JP2000265287A - 金属薄膜の製造方法 - Google Patents

金属薄膜の製造方法

Info

Publication number
JP2000265287A
JP2000265287A JP11109892A JP10989299A JP2000265287A JP 2000265287 A JP2000265287 A JP 2000265287A JP 11109892 A JP11109892 A JP 11109892A JP 10989299 A JP10989299 A JP 10989299A JP 2000265287 A JP2000265287 A JP 2000265287A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
metal
support
inorganic material
fixture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11109892A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3245742B2 (ja
Inventor
Jun Ono
潤 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MATERIAL DESIGN KK
Original Assignee
MATERIAL DESIGN KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MATERIAL DESIGN KK filed Critical MATERIAL DESIGN KK
Priority to JP10989299A priority Critical patent/JP3245742B2/ja
Publication of JP2000265287A publication Critical patent/JP2000265287A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3245742B2 publication Critical patent/JP3245742B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • ing And Chemical Polishing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】最近の電子機器等に要求される新しい極めて薄
い金属薄膜や、これまで非常に高価であった金属薄膜
を、極めて安価に製造することができる新しい金属薄膜
の製造方法を開発する。 【解決手段】薄膜にしようとする金属より反応性の高い
金属や合金等の無機材料からなる支持体の表面に、電
着、無電解鍍金、蒸着、スパッタリング等の方法によ
り、薄膜にしようとする金属の薄膜層を形成させた後、
支持体を酸又はアルカリ等により溶解除去して、金属薄
膜を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】最近の電子機器やその周辺機
器の小型化や高密度化に対応して、その部品等に使用さ
れる極めて薄い金属の薄膜が要求されている。本発明
は、このような要求に対応して、これまで市販されてい
なかった極めて薄い金属の薄膜の製造を可能にし、ま
た、これまで市販されていても極めて高価であった金属
の薄膜を、非常に安価に供給できる新しい金属薄膜の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、金属の薄膜は種々の方法で製造さ
れてきた。特に、金は、美麗で変色せず半永久的に燦然
と輝き続けるが高価であることから、金箔として多くの
美術工芸品に使用されてきた。そして、古来金箔の製造
方法として、金属中で金が最も展延性が高いことから、
その展延性を利用して、繰り返し、金の薄板や箔を和紙
に挟み木槌で叩いて、徐々に薄く圧延する方法がとられ
てきた。このような方法により、厚さ数μmの薄い金箔
まで製造されてきた。また、銀は金に次いで高い展延性
を有するが、銀箔は金箔ほどに使用されていない。そし
て、それ以外の金属箔については殆ど知られていない。
【0003】また、その他、これまで、金属の薄膜を製
造するために幾つかの方法がとられてきた。その一つの
方法は、金属をイッゴットを、何回も焼鈍しながら圧延
ローラーにかけて、次第に薄くして行く方法である。し
