JP3531398B2 - 薄膜太陽電池の製造装置および製造方法 - Google Patents

薄膜太陽電池の製造装置および製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可とう性基板上に
アモルファスシリコン等の光電変換材料を主材料とした
光電変換層を形成してなる薄膜太陽電池の製造装置およ
び製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、薄膜光電変換装置として代表的
な、アモルファスシリコン(以下a-Siと記す)、a-Si合
金などのa-Si系材料を用いた薄膜太陽電池が注目されて
いる。薄膜太陽電池は、基板上に少なくとも第1の電極
層、光電変換層および第2の電極層の3層の薄膜が積層
されてなる薄膜太陽電池素子(またはセル)を有してい
る。薄膜太陽電池においては、大量生産によるコストダ
ウンが最大の課題となっており、単位時間当たりの製造
量の大幅な向上が望まれている。
【0003】通常、a-Si薄膜太陽電池の量産性はa-Si系
薄膜の成膜工程に律速されている。ガラス等の剛性の高
い基板を用いた場合、基板を比較的熱容量の大きなトレ
ーに装着してロードロック式の製造装置で成膜する必要
があり、1)基板のトレーへの着脱、2)基板およびト
レーの加熱、3)ロードロック室の大気と真空の往復等
に起因して量産性の大幅な向上は困難である。量産性の
向上のため、可とう性のプラスチックフィルムやステン
レスフィルムを基板として用いる薄膜太陽電池の製造装
置がいくつか提案されている。そのひとつが、Y.Ichika
waらにより”IEEE 1st World Conference on Photovolt
aic Energy Conversion ”(1994),441〜444 頁に発表さ
れているステッピングロール方式の薄膜太陽電池の製造
装置である。
【0004】図5はステッピングロール方式の薄膜太陽
電池の製造装置の模式断面図である。製造装置は複数の
成膜室から構成されており、送りロール11から送られ
た基板1は、複数の成膜室Rを通り薄膜を成膜、積層さ
れ、巻き取りロール12に巻き取られる。a-Siのみを成
膜する場合でもp層、i層およびn層の3成膜室が必要
である。各成膜室の基板1より上側はヒータ31を内蔵
する昇降可能なヒータ室32であり、下側は薄膜成膜の
ための反応室22である。ヒータ室32と反応室22の
開口部はOリングを介して重ね合わせられる。反応室2
2にはスパッタ用あるいはプラズマCVD用等の電極2
1が設けられており、電極21は電源Wに接続されてい
る。ヒータ室32が上昇して開いているときは基板搬送
が可能であり、ヒータ室32が下降して成膜室Rが閉じ
ているときは成膜室は他の成膜室とは独立にガス圧を制
御できる気密状態であり成膜が可能である。成膜室閉→
ガス導入→圧力コントロール→成膜→ガス排気→成膜室
開→基板搬送からなる1ステップを組み合わせたシーケ
ンスとして、成膜中はガスの相互拡散がない状態で多層
膜を順次積層することが可能である。
【0005】例えば、a-Si薄膜太陽電池の成膜時には、
通常、ヒータ温度は150 〜300 ℃である。このような高
温になったヒータで直接成膜室をシールすると、1)フ
ッ素ゴム等のシール用のOリングがダメージを受ける、
2)ヒータ自身が熱と力の相互作用により変形するとい
った問題がある。その対策のため、成膜室は次の様な構
造とされていた。図6は従来のステッピングロール方式
の薄膜太陽電池の製造装置の成膜室の模式断面図であ
る。成膜室の基板1より下側は反応室22であり上側は
ヒータ室32である。反応室22は原料ガス(a-Siの場
合は、水素ガスとシランガスの混合ガスであり、スパッ
タの場合は雰囲気ガスである)が送り込まれるガス導入
口23と原料ガスを吹き出す孔を多数有するRF電極2
