JP2000265766A - 上吊りゲート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 閉鎖板や閉鎖コンクリートは敷地内に圧迫感
を与えるとともに、通気性が悪く、また、採光も充分で
ないため、居住性が良いものではない。また、道路側が
オープンとなっている住宅においては、プライベートな
空間が確保できないという問題がある。 【解決手段】 上吊りゲート１が玄関扉とカーポート扉
を兼用するよう構成し、該カーポート扉を上吊り式のア
コーディオン扉で構成した。また、カーポート扉は二枚
一組の伸縮扉３・４を複数並設することにより構成し、
玄関扉２の開放時には、カーポート扉３・４を玄関扉位
置まで移動させ収容可能に構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、住宅の敷地内と敷
地外との間に配設されるゲートの構成に関するもので、
特に、玄関扉とカーポート扉とを兼用させるゲートの構
成に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、住宅の敷地の境界部分に配置する
塀や壁は、閉鎖板や閉鎖コンクリートブロックを積み上
げる等の方法で構成している。また、住宅の敷地が狭い
場合、または縦長の形状である場合においては、敷地の
道路に面する幅が狭いため、塀や壁を設けた場合には人
の出入りするスペースと車の出入りするスペースとの両
方を確保するのが困難となる。そこで、このような住宅
においては、塀や壁は設けず、道路側をオープンにして
境界のない構成の住宅が多くなっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
においては、閉鎖板や閉鎖コンクリートは敷地内に圧迫
感を与えるとともに、通気性が悪く、また、採光も充分
でないため、居住性が良いものではない。また、道路側
がオープンとなっている住宅においては、道路を歩行す
る人からリビングルーム等の道路側に面した室内が見え
てしまうため、プライベートな空間が確保できないとい
う問題がある。また、狭いスペースに塀や壁を設けた場
合には、圧迫感があり、敷地内において開放感が得られ
ず、折角の庭がその魅力を半減させる原因にもなってい
る。そこで、本発明においては以上の問題を解決するた
め、プライベートな空間を確保しつつ、開放感を失うこ
となく、人と車の出入りがスムーズに行うことのできる
ゲートにより住宅の境界を構成する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】以上が本発明の解決する
課題であり、次に課題を解決するための手段を説明す
る。即ち、住宅敷地の境界に配設するゲートであって、
該ゲートが玄関扉とカーポート扉を兼用するよう構成
し、該カーポート扉を上吊り式のアコーディオン扉で構
成した。

【０００５】また、前記アコーディオン扉は二枚一組の
伸縮扉を複数並設することにより構成した。

【０００６】また、住宅敷地の境界に配設するゲートで
あって、該ゲートが玄関扉とカーポート扉を兼用するよ
う構成し、玄関扉の開放時には、カーポート扉を玄関扉
位置まで移動させ収容可能に構成したことを特徴とする
上吊りゲート。

【０００７】

【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を添付の
図面を用いて説明する。図１は本発明の上吊りゲートを
有する住宅の正面図、図２は同じく平面図、図３は上吊
りゲートを敷地内から見た図、図４はカーポート扉の開
放状態を示す平面図、図５は同じく平面図、図６はカー
ポート扉の側面図、図７は別実施例のゲートを有する住
宅の正面図、図８は同じく平面図、図９は別実施例のゲ
ートの斜視図、図１０はカーポート扉及び玄関扉の採光
部を示す斜視図、図１１は同じく別実施例図、図１２は
同じく別実施例図、図１３及び図１４はカーポート扉の
収容状態を示す図である。

【０００８】図１及び図２において、住宅３１が敷地３
０内に建てられており、敷地３０内には住宅３１の前方
側（道路３５側）にカーポート３２が設けられている。
また、カーポート３２の側方は、人の出入りする通路３
４なっている。そして、カーポート３２と通路３４の前
方側で道路３５との境界部分には、本発明の上吊りゲー
ト１が配設されている。

