JP2000266446A - 冷凍冷蔵庫の使用方法 - Google Patents

冷凍冷蔵庫の使用方法

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JP2000266446A
JP2000266446A JP2000066400A JP2000066400A JP2000266446A JP 2000266446 A JP2000266446 A JP 2000266446A JP 2000066400 A JP2000066400 A JP 2000066400A JP 2000066400 A JP2000066400 A JP 2000066400A JP 2000266446 A JP2000266446 A JP 2000266446A
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temperature
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freezing
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Toshie Hiraoka
利枝 平岡
Keiji Oya
恵司 大矢
Yuki Nagai
由紀 永井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食品の保存期間を1週間以上確保するととも
に、解凍や小分けの手間を少なくする温度帯を提供する
こと。 【解決手段】 最大氷結晶生成帯以下でかつ冷凍温度帯
以上の新温度帯冷凍室をもつ貯蔵室を備えたもの。ま
た、新温度帯室を冷蔵室、氷温室、野菜室、冷凍室の各
温度帯に変化出来る切替室の一温度帯に追加したもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷蔵庫に新温度帯
冷凍室もしくは切替室の一温度帯に新温度帯冷凍室を設
けた冷凍冷蔵庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図30は例えば特公平4−27475号
に示された冷蔵庫の断面図である。図において200は
冷凍室、100は冷蔵室、700は氷温室、400は野
菜室であり、外箱と内箱の間に断熱材を発泡充填して形
成される庫内は複数の貯蔵室に仕切られ、各貯蔵室の温
度帯は異なるものとなっている。また、2はファン、3
は冷却器で、冷却器3で冷却された冷気の一部はファン
2により冷凍室200に吹き出され、また残りの冷気は
冷蔵室100及び氷温室700、野菜室400へ吹き出
される。各貯蔵室の温度帯は例えば、冷凍室200が−
18℃〜−20℃、冷蔵室100は3℃〜5℃、氷温室
(チルド室またはパーシャル室)700は0℃〜−3
℃、野菜室400は3℃〜7℃に設定されており、主に
食品の保存期間と種類を考慮して温度帯が決められてい
る。特に、氷温室は冷蔵室や野菜室に比べ保存期間が長
く約1週間の保存が可能となる。さらに冷凍室において
は凍結させることにより約1ヶ月程度の長期保存も可能
となる。
【0003】また、近年、二人世帯以下の増加や少子化
傾向に伴う女性の就業割合が増加してきており、家事労
働のさらなる軽減が望まれていることからも、前記氷温
室や冷凍室の使用頻度が高まっている。
【0004】しかしながら、例えば氷温室700におい
てはその温度帯が0℃〜−3℃であり、その温度は食品
中の水分が凍り始める温度で物質の変化が起きやすく不
安定な状態の最大氷結晶生成帯である−1℃〜−5℃に
含まれる可能性が十分にあることを考えると長期的な食
品保存に対して適切な温度とは言えない。
【0005】また、前記のように女性の就業率が増加し
たことにより週末のまとめ買いの割合も増えてきてい
る。このような場合、例えば肉や魚を1週間分購入する
ことが十分考えられるが、急な予定変更や使う量の変更
等により使い切る予定であった肉や魚が1週間では使い
きれない場合が往々にして出てくる。このような時、氷
温室での1週間保存では十分でなく、安全を考慮して冷
凍室へ食品を収納することが多くなる。
【0006】一方、冷凍室では食品を凍結させることで
前記氷温室よりも十分長い保存期間を有することができ
るが、−18℃まで温度を下げることにより、食品の水
分を完全に凍結させてしまうため、食品の表面を傷めて
しまったり味が落ちてしまう場合もある。さらに、食品
を完全に凍結させるため、調理時に解凍をすることが必
要となる。この場合、自然解凍もしくは電子レンジ等に
より解凍を行うことが多いが、自然解凍の場合1時間以
上の時間が必要となる場合も多く、解凍に非常に手間が
かかる。また、電子レンジによる解凍においては時間は
早いものの食品表面から徐々に解凍していくため、食品
の中央が解凍するころには表面に熱が加わり過ぎて失敗
するケースもよくある。また、このように解凍する場
合、食品を凍結させる前に次に使う分を小分けしておか
ないと凍結させてからでは堅くて小分けできないためす
べてを一度解凍する必要がある。このように、使わない
分を一旦解凍して再度凍結させるような手順を繰り返す
ことにより食品の鮮度が劣化するのはもちろんのこと、
解凍や調理に非常に手間がかかり、家事労働の軽減に対
しては相反することになってしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の冷蔵庫は、以上
