JP2000263463A - タイヤ滑り止め装置の装着用補助具 - Google Patents

タイヤ滑り止め装置の装着用補助具

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JP2000263463A
JP2000263463A JP11317133A JP31713399A JP2000263463A JP 2000263463 A JP2000263463 A JP 2000263463A JP 11317133 A JP11317133 A JP 11317133A JP 31713399 A JP31713399 A JP 31713399A JP 2000263463 A JP2000263463 A JP 2000263463A
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handle
tire
mounting
tip
central shaft
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JP11317133A
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English (en)
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Toshitaka Nishi
敏孝 西
Shigeru Matsunami
茂 松並
Manabu Ooto
学 大音
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Ohtsu Tire and Rubber Co Ltd
Original Assignee
Ohtsu Tire and Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タイヤ外側でのゴム掛け作業に必要な作業具
と締め付け作業に必要な作業具を一体化することによ
り、作業中の紛失を防止してタイヤ滑り止め装置の装着
作業を容易にするとともに、タイヤ滑り止め装置の製造
コストを低減する。 【解決手段】 タイヤ滑り止め装置1の装着用補助具1
を、外掛止フック14に引っ掛け可能な先端掛止部24
を先端部に備えかつ弾性リング15を引っ掛けることが
できる中間掛止部25を中途部又は基端部に備えた専用
フッカー22と、タイヤ2の外側においてネット本体3
を締め付けるために使用する先端係合部28を先端部に
有する回動部材と、を互いに一体に連結することによっ
て構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等のタイヤ
に装着して氷雪路面に対する滑り止めを行うためのタイ
ヤ滑り止め装置の装着用補助具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ゴム等の非金属材料より主構
成されたタイヤ滑り止め装置として、タイヤの外周に巻
回される有端帯状でかつ非金属製のネット本体と、この
ネット本体の幅方向内側縁に沿うように取り付けられた
内側緊締索と、同ネット本体の幅方向外側縁に取り付け
られた複数の掛止フックと、この各掛止フックに着脱自
在に引っ掛けられてネット本体の幅方向外側縁をタイヤ
中心方向へ締め付ける弾性リングと、を備えたものがあ
る。
【0003】この種のタイヤ滑り止め装置をタイヤに装
着する場合にタイヤの外側で行うべき作業として、上記
弾性リングを各掛止フックに引っ掛けるゴム掛け作業
と、ネット本体の接続部分同士を互いに締め付けるため
の締め付け作業とがあり、前者のゴム掛け作業を行うた
めの補助具として、外掛止フックに引っ掛け可能な先端
掛止部を先端部に備えかつ弾性リングを引っ掛けること
ができる中間掛止部を中途部に備えた専用フッカーが知
られている(例えば、実開昭63−139004号公報
参照)。
【0004】また、後者の締め付け作業を行うための補
助具として、締め付けバックルの中間部材に着脱自在に
係合して同中間部材を反転させるための先端回動部を有
する回動ハンドルが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の専用フッカ
ー及び回動ハンドルはそれぞれ別個独立の補助具として
