JP2757135B2 - ブルドーザの土工板装置およびその制御方法 - Google Patents

ブルドーザの土工板装置およびその制御方法

Info

Publication number
JP2757135B2
JP2757135B2 JP7026173A JP2617395A JP2757135B2 JP 2757135 B2 JP2757135 B2 JP 2757135B2 JP 7026173 A JP7026173 A JP 7026173A JP 2617395 A JP2617395 A JP 2617395A JP 2757135 B2 JP2757135 B2 JP 2757135B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
earthwork
plate
cylinder
bulldozer
earthwork plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP7026173A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07252859A (ja
Inventor
信久 神川
俊一 岡田
秀一 永瀬
直己 小林
博 伊戸川
紀明 並木
典久 松本
山本  茂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Komatsu Ltd filed Critical Komatsu Ltd
Priority to JP7026173A priority Critical patent/JP2757135B2/ja
Publication of JPH07252859A publication Critical patent/JPH07252859A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2757135B2 publication Critical patent/JP2757135B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02FDREDGING; SOIL-SHIFTING
    • E02F3/00Dredgers; Soil-shifting machines
    • E02F3/04Dredgers; Soil-shifting machines mechanically-driven
    • E02F3/76Graders, bulldozers, or the like with scraper plates or ploughshare-like elements; Levelling scarifying devices
    • E02F3/7609Scraper blade mounted forwardly of the tractor on a pair of pivoting arms which are linked to the sides of the tractor, e.g. bulldozers
    • E02F3/7618Scraper blade mounted forwardly of the tractor on a pair of pivoting arms which are linked to the sides of the tractor, e.g. bulldozers with the scraper blade adjustable relative to the pivoting arms about a horizontal axis

