JP2000267391A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JP2000267391A
JP2000267391A JP11068737A JP6873799A JP2000267391A JP 2000267391 A JP2000267391 A JP 2000267391A JP 11068737 A JP11068737 A JP 11068737A JP 6873799 A JP6873799 A JP 6873799A JP 2000267391 A JP2000267391 A JP 2000267391A
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magnetic particles
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Fumihiro Arataira
文弘 荒平
Shuichi Aida
修一 會田
Marekatsu Mizoe
希克 溝江
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オゾンレスのクリーナーレスシステムにおい
て、転写残トナーの影響を受け、長期の耐久にわたって
良好な画像を形成することは困難であった。 【解決手段】 導電性支持体上に感光層を有し、電子写
真感光体に帯電部材を接触させて電圧を印加することに
よって感光体を帯電させる工程、像露光を行うことによ
り感光体上に静電潜像を形成する潜像形成工程、この静
電潜像をトナー担持体上トナーによって可視化する現像
工程、これを転写材に転写する工程を有し、転写工程の
後感光体上に残余するトナーを現像工程により回収し、
現像工程が反転現像による画像形成方法において、接触
帯電部材として磁性粒子で構成される磁気ブラシを用
い、磁気ブラシとトナーが摺擦することによってトナー
に生じる摩擦帯電極性が画像形成時に感光体上に載せる
帯電極性と同極性であり、かつ、磁気ブラシが、画像形
成時に使用されるトナーに対する摩擦帯電極性の異なる
2種類以上の磁性粒子により構成されていることを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接触帯電部材、感
光体、及びトナーを用いた画像形成装置、例えば電荷注
入層を有する感光体を接触帯電部材から電圧を印加する
ことにより帯電させることで、帯電を通過する転写残余
のトナーの帯電性を現像での捕集に適したものに制御す
ることで、本質的なクリーニング装置が不要なプリンタ
ー、複写機、ファクシミリ等の電子写真装置に適用され
る画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては多数の方法が
知られているが、一般には光導電性物質を利用し、種々
の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、ついで該
潜像をトナーで現像を行って可視像とし、必要に応じて
紙などの転写材にトナー画像を転写した後、熱・圧力な
どにより転写材上にトナー画像を定着して複写物を得る
ものである。また、転写材上に転写されずに感光体上に
残ったトナー粒子はクリーニング工程により感光体上よ
り除去される。
【0003】このような電子写真法での帯電手段として
は、所謂コロトロン、スコロトロンと呼ばれるコロナ放
電を利用した手段が用いられていたが、コロナ放電特に
負または正コロナを生成する際に多量のオゾンを発生す
ることから、電子写真装置にオゾン捕獲のためのフィル
タを具備する必要性があり、装置の大型化または、ラン
ニングコストがアップするなどの問題点があった。
【0004】このような問題点を解決するための技術と
して、ローラーまたは、ブレードなどの帯電部材を感光
体表面に接触させることにより、その接触部分近傍に狭
い空間を形成し所謂パッシェンの法則で解釈できるよう
な放電を形成することによりオゾン発生を極力抑えた帯
電方法が開発され、例えば、特開昭57−178257
号公報、特開昭56−104351号公報、特開昭58
−40566号公報、特開昭58−139156号公
報、特開昭58−150975号公報で公知技術となっ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ブレー
ド、ローラー帯電方式などにおいては、感光体と接触さ
せて帯電を行う方式においては感光体上へのトナー融着
と言った問題が発生しやすい傾向にある。
【0006】また、そのため感光体に近接させて、直接
の接触を避けて用いる方法も検討されている。感光体を
帯電させる部材としては、前記のローラーまたはブレー
ドまたは、ブラシ、細長い導電性板状物に抵抗層を施し
た部材などが挙げられるが、その際、近接距離の制御が
難しいという問題点があり実用化に難点があった。
【0007】そのため、比較的感光体への接触負荷の小
さい、磁性粒子を磁石体にて保持した所謂磁気ブラシを
帯電部材として用いる技術が検討されている。
【0008】例えば、特開昭59−133569号公報
では鉄粉をコーティングした粒子をマグネットロールに
保持させて電圧を印加して帯電する方法、特開平4−1
16674号公報には直流を有する交流を印加した帯電
装置が、さらに、環境依存性等を改善するために、特開
平7−72667号公報においては、スチレンアクリル
樹脂などをコーティングすることが開示されている。
【0009】しかしこれらの技術の残っている課題とし
て、連続使用時に安定な帯電性を得ることが難しいとい
う問題点があり、例えば、特開平06−301265号
公報に提案されているように磁気ブラシ中に存在するト
ナー量を一定とするようにトナーを補給し、抵抗の安定
化を図れるような構成が提案されており、これら前記の
方法は、全て、微小空隙における放電現象を利用したも
のである。
【0010】また、新しい試みとして、帯電ローラー、
帯電ブラシ、帯電磁気ブラシ等の接触導電部材に電圧を
印加し、感光体表面にあるトラップ準位に電荷を注入し
て接触注入帯電を行う方法が挙げられる。
【0011】特開平08−106200号公報において
は、電荷注入層を有する像担持体と特定の抵抗値を有す
る磁気ブラシを用いることで、帯電性とピンホールリー
クを満足する帯電装置を提案し、前記接触注入帯電を提
案しており、その特徴として放電現象による放電開始点
がなく、印加電圧に対してほぼ線形に帯電電位を得るこ
とが可能となった。
【0012】また、クリーニング工程は、従来ブレード
クリーニング、ファーブラシクリーニング、ローラーク
リーニング等が用いられていた。いずれの方法も力学的
に転写残余のトナーを掻き落とすか、またはせき止めて
廃トナー容器へと捕集されるものであった。よって、こ
のような部材が感光体表面に押し当てられることに起因
する問題が生じていた。例えば、部材を強く押し当てる
ことにより感光体を摩耗させ感光体が短命化することが
挙げられていた。かたや、装置面からみると、かかるク
リーニング装置を具備するために装置が必然的に大きく
なり装置のコンパクト化を目指す時のネックになってい
た。
【0013】さらに、エコロジーの観点より、トナーの
有効活用と言う意味で廃トナーの生じないシステムが望
まれていた。
【0014】そのようなクリーニング装置を不要にした
場合の電子写真方法による画像形成方法の1つとして現
像工程時に現像と転写されずに残った転写残トナーのク
リーニングを同時に行う方法、クリーナーレスシステム
という技術がある。
【0015】従来現像同時クリーニングまたは、クリー
ナーレスと呼ばれた技術の開示は、特開昭59−133
573号公報、特開昭62−203182号公報、特開
昭63−133179号公報、特開昭64−20587
号公報、特開平2−51168号公報、特開平2−30
2772号公報、特開平5−2287号公報、特開平5
−2289号公報、特開平5−53482号公報、特開
平5−61383号公報等がある。これらの公知の技術
は、コロナ、あるいはブラシ、ローラーを用いており、
感光体に接触して帯電を行うため、上記のようなクリー
ナーレスシステムにおいては、転写残トナーがそのまま
接触帯電部材を直接に汚してしまい、耐久により感光体
帯電不良による画像汚れの発生、また帯電不均一性等す
べてを満足するにはいたっていない。
【0016】また、現像部におけるクリーニングが不十
分であると、転写部材及び帯電部材は汚れやすく、感光
体帯電不良による画像汚れ、転写材の裏汚れ、または、
転写率またライン部の中央部が転写されない転写中抜け
を生じる傾向があり、これがさらに画像劣化に拍車をか
けるという問題点があった。
【0017】そのため、比較的感光体への接触負荷の小
さい、磁性粒子を磁石体にて保持した所謂磁気ブラシを
帯電部材として用いるクリーナーレス技術が検討されて
いる。
【0018】例えば、特開平04−21873号公報に
おいては、放電限界値を超えるようなピーク値を有する
交流電圧を印加した磁気ブラシを用いてクリーニング装
置を不要とするような画像形成装置が提案されている。
さらに特開平06−118855号公報において、独立
のクリーニング装置のない磁気ブラシ帯電クリーニング
装置を搭載した画像形成装置が提案されている。しか
し、帯電用磁性粒子を用いた磁気ブラシの好ましい形態
などについては開示されておらず、クリーナーレス方法
に好適な磁気ブラシという観点では技術的課題を残して
いた。
【0019】本発明の目的は、オゾンレスのクリーナー
レスシステムにおいて、転写残トナーの影響を受けず
に、長期の耐久にわたって、良好な画像を形成する方法
を提供することにある。具体的には接触帯電部材に混入
する転写残トナーの混入量を抑制することで、転写残ト
ナーによる帯電部材の汚染を防止し、また転写残トナー
を帯電工程時で確実に帯電部材に取り込み、さらに転写
残トナーの極性を現像工程時で保持するトナーの極性に
揃えることで、転写残余のトナーの現像工程での回収性
を高めた画像形成方法を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、導電性支
持体上に感光層を有し、該電子写真感光体に帯電部材を
接触させて電圧を印加することによって該感光体を帯電
させる工程、像露光を行うことにより該感光体上に静電
潜像を形成する潜像形成工程、この静電潜像をトナー担
持体上トナーによって可視化する現像工程、これを転写
材に転写する工程を有し、転写工程の後感光体上に残余
するトナーを現像工程により回収し、現像工程が反転現
像によることを特徴とする画像形成方法において、該接
触帯電部材として磁性粒子で構成される磁気ブラシを用
い、該磁気ブラシとトナーが摺擦することによってトナ
ーに生じる摩擦帯電極性が画像形成時に感光体上に載せ
る帯電極性と同極性であり、かつ、該磁気ブラシが、画
像形成時に使用されるトナーに対する摩擦帯電極性の異
なる2種類以上の磁性粒子により構成されていることを
特徴とする画像形成方法により達成される。
