JP2000273384A - 防汚性塗料組成物 - Google Patents
防汚性塗料組成物Info
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Abstract
ともに、海水浸漬後の塗膜硬度変化が少なく、耐クラッ
ク性や密着性等の塗膜物性に優れた塗膜を形成する自己
研磨型防汚性塗料組成物の提供。 【解決手段】 不飽和基を有する特定の金属含有重合性
単量体を含む単量体混合物の共重合体をビヒクルとして
含有することを特徴とする防汚性塗料組成物。
Description
に関するものであり、より詳しくは、水中構築物、漁
網、船底への海中生物および海藻類の付着を防止する塗
膜を形成させることができる防汚性塗料組成物に関する
ものである。
は、フジツボ、フナクイムシ、藻類など海中生物の付着
による腐食防止や船舶の航行速度低下の防止を目的とし
て、ロジン系化合物や有機錫を含有する防汚塗料が塗装
されている。また養殖用の網においても、海中生物の付
着による魚介類の致死防止等の目的で同様な防汚塗料が
塗装されている。
れに含まれるロジン系化合物や防汚成分が海中に溶出す
ることによって防汚効果を発揮するものであるが、この
ような塗膜は、長時間にわたって海中に浸漬されている
と、徐々に溶出分が少なくなって不溶出分が多くなり、
それと共に塗膜面が凹凸状となり、そのため海中生物等
の生物の付着防止効果が著しく低下する傾向にある。ま
た、有機錫を含有する塗料から形成される塗膜は、塗膜
表面が徐々に溶解して表面更新し、塗膜表面に常に防汚
成分が露出すること(自己研磨)により、長期の防汚効
果が発揮されるものであるが、有機錫の有する強い毒性
が魚介類に対して悪影響を及ぼすことが懸念されてい
る。そのために、毒性が少なく、かつ海中で長期間防汚
機能を発揮する塗膜を形成する塗料の開発に対する要請
はきわめて強くなっている。
々行われており、例えば、特開昭62−57464号公
報や特開昭62−84168号公報には、側鎖の末端部
に金属含有基を有する共重合体を用いた防汚塗料組成物
が提案されている。また、特開平5−171066号公
報には、二重結合を2〜3個有し、かつ金属を含有する
単量体を構成成分とする共重合体をビヒクル成分とする
防汚性塗料組成物が提案されている。
57464号公報や特開昭62−84168号公報に記
載されているような金属含有共重合体を用いた防汚塗料
から形成される塗膜は、経時的に自己研磨性が低下する
ために、長期にわたり防汚効果が発揮されにくい傾向に
ある。また、自己研磨性を改善するために、ポリマー分
子量あたりの金属量を多くすると、得られる塗膜が硬く
脆くなることによって、塗膜にクラックが発生したり、
塗膜の剥離が発生しやすい傾向にある。
れているような共重合体を使用した防汚塗料から形成さ
れる塗膜は、長期にわたり自己研磨性を示すものの、塗
膜の消耗度が不足している傾向にあるために、塗膜の長
期の防汚効果については必ずしも十分なものではない。
また、経時的に塗膜が硬く脆くなり、クラックや剥離が
発生しやすい傾向にある。
期間発揮するとともに、海水浸漬後の塗膜硬度変化が少
なく、耐クラック性や密着性等の塗膜物性に優れた塗膜
を形成する自己研磨型防汚性塗料組成物を提供すること
である。
た結果、特定の重合性単量体を構成成分とする金属含有
共重合体をビヒクル成分とする塗料から形成される塗膜
が、上記課題を解決することを見い出し、本発明を完成
させた。
れる金属含有重合性単量体(a 1)を含む単量体混合物
の共重合体をビヒクルとして含有することを特徴とする
防汚性塗料組成物に関するものである。
Mg、ZnまたはCu、 R2は不飽和基を有する有機
酸残基を示す)
クル成分である共重合体の構成成分として使用される金
属含有重合性単量体(a1)は、形成される塗膜の海水
浸漬後の硬度変化を少なくさせ、耐クラック性や密着性
を向上させ、さらに、塗膜の自己研磨性や防汚効果を発
揮させるための成分である。
記の一般式(I)で表わされるものである。上記の一般
式(I)において、R1は水素原子またはメチル基、M
はMg、ZnまたはCuの金属を表し、R2は不飽和基
を含有する有機酸残基を示す。不飽和基を含有する有機