のように構成されているため、氷温室では最大氷結晶生
成帯(−1℃〜−5℃)で食品が保存される可能性があ
り、鮮度が劣化しやすいといった問題があった。
【0008】また、氷温室のように1週間の保存期間で
は環境の変化から足りなくなってきているという問題も
ある。
【0009】また、冷凍室での食品保存の場合、食品を
完全に凍結させてしまうため、食品の表面を傷めてしま
うという問題があった。
【0010】さらに、食品を完全に凍結させてしまうこ
とにより調理時に解凍することが必要となり、解凍時に
失敗したり手間がかかるという問題があった。
【0011】また、食品を一度に凍結してしまっては少
量使う場合にすべてを解凍する必要があり、使わない分
においては再度凍結させ鮮度を劣化させてしまうといっ
た問題があった。
【0012】この発明は前記のような問題点を解決する
ためになされたもので、氷温室よりも食品の保存期間が
長く、食品の劣化が少なく保存ができるような新温度帯
冷凍室の貯蔵スペースを設けることを目的としている。
また、使い勝手が良く、かつ、調理に無駄な時間を使わ
ないような食品保存状態を提供する冷凍冷蔵庫を得るこ
とを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明に係る冷凍冷蔵
庫の使用方法は、一つまたは複数の温度帯をもった食品
を貯蔵する貯蔵室を備えた冷蔵庫において、最大氷結晶
生成帯以下で冷凍温度帯より上の温度帯の貯蔵室である
新温度帯冷凍室に切替可能な冷蔵庫の使用方法であっ
て、貯蔵室に食品を保存し、保存期間に応じて前記貯蔵
室の温度を新冷凍温度帯へ切替設定し、切り替わった新
冷凍温度帯の前記貯蔵室から食品を取り出して調理可能
とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態1を図を用いて説明する。図1はこの発明の
実施の形態1を示す図で冷蔵庫の正面図である。図にお
いて、1は冷蔵庫本体であり、冷蔵庫本体1の最上部に
開閉ドアを備えて配置される冷蔵室100と、冷蔵室1
00の下方に配置される引き出しドアを備えた冷凍室2
00と、最下部に配置される引き出しドアを備えた、通
常の冷凍温度(−18℃)より高い温度の冷凍室であ
る、ソフトフリージングする新温度帯冷凍室300と、
新温度帯冷凍室300と冷凍室200の間に配置される
引き出しドアを備えた野菜室400で構成される。
【0015】冷凍室200には収納ケース201が設置
されており食品を収納することができる。新温度帯冷凍
室300にも収納ケース301が設置されており食品を
収納することができる。野菜室400にも同様に収納ケ
ース401が設置されており食品を収納することができ
る。
【0016】図2は発明の実施の形態1における風路の
構成を示す冷蔵庫の側面断面図である。冷却器3で冷却
された冷気はファン2によって冷蔵庫本体1内に循環さ
れる。その冷却された冷気は新温度帯冷凍室送風路5を
通り新温度帯冷凍室300に送風される。また、冷凍室
送風路4を通り、冷凍室200に送風される。冷凍室送
風路4を通った一部の冷気は更に上段の冷蔵室へと送風
され冷蔵室100を冷却する。野菜室400は冷蔵室1
00の戻り冷気を冷蔵室用帰還路6より循環させ冷却さ
れ、そして、野菜室用帰還路7より冷却器室3に戻され
る。そして新温度帯冷凍室300の戻り冷気は他の貯蔵
室の冷気帰還路とは独立に設けられ却室3に戻される。
【0017】ここで、新温度帯冷凍室300につき説明
する。図3は食品の表面色の変化の度合い(メト化)の
反応速度と保存温度の関係を示す図である。縦軸はメト
化の反応速度で、横軸は食品保存温度を示している。横
軸の下には、食品の保存期間と食品の解凍の手間を示し
ている。メト化の反応速度は、食品中の水分が凍り始め
る温度である−1℃〜−5℃の最大結晶生成帯にて最大
になり、この温度帯では、食品の物質変化が起きやすく
不安定な状態となり、表面色が悪くなる、すなわち、食
品の細胞が傷んでしまい味が落ちる。そこで、本発明で
は、この最大結晶生成帯を避けて食品を保存するため、
新温度帯冷凍室の温度を−5℃以下に設定した。また、
冷凍温度帯(−18℃以下)では保存期間は長いが、解
凍の手間は非常にかかるので、冷凍温度帯を避けて食品
を保存するために、例えば−15℃より上に設定した。
以上より、新温度帯冷凍室300の食品は、例えば−5
℃〜−15℃で保存されるため、冷凍室での保存食品の
ようにカチカチに堅く凍らず、包丁や人間の手等で小分
けができる程度にやわらかく凍り(ソフトフリージン
グ、やわらか冷凍、切れちゃう冷凍)、また、食品の保
存期間を1週間以上とし、氷温室よりも食品を良い状態
で長持ちさせることができる。
【0018】図4、図5は食品の温度と切断荷重の関係
を表したテ゛ータで、実際に人間が食品を包丁等で切断した
時の感覚(やや硬い、ちょうど良い、やわらか過ぎ)と
の関係を含め示したものである。図4は食品がマグロ
肉、図5は食品が豚肉の結果であるが、多くの食品につ
いて温度が−5℃〜−7℃でちょうど良い硬さ、若しく
はちょっと硬い硬さの切断可能な凍結状態となることが
分かった。そして、その荷重は5〜6kg程度である。
【0019】表1は各保存温度の保存室における各食品
の保存可能期間を示す。保存室はチルド室(約0℃)、
パーシャル室(約−3℃)、新温度帯室(約−7℃)の
例を示している。
【0020】
【表1】
【0021】表1では、刺身用の魚(マグロ刺身用)、
加熱調理用の魚(マグロ加熱調理用)、加熱調理用の肉