構成されているので、雪道での装着作業中にいずれか一
方の補助具が雪に埋もれて無くなることが多く、いった
んこれらを紛失するとタイヤ滑り止め装置の装着及び取
り外しができなくなることがあった。また、従来では専
用フッカー及び回動ハンドルを別個独立の補助具として
製造していたので、それらの片方だけが必要なタイヤ滑
り止め装置にはその片方だけを当該装置とともに箱詰め
し、双方が必要なタイヤ滑り止め装置にはその双方を当
該装置とともに箱詰めする必要があり、製品管理が煩雑
でタイヤ滑り止め装置の製造コストが高くなるという欠
点もある。
【0006】本発明は、このような実情に鑑み、タイヤ
外側でのゴム掛け作業に必要な作業具と締め付け作業に
必要な作業具を一体化することにより、作業中の紛失を
防止してタイヤ滑り止め装置の装着作業を容易にすると
ともに、タイヤ滑り止め装置の製造コストを低減するこ
とを第一の目的とする。一方、上記従来の回動ハンドル
では、中央軸部から同じ寸法だけ突出した左右対称状の
手持ち部が採用されており、その握り部分(柄部)が左
右ともに短くなっていたので、締め付けバックルの中間
部材を回動するのに相当大きな力が必要であり、女性や
老人では締め付けバックルの締め付け作業を容易に行え
ないことがあった。
【0007】かかる不都合を解消するには、手持ち部の
両握り部分の突出長さを大きくして回動ハンドルの回転
トルクを増大すればよいが、締め付けバックルの締め付
け作業はタイヤの接地面近くで行われることが多いた
め、手持ち部の両握り部分をともに長くすると、回動ハ
ンドルを回動しようとするときに握り部分の先端が接地
面と干渉して、同ハンドルを回動操作することができな
いことがある。本発明は、このような実情に鑑み、接地
面と干渉させずに比較的小さい力で回動ハンドルを回動
操作できるようにして、タイヤ滑り止め装置の装着作業
を容易にすることを第二の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明は次の技術的手段を講じた。すなわち、本発明に
係るタイヤ滑り止め装置の装着用補助具は、外掛止フッ
クに引っ掛け可能な先端掛止部を先端部に備えかつ弾性
リングを引っ掛けることができる中間掛止部を中途部又
は基端部に備えた専用フッカーと、タイヤの外側におい
てネット本体を締め付けるために使用する先端係合部を
先端部に有する回動部材とが互いに一体に連結されてい
ることを特徴とする。
【0009】この場合、専用フッカーと回動部材とが互
いに一体に連結されているので、雪道での装着作業中に
いずれか一方の補助具だけが雪に埋もれて無くなる可能
性が少なくなり、当該補助具の紛失を未然に防止できる
ようになる。また、専用フッカーと回動部材とが互いに
一体に連結されているので、それらの片方だけが必要な
タイヤ滑り止め装置とそれらの双方が必要なタイヤ滑り
止め装置のいずれの場合にも、同じ補助具をタイヤ滑り
止め装置とともに箱詰めすればよく、このため、製品管
理が容易になってタイヤ滑り止め装置の製造コストを低
減することができる。
【0010】上記の本発明において、専用フッカーの先
端掛止部と回動部材の先端係合部が互いに反対向きとな
るように両部材を連結するようにすれば、例えば専用フ
ッカーの使用中に回動部材が邪魔になることがなく(そ
の逆の場合も同様)、使い勝手のよい装着用補助具を得
ることができる。また、専用フッカーに一体に連結する
回動部材としては、タイヤの外側においてネット本体同
士を締め付けるために使用する先端係合部を先端部に有
する部材であればその構造は特に限定されないが、例え
ば、締め付けバックルの中間部材に着脱自在に係合して
同中間部材を反転させるための回動ハンドルより構成す
ることができる。
【0011】この場合、回動ハンドルを合成樹脂で一体
に形成し、この回動ハンドルの先端係合部を金属製板材
で被覆するようにすれば、先端係合部の強度を充分に保
持しながら、回動ハンドルをすべて金属製のものにする
場合に比べて製造コストを低減することができる。ま
た、合成樹脂で形成された回動ハンドルの先端部に金属
製の先端係合部がインサート成形することによっても、
先端係合部の強度を充分に保持しながら、回動ハンドル
をすべて金属製のものにする場合に比べて製造コストを
低減することができる。