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、土工板の昇降、チルト
およびピッチ操作が可能なブルドーザの、土工板装置お
よびその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図16は従来の土工板を備えたブルドー
ザ1の側面図であり、車体2の左右両側にはフレーム3
A,3Bが揺動自在に装着され、フレーム3A,3Bの
先端には土工板50が前後方向に揺動自在に装着されて
いる。土工板50の左右両端部とフレーム3A,3Bと
はピッチシリンダ4A、4Bにより連結され、車体2と
土工板50とはリフトシリンダ5A,5Bにより連結さ
れている。この土工板50の前面板51は凹形の曲面で
形成されており、曲面の下端部には、ほぼ接線方向に刃
先52が装着されている。前記リフトシリンダ5を伸縮
することにより矢印Aのように土工板50は昇降し、ピ
ッチシリンダ4A、4Bを同時に伸縮することにより土
工板50は矢印Bのように前後にピッチ作動し、ピッチ
シリンダ4A、4Bの片方のみを伸縮したり、あるい
は、一方を伸長し、他方を短縮することにより、図17
に示すブルドーザ1の正面図の2点鎖線に示すように、
土工板50はチルト作動する。
【0003】従来、ブルドーザにおいては、例えば、実
開平3−50646で提案されたように、一本の操作レ
バーと一個のチルトまたはピッチ操作の切り換え用スイ
ッチとにより、土工板の昇降、チルトおよびピッチ操作
を行うようになっている。この土工板の接地時の刃先角
(α)は通常の土質、作業条件では略55°が適当であ
るが、土質、作業条件によって刃先角を±5°程度の調
整が可能となっている。
【0004】ブルドーザの運土作業における力のバラン
スは、図18に示す運土抵抗F1よりも牽引力F2が大
きく、牽引力F2より車両の駆動力F3が大きくなけれ
ばならない。すなわち、運土6の重量をG、対地摩擦係
数をμ1とし、ブルドーザ1の重量をW、対地摩擦係数
をμ2、エンジントルクをT0 、減速比をρ、駆動輪半
径をRとした場合、 F1=G×μ1<F2=W×μ2<F3=T0 ×ρ/R である必要があり、ブルドーザの作業量を増大する場
合、従来は、ブルドーザを大型にし、エンジン出力を増
大し、土工板容量を大きくすることにより達成してき
た。すなわち、土工量を2倍にしようとする場合には、
エンジン出力をほぼ2倍にし、車両重量もほぼ2倍のブ
ルドーザを製作することにより達成しており、上記の考
え方でブルドーザの系列化が図られている。
【0005】また、ブルドーザの作業機駆動用の油圧ポ
ンプ容量は土工板昇降用リフトシリンダの必要量で設定
されているのが通常である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、系列の
最大級の2倍の土工量をこなすブルドーザを製作しよう
とする場合、相似形のブルドーザでは、車体の各フレー
ム等に加わる応力や駆動装置の寿命を許容値内に収める
ためには、車両重量、材料等の技術的課題を解決しなけ
ればならない。これらの技術的課題を解決しょうとする
とブルドーザの製作コストは土工量に対して直線的な比
例以上に増大するとの問題があり、この技術的課題につ
いて、出願人はSAE Paper No.79090
2で発表している。そのため、大運土量のブルドーザの
需要があるにもかかわらず、技術的・経済的に困難なた
め要望に応えられないのが現状である。
【0007】本発明は、上記の問題点に着目してなされ
たもので、エンジン出力、および車両重量を大幅に増大
することなく、運土量を大幅に増大することができ、技
術的、経済的に成り立ち得るブルドーザの土工板装置お
よびその制御方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るブルドーザの土工板制御方法は、図1
〜図5に示すように車体の両側に揺動自在に装着された
フレーム3A,3Bの先端に、前後方向に揺動自在に装
着された土工板10であって、当該土工板10を掘削時
の姿勢に対して運土時には予め定めた角度だけ後傾(ピ
ッチバック)させて運土量を増大させると共に、排土時
には予め定めた角度だけ前傾(ピッチダンプ)させて排
土を容易にするように制御するようにしたものである。
【0009】上記構成において、当該土工板10を運土
時に掘削状態から20°まで後傾(ピッチバック)させ
ると共に、排土時に掘削状態から45°まで前傾(ピッ
チダンプ)させるように土工板10を制御するようにし
たものである。
【0010】この場合、土工板10の刃先角は運土時に
は35°まで後傾(ピッチバック)させ、排土時には1
00°まで前傾(ピッチダンプ)させるよう土工板10
を制御することになる。
【0011】また、図7に示すように前記土工板10を
前傾または後傾制御するチルト・ピッチ切換手段24
と、ピッチスピード切換手段25と、土工板の昇降に用
いる操作手段22との組合せ操作で、掘削姿勢(リフト
+チルト)、運土姿勢(リフト+ピッチバック)、排土
姿勢(リフト+ピッチダンプ)の内のいずれかを選択す
るように土工板10を制御するようにしたものである。
【0012】本発明の第1のブルドーザの土工板装置
は、車体の両側に揺動自在に装着されたフレーム3A,
3Bの先端に、前後方向に揺動自在に土工板10を装着
し、当該土工板10の左右両端部と当該フレーム3A,
3Bとを、それぞれシリンダ4A,4Bにより連結し、
これらのシリンダ4A,4Bを伸縮することにより当該
土工板10を左右チルト、および前傾または後傾可能と
するブルドーザの土工板装置であって、当該土工板10
の掘削時の姿勢に対して、後傾(ピッチバック)角を5
°以上20°以下に設定可能にしたものである。この場
合の後傾(ピッチバック)角はリフトシリンダ5A,5
Bの持ち上げ力の限界と土工板下部の強度による限界で
設定されている。
【0013】上記構成において、土工板10の掘削時の
姿勢に対して、前傾(ピッチダンプ)角を5°以上45
°以下に設定可能にしたものである。この場合の前傾
(ピッチダンプ)角は、当該ブルドーザの掘削作業が可
能な登り坂で排土が可能となるように掘削土の安息角を
考慮して設定されている。
【0014】また、当該土工板10の駆動油圧装置は、
例えば図9に示すように油圧源である油圧ポンプ30
A,30Bと、チルト操作とピッチ操作との切換えを行
う切換操作手段24と、当該シリンダ4A,4Bへの圧
油を制御する方向制御弁20A,20Bとを備えたもの
である。
【0015】上記構成において、該油圧源は、主油圧ポ
ンプ30A,30Bと応援用油圧ポンプ31とで構成
し、応援用油圧ポンプ31は電磁切換弁32を介して主
油圧ポンプ30A,30Bの吐出管路に接続すると共
に、当該電磁切換弁32は外部信号により制御する応援
回路を構成したものである。
【0016】更に、当該土工板10のピッチ制御手段
は、土工板10の操作手段22と、チルト・ピッチ切換
手段24と、ピッチスピード切換手段25とを設けた構
成としたものである。
【0017】本発明の第2のブルドーザの土工板装置
は、図10に示すように本発明の第1のブルドーザの土
工板装置に対して、土工板10の駆動油圧装置の油圧源
を可変容量型油圧ポンプ21A,21Bとし、当該可変
容量型油圧ポンプ21A,21Bを外部信号により制御
するようにしたものである。
【0018】本発明の第3のブルドーザの土工板装置
は、図11に示すように本発明の第1のブルドーザの土
工板装置に対して、前記土工板10の駆動油圧装置を1
個の固定容量型油圧ポンプ30Aとし、該油圧ポンプ3
0Aからの圧油を第1シリンダ4Aのボトム側管路に接
続すると共に、第1シリンダ4Aのヘッド側管路と第2
シリンダ4Bのボトム側管路を電磁切換弁42を介して
接続し、当該第2シリンダ4Bのヘッド側管路を電磁切
換弁41を介してドレーン管路に接続した構成のみが異
なるものである。
【0019】本発明の第4のブルドーザの土工板装置
は、図1に示すように前記第1乃至第3のブルドーザの
土工板装置において、当該土工板10の前面の下端部に
装着された刃先12の面に対して土工板10の前面板の
凹部の下端の角度γが後傾している構成としたものであ
る。
【0020】上記構成において当該土工板10の前面板
の凹部の下端が刃先12の面に対して後傾している角度
γは、15°以下の最適値に設定されたものである。
【0021】本発明の第5のブルドーザの土工板装置
は、図14に示すように車体の両側に装着されたフレー
ム3A,3Bの先端に前後方向に揺動自在に土工板10
を装着し、当該土工板10の左右両端部と当該フレーム
3A,3Bとを、それぞれシリンダ4A,4Bにより連
結し、これらのシリンダ4A,4Bを伸縮することによ
り当該土工板10を左右チルト、および前傾または後傾
可能とするブルドーザの土工板装置であって、前記シリ
ンダは第1シリンダ4Aと、第2シリンダ4Bとから成
り、この第1シリンダ4Aの前記連結位置と前記第2シ
リンダ4Bの前記連結位置とが非対称としたものであ
る。
【0022】上記構成において前記第1シリンダ4A