(ひき肉加熱調理用)、ブランチング済みの(茹でた)
野菜(ブロッコリ)、缶詰等の加工品(ミートソース)
の各判定基準における保存可能期間(日)を示してい
る。判定基準は、官能評価点基準(腐敗、異臭・変
色あり、可食限界、わずかに異臭・変色あり、異
臭・変色無し)、K値基準、表面菌数基準、生菌数基準
のうち必要なものを用いる。通常、K値においては20
%以内が生食可能で60%以内が加熱処理にて可食限
界、表面菌数について104個が可食限界、生菌数につ
いては106個が可食限界であると判断されるため、そ
の限界値までの日数を求めた。尚、K値とはATP(ア
デノシン3リン酸)関連物質比で、食品の鮮度指標であ
る。マグロ刺身用の保存可能期間は、判定基準が官能評
価点、K値20%の時の各保存温度における日数を示
している。また、マグロ加熱調理用の保存可能期間は、
判定基準が官能評価点、K値60%、表面菌104
の時の各保存温度における日数を示している。また、ひ
き肉加熱調理用、ブランチング済みのブロッコリ、市販
缶詰を再加熱したミートソースの保存可能期間は、判定
基準が官能評価点、生菌数106個の時の各保存温度
における日数を示している。表1の下線部は、各判定基
準での保存可能期間(日数)を比べ最も短いものであ
り、例えばマグロ刺身用の新温度帯室では官能評価点基
準で14日、K値基準では30日となり、最短保存可能
期間(下線部)は14日となる。以上より、新温度帯
(約−7℃)で、刺身用などの生食用で2週間以上、加
熱食用では3週間以上と、2〜3週間は十分に保存が可
能であると判断された。また、新温度帯の保存期間もチ
ルドの温度帯よりも3倍以上、パーシャルの温度帯より
も2倍以上の日数が保存可能であり優位であることが確
認された。尚、野菜や加工品については、共に35日以
上となっているが、実使用においては、その食品の初期
品質についてさまざまなためより低温である新冷凍温度
帯での保存が、小分け、解凍などの使い勝手面および保
存面において優位性があることは言うまでもない。
【0022】次に冷凍食品の解凍時間について示す。表
2は−18℃で保存した食品が切断可能になるまでに必
要な時間を解凍方法(冷蔵室、室温、レンジ)別に示し
た表、表3は−7℃で保存した食品と、−18℃で保存
した食品をレンジで解凍した時の食品表面温度を示した
表である。
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】表2に示すように、冷蔵室解凍や室温解凍
では、それぞれ解凍時間が必要である為あらかじめ取り
出しておくなど、手間と時間がかかる。また、レンジ解
凍の場合は手間だけ必要で時間はかからない。本発明の
−7℃で保存した場合には取り出してすぐに食品の切断
が可能であるため待ち時間としてはゼロである。表3に
示すように、−7℃で保存した食品はレンジ解凍時の食
品表面温度も最高値が0℃であり、−18℃で保存した
食品のレンジ解凍時の温度3℃、6℃、9℃に比べはる
かに低く、解凍したことによる食品劣化が少ない。図6
は−7℃で保存した食品を室温に取り出した場合の食品
の表面温度分布、図7は−18℃で保存した食品を電子
レンジ解凍した場合の食品の表面温度分布である。図6
では肉の全面が同じ色になっており食品表面温度が全体
に同じである。図7では色がばらついてムラがあり、食
品表面温度の分布幅も大きくなっている。また図6に比
べると全体的に温度が高く、ひき肉の電子レンジ解凍で
は、脂肪の部分が選択的に加熱され易いため、その部分
の温度が高くなっている。尚、同じ食品であっても保存
温度により解凍後の表面温度分布は変わってくる。以上
より、−7℃で保存した食品は電子レンジ等を使用せず
解凍できる(解凍しなくてもそのまま使える)ので、−
18℃で保存したものをレンジ解凍する時の温度ムラ
や、解凍し過ぎによる失敗はない。以上は切断可能な温
度に解凍するまでの時間について、その優位性を示した
が、取り出してすぐに切断が可能であるということは、
例えばひき肉などを取り出して細かく切断することで空
気に触れる面積が拡大し、より解凍が促進されるという
効果があるため、さらに生の状態まで解凍する際にも、
取り出してすぐに切断できると言うことが使い勝手上に
おいて家事労働時間低減の効果があると言える。
【0026】次に、新温度帯冷凍室300の温度の設定
方法につき説明する。図8は新温度帯冷凍室300の温
度設定装置である。302は新温度帯冷凍室300内に
設けられた温度検知用サーミスタ(温度検知手段)、3
03は設定抵抗、304は新温度帯冷凍室300への冷
気の吹き出しを制御するダンパー(図23の5a)の開
閉の指令を出すマイコンであり、電圧は5V印加されて
いる。ダンパー5aは、新温度帯冷凍室送風路5内に設
け、温度検出用サーミスタ302が所定の設定温度以上
となった場合は、ダンパーを開き冷気の吹出口を開き新
温度帯冷凍室300に冷気を送り温度を調節する。図8
のように新温度帯冷凍室300内に取付けられた温度検
知用サーミスタ302に対し直列に設定抵抗303を設
定しA/D値をマイコン304に入力することにより設
定温度を決定する方法をとる。この場合、コスト的にも
安価に実現できる。尚、設定抵抗を可変式にすることに
より温度設定を連続的に変更でき任意の温度帯に設定可
能となる。他の温度帯の部屋も同様の設定方法で実現が
可能となる。
【0027】本発明の新温度帯の温度選択について述べ
る。この新温度帯は、食品の凍結状態を切断可能な状態