1を備えており、ガス圧はバルブ41と真空ポンプ51
によって制御される。反応室22の開口周縁部にはOリ
ング24が置かれ、ヒータ室32の下降時にその開口周
縁部と基板1を挟み、成膜室はシールされる。ヒータ室
32はヒータ31を囲み、その周囲には冷却パイプ33
が取り付けてある。
【0006】フィルム基板1がSCAF構造薄膜太陽電池
(薄膜太陽電池の異なる極性の電極と基板の反対側の個
別電極とをそれぞれ基板に開けられた孔の内壁面で導通
させることによって、薄膜太陽電池の直列接続が形成さ
れている。SCAFはSeries-Connection through Appertur
es formed on Film の略称であり、特開平6−3429
24号公報に開示されている)のような基板に孔の開け
られた構造をとる場合、孔を通過してヒータ室32内に
滞留した原料ガスが反応室32に拡散してきて、汚染源
となる問題がある。これを避けるためにフレキシブルな
配管34を真空ポンプ5に接続しバイパスラインとして
ヒータ室22から反応室32へガスが流れないようにし
ていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ステッピングロール方
式の製造装置はロールの着脱時に成膜室内部を大気に晒
さなければならない。その際に成膜室内壁に吸着された
水分は、成膜時に放出され、不純物(酸素)としてデバ
イスの特性を低下させる原因となる。その対策として、
真空引き後に短時間で水分が除去できるように反応室内
部はなるべく高温にできる構造になっており、さらに、
ロールの装着直後にプレデポジションを行って成膜装置
内壁にa-Siの被膜を形成することにより、装置内壁から
の水分の放出を抑制していた。一方、ヒータ室はOリン
グの熱損傷を防止するため100 ℃以下に冷却していた。
すなわち、ヒータ室壁はコールドウオールになってお
り、またそのため成膜時にa-Si膜が付着することはな
い。従って、ヒータ室内壁からは長期にわたって水分が
離脱することになり、SCAF構造薄膜太陽電池のような孔
の開いた基板に成膜する場合、孔を通っての水分の拡散
が薄膜太陽電池の特性を低下させる原因となっていた。
【0008】上記の問題点に鑑み、本発明の目的は、成
膜室壁からの水分の放出が少なく、光電変換効率の安定
までのステップ数(成膜回数)が少なく、光電変換効率
の高い薄膜太陽電池を、稼働率高く製造できる薄膜太陽
電池の製造装置および製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、成膜反応が行われる反応室とヒータを有するヒー
タ室からなる成膜室を複数有し、前記成膜室を長尺のフ
ィルム基板をステップ搬送しながら、前記基板上に薄膜
太陽電池を構成する薄膜を成膜し、前記反応室と前記ヒ
ータ室の開口部は成膜時には前記基板を挟んで密封され
る薄膜太陽電池の製造装置において、前記ヒータ室の開
口部を遮蔽部材により覆うこととする。
【0010】前記遮蔽部材は金属材料からなる薄板また
は箔、あるいは耐熱性高分子材料からなる薄板またはフ
ィルムであると良い。前記金属材料はアルミニウムまた
はステンレス鋼であると良い。前記耐熱性高分子材料は
ポリイミドまたはアラミドであると良い。前記遮蔽部材
の厚さは0.01ないし2mmであると良い。
【0011】前記遮蔽部材の成膜室側表面は凹凸処理が
施されていると良い。前記凹凸処理はサンドブラストで
あると良い。前記遮蔽部材は前記ヒータに密着している
と良い。前記遮蔽部材は前記ヒータと平行に設置されて
おり、前記ヒータ室にはガス導入口およびバルブを介し
て真空ポンプに接続されるガス排出口とが設けられてお
り、前記ヒータ室内の圧力は前記反応室内の圧力とは独
立して制御できると良い。
【0012】前記距離は0.5ないし10mmであると良
