JP2008202069A - 成膜装置 - Google Patents

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【課題】フィルムの使用効率の向上が図れるステッピングロール方式の成膜装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る成膜装置(巻取式プラズマCVD装置)20は、成膜部21(21A,21B)と、巻出しローラ22と、巻取りローラ23とを備えたステッピングロール方式の成膜装置であって、成膜部21は、成膜室24と、成膜室24のフィルム導入側およびフィルム導出側に各々設けられフィルムFを挟んで開閉する一対のシール機構31A,32A(31B,32B)とを備え、これら一対のシール機構の間の距離を、成膜室24で成膜されるフィルム長の(N+2)倍(Nは自然数)とする。これにより、上記シール機構によって挟持される領域(シール領域)を除くほぼすべてのフィルム領域を成膜領域とすることが可能となり、フィルムの使用効率の向上が図れるようになる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ステッピングロール方式でフィルムの成膜を行う成膜装置に関する。
従来より、長尺のフィルムに成膜を行うのに、例えば下記特許文献1に記載されているようなステッピングロール方式の成膜装置が知られている。これは、図5に概略的に示すように、真空チャンバ1の内部にフィルム3の巻出しローラ2と巻取りローラ4が設置されており、これら巻出しローラ2と巻取りローラ4の間に成膜部5が設置されている。成膜部5は、フィルム3の走行方向に沿って配置された複数の成膜室8からなる。各々の成膜室8は、上壁部6と下壁部7とによって区画され、上壁部6と下壁部7の間の相対移動によって成膜室8が図示する密封状態と開放状態とがとられるようになっている。なお図示せずとも、成膜室8には、高周波電極、対向電極、ガス導入手段などが設けられている。
図5に示した従来の成膜装置は、成膜部5においてフィルム3に対する成膜処理を行う。各々の成膜室8においてフィルム3の成膜が終了すると、上壁部6が下壁部7と離間した位置に移動し成膜室8を開放する。そして、巻取りローラ4によってフィルム3を所定長巻き取った後、上壁部6を下壁部7に密着させて成膜室8を密封し、成膜処理を行う。
上述した構成の従来の成膜装置においては、フィルム3の巻取り長を調整することによって、フィルム3に対する薄膜の単層成膜のほか、複数の成膜室8によって薄膜を順次積層成膜する場合にも用いることができる。
特開平7−6953号公報
ステッピングロール方式の成膜装置においては、フィルムの使用効率の向上が望まれている。
しかしながら、ステッピングロール方式の成膜装置においては、成膜室のシール領域(図5の成膜装置における上壁部6と下壁部7の密着領域)に対応するフィルム領域は、成膜品質確保の点で成膜の対象外とされるため、成膜室のシール領域の設定次第では、フィルムの使用効率の向上が図れないという問題がある。また、成膜室を直列に複数配置した場合も同様であり、成膜室の設置間隔の設定次第では、フィルムの使用効率が大幅に変動する。
本発明は上述の問題に鑑みてなされ、フィルムの使用効率の向上が図れるステッピングロール方式の成膜装置を提供することを課題とする。
以上の課題を解決するに当たり、本発明の成膜装置は、成膜部と、前記成膜部にフィルムを供給する巻出しローラと、前記成膜部で成膜したフィルムを巻き取る巻取りローラとを備えたステッピングロール方式の成膜装置であって、前記成膜部は、成膜室と、前記成膜室のフィルム導入側およびフィルム導出側に各々設けられ前記フィルムを挟んで開閉する一対のシール機構とを備え、前記一対のシール機構の間の距離は、前記成膜室で成膜されるフィルム長の(N+2)倍(Nは自然数)であることを特徴とする。