【０００９】上吊りゲート１は、図３及び図６に示すよ
うに、フレーム１０と４枚のカーポート扉３Ｌ・３Ｒ・
４Ｌ・４Ｒ及び玄関扉２とから構成されており、フレー
ム１０は左右の壁面３６に取付けられている。そして、
カーポート扉３Ｌ・３Ｒにより一枚の伸縮扉３をカーポ
ート扉４Ｌ・４Ｒにより一枚の伸縮扉４を構成してい
る。なお、敷地３０の道路側に面する幅に応じて、カー
ポート扉の枚数を変更して、適宜上吊りゲート１の幅を
調整可能である。また、本実施例においては、フレーム
１０を壁面３６に取付ける構成としているが、フレーム
１０に上下方向の補強フレームを設けて壁面３６のない
構成とすることも可能である。

【００１０】また、カーポート扉３Ｌ・３Ｒ・４Ｌ・４
Ｒ及び玄関扉２の全面若しくは一部（本実施例において
は中央より下側）が格子状に形成されており、複数の格
子状の孔により外光及び外気の取り込みを可能としてい
る。このような構成とすることにより、住宅３１と道路
３５側との間には、敷地内のプライベートを確保するに
充分な壁としての機能を有するとともに、外光及び外気
の取り込みを可能としているので、敷地内の圧迫感が解
消され、庭及び住宅３１が明るく、通気のよい空間とな
るのである。なお、通気及び採光を良くするために、本
実施例では、玄関扉２及び伸縮扉３・４に格子状に採光
窓を形成しているが、この形状は、縦または横のスリッ
ト状にしてもよいし、若しくは、美的感覚を与える模様
や図柄に構成すれば、通気及び採光を良好にしながら、
見た目にも美しい扉となる。また、玄関扉２を格子状、
伸縮扉３・４をスリット状にするなど、図柄を変えるこ
とで、人の出入りと車の出入りを区別するようにしても
よい。

【００１１】そして、図４に示すように、伸縮扉３のカ
ーポート扉３Ｌ・３Ｒは蝶番３ａにより折り畳み可能
に、同様に伸縮扉４は蝶番４ａにより折り畳み可能に構
成され、カーポート扉３Ｌ・３Ｒ・４Ｌ・４Ｒはそれぞ
れ、前記フレーム１０に設けられたガイドレール１３上
を左右方向に移動可能にアコーディオン式扉として構成
されており、伸縮扉３・４を折り畳むことにより、車の
出入り通路を開放可能にしている。また、玄関扉２は蝶
番２ａにより、側部のフレームに回動自在に支持されて
おり、該玄関扉２を前後方向（本実施例においては、敷
地３０側）に開放することにより、通路３４を通る人の
出入りを可能にしている。

【００１２】そして、図５の如く、玄関扉２を大きく開
放するとともに、前記伸縮扉３・４をそれぞれ折り畳
み、さらに折り畳まれた伸縮扉３・４を開放された玄関
扉２側へ移動させる。こうすることにより、カーポート
３２前方の道路３５側が広く開放されるため、車の出入
りが非常に楽に行えるし、例えば、引越し等、大きな荷
物を何度も運ぶ場合など、十分なスペースが確保できる
ので、利便性に非常に優れている。

【００１３】次に、カーポート扉３Ｌ・３Ｒ・４Ｌ・４
Ｒの上吊り構造について図６を用いて説明する。前述し
たように、カーポート扉３Ｌ・３Ｒ・４Ｌ・４Ｒは上吊
りゲート１のフレーム１０に支持されている。扉の上部
に位置する水平方向のフレーム１０には下部にブラケッ
ト１２が設けられており、該ブラケット１２内にはガイ
ドレール１３が取り付けられている。

【００１４】一方、カーポート扉３Ｌ・３Ｒ・４Ｌ・４
Ｒの上部には、パイプ７２が取り付けられており、該パ
イプ７２の上端には、水平方向回転自在にローラ支持部
材７１が取り付けられている。そして、該ローラ支持部
材７１に回転自在に軸支されたローラ７０が前記ガイド
レール１３上に載せられている。以上の構成において、
カーポート扉３Ｌ・３Ｒ・４Ｌ・４Ｒはガイドレール１
３に支持されながら、ローラ７０の転がりにより、左右
方向に移動可能となっており、前述した蝶番３ａ・４ａ
により、カーポート扉３Ｌ・３Ｒは伸縮扉３として一体
的に伸縮可能かつ、左右方向に移動可能で、同様に、カ
ーポート扉４Ｌ・４Ｒは伸縮扉４として一体的に伸縮可
能かつ、左右方向に移動可能となっている。