い。前記遮蔽部材はアルミニウム、銀または金等からな
る高反射率コーティングが施されていると良い。前記高
反射率コーティングにはさらに二酸化ケイ素または窒化
ケイ素からなる高透過率薄膜が形成されていると良い。
【0013】上記の薄膜太陽電池の製造装置を用いる太
陽電池の製造方法において、前記成膜室を大気開放した
後は、前記遮蔽部材表面に各成膜室毎に、成膜室固有の
薄膜を成膜した後、太陽電池を構成する薄膜を成膜する
こととする。上記の薄膜太陽電池の製造装置を用いる太
陽電池の製造方法において、前記ヒータ室に導入される
ガスを水素ガスまたは成膜に用いる原料ガスとする。
【0014】上記の薄膜太陽電池の製造装置を用いる太
陽電池の製造方法において、前記ヒータ室内の圧力を制
御することにより、基板温度を調節することとする。前
記ヒータ室内の圧力は0.1 ないし100Pa であると良い。
本発明によれば、上記の遮蔽部材は反応室をヒータ室か
ら遮蔽しているので、従来あったヒータ室壁からの水分
の放出は遮られており、水分に起因する光電変換効率の
低下は生じないことが期待できる。また、SCAF構造太陽
電池のような孔の開いた基板も孔のない基板と同様に装
着することができる。
【0015】また遮蔽部材は薄く、ヒータに密着してい
る場合もまたは離れている場合でも、このときはヒータ
室の圧力制御により遮蔽部材の温度制御を行い、遮蔽部
材自身をほぼ全面にわたってヒータ温度と同程度に加熱
することができるため、ロール装着後の遮蔽部材からの
水分放出は初期のみで長期にわたることはない。従っ
て、製造装置の稼働率は高いことを特徴とするが期待で
きる。
【0016】また、遮蔽部材とヒータを離した場合に
は、遮蔽部材の赤外線の反射率を高めて、ヒータ室の水
素ガスを主とした熱容量の大きいガスの圧力によって遮
蔽部材の温度制御を幅広く素早く行うことが出来、製造
装置の稼働率の向上が期待できる。また、遮蔽部材の表
面を粗らしてあり、成膜された薄膜の剥離は起こらず、
太陽電池の歩留りは高いことが期待できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
実施例1 図1は本発明に係る実施例の薄膜太陽電池の製造装置の
成膜室の模式断面図である。大部分は従来の成膜室(図
5)と同じなので変更点のみを説明する。従来構造との
変更点は2ある。1はヒータ室32の内部が反応室22
と独立するように遮蔽部材3pを取り付けた点であり、
2はバイパスラインであるフレキシブルな配管8に反応
室側のバルブ41とは独立なバルブ42を挿入した点で
ある。
【0018】遮蔽部材3pとしてはアルミニウム箔やス
テンレス箔、あるいはポリイミドやアラミド等の耐熱性
高分子フィルムを用いることができる。またガス放出防
止のために、これらのフィルムに金属膜やSiO2膜等を形
成することは効果がある。遮蔽部材3pのヒータ室周縁
部32a近傍の温度を150 ℃以下に抑えるためには、遮
蔽部材3pの厚さは2mm 以下が必要である。遮蔽部材3
pの厚さが2mm 以下であれば、ヒータからの横方向の熱
伝導は十分小さく遮蔽部材3pの周縁部32a近傍の温
度上昇は抑えられる。この様な熱的効果の面からは厚さ
の下限はないが、基板との接触の多数回繰り返しに耐え
る必要があり、機械的強度または磨耗の面からは0.0
1mmが下限である。
【0019】また、SCAF構造太陽電池のような孔の開い
た基板に成膜する場合、遮蔽部材表面には孔を通してa-
Si膜が点状に成膜されることになり、場合によって膜が
剥離して太陽電池のピンホール発生の原因になることが
ある。膜剥離を防止するために、遮蔽部材3pの表面にサ
ンドブラストによる処理を施し、凹凸化しておくことは
効果がある。
【0020】以下、本実施例の成膜装置におけるa-Si成
膜の手順を簡単に説明する。先ず、ヒータ室32を降下
させ、成膜室をシールし、バルブ42を開けヒータ室3
