JP2000262145A - 茸栽培用袋 - Google Patents

茸栽培用袋

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JP2000262145A
JP2000262145A JP11074036A JP7403699A JP2000262145A JP 2000262145 A JP2000262145 A JP 2000262145A JP 11074036 A JP11074036 A JP 11074036A JP 7403699 A JP7403699 A JP 7403699A JP 2000262145 A JP2000262145 A JP 2000262145A
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bag
film
notch
heat
heat seal
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Takeo Suzuki
健夫 鈴木
Takashi Asakura
隆 浅倉
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内部で茸を好適に栽培できるガセット形式の
袋であって、茸の栽培後も、袋の端縁部を容易に手で引
き裂いて作業性よく取り出せるという使用適性に優れた
茸栽培用袋を生産性よく提供する。 【解決手段】 例えば、チューブ状のフィルム1の両側
を内側に折り込んでガセット部2a,2b を形成し、一方の
ガセット部2aの前後の端縁部に、その長さ方向の全体に
所定幅のヒートシール部7a,7b を設けると共に、底部を
底部シール部3でヒートシールし、袋の壁面4の一部に
円形などの切り欠き部5を設け、その上に一回り大きい
通気性フィルム6を重ねて周囲を熱接着などで封止して
通気部を設け、また、前記ヒートシール部7a,7b の一方
のヒートシール部7aの端部の内側で接近した位置にノッ
チ8を設けて茸栽培用袋200 を構成する。この場合、フ
ィルム1には、HDPEまたはPP製チューブを用いる
ことが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、茸の栽培に用いる
袋に関し、更に詳しくは、ガセット形式の袋であって通
気性を備え、茸の栽培に好適に使用できると共に、袋内
で栽培された茸を容易に取り出せるよう、ガセット部の
外側端縁部にヒートシール部とノッチを設けて、容易に
広い幅で開封できるようにした茸栽培用袋に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、茸の栽培用に用いる袋としては、
内容積が大きく立体形状を採りやすいガセット形式の袋
が主に用いられ、袋の材料には、紙のほか各種プラスチ
ックフィルム、或いはこれらの内面にシーラント層を積
層した積層体などが使用されてきた。
【0003】しかし、近年、茸の栽培用袋は、需要の増
大に伴い、大量生産が必要となり、生産性がよく、価格
面でも一層安価なものが求められるようになった。この
ため、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなど熱接
着性を有するポリオレフィン系樹脂単独を、インフレー
ション成形法などで筒状に製膜し、両側を内側に折り込
んでガセット部を形成した後、一端をヒートシールによ
り封止し、所定の長さにカットしてガセット袋を作製
し、更に、この袋に通気性を付与するため、壁面などの
一部に切り欠き部を設け、且つ、その切り欠き部を通気
性フィルムで覆って周囲で封止したガセット袋が多用さ
れるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな通気部を設けたガセット袋は、比較的安価で生産性
もよく、茸の栽培には適するものの、袋内で栽培した茸