【0021】本発明の一態様において、前記接触帯電部
材である磁気ブラシを構成する磁性粒子は、磁性粒子と
トナーとが摺擦することによって生じるトナーの摩擦帯
電極性が画像形成時に感光体上に載せる帯電極性と同極
性を示す磁性粒子をAとし、逆極性を示す磁性粒子をB
とし、トナーのそれぞれの磁性粒子に対する摩擦帯電量
の絶対値をA1、B1とした場合、その摩擦帯電量の絶
対値がA1>B1となるようなものである。
【0022】好ましくは、磁性粒子(A、B)の摩擦帯
電量の絶対値A1とB1の比率は1<(A1/B1)<
100である。
【0023】本発明の他の態様において、前記接触帯電
部材である摩擦帯電極性の異なる2種類以上の磁性粒子
で構成される磁気ブラシに印加する印加電圧をV、前記
電子写真感光体と前記接触帯電部材のニップ部に突入す
る際の前記電子写真感光体上の電位をVD、前記接触帯
電部材の電圧印加部分と前記電子写真感光体との距離を
dとした電子写真帯電装置における画像形成方法におい
て、前記接触帯電部材の抵抗が、該接触帯電部材の、帯
電部材を導体の回転体の基体に接触させた動的抵抗測定
方法における体積抵抗値が、(V−VD)/d及びV/
dのいずれか高い方の電界をV1(V/cm)とした
時、20〜V1(V/cm)の印加電界範囲中におい
て、104Ωcm〜1010Ωcmの範囲内に選ばれる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。
【0025】先ず、現像同時クリーニング方法、クリー
ナーレス画像形成方法の原理を説明する。
【0026】その原理は、電子写真各工程における感光
体上のトナーの帯電極性及び帯電量を制御することと反
転現像方法を用いるということである。
【0027】例を挙げて説明すると、マイナス帯電性の
感光体及びマイナス帯電性のトナーを用いた反転現像の
場合、その転写工程において、プラス極性の転写部材に
よって可視化された像を転写材に転写することになる
が、転写材の種類(厚み、抵抗、誘電率等の違い)と画
像面積等の関係により、転写残余のトナーの帯電極性が
プラスからマイナスまで変動する。しかし、感光体表面
と共に転写残余のトナーまでもが、転写工程においてプ
ラス極性に振れていたとしても、マイナス帯電性の感光
体を帯電する際のマイナス極性印加の接触帯電部材にお
いて、一様にマイナス側へ帯電極性を揃えなければなら
ない。マイナス側に揃え、現像方法として反転現像を用
いた場合、トナーの現像されるべき明部電位部にはマイ
ナスに帯電された転写残余のトナーが残り、トナーの現
像されるべきでない暗部電位には、現像電界の関係上ト
ナー担持体に転写残余のトナーは引き寄せられ、暗部電
位をもつ感光体上にトナーは残留しない。
【0028】このように転写残余のトナーの帯電極性を
画像形成時に感光体上に載せる帯電極性と同極性にする
ことにより、現像同時クリーニング、クリーナーレス画
像形成方法が成立する。
【0029】さらに、転写残トナーは接触帯電部材に直
接に接触するために帯電部材が汚染しやすく、特に転写
残トナーの帯電部材表面、内部の蓄積により、帯電部材
が汚染され帯電不良が発生する。
【0030】従って接触帯電部材はプラスからマイナス
極性までを保持する転写残トナーを確実に帯電部材に取
り込み、帯電部材中で転写残トナーの帯電を適正な摩擦
帯電量に揃えたトナーを感光体上に戻し、現像工程時で
の回収能力と、帯電器内への蓄積防止を両立するように
しなければならない。
【0031】本発明において重要なのは、この極性の異
なる転写残余のトナーを帯電部材中に確実に一旦取り込
ませ、転写残トナーの帯電を接触帯電部材によって画像
形成時に該感光体上に載せる電位の極性と同極性に揃
え、さらに、摩擦帯電量も制御し、そのトナーを感光体
上に戻す工程であり、転写残余のトナーの帯電制御が十
分にできずに、そのまま帯電器を通過してしまうと、転
写残トナーによる遮光により、感光体1周分の長さが転
写材の進行方向長さよりも短い場合、転写残トナーが感
光体上に存在する状態で帯電露光現像をしなければなら
ないため、転写残トナーの存在する感光体表面部での電
位が充分落ちきらず、現像コントラストが不十分になる
ため、反転現像については周囲よりも濃度が低い、ネガ
ゴーストとして画像上に現れ、あるいは、現像時に転写
残トナーのクリーニング効果が不十分であるために、転
写残トナーの存在する感光体表面上にトナーが現像され
るため、周囲より濃度が高くいポジゴーストが発生す
る。また、帯電器で画像パターンを散らしても、現像工
程で回収できないために、カブリ画像という画像不良が
発生してしまう。
【0032】上記のような画像不良を防止するために
は、帯電部材の形態としては感光体との接触性を十分に
保持でき、転写残トナーと十分な摺擦を行うことが可能
な磁性粒子が好ましく、また異なる極性の転写残トナー
を確実に帯電部材中に取り込むためにはトナーに対する
摩擦帯電極性の異なる2種類以上の磁性粒子を混合した
構成による磁気ブラシにすることが好ましい。
【0033】つまり、反転現像で、現像工程時に保持す
るトナーの極性がマイナスである場合、転写残トナーの
極性は、転写時にプラス極性が印加されるのでほぼプラ
スであるが、マイナス極性のトナーも存在する。プラス
に変化した転写残トナーが帯電工程時の磁気ブラシを通
過する際に、磁性粒子とトナーが摺擦することによって
生じるトナーの摩擦帯電極性を、画像形成時に感光体上
に載せる帯電極性であるマイナスに与える磁性粒子によ
り、静電的に磁気ブラシ中に取り込まれ、回収される。
さらに極性が変化しなかった僅かなマイナスのトナー
は、磁性粒子とトナーが摺擦することによって生じるト
ナーの摩擦帯電極性をプラスに与える磁性粒子により静
電的に磁気ブラシ中に取り込まれる。
【0034】つまり、極性の異なる磁性粒子を混合した
磁気ブラシにより異なる極性の転写残トナーを確実に帯
電部材である磁気ブラシ中に取り込めさせれることが可
能になる。
【0035】磁性粒子とトナーが摺擦することによって
生じるトナーの摩擦帯電極性をマイナスに与える磁性粒
子のみを用いると、転写残トナーで極性の変化しなかっ
たマイナスのトナーはそのまま帯電部材を通過し、上述
のような画像不良が生じる原因になる。
【0036】また、取り込まれた転写残トナーを感光体
上に戻す工程では、そのトナーを現像工程時で回収させ
なければならないことから、トナーの帯電極性をマイナ
スに揃えて、感光体に戻さなければならない。またトナ
ーを感光体上に戻しやすい摩擦帯電量に制御させること
で、帯電部材中に転写残トナーの蓄積が防止でき、耐久
性の向上につながる。
【0037】上記のように感光体上に戻す工程において
も、トナーに対する摩擦帯電極性が異なる2種の磁性粒
子を用い、その混合比率を変化させるだけで、容易に摩
擦帯電極性、摩擦帯電量を制御することが可能になり、
使用されるトナーの種類、機械のプロセス条件が変化し
た場合でも、容易に対処することが可能になる。
【0038】さらに、極性の変化したプラス極性のほと
んどの転写残トナーの取り込みは、磁性粒子とトナーが
摺擦することによって生じるトナーの摩擦帯電極性をマ
イナスに与える磁性粒子で、そのトナーに与える摩擦帯
電量が大きい磁性粒子を使用することで帯電部材中に取
り込みやすくなり、画像不良を防止できるが、摩擦帯電
量が大きいため、磁性粒子とトナーが離れにくくなり、
感光体上に戻すことが困難になり、耐久性の悪化を招い
てしまう。
【0039】しかしながら、トナーに対する摩擦帯電極
性の異なる磁性粒子を用いれば、磁性粒子とトナーが摺
擦することによって生じるトナーの摩擦帯電極性をマイ
ナスに与える磁性粒子でトナーに与える摩擦帯電量の大
きい磁性粒子を用いて転写残トナーをより取り込みやす
くし、それとはトナーに与える極性の異なる磁性粒子を
混合することで転写残トナーの摩擦帯電量を感光体上に
戻しやすい帯電量に制御することが可能になり、帯電部
材への取り込みと吐き出しが両立でき、画像不良を防止
でき、耐久性の向上も図れる。
【0040】さらに、耐久性を考慮した場合、磁性粒子
表面に耐汚染性の優れた材料により表面層を形成するこ
とが好ましいが、その材料が転写残トナーを適正な摩擦
帯電極性、帯電量に制御することができるとは限らず、
それらを両立した材料を選択せねばならなく、それだけ
材料の選択の幅が狭くなってしまっていた。
【0041】しかしながら、異なる極性の2種の磁性粒
子を用い、混合比率を変化させることで摩擦帯電極性、
摩擦帯電量は制御することが可能なので、1つの磁性粒
子で耐汚染性に優れた表面層を用い、他方でその材料の
摩擦帯電極性と異なる材料を表面層に用いることで、そ
の混合比率を変化させ、摩擦帯電極性は制御させること
で、耐久性の向上も容易に図れる。
【0042】また、摩擦帯電極性の異なる2種の耐汚染
性の優れた材料を用い、混合比率を変化させることで摩
擦帯電極性は制御させることで、さらに耐久性の向上も
容易に図れる。
【0043】上述で説明したように、トナーに対する摩
擦帯電極性の異なる2種の磁性粒子により構成された磁
気ブラシとトナーが摺擦することによってトナーに生じ
る摩擦帯電極性が画像形成時に感光体上に載せる帯電極
性と同極性でなければならない。
【0044】逆極性では上述の理由により現像器での回
収が困難になり画像不良が生じるばかりでなく、帯電器
からの転写残トナーの吐き出しが困難になり、帯電器内
に転写残トナーが蓄積されてしまい、耐久性の悪化を招
いてしまう。
【0045】そのためには、該接触帯電部材である磁気
ブラシを構成する磁性粒子が、磁性粒子とトナーが摺擦
することにより生じるトナーの摩擦帯電極性が画像形成
時に感光体上に載せる帯電極性と同極性を示す磁性粒子
をAとし、逆極性を示す磁性粒子をBとし、トナーのそ
れぞれの磁性粒子に対する摩擦帯電量の絶対値をA1、
B1とした場合、その摩擦帯電量の絶対値がA1>B1
であることが好ましい。転写残トナーは負極性から正極
性の摩擦帯電極性を有するが、反転現像の場合、転写時
での印加電圧により転写残トナーは一次帯電で感光体に
載せる帯電極性と逆極性にさせられたトナーが多く存在
するので、そのトナーを取り込む役割のあるAの磁性粒
子の摩擦帯電量が大きい方がより転写残トナーを取り込
むことが可能になる。
【0046】A1<B1であると、転写残トナーを取り
込む役割のAの磁性粒子の取り込みをBが阻害してしま
い、好ましくない。
【0047】またA、Bの磁性粒子の摩擦帯電量の絶対
値(A1、B1)の比率が1<(A1/B1)<100
であることが好ましく、より好ましくは2<(A1/B
1)<50であり、さらに好ましくは4<(A1/B
1)<10である。
【0048】絶対値の比率が100以上では摩擦帯電量
を制御するためにBの磁性粒子を多量に混合することに
より、そのために転写時で極性を変化させられた転写残
トナーの取り込みが困難になり、画像不良が生じるので
好ましくない。
【0049】磁気ブラシを構成するための摩擦帯電極性
の異なるA、Bの磁性粒子の混合比率は、重量比で0.