【0012】更に、本発明は、締め付けバックルの中間
部材に着脱自在に係合する先端係合部を先端に有する中
央軸部と、この中央軸部から左右両側に突出する手持ち
部と、備えているタイヤ滑り止め装置の装着用補助具に
おいて、前記手持ち部は、前記中央軸部からの突出長さ
が比較的大きい第一柄部と、同突出長さが比較的小さい
第二柄部とから左右非対称に形成されていることを特徴
とする。この場合、手持ち部が左右非対称に形成されて
いるので、長い方の第一柄部を十分に長い寸法に形成し
ておくことにより、回動ハンドルの回転トルクを増大さ
せることができ、また、短い方の第二柄部を指かけ可能
でかつ邪魔にならない程度の寸法に形成しておくことに
より、当該第二柄部が接地面に干渉して回動ハンドルが
操作できなくなるのを防止することができる。
【0013】従って、本発明の装着用補助具(回動ハン
ドル)によれば、接地面と干渉させずに比較的小さい力
で回動ハンドルを回動操作することができ、タイヤ滑り
止め装置の装着作業を容易にすることができる。なお、
上記の作用を得るためには、例えば、第一柄部の突出長
さを人の掌の幅とほぼ同じ程度に設定し、第二柄部の突
出長さを前記第一柄部のほぼ半分程度に設定しておけば
よい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1〜図7は本発明の第一の実施
形態を示している。このうち、図4及び図5は本発明の
装着用補助具21を使用できるタイヤ滑り止め装置1を
示しており、この装置1は、タイヤ2の外周を被覆する
有端帯状のネット本体3と、このネット本体3の幅方向
一端側(タイヤ2の内側)に連結された非伸長ロープよ
りなる一本の内側緊締索4と、ネット本体3の幅方向他
端側(タイヤ2の外側)に連結された非伸長ロープより
なる二本の外側緊締索5と、を備えている。
【0015】前記ネット本体3は、その長手方向(タイ
ヤ周方向)に合計八枚のネット構成片6を並設して構成
してある分割型とされており、この各ネット構成片6は
幅方向両側縁において内側及び外側緊締索4,5を介し
て互いに連結されている。また、ネット本体3の長手方
向中央部で隣接する各ネット構成片6の幅方向他端側同
士は、後述する締め付けバックル7によって互いに着脱
自在に連結できるようになっている。図4に示すよう
に、各ネット構成片6は、所定形状に張りめぐらした芯
材(図示省略)に合成ゴム又は天然ゴム等の非金属製の
弾性材料を被覆して形成されていて、タイヤトレッドに
対応して地面に接地するほぼ六角形の接地部8と、この
接地部8の四隅から突出された連結帯部9とを一体に備
え、接地部8の接地面には複数のスパイクピンが埋設さ
れている。
【0016】他方、連結帯部9はタイヤ2のショルダー
部からサイドウォール部にかかる部分に対応するように
幅方向外側に延設され、その延設端部に金属製の連結フ
ック10の一端部がかしめ止めされている。そして、こ
の各連結フック10の他端部を内側及び外側緊締索4,
5に対して移動自在に連結することにより、八枚のネッ
ト構成片6を長手方向に並設してなる前記ネット本体3
が構成されている。ネット本体3を構成するネット構成
片6のうち、長手方向中央部で隣接する両ネット構成片
6,6の間の間隔は大きく開けられており、これによっ
てタイヤ2の接地部を逃げるための開口部11が当該ネ
ット本体3の長手方向中央部に形成されている。
【0017】内側及び外側緊締索4,5は両端がループ
状に形成されており、その一端側のループ部にはロープ
接続金具12が連結されている。また、外側緊締索5は
上記開口部11に対応する部分で二つに分割されてお
り、この開口部11側のループ部13に前記締め付けバ
ックル7が接続されるようになっている。なお、外側緊
締索5の中途部には、ゴム製等の弾性リング15を掛止
するための複数の外掛止フック14が一定間隔おきに設
けられている。図2に示すように、締め付けバックル7
は、中央部に断面正方形状の係合孔16を有するほぼ長
方形状の中間部材17と、この中間部材17の長手方向
両端部に回動自在に連結された一対の締め付けフック1
8と、同中間部材17の長手方向中央部に連結された弾
性リング15掛止用の引っ掛けフック19と、を備えて
いる。
【0018】一対の締め付けフック18は、その引っ掛
け開口側が互いに逆向きとなるように中間部材17に枢
