ28側とモータ36,37側に所定の分流比で分流する分流弁65と、ポンプ43から分流弁64への圧油の流れを制御する切換弁66とを有している。
【0021】
切換弁66は2位置3ポート電磁切換弁であり、その1次側ポートは油圧ポンプ43に接続され、2次側ポートの1つは分流弁64の入口側ポートに接続されている。2次側ポートの残りは、管路67を介して方向切換弁60,61の1次側ポートにそれぞれ接続されている。また、方向切換弁62は方向切換弁60,61に直列に接続されており、方向切換弁60,61がともに中立位置にあると、切換弁66の2次側ポートは管路67、方向切換弁60,61を介して方向切換弁62の1次側ポートに接続される。分流弁64の出口側ポートの1つはチェック弁68を介して管路67に接続され、残りはチェック弁69を介して方向切換弁62の1次側ポートに接続されている。また、分流弁65の出口側ポートの1つはチェック弁70を介して方向切換弁62の1次側ポートに接続され、残りはチェック弁71を介して方向切換弁63の1次側ポートに接続されている。
【0022】
方向切換弁60,61は運転席からの操作レバー60a,61aの操作によってそれぞれ切り換えられ、方向切換弁60,61が位置(イ)側に切り換えられると油圧ポンプ43からの圧油がシリンダ4R,4L,5のボトム室に供給されてシリンダ4R,4L,5は伸長し、位置(ロ)側に切り換えられるとシリンダ4R,4L,5のロッド室に圧油が供給されてシリンダ4R,4L,5は縮退する。なお、方向切換弁60,61にはそれぞれデテント機構60d,61dが設けられており、デテント機構60d,61dの作動により方向切換弁60,61が所定位置に拘束される。
【0023】
方向切換弁62は電磁切換弁であり、方向切換弁62のソレノイドは運転席に設けられたスイッチ62sを介して電源72に接続されている。したがって、スイッチ62sが中立位置以外に操作されるとソレノイドが励磁されて方向切換弁62は位置(イ)側または位置(ロ)側に切り換えられ、これによって、油圧ポンプ43および44からの圧油が油圧モータ28に供給されて油圧モータ28は正転または逆転し、ロータ9が回転する。
【0024】
操作レバー60a,61aにはそれぞれ検出スイッチ60s,61sが設けられ、操作レバー60a,61aが中立位置から操作されると検出スイッチ60s,61sはオンし、中立位置に戻されるとオフする。運転席には作業モードを選択する選択スイッチ73が設けられ、後述する切り返し作業を行う場合にはスイッチ73はオンされ、通常のホイールローダ作業を行う場合にはオフされる。切換弁66のソレノイドは、選択スイッチ73および検出スイッチ60sまたは61sを介して電源72に接続されている。したがって、選択スイッチ73がオンされた状態で検出スイッチ60s,61sの少なくとも一方がオンされるとソレノイドが励磁されて切換弁66は位置(ロ)に切り換えられ、選択スイッチ73がオフされ、または検出スイッチ60s,61sの両方がオフされるとソレノイドが消磁されて切換弁66は位置(イ)に切り換えられる。
【0025】
切換弁66が位置(ロ)に切り換えられると、ポンプ43からの圧油が分流弁64に導かれて所定の分流比でシリンダ4L,4R,5側およびモータ28側に分配される。このときの分流弁64の分流比は、シリンダ4L,4R,5側とモータ28側に作用する負荷比を考慮して適宜設定される。また、油圧ポンプ44からの圧油は分流弁65に導かれて所定の分流比でモータ28側およびモータ36,37側に分配される。このときの分流弁65の分流比は、モータ28側とモータ36,37側に作用する負荷比を考慮して適宜設定される。
【0026】
