JP2000264657A - ガラススクライバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 テーブル１が９０°回転する機構のガラスス
クライバーでは、テーブルの周囲にスペースが必要であ
り、その分、スクライバー自体が大型化した。 【解決手段】 スクライブヘッド(７)をＸ方向に移動自
在に保持しているガイドバー(４)自体をＹ方向に移動可
能とし、かつ、カッターホイールチップ(８)の向きを９
０°変更できる機構を備えることにより、テーブル(１)
を移動することなく、Ｘ方向およびＹ方向のスクライブ
を可能にしたものであり、テーブル(１)はガラス板(Ｗ)
の方向ずれを修正できる程度のθ回転が行えればよく、
従って、従来機のようにテーブルの周囲にスペースを設
ける必要がなく、装置本体を小型化できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス板を切断す
るためのガラススクライバーに関する。

【０００２】

【従来の技術】図１は、従来のガラススクライバーを示
す。１は、Ｙ方向に移動するとともに９０°及びθ回転
可能なテーブルであり、そのテーブル面にはガラス板Ｗ
が吸引固定される。２は、テーブル１上をまたぐように
して設けられたブリッジであり、両側の支持柱３とＸ方
向に延在するガイドバー４からなる。６は、ガイドバー
４に形成したガイド５に沿って移動可能に設けたホルダ
ー支持体であり、モータＭｘの駆動により、Ｘ方向に移
動する。７は、ホルダー支持体６に設けたスクライブヘ
ッドであり、このスクライブヘッド７の下部には、カッ
ターホイールチップ８を回転自在に保持するチップホル
ダー９が設けられる。

【０００３】１０、１１は、ワークＷに記されたアライ
メントマークを画像として読み取るカメラであり、Ｘ方
向およびＹ方向に移動自在に設けた台座１２、１３上に
それぞれ設けられ、カメラモータＭcの駆動により、こ
れらの台座１２、１３自身はＸ方向に延在する支持台１
４に設けたガイド１５に沿って個別に移動する。又、カ
メラ１０、１１は焦点調節のために手動操作で上下に移
動できる。１６、１７はカメラ１０，１１で捕えた映像
を表示するモニターである。

【０００４】上述の機構において、テーブル１上に固定
したガラス板Ｗに記されたアライメントマークの位置を
カメラ１０、１１で読み取り、その位置情報からガラス
板Ｗのセット時の方向ずれを検出し、この方向ずれをテ
ーブル１のθ回転によって修正する。この後、テーブル
１を所定のピッチでＹ方向に移動させる毎にスクライブ
ヘッド７の移動により、ガラス板ＷをＸ方向にスクライ
ブし、次いでテーブル１を９０°回転させた上で同じよ
うにして今度はＹ方向にスクライブする。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この構
成では、テーブル１がＹ方向及び９０°回転するため
に、テーブル周囲にスペースが必要であり、その分、ス
クライバー自体が大型化するという課題があった。

【０００６】本発明は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、テーブルを半固定とすることによ
り、上記スペースを不用にしてサイズを小型化したガラ
ススクライバーを提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、スクライブヘ
ッドをＸ方向に移動させてＸ方向のスクライブする機構
において、そのスクライブヘッドを保持しているガイド
バー自体をＹ方向に移動可能とし、ガイドバーをＹ方向
に沿って所定のピッチで移動させる毎にスクライブヘッ
ドをＸ方向に移動させることにより、テーブルを移動す
ることなく、Ｘ方向のスクライブを行える。又、カッタ
ーホイールチップの向きを９０°変更できる機構を備え
ることにより、スクライブヘッドをＸ方向に沿って所定
のピッチで移動させる毎にガイドバーをＹ方向に移動さ
せることにより、Ｙ方向のスクライブを行える。

【０００８】但し、テーブルにセットしたガラス板の方
向ずれを修正するために、テーブルの回転が必要となる
が、ガラス板に記されているアライメントマークの記入
精度が高くなっているため、ガラス板の方向ずれは極め
て小さく、よってテーブルのθ回転は５°もあれば十分
である。従ってテーブル周囲のスペースは殆ど不用でと
なり、その分、装置を小型化できる。