本発明に係る成膜装置においては、上記シール機構の間の距離が、成膜室で成膜されるフィルム長(以下「単位成膜長さ」ともいう)の(N+2)倍となるように設定されているので、上記シール機構によって挟持される領域(シール領域)を除くほぼすべてのフィルム領域を成膜領域とすることが可能となり、フィルムの使用効率の向上が図れるようになる。
また、本発明の成膜装置においては、フィルム走行方向に関して直列的に成膜部が複数配置されており、隣接する成膜部の間には、単位成膜長さの自然数倍に相当する長さのフィルムを待機させるフィルム待機領域が設けられている。この構成により、成膜部が複数配置される場合にあっても、フィルムの使用効率を損なわずに生産性を高めることが可能となる。
なお、フィルム待機領域に、フィルムの走行をガイドするガイドローラとフィルムの張力を制御するテンションローラとを備えた予備室を設置することにより、成膜部間で待機するフィルムの弛みを防止して安定したフィルム搬送性を確保することができる。
ここで、成膜室を構成する成膜部は、真空チャンバと、フィルムの成膜面側に配置された高周波電極と、フィルムの非成膜面側に配置された対向電極と、高周波電極と成膜面との間に原料ガス又はクリーニングガスを導入するガス導入手段と、高周波電極と成膜面との間を遮断可能な遮蔽部材とを有する構造とすることができる。遮蔽部材は、成膜室内のセルフクリーニング時において高周波電極とフィルム成膜面との間を遮蔽し、クリーニングガスのプラズマからフィルムを保護する機能を果たす。
なお、成膜室は、上述したプラズマCVD室に限られず、熱CVD室やスパッタ室、真空蒸着室などの他の成膜処理室で構成されていても構わない。
以上述べたように、本発明の成膜装置によれば、ステッピングロール方式においてフィルムの使用効率を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施形態による成膜装置としての巻取式プラズマCVD装置20の概略構成を示す側断面図である。
図1に示すように、本実施形態の巻取式プラズマCVD装置20は、成膜部21と、成膜部21にフィルムFを供給する巻出しローラ22と、成膜部21で成膜したフィルムFを巻き取る巻取りローラ23とを備えたステッピングロール方式の成膜装置である。そして、成膜部21は、フィルム走行方向に関して直列的に配置された第1成膜部21A及び第2成膜部21Bで構成されている。そして、第1成膜部21Aと第2成膜部21Bの間には、フィルムFを所定長さにわたって待機させる予備室25が設けられている。
第1成膜部21A及び第2成膜部21Bはそれぞれ同一の構成を有している。個別に説明する場合を除き、以下の説明では成膜部21と総称する。成膜部21は、真空チャンバ30を有し、この真空チャンバ30の内部には成膜室24が設けられている。巻出しローラ22は、第1成膜部21Aの連結槽33Aに連結された補助真空槽26の内部に配置されている。また、巻取りローラ23は、第2成膜部21Bの連結槽34Bに連結された補助真空槽27の内部に配置されている。そして、予備室25は、第1成膜部21Aの連結槽34Aと第2成膜部21Bの連結槽33Bに連結された予備真空槽28の内部に形成されている。
連結槽33A,34Aは、第1成膜部21Aの成膜室24のフィルム導入側およびフィルム導出側にそれぞれ連通可能に接続されている。連結槽33B,34Bは、第2成膜部21Bの成膜室24のフィルム導入側およびフィルム導出側にそれぞれ連通可能に接続されている。予備真空槽28は、第1成膜部21Aの連結槽34Aと第2成膜部21Bの連結槽33Bの間に各々に連通可能に接続されている。なお、真空チャンバ30,30、補助真空槽26,27の内部および予備室25は、各々独立した真空ポンプで所定の減圧雰囲気に真空排気されるが、共通の真空排気ポンプを用いてそれぞれ排気されるようにしてもよい。
第1成膜部21Aの連結槽33A,34Aには、フィルムFを挟んで開閉する一対のシール機構31A,32Aがそれぞれ設けられている。同様に、第2成膜部21Bの連結槽33B,34Bには、フィルムFを挟んで開閉する一対のシール機構31B,32Bがそれぞれ設けられている。これらのシール機構31A,32A,31B,32Bは、フィルムFの搬送時は開放され、成膜室24で成膜処理あるいはクリーニング処理をする際には閉塞して成膜室24を密封するドアバルブとして構成されている。
