JP2000273655A - 微細光沢を有する装飾品及びその製造方法 - Google Patents

微細光沢を有する装飾品及びその製造方法

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JP2000273655A
JP2000273655A JP11077312A JP7731299A JP2000273655A JP 2000273655 A JP2000273655 A JP 2000273655A JP 11077312 A JP11077312 A JP 11077312A JP 7731299 A JP7731299 A JP 7731299A JP 2000273655 A JP2000273655 A JP 2000273655A
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honing
layer
plating layer
decorative article
alloy
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Takeshi Inoue
健 井上
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Citizen Watch Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新しい感覚の色調からなる微細光沢を有する
装飾品及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 形状加工を行った基材の表面にホーニン
グ処理を施すことによって形成されるホーニング処理面
と、該ホーニング処理面にバレル処理を施すことによっ
て形成される生地仕上げ層と、該生地仕上げ層に湿式メ
ッキを施すことによって形成される下地メッキ層と、該
下地メッキ層に湿式メッキを施すことによって形成され
る仕上げメッキ層とを有し、前記生地仕上げ層は凹部と
凸部とからなり、前記凹部はホーニング処理による梨地
状の表面を有し、前記凸部はバレル処理による光沢を持
つ表面を有していることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、装飾品及びその製
造方法に関し、詳しくは生地仕上げを行った基材表面に
各種の仕上げメッキ処理を施す装飾品及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の眼鏡フレーム、時計、ネックレ
ス、ブレスレット等の装飾品は、耐食性と美観とを与え
るために、その表面に貴金属メッキが施される。また、
装飾品の見栄えを良くし、商品価値を高めるために、鏡
面仕上げ、梨地、ヘアライン仕上げ等の生地仕上げを行
った生地仕上げ層からなる基材の表面に、各種の仕上げ
メッキ処理を施し完成とするのが一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来技術
の装飾品に施される一般的な生地仕上げと仕上げメッキ
処理では、完成した装飾品は色調及び模様等が単調でデ
ザイン変化が乏しいという問題があった。
【0004】本発明の目的は、形状加工を行った装飾品
の生地表面に形成される梨地及び微細光沢を有する生地
仕上げ層と、白色又は金色メッキ層との組合せによる新
しい感覚の色調及び模様等からなる微細光沢を有する装
飾品及びその製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明の微細光沢を有する装飾品は、ホーニン
グ処理とバレル処理とによる生地仕上げ層からなる基材
と、前記生地仕上げ層の表面に形成される下地メッキ層
と、該下地メッキ層の表面に形成される仕上げメッキ層
とよりなることを特徴とする。
【0006】また、前記基材は、銅、銅合金、亜鉛、錫
の中の1つからなり、前記下地メッキ層は、ニッケル、
ニッケル合金、銅一錫合金、銅一錫一パラジウム合金の
中の1つからなることを特徴とする。
【0007】また、前記生地仕上げ層は、凹部と凸部と
からなり、前記凹部はホーニング処理による梨地状の表
面を有し、前記凸部はバレル処理による光沢を持つ表面