と、第2シリンダ4Bのロッド長さとは同一としたもの
である。
【0023】また、前記第1シリンダ4Aと、第2シリ
ンダ4Bとは、ロッドの最小長さ及び/又はストローク
が異なる構成としても良い。
【0024】本発明の第6のブルドーザの土工板装置
は、図7および図12に示すように当該土工板10の操
作手段22と、ピッチダンプ切換手段25,25Aおよ
びピッチバック切換手段24,24Aを設けた構成とし
たものである。
【0025】上記構成において、前記ピッチダンプ切換
手段25,25A又はピッチバック切換手段24,24
Aからの信号を受けてピッチダンプ制御弁44A又はピ
ッチバツク制御弁44B及び電磁切換弁45に指令信号
を送信するコントローラ47を備え、このコントローラ
47からの指令信号より応援用電磁弁43A,43Bを
開位置に制御し、応援用油圧ポンプ31A,31Bから
の吐出流量を主油圧ポンプ30A、30Bの吐出管路に
合流させる応援回路を構成したものである。
【0026】
【作用】上記構成によれば、図6に示すようにブルドー
ザの土工板を、掘削時の姿勢に対し、運土時には所定の
角度後傾させるため土工板の上に積載される土量が増大
すると共に、土工板を地面へ食込ませようとする力が働
く。このためオペレータは土工板を持ち上げようとする
操作を行いながら運土することになり、ブルドーザの車
体前部にが地面へ押しつけられる力が発生し、車両の履
帯の接地圧分布が従来のブルドーザに比較し、より均一
となって見掛けの車両重量が増大し牽引力が大きくな
る。 また、土工板の上に積載される土量の分だけ土工
板の刃先前方に堆積する土の重量と地面上の土の接地長
さが減少して(L1からL2)、押土抵抗が低減するの
で従来のブルドーザの構成と比較し、車体重量が軽い車
両でも大量の運土が可能となる。次に、排土時には従来
より大きく前傾させることにより排土性が向上する。こ
の場合の土工板前傾角は、ブルドーザの掘削作業が可能
な登り勾配での排土が可能となるように掘削土の安息角
を考慮して設定されている。
【0027】次に、上記作業を行うために(1)掘削姿
勢、(2)運土姿勢、(3)排土姿勢の3つの作業姿勢
を選択できるようにしており、土工板操作手段と、チル
ト・ピッチ切換操作手段と、ピッチスピード切換操作手
段を設け、その組み合わせによりオペレータは運転中に
作業姿勢の選択が容易にできる。すなわち、土工板操作
手段のみの操作では土工板の昇降とチルトの操作で
(1)掘削姿勢を選定し、更に、上記の操作状態からチ
ルト・ピッチ切換操作手段をオン動作すると(2)運土
姿勢を選定し、更に、ピッチスピード切換操作手段をオ
ン動作すると(3)排土姿勢を選定することが可能とな
りブルドーザの掘削・運土・排土作業が容易に行うこと
ができる。
【0028】更に、ピツチダンプ専用の切換操作手段と
ピツチバツク専用の切換操作手段を用いることによりブ
ルドーザの掘削・運土・排土作業の切換え選定が迅速に
行うことができる。
【0029】また、本発明の第1のブルドーザの土工板
装置の土工板の駆動油圧装置は、図9に示すように主油
圧ポンプと、応援用油圧ポンプとを設け、主油圧ポンプ
の吐出回路と、応援用油圧ポンプの吐出回路との断続を
制御する応援用電磁弁を設け、外部信号により応援用電
磁弁の制御を可能にしたため、掘削姿勢あるいは運土姿
勢の通常のチルト作動時またはピッチ作動時には応援を
解除してシリンダへの吐出量を少なくしてパワーロスを
少なくし、排土姿勢の時は外部信号により応援用電磁弁
を制御して、応援用油圧ポンプによりシリンダへの吐出
量を増大し、土工板の大きなピッチダンプ角あるいは大
きなピッチバック角でもピッチ作動時間の短縮が可能と
なる。
【0030】更に、本発明の第2のブルドーザの土工板
装置の土工板の駆動油圧装置は、図10に示すように油
圧源として可変容量型油圧ポンプを備え、この可変容量
型油圧ポンプの吐出量を外部信号により制御可能とした
ため、掘削姿勢あるいは運土姿勢の通常のチルト作動時
またはピッチ作動時には吐出量を少なくしてパワーロス
を少なくし、排土姿勢の時は外部信号により吐出量を増
大し、土工板の大きなピッチダンプ角あるいは大きなピ
ッチバック角でもピッチ作動時間の短縮が可能となる。
【0031】また、本発明の第3のブルドーザの土工板
装置の土工板駆動油圧装置は、図11に示すように油圧
ポンプからの圧油を方向制御弁を介して第1シリンダ4
Aのボトム側管路に接続すると共に、第1シリンダ4A
のヘッド側管路と第2シリンダ4Bのボトム側管路を電
磁切換弁を介して接続し、当該第2シリンダ4Bのヘッ
ド側管路と電磁切換弁を介してドレーン回路に接続する
シリ−ズ回路としたので、掘削姿勢あるいは運土姿勢の
通常のチルト作動時またはピッチ作動時には第1シリン
ダ4Aおよび第2シリンダ4Bはパラレルになってお
り、油圧ポンプからの圧油は1/2づつ第1シリンダ4
Aおよび第2シリンダ4Bへ流入する。次に、排土姿勢
の時は外部信号をONにして前記電磁切換弁を制御する
と油圧ポンプからの圧油は、方向制御弁および電磁切換
弁を介して第1シリンダ4Aと第2シリンダ4Bがシリ
ーズに接続されるので全量が第1シリンダ4Aから第2
シリンダ4Bへシリーズに流入し、土工板の大きなピッ
チダンプ角あるいは大きなピッチバック角でもピッチ作
動時間の短縮が可能となる。
【0032】次に、図1に示すように土工板の刃先の面
に対して土工板前面板の凹面の下端を角度γだけ後傾さ
せたことにより運土時のピッチバック角よりも大きく土
工板の前面を後傾させることができるので土工板上への
土の積載量が増大すると共に、掘削した土が前面板に沿
って流れる時、凹面で圧密されることを防止することが
可能となって排土時の土離れが良くなり排土性が向上す
る。
【0033】更に、図14に示すように土工板の背面を
地面に対して垂直とした時に、第1シリンダ4Aのロッ
ドは予め短縮させてあり、これに対して第2シリンダ4
Bのロッドは予め伸長させてあるので、2つのシリンダ
は土工板のピッチバック時の最小ストロークが異なるこ
とになり、一方のシリンダを更に短縮することにより土
工板のチルト操作が可能となる。従って運土姿勢でチル
ト操作ができる。
【0034】
【実施例】以下に、本発明に係るブルドーザの土工板装
置の一実施例について、図面を参照して詳述する。図1
は土工板10の側面図であり、凹形の曲面で形成された
前面板11の下端部には刃先12が装着されており、刃
先12の面13に対して、前面板11の曲線の下端の接
線14は角度γだけ後傾している。本実施例においては
γ=10°であるが、この角度γは土質等により15°
以下の最適値に設定されるものである。尚、この角度γ
が15°を超えると掘削作業時の土工板後方への土こぼ
れが増大する不具合があるため15°以下とするもので
ある。図1において、太い実線は一般的な掘削姿勢を示
し、このときの刃先角αは55°であり、前面板凹部下
端対地角βは45°である。2点鎖線は運土姿勢を示
し、このときの後傾(ピッチバック)角θ1は本実施例
においては10°であるがこの角度θ1は土質等により
5°〜20°の範囲の最適角に設定されるものである。
この場合の後傾(ピッチバック)角はリフトシリンダの
持ち上げ力の限界と土工板下部の強度による限界で設定
されている。
【0035】図1の細い実線は排土姿勢を示し、このと
きの前傾(ピッチダンプ)角θ2は本実施例においては
一般的な土質・作業条件に対応して30°に設定してあ
るがこの角度θ2は土質等により5°〜45°の範囲の
最適角に設定されるものである。この土工板前傾(ピッ
チダンプ)角θ2が最大45°に設定したのは粘質土等
の土質で、ブルドーザの掘削作業が可能な登り坂での最
悪作業条件でも排土が可能となるように掘削土の安息角
を考慮して設定されている。このようであるから土質・
作業条件によってオペレータは土工板の前傾(ピッチダ
ンプ)動作が自在に操作できるようにしてある。
【0036】次に、掘削から、運土、排土に至る土工板
10の操作方法を説明する。掘削時には前述のように、
図2に示すように土工板10の刃先角α=55°、前面
板対地角β=45°で作業を行う。運土時には図3に示
すように、第1シリンダ4A、第2シリンダ4Bを短縮
して土工板10を10°ピッチバックさせ、刃先角α1
=45°、前面板対地角β1=35°で作業を行う。図
6は、一点鎖線で示す従来の運土姿勢の土工板50と本
発明の運土姿勢の土工板10との対比を示すものであ
る。従来の運土姿勢の土工板50は土工板50を押し下
げ気味に操作しながら運土するため車体前方が持ち上げ
られ気味となり車体重量に見合った牽引力が得られない
が、本発明の運土姿勢の土工板10は、掘削時の姿勢に
対し、運土時には所定の角度後傾させるため土工板の上
に積載される土量がクロスハッチングの部分の土量だけ
増大すると共に、土工板を地面へ食込ませようとする力
が働くため、オペレータは土工板を持ち上げようとする
操作を行いながら運土することになり、このためブルド
ーザの車体前部が地面へ押しつけられる力が発生し、車
両の履帯の接地圧分布がほぼ均一となって見掛けの車両