の温度で凍結保存するものであるが、当然食品によって
温度とその凍結状態は異なる。これは、素材レヘ゛ルによる
違いばかりではなく、その加工状態(味付けの仕方、調
理方法など)によっても異なる。特に家庭における食品
の保存はその家庭によってさまざまである。そのため、
保存される食品の種類や加工内容による凍結状態をコン
トロールするためにその温度設定を変えられるように配
慮することが必要である。例えば、肉や魚など素材を中
心とした保存を目的とした場合は、−7℃にコントロー
ルすると良いが、味噌や醤油、塩などにより味付けをし
たもの、脂肪分が多いものについては凍結点が低いた
め、例えば−10℃など素材保存の場合より低めに設定
した方が良い。
【0028】これら実施の形態1のような新温度帯での
食品の保存期間は2週間程度となり、例えば週末のまと
め買いで購入した食品が予定変更等により使い切れなか
った場合でも安心して次の週まで保存できる。また、食
品の水分も完全には凍結させない為、食品の表面を傷め
ることもなく、味が落ちない。よって、水分の多い食品
(例えば、カレー、シチュー、大根おろし、焼きなす
等)もカチカチに冷凍されることもなくなり、スカスカ
になって風味や歯ごたえが台無しになることもない。さ
らに、堅くなるまで凍結せずやわらかく冷凍ができ電子
レンジによる解凍や1時間以上も掛かる自然解凍も必要
とせず、そのまま包丁をいれることも可能となり、解凍
の失敗や手間もなくなる。また、新温度帯冷凍室(ソフ
トフリージングルーム)から取り出した直後でも小分け
可能であるため保存前に小分けする必要もなくここでも
手間を省くことが出来る。また、新温度帯においては、
食品を切断できる保存期間の最も長い冷凍状態である未
凍結状態にするため、バナナ等の果物やプリンヤゼリー
などのデザート類や果汁のジュース等の糖分の多い食品
は、未凍結状態のシャーベット状等になり、ソフトフリ
ージングならではの冷凍、冷蔵とは異なった新食感を得
ることができる。また、糖分の含まれた食品だけではな
く塩分の含まれた、例えばタラコや塩シャケやスポーツ
ドリンク等も同様である。さらに、通常のビール(アル
コール度5%程度)であれば凍結することもなく、冷凍
室のように収納したことを忘れて破裂させてしまうよう
なこともない。実験では−7℃以上では凍結しなかっ
た。また、新温度帯冷凍帯での食品の保存は、新温度冷
凍帯の冷却速度がパーシャル室(氷温室)やチルド室に
比べて早いこともあり、栄養価としてのビタミンが減少
するまでの期間が長く、おいしさとしての風味変化を感
じるまでの期間も長く風味や栄養価が保たれる。例え
ば、いちご等の食品の変色を示す指標であるアントシア
ンの減少量も少なく、ほうれん草等の食品の変色を示す
指標であるクロロフィルの変化速度も遅くなり、食品の
品質も保たれる。
【0029】一般に最大氷結晶生成帯(−1℃〜−5
℃)の通過スヒ゜ート゛が遅くなると食品の保存品質、特にタ
ンパク質の変性に影響を与えると言われている。これ
は、通過スヒ゜ート゛が遅い場合、氷結晶が大きく成長し、食
品の細胞膜を破壊するため、解凍後のドリップ量が多く
なる(旨味が流れ出る)または、歯ごたえが悪くなるな
どの影響があると言うものである。図9は牛ステーキ、牛豚
ひき肉を2週間-7℃と-18℃に保存した後、解凍した
食品から流出したドリップ量を測定した値である。ま
た、図10、図11は前記と同様に保存、解凍後、加熱
調理した後の圧縮応力(硬さ)を測定したものである。
図12、図13は前記と同様に保存し、解凍後の牛ステーキ
の筋肉組織の横断面を顕微鏡観察した結果で、黒色部は
筋肉繊維、白色部は結合組成(主成分;コラーゲン)で
ある。それぞれの結果からは、−7℃と−18℃に保存
し解凍した食品はドリップ量の差異もなく、その組織の
状態も大きな差がない。また、歯ごたえを示す圧縮応力
についても差がないなど、定量的な評価においても差が
なく、食品の品質に問題がない。図12、図13の顕微
鏡観察においても組織が規則正しく均一に並んでおり、
細胞膜の破壊等の変化は見られない。また、官能テスト
として食味テストも実施したが、差は感じられないとの
結果を得ている。特にほとんどの場合は味付けを施すた
め、実使用上の問題がないことは明らかである。これ
は、食品中の細胞膜は弾力性があるため氷結晶によっ
て、すぐに破壊されるものではなく、その破壊には時間
経過が大きな要因として考えられるからである。つま
り、2〜3週間という期間においては、氷結晶によって
細胞膜が破壊されるに至らないためと考えられるからで
ある。以上のように本発明にて提案している新冷凍温度
帯における保存は2〜3週間の期間における品質は確保
され、かつ使い勝手の良い温度であり、食品の保存にお
いて既存の温度であるチルト゛(約0℃)やハ゜ーシャル(約-3
℃)と冷凍(約-18℃)による保存に対して、チルト゛やハ
゜ーシャルの使いやすさと冷凍の保存性を有する新しい保存
温度としての保存の新しいコンセフ゜トを作るものである。
【0030】
【表4】
【0031】また、表4は各保存状態(炊飯直後、炊飯
1時間後、5℃、0℃、−7℃、−18℃)における食
品の解凍時間、硬さ、粘りへの影響に関する表、図1
4、図15は表4の硬さ、粘りのデータを棒グラフにし
比較したものである。ご飯の硬さは圧縮応力(g)に
て、ご飯の粘りは引っ張り応力(g)にて示している。
保存温度に対して0℃、5℃で保存したものは硬さが増
し、−7℃、−18℃で保存したものは炊飯1時間後の