を取り出す段階では、作業効率よく取り出すために、ガ
セット袋の側部などを長さ方向の全体に渡って引き裂い
て大きく開口させる必要があり、このために、例えば、
引き裂き位置の端部にノッチなどを設けて、引き裂いて
も、長さが長いため引き裂き方向にずれを生じ、全体を
所望の位置で開口させることが難しい問題があった。
【0005】この問題は、特に、袋の材料が、ポリエチ
レン、ポリプロピレンなどポリオレフィン系樹脂フィル
ムの場合、フィルムが伸びやすいため顕著であり、手で
引き裂いて開封しようとしても、フィルムが伸びて裂け
目が曲がり、希望する方向に開封することができず、カ
ッターや鋏などの道具を用いて開封せざるを得ない問題
があった。茸栽培の分野では、茸栽培用袋を大量に使用
するため、このような易開封性の欠如は、作業効率を低
下させると共に、カッター、鋏などの道具による手、指
の怪我の心配が常につきまとう問題もあった。
【0006】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、その目的とするところは、内
部に茸の培地と種菌を収納し、茸の栽培に用いるガセッ
ト形式の袋であって、茸の栽培に好適に使用できると共
に、栽培された茸を取り出す際にも、袋の材料が積層フ
ィルムの場合はもとより、ポリエチレンの単体フィルム
やポリプロピレンの単体フィルムのような伸びやすいフ
ィルムであっても、カッターや鋏などの道具を用いず
に、手で簡単に幅広く引き裂いて開封することのできる
安価で使用適性に優れた茸栽培用袋を生産性よく提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、以下の本
発明により解決することができる。即ち、請求項1に記
載した発明は、内部に茸の培地と種菌を収納し、茸の栽
培に用いるガセット形式の袋であって、該袋が、壁面の
一部に通気性フィルムで封止された通気用の切り欠き部
を備えると共に、両側のガセット部の4箇所の外側端縁
部のうち、少なくとも1箇所の外側端縁部に、該外側端
縁部を長さ方向に引き裂いて開封しやすくするためのヒ
ートシール部とノッチが設けられていることを特徴とす
る茸栽培用袋からなる。
【0008】上記において、通気性フィルムは、空気な
ど気体は自由に通過させるが、雑菌は通過させないもの
が好ましく、例えば、メンブランフィルターなどに用い
られているような微多孔を設けたフィルム、もしくは同
様な微多孔を有する不織布などを使用することができ
る。
【0009】また、袋のガセット部の少なくとも1箇所
の外側端縁部に設けるヒートシール部とノッチについて
は、先ず、ヒートシール部は、その部分のフィルムを熱
接着させることにより、引き裂き性を向上させ、また、
ヒートシール部の内側ラインに熱変形を生じることによ
り、このラインに沿ってフィルムを引き裂きやすくする
ことができる。そして、ノッチは、前記ヒートシール部
の内側ラインに沿って、ガセット部の外側端縁部を手で
引き裂いて袋を開封する際、引き裂きの開始を容易にす
るものであり、ノッチの形状自体はV字形、一字形など
いずれの形状でもよいが、その位置はヒートシール部の
端部、またはヒートシール部の内側でヒートシール部に
接近した位置の端部に設けることが好ましい。
【0010】このような構成を採ることにより、茸栽培
用袋は、ガセット形式の袋であるため内容積が大きく、
且つ通気性も備えているため、茸の栽培に好適に用いる
ことができる。また、袋内で栽培した茸を取り出す際に
は、袋のガセット部の少なくとも1箇所の外側端縁部
に、その外側端縁部を長さ方向に切り取って開封しやす
くするための前記ヒートシール部とノッチが設けられて
いるので、ノッチを始点として、ガセット部の外側端縁
部を手で容易に引き裂いて袋を開封し、茸を作業効率よ
く取り出すことができる。
【0011】請求項2に記載した発明は、前記ヒートシ
ール部が、前記ガセット部の外側端縁部の長さ方向の全
