JP2000263145A - 線状加熱による板の曲げ加工方法 - Google Patents

線状加熱による板の曲げ加工方法

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JP2000263145A
JP2000263145A JP11064006A JP6400699A JP2000263145A JP 2000263145 A JP2000263145 A JP 2000263145A JP 11064006 A JP11064006 A JP 11064006A JP 6400699 A JP6400699 A JP 6400699A JP 2000263145 A JP2000263145 A JP 2000263145A
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JP
Japan
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plate
bending
heating
linear heating
processing position
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Application number
JP11064006A
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English (en)
Inventor
Masayuki Nakai
雅之 中井
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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  • Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 有限要素法等の高度の計算処理を必要とせ
ず、その結果、高級な計算機を不要とし、実際の作業に
即した情報を、少ないデータに基づき提示できる線状加
熱による板の曲げ加工方法を提供する。 【解決手段】 板を直線に沿って線状加熱して熱変形に
より曲げ加工を行う線状加熱による板の曲げ加工方法に
おいて、加工対象の板の加工位置を、射影幾何学に基づ
く射影変換により参照用の板の加工位置と対応付けるこ
とにより、加工対象の板の加工位置を決定することを特
徴とする線状加熱による板の曲げ加工方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、金属板等を線状
に加熱して曲げ加工を行う線状加熱による板の曲げ加工
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】造船分野等では、鋼板を加熱して熱変形
させる曲げ加工が行われている。特に、加熱領域を線状
にする線状加熱方式は、一様な曲げ加工ができるので広
く用いられている。この方式は、人手により行われてい
たが、作業に熟練を要することや作業効率等の観点から
自動化が図られている。
【0003】特開平6−226360号公報には、有限
要素法を用いて目的固有歪を計算し、必要な加熱条件を
求める技術が記載されている。この技術では、加熱条件
と生成固有歪の関係を、熱弾塑性変形問題を解くことに
より別途求めておく。また、この関係は加熱線の本数に
応じてそれぞれ求めておき、種々の目的固有歪に対応さ
せている。
【0004】特開平10−58052号公報には、目標
の板形状を数値化し、その数値を板の形状を表す複数の
特性値に変換し、これらの特性値を満足する1つ又は複
数の線状加熱の位置と曲げ変形量を算出し、予め求めて
ある線状加熱条件と曲げ変形量の関係からこれらの線状
加熱の線状加熱条件を決定する技術が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開平5−76947
号公報記載の技術は、弾性歪を有限要素法により計算し
ているため、計算時間と計算コストがかかる。有限要素
法による計算は、作業現場で簡単に使用することはでき
ない。また、その場合も計算時間は短いとは言えず、結
果が出るまで曲げ加工の作業を停止せざるを得ない。
【0006】特開平6−226360号公報記載の技術
は、やはり有限要素法を用いているため、計算時間と計
算コストがかかる。また、加熱条件と生成固有歪の関係
を理論的に求めているので、必ずしも現実に即した値と
はならない。更に、この関係を、加熱線の本数に応じて
それぞれ求めておく必要があり、簡便な方法とは言い難
い。
【0007】特開平10−58052号公報記載の技術
では、線状加熱条件と曲げ変形量の関係を蓄積しておく
必要がある。この場合、変形量は板の大きさに依存する
ので、多くのデータを必要とする。
【0008】本発明は、有限要素法等の高度の計算処理
を必要とせず、その結果、高級な計算機を不要とし、実
際の作業に即した情報を、少ないデータに基づき提示で
きる線状加熱による板の曲げ加工方法を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、板を直線に
沿って線状加熱して熱変形により曲げ加工を行う線状加
熱による板の曲げ加工方法において、加工対象の板の加
工位置を、射影幾何学に基づく射影変換により参照用の
板の加工位置と対応付けることにより、加工対象の板の
加工位置を決定することを特徴とする線状加熱による板
の曲げ加工方法である。
【0010】この発明は、線状加熱により曲げ加工を行
う板の大部分が、実用上、射影変換により互いに変換で
きることに着目してなされたものである。ここで、実用
上扱う板としては、長方形、平行四辺形、台形等が多
く、これらは射影変換により互いに対応付けられる。
【0011】さらにこの発明は、凹部を有する四角形あ
るいは五角形以上の板についても、適用することができ
る。このような場合は、板の内部に代表点を定め、この
中心点を頂点として板の輪郭の一部を底辺とする三角形
の領域を設ける。次いで、この三角形の領域内の点を、
射影変換により参照用の板の対応する三角形の領域内の
点に対応付ける。これは、すべての三角形は、射影変換
としては同一、即ち射影変換により互いに対応付けられ
るという性質を利用している。
【0012】このようにして、実用上ほぼ全ての板につ
いて、参照用の板から曲げ加工の位置を決定することが
できる。なお、上記の代表点としては容易にユニークに
決まる点、例えば板の重心の位置をとしてとることが望
ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】発明の実施の手順は図1に示すフ
ロー図のようになる。まず、ステップS1で、過去に同
様の曲げ加工を行った板の中から、類似形状の板を探索
し参照用の板とする。次にステップS2で、加工対象の
板の加工位置を参照用の板から射影変換により求める。
次いでステップS3で、加工条件を仮に決定し、ステッ
プS4で、曲げ変形量の計算を行う。ステップS5で、
計算結果と目標の曲げ変形量を比較し、目的の形状にな
っていない場合は、加工条件を修正する。このようにし
て、目的の形状が得られるまでステップS3〜S5を繰
返す。以下、個々のステップについて説明する。
【0014】まずステップS2の射影変換では、四角形
以上の多角形については、それを三角形に分割して、個
々の三角形について射影変換を行う。図2は、参照用の
板における加工位置Xを加工部材における加工位置X’
に対応付ける方法を示す図である。まず、図2(a)
で、参照用の板の重心の位置Gと加工位置Xを結び、辺
ABとの交点をYとする。次に辺ABについて、交点Y
による内分比AY:YBを求める(M:Nとする)。同
様に線分GYについて、内分比GX:XYを求める
(m:nとする)。
【0015】次に図2(b)で、辺A’B’をM:Nに
内分する点をY’とする。次に、加工対象の板の重心の
位置G’とY’を結び、同様に線分G’Y’をm:nに
内分する点X’を求めれば、この点が加工位置X’とな
る。
【0016】また、図3のように、内分比を採ってもよ
い。この図では、点Xから三角形の2辺にそれぞれ平行
な線を引き、他の辺との交点について内分比を求める。
図では、三角形GABの2辺GA,GBに平行に線を引
き、他の辺GB,GAとの交点をZ,Yとする。これよ
りAY:YGをM:Nとし、BZ:ZGをm:nとす
る。
【0017】この内分比を用いて、加工対象の板の対応
する三角形の2辺の上にY,Zに対応する点を求め、他
の辺に平行な線を引けば、それらの交点が、求める点X
となる。
【0018】図4は、板の外形が曲線の場合の変換方法
を示す図である。この場合、曲線を折れ線で近似し、板
の重心の位置Gを頂点とする三角形AGa(1),a(1)Ga
(2),etcに分割する。これらの三角形について、上記の
手法を適用することにより、加工位置を求めることがで
きる。
【0019】ステップS3の加工条件の仮決定では、線
状加熱の本数を決定する。これは、曲げ加工の程度と加
工対象の板の大きさにより異なる。例えば、図5(a)
に示す形状の板について、同図(b)に示す参照用の板
の加工箇所を変換する。その結果は、図5(c)のよう
になる。このようにして、加工位置を変換操作により求
めることができる。
【0020】実際の曲げの程度は、加工対象の板の寸法
により異なるので、ステップS4で後述のように曲げ変
形量(曲げの大きさ)を算出する。次いでステップS5
で曲げ変形量を目標と比較し、必要に応じてステップS
3に戻り、以降ステップS3〜S5を繰返す。
【0021】ステップS4における曲げ変形量の計算
は、次のようにして行う。まず、図6に示すように、加
工位置ABが1箇所与えられているとする。線分ABに
垂直な方向にx’軸をとり、表面温度分布を式(1)で
表す。
【0022】τ(x,y)=DIM(c1-c2|x'|,0) (1) ここで、c1,c2は正の係数、DIMは次の式で表される正の
値をとる関数である。
【0023】 次に、この表面温度分布が、板の裏まで線形に減少し、
板裏で0になることを仮定し、これを曲げモーメントMt
(x,y)に換算する。
【0024】Mt(x,y)=(αEh3/12)τ(x,y) (2) ここで、αは線膨張係数、Eはヤング率、hは板厚を表
す。曲げモーメントMt(x,y)のフーリエ係数は次のよう
になる。
【0025】 amn=∫∫Mt(x,y)sin(mπx/a)sin(nπy/b) (3) ここで、a,bは板を長方形で近似した時の辺の長さ、∫
∫はx,yそれぞれについての0〜a,0〜bにおける2重積分
を表す。
【0026】個々の項に対応する曲げ変形量は次のよう
になる。 wmn=amn[(1-ν)π2D]-1(m2/a2+n2/b2)-1(4) D=(Eh3/12)/(1-ν2) ここで、νはポアソン比、Dは板の曲げ剛性を表す。個
々の曲げ変形量の総計が、板の面外変形量(板面に垂直
な変形成分、即ち曲げの程度)を表す。
【0027】 w=ΣΣwmnsin(mπx/a)sin(nπy/b) (5) ここで、ΣΣはm,nについての級数であることを表す。
級数の打ち切り次数 M,Nは、必要な精度に応じて決定す
る。
【0028】ステップS5では、このようにして得られ
た板の面外変形量wを目標と比較する。目標と異なる場
合は、ステップS3に戻り、加工条件を修正する。この
際、線状加熱においては、通常、ガス量等の加熱条件は
変えずに線状加熱の間隔(加熱の本数)を加減する。例
えば、参照用の板より小さい場合は、線状加熱の間隔は
密になりすぎ、逆の場合は疎らになりすぎるので、それ
ぞれ、間引き(1本置き、2本置き等)あるいは追加
(本数を1.5倍増、2倍増等)を行う。
【0029】
【発明の効果】本発明は、加工対象の板の加工位置を、
射影幾何学に基づく射影変換により参照用の板の加工位
置と対応付けることにより決定する。従って、相似形で
はない異なる形状の板についても、実用上ほぼ全ての形
状の板について、参照用の板から曲げ加工の位置を決定
することができる。その結果、有限要素法等の高度の計
算処理を必要とせずに、数値制御による曲げ加工が可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態を示すフロー図である。
【図2】参照用の板と加工対象の板における加工位置の
対応付けの方法を示す図である。 (a)参照用の板
(b)加工対象の板
【図3】加工位置の対応付けの別の方法を示す図であ
る。
【図4】板の外形が曲線の場合の変換方法を示す図であ
る。
【図5】加工位置を変換操作により求めた例を示す図で
ある。 (a)加工対象の板 (b)参照用の板 (c)変換
操作の結果
【図6】曲げ変形量の計算に用いる座標系を示す図であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板を直線に沿って線状加熱して熱変形に
    より曲げ加工を行う線状加熱による板の曲げ加工方法に
    おいて、加工対象の板の加工位置を、射影幾何学に基づ
    く射影変換により参照用の板の加工位置と対応付けるこ
    とにより、加工対象の板の加工位置を決定することを特
    徴とする線状加熱による板の曲げ加工方法。
JP11064006A 1999-03-10 1999-03-10 線状加熱による板の曲げ加工方法 Pending JP2000263145A (ja)

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