本実施形態では、第1成膜部21Aにおいて、一対のシール機構31A,32Aの距離は、当該第1成膜部21Aの成膜室24で成膜されるフィルム長さ(単位成膜長さ)の3倍に設定されている。また、第2成膜部21Bにおいても同様に、一対のシール機構31B,32Bの距離は、当該第2成膜部21Bの成膜室24で成膜されるフィルム長さ(単位成膜長さ)の3倍に設定されている。一対のシール機構31A,32A(31B,32B)の各々は、成膜室24に関して対称な位置に設置されている。なお本実施形態では、第1成膜部21Aにおける単位成膜長さと第2成膜部21Bにおける単位成膜長さは、それぞれ同一に設定されている。
予備室25には、フィルムFの走行をガイドするガイドローラ35,35と、フィルムFの張力を制御するテンションローラ36が設置されている。テンションローラ36は、第1,第2成膜部21A,21Bの間に位置するフィルムFの弛みを防止して、フィルムFの安定した走行性を確保するためのものである。
ここで、第1成膜部21Aのフィルム導出側に位置するシール機構32Aと、第2成膜部21Bのフィルム導入側に位置するシール機構31Bとの間は、単位成膜長さの自然数倍に相当する長さのフィルムFを待機させるフィルム待機領域とされている。具体的に本実施形態では、このフィルム待機領域に待機されるフィルムFの長さが単位成膜長さの奇数倍(例えば3倍)となるように、ガイドローラ35,35及びテンションローラ36間の位置が設定されている。
フィルムFは、所定幅に裁断された長尺の可撓性フィルムからなり、巻出しローラ22から巻き出され、成膜部21において一方の面(成膜面)にプラズマCVDにより成膜処理が施された後、巻取りローラ23によって巻き取られる。フィルムFの構成材料としては、例えば樹脂フィルムが用いられ、この場合、特に、ポリイミド、ポリアミド、アラミドなど耐熱温度200℃以上の樹脂フィルムが好適である。
次に、成膜部21(21A,21B)の構成について図2及び図3を参照して説明する。図2は、図1に示した成膜部21の拡大図であり、非成膜処理時の状態を示している。図3は、図2における[3]−[3]線方向断面図である。
成膜部21は、フィルムFの成膜面(下面)側に配置された高周波電極40と、フィルムFの成膜面の非成膜面(上面)側に配置された対向電極41とを備え、これら高周波電極40と対向電極41との間にフィルムF、及び後述するクリーニング用マスク(遮蔽部材49)の搬送空間が形成されている。
高周波電極40には、シールドボックス42が取り付けられている。高周波電極40には、プロセスガス(原料ガス、クリーニングガス)のガス導入ライン(ガス導入手段)43が設けられている。プロセスガスは、フィルムFと対向するように高周波電極40に支持されたシャワープレート44を介して、フィルムFの成膜面とシャワープレート44との間の空間領域(成膜室24)に導入される。なお、参照符号45は、高周波電源に接続されたマッチングボックスである。
対向電極41は、接地電位に接続されたアノード電極として構成され、高周波電極40と協働して成膜室24にプラズマを形成する。また、この対向電極41には、ヒーターを内蔵した加熱源としての機能をも有しており、フィルムFを所定温度に加熱する。対向電極41は昇降機構46によって所定距離昇降自在に構成されており、成膜時及びプラズマクリーニング時、図2に示す上昇位置から所定距離だけ下降してフィルムFの上面に接触する。
なお、対向電極41の外周部には、絶縁性材料からなる環状の摺動部材47が取り付けられており、対向電極41は、この摺動部材47を介して真空チャンバ30の内壁面に沿って昇降移動する。