方向切換弁63は電磁切換弁であり、方向切換弁63のソレノイドは運転席に設けられたスイッチ63sを介して電源72に接続されている。したがって、スイッチ63sが中立位置以外に操作されるとソレノイドが励磁されて方向切換弁63は位置(イ)側または位置(ロ)側に切り換えられる。方向切換弁63が位置(イ)側または位置(ロ)側に切り換えられると、油圧ポンプ44からの圧油が油圧モータ36,37に順次に供給され、これによって、油圧モータ36,37は正転または逆転し、ベルトコンベア7,8が駆動する。方向切換弁63の2次側ポートと油圧モータ36,37の間の管路には着脱自在なクイックカップラ74が介装され、ベルトコンベア7,8の非使用時には方向切換弁63の2次側ポートはクイックカップラ74を介しベルトコンベア起伏用の油圧シリンダ33に接続される。
【0027】
ここで、インチングペダル51に設けられる保持機構80について説明する。図13は保持機構80の構成を示すインチングペダル51の側面図である。図13に示すように、運転室内の床板81に設置されたインチングペダル51は所定長さのロッド82を介してレバー83に連結され、インチングペダル51を踏み込み操作すると、その操作量に応じてロッド82が上下動し、回動軸83aを支点にレバー83が回動される。レバー83の回動によりインチングケーブル84が引っ張られ、可変絞り機構52の絞り開度が変化する。レバー83の周面には2箇所の凹部83a,83bが設けられ、その下方周面にはバネ85によって付勢されたカム86の先端が当接されている。これによって、ペダル踏み込み操作によるレバー83の回動によりカム86の先端が凹部83a,83bのいずれかに係合すると、以降、ペダル操作をやめてもレバー83はその位置で保持される。なお、凹部83a,83bは車両の微速位置に対応し、凹部83bにおける方がより微速となる。
【0028】
保持機構80の作動は以下のように解除機構95によって解除される。カム86の付勢方向内側面にはプッシュロッド87の先端が当接されている。プッシュロッド87は、運転室内のフロア配置図である図15に示すようにインチングペダル51の真横に設置される。図14は解除機構95の構成を示すプッシュロッド87の側面図である。図14に示すように、プッシュロッド87は床板81に固設された筒状部材88の内側に緩挿され、プッシュロッド87の踏み込み部にはペダル87aが取り付けられ、長手方向中央部にはストッパリング87bが固設されている。これにより、図14(a)に示すように、ストッパリング87bが筒状部材88の底面に当接し、プッシュロッド87の上方向への移動量が規制される。また、図14(b)に示すように、筒状部材88にはバネ90によって付勢されたフック89が軸支され、筒状部材88に打設されたピン91によりフック89の回動量が規制される。
【0029】
ペダル87aの側面にはピン92が取り付けられ、図14(b)の実線で示す位置からペダル87aを踏み込み操作すると、ピン92がフック89の上面に当接しながらバネ力に抗してフック89を回動させ、図14(b)に2点鎖線で示すようにピン92がフック89に係合する。これにより、以降、ペダル操作をやめてもプッシュロッド87は所定の踏み込み位置で保持され、図14(a)に2点鎖線で示すようにカム86はバネ力に抗して回動される)。その結果、カム86の先端とレバー83の凹部83bとの係合が解除され、レバー83が回動されてインチングケーブル84は初期位置(非操作位置)に戻される。
【0030】
次に、第1の実施の形態に係わる堆肥攪拌機の主要な動作を説明する。
切り返し作業にあたっては、まず、図16に示すように複数列にわたって配置された堆肥材料の列の端部に車両を移動する。次いで、選択スイッチ73をオン操作し、操作レバー60a,61aの操作により図3,4に示すようにバケットBAを地面と水平な姿勢(掘削姿勢)にセットする。操作レバー60aの操作により方向切換弁60が位置(イ)側または位置(ロ)側に切り換えられると、検出スイッチ60sがオンされて切換弁66のソレノイドが励磁され、切換弁66が位置(ロ)に切り換えられる。これにより、油圧ポンプ43からの圧油は、切換弁66を介し分流弁64で所定の分流比で分流される。