重量が増大し、牽引力が大きくなる。また、図6に示す
ように、従来の運土姿勢の土工板50の前面の堆積土の
接地長がL2に対し、本発明の運土姿勢の土工板10の
前面の堆積土の接地長はL1に減少して図18に示す重
量Gが小さくなり、押土抵抗F1が低減する。したがっ
て、従来のブルドーザの構成と比較し、本発明によると
車体重量が比較的軽くて、エンジン出力が比較的小さい
車両でも大型車両並の運土量にすることができる。
【0037】次に、排土時には図4に示すように、第1
シリンダ4A、第2シリンダ4Bを伸長して土工板10
を30°(θ2)ピッチダンプさせ、刃先角α2=85
°、前面板対地角β2=75°にするが、このとき、土
を前方に完全に排土するために車両は前進しながら土工
板10をピッチダンプすると同時にリフトシリンダ5
A,5Bを短縮してリフトさせる。 図5は土工板10
を30°ピッチダンプさせ、リフトシリンダ5A,5B
を最短にして最大リフトさせた状態を示しており、刃先
角α3=73°、前面板対地角β3=63°であり、排
土は完全に行われる。20°の上り坂においても刃先角
α=53°、前面板対地角β=43°となり、一般的な
土質では登り坂でも十分な排土性が確保できる。尚、粘
質土等の土質で、また、登り坂でも十分な排土性を確保
するためには土工板前傾(ピッチダンプ)角θ2を45
°とする必要があり、それが可能である。
【0038】図7は操作レバー22の斜視図であり、操
作レバー22のノブ23には信号発信手段であるチルト
操作をピッチ操作に切り換えるチルト・ピッチ切換スイ
ッチ24、およびピッチスピード切換スイッチ25が設
けられている。
【0039】図8は操作レバー22の操作位置と土工板
の作動との関係を示す図であり、チルト・ピッチ切換ス
イッチ24をOFFのとき操作レバー22を右に倒す
と、土工板は右チルトし、左に倒すと、土工板は左チル
トし、後方に倒すと土工板は上昇し、前方に倒すと下降
する。
【0040】チルト・ピッチ切換スイッチ24をONに
して操作レバー22を右に倒すと土工板をピッチダンプ
し、左に倒すとピッチバックする。
【0041】更に、ピッチスピード切換スイッチ25を
ONにして操作レバー22を右に倒すと土工板を高速ピ
ッチダンプし、左に倒すと高速ピッチバックする。
【0042】上記の如くであるからチルト・ピッチ切換
スイッチ24をONにして操作レバー22を左斜め前方
に倒すと土工板はピッチバックしながら下降し運土姿勢
となる。
【0043】ピッチスピード切換スイッチ25をONに
して操作レバー22を右斜め後方に倒すと土工板は高速
でピッチダンプで上昇し排土姿勢となる。
【0044】上述のように、本実施例における土工板1
0の最大ピッチバックから最大ピッチダンプまでのピッ
チ角度は40°である。従来の土工板のピッチ範囲は前
述のように±5°、すなわち10°であるのに対して、
本実施例のピッチ範囲は従来のそれに対し大幅に増加し
ている。したがって、土工板を最大ストロークピッチバ
ックさせた運土姿勢から最大ストロークピッチダンプさ
せて排土姿勢とする時のサイクルタイムが長くなるとの
問題が発生する。上記の問題点を解決するため、本発明
においては、以下のような駆動油圧装置を提案してい
る。
【0045】図9は本発明の第1のブルドーザの土工板
装置の油圧回路図である。なお、本回路図はピッチ操作
回路を示しており、リフト操作回路は従来と同一であ
り、省略してある。第1方向制御弁20A、第2方向制
御弁20Bを介して第1シリンダ4A、第2シリンダ4
Bに接続している油圧ポンプ30A、30Bは固定容量
型の油圧ポンプであり、31は応援用油圧ポンプであ
る。応援用油圧ポンプ31の吐出回路は、応援用電磁弁
32を介して油圧ポンプ30Aおよび30Bの吐出回路
に接続しており、ピッチスピード切換スイッチ25は応
援用電磁弁32に接続していて応援回路の開閉を行う。
応援用電磁弁32が閉位置(ロ)の時は応援用油圧ポン
プ31から吐出した圧油はタンクへドレーンされてい
る。操作レバー22のパイロット用圧力制御弁26は第
1方向制御弁20Aと接続しており、第2方向制御弁2
0Bとは電磁切換弁35を介して接続している。当該電
磁切換弁35は操作レバー22に設けられたチルト・ピ
ッチ切換スイッチ24およびピッチスピード切換スイッ
チ25と接続している。
【0046】次に、作動について説明する。操作レバー
22を左右方向に操作すると、第1方向制御弁20Aは
作動して第1シリンダ4Aを伸縮させ、土工板10を左
右にチルトさせる。操作レバー22のチルト・ピッチ切
換スイッチ24をONにすると電磁切換弁35はA位置
に切り換わり、操作レバー22を左右に操作すると、第
1方向制御弁20Aおよび第2方向制御弁20Bは作動
して第1シリンダ4Aおよび第2シリンダ4Bは同時に
同方向に作動し、土工板10はピッチバック(後傾)あ
るいはピッチダンプ(前傾)する。操作レバー22に設
けられたピッチスピード切換スイッチ25をONにする
と電磁切換弁35をA位置にすると共に、応援用電磁弁
32は開位置(イ)に切り換わり、応援用油圧ポンプ3
1の吐出管路は油圧ポンプ30Aおよび30Bの吐出管
路と合流し、吐出量が増大して土工板10は高速でピッ
チバック(後傾)あるいはピッチダンプ(前傾)する。
この実施例では2つの主油圧ポンプと応援用油圧ポンプ
の組み合わせで説明したが、1つの主油圧ポンプと応援
用油圧ポンプの吐出流量を第1シリンダ4Aと第2シリ
ンダ4Bへ供給して、ピッチバック(後傾)あるいはピ
ッチダンプ(前傾)を迅速に行う時に応援用油圧ポンプ
の吐出流量を合流させる回路を形成することも可能であ
る。
【0047】尚、チルト・ピッチ切換スイッチ24をO
Nにして操作レバー22を左斜め前方に倒すと土工板は
ピッチバックしながら下降し運土姿勢となり、ピッチス
ピード切換スイッチ25をONにして操作レバー22を
右斜め後方に倒すと土工板は高速でピッチダンプしなが
ら上昇し排土姿勢となる。
【0048】図10は本発明の第2のブルドーザの土工
板装置の油圧回路図である。なお、本回路図はピッチ操
作回路を示しており、リフト操作回路は従来と同一であ
り、省略してある。第1シリンダ4Aは、第1方向制御
弁20Aを介して可変容量型油圧ポンプ21Aと接続し
ており、第2シリンダ4Bは、第2方向制御弁20Bを
介して可変容量型油圧ポンプ21Bと接続している。2
2は操作レバー、26はパイロット油圧を制御する圧力
制御弁、27はパイロット油圧用の油圧ポンプである。
操作レバー22にはピッチスピード切換スイッチ25が
設けられていて、可変容量型油圧ポンプ21A、21B
および電磁切換弁28と接続している。圧力制御弁26
は第1方向制御弁20Aと接続しており、第2方向制御
弁20Bとは電磁切換弁28を介して接続している。電
磁切換弁28は操作レバー22に設けられたチルト・ピ
ッチ切換スイッチ24と接続している。
【0049】次に、作動について説明する。図10にお
いて、操作レバー22を左右方向に操作すると、第1方
向制御弁20Aは作動して第1シリンダ4Aを伸縮さ
せ、土工板10を左右にチルトさせる。操作レバー22
のチルト・ピッチ切換スイッチ24をONにすると電磁
切換弁28はA位置に切り換わり、操作レバー22を左
右に操作すると、第1方向制御弁20Aおよび第2方向
制御弁20Bは作動して第1シリンダ4Aおよび第2シ
リンダ4Bは同時に同方向に作動し、土工板10はピッ
チバック(後傾)あるいはピッチダンプ(前傾)する。
また、ピッチスピード切換スイッチ25をONにして操
作レバー22を左右に操作すると可変容量型油圧ポンプ
21Aおよび21Bの吐出量が増大して土工板10は高
速でピッチバック(後傾)あるいはピッチダンプ(前
傾)するので土工板10のピッチ作動時間の短縮が可能
となる。この実施例では2つの可変容量型油圧ポンプで
説明したが、1つの可変容量型油圧ポンプでも可能であ
る。
【0050】尚、チルト・ピッチ切換スイッチ24をO
Nにして操作レバー22を左斜め前方に倒すと土工板は
ピッチバックしながら下降し運土姿勢となり、ピッチス
ピード切換スイッチ25をONにして操作レバー22を
右斜め後方に倒すと土工板は高速でピッチダンプしなが
ら上昇し排土姿勢となる。
【0051】図11は本発明の第3のブルドーザの土工
板装置の油圧回路図である。尚、本回路図はピッチ操作
回路を示しており、リフト操作回路は従来と同一であ
り、省略してある。第1方向制御弁20Aおよび第2方
向制御弁20Bと、第1シリンダ4Aおよび第2シリン
ダ4Bとを接続する回路上に第1、第2、第3の電磁切
換弁40、41、42を介装しており、図11に示す各
電磁切換弁40、41、42はOFFの状態を示してお
り、この時は油圧ポンプ30A、30Bから吐出された
圧油はそれぞれ第1方向制御弁20Aおよび第2方向制
御弁20Bを介して第1シリンダ4Aおよび第2シリン
ダ4Bに供給されるようになっており、操作レバー22
を左右方向に操作すると、第1方向制御弁20Aは作動
して第1シリンダ4Aを伸縮させ、土工板10を左右に
チルトさせることができる。
【0052】次に、作動について説明する。図11にお
