JP2000261015A - 太陽電池成膜装置 - Google Patents

太陽電池成膜装置

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JP2000261015A
JP2000261015A JP11062959A JP6295999A JP2000261015A JP 2000261015 A JP2000261015 A JP 2000261015A JP 11062959 A JP11062959 A JP 11062959A JP 6295999 A JP6295999 A JP 6295999A JP 2000261015 A JP2000261015 A JP 2000261015A
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film forming
chamber
solar cell
forming apparatus
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JP11062959A
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Akira Takeda
晃 武田
Shiro Shibata
志朗 柴田
Tsutomu Shirai
励 白井
Haruo Uyama
晴夫 宇山
Atsushi Mitsuida
淳 三井田
Manabu Ito
学 伊藤
Kazuyoshi Ro
和敬 盧
Kyoichi Yamamoto
恭市 山本
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ロールツーロール方式やステッピングロール方
式などの薄膜太陽電池の成膜装置において、成膜面およ
び成膜室の汚染に起因する薄膜の特性劣化の問題を解消
した成膜装置を提供する。 【解決手段】真空成膜法によりフィルム上に薄膜太陽電
池を構成する光電変換部を形成する成膜室を有する太陽
電池成膜装置において、成膜室の前後に、中間室を具備
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の電極層およ
び半導体層などを有する多層の薄膜半導体素子の成膜装
置に関する。前記素子として、薄膜太陽電池を構成する
光電変換部などが代表的である。
【0002】
【従来の技術】複数の電極層および半導体層などを有す
る薄膜半導体装置の代表例として、アモルファスシリコ
ン(以下a−Siと記す)を主原料とした半導体層を光
電変換層とし、電極層がこの層を挟む構造の(大面積
の)薄膜太陽電池がある。
【0003】大面積の薄膜太陽電池の製造方式として
は、枚葉方式より生産性の優れているロールツーロール
方式またはステッピングロール方式などが例示される。
これらはロールに巻かれた長尺の高分子材料あるいはス
テンレス鋼などの金属材料からなるフレキシブルまたは
可撓性の基板を各成膜室に順次に送りながら、基板上に
光電変換層、電極層などの各層を各成膜室毎に形成して
薄膜太陽電池を製造する方式である。
【0004】前者は各成膜室内を連続的に移動する基板
上に成膜する方式であり、後者は各成膜室内で同時に停
止させた基板上に成膜し、成膜の終わった基板部分を次
の成膜室へ送り出す方式である。ステッピングロール方
式による成膜装置は、隣接する成膜室間のガス相互拡散
を防止できることから、各薄膜の特性が安定して得られ
る点で優れている。
【0005】ところが、上記した従来の技術では、以下
のような問題が生じている。太陽電池の成膜において
は、光電変換層の各層、例えばp−i−n構成の太陽電
池の場合、i層に対してp層およびn層は、ppmオー
ダーのジボラン,フォスフィンなどの微量元素(=ドー
パント)の添加によって膜特性を規定しているため、ロ
ールツーロール方式またはステッピングロール方式にお
いて、フィルムを搬送する際に成膜面にローラが接触し
てしまうと、ロール表面に残留した微量元素の成膜面上
への転移または機械的応力によりデリケートな各層の界
面に影響を及ぼしてしまうという問題である。また、同
様の理由で、僅かな成膜室の汚染でも膜特性に重大な影
響を及ぼしてしまうという問題である。
【0006】このように、生産性では優れるロールツー