かしながら、この方法では、非常に薄い金属の薄板の場
合、圧延回数が極めて多くなり、それに伴い中間での焼
鈍工程も増加する。そのため、非常に薄い金属の薄板は
非常に高価なものになる。更に、この圧延法による板厚
下限値にも理論的な限界があった。また、電着により電
極上に金属薄膜を形成させたり、蒸着やスパッタリング
によって物体の表面に金属薄膜を形成させたりすること
は知られているが、非常に薄い金属薄膜になると、電極
や支持物体から剥離する際に破断し易くなるので、極め
て薄い金属薄膜を製造することは困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】最近の電子機器やその
周辺機器の小型化や高密度化に対応して、その部品等に
使用される極めて薄い金属の薄膜が要求されている。し
かしながら、このような要求に対応する極めて薄い金属
薄膜は、要求される価格と量では市場に出ていなかっ
た。本発明が解決しようとする課題は、これまで市場に
なかった非常に薄い金属薄膜の製造を可能にし、更に、
これまで市販されていても極めて高価であった金属の薄
膜を、非常に安価に供給できる新しい金属薄膜の製造方
法に提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前述の課題
を解決するため、薄膜にしようとする金属より反応性の
高い金属や合金等の無機材料からなる支持体の一つの面
に、電着、無電解鍍金、蒸着、又は、スパッタリング等
の方法により、支持体を構成する無機材料より反応性の
低い金属の薄膜層を形成させ、必要に応じて、得られた
金属薄膜層に加圧、加熱等の処理を施した後、酸やアル
カリ等の薬品により、支持体を溶解除去することを特徴
とする新しい金属薄膜の製造方法を提案する。
【0006】本発明に係わる金属薄膜の製造方法は、前
述のように、薄膜にしようとする金属(以下「薄膜用金
属」という)より反応性の高い無機材料からなる支持体
の一つの面に、支持体を構成する無機材料より反応性の
低い薄膜用金属の薄膜層を形成させた後、支持体を溶解
除去して、金属薄膜を得ることを特徴としており、これ
まで市場になかった先端的な電子機器やその周辺機器等
に使用される極めて薄い金属薄膜の製造を可能にするだ
けでなく、古来の方法で製造されてきた高価な金箔や銀
箔等や、従来の方法で製造されてきた高価な金属薄膜
を、非常に安価に製造することを可能にするものであ
る。
【0007】本発明で、「薄膜にしようとする金属より
反応性の高い無機材料」とは、支持体を構成する無機材
料が、支持体に金属薄膜層が形成された状態で酸やアル
カリ等の薬品により処理した時、金属薄膜層が反応しな
い条件でも、反応して溶解し除去できる無機材料をい
う。従って、どのような無機材料がよいかは、どのよう
な金属の薄膜を製造するかによって異なる。一般に、金
や白金等の貴金属は反応性に乏しいので、これらの貴金
属の薄膜を製造する場合は、どのような無機材料の支持
体でもよいが、銅や錫やニッケル等の反応性のある金属
の薄膜を製造する場合は、更に反応性の高い無機材料の
支持体を選ぶ必要がある。一般に、このような無機材料
として、食塩等の水に可溶の塩類や、酸に容易に反応し
て溶解する炭酸カルシウム等の炭酸塩等をあげることが
できる。確かに、これらの無機材料は、電着することは
困難でも、表面に蒸着やスパッタリングにより金属の薄
層を設けることができ、薄層形成後の除去も容易ではあ
るが、通常の方法では、表面が平滑で機械的強度のある
支持体を定常的に製造することが困難である。このよう
な観点から、一般的に、支持体を構成する無機材料とし
ては、安価でイオン化傾向の高く酸に容易に溶解する亜
鉛、鉄、銅等の金属や、酸にもアルカリにも溶解する亜
鉛、アルミニウム、錫、鉛、アンチモン、ビスマス等の
両性金属が好ましい。なお、このような目的の支持体に
使用しうる合成樹脂等の有機材料が見つかれば、その有
機材料も支持体に使用することができる。
【0008】一方、薄膜にしようとする金属、すなわ
ち、無機材料からなる支持体に薄膜層を形成させる金属
は、支持体を構成する無機材料より反応性が低いこと、
すなわち、金属薄膜層が支持体上に生成させた状態で酸
やアルカリ等の薬品により処理した時、支持体が反応し
て溶解し除去されても、全く反応しないか、反応しても
ごく微量であることが必要である。従って、支持体を構
成する無機材料が、亜鉛、鉄、銅等のように酸に容易に
溶解する金属の場合は、薄膜にしようとする金属は、支
持体に使用された金属より酸に溶け難い金属に限定さ