着されている。このため、外側緊締索5の各ループ部1
3に一対の締め付けフック18をそれぞれ掛止した状態
(図2の実線状態)において中間部材17を反転させる
ことにより、一対の締め付けフック18の双方が互いに
近づいて中間部材17に折り畳まれ(図2の仮想線状
態)、これによって外側緊締索5同士を互いに近づけて
ネット本体3の締め付けを行えるようになっている。
【0019】図1及び図3は本実施形態に係る装着用補
助具21を示しており、この補助具21は、前記弾性リ
ング15を外掛止フック14に引っ掛けるゴム掛け作業
を行うための専用フッカー22と、ネット本体3をタイ
ヤ周方向に締め付けるための前記締め付けバックル7を
回動操作する回動ハンドル(回動部材)23とを、互い
に一体に連結された状態で備えている。このうち、専用
フッカー22は、比較的薄肉でかつ細長の板状に形成さ
れていて、外掛止フック14に引っ掛け可能な孔部より
なる先端掛止部24を先端部に備え、かつ、弾性リング
14を引っ掛けることができる中間掛止部25を中途部
に備えている。
【0020】他方、回動ハンドル23は、左右両側に突
出する手持ち部26と、この手持ち部26の中央部から
突設された中央軸部27とを一体に有するほぼT字状に
形成され、この中央軸部27の先端面に、締め付けバッ
クル7の係合孔16に係合する先端係合部28が突設さ
れている。専用フッカー22は中央軸部27とは反対側
に突出するように手持ち部26の背面側に一体に連結さ
れており、これによって、専用フッカー22の先端掛止
部24と回動ハンドル23の先端係合部28が互いに反
対向きとなるように両部材22,23が連結されてい
る。
【0021】従って、専用フッカー22の使用中に回動
ハンドル23が邪魔になることがなく、かつ、逆に回動
ハンドル23の使用中に専用フッカー23が邪魔になる
ことがないようになっている。また、専用フッカー22
と回動ハンドル23はいずれも合成樹脂製で一つの金型
で一体成形されており、これによって製造コストを低減
している。更に、図示していないが、先端係合部28の
外周面は金属製板材で被覆されており、これによって当
該係合部28の強度を充分に保持するようにしている。
【0022】なお、金属製の先端係合部28を中央軸部
27の先端面にインサート成形することにしてもよい。
次に、本実施形態の装着用補助具21の使用方法をタイ
ヤ滑り止め装置1の装着手順に沿って説明する。上記タ
イヤ滑り止め装置1をタイヤ2に装着するには、まず、
タイヤ滑り止め装置1をタイヤ2の裏側に通し、タイヤ
2の接地部分にネット本体3中央の開口部11が対応す
るようにして地面上に車両前後方向に渡るように滑り止
め装置1を敷き、内側緊締索4の両端を持ち上げてロー
プ接続金具12で接続する。
【0023】このとき、開口部12がタイヤ2の接地部
分に位置するので、その接地部分を避けながら容易に内
側緊締索4を輪状に連結できるとともに、タイヤ2に対
して偏心することなく適正な位置に滑り止め装置1を装
着することができる。その後、ネット本体3の幅方向他
端縁をタイヤ2の外側に引っ張り出して同本体3をタイ
ヤ2の外周に沿わせ、ロープ接続金具12で二本の外側
緊締索5同士を互いに接続するとともに、開口部11側
に位置する外側緊締索5のループ部13に締め付けバッ
クル7を引っ掛け、同バックル7の中間部材17を装着
用補助具21の回動ハンドル23で反転するまで回動す
る。
【0024】すると、図2に仮想線で示すように、締め
付けバックル7の両締め付けフック18が中間部材17
に対して折り畳まれて外側緊締索5のループ部13同士
が互いに近づき、これによってネット本体3のタイヤ外
側縁部における開口部11対応部分がタイヤ周方向に締
め付けられることになる。そして、外側緊締索5の複数
の外掛止フック14に弾性リング15をそれぞれ順に引
っ掛けて行くことにより、当該タイヤ滑り止め装置1の
タイヤ2への装着が完了する。
【0025】本実施形態の装着用補助具21の専用フッ
カー22は上記弾性リング15のゴム掛け作業を行う際
に使用するものであり、その作業方法は次の通りであ
る。すなわち、図5に示すように、いくつかの外掛止フ
ック14に既に引っ掛けられた弾性リング15に専用フ
ッカー22の中間掛止部25を引っ掛け、この状態で同
フッカー22を目的の外掛止フック14まで引き寄せて