01<(A/B)<100が好ましく、より好ましくは
0.9<(A/B)<20、さらに好ましくは2<(A
/B)<10である。
【0050】比率が0.01以下では、転写時で極性を
変化させられた転写残トナーの取り込みが困難になり、
画像不良が生じるので好ましくなく、100以上では取
り込まれた転写残トナーの摩擦帯電量が制御できず、ま
た極性の変化しなかった転写残トナーを取り込みずらく
なりそのために画像不良が生じるので好ましくない。
【0051】また、トナーに対する摩擦帯電極性の異な
る2種類以上の磁性粒子により構成された磁気ブラシと
トナーが摺擦することによってトナーに生じる摩擦帯電
量が使用する環境によって、あまり変化しない。一般的
には摩擦帯電量の絶対値は低湿環境下では大きく、高湿
環境下では小さくなり、環境によって帯電量が異なり、
帯電部材での転写残トナーの取り込み、吐き出しが変化
してしまう。しかしながら異なる2種類以上の磁性粒子
を用いれば、例えば高湿から低湿環境へ移る場合、それ
ぞれの磁性粒子とトナーが摺擦することによってトナー
に生じる摩擦帯電量がマイナス極性はマイナスに大き
く、プラス極性はプラスに大きくなり、混合することで
その変化分が打ち消しあって、環境による帯電量の変化
が少なく、環境によらず帯電部材での転写残トナーの取
り込みと吐き出しが良好に行えるようになる。
【0052】さらに帯電部材である磁気ブラシと感光体
が摺擦することによって生じる感光体の摩擦帯電電位、
オフセット電位も上記の理由により環境による変化が少
なく、オフセット電位による帯電量の変化も抑制でき
る。
【0053】帯電部材に印加する電圧としては直流電圧
のみでもよいし、直流交流成分重畳電圧でもよい。
【0054】交流成分としては、注入帯電方法の場合、
装置のプロセススピードにもよるが100Hz〜10k
Hz程度の周波数で、印加交流成分のピークピーク間電
圧は1000V程度以下が好ましい。1000Vを越え
ると、印加電圧に対して感光体電位が得られてしまうの
で、潜像面が電位的に波打ち、カブリや濃度薄を生じる
ことがある。
【0055】放電を用いる帯電方法の場合は交流成分と
しては、装置のプロセススピードにもよるが100Hz
〜10kHz程度の周波数で、印加交流成分のピークピ
ーク間電圧は1000V程度以上で、放電開始電圧の2
倍以上が好ましい。印加する交流成分の波形はサイン
波、矩形波、鋸波等が使用できる。
【0056】また、磁性粒子を使用した磁気ブラシを帯
電部材として用い、交流重畳電圧を印加すると、転写残
トナーは、直流電圧印加のみの場合より、印加電圧の振
動電界の効果により一旦、磁気ブラシ中に取り込まれや
すくなり、取り込まれることによって、上記のようなゴ
ースト画像の発生が防止できる。
【0057】しかしながら、交流重畳電圧印加では、取
り込んだ転写残トナーを感光体上に戻しにくく、帯電器
内に転写残トナーが蓄積され、帯電部材の帯電性の悪化
を招いてしまう。
【0058】よって耐久性を向上させる方法として電圧
印加交流で、転写残のトナーの取り込みを確実に行える
ようにし、直流電圧印加のみで帯電器から転写残トナー
を感光体上に戻しやすくした方が帯電器内の転写残トナ
ーの蓄積が抑制されるので、より好ましく、そのために
もトナーに対する摩擦帯電極性の異なる2種類以上の磁
性粒子を用いた磁気ブラシを帯電部材として用いること
が有効になる。
【0059】さらに、帯電器内に一旦、取り込まれるこ
とによって、転写残トナーが磁性粒子と十分に摺擦する
ことが可能になり、転写残トナーの極性を十分に揃え、
制御することが可能になる。
【0060】帯電部材である対トナーに対する摩擦帯電
極性の異なる2種類以上で構成される磁気ブラシと使用
されるトナーとの摩擦帯電において、トナーの摩擦帯電
量は、その絶対値が1〜90mC/kgの範囲が好まし
く、より好ましくは5〜80mC/kg、さらに好まし
くは10〜40mC/kgの範囲である。
【0061】90mC/kg以上であると、帯電部材と
トナーとの鏡映力が強くなるため、帯電部材からトナー
が離れにくくなり、感光体上への帯電部材からの吐き出
しが困難になるので好ましくなく、1以下では、帯電部
材と感光体との電位差による電界の影響を受けにくく、
帯電部材から感光体への吐き出し時に感光体の方向へト
ナーが移動しにくく、吐き出しが困難になるため好まし
くない。
【0062】帯電部材である2種類以上の混合磁性粒子
のトナーに対する摩擦帯電量の測定方法の測定装置概略
図を図2に示す。測定方法は23℃、相対湿度60%環
境下、測定する磁性粒子を0.04kgにトナー0.0
28kgを加えた混合物を50〜100ml容量のポリ
エチレン製の瓶に入れ、上記の環境下に1晩放置後、1
50回手振りで震盪する。次いで底に500メッシュの
スクリーン23のある金属製の測定容器に前記混合物
0.0005kgを入れ、金属製のふた24をする。こ
のときの測定容器22全体の重量を測定し、W1kgと
する。次に吸引機(測定容器22と接する部分は少なく
とも絶縁体)において、吸引口27から吸引し、風量調
節弁26を調節して真空計25の圧力を250mmAq
とする。この状態で3分間吸引を行い、現像剤を吸引除
去する。このときの電位計29の電位をV(ボルト)と
する。ここでは28はコンデンサーであり、容量をC
(mF)とする。また吸引後の測定機全体の重量を測定
しW2kgとする。この現像剤のトリボ値(mC/k
g)は通常以下の式の如く計算される。
【0063】 摩擦帯電量(mC/kg)=CV/(W1−W2) 但し、本発明に用いられる磁性粒子は粒径が細かいの
で、500メッシュのスクリーンでも相当量メッシュを
抜けてしまうため、メッシュを抜けた磁性粒子について
はトナーの摩擦帯電量とキャンセルすると考え、補正を
含んだ以下の式の如く計算される。あらかじめ秤量され
た磁性粒子の質量をM1トナーをM2とし、この混合物
のうちM3を500メッシュのスクリーン3のある金属
製の測定容器22に入れた時 摩擦帯電量(mC/kg)=CV/(M3×M2/(M
1+M2)) である。
【0064】上記の如くトナーの摩擦帯電量を測定し
た。
【0065】上述のように、摩擦帯電極性の異なる2種
類以上の磁性粒子を用いた磁気ブラシを帯電部材として
用いることにより、帯電極性の異なる転写残トナーを帯
電器内に確実に取り込むことが可能になり、磁気ブラシ
と転写残トナーを十分に摺擦させることにより、転写残
トナーの帯電極性を画像形成時に感光体上に載せる帯電
極性と同極性の極性を揃え、感光体上に戻しやすい摩擦
帯電量に制御させ、帯電部材内に混入した転写残トナー
を感光体上に戻しやすくすることによって、帯電器内に
混入トナーが蓄積することなく、長期の使用においても
良好な帯電が行い、良好な画像形成が可能になるように
なる。
【0066】現像手段としては、特に選ばないが、クリ
ーニング手段を有しない画像形成装置の場合、現像剤と
感光体が接触するような構成が好ましく、例えば、接触
2成分現像方法、接触1成分現像方法等が好適な現像方
法として挙げられる。現像剤と転写残トナーが感光体上
にて接触している場合、静電気的力に摺擦力が加わり、
効果的に転写残トナーを現像手段にて回収できる傾向に
あるからである。
【0067】また使用するトナーとしては、非磁性トナ
ーが好ましい。磁性トナーであると帯電部材中に取り込
まれた転写残トナーが、トナーの磁気力によって帯電部
材である磁性粒子から離れにくくなり、感光体上に戻し
にくくなり、帯電部材中に蓄積されてしまい、耐久性の
悪化につながるからである。
【0068】本発明において、電荷を感光体に直接注入
させることにより帯電を行う方法のためには電荷注入層
を有した感光体を用いなければならない。
【0069】特に帯電部材として磁性粒子を用いた磁気
ブラシを使用し、DC電圧のみを印加した場合、放電開
始電圧が存在するために、放電による感光体への電位が
印加電圧まで帯電されず、それだけ帯電部材と、感光体
との間で電位差が大きくなり、混入トナーは吐き出しや
すいが、帯電部材である磁性粒子も感光体上に漏れてし
まいやすい傾向にあるので、注入帯電方法を用いたほう
が好ましい。
【0070】従来の感光ドラムで、良好な電荷注入帯電
を行いたい場合には、少ないトラップ点に効率良く電荷
注入をしなければならないため帯電部材の抵抗値は1×
10 3Ω以下でなくてはならず、通常の感光ドラム表面
材質の抵抗値は1×1015Ωcm以上であるのに対し
て、電荷注入層を設けた場合には感光体表面に電荷を保
持できる領域が増加するため、もっと高い抵抗値の帯電
部材を用いても良好な帯電が行る。実際には、電荷注入
層の抵抗値が1×108〜1×1015Ωcmの範囲であ
れば、1×107Ωの帯電部材でも、印加電圧に対して
帯電される感光体表面電位が90%以上であるような良
好な効率で帯電が可能である。
【0071】従って、本発明に係わる感光体としては、
良好な電荷注入帯電性から得られる表面に電荷注入層を
有する電子写真感光体であることが重要である。と同時
に、十分な帯電性と画像流れを起こさない条件を満足す
るために、感光体表面の電荷注入層の体積抵抗値は1×