ロール方式やステッピングロール方式の成膜装置におい
ても、成膜面および成膜室の汚染防止の観点からは、未
解決の問題を保有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点に鑑みなされたものであり、隣接する成膜室間のガス
相互拡散を防止し、かつ、成膜面への種々の影響を排除
し、各薄膜の特性を安定して得られる方式の太陽電池成
膜装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決しようとする手段】上記の問題点を解決す
るために、請求項1記載の本発明では、真空成膜法によ
りフィルム上に薄膜太陽電池を構成する光電変換部を形
成する成膜室を有する太陽電池成膜装置において、前記
装置が、巻き出しロールから供給されるフィルム上に成
膜を施し、成膜されたフィルムを巻き取りロールで巻き
取るロールツーロール方式またはステッピングロール方
式であり、成膜室の前後に、中間室を具備することを特
徴とする。
【0009】薄膜太陽電池の光電変換部の一般的な構成
は、p−i−nあるいはn−i−pの層構成であり、成
膜装置ではそれぞれp層,i層,n層の成膜室を要す
る。
【0010】複数の成膜室は、それぞれで形成される薄
膜の厚さ・形状に応じて、各成膜室(真空形成漕)の長
さ・成膜速度・成膜時間の少なくとも何れかが異なるよ
うに設計されることが好ましい。
【0011】薄膜太陽電池に係る上記の3層構成では、
p層あるいはn層は、i層に比べて薄いので、それぞれ
の成膜室での成膜速度あるいは電極数・面積によって制
御される。
【0012】また、成膜室内のフィルムを成膜に適した
温度に加熱するためには、フィルムを、クーリングキャ
ンに抱かせて成膜する方式ではなく、プラズマ空間を直
進させる方式が好ましい。
【0013】請求項2の発明は、真空成膜法によりフィ
ルム上に薄膜太陽電池を構成する光電変換部を形成する
成膜室を有する太陽電池成膜装置であって、成膜室の前
後に、中間室を具備すると共に、巻き出しロールから供
給されるフィルム上に成膜室で成膜を施した後、成膜さ
れたフィルムの巻き取りは行わない機構であり、成膜さ
れたフィルムの固定手段・切断手段・貯蔵手段を備え、
光電変換部の形成された薄膜太陽電池がシート状の形態
で搬出されることを特徴とする太陽電池成膜装置であ
る。
【0014】請求項3の発明は、成膜室内でフィルムに
成膜が施される面が、下側もしくは側面に向いているこ
とを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池成膜
装置である。
【0015】請求項4の発明は、成膜室内が、外気や他
の部屋に対して、フィルムを挟み込む弁によって隔離さ
れていることを特徴とする請求項1または2に記載の太
陽電池成膜装置である。
【0016】請求項5の発明は、巻き取り室および巻き
出し室の少なくとも一方が、フィルムを挟み込む弁によ
って隔離されていることを特徴とする請求項1または2
に記載の太陽電池成膜装置である。
【0017】請求項6の発明は、中間室が、成膜室に対
して負圧になっていることを特徴とする請求項1または
2に記載の太陽電池成膜装置である。
【0018】請求項7の発明は、中間室が、フィルムの
加熱保温手段を持つことを特徴とする請求項1または2
に記載の太陽電池成膜装置である。
【0019】請求項8の発明は、中間室が、成膜室内の
フィルムへの張力発生手段を具備することを特徴とする
請求項1または2に記載の太陽電池成膜装置である。
【0020】請求項9の発明は、張力発生手段が、フィ
ルムの表裏に配置された一対のローラでフィルムを挟み
込み、前記ローラに回転変位を与えることにより張力を
付与する機構であることを特徴とする請求項8に記載の
太陽電池成膜装置である。
【0021】請求項10の発明は、張力発生手段を構成
する一対のローラのうち、成膜面側のローラーが成膜面
に対して接触/離脱が自在になっていることを特徴とす
る請求項9に記載の太陽電池成膜装置である。
【0022】請求項11の発明は、真空成膜法がプラズ
マ化学気相析出法であることを特徴とする請求項1〜1
0の何れかに記載の太陽電池成膜装置である。
【0023】請求項12の発明は、プラズマを発生する
機構を持つ成膜室を有し、プラズマの発生周波数が20
〜200MHzであることを特徴とする請求項11に記