その先端掛止部24を外掛止フック14に引っ掛けて図
3の状態とする。この図3の状態において当該補助具2
1を同図矢印方向にこね上げることにより、弾性リング
15が専用フッカー22の板状部分にガイドされて外掛
止フック14に到達することになり、同リング15を外
掛止フック15に簡単に引っ掛けることができる。
【0026】この場合、本実施形態の装着用補助具21
によれば、タイヤ2外側でのゴム掛け作業に必要な上記
専用フッカー22とネット本体3の締め付け作業に必要
な回動ハンドル23を互いに一体に連結してあるので、
雪道で当該補助具21を紛失する可能性を低減できると
ともに、製品管理が容易になってタイヤ滑り止め装置1
の製造コストを低減することができる。図6は上記装着
用補助具21の変形例を示しており、この場合の補助具
21は、専用フッカー22の中間掛止部がその基端部に
位置する手持ち部26の背面側の段差29によって構成
されており、その他の構造は図1の補助具21と同様で
ある。この図6の変形例によれば、専用フッカー22の
中途部にわざわざ突起状の中間掛止部25を形成する必
要がなくなるので、製造コストをより低減することがで
きる。
【0027】図7は先端係合部28の変形例を示してお
り、この場合の係合部28は、中央軸部27の先端面に
埋設された左右一対の鋼製の丸棒30よりなる。なお、
この場合には、締め付けバックル7の係合孔16は左右
一対の丸孔より構成されることになる。図8及び図9は
本発明の第二の実施形態を示している。このうち、図8
は本実施形態の装着用補助具21を示している。この場
合の補助具21は、合成樹脂製の専用フッカー22の基
端面に、金属製のフック反転部材(回動部材)31を埋
設することによって構成され、このフック反転部材31
は、後述する接続フック32を丁度はめ込むことができ
る内空幅を有する断面U字状の棒状材よりなる。
【0028】図9(a)は、上記フック反転部材31に
よって締め付けることのできるタイヤ滑り止め装置1を
示しており、この装置1では、開口部11に位置する外
側緊締索5のループ部13同士を互いに接続するための
接続フック32が同ループ部13の一方に連結されてい
て、第一実施形態で採用されていた締め付けバックル7
は設けられていない。上記フック反転部材31によって
ネット本体3の締め付けを行うには、図9(b)に示す
ように、左側のループ部13に当該補助具21の反転フ
ック部材31を挿通し、その先端部(先端係合部)の断
面内に、右側にループ部13に連結されている接続フッ
ク32の鉤部を嵌め込み、この状態で同図矢印方向に補
助具21を反転させる。
【0029】すると、梃子の原理により接続フック32
が左側のループ部13に引き寄せられてその鉤部が同ル
ープ部13内にガイドされ、これにより、ネット本体3
のタイヤ外側縁における開口部11対応部分を強く締め
付けた状態でループ部13同士の接続を行うことができ
る。従って、本実施形態のフック反転部材31も、タイ
ヤ2の外側においてネット本体3を締め付けるために使
用する先端係合部を先端部に有する回動部材に相当す
る。
【0030】図10はタイヤ滑り止め装置1の変形例を
示しており、この滑り止め装置1では、ネット本体3の
開口部11対応部分をチェーン34を利用して締め付け
るようにしている。すなわち、この場合の滑り止め装置
1では、図10(a)に示すように、外側緊締索5の一
方のループ部13にはストッパーリング35が連結さ
れ、他方のループ部13には先端にゴム紐材36を有す
る金属製のチェーン34が連結されている。
【0031】図10(b)に示すように、ストッパーリ
ング35はチェーン34を構成するリング部材のリング
幅よりも大径に形成された大径部37の一部に、同リン
グ部材の線材を丁度はめ込むことのできる幅狭の溝部3
8を屈曲形成してなり、この溝部38にリング部材を嵌
合させることにより、いったん締め付けたチェーン34
が簡単には緩まないようになっている。このため、スト
ッパーリング35にチェーン34を挿通してこれを充分
に締め上げたあと、チェーン34のリング部材をストッ
パーリング35の溝部38に嵌合させ、その後、ゴム紐
材36の自由端部に連結されたフックをネット本体3の
どこかの部分に引っ掛けておくことにより、前記した締
め付けバックル7を使用しなくてもネット本体3を簡単
に締め付けることができる。