を有していることを特徴とする。
【0008】また、前記仕上げメッキ層は、少なくとも
1層からなり、該仕上げメッキ層は、パラジウム、パラ
ジウム合金、ロジウム、プラチナ、金、金合金の中の少
なくとも1つからなることを特徴とする。
【0009】また、本発明の微細光沢を有する装飾品の
製造方法は、形状加工を行った基材の表面にホーニング
処理を施すことによってホーニング処理面を形成する工
程と、該ホーニング処理面にバレル処理を施すことによ
って前記基材の表面に生地仕上げ層を形成する工程と、
該生地仕上げ層に湿式メッキによる下地メッキ層を形成
する工程と、該下地メッキ層に湿式メッキによる仕上げ
メッキ層を形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0010】また、前記ホーニング処理工程は、形状加
工を行った基材の表面に、ガラスビーズ、アルミナの少
なくとも1つの研磨材を使用し、2気圧から6気圧の圧
力で0.5分から5分間処理し、前記ホーニング処理工
程で使用する研磨材は、100#から350#のガラス
ビーズと30#から100#のアルミナとを混合させて
使用することを特徴とする。
【0011】また、前記バレル処理工程は、ホーニング
処理工程を行った基材を、プラスチックメデアとアルミ
ナコンパウンドとを混合したバレル研磨材を使用し、3
0分から120分間処理することを特徴とする。
【0012】また、前記仕上げメッキ層を形成する工程
は、パラジウム、パラジウム合金、ロジウム、プラチ
ナ、金、金合金の中の少なくとも1つからなるメッキ層
を湿式メッキにより形成し、前記仕上げメッキ層の厚さ
が0.1μm〜6μmであることを特徴とする。
【0013】(作用)前述のように、本発明の微細光沢
を有する装飾品及びその製造方法によれば、形状加工を
行った基材の表面にホーニング処理を施すことによっ
て、基材の表面が梨地状のホーニング処理面を形成し、
該ホーニング処理面にバレル処理を施すことにより、前
記ホーニング処理面の凸部の表面に光沢を持たせるとと
もに、前記ホーニング処理面の凹部の表面を梨地状に保
つことができる。この結果、凹部がホーニング処理によ
る梨地状の表面を有し、凸部がバレル処理による光沢を
持つ表面を有する生地仕上げ層が形成される。更に、該
生地仕上げ層からなる基材の表面に白色又は金色メッキ
層を形成することにより、梨地及び微細光沢を有する生
地仕上げ層と、白色又は金色メッキ層との組合せによる
新しい感覚の色調及び模様等からなる微細光沢を有する
装飾品を得ることが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図1(a)〜(d)を用いて説明する。図1(a)〜
(d)は、本実施形態における装飾品の製造工程を示す
部分拡大断面図である。
【0015】本実施形態における微細光沢を有する装飾
品は、図1(d)に示すようにホーニング処理とバレル
処理とによって形成される生地仕上げ層32を有する基
材30と、前記生地仕上げ層32の表面に形成される下
地メッキ層33と、該下地メッキ層33の表面に形成さ
れる仕上げメッキ層34とからなる。また、前記生地仕
上げ層32は、凹部32aと凸部32bとからなり、前
記凹部32aはホーニング処理による梨地状の表面を有
し、前記凸部32bはバレル処理による光沢を持つ表面
を有している。この生地仕上げ層32は、表面に微細光
沢を有し、今までにない模様となっている。
【0016】前記基材30の素材としては、特に限定す
るものではないが、例えば、銅、銅合金、亜鉛、錫等が
適用できる。
【0017】前記生地仕上げ層32の表面に形成される
前記下地メッキ層33は、ニッケル、ニッケル合金、銅
一錫合金、銅一錫一パラジウム合金等の湿式メッキ層を
単層又は積層して形成する。前記下地メッキ層33は、
前記基材30の材質が銅、銅合金、亜鉛等の場合には、
耐食性の確保の上で重要である。
【0018】また、前記下地メッキ層33の表面に形成
される仕上げメッキ層34は、パラジウム、パラジウム
合金、ロジウム、プラチナ、金、金合金等の高耐食性の
湿式メッキ層が単層又は積層して形成される。
【0019】次に、本実施形態における微細光沢を有す
る装飾品の製造方法について図1(a)〜(d)を用い