そして、分流された圧油の一方はチェック弁68、方向切換弁60を介してブームシリンダ4R,4Lのボトム室またはロッド室に供給され、ブーム2R,2Lが上昇または下降する。操作レバー61aの操作により方向切換弁61が位置(イ)側または位置(ロ)側に切り換えられたときも切換弁66が同様に切り換えられ、分流弁64からの圧油は、方向切換弁61を介してバケットシリンダ5のボトム室またはロッド室に供給され、バケットBAがチルトまたはダンプする。バケットBAが掘削姿勢にセットされると操作レバー60a,61aを中立位置に戻す。これにより、スイッチ60s,61sがオフされ、切換弁66が位置(イ)側に切り換えられる。
【0031】
次に、ベルトコンベア7,8を走行姿勢(図12の2点鎖線)から作業姿勢(図12の実線)にセットする。この場合、まず、クイックカップラ74を油圧シリンダ33側に接続し、次いで、スイッチ63sを操作して方向切換弁63を位置(イ)側に切り換える。これにより、油圧ポンプ44からの圧油は分流弁65を介し所定の分流比で分流されてから、チェック弁71、方向切換弁63を介して油圧シリンダ33のボトム室に供給され、油圧シリンダ33が伸長する。油圧シリンダ33が伸長すると、リンク部材32を介してベルトコンベア8が傾斜するとともに、ベルトコンベア8の傾斜に伴いリンク部材31を介してベルトコンベア7が傾斜し、ベルトコンベア7,8は作業姿勢となる。続いて、スイッチ63sを中立位置に操作し、クイックカップラ74を油圧シリンダ33側から取り外して油圧モータ36,37側に接続する。
【0032】
バケットBAが掘削姿勢にセットされ、ベルトコンベア7,8が作業姿勢にセットされると、スイッチ62sを操作して方向切換弁62を位置(イ)側に切り換えるとともに、スイッチ63sを操作して方向切換弁63を位置(イ)側に切り換える。方向切換弁62が切り換えられると、油圧ポンプ43からの圧油は切換弁66、方向切換弁60、61、62を介し、全量油圧モータ28に供給される。また、方向切換弁63が切り換えられると、油圧ポンプ44からの圧油は分流弁65で分流され、分流された一方はチェック弁70、方向切換弁62を介して油圧モータ28に供給され、他方はチェック弁71、方向切換弁63を介して油圧モータ36,37に供給される。これによって、油圧モータ28は正転し、ロータ9が図10のR1方向に回転するとともに、油圧モータ36,37が正転し、ベルトコンベア7,8が荷を上昇させる方向に駆動する。
【0033】
次に、前後進切換弁49をF位置に切り換え、アクセルペダル53を踏み込んで車両を前進させ、バケットBAの前面を堆積された堆肥材料に突っ込む。これにより、堆肥材料は回転中のロータ9の刃9dで攪拌されながら螺旋ビーム9b,9cによってバケット中央側に寄せられ、通路17を介してバケット奥方に送り出されて、ベルトコンベア7上に落下する。落下した堆肥材料はベルトコンベア7によって斜め上方に運ばれ、ベルトコンベア7の端部からベルトコンベア8上に落下する。この堆肥材料はベルトコンベア8によってさらに斜め上方に運ばれ、ベルトコンベア8の端部から地面に落下する。その結果、図16の点線で示すように、堆肥材料の列が車両側方に移動する。車両が列の端部まで移動すると、車両を別の列に移動させ、以降、同様な作業を繰り返す。なお、堆肥材料の塊がロータ9に食い込んでしまった場合などは、スイッチ62sの操作によりロータ9を逆回転して、食い込みを除去する。油圧モータ36,37はベルトコンベア7,8の点検時等において逆回転される。
【0034】
ロータ9の回転中にバケットBAの位置を調整するときは、その位置調整に応じて操作レバー60a,61aを操作する。操作レバー60a,61aを操作すると、スイッチ60s,61sがオンして切換弁66が位置(ロ)側に切り換えられ、油圧ポンプ43からの圧油は切換弁66、分流弁64を介して分流され、分流された一方はシリンダ4R,4L,5側に、他方はモータ28側に供給される。この場合、油圧モータ28に供給される圧油はレバー非操作時に比べて減少するが、油圧モータ28には分流弁64から分流された圧油と分流弁65から分流された圧油とが依然として供給されており、この圧油によって油圧モータ28は回転する。これにより、ロータ9の回転と、バケットBAの位置調整とを同時に行うことができる。