108Ωcm〜1×1015Ωcmの範囲である感光体を
用いる必要がある。望ましくは画像流れ等の点から、体
積抵抗値が1×1011Ωcm〜1×1014Ωcm、さら
に体積抵抗値の環境変動等も考慮すると、体積抵抗値が
1×1012Ωcm〜1×1014Ωcmのものを用いるの
が望ましい。1×1010Ωcm未満では高湿環境で帯電
電荷が表面方向に保持されないため画像流れを生じ、1
×1015Ωcmを越えると帯電部材からの帯電電荷を十
分注入し、保持できず、帯電不良を生じる傾向にある。
このような機能層を感光体表面に設けることによって、
帯電部材から注入された帯電電荷を保持する役割を果た
し、さらに光露光時にこの電荷を感光体基体に逃す役割
を果たし、残留電位を低減させる。
【0072】このように本発明では、ピンホールリーク
や帯電部材の感光体への付着を防止するために中抵抗の
接触帯電部材を用いながら、感光体への電荷注入帯電効
率を向上させる手段として、感光体への電荷注入を助け
るための電荷注入層を感光体表面に設ける構成とする。
【0073】電荷注入層としては、絶縁性のバインダー
に光透過性でかつ導電性の粒子を適量分散させて中抵抗
とした材料で構成するもの、絶縁性のバインダーに光透
過性の高いイオン導電性をもつ樹脂を混合、もしくは共
重合させて構成するもの、または中抵抗で光導電性のあ
る樹脂単位で構成するもの等が考えられるが、これらで
構成された電荷注入層がいずれも108〜1015Ωcm
程度の抵抗をもつことが特徴である。
【0074】以上のような構成をとることによって、従
来は接触帯電部材の1×103Ωcmの抵抗値以下でな
ければ起こなかった電荷注入による帯電と、逆に1×1
4Ωcm以上でないと防止することができなかったピ
ンホールリークの防止を両立することができる。
【0075】また本発明は、従来では低抵抗の接触帯電
部材を用いないと生じなかった電荷注入による良好な帯
電性と、低抵抗の接触帯電部材では防止することのでき
なかった感光体上のピンホールによるリークという特性
を同時に満足し、十分な電位収束性を得るために、電荷
注入層を有した感光体に接触して、注入により帯電を行
う接触帯電部材の摩擦帯電極性の異なる2種類以上の磁
性粒子よりなる磁気ブラシの抵抗値が、接触帯電部材に
印加する印加電圧をV、該感光体と該接触帯電部材のニ
ップ部に突入する(ニップ部から見て感光体移動方向の
上流側)際の該感光体上の電位VD、接触帯電部材の電
圧印加部分と該感光体のとの距離をdとしたような電子
写真帯電装置である時、該接触帯電部材の、帯電部材を
導体の回転体の基体に接触させた動的抵抗測定方法にお
ける、体積抵抗値が、(V−VD)/dかV/dのどち
らか高い方の電界をV1(V/cm)とした時、20〜
V1(V/cm)の印加電界範囲中において、104Ω
cm〜1010Ωcmの範囲中にある接触帯電部材を用い
たものである。
【0076】磁性粒子の体積抵抗値の測定方法の概略図
を図3に示す。
【0077】即ち32の導電性基体であるアルミドラム
と0.5mmの間隙34を有した31の磁性粒子保持部
材であるマグ内包スリーブに磁性粒子37をアルミドラ
ムとのニップ33が5mmになるように装着させ、実際
に画像形成を行う際の回転速度、回転方向で帯電部材、
感光体を回転させ、帯電部材に直流電圧を印加し、その
系に流れた電流を測定することにより抵抗を求め、さら
に間隙34とニップ33及び磁性粒子とアルミドラムと
の接触している幅より体積抵抗を算出した。
【0078】帯電部材の抵抗値は一般的に、帯電部材に
印加される印加電界によって変動し、特に高い印加電界
では抵抗が低く、低い印加電界では抵抗が高くなるとい
う挙動を示し、印加電界の依存性が認められる。
【0079】該感光体に電荷を注入することにより帯電
を行う場合において、該感光体と帯電部材のニップ部
に、該感光体を帯電をされる面が突入(帯電部材からみ
て上流側)した場合、突入前の感光体の帯電電位と帯電
部材に印加される電圧の電圧差は大きく、そのために帯
電部材にかかる印加電界は高くなる。しかし感光体がニ
ップ部を通過することにより、感光体に電荷が注入さ
れ、ニップ部内において帯電が徐々に行われることによ
り、感光体上の電位が、帯電部材に印加される印加電圧
に徐々に近づき、電圧印加部分に印加される印加電圧と
感光体上との電位との差が小さく、差が0Vの方向に近
づくため、それだけ帯電部材にかかる印加電界は小さく
なる。つまり、感光体を帯電させる工程において帯電部
材にかかる印加電界が帯電部材のニップ部の上流側と下
流側では異なり、上流側では帯電部材にかかる印加電界
は高く、下流側では低いということになる。
【0080】従って、帯電工程を行う前に前露光などの
電荷を除去する工程を経た場合は、帯電部材のニップ部
に突入する際の感光体上の電位がほぼ0Vであるため、
上流側の印加電界はほぼ帯電部材に印加される印加電圧
によって決定されるが、そのような電荷を除去する工程
を設けない場合は、帯電と転写の印加電圧、極性によ
り、つまり転写後の感光体上の電位と、帯電部材に印加
される印加電圧によって決定される。
【0081】つまり感光体上に電荷を注入して帯電を行
う場合においては、帯電部材の抵抗値が、ある1点の印
加電界において、104Ωcm〜1010Ωcmの範囲で
あっても、例えば帯電部材に印加される印加電圧の30
%の印加電圧における印加電界0.3×V/d(V/c
m)以下の範囲で1010Ωcm以上の抵抗になってしま
うと、帯電部材のニップ部の下流側での注入による帯電
が著しく低下してしまい、印加電圧の70%までの帯電
は良好であるが、残り30%は電荷の注入性が悪化し、
電荷を感光体上に注入しずらくなり、所望の電位まで帯
電できず、帯電不良になってしまう。つまり、より低電
界印加における抵抗値が感光体への電荷の注入性には大
きな影響を及ぼすということである。
【0082】従って、該接触帯電部材の、帯電部材を導
体の回転体の基体に接触させた動的抵抗測定方法におけ
る体積抵抗値が、(V−VD)/dかV/dのどちらか
高い方の電界をV1(V/cm)とした時、20〜V1
(V/cm)の印加電界範囲中において、104Ωcm
〜1010Ωcmの範囲中にある接触帯電部材を用いるこ
とが必要になり、ほぼ感光体上に印加電圧と同等の電位
を得ることができる。
【0083】一方、帯電部材に印加される印加電圧にお
ける印加電界で104Ωcm以下になってしまうと感光
体表面に生じた傷、ピンホール等に対して接触帯電部材
から過大なリーク電流が流れ込み、周辺の帯電不良や、
ピンホールの拡大、帯電部材の通電破壊が生じる。感光
体上の傷やピンホール部は感光体の導電層(金属基体)
が表面に露出していることから感光体上の電位は0Vで
あり、従って帯電部材にかかる最大印加電界は帯電部材
に印加される印加電圧により決定される。
【0084】つまり、帯電部材の抵抗値をある1点の印
加電界において104Ωcm〜101 0Ωcmの範囲に制
御しても、帯電不良、耐圧性が悪いという結果になって
しまう。
【0085】従って、該感光体を帯電させるために、帯
電部材にかかる最大電界、つまり帯電部材ニップ部の上
流側における感光体電位と帯電部材に印加される印加電
圧の電圧差によって決定される印加電界か、前露光工程
を設置あるいは感光体上に傷等によりピンホールが存在
する場合の帯電部材に印加される印加電圧により決定さ
れる印加電界のどちらか高い方の印加電界V1(V/c
m)とした時、20〜V1(V/cm)の印加電界範囲
中において、抵抗値が104Ωcm〜1010Ωcmの範
囲になければならないのである。
【0086】また、帯電部材と感光体とのニップ幅を広
くすればするほど帯電部材と感光体との接触面積が増
し、接触時間も増すことから、感光体表面への電荷注入
は良好に行われ、帯電が良好に行われる。しかし、ニッ
プ幅を狭くしても十分な電荷注入性を得るために、帯電
部材の抵抗値は、その印加電界の範囲内において、印加
電界による抵抗値の最大R1と最小R2とした時、R1
/R2≦1000の範囲内であることが好ましい。帯電
がニップ内で行われる工程において、急激に抵抗が変化
することで、感光体への電荷の注入が追随せず、ニップ
部を通過してしまい、十分な帯電が行われない場合があ
るためである。
【0087】また、帯電部材である磁気ブラシと感光体
を十分に接触させることによって帯電性も向上し、また
転写残トナーの帯電器内への取り込み性も向上し、帯電
器内に混入したトナーを感光体上に吐き出させる機会も
増すことから、磁気ブラシは感光体に対して収速差をも
って移動させることが好ましい。
【0088】帯電部材に用いられる磁性粒子の平均粒径
は5〜200μmが好ましい。5μmより小さいと、感
光体への磁気ブラシの付着が生じやすく、また200μ
mより大きいと、スリーブ上での磁気ブラシの穂立ちの
密度を密にできず、感光体への注入帯電性が悪くなる傾
向にある。さらに好ましくは10〜100μm、さらに
10〜50μmが適当である。
【0089】なお全体の平均粒径は、レーザ回折式粒度
分布測定装置HEROS(日本電子製)を用いて、0.