状態と同等であり、冷凍でよく保存されたというご飯に
ついてもその品質に問題はないことを確認している。さ
らに、その解凍時間において−18℃に比べ−7℃は時
間が短くできることは、保存性を優先しつつ、エネルギ
ーの節約にもつながると考えられる。当然、これは調理
における加熱においても同様のことが言える。なお、上
記は食品を−7℃で凍結させ、その後も−7℃で保存し
た場合の品質について−18℃の従来の冷凍温度帯との
比較において優位性がある部分と品質的に同等であるこ
とを記載しているが、その食品の使用が2〜3週間以上
先である場合は、まず、−18℃などにより冷凍保存
し、その後、使用したい時期に-7℃に食品を移動し、
完全解凍ではなく−7℃まで解凍した状態にして、小分
けしながら使用することも可能である。これは、従来の
冷凍からでは完全に解凍してしまった場合は、速やかに
食品を使用しなければならないが、−7℃での解凍の場
合は、切断可能な状態までの解凍であるため保存性にお
いても週間単位で可能であるし、切断も可能なことから
冷凍保存する場合の小分けの必要性がなく、使い勝手に
おいてもすぐれている。また、−7℃で小分けしながら
使用したい場合において、しばらくの期間の使用予定が
ない場合は、逆に冷凍に保存を移して、次に使用するま
でより低温で保存することも可能である。また、使用す
る場合には−7℃に移動して使用すれば良い。以上のよ
うに本発明のような完全凍結と解凍の中間的温度帯であ
る新温度帯を設けることによって、食品をより合理的に
活用することが可能である。さらに小人数家族において
は、凍結した塊の肉や魚(販売時に急速凍結して売られ
ている食材)は解凍してしまうと使い切ってしまわなけ
ればならないため、販売単位が大きく、安価であっても
購入できない場合が多かったが、本発明の温度帯におい
ては、小人数であっても半解凍状態で小分けしながら使
用が可能のため、安価に食品の購入も可能となり、今後
の食品購入および流通形態にも影響する温度帯と考えら
れる。
【0032】さらに、以上は一般家庭での活用による合
理性を述べたが、食品加工においても本発明の温度帯に
おいて食品加工をすることによって、より低温で加工
(切断)可能な温度帯での食品保存あるいは加工は、衛
生面、加工面で従来より優れていると言うことができ
る。今、冷凍室に保存した食品を数日後に使用したい場
合、例えばマイコンでタイマーをセットする、または庫
外の表示部をスイッチとし、それを使用したい日や使用
するまでの日数をセットすることにより、自動的に食品
使用時に新冷凍温度帯になるような貯蔵室を設ける。使
用するときには新冷凍温度帯になっている前記冷凍室よ
り食品を取り出し調理可能とする冷蔵庫の使用方法を得
ることができる。例えば、1ヶ月後に使用予定の食品を
貯蔵室に入れタイマーをセットする。ここで、冷凍室温
度帯に貯蔵されていた食品が新冷凍温度になるには1日
程度かかるとし、タイマーには1ヶ月後マイナス1日の
日付(または何日後)を入力とすることにより、使用予
定日にちょうど良い状態の食品が得られる。尚、予定日
は多少変わる可能性もあるので、1ヶ月後マイナス1週
間程度の日程(約3週間後)でタイマーのセットをして
も良い。また、使用予定日を入力すると自動的にちょう
ど良い新冷凍温度帯への移行日程を計算するタイマーに
しても良い。このことにより、簡単な操作(設定)だけ
で、いつでも調理し易い状態に食品をもっていけ、調理
しやすい食品の状態でタイミング良く食品を使うことが
できる。よって、解凍前の仕分け作業や解凍作業がなく
なり無駄が省ける。また、冷蔵室に保存した食品を数日
後に使用したい場合、冷蔵状態より少し凍った加工可能
な冷凍状態にするため、使用日程等の設定をすれば良
い。よって、生の状態よりも肉組織がしっかりしている
ので切断や取り扱いがしやすいことや、低温であるため
細菌類が繁殖しにくいというメリットがあり、当然、食
品の温度を−7℃等の本発明の温度帯にしてもよいが、
作業環境を該当温度にしても良い。
【0033】また、食品の劣化を起こすほとんどの細菌
の増殖を押さえることができる。完全にガチガチに凍ら
さないので、凍結時の細胞破壊が少なく、味・香り・栄
養価が損なわれることを抑える。また、食品をソフトフ
リージングする(やわらかく凍らせる)ことにより、従
来の食品を小分けする時に用いていた解凍のエネルギー
を無駄に使うことがなくなり、省エネルギーとなる。ま
た、解凍の手間も省け、従来の食品を冷蔵庫から取り出
し、解凍し、小分けし、料理開始をするステップのう
ち、解凍ステップが省け、調理の時間が短縮される。
【0034】実施の形態2.図16はこの発明の実施の
形態2を示す図であり、冷蔵庫の貯蔵室の配置説明図で
ある。500は冷蔵室100の下部に配置される引き出
しドアを備えた冷凍温度帯(−18℃)から新温度帯冷
凍、冷蔵、野菜、チルドの温度帯に切り替えることの出
来る切替室である。冷蔵室100の下部は切替室500
と最下部に配置された冷凍室200の間に配置され引き
出しドアを備えた野菜室400で構成されている。切替
室500には収納ケース501が設置されており、さま
ざまな食品の収納が可能である。同様に野菜室400に
も収納ケース401が設置されている。例えば、切替室
500を約0℃の氷温室帯(チルド温度帯やパーシャル
室帯)にして使用すれば食品を凍らさずに1週間程度保
存できる貯蔵室にすることができ、生物志向の方には使
い勝手の良い冷蔵庫となる。また、季節によっては切替