れ、亜鉛、アルミニウム等のようにアルカリに溶解する
金属の場合は、薄膜にしようとする金属は、アルカリに
溶解しない金属に限定される。
【0009】支持体の一つの面に、これらの金属の薄膜
層を形成させるには、支持体の他の面や不要な箇所をマ
スキングした後、電着、無電解鍍金、蒸着、又は、スパ
ッタリング等の方法がとられる。これらの方法の中で
は、一般的に、付着量が電流に比例し、厚さを調整しな
がら、広い範囲で均一に、非常に薄く塗布することがで
きる電着が好ましい。
【0010】無機材料の支持体に金属薄膜層を形成させ
た後、必要に応じて、金属薄膜層を加圧するのは、微小
な凸部を押し潰したり平滑にしたりするためである。し
かしながら、一般に、このような操作を必要としない場
合が多い。また、加熱するのは、薄膜層形成工程で生じ
た歪みや、加圧の際に生じた歪みを除去するためであ
る。このような操作を行うことにより、得られた薄膜が
湾曲したり皺になったりするのを防止し、平面を維持す
ることが期待できる。しかしながら、必ずしも、常にこ
のような操作が必要とは限らない。
【0011】金属薄膜層が形成された後、支持体を溶解
除去するには、金属薄膜層と無機材料の特性の差を利用
して、酸やアルカリ等の薬品を選ぶことが必要になる。
従って、予め、薄膜用金属と無機材料と薬品との組み合
わせを作っておくことが好ましい。また、一般に、どの
ような薄膜用金属にも対応できるように、支持体を構成
する無機材料として、亜鉛、鉄、銅等のイオン化傾向の
高い金属を用い、これらの支持体を溶解除去するのに、
酸を使用するか、又は、支持体を構成する無機材料とし
て、アルミニウム、錫等の両性金属を用い、これらの支
持体を溶解除去するのに、アルカリを使用するのが好ま
しい。更に、酸化剤もしくは還元剤を併用して、溶解除
去を効率的に行うようにしてもよい。
【0012】なお、本発明に係わる金属薄膜の製造方法
は、ポリイミド等の溶解性も加工性も悪い耐熱性樹脂の
薄膜の製造に適用できる可能性がある。すなわち、前述
の無機材料からなる支持体に、ジメチルアセトアミド中
で予備的に縮合させて得られた中間体のポリアミドカル
ボン酸のジメチルアセトアミド溶液を薄く塗布して熱処
理し、ポリイミドの薄膜を製造した後、無機材料の支持
体を、酸やアルカリで溶解除去することによって、ポリ
イミドの薄膜を製造できる可能性がある。
【0013】
〔実施例1〕
(1)支持体の調製 支持体として、厚さが0.1mm、大きさが110×1
10mmで、表面がダル面のアルミニウム板(JIS
H4000 AlN30H−H18)を使用した。その
両面をマスキングテープ(日東電工(株)製「エレップ
マスキングテープN−380」)貼り、その一方の面
に、縦横2列づつ計4個の20×20mmの窓のように
正方形の部分を切り取り、薄膜用金属塗布面とした。そ
の後、40℃に加温した水酸化ナトリウム系脱脂溶液に
1分間浸漬して水洗した。次いで、常温の硝酸67.5
重量%、酸性ふっ化アンモニウム3重量%からなる水溶
液に30秒浸漬してディスマット処理を行い、水洗し
た。次いで、25℃のトライボン50重量%溶液に浸漬
して、第1ジンケート処理を行い、水洗した。更に、常
温の硝酸67.5重量%水溶液に30秒浸漬して、硝酸
剥離処理を行い、水洗した後、第2ジンケート処理を行
い、水洗して支持体を調製した。
【0014】(2)ニッケル鍍金 前述のように調製した支持体に、ニッケルが20重量%
になるように調製された無光沢ニッケル用ワット浴を用
い、液温50℃で、電流密度1A/dmで、予め作成
しておいた析出速度曲線を利用して、厚さが2μmにな
るように、ニッケル鍍金を行った。鍍金後、充分に水洗
しマスキングテープを剥離して半製品を得た。
【0015】(3)薄膜の固定 別途に、厚さが1mmで、外形が20×20mmで、外
周に2mmの縁を残して、中央部に16×16mmの窓
のような孔が設けられた枠状の黄銅ニッケル鍍金製の固
定具を製造した。この固定具の下面にエポキシ系熱硬化
型接着剤を塗布し、固定具の外周を生成した薄膜層の外
周に合わせて接着し加圧し、120℃で1時間加熱して
固着させた。その後、固定具の外周に沿ってカットし、
固定具に保持された半製品を得た。なお、固定具の大き
さは、市場でどのような広さの薄膜を必要としているか
によって選択される。一般に、薄膜が広いほど、運搬や
取扱中の不注意によって薄膜が破損する時の被害が大き
くなる。従って、通常、微細な用途に使用される薄膜の
厚さが1〜2μmのものでは、前述のような20×20