長、または長さ方向の一端を含む一部の領域に所定の幅
で設けられ、且つ、ノッチが、該ヒートシール部の端
部、またはヒートシール部の内側でヒートシール部に接
近した位置の端部に設けられていることを特徴とする請
求項1記載の茸栽培用袋からなる。
【0012】このような構成を採ることにより、前記請
求項1に記載した発明の作用効果に加えて、茸栽培用袋
のガセット部の外側端縁部をノッチを利用して手で引き
裂いて開封する際、その開封を所定の位置で一層容易に
行えるようになる。即ち、ヒートシール部がガセット部
の外側端縁部の長さ方向の全長に所定の幅で設けられ、
且つ、ノッチがヒートシール部の端部に設けられている
場合は、ノッチを利用してガセット部の外側端縁部を長
さ方向のやや内側に向けて手で引き裂くことにより、最
初はヒートシール部の領域内で引き裂かるが、途中で引
き裂き線がヒートシール部の内側ラインに達し、開口部
を生じるようになる。従って、未開口のヒートシール部
が残った場合も、この開口部の両側のフィルムを指で摘
んで両側に引っ張ることにより、ヒートシール部の内側
ラインに沿って、エッジ切れを生じながら引き裂かれ、
外側端縁部全体を容易に開封することができる。
【0013】上記において、ヒートシール部が、ガセッ
ト部の外側端縁部の長さ方向の一端を含む一部の領域に
所定の幅で設けられている場合も、ノッチを利用してガ
セット部の外側端縁部を、同様に手で引き裂くことによ
り、最初はヒートシール部の領域内で引き裂かれるが、
途中で引き裂き線が、ヒートシール部の内側ライン、ま
たはもう一方の端部に達し開口するようになる。従っ
て、この場合も未開口部が残った時には、開口部の両側
のフィルムを指で摘んで両側に引っ張ることにより、ヒ
ートシール部の内側ラインまたはガセット部外側の折り
込み線に沿って容易に引き裂かれ、外側端縁部全体を容
易に開封することができる。
【0014】そして、ヒートシール部がガセット部の外
側端縁部の長さ方向の全長に所定の幅で設けられ、ノッ
チがヒートシール部の内側でヒートシール部に接近した
位置の端部に設けられている場合は、ノッチを利用して
ガセット部の外側端縁部を長さ方向のやや外側に向けて
手で引き裂くことにより、前記ヒートシール部の内側で
開封が始まり、その後、ヒートシール部の内側ラインに
沿ってエッジ切れを発生させながら、ガセット部の外側
端縁部全体を引き裂いて容易に開封することができる。
【0015】上記において、ヒートシール部が、ガセッ
ト部の外側端縁部の長さ方向の一端を含む一部の領域に
設けられている場合も、ノッチを利用して同様に手で引
き裂くことにより、直ぐに開封が始まり、ヒートシール
部の内側ラインに沿ってガセット部の外側端縁部全体を
引き裂いて開封することができる。この場合、ヒートシ
ール部を設けた部分より先の部分で、万一、引き裂き線
が外側にずれて未開口部を生じた時は、先に説明したよ
うに、両側のフィルムを外側に引っ張ることにより、ガ
セット部外側の折り込み線に沿って容易に開封すること
ができる。このように、ヒートシール部は、袋の外側端
縁部を引き裂いて開封する際、一種の引き裂きガイドの
役割を果たすものである。
【0016】また、請求項3に記載した発明は、前記ヒ
ートシール部が、前記ガセット部の外側端縁部の長さ方
向の端部において、幅が広くなる形状に設けられ、且
つ、ノッチが、広げられたヒートシール部に設けられて
いることを特徴とする請求項1または2に記載の茸栽培
用袋からなる。
【0017】このような構成を採ることにより、前記請
求項1または2に記載した発明の作用効果に加えて、ノ
ッチを利用して茸栽培用袋を開封する際、引き裂き開始
部がヒートシール部であり、その先が非シール部となる
ため、引き裂きの開始を一層容易に行え、また、開口の
開始も所定の位置で確実に行えるようになる。
【0018】請求項4に記載した発明は、前記ガセット
形式の袋が、高密度ポリエチレンフィルム、またはポリ