酸残基としては、オレイン酸、エライジン酸、リノール
酸、リノレン酸、ステアロール酸、リシノール酸、リシ
ノエライジン酸、ブラシジン酸、エルカ酸等が例示され
る。中でも、安価なオレイン酸を使用するのが、製造上
好ましい。
オレイン酸マグネシウム(メタ)アクリレート((メ
タ)アクリレートは、アクリレートまたはメタクリレー
トを意味する。以下、同じ。)、オレイン酸亜鉛(メ
タ)アクリレート、オレイン酸銅(メタ)アクリレー
ト、エライジン酸マグネシウム(メタ)アクリレート、
エライジン酸亜鉛(メタ)アクリレート、エライジン酸
銅(メタ)アクリレート、リノール酸マグネシウム(メ
タ)アクリレート、リノール酸亜鉛(メタ)アクリレー
ト、リノール酸銅(メタ)アクリレート、リノレン酸マ
グネシウム(メタ)アクリレート、リノレン酸亜鉛(メ
タ)アクリレート、リノレン酸銅(メタ)アクリレー
ト、ステアロールマグネシウム(メタ)アクリレート、
ステアロール酸亜鉛(メタ)アクリレート、ステアロー
ル酸銅(メタ)アクリレート、リシノール酸マグネシウ
ム(メタ)アクリレート、リシノール酸亜鉛(メタ)ア
クリレート、リシノール酸銅(メタ)アクリレート、リ
シノエライジン酸マグネシウム(メタ)アクリレート、
リシノエライジン酸亜鉛(メタ)アクリレート、リシノ
エライジン酸銅(メタ)アクリレート、ブラシジン酸マ
グネシウム(メタ)アクリレート、ブラシジン酸亜鉛
(メタ)アクリレート、ブラシジン酸銅(メタ)アクリ
レート、エルカ酸マグネシウム(メタ)アクリレート、
エルカ酸亜鉛(メタ)アクリレート、エルカ酸銅(メ
タ)アクリレート等を挙げることができる。これら成分
(a1)は、1種または2種以上を必要に応じて適宜選
択して使用することができるが、中でも亜鉛含有重合性
単量体を使用すると、得られる重合生成物の透明性が高
いため塗装された塗膜の色調が美しく、また一般的に使
用される有機溶剤への溶解性が高いため作業性が良好と
なる傾向にあり、好ましい。
特に限定されるものではないが、1〜60重量%の範囲
であることが好ましい。これは、1重量%以上とするこ
とによって、形成される塗膜の海水浸漬後の硬度変化が
少なくなり、耐クラック性や密着性が良好となるととも
に、塗膜の自己研磨性や防汚効果にも優れる傾向にあ
り、60重量%以下とすることによって、塗膜の自己研
磨性と長期の防汚効果とのバランスに優れる傾向にある
ためである。より好ましくは、5〜40重量%の範囲で
ある。
重合性単量体として、上述の成分(a1)とともに、2
個の不飽和基を有する金属含有重合性単量体(a2)を
併用すると、形成される塗膜の自己研磨性が長期間維持
されるとともに、海水浸漬後の塗膜硬度の変化がさらに
少なくなり、耐クラック性や密着性とのバランスが向上
する傾向にあり、好ましい。
グネシウム[(CH2=CHCOO)2Mg]、メタクリ
ル酸マグネシウム[(CH2=C(CH3)COO)2M
g]、アクリル酸亜鉛[(CH2=CHCOO)2Z
n]、メタクリル酸亜鉛[(CH2=C(CH3)CO
O)2Zn]、アクリル酸銅[(CH2=CHCOO)2
Cu]、メタクリル酸銅[(CH2=C(CH3)CO
O)2Cu]等を挙げることができる。これら成分
(a2)は、1種または2種以上を必要に応じて適宜選
択して用いることができるが、中でも(メタ)アクリル
酸亜鉛を使用すると、得られる重合生成物の透明性が高
いため塗装された塗膜の色調が美しくなる傾向にあり、
また一般的に使用される有機溶剤への溶解性が高いため
作業性が良好となる傾向にあり、好ましい。
特に限定されるものではないが、1〜50重量%の範囲
であることが好ましい。これは、1重量%以上とするこ
とによって、形成される塗膜の自己研磨性が長期間維持
される傾向にあり、50重量%以下とすることによっ
て、海水浸漬後の塗膜硬度の変化を少なくさせるととも
に、耐クラック性や密着性とのバランスを向上させる効
果が顕著となり、長期の自己研磨性を維持し、塗膜物性
が向上する傾向にあるためである。より好ましくは、5
〜30重量%の範囲である。
(a1)と成分(a2)を併用する場合には、共重合体中
の成分(a2)単位/共重合体中の成分(a1)単位の比