mm程度のものが使用されが、5μmになると、外形が
110×110mm、外周に10mmの縁を残して、中
央部に100×100mmの孔が設けられたものが使用
される。また、材質に、酸やアルカリに強いステンレス
等も使用される。
【0016】(4)支持体の除去 このようにして固定具に保持された半製品を、50℃に
加温した33重量%水酸化ナトリウム水溶液に30分間
浸漬して支持体のアルミニウムを溶解除去し、水洗して
固定具に保持された厚さ2μmの無光沢ニッケル薄膜
(以下「薄膜1」という)を得た。得られた薄膜1は、
表面が綺麗で、固定具との接着も良好でった。なお、得
られた薄膜の厚さは、アンリツ(株)製の電子マイクロ
メーター(K103A)の高精度タイプ(繰り返し精度
0.01μm)を使用して測定した。
【0017】〔実施例2〕表面が光沢面である他、実施
例1と同様なアルミニウム板を使用し、実施例1と同様
に調整された支持体に、硫酸ニッケル、ほう酸、及び、
塩化アンモニウムからなり、ニッケルが20重量%にな
るように調製された無光沢ニッケル鍍金浴を使用し、液
温50℃、電流密度1A/dmで、予め作成しておい
た析出速度曲線を利用して、厚さが1.5μmになるよ
うに鍍金し、実施例1と同様にして、固定具に保持され
た半製品を得た。この半製品を、50℃に加温した33
重量%水酸化ナトリウム水溶液に20分間浸漬して支持
体のアルミニウムを溶解除去し、水洗して、固定具に支
持された厚さ1.5μmの無光沢ニッケル薄膜(以下
「薄膜2」という)を得た。得られた薄膜2は、表面が
綺麗で、固定具との接着も良好であった。られなかっ
た。
【0018】〔実施例3〕大面積のニッケル薄膜を得る
ため、アルミニウム板の片面の縁だけにマスキングテー
プを貼った他、実施例2と同様にして、厚さが5μmに
なるようにニッケル鍍金し、水洗した後、外形が110
×110mm、外周に10mmの縁を残して、中央部に
100×100mmの孔が設けられた固定具を接着し
て、半製品を得た。この固定具に保持された半製品を、
50℃の33重量%の水酸化ナトリウム水溶液に30分
間浸漬して、支持体のアルミニウムを溶解除去し、水洗
して、固定具に支持された厚さ5μmの無光沢ニッケル
薄膜(以下「薄膜3」という)を得た。得られた薄膜3
は、表面が綺麗で、固定具との接着も良好であり、取扱
いも容易であった。
【0019】〔実施例4〕実施例1と同様に調製された
支持体に、pH1以下のアルカノールスルホン酸無光沢
錫鍍金浴を使用し、液温30℃、電流密度0.5A/d
で、予め作成しておいた析出速度曲線を利用して、
それぞれ、厚さが1μm、及び、1.5μmになるよう
に鍍金して、半製品を得た。この半製品を、固定具で保
持することなく、50℃に加温した33重量%水酸化ナ
トリウム水溶液に30分間浸漬して、支持体のアルミニ
ウムを溶解除去し、水洗して、それぞれ、厚さ1μmの
無光沢錫薄膜(以下「薄膜4」という)、及び、厚さ
1.5μmの無光沢錫薄膜(以下「薄膜5」という)を
得た。得られた薄膜4及び薄膜5は、いずれも、表面が
綺麗で、固定具に保持されていないにもかかわらず、平
坦であった。
【0020】〔実施例5〕大面積の錫薄膜を得るため、
アルミニウム板の縁だけにマスキングテープを貼った
他、実施例4と同様にして、厚さが5μmになるよう
に、錫を鍍金し、水洗した後、外形が110×110m
m、外周に10mmの縁を残して、中央部に100×1
00mmの孔が設けられた固定具を接着して、半製品を
得た。この半製品を、50℃に加温した33重量%水酸
化ナトリウム水溶液に30分間浸漬して、支持体のアル
ミニウムを溶解除去し、水洗して、それぞれ、固定具に
支持された厚さ5μmの無光沢錫薄膜(以下「薄膜6」
という)を得た。得られた薄膜6は、表面が綺麗で、固
定具との接着も良好であり、取扱いも容易であった。
【0021】〔実施例6〕支持体として、厚さ0.1m
mのアルミニウム板(JIS H4000 AlN30
H−H18)で、表面がダル面のものを使用し、実施例
1と同様な方法で支持体を調製し、40℃のシアン化銅
浴を用い、電流密度2A/dmで、予め作成しておい
た析出速度曲線を利用して、厚さが2μmになるように
銅鍍金を行った。その後、実施例1と同様に処理して、
固定具に保持された半製品を得た。これらの半製品を、
50℃に加温した33重量%の水酸化ナトリウム水溶液
に30分間浸漬して、支持体のアルミニウムを溶解除去
し、水洗して、固定具に支持された厚さ2μmの銅薄膜
(以下、「薄膜7」という)を得た。得られた薄膜7