【0032】本発明は上記した各実施形態に限定される
ものではなく、冒頭の特許請求の範囲の意味に含まれる
限度で種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態
では、ネット本体3が八枚のネット構成片6で構成され
た分割タイプのものを例示したが、本発明はタイヤ2の
外周長にほぼ相当する長さに形成された一枚物のネット
本体を有するタイヤ滑り止め装置にも使用することがで
きる。また、本発明は、外側緊締索5を有しておらず、
このため外掛止フック14がネット本体3に直接連結さ
れているタイヤ滑り止め装置にも、使用することができ
る。
【0033】更に、ネット構成片6として、芯材にゴム
等の弾性材料を被覆したものに限らず、弾性材料内にレ
ーヨン,ポリアミド系繊維,ポリエステル系繊維,ポリ
オレフィン系繊維,ポリウレタン系繊維,綿,羊毛,ガ
ラス繊維,カーボン繊維,ロックウール,アスベスト等
の有機、無機の各種短繊維を混入したものとしてもよ
い。図11は本発明の第三の実施形態を示している。こ
の場合の装着用補助具21は、専用フッカー22と回動
ハンドル23とを一体に連結して構成されている点で第
一の実施形態と同様であるが、回動ハンドル23の手持
ち部26が左右非対称に形成されている点で第一の実施
形態の場合と異なる。
【0034】すなわち、本実施形態の回動ハンドル23
は、締め付けバックル7の中間部材17に着脱自在に係
合する先端係合部28を先端に有する中央軸部27と、
この中央軸部27から左右両側に突出する手持ち部26
とを備え、その手持ち部26は、中央軸部27からの突
出長さが比較的大きい第一柄部26Aと、同突出長さが
比較的小さい第二柄部26Bとから左右非対称に形成さ
れている。より具体的には、第一柄部26Aの突出長さ
は人の掌の幅とほぼ同じ程度(本実施形態では77mm
とした。)に設定され、第二柄部26Bの突出長さは第
一柄部26Aのほぼ半分程度(本実施形態では40mm
とした。)に設定されている。
【0035】本実施形態の装着用補助具21によれば、
手持ち部26を構成する左右一対の柄部26A,26B
のうち、長い方の第一柄部26Aを人の掌の幅とほぼ同
じ程度の長さにしているので、締め付けバックル7を回
動する際の回転トルクを従来より大幅に増大させること
ができ、女性や老人でも簡単に締め付けバックル7の回
動操作を行うことができる。その反面、短い方の第二柄
部26Bを上記第一柄部26Aの半分程度の長さに抑え
ているので、当該第二柄部26Bが接地面に干渉して回
動ハンドル23を操作できなくなることがなく、接地面
近傍における締め付けバックル7の締め付け作業が非常
に行い易くなっている。
【0036】なお、図11に示す装着用補助具21の場
合には、専用フッカー22を省略して左右非対称の手持
ち部26を有する回動ハンドル23のみから構成するこ
とにしてもよい。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
タイヤ外側でのゴム掛け作業に必要な専用フッカーとネ
ット本体の締め付け作業に必要な回動部材を互いに一体
に連結したので、当該補助具の紛失を未然に防止できて
タイヤ滑り止め装置の装着作業が容易になるとともに、
製品管理が容易になってタイヤ滑り止め装置の製造コス
トを低減することができる。また、本発明によれば、接
地面と干渉させずに比較的小さい力で回動ハンドルを回
動操作することができ、タイヤ滑り止め装置の装着作業
を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施形態に係る装着用補助具の斜視図で
ある。
【図2】締め付けバックルの側面図である。
【図3】装着用補助具を専用フッカーとして使用した場
合の斜視図である。
【図4】タイヤ滑り止め装置の展開平面図である。
【図5】タイヤ滑り止め装置が装着されたタイヤを外側
から見た側面図である。
【図6】装着用補助具の変形例を示す斜視図である。
【図7】先端係合部の変形例を示す一部を拡大した斜視
図である。
【図8】第二の実施形態に係る装着用補助具の斜視図で
ある。
【図9】(a)は図8の装着用補助具を使用できるタイ
ヤ滑り止め装置の一部の展開平面図であり、(b)
(c)は同補助具の作用説明図である。
【図10】(a)はチェーンによる締め付け手段を採用