ここで、プロセスガスとして導入される原料ガスは、フィルムFに成膜する材料の種類によって適宜選択される。本実施形態では、プラズマCVD法により、フィルムFに薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)や太陽電池用の各種機能層が形成される。例えば、フィルムFにアモルファスシリコン(a−Si)の薄膜を成膜する場合には、原料ガスとして、例えば、シラン(SiH4)と水素(H2)の混合ガスが用いられる。また、P+アモルファスシリコン層やN+アモルファスシリコン層を形成する場合には、原料ガスとして、ホウ素(B)やリン(P)を含むガス(例えばB26、PH3)が用いられる。
クリーニングガスとしては、成膜室24の周囲に付着した原料ガスの分解生成物を分解除去できる種類のガスが適宜選択され、上記原料ガスの例では、NF3やCF4等のフッ素系ガスが用いられる。
シャワープレート44とフィルムFの成膜面との間には、マスク部材48が配置されている。マスク部材48は、例えば、セラミックス等の絶縁性材料からなり、フィルムFの成膜面の面内において成膜領域を画定する開口部を備えた枠状に形成されている。このマスク部材48のフィルム走行方向に関しての開口幅は、成膜室24において成膜されるフィルム長さ、即ち単位成膜長さを規定する。
一方、フィルムFの成膜面とマスク部材48との間には、クリーニング用マスクとしての遮蔽部材49が配置されている。遮蔽部材49は、マスク部材48の開口部に臨むフィルムFの成膜面を遮蔽可能な板状体で構成されている。
遮蔽部材49は、成膜室24のクリーニング処理時以外は、真空チャンバ30に隣接して設けられた収納室50(図3)に収納されている。収納室50の内部には、搬送機構51が設けられている。搬送機構51は、例えばシリンダ装置やボールネジユニットなどで構成され、図3に示すように遮蔽部材49をフィルムFの成膜面とマスク部材48との間に位置させる遮蔽位置と、遮蔽部材49を収納室50の内部に収納する待機位置との間にわたって遮蔽部材49を搬送する機能を有する。
遮蔽部材49には、上記遮蔽位置において真空チャンバ30の内壁面の一部に接触するシール部52が設けられている。また、図3に示すように、真空チャンバ30の側壁部の所定位置には、遮蔽位置に搬送された遮蔽部材49をフィルムF側に押圧するためのプッシャ53,53がそれぞれ設置されている。
次に、真空チャンバ30の周囲には、成膜室24に導入されたプロセスガスを排気するための排気通路55が設けられている。この排気通路55は、成膜室24の周囲を取り囲むように環状に形成されており、真空チャンバ30の一部を構成する側壁ブロック56に複数放射状に形成された排気口56aを介して成膜室24に連通している。排気通路55は、排気ポートを介して図示しない真空ポンプに接続されている。
また、真空チャンバ30の上部には、対向電極41の成膜室24側とは反対側の空間部に窒素や水素等のパージガスを導入するためのパージガス導入ライン57が設けられており、成膜時及びクリーニング時において当該空間部をパージガスで充填して成膜室24よりも高い圧力に維持するように構成されている。これにより、対向電極41の周縁(摺動部材47)と真空チャンバ30の内壁面の隙間を介しての当該空間部へのプロセスガスの流入が防止される。
以上のように構成される本実施形態の巻取式プラズマCVD装置20において、フィルムFは、巻出しローラ22から巻き出された後、ステッピングロール方式で第1成膜部21Aおよび第2成膜部21Bにおいて順に成膜される。フィルムFの走行時、シール機構31A,32A,31B,32Bはそれぞれ開放される。そして、フィルムFの成膜時、フィルムFの走行が停止された後、シール機構31A,32A,31B,32BがそれぞれフィルムFを挟んで閉止され、成膜室24,24をそれぞれ密封する。この状態で、フィルムFの成膜処理が行われる。成膜終了後、シール機構31A,32A,31B,32Bを開放し、フィルムFの走行を再開することで、フィルムFが巻取りローラ23に巻き取られる。