【０００９】

【発明の実施の形態】図２は、本発明の１実施形態を示
したガラススクライバーを示しており、図１と対応する
要素に対しては共通の符号を付している。テーブル１は
５°程度のθ回転が可能となっている。又、アライメン
トマークの記入精度が高いために、アライメントマーク
が常にカメラの視野範囲にあり、そのためカメラ１０、
１１は半固定式で設けられ、位置変更の際は手動操作に
よってレール１５a上で移動させる。そして、ブリッジ
２自体がＹ方向に移動可能に設けられており、そのブリ
ッジの移動機構を図３に示している。ブリッジ２は、
“ロ”の字形状の枠体からなり、その底板部材２１の中
央に雌ネジ２２が固定されており、その雌ネジ２２に対
してＹ方向に延在する棒ネジ２３と螺合している。その
棒ネジ２３は、その一端側にてモータＭｙの回転軸と直
結されている。

【００１０】更に両側の支持柱３には、それぞれＹ方向
に延在するレール２４が挿通されるガイド部材２５がそ
れぞれ固定されている。従ってモータＭｙの駆動によ
り、ブリッジ２はＹ方向に平行移動する。

【００１１】図４は、スクライブヘッド７の詳細を示し
ている。ホルダー支持体６には、スクライブヘッド７の
他に、チップホルダー９を９０°軸回転させるためのエ
アロータ２６が設けられ、２７はエアロータ２６の回転
を伝えるためのベルトである。

【００１２】スクライブ動作としては、テーブル１上に
固定したガラス板Ｗに記されたアライメントマークの位
置をカメラ１０、１１で読み取り、その位置情報からガ
ラス板Ｗのセット時の方向ずれを検出し、この方向ずれ
をテーブル１のθ回転によって修正する。この後にブリ
ッジ２を所定のピッチでＹ方向に移動させる毎にスクラ
イブヘッド７をＸ方向に移動させて、ガラス板ＷをＸ方
向に順次スクライブする。このＸ方向のスクライブが終
了すれば、チップホルダー９を９０°軸回転し、今度は
スクライブヘッド７を所定のピッチでＸ方向に移動させ
る毎にブリッジ２をＹ方向に移動させて、ガラス板Ｗを
Ｙ方向に順次スクライブする。

【００１３】

【発明の効果】以上説明したように、本発明は、スクラ
イブヘッドをＸ方向に移動自在に保持しているガイドバ
ー自体をＹ方向に移動可能とし、かつ、カッターホイー
ルチップの向きを９０°変更できる機構を備えることに
より、テーブルを移動することなく、Ｘ方向およびＹ方
向のスクライブを可能にしたものであり、テーブルはガ
ラス板の方向ずれを修正できる程度のθ回転が行えれば
よく、従って、従来機のようにテーブルの周囲にスペー
スを設ける必要がなく、従って、装置本体をＸ方向およ
びＹ方向のサイズを小さくでき、又、装置本体のサイズ
が一定なら、テーブルのサイズを大きくできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 従来のガラススクライバーの斜視図

【図２】 本発明の１実施形態を示したガラススクライ
バーの斜視図

【図３】 図２におけるブリッジの移動機構を示した図

【図４】 図２におけるスクライブヘッド部の詳細を示
した図

【符号の説明】

１ テーブル ２ ブリッジ ３ 支持柱 ４ ガイドバー ５ ガイド ６ ホルダー支持体 ７ スクライブヘッド ８ カッターホイールチップ ９ チップホルダー １０、１１ カメラ １５a レール １６、１７ モニター ２１ 底板部材 ２２ 雌ネジ ２３ 棒ネジ ２６ エアロータ Ｍ モータ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 Ｘ方向に延在するガイドバーに沿って移
   動可能なスクライブヘッドの移動時に、そのスクライブ
   ヘッドの下端に設けたカッターホイールチップによって
   テーブル上のガラス板をＸ方向にスクライブするガラス
   スクライバーにおいて、テーブルをθ回転可能に設け、
   そして前記カッターホイールチップを９０°方向を変え
   ると共に、前記ガイドバー自体をＹ方向に移動可能と
   し、テーブルにセットしたガラス板の方向ずれをテーブ
   ルのθ回転によって修正し、ガイドバーのＹ方向の移動
   時にＹ方向にスクライブすることを特徴とするガラスス
   クライバー。