室500を冷凍温度帯(−18℃)に切り替え夏場など
アイスクリームや氷などを使いやすい位置で保存するこ
とも可能である。さらに、この切替室500の温度を前
記新温度帯冷凍室300の温度にも切替可能とすること
によって、実施の形態1で述べた効果を得ることもで
き、使用用途が広がる。
【0035】8a〜8dは各貯蔵室の温度帯領域を示す
表示部である。8aは冷蔵室100の温度、8bは切替
室500の温度、8cは野菜室の温度、8dは冷凍室の
温度を示す。各貯蔵室の設定値を決め、その設定値をマ
イコンに記憶させ、その記憶した設定値のデータを信号
伝達して表示部8a〜8dに温度表示する。また、この
表示は、設定値のデータではなくその時点での実際の温
度としても良く、また両方を表示しても良い。その表示
の方法は、温度の数値を入れ表示したり、温度を色分け
して表示したりする。図16において、表示部を各貯蔵
室に対してすべてに設けているが、ユーザーが必要な貯
蔵室のみ、例えば貯蔵室内の温度帯が分かりにくい切替
室や、新しい冷凍温度帯である新温度帯室や、冷凍温度
を確認したい冷凍室等に設けても良い。また、ひとつの
表示部で複数の貯蔵室内の温度帯を示すものを用いても
良い。また、図16において、表示部は庫外に設置して
いるが、庫内に設置しても良い。以上より、各貯蔵室の
設置温度または実際の温度の一方または両方の温度帯領
域が一目見て分かることより、切替室500の温度帯を
冷蔵庫を開けて確認する必要もなく、誤って他の貯蔵室
を開けることもなく、また、貯蔵室の温度帯領域の数が
増えても、新しい温度帯領域(新冷凍温度帯)が増えて
も、ユーザーが使い易い冷蔵庫を提供することができ
る。
【0036】実施の形態3.図17はこの発明の実施の
形態3を示す図であり、冷蔵庫1の各貯蔵室の配置説明
図である。冷蔵庫の上部に冷蔵室100、前記冷蔵室の
下部に野菜を収納する野菜室400、最下部に冷凍室2
00を設け、前記新温度帯冷凍室300を野菜室と冷凍
室の間に備えた構造となっている。新温度帯の冷凍貯蔵
室を独立に設けた冷蔵庫においては他に冷凍室を1つ以
上設けることにより、例えば冷凍室200には長期保存
の冷凍食品等を収納し、新温度帯冷凍室300には食事
や食品調理の残り物や、小分けが必要な肉等を収納する
といった用途に応じた分離収納が可能となる。残り物を
すぐに(続けて)食べなくてすみ、同じ食べ物を少し期
間をおいて食べることができるようになる。尚、前記新
温度帯冷凍室300は、冷凍から新温度帯、冷蔵、野
菜、氷温(チルド)等に切替可能な貯蔵室でもよい。
【0037】また、貯蔵室の配置においては図18に示
すよう冷蔵庫の上部に冷蔵室100、前記冷蔵室の下部
に前記新温度帯を有する新温度帯冷凍室300、最下部
に冷凍室200を設け、前記新温度帯冷凍室と冷凍室の
間に野菜室400を備えてもよい。尚、新温度帯冷凍室
300は、冷凍から新温度帯、冷蔵、野菜、氷温(チル
ド)等に切替可能な貯蔵室でもよく、新温度帯冷凍室3
00の設定温度を変えることにより、各温度帯を制御す
る。
【0038】また、図19のように冷蔵庫の上部に冷蔵
室100、前記冷蔵室の下部に冷凍室200を備え、最
下部に野菜室400を設け、前記冷凍室と野菜室の間に
新温度帯冷凍室300を備えてもよい。尚、新温度帯冷
凍室300は、冷凍から新温度帯冷凍室、冷蔵室、野菜
室、氷温室(チルド)等に切替可能な貯蔵室でもよい。
【0039】さらには、図20のように貯氷室600を
独立させ、前記新温度帯冷凍室300を貯氷室600と
並列に設けた構成、例えば冷蔵庫の上部に冷蔵室10
0、前記冷蔵室の下部に前記新温度帯冷凍室300と貯
氷室600を並列に設け、最下部に冷凍室200を設
け、前記並列に設けた新温度帯冷凍室と貯氷室と冷凍室
の間に野菜室400を備えてもよく、また、図21のよ
うに冷蔵庫の上部に冷蔵室100、前記冷蔵室の下部に
前記新温度帯冷凍室300(冷凍から新温度帯、冷蔵、
野菜、チルド等に切替可能な貯蔵室でも可)と貯氷室6
00を並列に設け、最下部に野菜室、前記並列に設けた
新温度帯冷凍室と貯氷室と野菜室の間に冷凍室200を
備えてもよい。尚、新温度帯冷凍室300は、冷凍から
新温度帯冷凍室、冷蔵室、野菜室、氷温室(チルド)等
に切替可能な貯蔵室でもよい。また、新温度帯冷凍室3
00は、冷凍室より保存期間が短く使用頻度も高い為、
冷凍室200より上方に設けると使い勝手が良い。ま
た、冷凍室は冷蔵室や野菜室に比べ使用頻度が低いの
で、冷蔵庫の下方に設ける。また、冷凍室を冷蔵庫の下
方に設けた場合は、開き扉では奥の食品が取り出しにく
いので、引き出し扉のほう良い。
【0040】実施の形態4.実施の形態3においては独
立した新温度帯冷凍室300の他に1つ以上冷凍室を設
けることにより分離収納が出来ることを述べたが、例え
ば旅行等により長期間家を離れる場合には分離収納より
も長期保存できる貯蔵室が多く必要となる。例えば、図
22に示すように冷蔵庫の上部に冷蔵室100、前記冷
蔵室の下部に野菜室400、野菜室の下部に第一の冷凍
室200、最下部に第二の冷凍室250を設けた2つの
冷凍室(2つ以上も含む)において、うち1つが新温度
帯冷凍室と通常の冷凍室のどちらでも選択できる仕様に
することで対応可能となる。ここで、一方が冷凍室でも
う一方が新温度帯冷凍室の場合は、冷凍室より保存期間
が短く使用頻度も高い為、冷凍室より上方に設けると使
い勝手が良い。
【0041】実施の形態5.図23はこの発明の実施の