【0035】
ところで、走行しながらロータ9を回転させる場合、HST回路圧p1と作業機回路圧p2との和がカットオフ弁50のバネ圧を越えると、前述したように油圧ポンプ41の傾転角qを小さくして走行駆動馬力を減少させるので、エンジン40のストールを回避することができる。また、前述したようにインチングペダル51を操作すれば、その操作量に応じて走行駆動馬力を減少させることができる。インチングペダル51の操作による走行駆動馬力の規制は、堆肥材料の攪拌の工程でとくに有効である。すなわち、ロータ9で堆肥材料を攪拌する場合にはとくに大きな動力が必要とされるので、インチングペダル51の操作量を大きくして車両を微速走行させ、その状態でアクセルペダル53を大きく踏み込んでエンジン20に高出力を発揮させ、エンジン出力の大部分を作業機側の駆動力に利用する。この場合、前述したように、保持機構80によりレバー83の凹部83aまたは83bとカム86とが係合し、インチングペダル51は所定の踏み込み位置(微速位置)に保持されるる。その結果、インチングペダル51を続けて踏み込む必要がなく、オペレータの労力が低減される。
【0036】
切り返し作業が終了すると、スイッチ62s,63sをともに中立位置に戻して油圧モータ28,36,37の回転を停止させる。次いで、クイックカップラ74を油圧シリンダ33側に接続し、スイッチ63sの操作により方向切換弁63を位置(ロ)側に切り換え、油圧シリンダ33を縮退させてベルトコンベア7,8を走行姿勢とする。また、前述したように、プッシュロッド87を踏み込んでフック89をピン91に係合させ、保持機構80の作動を解除してインチングペダル51を元の位置(非操作位置)に戻す。
【0037】
さらに、通常のホイールローダとしての作業を行う場合には、選択スイッチ73をオフする。これにより、切換弁66は常に位置(イ)側に切り換えられ、油圧ポンプ43からの圧油は分流弁64をパスして全量が方向切換弁60,61を介しシリンダ4R,4L,5側に供給される。その結果、ホイールローダとしての作業を効率よく行うことができる。
【0038】
このように第1の実施の形態によると、堆積された堆肥材料をバケット前面に設けられたロータ9で攪拌しながらバケット奥方へと送り出し、ベルトコンベア7,8で車両側方に運搬するようにしたので、堆肥材料の通気性が高まり、堆肥化が促進されるとともに、バケット本体を小刻みに振動させる方式と比べオペレータの操作性およびホイールローダ本体の耐久性がともに向上する。この場合、車両走行用油圧回路にインチングペダル51を設け、インチングペダル51の操作により走行駆動馬力を減少させるようにしたので、作業機回路により大きな馬力を配分することができ、高負荷が作用する攪拌作業も難なく行える。
【0039】
また、ブーム2R,2Lの起伏、バケット3の回動を作業機ポンプ43からの吐出油により行い、ベルトコンベア7,8の駆動をギヤポンプ44からの吐出油により行い、ロータ9の回転を作業機ポンプ43およびギヤポンプ44からの吐出油により行うようにしたので、作業機ポンプ23を駆動源とする動作とギヤポンプ44を駆動源とする動作をそれぞれ独立させて同時に行うことができ、作業効率が向上するとともに、ロータ駆動のための大出力を得ることができる。
【0040】
さらに、作業機ポンプ43からシリンダ4R,4L,5側へ供給される圧油と、モータ28側へ供給される圧油とを分流弁64によって所定の分流比で分流させるようにしたので、シリンダ4R,4L,5とモータ28との負荷配分に応じて分流比を設定することで、ポンプを追加することなしにシリンダ4R,4L,5の駆動とモータ28の回転とをそれぞれ独立させて同時に行うことができる。さらにまた、分流弁64の上流にレバー操作により切り換えられる切換弁66を設け、操作レバー60a,61aがともに中立時には切換弁66の切換により作業機ポンプ43からの吐出油を全て油圧モータ28側に供給するようにしたので、一層大きなモータ駆動力を得ることができる。