率(モル%)を20/80〜80/20の範囲となるよ
うにするのが好ましい。これは、比率を80/20以下
とすることによって、海水浸漬後の塗膜硬度変化が少な
く、耐クラック性や密着性に優れた塗膜物性が得られる
傾向にあり、一方、比率を20/80以上とすることに
よって、形成される塗膜の自己研磨性が長期間維持され
る傾向にあるためである。より好ましくは30/70〜
70/30の範囲である。
の一般式(II)で表わされる重合性単量体(b)を使用
すると、形成される塗膜の優れた耐クラック性及び耐剥
離性と、高い自己研磨性を両立させることができる傾向
にあり、好ましい。
炭素数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基、およ
びフェニル基、R5は炭素数1〜10のアルキル基、シ
クロアルキル基、およびフェニル基を示す)
( a2)とを併用すると、海水浸漬後の塗膜硬度変化
が少なく、耐クラック性や密着性に優れた塗膜物性を維
持し、さらに十分な自己研磨性を長期間発揮させること
ができ、特に好ましい。
チル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メ
タ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレ
ート、2−(2−エチルヘキサオキシ)エチル(メタ)
アクリレート、1−メチル−2−メトキシエチル(メ
タ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリ
レート、3−メチル−3−メトキシブチル(メタ)アク
リレート、m−メトキシフェニル(メタ)アクリレー
ト、p−メトキシフェニル(メタ)アクリレート、o−
メトキシフェニルエチル(メタ)アクリレート、m−メ
トキシフェニルエチル(メタ)アクリレート、p−メト
キシフェニルエチル(メタ)アクリレート等を挙げるこ
とができる。これらは1種または2種以上を適宜選択し
て使用することができるが、中でも、2−メトキシエチ
ルアクリレートや、3−メトキシブチルアクリレートが
好ましい。
に限定されるものではないが、1〜90重量%の範囲で
あることが好ましい。これは、1重量%以上とすること
によって、形成される塗膜の自己研磨性や耐クラック・
剥離性が良好となる傾向にあり、90重量%以下とする
ことによって、形成される塗膜の耐クラック・剥離性と
自己研磨性とのバランスが良好となる傾向にあるためで
ある。より好ましくは、5〜60重量%の範囲であり、
さらに好ましくは、10〜50重量%の範囲である。
じて、上述の成分(a1)、成分(a2)および(b)成
分と共重合可能な不飽和単量体(c)を使用することが
できる。このような成分(c)としては、例えば、メチ
ル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル
(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレー
ト、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル
(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、フェニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、グリシジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アク
リル酸エステル単量体;2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−
ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有
単量体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートと
エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、γ−ブチ