形態5による冷蔵庫の風路構成の一例を示す図である。
冷蔵庫の構成は図20で用いたものを例とし、上段から
冷蔵室100、冷蔵室の下部に貯氷室600と新温度帯
冷凍室300を並列に設け最下部に冷凍室200、冷凍
室の上段に野菜室400を設けた冷蔵庫である。図にお
いて2は冷気を送り出すファンモータ、3は冷却器、5
は新温度帯冷凍室用風路であり、さらに新温度帯冷凍室
300の温度分布をよくするために設定温度によりダン
パ5aを開閉し冷気の流量を制御する。ダンパ5aは風
路内に設けられ、新温度帯冷凍室300への吹出し冷気
量が調節でき、貯蔵室内の分布をよくすることができ
る。例えば、新温度帯冷凍室の設定温度を−7℃に設定
した場合、新温度帯冷凍室300の温度検知手段(温度
検出用サーミスタ)302が−7.5℃になった時ダン
パ5aを閉じて冷気を遮断する。その後、温度が上昇し
−6.5℃になるとダンパ5aを開とし冷気を流入させ
る。この繰り返しにより貯蔵室を安定した温度に制御で
きる。
【0042】実施の形態6.図24はこの発明の実施の
形態6による新温度帯冷凍室300の風路構成図を示す
冷蔵庫1の新温度帯冷凍室300の側面断面図である。
5は新温度帯冷凍室300内に冷気を送り込む新温度帯
冷凍室送風路である。図に示すように新温度帯冷凍室3
00へ冷気を吹き出す風路を天井部305に設け、冷気
吹出口306をいくつか設けることにより温度分布を良
くすることが可能となる。また、風路は別体で取付けて
も同様の安定した温度制御が可能となる。さらに、図2
5に平面断面図を示すが、新温度帯冷凍室300の天井
部305ではなく側面307に風路を設けて、冷気吹出
口308を設けても同様の効果がえられる。また、天井
部305及び側面部307に設けることにより、更に安
定した貯蔵室の温度制御が可能となる。
【0043】また、底面部にアルミなどの熱伝導性のよ
い材料で形成したトレイを設置したり、収納ケースを同
様に熱伝導性のよい材料で形成することにより、温度分
布が良くなる。
【0044】以上、新温度帯冷凍室300は仕切壁等で
仕切られた貯蔵室として設けたものを示したが、ケース
などで仕切り、他の温度帯の貯蔵室内に備えたものであ
っても良い。
【0045】図26は冷蔵室100内に形成された貯蔵
コーナーの断面図である。801は冷蔵室100との仕
切り、802は冷蔵室100と貯蔵室800とを断熱す
る断熱材、805は断熱材802と貯蔵コーナー800
の冷却用風路を形成するダクト、800cはダクト80
5に設けられた吹出口である。また、貯蔵コーター80
0の前面部には内部を断熱材又は空気断熱にて形成した
蓋803があり周囲にはハ゜ッキン806が設置されてい
る。底部にはトレイ804があり、プラスチックまたは
熱伝導の良いアルミ等の材料で形成されている。貯蔵コ
ーナー800の冷却は冷却器により冷却された冷気を貯
蔵コーナー800用の風量調節用ダンパー800aによ
り設定温度になるように調整し冷却される。100aは
冷蔵室100用のダンパーである。図27は上記貯蔵コ
ーナー800の戻り風路を含んだ断面図、図28は図2
7の矢印A方向から見た断面図である。800dは貯蔵
コーナー800の吸込口で吹出口800cから吹出され
た冷気がコーナ内を循環し、吸込口800dより戻り風路
800eを通り冷却器にもどされる。この貯蔵コーナー
800の戻り風路800eは他の戻り風路とは独立して
設けられており、特に冷蔵室などの温度が高く湿った冷
気の戻り冷気とは、独立させ、混合させることによる氷
結等を防止するように構成されている。また、図29は
冷蔵室100の正面図で冷蔵室100の床面に自動製氷
機用の給水タンク900が設置されている。900aは
貯蔵コーナー800の温度影響による給水タンク900
の氷結防止用のヒーターで、900bは貯蔵コーナー800
の下段に位置する貯蔵室の氷結防止用のヒーターで本体の背
面部に配置されており、貯蔵コーナー800の温度影響
を防止するように構成されている。なお、貯蔵コーナー
800を本発明の新温度帯室に設定した場合は、他の実
施の形態で示した切替室は使用者の生活パターンに合わ
せてアイスクリーム専用室として冷凍で使用したり、本発明の
温度帯を独立の切替室と合わせて大容量で使用したりと
の使い方が可能である。また、ここでは貯蔵コーナー8
00を冷蔵室100内にひとつ設けたものを示したが、
冷蔵室以外の貯蔵温度の室(ひとつの扉の室)に貯蔵コ
ーナー800をひとつ設けたり、ひとつの扉内に複数の
貯蔵コーナーを設けることにより、ユーザーの使用目的
に合った冷蔵庫となる。複数の貯蔵コーナーの組み合せ
で、例えば冷蔵室と新温度帯冷凍室の場合は、すぐに使
用する予定で冷蔵室に保存していたものが、予定が変わ
り2〜3週間保存するようになってしまい新温度帯冷凍
室に移動する場合は同じ扉内の食品の移動なので楽であ
る。また、例えば新温度帯冷凍室と冷凍室の場合は、2
〜3週間で使用する予定で新温度冷凍帯室に保存してい
たものが、予定が変わり長期保存が必要になってしまい
冷凍室に移す場合など、同様に移動が楽であり、冷蔵庫
を合理的に活用することができる。また、それぞれ逆の
貯蔵室間の交換も同様である。貯蔵室の組合せはユーザ
ーに合ったものとすれば良く、その貯蔵室の配置も上下
や左右等、ユーザーに合ったものとする。また、貯蔵コ
ーナーとなっていなくても、簡単な仕切で区切られたも
のでも良い。このように冷蔵庫に二つ以上の切替え可能
なコーナまたは独立貯蔵室を設けることによって、ユーサ゛ーの