プロピレンフィルムで形成されていることを特徴とする
請求項1乃至3のいずれかに記載の茸栽培用袋である。
【0019】本発明の茸栽培用袋のフィルムには、各種
の積層フィルムのほか、熱接着性を有するポリオレフィ
ン系樹脂などの単体フィルムを使用することができる
が、特に、コストおよび開封時の引き裂き性が重要であ
り、この点から、ポリオレフィン系樹脂の単体フィルム
が適しており、中でも高密度ポリエチレンフィルムまた
はポリプロピレンフィルムが特に適している。
【0020】従って、前記のような構成を採ることによ
り、前記請求項1乃至3のいずれかに記載した発明の作
用効果に加えて、経済性と開封性に一層優れた茸栽培用
袋を提供することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の茸栽培用袋の製
造方法など実施の形態について説明する。本発明の茸栽
培用袋に用いるフィルムは、先にも説明したように、各
種の積層フィルムを用いることもできるが、経済性の点
から、ヒートシール性を有するポリオレフィン系樹脂な
どの単体フィルムを用いることが好ましい。ポリオレフ
ィン系樹脂の単体フィルムを用いる場合、開封時の引き
裂き性を考慮する必要があり、この点からインフレーシ
ョン成形法などで製膜された高密度ポリエチレンフィル
ム、ポリプロピレンフィルムが、特に適している。尚、
念のため、積層フィルムを用いる場合の代表的な構成例
を挙げると、以下のような構成の積層フィルムを使用す
ることができる。
【0022】(1) 2軸延伸ポリエチレンテレフタレート
フィルム(以下、PETフィルム)/接着層/ポリエチ
レン層(シーラント層) (2) PETフィルム/接着層/CPP層(シーラント
層) (3) 2軸延伸ポリプロピレンフィルム(以下、OPPフ
ィルム)/接着層/ポリエチレン層(シーラント層) (4) OPPフィルム/接着層/CPP層(シーラント
層) (5) PETフィルム/接着層/一軸延伸HDPEフィル
ム/接着層/ポリエチレン層(シーラント層) (6) PETフィルム/接着層/一軸延伸PPフィルム/
接着層/ポリエチレン層(シーラント層) (7) PETフィルム/接着層/一軸延伸HDPEフィル
ム/接着層/CPP層(シーラント層) (8) PETフィルム/接着層/一軸延伸PPフィルム/
接着層/CPP層(シーラント層) (9) OPPフィルム/接着層/一軸延伸PPフィルム/
接着層/ポリエチレン層(シーラント層) (10)OPPフィルム/接着層/一軸延伸HDPEフィル
ム/接着層/ポリエチレン層(シーラント層) (11)OPPフィルム/接着層/一軸延伸PPフィルム/
接着層/CPP層(シーラント層) (12)OPPフィルム/接着層/一軸延伸HDPEフィル
ム/接着層/CPP層(シーラント層) などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく
様々な組み合わせの積層フィルムを使用することができ
る。
【0023】上記において、シーラント層のポリエチレ
ン層は、耐熱性を必要とする場合、中密度乃至高密度ポ
リエチレンが好ましく、CPP層は、キャストポリプロ
ピレン層であり、無延伸、即ち、無配向のポリプロピレ
ン層である。これらのシーラント層は、押し出しコート
法で積層してもよく、また、予め製膜したフィルムを押
し出しラミネーション法、またはドライラミネーション
法で積層してもよい。
【0024】また、一軸延伸HDPEフィルムは、一軸
延伸高密度ポリエチレンフィルム、一軸延伸PPフィル
ムは、一軸延伸ポリプロピレンフィルムであり、その延
伸方向が、袋を開封する際の引き裂き方向と一致するよ
うに積層することにより、引き裂きの方向性を一層安定
化させることができる。
【0025】次に、本発明の茸栽培用袋の製造方法につ
いて説明する。本発明の茸栽培用袋は、先にも説明した