【0041】
また、切換弁66を運転席からのスイッチ操作によっても切換可能とし、切り返し作業以外の通常のホイールローダ作業時には切換弁66の切換により作業機ポンプ43からの吐出油を全てシリンダ4R,4L,5側に供給するようにしたので、通常のホイールローダとしての作業を支障なく行うことができる。さらに、モータ28側へ供給される圧油とモータ36,37側へ供給される圧油とを分流弁65により所定の分流比で分流させるようにしたので、モータ28とモータ36,37との負荷配分に応じて分流比を設定することで、ポンプを追加することなしにモータ28の回転とモータ36,37の回転とをそれぞれ独立させて同時に行うことができる。
【0042】
また、クイックカップラ74を介し方向切換弁63と油圧モータ36,37または方向切換弁63と油圧シリンダ33を接続可能としたので、モータ駆動用の油圧源とシリンダ駆動用の油圧源とを別々に設ける必要がなく、部品点数が節約される。さらに、ブームの起伏、バケットの回動以外の切り返し作業特有の動作を運転席でのスイッチ62s,63sの操作により行うようにしたので、操作性、作業性が一層向上する。さらにまた、ベルトコンベア駆動用の油圧モータ36,37を直列に配置するようにしたので、各ベルトコンベア7,8の動きは一致し、堆肥材料を常に支障なく運搬することができる。
【0043】
−第2の実施の形態−
図17は、本発明の第2の実施の形態に係わる堆肥攪拌機用油圧回路図である。なお、図2と同一の箇所には同一の符号を付し、以下ではその相違点を主に説明する。第2の実施の形態では、方向切換弁61と方向切換弁62の間の管路に、方向切換弁61からの圧油をアンロードする油圧パイロット切換弁75が第1の実施の形態の回路に追加して設けられている。また、レバー操作によってオンするスイッチ60s,61sは省略されている。
【0044】
図17に示すように、切換弁75のパイロットポートは管路76を介して油圧モータ28の正転方向送り側管路に接続されている。ここで、シリンダ4R,4L,5がともに停止状態で、切換スイッチ73のオンにより切換弁66が位置(ロ)側に切り換えられ、ロータ9の回転時に重負荷が作用して管路76内の圧力がバネ75aの設定圧を越えると、切換弁75はバネ力に抗して位置(ロ)側に切り換えられる。これによって、分流弁64からの一方の圧油は方向切換弁60,61を介しタンクへ戻され、分流弁64からの他方の圧油のみがチェック弁77、方向切換弁62を介して油圧モータ28に供給される。その結果、油圧モータ28の吸収馬力が制限され、エンジンストールを避けることができる。なお、オペレータがバケットBAを上方にチルトさせる等のフロント操作をしてロータ9に加わる負荷を小さくすれば、管路76内の圧力が下がって切換弁75が位置(イ)側に切り換えられ、これによって、分流弁からの一方の圧油も切換弁75、チェック弁78、方向切換弁62を介して油圧モータ28に供給される。
【0045】
なお、本発明は、バケット前面に設けられたロータ9によって堆肥材料を攪拌し、ベルトコンベア7,8でバケットの側方に運ぶように油圧回路を構成したことを特徴とするものであり、それは上記実施の形態に限らず種々の形態で実現することができる。例えば、上記実施の形態では作業機用油圧回路にポンプ43,44を2つ備えたが、必ずしもポンプを2つにする必要はなく、また、走行駆動馬力を低減させる必要がなければインチングペダル51なども不要である。さらに、分流弁64,65や切換弁66,75なども必ずしも必要ではない。さらにまた、ホイールローダをHST走行油圧回路によって走行させるようにしたが、トルクコンバータ付き走行油圧回路としてもよい。また、上記実施の形態はホイールローダに適用したが、ホイールローダ以外の作業機(例えばトラクター)に適用するようにしてもよい。