載の太陽電池成膜装置である。
【0024】<作用>請求項1の太陽電池成膜装置で
は、フィルムが成膜に必要なガス雰囲気以外の気体に曝
されることがない。すなわち、成膜室の前後に、中間室
を具備することにより、同一の真空室中でp,i,n層
を順次成膜させる成膜プロセスにおいても、各成膜室間
相互の隔離が確実に出来るため、汚染を防止することが
できる。また、搬送に必要な張力以外の機械的外力に曝
されることなく成膜を施すことが可能となる。
【0025】請求項2の太陽電池成膜装置では、巻き取
りロールの代わりにフィルムの固定手段および切断手段
を持つため、各種成膜の施された太陽電池をシート状の
形態で搬出することができる。
【0026】請求項3によれば、成膜室内の成膜面が下
側または側面に向いているため、成膜中に発生する粉体
が成膜面上に堆積することがない。
【0027】請求項4によれば、成膜室内が、外気や他
の部屋に対して、フィルムを挟み込む弁によって隔離さ
れているため、成膜中の各室相互のガスの移動による汚
染を防止できる。
【0028】請求項5によれば、巻き取り室および巻き
出し室の少なくとも一方が、フィルムを挟み込む弁によ
って隔離されているため、成膜室および中間室を大気に
曝すことなく成膜前のロールフィルムおよび成膜された
ロールフィルムまたはシートフィルムの脱着が可能で、
各室の汚染の防止に好都合である。
【0029】請求項6によれば、中間室を、成膜室に対
して常に負圧に保つことで、ガスの流れが成膜室から中
間室への一方通行となり、中間室から成膜室への汚染を
防ぐことが出来る。
【0030】請求項7によれば、中間室がフィルムの加
熱保温手段を持つことにより、以下の利点を有する。前
記の加熱保温手段が成膜前のフィルムを予め加熱するこ
とにより、フィルム内部に貯蔵または表面に吸着されて
いる水分や微量ガスなど、光電変換層などの性能を劣化
させる可能性が高く、成膜にも悪影響を及ぼす分子を予
め放出することができる。
【0031】また、フィルムを、成膜前に成膜時の温度
に予め加熱すること(あるいは成膜後にも成膜中の温度
付近で保温すること)により、成膜中の温度上昇による
フィルムの伸びや成膜後の温度低下によるフィルムの収
縮により発生するフィルムの皺の発生の防止や応力負荷
が成膜面にかかり膜質が劣化することを防止することが
できる。
【0032】好ましくは加熱手段にプラズマを使用(ま
たは併用)することにより、フィルム上のクリーニン
グ、即ち、基材フィルム製造工程由来の油分、水分を除
去し、フィルム上に均一に邑なく成膜できるので好都合
である。
【0033】さらには好ましくは、加熱手段にプラズマ
を使用(または併用)することにより、表面を荒らし
(あるいは活性点を強制的に形成させ)光電変換層の第
一層目の密着性を向上させる効果も期待できる。
【0034】請求項8によれば、中間室が具備する張力
発生手段が、成膜室内のフィルムに温度変化などによる
皺がよらない適正な張力を付与することができる。
【0035】請求項9によれば、前記の張力発生手段に
おいて、フィルムの表裏に配置された一対のローラでフ
ィルムを挟み込み、かつ、ローラに制御された回転変位
を与えることにより、適切な張力を付与することができ
る。
【0036】請求項10によれば、前記の張力発生手段
において、一対のローラのうち、成膜面側のローラーが
成膜面に対して接触/離脱が自在になっているため、張
力が必要な成膜時には、ローラを接触させつつ回転変位
を与えることにより張力を付与することが出来、搬送中
は成膜面側のローラを離脱させて非接触とすることで、
ロール表面に残留した微量元素の成膜面上への転移また
は機械的応力に起因するデリケートな成膜面への影響を
避けることが出来る。
【0037】請求項11によれば、真空成膜方法がプラ
ズマ化学気相析出法であるため、成膜圧力や投入電力、
導入ガス種およびその量により膜質を自在に制御するこ
とが出来、かつ、一般に低温のプロセスとなりフィルム
が高分子プラスチックの場合でも熱ダメージを与えるこ
となく成膜できる。
【0038】請求項12によれば、プラズマを発生する
機構を持つ成膜室を有し、プラズマの発生周波数が20
〜200MHzであるため、商用周波数として多く用い
られる13.56MHzに比べ放電周波数が高く、一般
に原料の分解効率が良く、基材へのダメージも少なく、