ように、ガセット形式の袋の壁面の一部に切り欠き部を
設け、その切り欠き部を塞ぐように通気性フィルムを重
ねて、周囲を熱接着などで封止して通気部を設けると共
に、両側のガセット部の4箇所の外側端縁部のうち、少
なくとも1箇所の外側端縁部に、その外側端縁部を長さ
方向に引き裂いて開封しやすくするためのヒートシール
部とノッチを設けて構成したものである。
【0026】このような茸栽培用袋は、通常のガセット
袋と同様に、ロール状の長尺フィルムを用いて、その両
側を折り返してガセット部を形成し、両端を中央で合わ
せて合掌シールする背シール部を有する形状に胴部を形
成し、所定の送りピッチで底部をヒートシールしてカッ
トする方法で製袋してもよく、また、インフレーション
成形法により製膜されるチューブ状のフィルムの両側を
内側に折り込んでガセット部を形成し、所定の送りピッ
チで底部をヒートシールしてカットする方法で、背シー
ル部のない形状に製袋してもよい。
【0027】そして、袋の壁面の一部に通気部を設ける
ための切り欠き部の打ち抜き、およびその上への通気性
フィルムの貼着加工は、前者の製袋方法の場合は、製袋
の前段階、即ち、ガセット部の折り込み前に加工するこ
とができるので、切り欠き部への通気性フィルムの貼着
は、袋の内面側に貼着することができ、その方が加工も
容易で生産性がよい。そして、後者の製袋方法の場合
は、チューブ状のフィルムを用いるため、少なくともカ
ット後に加工する必要があり、通常、製袋後に加工し、
通気性フィルムは袋の外面側に貼着することになる。
【0028】また、ガセット部の外側端縁部に設けるヒ
ートシール部の加工は、ガセット部の形成後であれば、
任意の段階で加工することができるが、生産性を考慮し
た場合、底部のヒートシールの直前、または同時に加工
することが好ましく、ノッチについては、製袋後の最終
段階で加工することが好ましい。
【0029】
【実施例】以下に、図面を用いて本発明を更に具体的に
説明する。但し、本発明はこれらの図面に限定されるも
のではない。図1は、本発明の茸栽培用袋の第1の実施
例の構成を説明する模式斜視図である。図1に示した茸
栽培用袋100は、チューブ状のフィルムを用いて製袋
したものであり、背シール部のないガセット形式の袋で
ある。即ち、チューブ状のフィルム1の両側を内側に折
り込んでガセット部2a 、2b を形成し、一方のガセッ
ト部2a の前後両側の外側端縁部に、その長さ方向の全
体に所定幅のヒートシール部7a 、7b を設けると共
に、底部を底部シール部3でヒートシールし、その下で
カットし、袋の壁面4の一部に円形の切り欠き部5を打
ち抜いて設け、その上に切り欠き部5を塞ぐように一回
り大きい円形の通気性フィルム6を重ねて、周囲を熱接
着などで封止して通気部を設け、また、ガセット部2a
の前後の外側端縁部に設けたヒートシール部7a 、7b
のうち、一方(前面側)のヒートシール部7a の上端
で、その内側ライン寄りの位置にノッチ8を設けて構成
したものである。
【0030】上記の構成において、チューブ状のフィル
ム1には、インフレーション成形法で製膜した高密度ポ
リエチレン、またはポリプロピレンのチューブ状フィル
ムを用いることが好ましい。また、この実施例の茸栽培
用袋100では、ガセット部の外側端縁部に設けるヒー
トシール部を、ガセット部2a の前後両側の外側端縁部
にヒートシール部7a 、7b のように2箇所に設けた
が、このようなヒートシール部は、いずれか一方(この
場合、ノッチ8を設けた側のヒートシール部7a )のみ
でもよく、また、逆に、両側のガセット部2a 、2b の
前後両側の外側端縁部それぞれに、即ち、4箇所に設け
ることもできる。
【0031】このようなヒートシール部は、本来、開封
時の引き裂きの方向性を安定化させるために設けるもの
であるが、例えば、上記のように外側端縁部4箇所全部
に、その全長に渡って設けた場合は、内部で茸を栽培し
た時、袋内部の断面を矩形状に保形する効果もあり、ま