2に原料ガスを導入する。圧力コントロールバルブ41
を制御して反応室22内の圧力が安定した後、バルブ4
2を閉じ、RF電極21に電力を供給して、基板1の上
にa-Si膜を成膜する。所定の膜厚を成膜した後、RF電
力供給と原料ガス導入を停止し、バルブ42を開けた後
に圧力コントロールバルブ41を全開にして真空引きす
る。成膜時は遮蔽部材3pとバルブ42によりヒータ室
内と反応室内は完全に仕切られ、かつ、遮蔽部材3p自
体ほぼ全面にわたってヒータ31により十分に加熱され
ているのでガス放出を抑制できる。遮蔽部材3pに予め
a-Si被膜をプレデポジションしておくとガス放出をさら
に抑えることが可能である。なお、本実施例では成膜に
原料ガスをヒータ側に導入したが、これはガスの熱伝導
によって遮蔽部材の温度をほぼヒータ温度まで上昇させ
るためである。ヒータ側の空間が真空状態の場合、条件
によっても異なるがヒータと遮蔽部材の温度差は数10℃
〜100 ℃になってしまい、遮蔽部材の温度制御の精度は
低下してしまう。
【0021】本実施例が実際にSCAF太陽電池の特性に及
ぼす効果について説明する。図2は本発明に係る薄膜太
陽電池の製造装置で製造したSCAF構造太陽電池の光電変
換効率の成膜ステップ数依存性のグラフである。SCAF構
造太陽電池のサイズは40cm×80cmである。図2には比較
のため、従来の成膜室により成膜したSCAF構造太陽電池
の場合を付記してある。遮蔽部材を用いプレデポジショ
ンを行った場合を■で、遮蔽部材を用いプレデポジショ
ンを行わなかった場合を白○で、従来の遮蔽部材を用い
ない場合を□で示してある。
【0022】図2より、遮蔽部材とプレデポジション、
遮蔽部材のみ、遮蔽部材なしの順に、変換効率の立ち上
がり時間が短く、また、安定化した時点での変換効率が
高くなっていることが判る。すなわち、本発明により、
薄膜太陽電池の量産性は向上し、薄膜太陽電池の特性も
向上したことを特徴とするが確認できた。 実施例2 この実施例は遮蔽部材とヒータの間を離し、ヒータ室内
のガス圧力により遮蔽部材表面の温度を、すなわち基板
温度を制御しようとするものである。図3は本発明に係
る他の実施例の薄膜太陽電池の製造装置の成膜室の模式
断面図である。通常のアルミ鋳込みヒータでは熱容量が
大きいために急速昇温および急速降温は非常に困難であ
る。これに対し、遮蔽部材と基板の熱容量は非常に小さ
いので数秒〜数分間程度での急速昇温および急速降温が
可能になる。
【0023】ヒータ室32に反応室22とは別系統のガ
ス導入口35、圧力コントロールバルブ43、真空ポン
プ52を備えたガスラインを設けた。この構成によって
ヒータ室32内のガス圧力を反応室22とは独立に変化
させることが可能である。ヒータ室32内のガス圧力を
変化させたときの遮蔽部材の温度変化を大きくするに
は、1)遮蔽部材とヒータの間に距離(熱ギャップとい
うことにする)をおき熱伝導による温度上昇を避ける、
2)ヒータ側の遮蔽部材面を高反射率にすることにより
ヒータからの熱放射による温度上昇を避ける、の2点が
必要である。
【0024】上記熱ギャップは0.5 〜10mm程度が適当で
あった。0.5 mm以下では熱ギャップ(距離)の不均一が
生じ遮蔽部材の温度不均一が大きくなりやすく、10mmよ
り大きいと対流が不規則に生じ温度とその分布が不安定
となる。ヒータの周縁部に固定したスペーサ3bにより
遮蔽部材を緊張させ、面内の熱ギャップを均一に保つこ
とが重要である。
【0025】高反射率の遮蔽部材としては、アルミニウ
ム箔、あるいはポリイミドやアラミド等の耐熱性フィル
ムにアルミニウム、銀または金などの高反射率の金属薄
膜を蒸着やスパッタリングにより形成したポリイミドや
アラミド等の耐熱性フィルムが有効であった。また、上
記の金属表面上に二酸化ケイ素や窒化ケイ素等の高透過