食生活により合致した温度帯を有した冷蔵庫を実現する
ことが可能となる。
【0046】以上、冷凍室として使用している貯蔵室
を、庫外のスイッチまたは庫内の調節つまみ等を変更す
ることにより、マイコンなどで新冷凍温度帯(約−7
℃)に可変可能に自動設定することができるものとする
ことにより、保存期間が2〜3週間の食品を誤って長期
保存用の冷凍室に入れた場合や予定が急に変わっても、
食品を移動させることなく、このような簡単な操作(設
定変更)により適切な温度設定ができ、省エネとなる。
【0047】また、冷凍倉庫(大型冷蔵庫)や冷凍食品
運搬車などの貯蔵室温度を、前記新温度帯冷凍室(ソフ
トフリージングルーム)の温度帯を含めた冷凍温度を設
定できるようにする。最大氷結晶生成帯(−1℃〜−5
℃)以下冷凍温度帯(−18℃〜−20℃)以上の温度
帯中で、連続的に温度を切り替えができるようにし、保
存日数(運搬日数)や保存目的や食品内容により、冷凍
温度を設定することを可能とした。貯蔵室温度は前記実
施の形態に記載の温度制御方法を利用し、いつでも何℃
にでも切り替え可能とする。よって、食品をより良い状
態で冷凍保存することができる。
【0048】
【発明の効果】この発明に係る冷凍冷蔵庫の使用方法
は、一つまたは複数の温度帯をもった食品を貯蔵する貯
蔵室を備えた冷蔵庫において、最大氷結晶生成帯以下で
冷凍温度帯より上の温度帯の貯蔵室である新温度帯冷凍
室に切替可能な冷蔵庫の使用方法であって、貯蔵室に食
品を保存し、保存期間に応じて前記貯蔵室の温度を新冷
凍温度帯へ切替設定し、切り替わった新冷凍温度帯の前
記貯蔵室から食品を取り出して調理可能とするので、調
理しやすい食品の状態でタイミング良く食品を使うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る実施の形態1を示す冷蔵庫正面
図。
【図2】 本発明に係る実施の形態1を示す風路構成
図。
【図3】 本発明に係る実施の形態1を示す新温度帯設
定図。
【図4】 本発明に係る実施の形態1を示す食品の温度
と切断荷重の関係を表した図。
【図5】 本発明に係る実施の形態1を示す食品の温度
と切断荷重の関係を表した図。
【図6】 本発明に係る実施の形態1を示す食品の表面
温度分布図。
【図7】 本発明に係る実施の形態1を示す食品の表面
温度分布図。
【図8】 本発明に係る実施の形態1を示す新温度帯設
定図。
【図9】 本発明に係る実施の形態1を示す食品から流
出したドリップ量を示す図。
【図10】 本発明に係る実施の形態1を示す食品の圧
縮応力を示す図。
【図11】 本発明に係る実施の形態1を示す食品の圧
縮応力を示す図。
【図12】 本発明に係る実施の形態1を示す食品の筋
肉組織の横断面を顕微鏡観察した図。
【図13】 本発明に係る実施の形態1を示す食品の筋
肉組織の横断面を顕微鏡観察した図。
【図14】 本発明に係る実施の形態1を示す食品の硬
さを示す図。
【図15】 本発明に係る実施の形態1を示す食品の粘
りを示す図。
【図16】 本発明に係る実施の形態2を示す貯蔵室配
置図。
【図17】 本発明に係る実施の形態3を示す貯蔵室配
置図。
【図18】 本発明に係る実施の形態3を示す貯蔵室配
置図。
【図19】 本発明に係る実施の形態3を示す貯蔵室配
置図。
【図20】 本発明に係る実施の形態3を示す貯蔵室配
置図。
【図21】 本発明に係る実施の形態3を示す貯蔵室配
置図。
【図22】 本発明に係る実施の形態4を示す貯蔵室配
置図。
【図23】 本発明に係る実施の形態5を示す風路構成
図。
【図24】 本発明に係る実施の形態6を示す風路構成
図。
【図25】 本発明に係る実施の形態6を示す風路構成
図。
【図26】 本発明に係る実施の形態6を示す冷蔵室内
に形成された貯蔵コーナーの断面図。
【図27】 本発明に係る実施の形態6を示す貯蔵コー
ナーの戻り風路を含んだ冷蔵室内に形成された貯蔵コー
ナーの断面図。
【図28】 図27の矢印A方向から見た断面図。
【図29】 本発明に係る実施の形態6を示す冷蔵室の
正面図。
【図30】 本発明に係る従来例を示す冷蔵庫側面断面
図。
【符号の説明】
1 冷蔵庫本体、2 ファン、3 冷却器、4 冷凍室
送風路、5 新温度帯送風路、5a 新温度帯冷凍室用
ダンパ、6 冷蔵室用帰還路、7 野菜室用帰還路、8
表示部、100 冷蔵室、200 冷凍室、201
冷凍室収納ケース、250 第二冷凍室、300 新温
度帯冷凍室、301 新温度帯冷凍室収納ケース、30
2 新温度帯冷凍室用サーミスタ、303 設定抵抗、
304マイコン、400 野菜室、401 野菜室収納
ケース、500 切替室、501 切替室収納ケース、
600 貯氷室、700 氷温室、 800 貯蔵コー
ナー。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一つまたは複数の温度帯をもった食品を
    貯蔵する貯蔵室を備えた冷蔵庫において、最大氷結晶生
    成帯以下で冷凍温度帯より上の温度帯の貯蔵室である新
    温度帯冷凍室に切替可能な冷蔵庫の使用方法であって、
    貯蔵室に食品を保存し、保存期間に応じて前記貯蔵室の
    温度を新冷凍温度帯へ切替設定し、切り替わった新冷凍
    温度帯の前記貯蔵室から食品を取り出して調理可能とす
    ることを特徴とする冷凍冷蔵庫の使用方法。
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