た、仮にガセット部2b 側を底面として茸栽培用袋10
0を横向きに立てた時には、両側のヒートシール部が脚
部となって袋を支えるため自立性が安定する効果も得ら
れる。
【0032】また、ノッチについても、この場合、一方
のヒートシール部7a の端部のみにノッチ8を設けた
が、ヒートシール部7b 側にも同様にノッチを設けて、
任意のノッチを利用して袋を開封できるようにすること
もできる。
【0033】このような構成を採ることにより、茸栽培
用袋100は、内部に茸の培地と種菌を入れて、開口部
を封止しても通気性があり、良好に茸を栽培することが
できる。そして、栽培した茸を取り出す際には、ノッチ
8を利用して、ヒートシール部7a を、その長さ方向に
手で引き裂くことにより、ノッチ8からヒートシール部
7a の一部まで裂けた後、ヒートシール部7a の内側ラ
インに沿って、容易に外側端縁部全体を引き裂いて開封
することができるので、カッターや鋏などの道具を使用
する必要がなく安全であり、且つ、大きく開口させるこ
とができ、茸の取り出し作業を容易に行うことができ
る。
【0034】図2は、本発明の茸栽培用袋の第2の実施
例の構成を説明する模式斜視図である。図2に示した茸
栽培用袋200は、前記図1に示した茸栽培用袋100
の構成において、ヒートシール部7a の端部に設けたノ
ッチ8の位置のみを、ヒートシール部7a の内側でヒー
トシール部7a に接近した位置の端部に変更して構成し
たものである。
【0035】このような構成を採った場合、ノッチ8に
よる開封性以外の点では、前記図1に示した茸栽培用袋
100と同様な作用効果が得られ、且つ、ノッチ8をこ
のような位置に設けることにより、茸栽培用袋200の
内部で栽培した茸を取り出す際、ノッチ8を利用してヒ
ートシール部7a をその長さ方向に手で引き裂くことに
より、最初から袋200が開口され、その後、ヒートシ
ール部7a の内側ラインに沿って、容易に引き裂いて開
封することができるので、ヒートシール部7aを設けた
ガセット部2a の外側端縁部全体が自動的に切り取ら
れ、簡単な操作で安全に、且つ、一層確実に大きく開口
させることができ、茸の取り出し作業を容易に行うこと
ができる。
【0036】図3は、本発明の茸栽培用袋の第3の実施
例の構成を説明する模式斜視図である。図3に示した茸
栽培用袋300は、前記図1に示した茸栽培用袋100
の構成において、ガセット部2a の前後両側の外側端縁
部に設けたヒートシール部を、一方(前側)の外側端縁
部のみに変更すると共に、その形状をヒートシール部7
c として図3に示したように、端部近傍の一部の領域で
は幅が広く、その先の部分では幅が狭く一定の幅とな
り、且つ、その長さも外側端縁部全長ではなく、途中ま
での長さとなる形状に変更し、また、ノッチ8の位置
を、ヒートシール部7c の上端で、幅を狭くした下部の
ヒートシール部の内側ラインの延長線よりも僅かに内側
寄りの位置に変更して構成したものである。
【0037】このような構成を採った場合も、ヒートシ
ール部7c とノッチ8の構成の変更による開封性の変化
以外の点では、前記図1に示した茸栽培用袋100と同
様な作用効果が得られ、且つ、上記のようなヒートシー
ル部7c とノッチ8の構成の変更により、茸栽培用袋3
00の内部で栽培した茸を取り出す際、ノッチ8を利用
してヒートシール部7c をその長さ方向に手で引き裂く
ことにより、先ず広い幅の部分が容易に引き裂かれ、続
いてその先で引き裂き線が狭い幅のヒートシール部の内
側ラインに引き継がれ、その内側ラインに沿って直線状
に引き裂かれる。そして、その先の部分では、ヒートシ
ール部はなくなるが、残りの部分は長さがそれほどない
ため、大きく曲がるようなこともなく、最後まで外側端
縁部を容易に引き裂いて大きく開口させることができる
ので、茸の取り出し作業を容易に行うことがでる。
【0038】(試験例1)厚さ80μm、折り径340