したタイヤ滑り止め装置の一部の展開平面図であり、
(b)はストッパーリングの拡大斜視図である。
【図11】第三の実施形態に係る装着用補助具の斜視図
である。
【符号の説明】
1 タイヤ滑り止め装置 2 タイヤ 3 ネット本体 7 締め付けバックル 14 外掛止フック 15 弾性リング 17 中間部材 21 装着用補助具 22 専用フッカー 23 回動ハンドル(回動部材) 24 先端掛止部 25 中間掛止部 26 手持ち部 26A 第一柄部 26B 第二柄部 27 中央軸部 28 先端係合部 31 フック反転部材(回動部材)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外掛止フック(14)に引っ掛け可能な
    先端掛止部(24)を先端部に備えかつ弾性リング(1
    5)を引っ掛けることができる中間掛止部(25)を中
    途部又は基端部に備えた専用フッカー(22)と、タイ
    ヤ(2)の外側においてネット本体(3)を締め付ける
    ために使用する先端係合部(28)を先端部に有する回
    動部材とが互いに一体に連結されていることを特徴とす
    るタイヤ滑り止め装置の装着用補助具。
  2. 【請求項2】 専用フッカー(22)の先端掛止部(2
    4)と回動部材の先端係合部(28)が互いに反対向き
    となるように両部材が連結されている請求項1に記載の
    タイヤ滑り止め装置の装着用補助具。
  3. 【請求項3】 回動部材は、締め付けバックル(7)の
    中間部材(17)に着脱自在に係合して同中間部材(1
    7)を反転させるための回動ハンドル(23)よりなる
    請求項1又は2に記載のタイヤ滑り止め装置の装着用補
    助具。
  4. 【請求項4】 回動ハンドル(23)は合成樹脂で一体
    に形成され、この回動ハンドル(28)の先端係合部
    (28)が金属製板材で被覆されている請求項3に記載
    のタイヤ滑り止め装置の装着用補助具。
  5. 【請求項5】 合成樹脂で形成された回動ハンドル(2
    8)の先端部に金属製の先端係合部(28)がインサー
    ト成形されている請求項3に記載のタイヤ滑り止め装置
    の装着用補助具。
  6. 【請求項6】 回動ハンドル(23)は、締め付けバッ
    クル(7)の中間部材(17)に着脱自在に係合する先
    端係合部(28)を先端に有する中央軸部(27)と、
    この中央軸部(27)から左右両側に突出する手持ち部
    (26)と、を備えており、 前記手持ち部(26)は、前記中央軸部(27)からの
    突出長さが比較的大きい第一柄部(26A)と、同突出
    長さが比較的小さい第二柄部(26B)とから左右非対
    称に形成されている請求項3に記載のタイヤ滑り止め装
    置の装着用補助具。
  7. 【請求項7】 締め付けバックル(7)の中間部材(1
    7)に着脱自在に係合する先端係合部(28)を先端に
    有する中央軸部(27)と、この中央軸部(27)から
    左右両側に突出する手持ち部(26)と、備えているタ
    イヤ滑り止め装置の装着用補助具において、 前記手持ち部(26)は、前記中央軸部(27)からの
    突出長さが比較的大きい第一柄部(26A)と、同突出
    長さが比較的小さい第二柄部(26B)とから左右非対
    称に形成されていることを特徴とするタイヤ滑り止め装
    置の装着用補助具。
  8. 【請求項8】 第一柄部(26A)の突出長さは人の掌
    の幅とほぼ同じ程度に設定され、第二柄部(26B)の
    突出長さは前記第一柄部(26A)のほぼ半分程度に設
    定されている請求項6又は7に記載のタイヤ滑り止め装
    置の装着用補助具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP6166003B1 (ja) * 2017-03-03 2017-07-19 悟 小川 タイヤチェーン取付具
JP7141580B1 (ja) * 2021-04-12 2022-09-26 久一 神田 タイヤ滑り止め装置

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