05μm〜200μmの範囲を32対数分割して測定
し、50%平均粒径をもって平均粒径とした。
【0090】また、磁性粒子を保持する保持部材と感光
体との間隙は0.2〜2mmの範囲が好ましい。0.2
mmより小さいと磁性粒子がその間隙を通りにくくな
り、スムーズに保持部材上を磁性粒子が搬送されずに帯
電不良や、ニップ部に磁性粒子が過剰に溜り、感光体へ
の付着が生じやすくなり、2mm以上では感光体と磁性
粒子のニップ幅を広く形成しにくいので好ましくない。
さらに好ましくは0.2〜1mm、さらに0.3〜0.
7mmが好ましい。
【0091】本発明に係わる磁性粒子としては、磁気に
よって穂立ちさせて、この磁気ブラシを感光体に接触さ
せて帯電させるために、この材質としては例えば鉄、コ
バルト、ニッケルなどの強磁性を示す元素を含む合金あ
るいは化合物、また酸化処理、還元処理などを行って抵
抗値を調整した例えば組成調整したフェライト、水素還
元処理したZn−Cuフェライトなどが用いられる。フ
ェライトの抵抗値を上述のような印加電界以下の範囲に
おいて上述のような範囲内に収めるには、金属の組成を
調整することにより達成され、一般に2価の鉄以外の金
属が増すと抵抗は下がり、急激な抵抗低下を起こしやす
くなる。
【0092】本発明に用いられる接触帯電部材として用
いる磁気ブラシを構成する磁性粒子は、上記のように対
トナーに対する摩擦帯電極性の異なる2種類以上の磁性
粒子を使用するために、また、2種類以上の磁性粒子を
作成する手段として、材料の異なる表面層を有した形態
が好ましい。表面層の形態は、該磁性粒子の表面を蒸着
膜や、導電性樹脂膜、導電性顔料分散樹脂膜等でコート
したものである。この表面層は必ずしも該磁性粒子を完
全に被覆する必要はなく、本発明の効果が得られる範囲
で該磁性粒子が露出していてもよい。つまり表面層が不
連続に形成されていてもよい。
【0093】また、摩擦帯電極性を容易に制御できると
いう観点から各種樹脂に抵抗調整のために導電性顔料を
添加した樹脂被膜が好ましく、さらに生産性、コスト等
の観点からも導電性顔料分散樹脂膜をコートするのが好
ましい。
【0094】さらに、抵抗値の電界依存性を抑制すると
いう観点から、高抵抗の結着樹脂に電子伝導性の導電性
顔料を分散した樹脂膜をコートするのが好ましい。
【0095】当然のことながら、コート後の磁性粒子の
抵抗は、上述の範囲に収める必要があり、さらに高電界
側での急激な抵抗低下、また感光体上の傷の大きさ、深
さによるリーク画像発生の許容範囲を広くするという観
点から、母体の磁性粒子の抵抗も上述の範囲に収まって
いることが好ましい。
【0096】磁性粒子の被覆用に用いられる結着樹脂と
しては、スチレン、クロルスチレン等のスチレン類;エ
チレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のモノ
オレフィン;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香
酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル;アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリ
ル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニ
ル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン
脂肪族モノカルボン酸エステルビニルメチルエーテル、
ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニ
ルエーテル;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケト
ン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類の
単独重合体あるいは共重合体などが挙げられ、特に代表
的な結着樹脂としては、導電性微粒子の分散性やコート
層としての成膜性、生産性という点などから、ポリスチ
レン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレ
ン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン
共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエ
チレン、ポリプロピレンが挙げられる。さらにポリカー
ボネート、フェノール樹脂、ポリエステル、ポリウレタ
ン、エポキシ樹脂、ポリオレフィン、フッ素樹脂、シリ
コーン樹脂、ポリアミド等が挙げられる。
【0097】例えば、フッ素樹脂としては、例えばポリ
フッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリトリフルオ
ロエチレン、ポリクロロトリフロオロエチレン、ポリジ
クロロジフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレ
ン、ポリヘキサフルオロプロピレンなどと、他のモノマ
ーが共重合した溶媒可溶の共重合体が挙げられる。
【0098】また、シリコーン樹脂としては、例えば信
越シリコーン社製KR271、KR282、KR31
1、KR255、KR155(ストレートシリコーンワ
ニス)、KR211、KR212、KR216、KR2
13、KR217、KR9218(変性用シリコーンワ
ニス)、SA−4、KR206、KR5206(シリコ
ーンアルキッドワニス)、ES1001、ES1001
N、ES1002T、ES1004(シリコーンエポキ
シワニス)、KR9706(シリコーンアクリルワニ
ス)、KR5203、KR5221(シリコーンポリエ
ステルワニス)や東レシリコーン社製のSR2100、
SR2101、SR2107、SR2110、SR21
08、SR2109、SR2400、SR2410、S
R2411、SH805、SH806A、SH840等
が用いられる。
【0099】該磁性粒子のトナーに対する摩擦帯電極性
を制御するために上記樹脂等から適宜、結着樹脂を選択
すればよい。
【0100】トナーの材料組成にもよるが、トナーをプ
ラスに帯電させるのに有効な樹脂としてはフッ素樹脂、
クロルなどのハロゲンで置換されたシランカップリング
剤を含有したシリコーン樹脂、塩化ビニル樹脂などが挙
げられ、マイナスに帯電させる樹脂としてはシリコーン
樹脂、ポリカーボネート樹脂、アミノシランカップリン
グ剤を含有したシリコーン樹脂などが挙げられる。
【0101】また、抵抗調整のために導電性顔料を分散
させた樹脂被膜を形成させてもよい。
【0102】本発明に係わる導電性微粒子としては、
銅、ニッケル、鉄、アルミニウム、金、銀等の金属ある
いは酸化鉄、フェライト、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ア
ンチモン、酸化チタン等の金属酸化物さらにカーボンブ
ラック等の電子伝導性の導電粉が挙げられ、さらにイオ
ン導電剤として、過塩素酸リチウム、4級アンモニウム
塩などが挙げられる。
【0103】当然のことながら、最終的な樹脂被膜層の
形態において、磁性粒子のトナーへの帯電極性を制御し
なければならない。
【0104】また、容易に電極性を摩擦帯電極性を制御
するという点からは磁性粒子表面を親水基と疎水基を有
する化合物であるカップリング剤で表面を被覆してもよ
い。カップリング剤の場合、極薄い被膜(分子レベル
で)を磁性粒子表面に形成するので、磁性粒子の抵抗値
に与える影響が少なく、磁性粒子であるコアの抵抗さえ
調整すれば、被覆層への抵抗調整の処理は行わなくても
構わない。
【0105】カップリング剤としてはチタネート系、ア
ルミニウム系、シラン系カップリング剤等が挙げられ、
トナーの摩擦帯電極性を制御するために、アミノ基やフ
ッ素などの様々な官能基を導入してもよい。
【0106】さらに摩擦帯電極性を制御する方法とし
て、無機微粒子、表面処理を施した無機微粒子、樹脂微
粒子などを磁性粒子の表面に付着させる方法などが挙げ
られる。
【0107】本発明に係わる感光体としては、支持体よ
り最も離れた層に、先に述べたように、十分な帯電性と
画像流れを起こさない条件を満足するために体積抵抗値
が1×108Ωcm〜1×1015Ωcmの範囲である電
荷注入層を設けた感光体が用いなければならない。望ま
しくは画像流れ等の点から、体積抵抗値が1×1011Ω
cm〜1×1014Ωcm、さらに体積抵抗値の環境変動
等も考慮すると、体積抵抗値が1×1012Ωcm〜1×
1014Ωcmのものを用いるのが望ましい。1×1010
Ωcm未満では高湿環境で帯電電荷が表面方向に保持さ
れないため画像流れを生じ、1×1015Ωcmを越える
と帯電部材からの帯電電荷を十分注入、保持できず、帯
電不良を生じる傾向にある。このような機能層を感光体
表面に設けることによって、帯電部材から注入された帯
電電荷を保持する役割を果たし、さらに光露光時にこの
電荷を感光体基体に逃す役割を果たし、残留電位を低減
させる。また、本発明に係わる帯電部材と感光体を用い
ることでこのような構成をとることによって、帯電開始
電圧Vhが小さく、感光体帯電電位を帯電部材に印加す
る電圧のほとんど90%以上までに帯電させることが可
能になった。例えば、本発明の帯電部材に絶対値で10
0〜2000Vの直流電圧を印加した時、本発明の電荷