mmの高密度ポリエチレン製チューブを用いて、その幅
方向の両側を折り込み深さ65mmに折り込んでガセッ
ト部を形成し、長さ460mmにカットすると共に、一
方の開放端をヒートシールして、折り幅210mm、長
さ460mmのガセット袋を作製した後、そのガセット
袋の正面中央部を直径50mmの円形に打ち抜いて切り
欠き部を設け、この切り欠き部を塞ぐように、袋の外側
から直径60mmの円形の通気性フィルムを重ねて、周
囲を超音波シールによりシールして通気部を設けた。
【0039】上記ガセット袋の一方のガセット部の前後
の外側端縁部の間に、2軸延伸ポリエチレンテレフタレ
ートフィルム(以下、PETフィルム)を挟み込んで外
側端縁部同士がヒートシールされないようにした後、イ
ンパルスシールにより前後の外側端縁部の全長に幅5m
mのヒートシール部を設け、前記PETフィルムを取り
除いた。次に、上記ガセット袋のガセット部の外側端縁
部に設けたヒートシール部の内側1mmの位置の端部
に、深さ3mmの一ノッチを設けて試験例1の茸栽培用
袋を作製した。
【0040】(試験例2)前記試験例1の茸栽培用袋の
構成において、ガセット部の外側端縁部のヒートシール
部に設けたノッチの位置を、ヒートシール部の中央の端
部に変更したほかは、総て試験例1の茸栽培用袋と同様
に加工して、試験例2の茸栽培用袋を作製した。
【0041】(試験例3)厚さ120μm、折り径34
0mmのポリプロピレン製チューブを用いて、その幅方
向の両側を折り込み深さ65mmに折り込んでガセット
部を形成し、長さ460mmにカットすると共に、一方
の開放端をヒートシールして、折り幅210mm、長さ
460mmのガセット袋を作製した後、そのガセット袋
の正面中央部を直径50mmの円形に打ち抜いて切り欠
き部を設け、この切り欠き部を塞ぐように、袋の外側か
ら直径60mmの円形の通気性フィルムを重ねて、周囲
を超音波シールによりシールして通気部を設けた。
【0042】上記ガセット袋の一方のガセット部の前後
の外側端縁部のうち、一方の外側端縁部に、インパルス
シールにより、その開放端部から200mmの長さに渡
り、幅5mmのヒートシール部を設けた後、更に、その
開放端部のヒートシール部に重ねて、開放端部から20
mmの長さで、幅10mmのヒートシールを施し、該幅
10mmのヒートシール部の中央の端部に深さ3mmの
一ノッチを設けて試験例3の茸栽培用袋を作製した。こ
の場合、ノッチを設ける部分のヒートシール幅が広いた
め、ノッチ加工を容易に行うことができた。
【0043】以上のように作製した試験例1〜3の茸栽
培用袋に、それぞれ茸の培地を入れて開放端を折り畳ん
でクリップで止め、オートクレーブで殺菌した後、クリ
ップを外して培地に種菌を植えつけ、開放端をヒートシ
ールで封止した後、所定の方法で茸を栽培した。尚、上
記開放端のヒートシールの際も、ノッチを設けた側のガ
セット部の前後の外側端縁部の間には、PETフィルム
などの離型性(非熱接着性)フィルムを挟んでヒートシ
ールした。
【0044】その後、各試料のガセット部の外側端縁部
を、そこに設けたノッチを利用して長さ方向に手で引き
裂いた結果、試験例1の試料は、略ヒートシール部の内
側ラインに沿って、外側端縁部全体を容易に引き裂いて
開封することができた。また、試験例2の試料は、ノッ
チからヒートシール部の一部まで裂けた後、ヒートシー
ル部の内側ラインに沿って、外側端縁部全体を容易に引
き裂いて開封することができた。そして、試験例3の試
料は、ノッチから20mmの長さ迄は、ヒートシール部
で裂けた後、ヒートシール部の内側ラインに沿って容易
に引き裂け、その先の部分でも大きく曲がるようなこと
はなく、外側端縁部全体を良好に引き裂いて開封するこ
とができた。
【0045】
【発明の効果】以上、詳しく説明したように、本発明に
よれば、内部に茸の培地と種菌を封入して、良好に茸を
栽培することができ、且つ、栽培された茸を取り出す際