ロラクトン又はε−カプロラクトン等との付加物;2−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート等の二量体または三量
体;グリセロール(メタ)アクリレート等の水酸基を複
数有する単量体;ブチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、(メタ)アクリルアミド等の第一級および第二級
アミノ基含有ビニル単量体;ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレー
ト、ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、ジブ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミ
ノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロ
ピル(メタ)アクリルアミド等の第三級アミノ基含有ビ
ニル単量体;ビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニ
ルカルバゾール等の複素環族系塩基性単量体等;スチレ
ン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、(メタ)ア
クリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の
ビニル系単量体を挙げることができる。
般式(III)で示されるような金属含有単量体を使用す
ることもできる。
Mg、ZnまたはCu、 R7は不飽和基を含有しない
有機酸残基を示す)
択して使用することができる。
る、成分(c)の単位は、特に限定されるものではない
が、0〜89重量%の範囲であることが好ましい。これ
は、89重量%以下とすることによって、形成される塗
膜に長期に亘る良好な加水分解性が付与され、海水浸漬
後の塗膜硬度変化が少なく、塗膜の耐クラック性や密着
性とのバランスが良好となる傾向にあるためである。よ
り好ましくは、7〜75重量%の範囲であり、さらに好
ましくは、10〜70%の範囲である。
体の製造方法は、特に限定されるものではないが、例え
ば、上記した単量体を混合し、この混合物をラジカル開
始剤の存在下に60〜180℃の反応温度で5〜14時
間反応させることによって製造することができる。重合
方法は、有機溶剤中で行う溶液重合法のほかに、乳化重
合法、懸濁重合法等が採用できるが、トルエン、キシレ
ン、メチルイソブチルケトン、酢酸n−ブチル等の一般
の有機溶剤を用いる溶液重合方法を採用するのが生産
性、性能の点で有利である。
重合体の割合は、防汚性塗料組成物中、樹脂成分として
通常20〜25重量%(固形分)の範囲で使用するのが
好ましい。これは樹脂成分を適度に含有させることによ
って、耐クラック性等の塗膜性能が良好になり、過度に
含有させないことによって、良好な防汚能力を保持させ
るのに十分な量の防汚剤を防汚性塗料組成物中に含有さ
せることが容易になる傾向にあるためである。
をビヒクル成分として含有することによって、形成され
る塗膜に防汚性能を保持させることができるが、防汚剤
を配合することによって、防汚性能をさらに向上させる
ことができる。
としては、要求性能に応じて適宜選択して使用すること
ができる。例えば、亜酸化銅、チオシアン銅、銅粉末等
の銅系防汚剤を始め、鉛、亜鉛、ニッケル等その他の金
属化合物、ジフェニルアミン等のアミン誘導体、ニトリ
ル化合物、ベンゾチアゾール系化合物、マレイミド系化
合物、ピリジン系化合物等が挙げられる。これらは、単
独あるいは複数で使用することができる。特に(社)日
本造船工業会等によって、調査研究の対象とされ選定さ
れたものが好ましく、例えば、マンガニーズエチレンビ
スジチオカーバメイト、ジンクジメチルジチオカーバメ
ート、2−メチルチオ−4−t−ブチルアミノ−6−シ
クロプロピルアミノ−s−トリアジン、2,4,5,6,
テトラクロロイソフタロニトリル、N,N−ジメチルジ
クロロフェニル尿素、ジンクエチレンビスジチオカーバ
メイ−ト、ロダン銅、4,5−ジクロロ−2−nオクチ
ル−3(2H)イソチアゾロン、N−(フルオロジクロ