率材料を保護膜として形成し、多層化しておくと高反射
率の長時間保持ができるようになった。
【0026】図4は本発明に係る薄膜太陽電池の製造装
置における基板温度のヒータ室内圧力依存性を示すグラ
フである。遮蔽部材として表面に銀薄膜を形成した厚さ
50μm のポリイミドフィルムを用い、熱ギャップを3mm
とした。基板は厚さ50μm のポリイミドフィルムを用い
た。また、ヒータ室および反応室に導入するガスは、熱
容量の大きい水素ガスとした。反応室内圧力は50Paとし
た。ヒータ温度は280℃とした。
【0027】図4から、ヒータ側圧力を0.1Pa 〜100Pa
の範囲で変化させると、約100 ℃の幅で基板温度を制御
できることが判る。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、成膜反応が行われる反
応室とヒータを有するヒータ室からなる成膜室を複数有
し、前記成膜室を長尺のフィルム基板をステップ搬送し
ながら、前記基板上に薄膜太陽電池を構成する薄膜を成
膜し、前記反応室と前記ヒータ室の開口部は成膜時には
前記基板を挟んで密封される薄膜太陽電池の製造装置に
おいて、前記ヒータ室の開口部を遮蔽部材により覆うこ
ととしたため、従来あったヒータ室壁からの水分の放出
は遮られており、水分に起因する光電変換効率の低下は
生じず、高い歩留りで製造できる、すなわち薄膜太陽電
池の製造装置の課取りは高い。また、SCAF構造太陽電池
のような孔の開いた基板も孔のない基板と同様に、装着
することができる。
【0029】また遮蔽部材は薄く、ヒータに密着してい
る場合もまたは離れている場合でも、このときはヒータ
室の圧力制御により遮蔽部材の温度制御を行い、遮蔽部
材自身をほぼ全面にわたってヒータ温度と同程度に加熱
することができるため、ロール装着後の遮蔽部材からの
水分放出は初期のみで長期にわたることはない。従っ
て、製造装置の稼働率は高い。
【0030】また、遮蔽部材とヒータを離した場合に
は、遮蔽部材の赤外線の反射率を高めて、ヒータ室の水
素ガスを主とした熱容量の大きいガスの圧力によって遮
蔽部材の温度制御を幅広く素早く行うことが出来、製造
装置の稼働率は向上する。また、遮蔽部材の表面を粗ら
してあり、成膜された薄膜の剥離は起こらず、太陽電池
の歩留りは高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例の薄膜太陽電池の製造装置
の成膜室の模式断面図明の一実施例
【図2】本発明に係る薄膜太陽電池の製造装置で製造し
たSCAF構造太陽電池の光電変換効率の成膜ステップ数依
存性のグラフ
【図3】本発明に係る他の実施例の薄膜太陽電池の製造
装置の成膜室の模式断面図
【図4】本発明に係る薄膜太陽電池の製造装置における
基板温度のヒータ室内圧力依存性を示すグラフ
【図5】ステッピングロール方式の薄膜太陽電池の製造
装置の模式断面図
【図6】従来のステッピングロール方式の薄膜太陽電池
の製造装置の成膜室の模式断面図
【符号の説明】
1 基板 11 送りロール 12 巻取りロール 21 RF電極 22 反応室 23 ガス導入口 24 Oリング 31 ヒータ 32 ヒータ室 32a ヒータ室縁 33 冷却パイプ 34 配管 35 ガス導入口 3p 遮蔽部材 3b スペーサ 41 バルブ 42 バルブ 51 ポンプ 52 ポンプ R 成膜室 E 電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 31/04 - 31/078 H01L 21/205

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】成膜反応が行われる反応室とヒータを有す
    るヒータ室からなる成膜室を複数有し、前記成膜室を長
    尺のフィルム基板をステップ搬送しながら、前記基板上