いて、操作レバー22のチルト・ピッチ切換スイッチ2
4をONにすると電磁切換弁35はA位置に切り換わ
り、操作レバー22を左右方向に操作すると、第1方向
制御弁20Aおよび第2方向制御弁20Bは作動して第
1シリンダ4Aおよび第2シリンダ4Bは同時に同方向
に作動し、土工板10はピッチバックあるいはピッチダ
ンプする。
【0053】次に、操作レバー22のピッチスピード切
換スイッチ25をONにすると第1、第2、第3の電磁
切換弁40、41、42は同時に切り換わり次の回路を
形成する。第1電磁切換弁40がON作動すると第2油
圧ポンプ30Bから吐出した圧油は第2方向制御弁20
Bの吐出管路からこの第1電磁切換弁40を介して第2
油圧ポンプ30Aから吐出された圧油と第1方向制御弁
20Aの下流側吐出管路で合流して、第1シリンダ4A
のボトム室に流入する。一方第2電磁切換弁41もON
作動しており第2シリンダ4Bのヘッド側管路からこの
第2電磁切換弁41を介して圧油がタンクへドレーンさ
れるようになっている。そして他方の第3電磁切換弁4
2もON作動しており第1シリンダ4Aのヘッド側管路
からこの第3電磁切換弁42を介して第2シリンダ4B
のボトム室と接続されるので、第1シリンダ4Aと第2
シリンダ4Bとはシリーズ回路を構成する。この実施例
では2つの油圧ポンプで説明したが、1つの油圧ポンプ
でもシリーズ回路を構成することは可能である。
【0054】尚、チルト・ピッチ切換スイッチ24をO
Nにして操作レバー22を左斜め前方に倒すと土工板は
ピッチバックしながら下降し運土姿勢となり、ピッチス
ピード切換スイッチ25をONにして操作レバー22を
右斜め後方に倒すと土工板は高速でピッチダンプしなが
ら上昇し排土姿勢となる。
【0055】図12は本発明の第4のブルドーザの土工
板装置の油圧回路図である。尚、本回路図はピッチ操作
回路を示しており、リフト操作回路は従来と同一であ
り、省略してある。油圧ポンプ30Aの吐出管路は、第
1方向制御弁20Aと接続している。油圧ポンプ30B
の吐出管路は、第2方向制御弁20Bと接続している。
この第1方向制御弁20A,第2方向制御弁20Bを介
して第1シリンダ4A,第2シリンダ4Bに接続してい
る。油圧ポンプ30A,30Bは固定容量型の油圧ポン
プであり、31A,31Bは応援用油圧ポンプである。
応援用油圧ポンプ31Aの吐出回路は、応援用電磁弁4
3Aを介して油圧ポンプ30A吐出回路に接続してい
る。応援用油圧ポンプ31Bの吐出回路は、応援用電磁
弁43Bを介して油圧ポンプ30B吐出回路に接続して
いる。
【0056】ピッチダンプ切換スイッチ25Aおよびピ
ッチバック切換スイッチ24Aは、コントローラ47に
接続している。このコントローラ47の出力信号は、前
記応援用電磁弁43A,43Bと、ピッチダンプ制御弁
44Aおよびピッチバツク制御弁44Bと、ピッチとチ
ルト切換用電磁切換弁45に、それぞれ入力される。パ
イロット用ポンプ27の吐出回路は操作レバー22のパ
イロット用圧力制御弁26に接続している。このパイロ
ット用圧力制御弁26はピッチダンプ制御弁44Aおよ
びピッチバツク制御弁44Bと接続すると共に、電磁切
換弁45を介して第1方向制御弁20Aと接続してい
る。また、パイロット用圧力制御弁26はピッチダンプ
制御弁44Aおよびピッチバツク制御弁44Bを介して
第2方向制御弁20Bと接続している。
【0057】次に、図12で説明した操作レバー22,
ピッチダンプ切換スイッチ25Aおよびピッチバック切
換スイッチ24Aの操作位置と土工板の作動との関係に
ついて図13にて説明する。ピッチダンプ切換スイッチ
25Aおよびピッチバック切換スイッチ24AをOFF
のとき操作レバー22を右に倒すと、土工板は右チルト
し、左に倒すと、土工板は左チルトし、後方に倒すと土
工板は上昇(リフト上げ)し、前方に倒すと下降(リフ
ト下げ)する。
【0058】操作レバー22を使用せず、ピッチダンプ
切換スイッチ25AをONにすると土工板はピッチダン
プし、ピッチバック切換スイッチ24AをONにすると
土工板はピッチバックする。
【0059】上記の如くであるからピッチバツク切換ス
イッチ24AをONにして操作レバー22を前方に倒す
と土工板はピッチバツクしながら下降し運土姿勢とな
る。
【0060】ピッチダンプ切換スイッチ25AをONに
して操作レバー22を後方に倒すと土工板はピッチダン
プしながら上昇し排土姿勢となる。
【0061】次に、作動について説明する。ピッチバツ
ク切換スイッチ24Aおよびピッチダンプ切換スイッチ
25AをOFFの状態(ピッチダンプ制御弁44A,ピ
ッチバック制御弁44BはOFFのB位置にある)のと
きに操作レバー22を左または右方向に操作すると(図
13参照)パイロット制御弁26からのパイロット圧は
ピッチダンプ制御弁44Aまたはピッチバック制御弁4
4BのB位置を通って第2方向制御弁20Bの操作部に
加わり、この第2方向制御弁20BをA位置またはB位
置に切換えて、油圧ポンプ30Bから吐出される圧油は
第2シリンダ4Bのヘツド室またはボトム室に流入す
る。このとき電磁弁45はOFFのB位置にあり、パイ
ロット制御弁26からのパイロット圧は第1方向制御弁
20Aに作用せず、この第2シリンダ4Bを伸縮させ、
土工板10を左右にチルトさせることが可能となつてい
る。
【0062】操作レバー22のピッチバック切換スイッ
チ24AをONにするとピッチバック制御弁44BはA
位置に切り換わり、電磁切換弁45もA位置に切り換わ
ると共に、コントローラ47からの指令信号が応援用電
磁弁43A,43Bに入力されて、応援用電磁弁43
A,43BをA位置に切り換える。このため応援用油圧
ポンプ31A,31Bからの吐出流量が油圧ポンプ30
A、30Bの吐出管路に合流する。このときパイロット
用ポンプ27からのパイロット圧は、ピッチバック制御
弁44Bから電磁切換弁45を介して第1方向制御弁2
0Aの操作部と、ピッチバック制御弁44Bから直接第
2方向制御弁20Bの操作部に加わる。このため第1方
向制御弁20Aおよび第2方向制御弁20BをB位置に
切換え、前記油圧ポンプ30Aから吐出される圧油は第
1方向制御弁20Aを通って第1シリンダ4Aのヘッド
室に流入し、前記油圧ポンプ30Bから吐出される圧油
は第2方向制御弁20Bを通って第2シリンダ4Bのヘ
ッド室に流入するので第1シリンダ4Aおよび第2シリ
ンダ4Bは同時に短縮して土工板10はピッチバック
(後傾)を迅速に行うことが可能となる。
【0063】操作レバー22のピッチダンプ切換スイッ
チ25AをONにするとピッチダンプ制御弁44AはA
位置に切り換わり、電磁切換弁45もA位置に切り換わ
ると共に、コントローラ47からの指令信号が応援用電
磁弁43A,43Bに入力されて、応援用電磁弁43
A,43BをA位置に切り換える。このため応援用油圧
ポンプ31A,31Bからの吐出流量が油圧ポンプ30
A、30Bの吐出管路に合流する。このときパイロット
用ポンプ27からのパイロット圧は、ピッチダンプ制御
弁44Aから電磁切換弁45を介して第1方向制御弁2
0Aの操作部と、ピッチダンプ制御弁44Bから直接に
第2方向制御弁20Bの操作部に加わる。このため第1
方向制御弁20Aおよび第2方向制御弁20BをA位置
に切換え、前記油圧ポンプ30Aから吐出される圧油は
第1方向制御弁20Aを通って第1シリンダ4Aのボト
ム室に流入し、前記油圧ポンプ30Bから吐出される圧
油は第2方向制御弁20Bを通って第2シリンダ4Bの
ボトム室に流入するので第1シリンダ4Aおよび第2シ
リンダ4Bは同時に伸長して土工板10はピッチダンプ
(前傾)を迅速に行うことが可能となる。
【0064】また、本発明に係る土工板の第1シリンダ
4A,第2シリンダ4Bの取付位置を非対称とした実施
例について図14により説明する。図14(a)は土工
板10と、フレーム3A,3Bと、第1シリンダ4A,
第2シリンダ4Bの装着状態を示す斜視図である。図1
4(b)は同平面図である。図14(c)は同側面図で
ある。図14(d)は第1シリンダ4A,第2シリンダ
4Bの作動状態を示す図である。先ず、第1シリンダ4
A及び第2シリンダ4Bは、先端部がピンP1 及びピン
P2 で土工板10と連結し、後端部がピンP3 及びピン
P4 でフレーム3A及び3Bのブラケット3A1,3B
1に取着されている。また、フレーム3A、3Bの先端
部は、ピンP5 、ピンP6 で土工板10と連結してい
る。ここで、第1シリンダ4Aと第2シリンダ4Bは同
一のシリンダであるが、先端部の土工板10との連結ピ
ンP1 位置とP2 位置は、非対称の位置に設けてある。
具体的には、土工板10背面における連結ピンP2 位置
が、連結ピンP1 位置に対して下方に設けてある。即
ち、連結ピンP1 位置と連結ピンP5 位置との距離をL
3 、連結ピンP2 位置と連結ピンP6 位置との距離をL
4 とすると、L3 >L4 としてある。また、連結ピンP
3 位置と連結ピンP5 位置との距離をL5 、連結ピンP
4 位置と連結ピンP6 位置との距離をL6 とすると、L