【0046】
以上の実施の形態と請求項との対応において、HSTポンプ41や油圧モータ48などが走行駆動装置を、作業機ポンプ43とギヤポンプ44が作業機用油圧ポンプを、クイックカップラ74が選択手段を、作業機ポンプ43が第1の作業機用油圧ポンプを、ギヤポンプ44が第2の作業機用油圧ポンプを、分流弁64が第1の分流手段を、分流弁65が第2の分流手段を、検出スイッチ60s,61sがシリンダ駆動検出手段を、切換弁66がシリンダバイパス手段を、選択スイッチ73がロータ使用検出手段を、切換弁66がモータバイパス手段を、インチングペダル51が走行馬力制御手段をそれぞれ構成する。
【0047】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、請求項1の発明によれば次のような効果を奏することができる。
(1)バケット開口部に軸支されたロータを回転可能させるとともに、バケットの奥方に車幅方向に配置されたベルトコンベアを駆動させるように油圧回路を構成したので、堆肥材料はロータで攪拌されて、ベルトコンベアで車両側方に運搬され、堆肥材料の通気性が高まり堆肥化が促進される。
(2)バケット本体を小刻みに振動させて切り返しを行う方式に比べ、オペレータの操作性やホイールローダの耐久性などが向上する。
(3)ブームの起伏とバケットの回動とロータの回転を行わせる油圧ポンプと、ロータの回転とベルトコンベアの駆動を行わせる油圧ポンプを別々に備えるようにしたので、駆動源を異にする動作を独立させて同時に行うことができ、作業効率が向上する。
(4)第1の油圧ポンプからの圧油をブーム、バケット側とロータ側とに所定の流量比で配分するとともに、第2の油圧ポンプからの圧油をロータ側とベルトコンベア側とに所定の流量比で配分するようにしたので、ブーム、バケット動作とロータ回転動作、および、ロータ回転動作とベルトコンベア駆動動作をそれぞれポンプを追加することなく同時に行うことができる。
(5)請求項の発明によれば、ブーム、バケットが駆動されていないときに、その駆動源である油圧ポンプからの吐出油を全てロータ側に導くようにしたので、大きな駆動力でロータを回転させることができる。
(6)請求項の発明によれば、ロータを使用していないときに、その駆動源である油圧ポンプからの吐出油を全てブーム、バケット側に導くようにしたので、通常のホイールローダ作業を支障なく行うことができる。
(7)請求項の発明によれば、HST走行駆動装置のポンプの吸収馬力を減少可能としたので、高負荷が要求される攪拌作業に原動機の出力馬力をより多く配分できる。
(8)請求項の発明によれば、ペダル部材の踏み込み位置に応じてポンプの吸収馬力を減少可能とし、ペダル部材を保持機構により所定の踏み込み位置で保持するようにしたので、ペダル操作をやめてもポンプの吸収馬力は減少され、オペレータのペダル操作の労力が低減される。また、解除機構によりペダル保持状態が解除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係わる堆肥攪拌機用油圧回路の一部(主に車両走行用油圧回路)を示す図。
【図2】第1の実施の形態に係わる堆肥攪拌機用油圧回路の一部(主に作業機用油圧回路)を示す図。
【図3】本発明が適用されるホイールローダの側面図。
【図4】本発明が適用されるホイールローダの正面図。
【図5】堆肥攪拌機用バケットを構成するバケット本体の正面図。
【図6】バケット本体の右側面図(図5の矢視VI図)。
【図7】バケット本体の左側面図(図5の矢視VII図)。
【図8】バケット本体の平面図。
【図9】堆肥攪拌機用バケットの正面図。
【図10】堆肥攪拌機用バケットの右側面図(図9の矢視X図)。
【図11】堆肥攪拌機用バケットの左側面図(図9の矢視XI図)。
【図12】堆肥攪拌機用バケットを構成するベルトコンベアの正面図。
【図13】保持機構の構成を示すインチングペダルの側面図。