第1成膜部21Aにおいて、フィルムFは、第2成膜部21Bにおける単位成膜長さに相当する間隔をあけて成膜される。第1成膜部21A及び第2成膜部21Bにおいては、互いに同一の材料が成膜される。そして、第2成膜部21Bにおいて、フィルムFは、第1成膜部21Aによる成膜領域の間の領域が成膜される。単位成膜長さは、マスク部材48のフィルム走行方向に沿って延在する開口長に相当するもので、成膜室24で成膜されるフィルム長を意味する。本実施形態において、第1成膜部21AにおけるフィルムFの単位成膜長さと第2成膜部21BにおけるフィルムFの単位成膜長さは互いに同一となるように構成されているので、巻出しローラ22及び巻取りローラ23は、上記単位成膜長さの2倍に相当するフィルム長ずつ間欠的にフィルムFの巻出し及び巻取りを行う。
図4に、フィルムFの成膜面を示している。第1成膜部21Aにおける成膜領域Aと、第2成膜部21Bにおける成膜領域Bは互いに連接しており、フィルムFの長手方向に沿ってほぼ連続的に成膜されている。第1成膜部21Aのシール機構31A,31Bは、第1成膜部21Aの成膜室24に対して1単位成膜長さに相当する距離だけ離間した位置にそれぞれ設置されている。第2成膜部21Bのシール機構31B,32Bも同様に、第2成膜部21Bの成膜室24に対して1単位成膜長さに相当する距離だけ離間した位置にそれぞれ設置されている。したがって、フィルムFは、成膜時、シール機構31A,32A及びシール機構31B,32Bによって、隣接する成膜領域A,Bの間が挟持されることになる。
一方、第1成膜部21Aと第2成膜部21Bとの間に形成されるフィルム待機領域には、単位成膜長さの自然数倍に相当する長さのフィルムFが延在している。上述した条件において成膜処理が行われる本実施形態においては、単位成膜長さの(2m+1)倍に相当する長さのフィルムFが予備室25に収容されている。なお、mは自然数である。
以上のように、本実施形態によれば、シール機構31A,32A,31B,32Bによって挟持される領域(シール領域)を除くほぼすべてのフィルム領域を成膜領域とすることが可能となる。これにより、フィルム走行方向に沿ってほぼ連続した成膜処理を行うことが可能となり、フィルムの使用効率の向上を図ることが可能となる。
また、本実施形態によれば、第1成膜部21Aと第2成膜部21Bの間のフィルム待機領域において、単位成膜長さの自然数倍(奇数倍)に相当する長さのフィルムを待機させるように構成しているので、成膜部21が複数配置される場合にあっても、フィルムの使用効率を損なわずに生産性を高めることが可能となる。
ここで、フィルムFの成膜時、成膜部21A,21Bは、シール機構31A,32A,31B,32Bを閉止し成膜室24,24を密閉した状態で、成膜室24内に原料ガスのプラズマを形成し、フィルムFの成膜を行う。したがって、原料ガスやプラズマ生成物が成膜部21A,21Bの外部に漏出することが防止される。
一方、成膜室24のクリーニング時においては、図2及び図3に示すように、遮蔽部材40がフィルムFの成膜面と高周波電極40との間に配置される。その後、プッシャ53によって遮蔽部材49が真空チャンバ30の内壁面に密着された後、成膜室24へクリーニングガスを導入してプラズマクリーニングを行う。この間、シール機構31A,32A,31B,32Bを閉止させておくことで、腐食性の強いクリーニングガスのチャンバ外部への漏出を確実に防止することが可能となる。また、成膜部21A,21B内のフィルムFに影響を及ぼすことなく真空チャンバ30内のプラズマクリーニングが可能となるので、スループットを高めて生産性の向上が図れるようになる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、勿論、本発明はこれに限定されることはなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
例えば以上の実施形態では、成膜部21を複数の成膜部21A,21Bで構成したが、これに限られず、単一の成膜部で構成してもよいし、3以上の成膜部を直列配置して構成してもよい。そして、成膜部としてプラズマCVD装置を適用した例について説明したが、これに限らず、例えば熱CVD装置やスパッタ装置などの他の成膜装置にも本発明は適用可能である。