5 <L6 としてある。これら連結ピンP3 位置、連結ピ
ンP4 位置も、非対称の位置である。以上により、土工
板10の背面を地面に対して垂直とした場合、距離L8
(連結ピンP2 位置と連結ピンP4 位置との距離)>距
離L7 (連結ピンP1 位置と連結ピンP3 位置との距
離)となる。
【0065】次に、作動について説明する。図14
(d)に示すように土工板10の背面を地面に対して垂
直とした時に、第1シリンダ4Aのロッドは予め短縮さ
せてあり、これに対して第2シリンダ4Bのロッドは予
め伸長させてある。この状態から図14(e)に示すよ
うに両シリンダ4A,4Bを同時に短縮させると、先に
第1シリンダ4Aがストロークエンドとなる。この状態
で第2シリンダ4Bは未だストロークエンドに達してい
ないので、さらに第2シリンダ4Bを短縮させると土工
板10はチルト状態となる。このようであるから土工板
10のピッチバック時の最小ストロークが異なることに
より土工板10のチルト操作が可能となる。従って運土
姿勢でチルト操作ができる。
【0066】更に、本発明に係る土工板の衝撃緩和装置
について、図15により説明する。油圧ポンプ60と方
向制御弁61を接続している。この方向制御弁61は、
管路62によりリフトシリンダ5A,5Bのヘツド室と
接続し、管路63によりリフトシリンダ5A,5Bのボ
トム室と接続している。また、パイロット用ポンプ63
から吐出されるパイロット圧は、操作レバー62aと連
動するパイロット制御弁62を介して方向制御弁61の
操作部61a,61bに作用するようになっている。前
記管路62に分岐管路62aを接続し、この分岐管路6
2aに絞り64,アキュームレータ65を連設してい
る。
【0067】次に、作動について説明する。ブルドーザ
の作業中の路面の凹凸により、絶えず土工板10からリ
フトシリンダ5A,5Bを伝ってブルドーザのフレーム
等に衝撃が加わり、耐久性に問題がある。土工板10を
支えるリフトシリンダ5A,5Bのヘッド側の管路62
に圧力変動が生じた時はリフトシリンダ5A,5Bのヘ
ッド油室の油が分岐管路62aから絞り64を介してア
キュームレータ65に流入し、この時のアキュームレー
タ65のバネ作用と絞り64の圧損による減衰作用によ
って振動エネルギーが吸収される。このため土工板10
を支えるリフトシリンダ5A,5Bの振動が抑制されて
ブルドーザのフレーム等に衝撃が加わらないようになっ
ている。尚、絞り64,アキュームレータ65を管路6
3に連設して、リフトシリンダ5A,5Bのボトム側の
管路に発生する圧力変動による振動を抑制するようにし
ても良い。
【0068】本発明は、小型から大型までのブルドーザ
を含む建設車両にも適用されるものである。
【0069】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、ブルド
ーザの土工板を掘削時の姿勢に対して運土時には大きな
ピッチバック角と排土時には大きなピッチダンプ角を設
定したので土工板の上に積載される土量が大幅に増大
し、運土時の接地圧分布が従来のブルドーザに対してよ
り均一になるので牽引力の増大および押土抵抗の低減、
また、土工板の排土がし易くなり、従来のブルドーザに
対して車体重量やエンジン出力等を大幅に増大せずとも
比較的軽い車両でも作業土量を大幅に増大することがで
きる。このようであるから従来の技術的・経済的問題点
を克服して現在の最大級のブルドーザを超える超大型ブ
ルドーザを容易に提供することが可能となった。
【0070】更に、本発明の土工板操作レバーと、チル
ト・ピッチ切換スイッチと、ピッチスピード切換スイッ
チとを設け、その組み合わせにより掘削姿勢、運土姿
勢、排土姿勢の3つの作業姿勢を選択できるようにした
ので、オペレータは運転中に各種の土質に対応した作業
姿勢の選択が可能となり作業性が向上する。
【0071】また、ピツチダンプ専用の切換操作手段と
ピツチバツク専用の切換操作手段を用いることによりブ
ルドーザの掘削・運土・排土作業の切換え選定が迅速に
行うことができる。
【0072】更に、第1のブルドーザの土工板装置の土
工板駆動油圧装置は、主油圧ポンプと応援用油圧ポンプ
とを設けたので、掘削、運土、排土作業での土工板ピッ
チバックとピッチダンプの作業を掘削と運土を行う時は
主油圧ポンプのみ使用し、排土を行う時は主油圧ポンプ
と応援用油圧ポンプを合流して用いるので作業が迅速に
行うことが可能となり、しかも必要な時だけ応援用油圧
ポンプを用いるようにしたのでパワーロスも少なくでき
る。
【0073】また、第2のブルドーザの土工板装置の土
工板の駆動油圧装置は、可変容量型油圧ポンプを備えた
ので掘削姿勢あるいは運土姿勢の通常のチルト、ピッチ
作動時には吐出量を少なくしてパワーロスを少なくし、
排土姿勢の時は吐出量を増大し、土工板のピッチ作動時
間の短縮が可能となる。
【0074】更に、第3のブルドーザの土工板装置の土
工板の駆動油圧装置は、第1方向制御弁および第2方向
制御弁と、第1シリンダ4Aおよび第2シリンダ4Bと
を接続する回路上に第1、第2、第3の電磁切換弁を介
装して、ピッチスピード切換スイッチON時には第1、
第2シリンダの一方のヘッド側と他方のボトム側を接続
するシリ−ズ回路にしたため、排土姿勢の時は土工板の
ピッチ作動時間の短縮が可能となる。
【0075】また、土工板の刃先の面に対して土工板前
面板の凹面の下部を後傾させたことにより土工板上へ土
の積載が可能となったので運土量が増大すると共に、掘
削した土が土工板の前面で圧密されることを防止できる
ので排土時の土離れが良くなり、排土性が向上する。更
に、ピツチダンプ専用の切換操作手段とピツチバツク専
用の切換操作手段を用いることによりブルドーザの掘削
・運土・排土作業の切換え選定が迅速に行うことができ
る。
【0076】そして、土工板の背面を地面に対して垂直
とした時に、第1シリンダ4Aのロッドは予め短縮させ
てあり、これに対して第2シリンダ4Bのロッドは予め
伸長させてあるので、2つのシリンダは土工板のピッチ
バック時の最小ストロークが異なるので、一方のシリン
ダを更に短縮するとことにより土工板のチルト操作が可
能となる。従って運土姿勢でチルト操作ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の土工板の側面図である。
【図2】本発明の土工板の掘削時の状況を示す側面図で
ある。
【図3】本発明の土工板の運土時の状況を示す側面図で
ある。
【図4】本発明の土工板を最大ピッチダンプしたときの
状況を示す側面図である。
【図5】本発明の土工板の排土時の状況を示す側面図で
ある。
【図6】本発明の土工板の運土時の効果の説明図であ
る。
【図7】本発明の土工板装置の操作レバーの斜視図であ
る。
【図8】本発明の土工板装置の操作レバーの操作位置の
説明図である。
【図9】本発明の土工板操作の油圧装置の第1の実施例
の回路図である。
【図10】本発明の土工板操作の油圧装置の第2の実施
例の回路図である。
【図11】本発明の土工板操作の油圧装置の第3の実施
例の回路図である。
【図12】本発明の土工板操作の油圧装置の第4の実施
例の回路図である。
【図13】本発明の他の土工板装置の操作レバーの操作
位置の説明図である。
【図14】本発明の土工板と連結する第1シリンダ4A
と第2シリンダ4Bの取付位置を非対称とした説明図で
ある。(a)は土工板を背面から見た斜視図、(b)は
同平面図、(c)は同側面図、(d),(e)は第1シ
リンダと第2シリンダの作動説明図。
【図15】本発明の土工板衝撃緩和装置の第5の実施例
の回路図である。
【図16】従来のブルドーザ側面図である。
【図17】同正面図である。
【図18】ブルドーザの運土時の牽引力と抵抗と車両の
駆動力の関係の説明図である。
【符号の説明】
4A…第1シリンダ,4B…第2シリンダ,5A,5B
…リフトシリンダ,10…土工板,20A…第1方向制
御弁,20B…第2方向制御弁、21A、21B…可変
容量型油圧ポンプ,22…操作レバー,24…チルト・
ピッチ切換スイッチ,24A…ピッチバック切換スイッ
チ,25…ピッチスピード切換スイッチ,25A…ピッ
チダンプ切換スイッチ,30A、30B…油圧ポンプ,
31…応援用油圧ポンプ,32…応援用電磁弁,35…
電磁切換弁,40…第1電磁切換弁,41…第2電磁切
換弁,42…第3電磁切換弁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 直己 大阪府枚方市上野3−1−1 株式会社 小松製作所 大阪工場内 (72)発明者 伊戸川 博 大阪府枚方市上野3−1−1 株式会社 小松製作所 大阪工場内 (72)発明者 並木 紀明 大阪府枚方市上野3−1−1 株式会社 小松製作所 大阪工場内 (72)発明者 松本 典久 大阪府枚方市上野3−1−1 株式会社 小松製作所 大阪工場内 (72)発明者 山本 茂 大阪府枚方市上野3−1−1 株式会社 小松製作所 大阪工場内 (56)参考文献 特開 昭57−66241(JP,A) 特開 昭48−33602(JP,A) 特開 昭50−6103(JP,A)