て説明する。まず、図1(a)に示すように、時計ケー
ス、ブレスレット等の所定の形状に加工された基材30
の表面にホーニング装置を用いて、ホーニング処理を施
し、前記基材30の表面に凹部31aと凸部31bとか
らなる梨地状のホーニング処理面31を形成する。前記
ホーニング処理工程は、ガラスビーズ、アルミナ等の研
磨材を1種類又は、混合して使用し、2気圧から6気圧
の圧力で0.5分から5分間処理するものである。ま
た、前記ホーニング処理工程で使用する研磨材は、10
0#から350#のガラスビーズと30#から100#
のアルミナとを混合させて使用することが望ましい。
【0020】次に、前記ホーニング処理面31に回転式
のバレル装置を用いて、バレル処理を施す。これによっ
て、前記ホーニング処理面31の凸部31bの表面が研
磨され、凸部先端のエッジが平滑化されるとともに光沢
を有するようになる。また、前記ホーニング処理面31
の凹部31aの表面は梨地状に保たれる。この結果、図
1(b)に示すように、表面が光沢を持つ凸部32bと
表面が梨地状に保たれる凹部32aとを有する生地仕上
げ層32が前記基材30の表面に形成される。前記バレ
ル処理工程は、プラスチックメデアとアルミナコンパウ
ンドとを混合したバレル研磨材を使用し、30分から1
20分間処理する。
【0021】次に、図1(c)に示すように、前記生地
仕上げ層32の表面に、ニッケル、ニッケル合金、銅一
錫合金、銅一錫一パラジウム合金等の下地メッキ層33
を湿式メッキにより単層又は積層し形成する。前記下地
メッキ層33の厚さは、単層、積層のいずれの場合でも
生産性、機能性の点から2μm〜6μmが適当である。
【0022】次に、図1(d)に示すように、前記下地
メッキ層33の表面にパラジウム、パラジウム合金、ロ
ジウム、プラチナ、金、金合金等の仕上げメッキ層34
を湿式メッキにより単層又は積層し形成する。前記仕上
げメッキ層34の厚さは、単層、積層のいずれの場合で
も生産性、機能性の点から0.1μm〜6μmが好まし
い。
【0023】上記製造方法によって、梨地及び微細光沢
を有する生地仕上げ層と、白色又は金色メッキ層との組
合せによる新しい感覚の色調及び模様等からなる微細光
沢を有する装飾品を得ることができる。
【0024】
【実施例】(第1の実施例)以下、第1の実施例として
装飾品である時計ケースの例を図2、図3を用いて説明
する。図2(a)は本実施例における白色メッキを施し
た時計ケースの部分断面図、図2(b)は図2(a)に
おけるA部の部分拡大図。また図3(a)〜(e)は本
実施例における時計ケースの製造工程を示す部分拡大断
面図である。
【0025】本実施例における微細光沢を有する時計ケ
ースは、図2(a)、図2(b)に示すようにホーニン
グ処理とバレル処理とによって形成される生地仕上げ層
12を有する基材10と、前記生地仕上げ層12の表面
に形成される下地メッキ層13と、該下地メッキ層13
の表面に形成される仕上げメッキ層14と、該仕上げメ
ッキ層14の表面に形成される最上層の仕上げメッキ層
15とからなる。また、図2(b)に示すように前記生
地仕上げ層12は、凹部12aと凸部12bとからな
り、前記凹部12aはホーニング処理による梨地状の表
面を有し、前記凸部12bはバレル処理による光沢を持
つ表面を有している。時計ケースの表面は、微細光沢を
有し、今までにない模様を有している。
【0026】次に、本実施例における微細光沢を有する
時計ケースの製造方法について図3(a)〜(e)を用
いて説明する。まず、図3(a)に示すように、黄銅材
(銅合金)からなる装飾品である時計ケースの基材10
を一般的な製造方法で製造し、表面を鏡面加工した後、
ホーニング装置にて、研磨剤として、アルミナ50メッ
シュとガラスビーズ200メッシュとを混合したものを
用い、圧力3〜4気圧で、1〜3分間、全面的にドライ
ホーニング処理を施した。前記ドライホーニング処理工
程によって、前記基材10に凹部11aと凸部11bと
からなる表面全体が梨地状のホーニング処理面11が形
成される。
【0027】その後、洗浄した前記時計ケースの基材1
0を回転式のバレル研磨装置にて、研磨剤として、プラ
スチックメディアとアルミナコンパウンドとを混合した