【図14】解除機構の構成を示すプッシュボタンの側面図。
【図15】運転室内のフロア配置図。
【図16】切り返し作業の様子を示す図。
【図17】第2の実施の形態に係わる堆肥攪拌機用油圧回路の一部(主に作業機用油圧回路)を示す図。
【符号の説明】
2R,2L ブーム 3 バケット
4R,4L ブームシリンダ 5 バケットシリンダ
7,8 ベルトコンベア 9 ロータ
28 油圧モータ 33 油圧シリンダ
36,37 油圧モータ 40 原動機
41 HSTポンプ 42 チャージポンプ
43 作業機ポンプ 44 ギヤポンプ
51 インチングペダル 60s,61s 検出スイッチ
64,65 分流弁 66 切換弁
73 選択スイッチ 74 クイックカップラ
80 保持機構 95 解除機構

Claims (5)

  1. 原動機により駆動される走行駆動装置と、
    車体前方に軸支されたブームを起伏させるブームシリンダと、
    前記ブームの先端に軸支されたバケットを回動させるバケットシリンダとを有する作業車両に用いられる堆肥攪拌機用油圧回路において、
    前記バケットの開口部に軸支されたロータを回転させるロータ回転用油圧モータと、
    前記バケットの奥方に車幅方向に配置されたベルトコンベアを駆動するベルトコンベア駆動用油圧モータと、
    前記原動機により駆動され、前記ブームシリンダと前記バケットシリンダと前記ロータ回転用油圧モータとにそれぞれ圧油を供給する第1の作業機用油圧ポンプと、
    前記原動機により駆動され、前記ロータ回転用油圧モータと前記ベルトコンベア駆動用油圧モータとにそれぞれ圧油を供給する第2の作業機用油圧ポンプと、
    前記第1の作業機用油圧ポンプからの圧油を前記ブームシリンダおよびバケットシリンダ側と、前記ロータ回転用油圧モータ側とに所定の流量比で分流させる第1の分流手段と、
    前記第2の作業機用油圧ポンプからの圧油を前記ロータ回転用油圧モータ側と前記ベルトコンベア駆動用油圧モータ側とに所定の流量比で分流させる第2の分流手段と、
    前記第1および第2の分流手段から分流された圧油を前記ロータ回転用油圧モータに供給する合流管路とを備えたことを特徴とする堆肥攪拌機用油圧回路。
  2. 請求項1に記載の堆肥攪拌機用油圧回路において、
    前記ブームシリンダおよび前記バケットシリンダの駆動状態を検出するシリンダ駆動検出手段と、
    前記シリンダ駆動検出手段により前記ブームシリンダおよび前記バケットシリンダが駆動されていないことが検出されると、前記第1の作業機用油圧ポンプからの圧油を前記第1の分流手段をバイパスさせて前記油圧モータ側に導くシリンダバイパス手段とを備えることを特徴とする堆肥攪拌機用油圧回路。
  3. 請求項1または2に記載の堆肥攪拌機用油圧回路において、
    前記ロータの使用状態を検出するロータ使用検出手段と、
    前記ロータ使用検出手段により前記ロータの非使用状態が検出されると、前記第1の作業機用油圧ポンプからの圧油を前記第1の分流手段をバイパスさせて前記ブームシリンダおよびバケットシリンダ側に導くモータバイパス手段とを備えることを特徴とする堆肥攪拌機用油圧回路。
  4. 請求項1乃至3いずれか1項に記載の堆肥攪拌機用油圧回路において、
    前記走行駆動装置はポンプとモータとが閉回路接続されたHST走行駆動装置であって、前記ポンプの吸収馬力を減少させる走行馬力制御手段を備えることを特徴とする堆肥攪拌機用油圧回路。
  5. 請求項4に記載の堆肥攪拌機用油圧回路において、
    前記走行馬力制御手段は、ペダル操作に応じて前記ポンプの吸収馬力を減少させるペダル部材であり、前記ペダル部材を所定の踏み込み位置で保持する保持機構と、前記保持機構による前記ペダル部材の保持を解除する解除機構とを有することを特徴とする堆肥攪拌機用油圧回路。
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