Claims (30)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体の両側に装着されたフレーム(3A,3
    B) の先端に前後方向に揺動自在に土工板(10)を装着し
    た土工板装置において、前記土工板(10)を掘削時の姿勢
    に対し、運土時には掘削状態から予め定めた角度だけ後
    傾させて運土量を増大させることを特徴とするブルドー
    ザの土工板制御方法。
  2. 【請求項2】 前記掘削状態から予め定めた角度は20
    °以下であることを特徴とする請求項1記載のブルドー
    ザの土工板制御方法。
  3. 【請求項3】 車体の両側に装着されたフレーム(3A,3
    B) の先端に前後方向に揺動自在に土工板(10)を装着し
    た土工板装置において、前記土工板(10)の刃先角を35
    °以上となるように後傾させて運土量を増大させること
    を特徴とするブルドーザの土工板制御方法。
  4. 【請求項4】 車体の両側に装着されたフレーム(3A,3
    B) の先端に前後方向に揺動自在に土工板(10)を装着し
    た土工板装置において、前記土工板(10)を排土時には予
    め定めた角度だけ前傾させて排土を容易にしたことを特
    徴とするブルドーザの土工板制御方法。
  5. 【請求項5】 前記予め定めた角度は掘削状態から45
    °以下まで前傾させるようにしたことを特徴とする請求
    項4記載のブルドーザの土工板制御方法。
  6. 【請求項6】 車体の両側に装着されたフレーム(3A,3
    B) の先端に前後方向に揺動自在に土工板(10)を装着し
    た土工板装置において、前記土工板(10)の刃先角を10
    0°以下となるように前傾させて排土を容易にしたこと
    を特徴とするブルドーザの土工板制御方法。
  7. 【請求項7】 車体の両側に装着されたフレーム(3A,3
    B) の先端に前後方向に揺動自在に土工板(10)を装着し
    た土工板装置において、前記土工板(10)を掘削時の姿勢
    に対し、運土時には掘削状態から予め定めた角度だけ後
    傾させて運土量を増大させると共に、前記土工板(10)を
    排土時に予め定めた角度だけ前傾させて排土を容易にす
    るようにしたことを特徴とするブルドーザの土工板制御
    方法。
  8. 【請求項8】 車体の両側に装着されたフレーム(3A,3
    B) の先端に前後方向に揺動自在に土工板(10)を装着し
    た土工板装置において、前記土工板(10)を運土時に掘削
    状態から20°以下まで後傾させると共に、排土時に掘
    削状態から45°以下まで前傾させるようにしたことを
    特徴とする請求項7記載のブルドーザの土工板制御方
    法。
  9. 【請求項9】 車体の両側に装着されたフレーム(3A,3
    B) の先端に前後方向に揺動自在に土工板(10)を装着し
    た土工板装置において、前記土工板(10)の刃先角を35
    °以上となるように後傾させて運土量を増大させると共
    に、刃先角を100°以下となるように前傾させて排土
    を容易にするようにしたことを特徴とするブルドーザの
    土工板制御方法。
  10. 【請求項10】 車体の両側に装着されたフレーム(3A,
    3B) の先端に前後方向に揺動自在に土工板(10)を装着し
    た土工板装置において、前記土工板(10)を前傾または後
    傾制御するチルト・ピッチ切換手段(24)と、ピッチスピ
    ード切換手段(25)とを備え、当該チルト・ピッチ切換手
    段(24)と、ピッチスピード切換手段(25)と、土工板の昇
    降に用いる操作手段(22)との組合せ操作で掘削姿勢、運
    土姿勢、排土姿勢の内のいずれかを選択するようにした
    ことを特徴とする請求項7または請求項8記載のブルド
    ーザの土工板制御方法。
  11. 【請求項11】 車体の両側に装着されたフレーム(3A,
    3B) の先端に前後方向に揺動自在に土工板(10)を装着
    し、当該土工板(10)の左右両端部と当該フレーム(3A,3
    B) とを、それぞれシリンダ(4A,4B) により連結し、こ
    れらのシリンダ(4A,4B) を伸縮することにより当該土工
    板(10)を左右チルト、および前傾または後傾可能とする
    ブルドーザの土工板装置において、当該土工板(10)の掘
    削時の姿勢に対して、後傾角を5°以上20°以下に制
    御するシリンダ(4A,4B) と、当該土工板(10)の駆動油圧
    装置は、油圧源である油圧ポンプ(30A,30B) と、チルト
    操作とピッチ操作との切換えを行う切換操作手段(24)
    と、当該シリンダ(4A,4B) への圧油を制御する方向制御
    弁(20A,20B) とから成ることを特徴とするブルドーザの
    土工板装置。
  12. 【請求項12】 車体の両側に装着されたフレーム(3A,
    3B) の先端に前後方向に揺動自在に土工板(10)を装着
    し、当該土工板(10)の左右両端部と当該フレーム(3A,3
    B) とを、それぞれシリンダ(4A,4B) により連結し、こ
    れらのシリンダ(4A,4B) を伸縮することにより当該土工
    板(10)を左右チルト、および前傾または後傾可能とする
    ブルドーザの土工板装置において、前記土工板(10)の掘
    削時の姿勢に対して、前傾角を5°以上45°以下に制
    御するシリンダ(4A,4B) と、当該土工板(10)の駆動油圧
    装置は、油圧源である油圧ポンプ(30A,30B) と、チルト
    操作とピッチ操作との切換えを行う切換操作手段(24)
    と、当該シリンダ(4A,4B) への圧油を制御する方向制御
    弁(20A,20B) とから成ることを特徴とするブルドーザの
    土工板装置。
  13. 【請求項13】 車体の両側に装着されたフレーム(3A,
    3B) の先端に前後方向に揺動自在に土工板(10)を装着
    し、当該土工板(10)の左右両端部と当該フレーム(3A,3
    B) とを、それぞれシリンダ(4A,4B) により連結し、こ
    れらのシリンダ(4A,4B) を伸縮することにより当該土工
    板(10)を左右チルト、および前傾または後傾可能とする
    ブルドーザの土工板装置において、当該土工板(10)の掘
    削時の姿勢に対して、後傾角を5°以上20°以下に制
    御すると共に、前傾角を5°以上45°以下に制御する
    シリンダ(4A,4B) と、当該土工板(10)の駆動油圧装置
    は、油圧源である油圧ポンプ(30A,30B) と、チルト操作
    とピッチ操作との切換えを行う切換操作手段(24)と、当
    該シリンダ(4A,4B) への圧油を制御する方向制御弁(20
    A,20B) とから成ることを特徴とするブルドーザの土工
    板装置。
  14. 【請求項14】 土工板(10)のシリンダ(4A,4B) への圧
    油を供給する作業機ポンプを主油圧ポンプ(30A,30B) と
    応援用油圧ポンプ(31)とで構成し、応援用油圧ポンプ(3
    1)は電磁切換弁(32)を介して主油圧ポンプ(30A,30B) の
    吐出管路に接続すると共に、当該電磁切換弁(32)は外部
    信号により制御する応援回路を構成したことを特徴とす
    るブルドーザの土工板制御装置。
  15. 【請求項15】 前記請求項13記載の土工板装置にお
    いて、前記土工板(10)の駆動油圧装置の油圧源を土工板
    (10)のシリンダ(4A,4B) への圧油を供給する作業機ポン
    プを主油圧ポンプ(30A,30B) と応援用油圧ポンプ(31)と
    で構成し、応援用油圧ポンプ(31)は電磁切換弁(32)を介
    して主油圧ポンプ(30A,30B) の吐出管路に接続すると共
    に、当該電磁切換弁(32)は外部信号により制御する応援
    回路を構成したものとしたことを特徴とするブルドーザ
    の土工板装置。
  16. 【請求項16】 車体の両側に装着されたフレーム(3A,
    3B) の先端に前後方向に揺動自在に土工板(10)を装着
    し、当該土工板(10)の左右両端部と当該フレーム(3A,3
    B) とを、それぞれシリンダ(4A,4B) により連結し、こ
    れらのシリンダ(4A,4B) を伸縮することにより当該土工
    板(10)を左右チルト、および前傾または後傾可能とする
    ブルドーザの土工板装置において、当該土工板(10)の操
    作手段(22)と、チルト・ピッチ切換手段(24)およびピッ
    チスピード切換手段(25)を設けたことを特徴とするブル
    ドーザの土工板装置。
  17. 【請求項17】 前記請求項16記載の土工板装置にお
    いて、前記土工板(10)の掘削時の姿勢に対して、後傾角
    を5°以上20°以下および前傾角を5°以上45°以
    下に制御するシリンダ(4A,4B) と、前記請求項14記載
    の応援回路を有する土工板の駆動油圧装置とを備えたこ
    とを特徴とするブルドーザの土工板装置。
  18. 【請求項18】 前記請求項13記載の土工板装置にお
    いて、前記駆動油圧装置の油圧源を可変容量型油圧ポン
    プ(21A,21B) とし、当該可変容量型油圧ポンプ(21A,21
    B) を外部信号により制御することを特徴とするブルド
    ーザの土工板装置。
  19. 【請求項19】 前記請求項16記載の土工板装置にお
    いて、前記土工板(10)の掘削時の姿勢に対して、後傾角
    を5°以上20°以下および前傾角を5°以上45°以
    下に制御するシリンダ(4A,4B) と、前記土工板(10)の駆
    動油圧装置とを備え、当該駆動油圧装置の油圧源を可変
    容量型油圧ポンプ(21A,21B) とし、当該可変容量型油圧
    ポンプ(21A,21B) を外部信号により制御することを特徴
    とするブルドーザの土工板装置。
  20. 【請求項20】 前記請求項13記載の土工板装置にお
    いて、前記駆動油圧装置の油圧源を固定容量型油圧ポン
    プ(30A,30B) とし、当該油圧ポンプ(30A,30B) からの圧
    油を第1シリンダ(4A)のボトム側管路に接続すると共
    に、第1シリンダ(4A)のヘッド側管路と第2シリンダ(4
    B)のボトム側管路を電磁切換弁(42)を介して接続し、当
    該第2シリンダ(4B)のヘッド側管路を電磁切換弁(41)を
    介してドレーン管路に接続してシリーズ回路を構成した
    ことを特徴とするブルドーザの土工板装置。
  21. 【請求項21】 前記請求項16記載の土工板装置にお
    いて、前記土工板(10)の掘削時の姿勢に対して、後傾角
    を5°以上20°以下および前傾角を5°以上45°以
    下に制御するシリンダ(4A,4B) と、前記土工板(10)の駆
    動油圧装置とを備え、当該駆動油圧装置の油圧源を固定
    容量型油圧ポンプ(30A,30B) とし、当該油圧ポンプ(30
    A,30B) からの圧油を第1シリンダ(4A)のボトム側管路
    に接続すると共に、第1シリンダ(4A)のヘッド側管路と
    第2シリンダ(4B)のボトム側管路を電磁切換弁(42)を介
    して接続し、当該第2シリンダ(4B)のヘッド側管路を電
    磁切換弁(41)を介してドレーン管路に接続してシリーズ
    回路を構成したことを特徴とするブルドーザの土工板装
    置。
  22. 【請求項22】 車体の両側に装着されたフレーム(3A,
    3B) の先端に前後方向に揺動自在に装着される土工板(1
    0)であって、当該土工板(10)の前面の下端部に装着され
    た刃先(12)の面に対して土工板(10)の前面板の凹部の下
    端の角度が後傾していることを特徴とするブルドーザの
    土工板。
  23. 【請求項23】 車体の両側に装着されたフレーム(3A,
    3B) の先端に前後方向に揺動自在に装着される土工板(1
    0)であって、当該土工板(10)の前面の下端部に装着され
    た刃先(12)の面に対して土工板(10)の前面板の凹部の下
    端の角度が後傾している土工板(10)を備えたことを特徴
    とする請求項11乃至13および請求項15乃至21の
    うちのいずれかに記載のブルドーザの土工板装置。
  24. 【請求項24】 車体の両側に装着されたフレーム(3A,
    3B) の先端に前後方向に揺動自在に装着される土工板(1
    0)であって、当該土工板(10)の前面板の凹部の下端が刃
    先(12)の面に対して後傾している角度は、15°以下に
    設定したことを特徴とするブルドーザの土工板。
  25. 【請求項25】 車体の両側に装着されたフレーム(3A,
    3B) の先端に前後方向に揺動自在に装着される土工板(1
    0)であって、当該土工板(10)の前面板の凹部の下端が刃
    先(12)の面に対して後傾している角度は、15°以下の
    範囲の最適値に設定した土工板(10)を備えたことを特徴
    とする請求項11乃至13および請求項15乃至21の
    うちのいずれかに記載のブルドーザの土工板装置。
  26. 【請求項26】 車体の両側に装着されたフレーム(3A,
    3B) の先端に前後方向に揺動自在に土工板(10)を装着
    し、当該土工板(10)の左右両端部と当該フレーム(3A,3
    B) とを、それぞれシリンダ(4A,4B) により連結し、こ
    れらのシリンダ(4A,4B) を伸縮することにより当該土工
    板(10)を左右チルト、および前傾または後傾可能とする
    ブルドーザの土工板装置において、前記シリンダは第1
    シリンダ(4A)と、第2シリンダ(4B)から成り、この第1
    シリンダ(4A)の前記連結位置と前記第2シリンダ(4B)の
    前記連結位置とが非対称としたことを特徴とするブルド
    ーザの土工板装置。
  27. 【請求項27】 前記第1シリンダ(4A)と、第2シリン
    ダ(4B)のロッド長さとは同一としたことを特徴とする請
    求項26記載のブルドーザの土工板装置。
  28. 【請求項28】 前記第1シリンダ(4A)と、第2シリン
    ダ(4B)とは、ロッドの最小長さ及び/又はストロークが
    異なることを特徴とする請求項26記載のブルドーザの
    土工板装置。
  29. 【請求項29】 車体の両側に装着されたフレーム(3A,
    3B) の先端に前後方向に揺動自在に土工板(10)を装着
    し、当該土工板(10)の左右両端部と当該フレーム(3A,3
    B) とを、それぞれシリンダ(4A,4B) により連結し、こ
    れらのシリンダ(4A,4B) を伸縮することにより当該土工
    板(10)を左右チルト、および前傾または後傾可能とする
    ブルドーザの土工板装置において、当該土工板(10)の操
    作手段(22)と、ピッチダンプ切換手段(25A) およびピッ
    チバック切換手段(24A) を設けたことを特徴とするブル
    ドーザの土工板装置。
  30. 【請求項30】 前記ピッチダンプ切換手段(25A) 又は
    ピッチバック切換手段(24A) からの信号を受けてピッチ
    ダンプ制御弁(44A) に、又は、ピッチバツク制御弁(44
    B) 及び電磁切換弁(45)に指令信号を送信するコントロ
    ーラ(47)を備え、このコントローラ(47)からの指令信号
    より応援用電磁弁(43A,43B) を開位置に制御し、応援用
    油圧ポンプ(31A,31B) からの吐出流量を主油圧ポンプ(3
    0A,30B)の吐出管路に合流させる応援回路を構成したこ
    とを特徴とする請求項29記載の土工板装置。
JP7026173A 1994-01-28 1995-01-19 ブルドーザの土工板装置およびその制御方法 Expired - Lifetime JP2757135B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7026173A JP2757135B2 (ja) 1994-01-28 1995-01-19 ブルドーザの土工板装置およびその制御方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2613694 1994-01-28
JP6-26136 1994-01-28
JP7026173A JP2757135B2 (ja) 1994-01-28 1995-01-19 ブルドーザの土工板装置およびその制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07252859A JPH07252859A (ja) 1995-10-03
JP2757135B2 true JP2757135B2 (ja) 1998-05-25