【００１５】このように、本発明の上吊りゲート１は上
部からの吊り下げ構造としているため、開閉には大きな
力を必要とせず、楽にスムーズな開閉を行えるため、車
の出し入れを行う際に、ゲートの開閉が負担とならず、
急ぎの場合などにおいても、ストレスを感じさせること
なく使い勝手がよく、機能性に優れているのである。ま
た、２枚１組の伸縮扉３・４で構成しているので、構成
の変更が容易であり、敷地に広さ、形状に合わせて自由
にカスタマイズ可能となった。また、伸縮扉３・４をそ
れぞれ左右に分割して開放することも可能であり、柔軟
性にも優れているのである。

【００１６】また、図６に示すように、上吊りゲート１
の下方側の地面には、下部レール１１が埋設されてい
る。そして、各カーポート扉３Ｌ・３Ｒ・４Ｌ・４Ｒの
下部にはそれぞれ規正部材７５・７５・・・が突設され
ており、該規正部材７５・７５・・・が下部レール１１
内に入り込んでおり、前述した、ガイドレール１３に支
持されて、左右に移動するカーポート扉３Ｌ・３Ｒ・４
Ｌ・４Ｒが、ガタついたり、前後に大きく揺れてしまう
のを防止している。これにより、よりスムーズな移動が
可能となっているので、簡単な操作で楽に開閉可能で、
荷物等を持ちながら片手で扉を開閉することも充分可能
であり操作性に優れているのである。

【００１７】次に、図７乃至図１４を用いて、同じくカ
ーポート扉と玄関扉を兼用する別実施例のゲート５０の
構成について説明する。図７および図８に示すように、
カーポート３２と通路３４の前方に道路３５との境界を
構成するゲート５０が配設されており、該ゲート５０は
開き戸である玄関扉５１と引き戸であるカーポート扉５
２より構成されている。そして、図８および図９に示す
ように本実施例においては、１枚の玄関扉５１と４枚の
カーポート扉５２・５２・・・によりゲート５０は構成
されているが、玄関扉５１を２枚で構成して両開きとし
てもよいし、若しくは玄関扉５１を引き戸で構成するこ
とも可能で、カーポート扉５２の枚数を増減させてもよ
く、敷地３２の面積や、用途に応じて適宜変更可能であ
る。また、図８及び図９に示すように、本実施例におい
ては玄関扉５１が住宅３１側に位置し、カーポート扉５
２・５２・・・が道路３５側に位置する構成としている
が、逆としてもよいし、また、玄関扉５１とカーポート
扉５２の左右位置を逆とすることも勿論可能である。ま
た、図９に示すように、本実施例においては、カーポー
ト扉５２の一つに郵便ポスト５５を、ゲート５０の側部
のフレームにインターホン５６を設けているが、設置場
所は自由である。

【００１８】そして、図１０はカーポート扉５２（若し
くは玄関扉５１）の一部を示す図であるが、図に示すよ
うに、扉全面若しくは一部に、左右方向のフレーム６０
が設けられ、該フレーム６０間にはスリット状の採光窓
６０ａ・６０ａ・・・が形成されている。これにより、
ゲート５０により道路３５側と敷地３０は隔壁される
が、採光窓６０ａ・６０ａにより敷地内を明るく、ま
た、通気性のよい空間とすることが可能であり、プライ
ベートな空間を維持するとともに、居住性にも優れてい
るのである。また、採光窓６０ａ・６０ａ・・・にガラ
ス等、透明または半透明のシートを貼着するようにして
もよい。

【００１９】また、採光窓は図１１に示すように、扉全
面若しくは一部に、縦方向のフレーム６１・６１・・・
を設けて採光窓６１ａ・６１ａ・・・を形成してもよい
し、図１２に示すように、格子状のフレーム６２を設け
て採光窓６２ａ・６２ａ・・・を形成してもよいし、他
にも自由な図柄を選ぶことが可能である。