注入層を有する電子写真感光体の帯電電位を印加電圧の
80%以上、さらに90%以上にすることができる。こ
れに対し、従来の放電を利用した帯電によって得られる
感光体の帯電電位は、印加電圧が640V以下ではほと
んど0Vであり、640V以上では印加電圧から640
Vを引いた値の帯電電位程度しか得られなかった。
【0108】ここで電荷注入層の体積抵抗値の測定方法
は、表面に導電膜を蒸着させたポリエチレンテレフタレ
ート(PET)フィルム上に電荷注入層を作成し、これ
を体積抵抗測定装置(ヒューレットパッカード社製41
40B pAMATER)にて、23℃、65%の環境
で100Vの電圧を印加して測定するというものであ
る。
【0109】この電荷注入層は金属蒸着膜などの無機の
層、あるいは導電性微粒子を結着樹脂中に分散させた導
電粉樹脂分散層などによって構成され、蒸着膜は蒸着、
導電粉樹脂分散膜はディッピング塗工法、スプレー塗工
法、ロールコート塗工法、及びビーム塗工法等の適当な
塗工法にて塗工することによって形成される。また、絶
縁性のバインダーに光透過性の高いイオン導電性をもつ
樹脂を混合、もしくは共重合させて構成するもの、また
は中抵抗で光導電性のある樹脂単体で構成するものでも
よい。導電性微粒子分散膜の場合、導電性微粒子の添加
量は結着樹脂100質量部に対して2〜250質量部、
より好ましくは2〜190重量部であることが好まし
い。2質量部以下の場合には、所望の体積抵抗値を得に
くくなり、また250質量部以上の場合には膜強度が低
下してしまい電荷注入層が削りとられやすくなり、感光
体の寿命が短くなる傾向になるからであり、また抵抗が
低くなってしまい、潜像電位が流れることによる画像不
良を生じやすくなるからである。
【0110】また電荷注入層のバインダーは下層のバイ
ンダーと同じとすることも可能であるが、この場合には
電荷注入層の塗工時に電荷輸送層の塗工面を乱してしま
う可能性があるため、コート法を特に選択する必要があ
る。
【0111】また本発明においては、電荷注入層が滑材
粒子を含有することが好ましい。その理由は、帯電時に
感光体と注入帯電部材の摩擦が低減されるために帯電ニ
ップが拡大し、帯電特性が向上するため、またクリーナ
ーレスシステムのため帯電部材への転写残トナーの混入
を極力少なくするという点からも転写効率の向上のため
にである。特に滑材粒子として臨界表面張力の低いフッ
素系樹脂、シリコーン系樹脂、またはポリオレフィン系
樹脂を用いるのがより望ましい。さらに好ましくは四フ
ッ化エチレン樹脂(PTFE)が用いられる。この場
合、滑材粒子の添加量は、バインダー100質量部に対
して2〜50質量部、望ましくは5〜40質量部が好ま
しい。2質量部以下では滑材粉末の量が十分ではないた
めに、帯電特性の向上が十分でなく、また50質量部以
上では、画像の分解能、感光体の感度が大きく低下して
しまうからである。
【0112】本発明における電荷注入層の膜厚は0.1
〜10μmであることが好ましく、特には1〜7μmで
あることが好ましい。
【0113】以下に本発明に使用される帯電部材の磁性
粒子についてのトナー摩擦帯電極性、摩擦帯電量につい
て示す。
【0114】帯電部材である磁性粒子については、トナ
ーに対する摩擦帯電極性、帯電量を制御するために、樹
脂被覆を施した磁性粒子を用いることにした。樹脂被覆
前のコアキャリアとしては、平均粒径が27μm、比表
面積0.14m2/gであるCu−Znフェライト(F
23;CuO:ZnOのそれぞれの金属酸化物のモル
比が2.1:1:1)を用意した。
【0115】(樹脂被覆磁性粒子製造例1)上記フェラ
イトコア100重量部に対して0.05重量部のチタネ
ート系カップリング剤をメチルエチルケトン溶媒に溶解
させ、その溶液中に前記磁性粒子を添加し、撹拌して磁
性粒子表面に有機質の被膜を形成させた。撹拌後、磁性
粒子を取り出し、加熱乾燥を行い溶媒を除去し樹脂被覆
磁性粒子1を得た。
【0116】(樹脂被覆磁性粒子製造例2)製造例1の
カップリング剤をアミノシランカップリング剤にした以
外は製造例1と同様の方法で作製し被覆磁性粒子2を得
た。
【0117】(樹脂被覆磁性粒子製造例3)上記フェラ
イトコア表面に、熱架橋型のシリコーン樹脂にガラスビ
ーズを用いてペイントシェーカーでカーボンブラックを
分散させた導電性キシレン溶液(磁性粒子100重量部
に対してシリコーン樹脂1重量部、カーボンブラック
0.01重量部)中に磁性粒子を添加し、撹拌して磁性
粒子表面に導電性有機質の被膜を形成させた。撹拌しな
がら加熱し、溶剤を除去した後に磁性粒子を取り出し、
さらに180℃で加熱処理を行い、樹脂被覆磁性粒子3
を得た。
【0118】(樹脂被覆磁性粒子製造例4)製造例1の
カップリング剤をフッ素炭素鎖含有アルミニウム系カッ
プリング剤、溶剤をエタノールにした以外は製造例1と
同様の方法で作製し被覆磁性粒子4を得た。
【0119】(樹脂被覆磁性粒子製造例5)上記コア磁
性粒子表面に、磁性粒子に対して1重量部のテフロン
(登録商標)を分散させた半導電性のフッ素ゴムを添加
し、撹拌して磁性粒子表面に導電性有機質の被膜を形成
させた。撹拌しながら200℃、30分加熱して取り出
し、樹脂被覆磁性粒子5を得た。
【0120】(樹脂被覆磁性粒子製造例6)上記フェラ
イトコア表面に、熱架橋型シリコーン樹脂を溶解させた
キシレン溶液(磁性粒子100重量部に対してシリコー
ン樹脂2重量部)中に磁性粒子を添加し、撹拌して磁性
粒子表面に導電性有機質の被膜を形成させた。撹拌しな
がら加熱し、溶剤を除去した後に磁性粒子を取り出し、
さらに180℃で加熱処理を行い樹脂被覆磁性粒子6を
得た。
【0121】(樹脂被覆磁性粒子製造例7)フェライト
コア表面に、熱架橋型シリコーン樹脂にガラスビーズを
用いてペイントシェーカーでカーボンブラックを分散さ
せた導電性キシレン溶液(磁性粒子100重量部に対し
てシリコーン樹脂1重量部、カーボンブラック0.1重
量部)中に磁性粒子を添加し、撹拌して磁性粒子表面に
導電性有機質の被膜を形成させた。撹拌しながら加熱
し、溶剤を除去した後に磁性粒子を取り出し、さらに1
80℃で加熱処理を行い樹脂被覆磁性粒子7を得た。
【0122】上記樹脂被覆磁性粒子1〜7と画像形成時
に使用するトナーが摺擦することによって、トナーに生
じる摩擦帯電極性、摩擦帯電量を測定した結果を以下に
示す。測定方法は本文に記載と同様の方法で行った。
【0123】
【表1】 またそれぞれの樹脂被覆磁性粒子の動的抵抗の抵抗値を
図4に示す。抵抗測定は15℃、相対湿度10%環境下
で行った。
【0124】また、現像剤については平均粒径が35μ
mの表面がフッ素樹脂で被覆されたCu−Znフェライ
トキャリアとそのキャリアに対してネガ帯電性の非磁性
トナーからなる現像剤を用い、2成分現像法とした。ト
ナーとキャリアは重量比で5:100の比率で混合し
た。
【0125】(感光体製造例1)感光体は負帯電用の有
機光導電性物質を用いた感光体(以下OPC感光体)で
あり、φ30mmのアルミニウム製のシリンダー上に機
能層を5層設ける。
【0126】第1層は導電層であり、アルミニウムシリ
ンダーの欠陥等をならすため、またレーザ露光の反射に
よるモアレの発生を防止するために設けられている厚さ
約20μmの導電性粒子分散樹脂層である。
【0127】第2層は正電荷注入防止層(下引き層)で
あり、アルミニウム支持体から注入された正電荷が感光
体表面に帯電された負電荷を打ち消すのを防止する役割
を果たし、6−66−610−12−ナイロン樹脂とメ
トキシメチル化ナイロンによって106Ωcm程度に抵
抗調整された厚さ約1μmの中抵抗層である。
【0128】第3層は電荷発生層であり、ジスアゾ系の
顔料を樹脂に分散した厚さ約0.3μmの層であり、レ
ーザ露光を受けることによって正負の電荷対を発生す
る。
【0129】第4層は電荷輸送層であり、ポリカーボネ
ート樹脂にヒドラゾンを分散した厚さ25μmの層であ
り、P型半導体である。従って、感光体表面に帯電され
た負電荷はこの層を移動することはできず、電荷発生層
で発生した正電荷のみを感光体表面に輸送することがで
きる。
【0130】第5層は電荷注入層であり、光硬化性のア
クリル樹脂にSnO2超微粒子、さらに接触帯電部材と
感光体との接触時間を増加させて、均一な帯電を行うた
めに粒径約0.25μmと四フッ化エチレン樹脂粒子を
分散したものである。具体的には、アンチモンをドーピ
ングし、低抵抗化した粒径約0.03μmのSnO2
子を樹脂に対して100質量パーセント、さらに四フッ
化エチレン樹脂粒子を20質量パーセント、分散剤を
1.2質量パーセント分散したものである。
【0131】このようにして調合した塗工液をスプレー
塗工法にて厚さ約2.5μmに塗工して電荷注入層とし
た。
【0132】これによって感光体表面層の体積抵抗値は
電荷輸送層単体の場合の1×1015Ωcmであったのに
比べ、感光体表面の抵抗は、5×1012Ωcmにまで低
下した感光体1を得た。
【0133】(感光体製造例2)感光体製造例1で第5
層を設けない4層ドラムである感光体2を得た。
【0134】(感光体製造例3)(感光体製造例1)の
第5層を、アンチモンをドーピングし、低抵抗化した粒
径約0.03μmのSnO2粒子を光硬化性のアクリル
樹脂に対して300質量パーセント分散したものを加え
たこと以外は、(感光体製造例1)と同様に感光体を作
成した。
【0135】これにより、感光体表面層の体積抵抗値
は、2×107Ωcmにまで低下した感光体3を得た。