Family

ID=26363878

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7026173A Expired - Lifetime JP2757135B2 (ja) 1994-01-28 1995-01-19 ブルドーザの土工板装置およびその制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2757135B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006161288A (ja) * 2004-12-02 2006-06-22 Komatsu Ltd 作業機械用ブレード装置と同ブレード装置を備えた作業機械
US7690441B2 (en) 2005-09-15 2010-04-06 Komatsu Ltd. Blade device for working machine and working machine mounting blade device

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5653155A (en) * 1996-01-29 1997-08-05 Caterpillar Inc. Method and apparatus for single lever control of multiple actuators
JP3657050B2 (ja) * 1996-02-07 2005-06-08 株式会社小松製作所 ブルドーザのドージング装置
US5950141A (en) * 1996-02-07 1999-09-07 Komatsu Ltd. Dozing system for bulldozer
JPH10147953A (ja) * 1996-11-18 1998-06-02 Komatsu Ltd ブルドーザのドージング装置
JPH10147952A (ja) * 1996-11-18 1998-06-02 Komatsu Ltd ブルドーザのドージング装置
JP3763638B2 (ja) * 1997-05-15 2006-04-05 株式会社小松製作所 ブルドーザのドージング装置
AU2002363813A1 (en) * 2002-11-12 2003-11-10 Komatsu Ltd. Working machine blade
JP4558465B2 (ja) * 2003-12-01 2010-10-06 株式会社小松製作所 建設機械の油圧制御装置
JP4951363B2 (ja) * 2007-02-06 2012-06-13 株式会社アイヨンテック 油圧回路
JP2022041636A (ja) 2020-09-01 2022-03-11 株式会社小松製作所 作業機械

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006161288A (ja) * 2004-12-02 2006-06-22 Komatsu Ltd 作業機械用ブレード装置と同ブレード装置を備えた作業機械
US7810581B2 (en) 2004-12-02 2010-10-12 Komatsu Ltd. Blade apparatus for work machine and work machine having the same
US7690441B2 (en) 2005-09-15 2010-04-06 Komatsu Ltd. Blade device for working machine and working machine mounting blade device

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07252859A (ja) 1995-10-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5799737A (en) Blade apparatus and its control method in bulldozer
JP4272207B2 (ja) 建設機械の油圧制御装置
JP4493504B2 (ja) 作業機械用ブレードと同ブレードを備えた建設・土木機械
JP2757135B2 (ja) ブルドーザの土工板装置およびその制御方法
US9316310B2 (en) Working machine
KR910009257B1 (ko) 유압건설기계의 제어시스템
US4157623A (en) Conveyor folding and moldboard operation for excavating and loading systems
US7690441B2 (en) Blade device for working machine and working machine mounting blade device
US6244048B1 (en) Hydraulique drive device
AU2005200645B2 (en) Blade apparatus for work machine and work machine having the same
US3061123A (en) Earth-moving equipment
JP5226569B2 (ja) 作業機
JP2018096474A (ja) 作業機の油圧システム
JP3076210B2 (ja) 建設機械の油圧駆動装置
RU2705627C1 (ru) Гидропривод бульдозера
US3491906A (en) Loader apparatus with crowd capability
JPH0552379B2 (ja)
US20220136203A1 (en) Coordinated actuator control by an operator control
US20220136204A1 (en) Mode selection for an operator control
JP4558465B2 (ja) 建設機械の油圧制御装置
JP2567442Y2 (ja) ブレーカ付きバケットの駆動装置
JP2003184134A (ja) 作業車両の作業機用油圧ポンプの制御方法と制御装置
JP2004092247A (ja) 建設機械の油圧駆動装置
JP2007077690A (ja) 作業機械用ブレード装置と同ブレード装置が搭載された建設・土木車両
JP2551537B2 (ja) 車輪式建設機械の自動振動抑制装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080313

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090313

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100313

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110313

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120313

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130313

Year of fee payment: 15

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140313

Year of fee payment: 16

EXPY Cancellation because of completion of term