【００２０】そして、人の出入りを行う場合には、図１
３に示すように玄関扉５１を矢視Ｘ方向に開放し、車の
出入りを行う場合には、各カーポート扉５２・５２・・
・を矢視Ｙ方向に開放すればよい。（スペースが確保出
来る場合には、矢視Ｙ方向とは逆方向に開放してもよ
い。）そして、図１４に示すように玄関扉５１をいっぱ
いまで開放することにより、カーポート扉５２・５２・
・・をさらに玄関扉５１の位置まで（矢視Ｙ' で示す）
移動可能となるため、カーポート３２前方が大きく開放
され、前述した上吊りゲート１と同様に、車の出し入れ
が非常に楽で、利便性のよい構成となっている。

【００２１】

【発明の効果】本発明の可動スクリーンは以上の如く構
成したので、以下のような効果を奏するものである。即
ち、住宅敷地の境界に配設するゲートであって、該ゲー
トが玄関扉とカーポート扉を兼用するよう構成し、該カ
ーポート扉を上吊り式のアコーディオン扉で構成したの
で、大きな力を必要とせず、楽にスムーズに開閉可能と
なり、操作性が非常に良いので、車の出し入れを行う場
合に従来は面倒であったゲートの開け閉め操作が楽にな
り、ストレスを感じることなく、また、急ぎの場合にも
負担なく操作可能となった。

【００２２】また、前記アコーディオン式扉は二枚一組
の伸縮扉を複数レール上に並設することにより構成した
ので、敷地の面積や用途に応じて適宜、構成の変更が可
能となるため、汎用性に優れているし、左右に分割して
開放することも可能となり、操作性と柔軟性に優れてお
り、利便性が向上した。

【００２３】また、前記玄関扉の開放時には、前記カー
ポート扉を玄関扉位置まで移動させ収容可能に構成した
ので、カーポート前部を大きく開放することで、車の出
し入れが非常に楽になり、車庫入れが苦手な人でも、負
担が楽になった。また、大きな荷物の出し入れなどの作
業を行う場合にも、スペースを大きく確保できるので、
作業が行いやすくなった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の上吊りゲートを有する住宅の正面図で
ある。

【図２】同じく平面図である。

【図３】上吊りゲートを敷地内から見た図である。

【図４】カーポート扉の開放状態を示す平面図である。

【図５】同じく平面図である。

【図６】カーポート扉の側面図である。

【図７】別実施例のゲートを有する住宅の正面図であ
る。

【図８】同じく平面図である。

【図９】別実施例のゲートの斜視図である。

【図１０】カーポート扉及び玄関扉の採光部を示す斜視
図である。

【図１１】同じく別実施例図である。

【図１２】同じく別実施例図

【図１３】カーポート扉の収容状態を示す図である。

【図１４】同じくカーポート扉の収容状態を示す図であ
る。

【符号の説明】

１ 上吊りゲート ２ 玄関扉 ３ カーポート扉（伸縮扉） ４ カーポート扉（伸縮扉） １０ フレーム ３０ 敷地 ３１ 住宅 ３２ カーポート ３４ 通路 ５０ ゲート（別実施例） ５１ 玄関扉 ５２ カーポート扉

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 住宅敷地の境界に配設するゲートであっ
   て、該ゲートが玄関扉とカーポート扉を兼用するよう構
   成し、該カーポート扉を上吊り式のアコーディオン扉で
   構成したことを特徴とする上吊りゲート。
2. 【請求項２】 前記アコーディオン扉は二枚一組の伸縮
   扉を複数並設することにより構成されることを特徴とす
   る請求項１記載の上吊りゲート。
3. 【請求項３】 住宅敷地の境界に配設するゲートであっ
   て、該ゲートが玄関扉とカーポート扉を兼用するよう構
   成し、玄関扉の開放時には、カーポート扉を玄関扉位置
   まで移動させ収容可能に構成したことを特徴とする上吊
   りゲート。