【0136】(感光体製造例4)(感光体製造例1)の
第5層を、アンチモンをドーピングし、低抵抗化した粒
径約0.03μmのSnO2粒子を分散しなかったこと
以外は、(感光体製造例1)と同様に感光体を作成し
た。
【0137】これにより、感光体表面層の体積抵抗値
は、2×1015Ωcmにまでした感光体4を得た。
【0138】以下に本発明の実施例を具体的に示すが、
これらに限られるものではない。
【0139】本発明の画像形成方法が適用される電子写
真装置の概略図を図1に示す。
【0140】電子写真装置としてレーザビームを用いた
デジタル複写機(キャノン社製:GP55)を用意し
た。該装置の概略は、感光体の帯電手段としてコロナ帯
電部材を備え、現像手段として1成分ジャンピング現像
方法を採用した1成分現像器を備え、転写手段としてロ
ーラー転写帯電器、ブレードクリーニング手段、帯電前
露光手段を備える。また、感光体帯電器及び、クリーニ
ング手段、感光体は1体型のユニットとなっている。プ
ロセススピードは150mm/sである。該装置を以下
のように改造を施し、クリーナーレスシステムの画像形
成装置とした。
【0141】現像部分を1成分のジャンピング現像か
ら、上述の2成分現像剤を使用可能にした改造を施し、
さらに帯電部分にマグネットローラーを内包したΦ16
導電性非磁性スリーブを配し、帯電用磁気ブラシを形成
する。さらに、コロナ帯電器を用いた転写手段をローラ
ー転写方式に変更し、帯電前露光手段とクリーニングブ
レードを取り除いた、マイナス帯電性の感光体及びマイ
ナス帯電性のトナーを用いた反転現像のクリーナーレス
システムの電子写真装置を用意した。
【0142】帯電部分は磁気ブラシとして穂立ちさせる
ための非磁性の表面をブラスト処理したアルミニウム製
の導電スリーブと、これに内包されるマグネットロール
を用い、該磁性粒子保持スリーブと感光体との間隙は約
500μmとし、磁性粒子をスリーブ上にコートした。
またマグネットロールは固定、スリーブ表面が感光体表
面の周速に対して逆方向に回転するようにし、感光体と
磁気ブラシが均一に接触するように設定した。
【0143】また帯電部材である磁性粒子を感光体との
間に幅約3mmの帯電ニップが形成されるように導電性
非磁性スリーブ上に装着し、この状態において、該帯電
器を200mm/sの周速において150mm/sの周
速にて回転する感光体と対抗に回転させ、帯電を行っ
た。
【0144】現像バイアスは−500Vの直流成分に1
000Vpp/3kHzの矩形波を重畳する。
【0145】(評価方法1)上記の画像形成装置を用い
て、15℃、相対湿度10%環境下でA4縦サイズ画像
において、画像の先端に幅2cmのベタ画像、その直後
以降はベタ白画像の画出しを行い、ベタ黒画像から感光
体1周目にあたる白部の部分に帯電部材を通過した転写
残トナーの影響が現れ、帯電部材で回収が良好に行われ
れば白部画像上のカブリの発生は抑制され、回収不良だ
とかぶり画像が発生する。この部分のカブリを測定し
た。カブリは反射濃度計(TOKYO DENSHOK
U(株)製、REFLECTOMETER MODEL
TC−6DS)を用いて測定し、画出し後の白地部反
射濃度最悪値をDs、画出し前の用紙の反射濃度平均値
をDrとした時の(Ds−Dr)をカブリ量とした。評
価は以下の通り ○:良好(3%以下)、△:(実用下限)、×:実用不
可(5%を越える) (評価方法2)上記の電子写真装置を用い、15℃、相
対湿度10%環境下でA4ベタ画像連続3000枚の画
出し耐久を行い、耐久後の画像評価を評価方法1と同様
な方法で評価した。
【0146】(評価方法3)評価方法2と同様の耐久を
行い、感光体への帯電性を帯電部材に−700Vの直流
電圧を印加し、0Vであった感光体の1周目の表面電位
と、2周目以降の飽和電位を測定し、飽和電位と1周目
電位の電位差(電位の収束性)を測定し、耐久性の評価
を、耐久前後での飽和電位と1周目電位の電位差の差を
帯電性の低下として以下の評価項目に従ってい評価をし
た。
【0147】 ○:耐久後の帯電性が耐久前に比べて30V以下の範囲
の低下 ○△:耐久後の帯電性の耐久前に比べて30〜50Vの
範囲の低下 △:耐久後の帯電性の耐久前に比べて50〜90Vの範
囲の低下(実用下限レベル) ×:耐久後の帯電性の耐久前に比べて90V以上の低下 (評価方法4)感光体1の感光体を使用し、感光体上の
感光層を1mm2 程度剥ぎ取りアルミ基層を露出させた
状態の欠陥感光体を用いて、画出しを行い、絶縁破壊に
よる帯電不良による画像不良の程度を以下の評価項目に
従ってって評価を行った。
【0148】 ○:優秀(画像不良が感光体の欠陥部分にとどまってい
る) ×:実用不可(画像不良が画像全体に拡がっているも
の) (評価方法5)電位が横方向に流れることによる画像流
れの評価を文字画像によって、以下の評価項目に従って
って評価を行った。
【0149】 ○:優秀(画像流れ未発生) ×:実用不可(画像流れ発生) (実施例1〜9)以下に実施例に使用した磁気ブラシの
摩擦帯電極性の異なる2種の磁性粒子(樹脂被覆磁性粒
子1〜5)の混合比率と、磁性粒子を混合した状態の磁
性粒子とトナーが摺擦することによってトナーに生じる
摩擦帯電量を示し、本文中の測定方法に評価方法にそっ
て評価をした結果を表5にまとめる。一次帯電バイアス
は−700Vの直流電圧として評価し、用いた感光体は
感光体1で評価を行った。また磁気ブラシの抵抗値は樹
脂被覆磁性粒子1〜5がそれぞれ印加電界50000V
/cmまで104〜1010Ωcmの範囲にあるため、両
者を混合した磁気ブラシの抵抗もこの範囲の中に存在す
る。
【0150】
【表2】 (実施例10〜11)上記実施例番号1と3の混合磁気
ブラシを用い、用いた感光体を感光体2とし、印加電圧
−700Vdc、1.8kVpp、2kHzで上記と同
様の評価を行った。結果を表5にまとめる。
【0151】(比較例1〜4)以下に比較例に使用した
磁気ブラシの摩擦帯電極性の異なる2種の磁性粒子(樹
脂被覆磁性粒子1〜5)の混合比率と、磁性粒子を混合
した状態の磁性粒子とトナーが摺擦することによってト
ナーに生じる摩擦帯電量を示し、本文中の測定方法に評
価方法にそって評価をした結果を表5にまとめる。一次
帯電バイアスは−700Vの直流電圧として評価し、用
いた感光体は感光体1で評価を行った。また磁気ブラシ
の抵抗値は樹脂被覆磁性粒子1〜5がそれぞれ印加電界
5000V/cmまで104〜1010Ωcmの範囲にあ
るため、両者を混合した磁気ブラシの抵抗もこの範囲の
中に存在する。
【0152】
【表3】 (比較例5)実施例番号1の磁性粒子混合磁気ブラシを
用い、感光体として感光体2を用いた以外は比較例1と
同様の評価を行った。結果を表5にまとめる。
【0153】(比較例6)実施例番号1の磁性粒子混合
磁気ブラシを用い、感光体として感光体3を用いた以外
は比較例1と同様の評価を行った。結果を表5にまとめ
る。
【0154】(比較例7、8)以下に比較例5、6に使
用した磁気ブラシの摩擦帯電極性の異なる2種の磁性粒
子の混合比率と、磁性粒子を混合した状態の磁性粒子と
トナーが摺擦することによってトナーに生じる摩擦帯電
量を示し、本文中の測定方法に評価方法にそって評価を
した結果を表5にまとめる。一次帯電バイアスは−70
0Vの直流電圧として評価し、用いた感光体は感光体1
で評価を行った。また比較例9、10で用いる混合磁気
ブラシの抵抗値は図5に示す。
【0155】
【表4】
【0156】
【表5】
【0157】
【発明の効果】上述したように、本発明では、導電性支
持体上に感光層を有する電子写真感光体に帯電部材を接
触させて電圧を印加することによって感光体を帯電させ
る工程、像露光を行うことにより感光体上に静電潜像を
形成する潜像形成工程、この静電潜像をトナー担持体上
トナーによって可視化する現像工程、これを転写材に転
写する工程を有し、転写工程の後、感光体上に残余する
トナーを現像工程により回収し、現像工程が反転現像に
よることを特徴とする画像形成方法において、接触帯電
部材として磁性粒子で構成される磁気ブラシを用い、磁
気ブラシとトナーが摺擦することによってトナーに生じ
る摩擦帯電極性が画像形成時に感光体上に載せる帯電極
性と同極性あり、かつ、磁気ブラシが、画像形成時に使
用されるトナーに対する摩擦帯電極性の異なる2種類以
上の磁性粒子により構成されていることを特徴とするク
リーナーシステムによる画像形成方法により、画出しを
行っても、転写残トナーが帯電部材で確実に取り込ま
れ、帯電を制御したトナーを感光体に戻すことにより良
好に現像工程を回収されるため、良好な画像が得られ
る。また、帯電部材中への転写残トナーの蓄積が抑制さ
れるため、帯電部材の劣化が抑制され、従って長期にわ
たって良好な帯電性、画像が得られる画像形成方法を提
供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるクリーナーレス電子写真装置の
構成の例を示す図である。
【図2】トナーの摩擦帯電量測定装置の概略図である。
【図3】本発明における帯電部材の体積抵抗率を測定す
る動的抵抗測定装置の構成を示す図である。
【図4】帯電部材である樹脂被覆磁性粒子の体積抵抗と
印加電界の関係を示す図である。
【図5】帯電部材である比較例7、8の磁気ブラシの体