は、表面が綺麗で、固定具との接着も良好であった。
【0022】〔実施例7〕支持体として、厚さ0.1m
mのアルミニウム板(JIS H4000 AlN30
H−H18)で、表面がダル面のものを使用し、実施例
1と同様な方法で支持体を調製し、30℃の金鍍金液
(エヌ・イー・ケムキャット(株)製N−77)を使用
し、電流密度0.3A/dmで、予め作成しておいた
析出速度曲線を利用して、厚さが2μmになるように、
金鍍金を行った。その後、実施例1と同様に処理して、
固定具に保持された半製品を得た。この半製品を、50
℃に加温した33重量%の水酸化ナトリウム水溶液に3
0分間浸漬して、支持体のアルミニウムを溶解除去し、
水洗して、固定具に保持された厚さ2μmの金薄膜(以
下、「薄膜8」という)を得た。得られた薄膜8は、表
面も綺麗で、固定具との接着も良好であった。
【0023】2.無電解鍍金による金属薄膜層の形成 〔実施例8〕表面が光沢面である他、実施例1と同様な
アルミニウム板を使用し、実施例1と同様に調製された
支持体に、90℃に加温された無電解ニッケル鍍金浴
(日本カニゼン(株)製「ブルーシューマー」濃度20
重量%)を使用し、予め作成しておいた析出速度曲線を
利用して、厚さが、それぞれ、1.0μm及び1.5μ
mになるように、無電解ニッケル鍍金を行った。その
後、実施例1と同様に処理して、固定具に保持された半
製品を得た。この半製品を、水酸化ナトリウム水溶液で
処理して支持体のアルミニウムを溶解除去し水洗して、
それぞれ、厚さ1.0μmのニッケル薄膜(以下「薄膜
9」という)、及び、厚さ1.5μmのニッケル薄膜
(以下「薄膜10」という)得た。
【0024】3.スパッタリングによる金属薄膜層の形
成 〔実施例9〕支持体として、厚さが2mm、直径150
mmで、表面が光沢面のアルミニウム板(JIS H4
000 AlN30H−H18)の使用し、内径350
mm、長さ260mmのスパッタリング室内で、7×1
−5Paの真空で、クロムのスパッタリングにより、
支持体の表面にクロムを1μmの厚さに付着させ、実施
例1と同様にして、アルミニウム板を水酸化ナトリウム
水溶液で処理して、固定具に支持された厚さ1μmのク
ロム薄膜(以下「薄膜11」という)を得た。
【0025】なお、実施例1〜9で得られた薄膜1〜1
1の薄膜構成金属、薄膜の厚さ等は、表1に示したとお
りである。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】本発明に係わる非展延性金属の極超薄膜
は前述のような特性を有し、また、本発明に係わる金属
薄膜の製造方法は、前述のような構成を有するので、最
近の電子機器やその周辺機器の小型化や高密度化に対応
して必要とされる新しい金属の極超薄膜を提供し、か
つ、広範囲に適用できるの新しい金属薄膜の製造方法を
提案して、安価に金属の薄膜を提供することができるの
で、電子機器産業及びそれに関連する産業の発展に大き
く貢献するものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薄膜にしようとする金属より反応性の高い
    金属や合金等の無機材料からなる支持体の一つの面に、
    電着、無電解鍍金、蒸着、又は、スパッタリング等の方
    法により、支持体を構成する無機材料より反応性の低い
    金属の薄膜層を形成させ、必要に応じて、得られた金属
    薄膜層に加圧、加熱等の処理を施した後、酸やアルカリ
    等の薬品により、支持体を溶解除去することを特徴とす
    る金属薄膜の製造方法
JP10989299A 1999-03-12 1999-03-12 金属薄膜の製造方法 Expired - Fee Related JP3245742B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10989299A JP3245742B2 (ja) 1999-03-12 1999-03-12 金属薄膜の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10989299A JP3245742B2 (ja) 1999-03-12 1999-03-12 金属薄膜の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000265287A true JP2000265287A (ja) 2000-09-26
JP3245742B2 JP3245742B2 (ja) 2002-01-15