かつ、ケーブルで移送可能な上限周波数以下であるた
め、取り扱いも容易である。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の太陽電池成膜装置
(真空巻き取り装置)について、図面に基づいて詳細に
説明する。
【0040】図1は、本発明に係るステッピングロール
方式による太陽電池成膜装置の全体を示す説明図であ
り、図1(a) は側面図,図1(b) は平面図である。図2
は、成膜室と中間室を拡大して示す側面図である。
【0041】以下、主として図1(a) に基づいて、本発
明の装置を説明する。巻き出し室1に配置された成膜前
のロールフィルム2は、アイドルロール3からテンショ
ンロール4を経て第一の中間室5に入る。この間、フィ
ルム6は、テンションロール4に設置された図示しない
張力検出器により張力を検出され、検出された張力値は
電気信号に変換され、図示しない巻き出し軸に連結され
たモータの制御ループにフィードバックされることによ
り所定の張力に制御される。
【0042】巻き取り室7においても同様に巻き取り張
力の制御が行われ、成膜が全て済んだフィルムは、ロー
ルフィルム8として巻き取られることになる。所定の長
さ、即ち成膜室−中間室の間隔相当分の長さが繰り出さ
れた後、フィルムは停止する。停止後、中間室では図2
に示すように、昇降ニップロール20がフィルム21を
介して駆動ロール22に当接される。駆動ロール22は
隣接した成膜室内のフィルムに適正な張力を与え、電極
23,24に対するフィルム21の距離を一定に保つ。
この時の張力は、駆動ロール22の回転角により定義さ
れ制御される。
【0043】成膜室内のフィルムに適正な張力が付与さ
れた後、成膜開始前に図1(a) に示す中間室と成膜室を
仕切る全てのゲートバルブ10,11,12,13,1
4,15,および巻き出し室ゲートバルブ9、および巻
き取り室ゲートバルブ16がフィルムを挟み込みつつ閉
じることにより、全成膜室は隔離されたことになる。
【0044】ゲートバルブ9,10,11,12,1
3,14,15,16は、フィルムを介して閉じるため
に極く微量のリークが発生する可能性があるが、成膜室
に対し中間室を常に負圧に保つ様、排気速度を調整する
ことによりリークの方向は成膜室から中間室への一方通
行となり中間室から成膜室へのリークによる汚染は防ぐ
ことが出来る。同様に、最も汚染の影響の大きいのはド
ーパントを用いない成膜プロセスとなるi層成膜室17
であるため、このi室17を、特に成膜中は、最も高い
圧力にしておくことが好ましい。従って、理想的には圧
力の高い順に、i室17>n室18,p室19>中間室
5>巻き出し室1,巻き取り室7となることが好まし
い。
【0045】以上のように、相互に隔離され、かつ適正
な張力を付与された各成膜室17,18,19内のフィ
ルムは、図2に示すように、成膜室の下側に配置された
平行平板型の電極23の表面から成膜原料ガス(例え
ば、i層ではシラン、n層・p層ではシランに加えドー
パントとしてppmオーダーの各々フォスフィン・ジボ
ランを添加したもの)を放出し、適正な圧力に安定した
後、下側の電極23に、図示しない高周波電源及び整合
装置を経て電力を印可し、上側に配置されたアース電極
24との間に電界を形成し、プラズマを形成する。尚、
アース電極24は必ずしも接地電位である必要はなく、
必要に応じてバイアス電位を設けることも可能である。
【0046】また、本実施形態に係るこれまでの説明で
は成膜面を下側にしているが、これは成膜面に粉状の副
生成物が堆積することを防止する目的であるから、例え
ば、成膜面が側方に向いていても、同様に目的は達せら
れることは言うまでもない。
【0047】一方、各成膜室で成膜が行われている間、
中間室5では次の成膜に備えて加熱手段25によって成
膜前のフィルムの予備加熱および成膜後のフィルムの保
温を行なう。これは成膜中の温度に近い温度に加熱/保
温を行うことで温度差によるフィルム収縮の発生を抑
え、成膜面への応力を極力負荷しないため、またフィル
ムの皺やカールの発生を抑止する目的、さらに加熱する
ことによりフィルム内に貯蔵若しくは表面に吸着された
水分,微量元素などの安定した成膜の妨げになるガス類
の放出/排気を目的として行なう。
【0048】尚、この加熱手段25はフィルムの吸収波
長に合致した波長を持つ赤外線ヒータや輻射を用いたヒ