積抵抗と印加電界の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 感光体 2 磁気ブラシ帯電装置 2a 磁性粒子 3 磁石を内包する導電性スリーブ 4 マグローラー 5 露光手段 6 現像手段 7 転写ローラー 8 紙搬送ベルト 9 画像定着手段 20 測定サンプル 21 吸引装置 22 測定容器 23 スクリーン 24 ふた 25 真空計 26 風量調節弁 27 吸引口 28 コンデンサー 29 電位計 31 マグ内包導電性スリーブ 32 金属ドラム 33 ニップ 34 導電性スリーブと金属ドラムのギャップ 35 電流計 36 定電圧装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 溝江 希克 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H003 AA12 BB11 CC04 EE12 2H032 AA05 BA02 BA03 2H077 AA37 AC16 AD31 AD35 AE06 DB12 EA01 GA17

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に感光層を有する電子写
    真感光体に接触帯電部材を接触させて電圧を印加するこ
    とによって該電子写真感光体を帯電させる工程、像露光
    を行うことにより電子写真感光体に静電潜像を形成する
    潜像形成工程、この静電潜像をトナー担持体上にトナー
    によって可視化する現像工程、現像された像を転写材に
    転写する工程、とを備え、前記転写工程の後に前記電子
    写真感光体上に残余するトナーを前記現像工程により回
    収し、現像工程が反転現像により行われる画像形成方法
    において、前記接触帯電部材として磁性粒子で構成され
    る磁気ブラシを用い、該磁気ブラシとトナーとが摺擦す
    ることによってトナーに生じる摩擦帯電極性が画像形成
    時に感光体上に載せる帯電極性と同極性であり、かつ、
    該磁気ブラシが、画像形成時に使用されるトナーに対す
    る摩擦帯電極性の異なる2種類以上の磁性粒子により構
    成されていることを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 前記接触帯電部材である磁気ブラシを構
    成する磁性粒子が、磁性粒子とトナーとが摺擦すること
    によって生じるトナーの摩擦帯電極性が画像形成時に感
    光体上に載せる帯電極性と同極性を示す磁性粒子をAと
    し、逆極性を示す磁性粒子をBとし、トナーのそれぞれ
    の磁性粒子に対する摩擦帯電量の絶対値をA1、B1と
    した場合、その摩擦帯電量の絶対値が A1>B1 である請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 前記接触帯電部材である磁気ブラシを構
    成する摩擦帯電極性の異なる磁性粒子(A、B)の摩擦
    帯電量の絶対値A1とB1の比率が 1<(A1/B1)<100 である請求項2に記載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 前記接触帯電部材である磁気ブラシを構
    成する摩擦帯電極性の異なる磁性粒子(A、B)の混合
    比率が 0.01<(A/B)<100 である請求項2に記載の画像形成方法。
  5. 【請求項5】 前記電子写真感光体が、その支持体より
    最も離れた位置に、1×108〜1015Ωcmの体積抵
    抗値を有する電荷注入層を有する請求項1〜4のいずれ
    か1項に記載の画像形成方法。
  6. 【請求項6】 前記電荷注入層が、光透過性で絶縁性の
    バインダーに、導電性微粒子を分散させたものである請
    求項5に記載の画像形成方法。
  7. 【請求項7】 前記電荷注入層に含有される導電性微粒
    子が、SnO2を主成分とする請求項6に記載の画像形
    成方法。
  8. 【請求項8】 前記電荷注入層が潤滑性粉体を含有して
    いる請求項5〜7のいずれか1項に記載の画像形成方
    法。
  9. 【請求項9】 前記潤滑性粉体がフッ素系樹脂、シリコ
    ーン系樹脂、またはポリオレフィン系樹脂である請求項
    8に記載の画像形成方法。
  10. 【請求項10】 前記接触帯電部材である摩擦帯電極性
    の異なる2種類以上の磁性粒子で構成される磁気ブラシ
    に印加する印加電圧をV、前記電子写真感光体と前記接
    触帯電部材のニップ部に突入する際の前記電子写真感光
    体上の電位をVD、前記接触帯電部材の電圧印加部分と
    前記電子写真感光体との距離をdとした電子写真帯電装
    置における画像形成方法において、前記接触帯電部材の
    抵抗が、該接触帯電部材の、帯電部材を導体の回転体の
    基体に接触させた動的抵抗測定方法における体積抵抗値
    が、(V−VD)/d及びV/dのいずれか高い方の電
    界をV1(V/cm)とした時、20〜V1(V/c
    m)の印加電界範囲中において、104Ωcm〜1010
    Ωcmの範囲内である請求項1〜9のいずれか1項に記
    載の画像形成方法。
  11. 【請求項11】 前記接触帯電部材である摩擦帯電極性
    の異なる2種類以上の磁性粒子で構成される磁気ブラシ
    の電圧印加部分と感光体に接する部分との抵抗値が、帯
    電部材を導体の回転体の基体に接触させた動的抵抗測定
    方法において、(V−VD)/d及びV/dのいずれか
    高い方の電界をV1(V/cm)とした時、20〜V1
    (V/cm)の印加電界範囲中において、104〜10
    10Ωの範囲中である請求項1〜10のいずれか1項に記
    載の画像形成方法。
  12. 【請求項12】 前記接触帯電部材である摩擦帯電極性
    の異なる2種類以上の磁性粒子で構成される磁気ブラシ
    の抵抗値の印加電界依存性が(V−VD)/d及びV/
    dのいずれか高い方の電界をV1(V/cm)とした
    時、20〜V1(V/cm)の印加電界範囲中におい
    て、最大抵抗値をR1、最低抵抗値をR2とした時、R
    1/R2≦1000の範囲である請求項1〜11のいず
    れか1項に記載の画像形成方法。
  13. 【請求項13】 前記接触帯電部材である摩擦帯電極性
    の異なる2種類以上の磁性粒子で構成される磁気ブラシ
    が、前記電子写真感光体に対して周速差をもって移動す
    る請求項1〜12のいずれか1項に記載の画像形成方
    法。
  14. 【請求項14】 前記接触帯電部材である摩擦帯電極性
    の異なる2種類以上の磁性粒子で構成される磁気ブラシ
    の磁性粒子の平均粒径が5〜200μmである請求項1
    〜13のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  15. 【請求項15】 前記接触帯電部材である摩擦帯電極性
    の異なる2種類以上の磁性粒子で構成される磁気ブラシ
    の磁性粒子が、コア材上にそれぞれ異なる材料により形
    成される表面層を有する請求項1〜14のいずれか1項
    に記載の画像形成方法。
  16. 【請求項16】 前記接触帯電部材である摩擦帯電極性
    の異なる2種類以上の磁性粒子で構成される磁気ブラシ
    の磁性粒子の表面層が、それぞれ異なる材料である導電
    性樹脂、あるいは導電性粒子及び結着樹脂を含有する請
    求項1〜15のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  17. 【請求項17】 前記接触帯電部材中に保持し、かつ非
    画像形成時に該接触帯電部材より前記電子写真感光体上
    にトナーを吐き出させる工程が、前記接触帯電部材に印
    加される電圧が、画像形成時と、非画像形成時で異な
    り、電圧を変化させることにより行われる請求項1〜1
    6のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  18. 【請求項18】 前記接触帯電部材に印加される電圧
    が、画像形成時には直流電圧に交流電圧を重畳した電圧
    であり、非画像形成時には直流電圧のみの印加である請
    求項1〜17のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  19. 【請求項19】 前記画像形成方法において、非画像形
    成時の現像工程部での感光体上の電位の絶対値Q1と非
    画像形成時に現像工程部に印加されるDC電圧の絶対値
    Q2がQ1>Q2の関係となるような印加電圧である請
    求項1〜18のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  20. 【請求項20】 前記転写工程が接触転写手段による請
    求項1〜19のいずれか1項に記載の画像形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023058573A1 (ja) * 2021-10-07 2023-04-13 キヤノン株式会社 現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置

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