もの(光沢研磨仕上げ用)を用いて、60分間、全面的
にバレル研磨処理を行った。これによって、前記ホーニ
ング処理面11の凸部11bが研磨され表面に光沢が形
成される。また、前記ホーニング処理面11の凹部11
aの表面は梨地状に保たれる。この結果、図3(b)に
示すように、前記基材10の表面に生地仕上げ層12が
形成される。この時、前記生地仕上げ層12は、表面が
梨地状の凹部12aと表面が光沢を持った凸部12bと
を有することになる。
【0028】その後、前記時計ケースの基材10を脱
脂、酸洗い及び水洗した後、図3(c)に示すように、
下地メッキ層として、前記生地仕上げ層12の表面に厚
さ3μmのニッケルメッキ層13を湿式メッキにより被
覆形成した。なお、この時用いたメッキ浴の組成を以下
に示す。
【0029】ニッケル浴組成 硫酸ニッケル 250g/l 塩化ニッケル 45g/l ホウ酸 40g/l 光沢剤 少量 ホルマリン 1.2g/l pH 3.5〜4.5 温度 40〜50℃ 陰極電流密度 2〜10A/dm2
【0030】その後、図3(d)に示すように、仕上げ
メッキ層として、前記ニッケルメッキ層13の表面に厚
さ5μmのパラジウム合金メッキ層14を湿式メッキに
より被覆形成した。この時用いたメッキ浴の組成を以下
に示す。
【0031】パラジウム合金メッキ浴組成 塩化パラジウム 5g/l 塩化ニッケル 30g/l 塩化アンモニウム 50g/l 光沢剤ユージライト#61 3〜5g/l (荏原ユージライト(株)製) pH 8.5〜9.5 温度 25〜35℃ 陰極電流密度 0.2〜1.5A/dm2
【0032】その後、図3(e)に示すように、最上層
の仕上げメッキ層として、前記パラジウム合金メッキ層
14の表面に厚さ0.3μmのロジウムメッキ層15を
湿式メッキにより被覆形成した。この時用いたメッキ浴
の組成を以下に示す。
【0033】ロジウムメッキ浴組成 ロジウム(硫酸塩として) 2〜3g/l 硫酸(96%) 35ml/l pH 1以下 温度 35〜45℃ 陰極電流密度 2〜3A/dm2
【0034】上記製造方法によって、梨地と微細光沢を
有する新しい感覚の色調からなる微細光沢を有する時計
ケースを得ることができた。また、最上層の仕上げメッ
キ層にロジウムメッキ層15からなる白色メッキを施す
ことによって、ホーニング処理による梨地状の凹部12
aの表面をより白く見せることができた。この結果、パ
ール調金属面を有する高い商品価値の時計ケースを得る
ことができた。また、高級、かつ繊細なイメージを表現
することが可能となり、特に女性用に好適な時計ケース
を得ることができた。
【0035】また、前記時計ケースに対して、アンモニ
ア曝気試験(24時間)、及び人工汗試験(48時間)
を行ったが、クラック、腐食は発生せず耐食性は良好で
あった。
【0036】なお、前記各試験に使用した試験液を次に
示す。 (1)人工汗試験における人工汗組成 食塩 9.9g/l 尿素 1.7g/l 硫化ナトリウム 0.8g/l アンモニア 0.2ml/l 乳酸 1.7ml/l を水で全容1リットルとする。 (2)アンモニア曝気試験における試験液 濃アンモニア水(試薬1級) をデシケータに充填。
【0037】(第2の実施例)次に、本発明の第2の実
施例として装飾品であるブレスレットに適用した例を図
4(a)〜(d)を用いて説明する。図4(a)〜
(d)は、本実施例の金色メッキを施したブレスレット
の製造工程を示す部分拡大断面図である。
【0038】図4(a)に示すように、黄銅材(銅合
金)からなる装飾品であるブレスレットの基材20を一
般的な方法で製造し、該基材20の表面に第1の実施例
と同様にドライホーニング処理及びバレル研磨処理を施
し、表面が梨地状の凹部22aと表面が光沢を持った凸
部22bとを有する生地仕上げ層22を形成する。
【0039】その後、前記生地仕上げ層22を有するブ
レスレットの基材20を脱脂、酸洗い及び水洗した後、
図4(b)に示すように、下地メッキ層として、前記生
地仕上げ層22の表面に厚さ3μmのニッケルメッキ層
23を湿式メッキにより被覆形成した。この時用いたメ
ッキ浴の組成を以下に示す。
【0040】ニッケル浴組成 硫酸ニッケル 250g/l 塩化ニッケル 45g/l ホウ酸 40g/l 光沢剤 少量 ホルマリン 1.2g/l pH 3.5〜4.5 温度 40〜50℃ 陰極電流密度 2〜10A/dm2