    に薄膜太陽電池を構成する薄膜を成膜し、前記反応室と
    前記ヒータ室の開口部は成膜時には前記基板を挟んで密
    封される薄膜太陽電池の製造装置において、前記ヒータ
    室の開口部は遮蔽部材により覆われていることを特徴と
    する薄膜太陽電池の製造装置。
  2. 【請求項2】前記遮蔽部材は金属材料からなる薄板また
    は箔、あるいは耐熱性高分子材料からなる薄板またはフ
    ィルムであることを特徴とする請求項1に記載の薄膜太
    陽電池の製造装置。
  3. 【請求項3】前記金属材料はアルミニウムまたはステン
    レス鋼であることを特徴とする請求項2に記載の薄膜太
    陽電池の製造装置。
  4. 【請求項4】前記耐熱性高分子材料はポリイミドまたは
    アラミドであることを特徴とする請求項2に記載の薄膜
    太陽電池の製造装置。
  5. 【請求項5】前記遮蔽部材の厚さは0.01ないし2mm
    であることを特徴とする請求項1ないし4に記載の薄膜
    太陽電池の製造装置。
  6. 【請求項6】前記遮蔽部材の成膜室側表面は凹凸処理が
    施されていることを特徴とする請求項1ないし5に記載
    の薄膜太陽電池の製造装置。
  7. 【請求項7】前記凹凸処理はサンドブラストであること
    を特徴とする請求項6に記載の薄膜太陽電池の製造装
    置。
  8. 【請求項8】前記遮蔽部材は前記ヒータに密着している
    ことを特徴とする請求項1ないし7に記載の薄膜太陽電
    池の製造装置。
  9. 【請求項9】前記遮蔽部材は前記ヒータと平行に設置さ
    れており、前記ヒータ室にはガス導入口およびバルブを
    介して真空ポンプに接続されるガス排出口とが設けられ
    ており、前記ヒータ室内の圧力は前記反応室内の圧力と
    は独立して制御できることことを特徴とする請求項1な
    いし7に記載の薄膜太陽電池の製造装置。
  10. 【請求項10】前記距離は0.5ないし10mmであるこ
    とを特徴とする請求項9に記載の薄膜太陽電池の製造装
    置。
  11. 【請求項11】前記遮蔽部材はアルミニウム、銀または
    金等からなる高反射率コーティングが施されていること
    を特徴とする請求項9または10に記載の薄膜太陽電池
    の製造装置。
  12. 【請求項12】前記高反射率コーティングにはさらに二
    酸化ケイ素または窒化ケイ素からなる高透過率薄膜が形
    成されていることを特徴とする請求項11に記載の薄膜
    太陽電池の製造装置。
  13. 【請求項13】請求項1ないし12に記載の薄膜太陽電
    池の製造装置を用いる薄膜太陽電池の製造方法におい
    て、前記成膜室を大気開放した後は、前記遮蔽部材表面
    に各成膜室毎に、成膜室固有の薄膜を成膜した後、薄膜
    太陽電池を構成する薄膜を成膜することを特徴とする薄
    膜太陽電池の製造方法
  14. 【請求項14】請求項1ないし13に記載の薄膜太陽電
    池の製造装置を用いる薄膜太陽電池の製造方法におい
    て、前記ヒータ室に導入されるガスは水素ガスまたは成
    膜に用いる原料ガスであることを特徴とする薄膜太陽電
    池の製造方法。
  15. 【請求項15】請求項9ないし12に記載の薄膜太陽電
    池の製造装置を用いる薄膜太陽電池の製造方法におい
    て、前記ヒータ室内の圧力を制御することにより、基板
    温度を調節することをことを特徴とする薄膜太陽電池の
    製造方法。
  16. 【請求項16】前記ヒータ室内の圧力は0.1 ないし100P
    a であることを特徴とする請求項15に記載の薄膜太陽
    電池の製造方法。
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