ータなどの非接触加熱可能な方式が望ましい。また、中
間室5内の駆動ロール22およびニップロール20など
のフィルムに直接接触する部材は内部にヒータ等の加熱
手段を持つことが好ましい。
【0049】さらに加熱手段にプラズマを使用(または
併用)することにより、フィルム上のクリーニング、即
ち、基材フィルム製造工程由来の油分,水分を除去し、
フィルム上に均一に邑なく成膜できる効果が期待でき好
都合であり、加えて表面を荒らす(あるいは活性点を強
制的に形成させ)光電変換層の第一層目の密着性を向上
させる効果も期待できる。
【0050】以上のように、各成膜室17,18,19
での成膜および中間室での処理が終了し、各室内部の十
分な排気が完了した後、各室を仕切っていたゲートバル
ブ9,10,11,12,13,14,15,16が開
き、次に各成膜室内のフィルムに張力を付与していたニ
ップロール20が開放され、フィルムは再び所定の長
さ、即ち成膜室−中間室の間隔相当分の長さが搬送され
る。尚、この時も各ゲートバルブの開度は極力小さく、
例えば2mmにすることで搬送中も中間室は成膜室に対
し十分な負圧に保たれるのでガスの流れは成膜室から中
間室への一方通行となり中間室から成膜室への汚染を防
ぐことが出来る。
【0051】以上の工程をn層,i層,p層と繰り返す
ことにより、p−i−n構成の光電変換層が形成された
巻き取りロールフィルム8が巻き取られる。
【0052】必要な巻き取り長さの成膜が終了した後、
成膜時と同様にして全ゲートバルブ9,10,11,1
2,13,14,15,16を閉じた状態で、巻き出し
室2および巻き取り室7のみ大気を導入すれば他の成膜
室17,18,19および中間室5を真空に保ったま
ま、新たな成膜前のロールフィルム2の供給および成膜
済のロールフィルム8の取り出しが可能であり、成膜室
や中間室の汚染防止および生産効率の面から好都合であ
る。
【0053】巻き取り室7に相当する位置に巻き取り手
段の代わりに、フィルムの固定手段および切断手段およ
び貯蔵手段を適宜配置すれば、各種成膜の済んだ太陽電
池をシート状の形態にて取り出すことも可能である。
【0054】以上は、ステッピングロール方式の成膜装
置に係る実施形態の説明であるが、3層の構成で最も形
状膜厚を厚くしなければならない層に合わせて真空形成
漕の長さを決定すればよく、p層あるいはn層は、i層
に比べて薄いので、成膜速度あるいは電極数・面積で制
御すれば、連続したロールツーロール方式の成膜装置も
実現可能であることは想像に難くない。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の太陽電池
成膜装置によると、隣接する成膜室間のガス相互拡散を
防止し、かつ、成膜面への種々の影響を排除し、各薄膜
の特性を安定して得られることになり、生産性の高いロ
ールツーロール方式やステッピングロール方式などの巻
き取り式フィルム太陽電池の製造において、品質の安定
した製造が可能となる。
【0056】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るステッピングロール方式による太
陽電池成膜装置の全体を示す説明図であり、図1(a) は
側面図,図1(b) は平面図。
【図2】本発明の太陽電池成膜装置での成膜室と中間室
を拡大して示す側面図。
【符号の説明】
1…巻き出し室 2…成膜前のロールフィルム 3…アイドルロール 4…テンションロール 5…中間室 6…フィルム 7…巻き取り室 8…成膜後のロールフィルム 9…巻き出し室ゲートバルブ 10…ゲートバルブ 11…ゲートバルブ 12…ゲートバルブ 13…ゲートバルブ 14…ゲートバルブ 15…ゲートバルブ 16…巻き取り室ゲートバルブ 17…i層成膜室 18…n層成膜室 19…p層成膜室 20…昇降ニップロール 21…フィルム 22…駆動ロール 23…下側電極 24…上側電極 25…加熱手段 30…成膜室メインポンプ 31…中間室メインポンプ 32…成膜室バックポンプ 33…中間室バックポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇山 晴夫 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 (72)発明者 三井田 淳 