【0041】その後、図4(c)に示すように、仕上げ
メッキ層として、前記ニッケルメッキ層23の表面に厚
さ3μmのパラジウム合金メッキ層24を湿式メッキに
より被覆形成した。この時用いたメッキ浴の組成を以下
に示す。
【0042】パラジウム合金メッキ浴組成 塩化パラジウム 5g/l 塩化ニッケル 30g/l 塩化アンモニウム 50g/l 光沢剤ユージライト#61 3〜5g/l (荏原ユージライト(株)製) pH 8.5〜9.5 温度 25〜35℃ 陰極電流密度 0.2〜1.5A/dm2
【0043】その後、図4(d)に示すように、最上層
の仕上げメッキ層として、前記パラジウム合金メッキ層
24の表面に厚さ1μmの金合金(約23K)メッキ層
25を湿式メッキにより被覆形成した。この時用いたメ
ッキ浴の組成を以下に示す。
【0044】金合金(約23K)メッキ浴組成 シアン化第1金カリウム 10g/l クエン酸ニッケル 20g/l 硫酸インジウム 3g/l クエン酸 150g/l クエン酸カリウム 150g/l pH 3.8 温度 35℃ ボーメ 20° 陰極電流密度 2.0A/dm2
【0045】上記製造方法によって、第1の実施例と同
様に梨地と微細光沢を有する新しい感覚の色調及び模様
からなる微細光沢を有する金色のブレスレットを得るこ
とができた。また、本実施例においては、最上層に金合
金(約23K)メッキ層からなる金色メッキを施した
が、第1の実施例と同様に梨地と微細光沢とが混在する
高級、かつ繊細なイメージをもち、特に女性用に好適な
ブレスレットを得ることができた。
【0046】また、前記ブレスレットに対しても第1の
実施例と同様に、アンモニア曝気試験(24時間)、及
び人工汗試験(48時間)を行ったが、クラック、腐食
は発生せず耐食性は良好であった。
【0047】なお、本発明の装飾品の適用に当たって
は、ライター、ネクタイピン、眼鏡フレーム、ネックレ
ス等の装身具等は勿論、時計用文字板、針、バンド等の
時計用外装部品等の装飾部品全てに適用することができ
る。
【0048】
【発明の効果】以上、本発明による微細光沢を有する装
飾品によれば、基材上に従来得ることのできなかった梨
地と微細光沢を有する高級感のある新しい感覚の生地仕
上げ層を得ることができ、該生地仕上げ層に仕上げメッ
キを施すことによって、梨地及び微細光沢を有する生地
仕上げ層と白色又は金色メッキ層との組合せによる新し
い感覚の色調及び模様等からなる微細光沢を有する装飾
品を得ることができる。
【0049】従って、仕上げメッキとして白色メッキを
施すことによってパール調金属面を有する高い商品価値
の装飾品を容易に得ることができる。また、仕上げメッ
キとして金色メッキを施す場合においても、梨地と微細
光沢とが混在する高級かつ繊細なイメージを表現するこ
とが可能となり、特に女性用に好適な装飾品を提供する
ことができる。
【0050】また、本発明による微細光沢を有する装飾
品の製造方法によれば、従来の製造設備で微細光沢を有
する装飾品の製造が可能となり、コストも従来とほぼ同
等で商品価値の高い装飾品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における微細光沢を有する装
飾品の製造工程を示す部分拡大断面図。
【図2】本発明の第1の実施例における時計ケースの部
分断面図。
【図3】本発明の第1の実施例における時計ケースの製
造工程を示す部分拡大断面図。
【図4】本発明の第2の実施例におけるブレスレットの
製造工程を示す部分拡大断面図。
【符号の説明】
10 黄銅材からなる時計ケースの基材 11 ホーニング処理面 11a ホーニング処理面の凹部 11b ホーニング処理面の凸部 12 生地仕上げ層 12a 生地仕上げ層の凹部 12b 生地仕上げ層の凸部 13 ニッケルメッキ層 14 パラジウム合金メッキ層 15 ロジウムメッキ層 20 黄銅材からなるブレスレットの基材 21 ホーニング処理面 21a ホーニング処理面の凹部 21b ホーニング処理面の凸部 22 生地仕上げ層 22a 生地仕上げ層の凹部 22b 生地仕上げ層の凸部 23 ニッケルメッキ層 24 パラジウム合金メッキ層 25 金合金メッキ層 30 装飾品の基材 31 ホーニング処理面 31a ホーニング処理面の凹部 31b ホーニング処理面の凸部 32 生地仕上げ層 32a 生地仕上げ層の凹部 32b 生地仕上げ層の凸部 33 下地メッキ層 34 仕上げメッキ層