ロメチルチオ)フタルイミド、N,N’−ジメチル−
N’−フェニル−(N−フルオロジクロロメチルチオ)
スルファミド、2−ピリジンチオール−1−オキシド亜
鉛塩、テトラメチルチウラムジサルファイド、Cu−1
0%Ni個溶合金、2,4,6−トリクロロフェニルマレ
イミド2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルス
ルホニル)ピリジン、3−ヨード−2−プロピニールブ
チルカーバメイ−ト、ジヨードメチルパラトリスルホ
ン、ビスジメチルジチオカルバモイルジンクエチレンビ
スジチオカーバメート、フェニル(ビスピリジル)ビス
マスジクロライド、2−(4−チアゾリル)−ベンツイ
ミダゾール、ピリジン−トリフェニルボランを挙げるこ
とができる。
表面に潤滑性を付与し、生物の付着を防止する目的でジ
メチルポリシロキサン、シリコーンオイル等のシリコン
化合物やフッ化炭素等の含フッ素化合物等も配合するこ
とができる。さらに、本発明の防汚性塗料組成物は、体
質顔料、着色顔料、可塑剤、各種塗料用添加剤、その他
の樹脂等を必要に応じて配合することができる。
するには、上記した防汚性塗料組成物を、船舶、各種漁
網、港湾施設、オイルフェンス、橋梁、海底基地等の水
中構造物等の基材表面に直接に、もしくは基材にウオッ
シュプライマー、塩化ゴム系、エポキシ系等のプライマ
ー、中塗り塗料等を塗布した塗膜の上に刷毛塗り、吹き
付け塗り、ローラー塗り、沈漬塗り等の手段で塗布す
る。塗布量は、一般的には乾燥塗膜として50〜400
μmの厚さになるような量である。塗膜の乾燥は一般的
には室温で行われるが、加熱乾燥を行っても差し支えな
い。
らに詳しく説明するが、本発明はこれらの例によって何
ら限定されるものではない。なお、例中の部は重量部を
表す。
度計、滴下ロートおよび攪拌機を備えた四つ口フラスコ
にPGM(プロピレングリコールメチルエーテル)20
部およびキシレン40部を仕込み、撹拌しながら100
℃に昇温した。続いて、滴下ロートからPGM10部お
よびキシレン10部と表1に示す単量体、および重合開
始剤からなる混合物を4時間で等速滴下した。滴下終了
後にt−ブチルパーオクトエート1部とキシレン10部
を1時間で滴下し、さらに2時間撹拌した後キシレンを
10部添加して、表1および表2に示す特性値を有する
ビヒクル用重合体溶液A1〜A8、B1〜B4を得た。
A1〜A8を用いて、表2に示す配合割合により本発明
の防汚性塗料(実施例1〜8)を調製した。また、共重
合体溶液B1〜B4を用いて、表2に示す配合割合によ
り比較例1〜4の防汚性塗料を調製した。
防止剤)
記の要領で塗膜の消耗度試験、防汚性試験、クラック・
剥離性試験、塗膜硬度試験、碁盤目剥離試験を行った。
の硬質塩化ビニル板に、乾燥膜厚240μmになるよう
にアプリケーターで塗布し、海水に設置した回転ドラム
に取り付け、周速15ノットで回転させて、3カ月間毎
の消耗膜厚を測定した。その結果を表4に示した。
については18ヶ月後に、塗布した約240μmの塗膜
は全て消耗した。
ンドブラスト鋼板に、乾燥膜厚が240μmになるよう
に塗布して試験板を作成し、広島県広島湾内で36カ月
間静置浸漬し、6カ月毎に付着性物の付着面積(%)を
調べた。その結果を表5に示した。
〜8と比較例1〜4の防汚性塗料組成物を乾燥膜厚が2
40μmになるように塗布して試験板(A)、(B)を
作成した。試験板(B)は、基盤(2)を作成する際に
塗布した防汚塗料と同一のものを塗装した。 基盤(1):あらかじめ防錆塗料を塗布してあるサンド
ブラスト鋼板からなる基盤 基盤(2):実施例1〜8と比較例1〜4の防汚性塗料
組成物による膜厚240μmの塗膜をそれぞれ基盤
(1)上に形成させたものに、滅菌濾過海水中に3ヶ月
間浸漬した後、室温で1週間乾燥して得られる基盤
中に24カ月間浸漬し、6ヶ月毎に海水中から取り出し
た試験板を温度20℃の室温で1週間乾燥し、塗膜のク
ラック・剥離状況を観察した。クラックおよび剥離が全
くないものを◎、クラックが一部しかないものを○、一
部剥離があるものを△、クラックが生じて剥離が全面に
生じているものを×と表示した。その結果を表6に示し
た。