にも、袋のフィルムが、積層フィルムの場合はもとよ
り、高密度ポリエチレンやポリプロピレンなどの単体フ
ィルムの場合でも、カッターや鋏などの道具を使用する
必要がなく、手で簡単に袋の端縁部を引き裂いて広い幅
で開封することができ、安全且つ容易に茸を取り出すこ
とのできる安価で使用適性に優れた茸栽培用袋を生産性
よく提供できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の茸栽培用袋の第1の実施例の構成を説
明する模式斜視図である。
【図2】本発明の茸栽培用袋の第2の実施例の構成を説
明する模式斜視図である。
【図3】本発明の茸栽培用袋の第3の実施例の構成を説
明する模式斜視図である。
【符号の説明】
1 フィルム 2a 、2b ガセット部 3 底部シール部 4 壁面 5 切り欠き部 6 通気性フィルム 7a 、7b 、7c ヒートシール部 8 ノッチ 100、200、300 茸栽培用袋

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に茸の培地と種菌を収納し、茸の栽培
    に用いるガセット形式の袋であって、該袋が、壁面の一
    部に通気性フィルムで封止された通気用の切り欠き部を
    備えると共に、両側のガセット部の4箇所の外側端縁部
    のうち、少なくとも1箇所の外側端縁部に、該外側端縁
    部を長さ方向に引き裂いて開封しやすくするためのヒー
    トシール部とノッチが設けられていることを特徴とする
    茸栽培用袋。
  2. 【請求項2】前記ヒートシール部が、前記ガセット部の
    外側端縁部の長さ方向の全長、または長さ方向の一端を
    含む一部の領域に所定の幅で設けられ、且つ、ノッチ
    が、該ヒートシール部の端部、またはヒートシール部の
    内側でヒートシール部に接近した位置の端部に設けられ
    ていることを特徴とする請求項1記載の茸栽培用袋。
  3. 【請求項3】前記ヒートシール部が、前記ガセット部の
    外側端縁部の長さ方向の端部において、幅が広くなる形
    状に設けられ、且つ、ノッチが、広げられたヒートシー
    ル部に設けられていることを特徴とする請求項1または
    2に記載の茸栽培用袋。
  4. 【請求項4】前記ガセット形式の袋が、高密度ポリエチ
    レンフィルム、またはポリプロピレンフィルムで形成さ
    れていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに
    記載の茸栽培用袋。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008167727A (ja) * 2007-01-10 2008-07-24 Sakato Sangyo:Kk キノコ栽培袋
KR100897522B1 (ko) 2007-06-13 2009-05-14 강호성 느타리버섯 재배용 침공 멀칭비닐백 및 이를 이용한버섯재배방법
KR200445827Y1 (ko) * 2008-09-08 2009-09-03 장일순 가스배출 기능을 갖는 밀폐용기
JP2012085609A (ja) * 2010-10-22 2012-05-10 Kikuzo Atsumi 栽培袋の製造方法、及び栽培袋
CN103828592A (zh) * 2012-11-20 2014-06-04 大连盖世食品有限公司 园艺食用菌菌袋
JP2015008690A (ja) * 2013-06-28 2015-01-19 株式会社エフテック 菌床栽培用袋
JP2017222090A (ja) * 2016-06-15 2017-12-21 日本ポリエチレン株式会社 菌床栽培袋用フィルム及び菌床栽培袋

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