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホーニング処理とバレル処理とによる生
    地仕上げ層からなる基材と、前記生地仕上げ層の表面に
    形成される下地メッキ層と、該下地メッキ層の表面に形
    成される仕上げメッキ層とを含むことを特徴とする微細
    光沢を有する装飾品。
  2. 【請求項2】 前記基材は、銅、銅合金、亜鉛、錫の中
    の1つからなることを特徴とする請求項1記載の微細光
    沢を有する装飾品。
  3. 【請求項3】 前記下地メッキ層は、ニッケル、ニッケ
    ル合金、銅一錫合金、銅一錫一パラジウム合金の中の1
    つからなることを特徴とする請求項1記載の微細光沢を
    有する装飾品。
  4. 【請求項4】 前記生地仕上げ層は、凹部と凸部とから
    なり、前記凹部はホーニング処理による梨地状の表面を
    有し、前記凸部はバレル処理による光沢を持つ表面を有
    していることを特徴とする請求項1記載の微細光沢を有
    する装飾品。
  5. 【請求項5】 前記仕上げメッキ層は、少なくとも1層
    からなり、前記仕上げメッキ層は、パラジウム、パラジ
    ウム合金、ロジウム、プラチナ、金、金合金の中の少な
    くとも1つからなることを特徴とする請求項1記載の微
    細光沢を有する装飾品。
  6. 【請求項6】 形状加工を行った基材の表面にホーニン
    グ処理を施すことによってホーニング処理面を形成する
    工程と、該ホーニング処理面にバレル処理を施すことに
    よって前記基材の表面に生地仕上げ層を形成する工程
    と、該生地仕上げ層に湿式メッキによる下地メッキ層を
    形成する工程と、該下地メッキ層に湿式メッキによる仕
    上げメッキ層を形成する工程とを含むことを特徴とする
    微細光沢を有する装飾品の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記ホーニング処理工程は、形状加工を
    行った基材の表面に、ガラスビーズ、アルミナの少なく
    とも1つの研磨材を使用し、2気圧から6気圧の圧力で
    0.5分から5分間処理することを特徴とする請求項6
    記載の微細光沢を有する装飾品の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記ホーニング処理工程で使用する研磨
    材は、100#から350#のガラスビーズと30#か
    ら100#のアルミナとを混合させて使用していること
    を特徴とする請求項7記載の微細光沢を有する装飾品の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 前記バレル処理工程は、ホーニング処理
    工程を行った基材を、プラスチックメデアとアルミナコ
    ンパウンドとを混合したバレル研磨材を使用し、30分
    から120分間処理することを特徴とする請求項6記載
    の微細光沢を有する装飾品の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記仕上げメッキ層を形成する工程
    は、パラジウム、パラジウム合金、ロジウム、プラチ
    ナ、金、金合金の中の少なくとも1つからなるメッキ層
    を湿式メッキにより形成し、前記仕上げメッキ層の厚さ
    が0.1μm〜6μmであることを特徴とする請求項6
    記載の微細光沢を有する装飾品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016094043A (ja) * 2014-11-12 2016-05-26 株式会社スーパースター 自動車用ホイールの装飾方法

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