(A)を、滅菌濾過海水中に6カ月間浸漬し、3ヶ月毎
に海水中から取り出した試験板を温度20℃の室温で1
週間乾燥し、塗膜硬度を測定した。その結果を表7に示
した。塗膜硬度試験は、西独エリクセン振り子式硬度計
を使用し、振幅角度は測定開始角度6°から測定終了角
度3°のケーニッヒ式、モデル299で測定した。
間浸漬し、温度20℃の室温で1週間乾燥し試験板
(A)について、碁盤目剥離試験を行った。その結果を
表7に示した。
るクロスカットを入れ、2mm 2の碁盤目を25個作
り、その上にセロテープを貼り付け急激に剥がし、剥離
した碁盤目の状態を判定した。碁盤目の剥離および碁盤
目の角の剥がれも全くないものを◎とし、碁盤目の剥離
はないが碁盤目の角だけが剥がれたものを○とし、剥離
した碁盤目の数が1〜12個のものを△とし、剥離した
碁盤目の数が13〜25個のものを×とした。
にわたっての自己研磨性が見られクラックが生じないも
のもあるが、海水中に浸漬すると塗膜硬度上昇が大き
く、また密着性が不良であった。
汚性塗料組成物(実施例1〜8)は、長期の自己研磨性
と優れた防汚性能を示し、さらに、塗膜の耐クラック性
や耐剥離性に優れ、海水浸漬後の塗膜硬度上昇が少な
く、また密着性が良好であった。
塗膜は、適切な速度で、かつ均一に海中へ溶解し、長期
にわたって自己研磨性を維持することができるという優
れた防汚効果を発揮するとともに、海水浸漬後の塗膜硬
度上昇が少なく、耐クラック性や密着性等の塗膜物性に
優れた特徴を有しており、工業上非常に有益なものであ
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 下記一般式(I)で示される金属含有重
合性単量体(a1)を含む単量体混合物の共重合体をビ
ヒクルとして含有することを特徴とする防汚性塗料組成
物。 【化1】 (式中、R1は水素原子またはメチル基、MはMg、Z
nまたはCu、R2は不飽和基を有する有機酸残基を示
す) - 【請求項2】 2個の不飽和基を有する金属含有重合性
単量体(a2)をさらに含む単量体混合物の共重合体を
ビヒクルとして含有することを特徴とする、請求項1記
載の防汚性塗料組成物。 - 【請求項3】 下記一般式(II)で示される重合性単量
体(b)をさらに含む単量体混合物の共重合体をビヒク
ルとして含有することを特徴とする、請求項1〜2のい
ずれかに記載の防汚性塗料組成物。 【化2】 (式中、R3は水素原子またはメチル基、R4は炭素数1
〜10のアルキル基、シクロアルキル基、およびフェニ
ル基、R5は炭素数1〜10のアルキル基、シクロアル
キル基、およびフェニル基を示す)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07843799A JP3330345B2 (ja) | 1999-03-23 | 1999-03-23 | 防汚性塗料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07843799A JP3330345B2 (ja) | 1999-03-23 | 1999-03-23 | 防汚性塗料組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000273384A true JP2000273384A (ja) | 2000-10-03 |
JP3330345B2 JP3330345B2 (ja) | 2002-09-30 |
Family
ID=13662029
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07843799A Expired - Lifetime JP3330345B2 (ja) | 1999-03-23 | 1999-03-23 | 防汚性塗料組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3330345B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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