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 (72)発明者 伊藤 学 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 (72)発明者 盧 和敬 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 (72)発明者 山本 恭市 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 Fターム(参考) 5F045 AA08 AF07 BB07 BB14 BB17 CA13 DA52 DP22 DQ15 EB08 EB09 EK20 5F051 CA15 CA22 CA35 CA36 CA40

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空成膜法によりフィルム上に薄膜太陽電
    池を構成する光電変換部を形成する成膜室を有する太陽
    電池成膜装置において、 前記装置が、巻き出しロールから供給されるフィルム上
    に成膜を施し、成膜されたフィルムを巻き取りロールで
    巻き取るロールツーロール方式またはステッピングロー
    ル方式であり、 成膜室の前後に、中間室を具備することを特徴とする太
    陽電池成膜装置。
  2. 【請求項2】真空成膜法によりフィルム上に薄膜太陽電
    池を構成する光電変換部を形成する成膜室を有する太陽
    電池成膜装置であって、 成膜室の前後に、中間室を具備すると共に、 巻き出しロールから供給されるフィルム上に成膜室で成
    膜を施した後、成膜されたフィルムの巻き取りは行わな
    い機構であり、 成膜されたフィルムの固定手段・切断手段・貯蔵手段を
    備え、光電変換部の形成された薄膜太陽電池がシート状
    の形態で搬出されることを特徴とする太陽電池成膜装
    置。
  3. 【請求項3】成膜室内でフィルムに成膜が施される面
    が、下側もしくは側面に向いていることを特徴とする請
    求項1または2に記載の太陽電池成膜装置。
  4. 【請求項4】成膜室内が、外気や他の部屋に対して、フ
    ィルムを挟み込む弁によって隔離されていることを特徴
    とする請求項1または2に記載の太陽電池成膜装置。
  5. 【請求項5】巻き出し室および巻き取り室の少なくとも
    一方が、フィルムを挟み込む弁によって隔離されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池成
    膜装置。
  6. 【請求項6】中間室が、成膜室に対して負圧になってい
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池
    成膜装置。
  7. 【請求項7】中間室が、フィルムの加熱保温手段を持つ
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池成
    膜装置。
  8. 【請求項8】中間室が、成膜室内のフィルムへの張力発
    生手段を具備することを特徴とする請求項1または2に
    記載の太陽電池成膜装置。
  9. 【請求項9】張力発生手段が、フィルムの表裏に配置さ
    れた一対のローラでフィルムを挟み込み、前記ローラに
    回転変位を与えることにより張力を付与する機構である
    ことを特徴とする請求項8に記載の太陽電池成膜装置。
  10. 【請求項10】張力発生手段を構成する一対のローラの
    うち、成膜面側のローラーが成膜面に対して接触/離脱
    が自在になっていることを特徴とする請求項9に記載の
    太陽電池成膜装置。
  11. 【請求項11】真空成膜法がプラズマ化学気相析出法で
    あることを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載の
    太陽電池成膜装置。
  12. 【請求項12】プラズマを発生する機構を持つ成膜室を
    有し、プラズマの発生周波数が20〜200MHzであ
    ることを特徴とする請求項11に記載の太陽電池成膜装
    置。
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