Family

ID=14521815

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10989299A Expired - Fee Related JP3245742B2 (ja) 1999-03-12 1999-03-12 金属薄膜の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3245742B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106995914A (zh) * 2017-05-24 2017-08-01 山东大学 一种制备自支撑多孔金属薄膜的方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106995914A (zh) * 2017-05-24 2017-08-01 山东大学 一种制备自支撑多孔金属薄膜的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3245742B2 (ja) 2002-01-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5017271A (en) Method for printed circuit board pattern making using selectively etchable metal layers
JP2005076091A (ja) キャリア付き極薄銅箔の製造方法、及びその製造方法で製造されたキャリア付き極薄銅箔
JPH10330983A (ja) 電解銅箔及びその製造方法
JP2007186797A (ja) キャリア付き極薄銅箔の製造方法、及び該製造方法で製造された極薄銅箔、該極薄銅箔を使用したプリント配線板、多層プリント配線板、チップオンフィルム用配線基板
JP7012107B2 (ja) 複合銅箔、プリント配線板、電子機器及び複合銅箔の製造方法
JP5646105B1 (ja) Snめっきステンレス鋼板
JPH0382750A (ja) ポリイミド基体の少なくとも1面の変性方法
JP2010201804A (ja) 複合金属箔及びその製造方法並びにプリント配線板
JP2004263210A (ja) ハンダ性に優れた表面処理Al板、それを用いたヒートシンク、およびハンダ性に優れた表面処理Al板の製造方法
JP3949871B2 (ja) 粗化処理銅箔及びその製造方法
JP2006028635A (ja) 微細回路基板用表面処理銅箔の製造方法及びその銅箔
US4323632A (en) Metal composites and laminates formed therefrom
JP3245742B2 (ja) 金属薄膜の製造方法
JP4391449B2 (ja) キャリア付き極薄銅箔及びプリント配線基板
JPH0219994B2 (ja)
JP3092929B2 (ja) Ni,Cu被覆ステンレス鋼板およびその製造方法
JPS6214040B2 (ja)
JP3092930B2 (ja) Ni,Cu被覆冷延鋼板およびその製造方法
JP5074822B2 (ja) 表面処理銅箔
JP3153979B2 (ja) 樹脂あるいは塗料との密着性に優れたクロム含有箔の製造法
JP2003213477A (ja) 金属薄膜の製造方法
JP3567539B2 (ja) 電子部品用基板及びその製造方法
TW201311068A (zh) 印刷配線板用銅箔及使用其之積層體
JPS5920621A (ja) 印刷回路用銅箔とその製造方法
JPH08335775A (ja) 印刷回路用銅箔の処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071102

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081102

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091102

Year of fee payment: 8

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091102

Year of fee payment: 8

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091102

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101102

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111102

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121102

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees