JP2000262627A - 血管内挿入用医療器具 - Google Patents

血管内挿入用医療器具

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JP2000262627A
JP2000262627A JP11072784A JP7278499A JP2000262627A JP 2000262627 A JP2000262627 A JP 2000262627A JP 11072784 A JP11072784 A JP 11072784A JP 7278499 A JP7278499 A JP 7278499A JP 2000262627 A JP2000262627 A JP 2000262627A
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blood vessel
tube
inner tube
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Nobunari Hayashi
信成 林
Yukihiko Murata
幸彦 村田
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】使用するガイドワイヤが管状体の中で高い自由
度で変形(湾曲)でき、血管内導入時におけるガイドワ
イヤの操作性がきわめて優れた血管内挿入用医療器具を
提供する。 【解決手段】血管内挿入用医療器具1は、金属製外管2
と、外管2の内径とほぼ同一外径を有し、外管2内に挿
入された樹脂製内管3からなる管状体5を備えている。
管状体5の先端部は、管状体5の長手方向に所定長にわ
たって開口する開口部5aを有しており、開口部5aの
後方部において、金属製外管5の内側の縁部2bが丸め
られている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血管内挿入用医療
器具に関するものである。具体的には、動脈、静脈など
の目的部位にカテーテルを導入するために使用されるガ
イドワイヤーを、血管内に導入する時に用いられる血管
穿刺器具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ガイドワイヤーを血管に導入
するための血管穿刺器具が使用されている。血管穿刺器
具としては、ガイドワイヤーを導入するための外管と、
この外管の基端部に固着された外管ハブを有する外管組
立体と、外管組立体内に抜去可能に挿入し、かつ先端に
穿刺用刃面を有する内針と、内針の基端部に固着され、
前記外管ハブの後端部と係合する内針ハブとからなる内
針組立体とにより構成されたものが一般的である。
【0003】しかし、この血管穿刺器具では、内針の抜
去作業が必要であった。そこで、本発明者は、内針の抜
去作業の必要のない血管穿刺器具を検討した。そして、
金属製外管と、外管の内径とほぼ同一外径を有し、外管
内に挿入された樹脂製内管からなる管状体と、管状体の
基端部に固着されたハブとからなる血管穿刺器具を作製
した。この血管穿刺器具では、内針の抜去作業が必要で
なく、作業が容易である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の血管穿
刺器具では、管状体の長手方向に対して斜めに形成され
た先端開口を有するため、図12に示すように、この先
端開口の後方部における金属製外管3の内側の縁部3
a’が鋭いエッジ形状となる。このため、この血管穿刺
器具1’を介してガイドワイヤ20を血管内に導入する
時に、図12に示すようにこの金属製外管3の内側の縁
部3a’によってガイドワイヤ20の変形(湾曲)が制
限され、血管導入時におけるガイドワイヤ20の操作性
が妨げられる。
【0005】したがって、管状体に挿通されたガイドワ
イヤの変形(湾曲)の自由度が高く、血管内導入時にお
けるガイドワイヤの操作性により優れた血管穿刺器具が
望まれていた。ガイドワイヤの自由度を向上するには、
管状体の内径を大きくすることが考えられるが、管状体
の内径が大きくなると必然的に外径も大きくなり、血管
穿刺時に患者に与える負担が増大するため、これには限
界がある。
【0006】本発明の目的は、管状体の径が小さくても
使用するガイドワイヤが管状体の中で高い自由度で変形
(湾曲)でき、血管内導入時におけるガイドワイヤの操
作性がきわめて優れた血管内挿入用医療器具を提供する
ことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するもの
は、金属製外管と、該外管の内径とほぼ同一外径を有
し、該外管内に挿入された樹脂製内管からなる管状体を
備える血管内挿入用医療器具であって、前記管状体の先
端部は、該管状体の長手方向に所定長にわたって開口す
る開口部を有しており、該開口部の後方部において、前
記金属製外管の内側の縁部が丸められていることを特徴
とする血管内挿入用医療器具である。
【0008】そして、 前記開口部の後方部において、
前記樹脂製内管と前記金属製外管の内側の前記丸められ
た縁部とが前記管状体の径方向に離間していることが好
ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の血管内挿入用医療器具を
血管穿刺器具に応用した実施例を、図面を用いて説明す
る。図1は、本発明の血管穿刺器具の外観図であり、図
2は、図1に示した血管穿刺器具の開口部を拡大して示
す外観図であり、図3は、図1に示した血管穿刺器具の
先端部の拡大断面図であり、図4は、図1に示した血管
穿刺器具の基端部の拡大断面図であり、図5は、管状体
の基端部を側面図とした図1に示した血管穿刺器具の部
分拡大断面図である。
【0010】本発明の血管内挿入用医療器具1は、金属
製外管2と、外管2の内径とほぼ同一外径を有し、外管
2内に挿入された樹脂製内管3からなる管状体5を備え
る血管内挿入用医療器具であり、管状体5の先端部は、
管状体5の長手方向に所定長にわたって開口する開口部
5aを有しており、開口部5aの後方部において、金属
製外管3の内側の縁部3bが丸められているものであ
る。
【0011】図面に示す実施例は、本発明の医療器具を
血管穿刺器具に応用したものである。この血管穿刺器具
1は、金属製外管2と樹脂製内管3とからなる管状体5
と、この管状体5の基端部に固着されたハブ7とからな
る。管状体5は、中空の金属製外管2と、この外管内に
挿入された樹脂製内管3とからなり、その先端部に、管
状体5の長手方向に対して所定長にわたって開口する開
口部5aを有する。図示の開口部5aは、管状体5の中
心軸線に対して斜めの面で開口している。
【0012】なお、開口部5aの形状は図示のものに限
定されず、長手方向に所定長にわたって開口するもので
あればいかなる形状でもよい。
【0013】金属製外管2は、図1および図2に示すよ
うに、先端に穿刺用刃面2aを有している。金属製外管
2としては、中空のものが用いられている。外管2の形
成材料としては、ステンレス鋼が好適である。外管2の
外径としては、0.9〜2.0mm程度が一般的であ
る。
【0014】樹脂製内管3は、金属製外管2の内径とほ
ぼ同じ外径を有し、外管内に挿入されている。内管3
は、外管2の先端まで延び、かつ、外管2の先端より突
出していないことが好ましい。さらに、内管3の先端
は、外管2の先端に形成された刃面2aに対応した形状
となっており、内管3の先端面と外管2の先端面には、
後述する外管2の縁部2bを除いて、実質的に段差など
がなく、連続した面となっていることが好ましい。この
ようにすることにより、穿刺時の抵抗を少なくすること
ができる。
【0015】そして、開口部5aの後方部(開口部5a
の基端側の部分)において、図2および図3に示すよう
に、外管2の内側の縁部2bは丸められて(角がとれた
形状となって)いる。また、この丸められた縁部2bの
内径は、その内側に配設された内管3の外径よりも大き
くなっている。したがって、開口部5aの後方部におい
て、内管3と外管2の内側の丸められた縁部2bとが管
状体5の径方向に離間した構造となっている。
【0016】このような丸められた縁部2bを形成する
範囲としては、開口部5aの開口の全周に対して、開口
部5aの最後方部を中心として40%以上が好ましく、
より好ましくは60〜80%である。上記範囲を下回る
と、血管穿刺器具1の血管に対する挿入方向によっては
ガイドワイヤの変形(湾曲)の自由度がそれほど高くな
らず、血管内導入時におけるガイドワイヤの操作性が妨
げられる虞れがある。
【0017】樹脂製内管3の基端は、図4および図5に
示すように、金属製外管2の基端より所定長突出し、こ
の突出した基端部が、金属製外管2の先端方向に屈曲さ
れ、金属製外管2の基端部外面上に位置する屈曲部3a
を形成している。具体的には、図5に示すように、樹脂
製内管3の基端部は、複数のスリットにより分割され、
かつ金属製外管2の先端方向に折り曲げられることによ
り、金属製外管2の基端部外面を被覆する屈曲部3aと
なっている。そして、この外管2の基端部を被包する樹
脂製内管3の屈曲部3aは、折り曲げられることにより
スリットが拡がり形成された隙間12を有する。
【0018】スリットの数としては、2以上であればよ
く、特に、3〜6程度が好適である。このようにスリッ
トを設けることにより、内管3の屈曲部3aを容易に形
成することができる。樹脂製内管3としては、ETF
E、PTFE、FEP、PFA等のフッ素系樹脂、ポリ
プロピレン、ポリエチレン等のオレフィン系樹脂などが
好適に使用される。内管3の外径としては、0.7〜
1.8mm程度が好適である。そして、屈曲部3aの長
さは、3〜8mm程度が好適である。
【0019】そして、ハブ7は、中空状であり、図1お
よび図4に示すように、基端にガイドワイヤー等の挿入
口となる開口7aと、先端部内部に、屈曲部3aが形成
された管状体5を収納する収納部7bを備えている。開
口7aと収納部7bを形成する凹部は、通路7cにより
連通している。また、ハブ7の中央より若干先端側の位
置に、穿刺時に指をかけるためのフランジ9が設けられ
ている。ハブ7の収納部は、屈曲部3aが形成された管
状体5の外径より若干大きい内径を有する円柱状の凹部
であり、かつ収納部の底部(凹部の底部)は、管状体5
の基端の係止部7dを形成している。この実施例のよう
に、係止部7dは、収納部7bより内径が小さい環状突
起により形成することが好ましく、特に、係止部7dの
内径は、樹脂製内管3の内径とほぼ等しいことが好まし
い。このように形成することにより、スリットを介して
ハブ7の内部と外部とが連通することを防止できる。
【0020】そして、ハブ7は、収納部内であって、か
つ管状体5の基端部が収納されたときの屈曲部3aの端
部よりハブ7の先端側となる位置に、環状溝7eを有す
ることが好ましい。言い換えれば、収納部7bの底部7
dより屈曲部3aの長さと同じか若干長い距離離間した
位置に環状溝7eを有している。さらに、この環状溝7
eより先端側に第二の環状溝7fを有することが好まし
い。環状溝7e,7fの径は、屈曲部3aが形成する外
径より大きいことが好ましい。このようにすることによ
り、後述する接着剤によるハブ7への管状体の固着が確
実となる。ハブ7の形成材料としては、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレンな
どの熱可塑性合成樹脂が使用できる。
【0021】そして、屈曲部3aが形成された管状体5
は、図4および図5に示すように、ハブ7の収納部内
に、収納部の底部に管状体5の基端が当接するまで挿入
されている。そして、管状体5とハブ7との間に形成さ
れた間隙には、接着剤10が注入されており、この接着
剤10により管状体5はハブ7に固着されている。接着
剤10は、環状溝7e,7fにも流入しており、この環
状溝に流入し固化した接着剤10は、図3に示すように
環状リブとなり楔機能を発揮し、管状体5がハブ7より
離脱することを防止する。さらに、接着剤10は、図5
および図4のA−A線断面図である図6に示すように、
屈曲部3aの隙間(スリット)内にも流入していること
が好ましい。このようにすることにより、ハブへの管状
体の固着がより確実となり、さらに、スリットを介して
ハブの内部と外部とが連通することも防止できる。さら
に、図示しないが、屈曲部3aとハブ7との間隙にも接
着剤が流入していることが好ましい。
【0022】そして、この血管穿刺器具1は、図1に示
す状態にて、ハブ7を持って、血管に穿刺することによ
り使用される。そして、内管3の内部を通って血液が流
出し、血管への穿刺ができたことが確認される。そし
て、ガイドワイヤーをハブ7の後端開口7aより挿入し
ていく。このとき、開口部5aの後方部における外管2
の内側の縁部2bが丸められているため、図7に示すよ
うに、内管3が外管2の縁部2bに当接するまで、管状
体5の内腔の中心軸線から遠ざかる方向に捲れるように
変形することができる。このため、図7に示すように、
血管穿刺器具1に挿通されたガイドワイヤ20が管状体
5の中で高い自由度で変形(湾曲)できる。したがっ
て、管状体5内に挿通されたガイドワイヤ20をたいへ
ん円滑に操作でき、血管内導入時におけるガイドワイヤ
ー操作性がきわめて高いものとなる。
【0023】そして、ガイドワイヤ20のある程度の部
分が血管内に挿入した後、この血管穿刺器具1は抜去さ
れ、続いて、ガイドワイヤーを被覆するように血管造影
用、血管拡張用などのカテーテルが血管内に導入され
る。
【0024】なお、上述の説明は、本発明の血管内挿入
用医療器具を血管穿刺器具に応用した実施例を用いて行
ったが、本発明の血管内挿入用医療器具は、血管穿刺器
具に限定されるものではなく、例えば、カテーテル、血
管内留置針、注射針、採血針、麻酔用針(例えば、脊髄
針、硬膜外針)などの種々の血管内挿入用の医療器具に
応用することができる。
【0025】本発明において、丸められた縁部3bの形
状は図3に示したような形状に限定されるものではな
く、例えば図8に示すものでもよい。図8は、管状体の
開口部の後方部における外管の内側の縁部の変形例を示
す説明図である。図3に示した縁部2bは、外管2の長
手方向において曲線的に丸められた形状であるのに対
し、図8に示す縁部2bは、外管2の長手方向において
直線的に丸められた(角がとれた)形状となっている。
【0026】このような形状においても、内管3が外管
2の縁部2bに当接するまで管状体5の内腔の中心軸線
から遠ざかる方向に捲れるように変形することができ
る。このため、血管穿刺器具に挿通されたガイドワイヤ
が管状体5の中で高い自由度で変形(湾曲)できる。し
たがって、管状体5内に挿通されたガイドワイヤ20を
たいへん円滑に操作でき、血管内導入時におけるガイド
ワイヤー操作性がきわめて高いものとなる。
【0027】また、図3に示した例では、開口部5aの
後方部において樹脂製内管3と外管2の縁部2bとが管
状体5の径方向に離間した構成となっているが、本発明
はこれに限定されるものではなく、図9に示すように、
開口部5aの後方部において内管3が外管2の縁部2b
に接着剤等により固着された構成であってもよい。この
ようであれば、内管3があらかじめ管状体5の内腔の中
心軸線から遠ざかる方向に捲れた構成となっているた
め、血管穿刺器具1に挿通されたガイドワイヤが、管状
体5の中で高い自由度で変形(湾曲)できる。したがっ
て、管状体5内に挿通されたガイドワイヤ20をたいへ
ん円滑に操作でき、血管内導入時におけるガイドワイヤ
ー操作性がきわめて高いものとなる。
【0028】また、図示した例においては、管状体5は
全長にわたってほぼ一定の外径及び内径を有している
が、本発明はこれに限定されず、例えば、血管穿刺器具
1の血管内への穿刺をより容易に行うために、管状体5
の先端部が先細りとなった形状とすることも可能であ
る。
【0029】以上述べた本発明の血管内挿入用医療器具
の製造方法について、図1ないし図6に示す血管穿刺器
具の場合に基づき説明する。この血管穿刺器具1は、例
えば、金属製外管2と樹脂製内管3とからなり、金属製
外管2の内部に樹脂製内管3が挿入されかつ金属製外管
2の基端より突出する樹脂製内管3の基端部に複数のス
リット13が設けられた管状体5を作成する工程と、ス
リット13を設けた樹脂製内管3の基端部を先端方向に
折り曲げ屈曲部3aを形成する工程と、樹脂製内管3に
屈曲部3aが形成された管状体5の基端部をハブ7内に
挿入し、管状体5とハブ7との間隙に接着剤10を注入
し、管状体5とハブ7とを固着する工程とから製造する
ことができる。
【0030】まず、金属製外管2と樹脂製内管3とから
なり、金属製外管2の内部に該樹脂製内管3が挿入され
かつ金属製外管2の基端より突出する樹脂製内管3の基
端部に複数のスリットが設けられた管状体5を作成する
工程を行う。
【0031】具体的には、金属製外管2および樹脂製内
管3を準備する。金属製外管2としては、ステンレス鋼
などにより、外径が0.9〜2.0mm程度であり、か
つ長手方向に対して斜めに形成された先端開口を有する
中空状のものを準備する。樹脂製内管3としては、金属
製外管2の内径とほぼ同じ内径を有し、かつ金属製外管
2より長いものを準備する。樹脂製内管3の形成材料と
しては、ETFE、PTFE、FEP、PFA等のフッ
素系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィ
ン系樹脂などが好適に使用される。準備する内管3の長
さとしては、15mm程度外管2より長いものが好適で
ある。また、後述するように内管3の基端部は、後の工
程にて分割して折り曲げられるので、折り曲げ可能な材
料を用いることが必要であり、上記の材料であれば好適
である。
【0032】そして、金属製外管2の先端開口の後方部
における内側の縁部を丸め加工して、丸められた縁部2
bを形成する。上記の丸め加工は、例えば直径20μm
程度のガラスビーズ、ホワイトアランダム(WA)、グ
リーンカーボン(GC)等の微粒体を噴射する等により
物理的に研磨する方法や、電解研磨、化学研磨、レーザ
ビームの照射等により行うことができる。上記微粒体の
噴射により丸め加工を行う場合は、このような微粒体を
水若しくは空気のような流体とスラリーポンプ等で混合
しながら例えば4〜8kg/cmの圧力で噴射するこ
とが好ましい。そして、このようにして丸められた縁部
2bを形成したあと、外管2の先端開口の先端部(前方
部)に、切削加工等によって刃面2aを形成する。
【0033】そして、図10に示すように、このように
して準備した樹脂製内管3を金属製外管2内に挿入し、
樹脂製内管3の先端が金属製外管2の先端より突出し、
かつ樹脂製内管3の基端が所定長金属製外管2の基端よ
り突出する状態とする。外管2の基端より突出する樹脂
製内管3の長さとしては、0.1〜0.9mm程度が好
適であり、特に0.2〜0.5mmが好ましい。そし
て、外管2の基端より突出する部分の樹脂製内管3に、
図10に示すように、複数のスリット13を形成する。
スリット13の形成は、カッターなどの切断器具、レザ
ーなどにより行われる。形成されるスリット13の数
は、2以上であればよく、好ましくは、3〜6である。
そして、3以上スリットを設ける場合は、各スリット1
3は、等間隔離間するように形成することが好ましい。
【0034】このようにして、図10に示す状態の外管
2と内管3からなる管状体5が作製される。なお、図1
0に示す管状体5の形成工程は、上記の方法に限られ
ず、あらかじめ内管の基端部の所定の長さ部分にスリッ
トを形成した内管を、このスリットが設けられた基端部
が金属製外管2の基端より突出するように挿入すること
により行ってもよい。
【0035】そして、図11に示すように、スリットを
設けた樹脂製内管3の基端部を先端方向に折り曲げ屈曲
部3aを形成する。具体的には、スリット13により分
割された樹脂製内管3の基端部を、外管2の基端を支点
として、外管2の外面上に到達するまで折り曲げる。こ
の作業をスリット13の数(基端部を分割した数)繰り
返して行うことにより、図11に示すような、樹脂製内
管3の基端部により屈曲部3aが形成された管状体5が
作製される。なお、屈曲部3aは、外管2の外面に密着
することが好ましいが、多少の間隙が両者間にあっても
よい。そして、折り曲げられた屈曲部3aの形状を安定
させるために、屈曲部付近に対して加熱処理を行っても
よい。
【0036】次に、このようにして作製した管状体5の
基端部を、図1に示すような外観形状と、図2および図
4に示すような断面形状を有するハブ7の凹部(収納部
7b)内に挿入し、管状体5とハブ7との間隙に接着剤
10を注入し、管状体5とハブ7とを固着する。ハブ7
の先端開口より注入された接着剤10は、外管2の外面
とハブ7の収納部7bの内面間に形成された間隙に流入
し、さらに、ハブ7に設けられた2つの環状溝7e,7
f内に流入し、そして、樹脂製内管3の基端部が折り曲
げられて、スリット13が広がったことにより形成され
た間隙12内にも流入する。また、図示しないが、屈曲
部3bとハブ7との間に接着剤が流入可能な空隙がある
場合には、その空隙にも流入する。同様に、図示しない
が、屈曲部3aと金属製外管2の外面との間に接着剤が
流入可能な空隙がある場合には、その空隙にも流入す
る。
【0037】そして、接着剤10が固化することによ
り、管状体5(外管および内管)はハブ7に固着され
る。そして、外管2の外径より大きい屈曲部3aは、接
着剤10がハブ7に接した状態で固化した後は、楔機能
を発揮するため、管状体5のハブ7からの抜去を防止す
る。また、環状溝7e,7fに流入し、固化した部分の
接着剤10は、接着剤固化物の離脱方向に対する楔機能
を有し、接着剤自体のハブ7からの離脱を防止する。
【0038】そして、金属製外管2の先端より突出する
樹脂製内管3の先端を切断する内管先端形成工程を行う
ことにより、図1に示す血管穿刺器具1が作製される。
なお、金属製外管2の先端より突出する樹脂製内管3の
先端の切断は、カッターなどの切断器具、レザーなどに
より行われる。また、内管3の切断は、このように管状
体5がハブ7に固着された後に行うことが好ましい。内
管3と外管2の先端のずれが形成されることを防止でき
る。
【0039】しかし、この方法に限定されるものではな
く、例えば、図11のように、樹脂製内管3による屈曲
部3aを形成した状態にて内管3の先端の突出部分を切
断してもよく、また、図10の内管3の基端部にスリッ
ト13を入れた状態、またスリット13を入れる前に行
ってもよい。さらに、あらかじめ内管3の先端を外管の
刃面形状に対応した形状に切断したものを用い、この内
管3を外管2内に、両者の先端面が連続するように挿入
してもよい。
【0040】
【発明の効果】本発明の血管内挿入用医療器具は、金属
製外管と、該外管の内径とほぼ同一外径を有し、該外管
内に挿入された樹脂製内管からなる管状体を備える血管
内挿入用医療器具であって、前記管状体の先端部は、該
管状体の長手方向に所定長にわたって開口する開口部を
有しており、該開口部の後方部において、前記金属製外
管の内側の縁部が丸められている。よって、この医療器
具では、使用するガイドワイヤが管状体の中で高い自由
度で変形(湾曲)でき、血管内導入時におけるガイドワ
イヤの操作性がきわめて優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の血管内挿入用医療器具を血管
穿刺器具に応用した実施例の外観図である。
【図2】図2は、図1に示した血管穿刺器具の開口部を
拡大して示す外観図である。
【図3】図3は、図1に示した血管穿刺器具の先端部の
拡大断面図である。
【図4】図4は、図1に示した血管穿刺器具の基端部の
拡大断面図である。
【図5】図5は、管状体の基端部を側面図とした図1に
示した血管穿刺器具の部分拡大断面図である。
【図6】図6は、図4のA−A線断面図である。
【図7】図7は、図1に示した血管穿刺器具を血管に穿
刺し、ガイドワイヤを血管穿刺器具を介して血管内に導
入する操作を説明するための説明図である。
【図8】図8は、管状体の開口部の後方部における外管
の内側の縁部の変形例を示す説明図である。
【図9】図9は、内管の変形例を示す説明図である。
【図10】図10は、図1に示す血管穿刺器具の製造方
法を説明するための説明図である。
【図11】図11は、図1に示す血管穿刺器具の製造方
法を説明するための説明図である。
【図12】図12は、従来技術の血管穿刺器具におけ
る、ガイドワイヤを血管穿刺器具を介して血管内に導入
する操作を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 血管内挿入用医療器具(血管穿刺器具) 2 金属製外管 2a 刃面 2b 縁部 3 樹脂製内管 3a 屈曲部 5 管状体 5a 開口部 7 ハブ 7a 開口 7b 管状体基端部収納部 7c 通路 7d 係止部 9 フランジ 10 接着剤 12 間隙 13 スリット 20 ガイドワイヤ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製外管と、該外管の内径とほぼ同一
    外径を有し、該外管内に挿入された樹脂製内管からなる
    管状体を備える血管内挿入用医療器具であって、 前記管状体の先端部は、該管状体の長手方向に所定長に
    わたって開口する開口部を有しており、該開口部の後方
    部において、前記金属製外管の内側の縁部が丸められて
    いることを特徴とする血管内挿入用医療器具。
  2. 【請求項2】 前記開口部の後方部において、前記樹脂
    製内管と前記金属製外管の内側の前記丸められた縁部と
    が前記管状体の径方向に離間している請求項1に記載の
    血管内挿入用医療器具。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008194112A (ja) * 2007-02-09 2008-08-28 Tasuku:Kk 医療用穿刺針
JP2009000206A (ja) * 2007-06-20 2009-01-08 Unisis Corp 硬膜外麻酔用穿刺針

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