また、以上の実施形態では、成膜部21A(21B)において、一対のシール機構31A,32A(31B,32B)間の距離を単位成膜長さの3倍に設定したが、これに限られず、これらシール機構の間の距離が(N+2)倍(Nは自然数)であれば、上述と同様の効果を得ることができる。
また、第1成膜部21Aにおけるフィルム成膜領域と第2成膜部21Bにおけるフィルム成膜領域を共通にすることで、フィルムFに積層膜を形成することが可能となる。この場合、フィルムの搬送ピッチが単位成膜長さの2倍である条件においては、第1,第2成膜部21A,21B間のフィルム待機領域に、単位成膜長さの偶数倍に相当する長さのフィルムを待機させる設定とすればよい。
なお、予備室25に設置されるガイドローラ35及びテンションローラ36の何れか一方を加熱ローラとして構成することも可能である。この場合、成膜前においてフィルムFの予熱処理を行うことができる。また、上記加熱ローラは予備室25に設置される例に限られず、第1成膜部21Aの連結槽33A,34A及び第2成膜部21Bの連結槽33Bに設けることもできる。
更に、以上の実施形態では、第1成膜部21Aにおける単位成膜長さと第2成膜部21Bにおける単位成膜長さを同一としたが、それぞれを異ならせることも可能である。この場合、フィルムFの搬送ピッチを第1成膜部における単位成膜長さと第2成膜部における単位成膜長さの和とすればよい。
本発明の実施形態による成膜装置としての巻取式プラズマCVD装置の概略構成図である。 図1に示した成膜部の拡大図である。 図2における[3]−[3]線方向断面図である。 フィルムの成膜面を示すフィルム展開図である。 従来のステッピングロール方式の成膜装置の概略構成図である。
符号の説明
20 巻取式プラズマCVD装置(成膜装置)
21 成膜部
21A 第1成膜部
21B 第2成膜部
22 巻出しローラ
23 巻取りローラ
24 成膜室
25 予備室
30 真空チャンバ
31A,32A,31B,32B シール機構
40 高周波電極
41 対向電極
44 シャワープレート
48 マスク部材
49 遮蔽部材

Claims (5)

  1. 成膜部と、前記成膜部にフィルムを供給する巻出しローラと、前記成膜部で成膜したフィルムを巻き取る巻取りローラとを備えたステッピングロール方式の成膜装置であって、
    前記成膜部は、成膜室と、前記成膜室のフィルム導入側およびフィルム導出側に各々設けられ前記フィルムを挟んで開閉する一対のシール機構とを備え、
    前記一対のシール機構の間の距離は、前記成膜室で成膜されるフィルム長の(N+2)倍(Nは自然数)であることを特徴とする成膜装置。
  2. 前記一対のシール機構の各々は、前記成膜室に関して対称な位置に設置されていることを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
  3. 前記成膜部は、フィルム走行方向に関して直列的に複数配置されており、隣接する前記成膜部の間には、前記成膜室で成膜されるフィルム長の自然数倍に相当する長さのフィルムを待機させるフィルム待機領域が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
  4. 前記フィルム待機領域には、前記フィルムの走行をガイドするガイドローラと、前記フィルムの張力を制御するテンションローラとを備えた予備室が設置されていることを特徴とする請求項3に記載の成膜装置。
  5. 前記成膜部は、真空チャンバと、前記フィルムの成膜面側に配置された高周波電極と、前記フィルムの非成膜面側に配置された対向電極と、前記高周波電極と前記成膜面との間に原料ガス又はクリーニングガスを導入するガス導入手段と、前記高周波電極と前記成膜面との間を遮断可能な遮蔽部材とを有していることを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
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