JP2000260635A - トランス - Google Patents
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- JP2000260635A JP2000260635A JP11066602A JP6660299A JP2000260635A JP 2000260635 A JP2000260635 A JP 2000260635A JP 11066602 A JP11066602 A JP 11066602A JP 6660299 A JP6660299 A JP 6660299A JP 2000260635 A JP2000260635 A JP 2000260635A
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- bobbin
- resin
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 内外コイル間に樹脂を十分充填することによ
り、絶縁性が良好なトランスを提供する。 【解決手段】 ボビン20、30の筒状の胴部21、3
1の外周に巻線12、13を施して形成される内コイル
3および外コイル2を内外同心状に配し、前記内コイル
3の内径側にコア1を挿入し、前記内外コイルの2、3
前記巻線12、13の周りに絶縁用の溶融樹脂を充填し
て形成されるトランス。前記内外のボビン胴部21、3
1間に形成される環状の空間S1を軸端側から塞ぐボビ
ン端壁24、31、32のうちの少なくとも1つに前記
空間S1に連通する樹脂充填口4、5、6が設けられて
いることを特徴とする。
り、絶縁性が良好なトランスを提供する。 【解決手段】 ボビン20、30の筒状の胴部21、3
1の外周に巻線12、13を施して形成される内コイル
3および外コイル2を内外同心状に配し、前記内コイル
3の内径側にコア1を挿入し、前記内外コイルの2、3
前記巻線12、13の周りに絶縁用の溶融樹脂を充填し
て形成されるトランス。前記内外のボビン胴部21、3
1間に形成される環状の空間S1を軸端側から塞ぐボビ
ン端壁24、31、32のうちの少なくとも1つに前記
空間S1に連通する樹脂充填口4、5、6が設けられて
いることを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁用の樹脂が内
外コイル間に充填されて形成されるトランスに関する。
外コイル間に充填されて形成されるトランスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のトランスは、図8に示されるよう
に、外コイルとなる二次コイル71の内側に内コイルと
なる一次コイル72を配し、一次コイル72の内側73
に磁気回路を構成するコアを挿入し、二次コイル72の
ボビンの軸端側外周に形成された溝75に外箱74を嵌
着し、この外箱74内に、外箱74の開口部74aから
絶縁用の溶融樹脂を充填することによって形成されてい
る。このようなトランスでは、二次コイル71と一次コ
イル72の間の空間S3に樹脂を充填するために、外側
の二次コイルの筒状のボビン胴部76に挿通孔77が設
けられており(特開平5−29160号公報参照)、矢
印78に沿って、外径方向から空間S3に樹脂が流入す
る。
に、外コイルとなる二次コイル71の内側に内コイルと
なる一次コイル72を配し、一次コイル72の内側73
に磁気回路を構成するコアを挿入し、二次コイル72の
ボビンの軸端側外周に形成された溝75に外箱74を嵌
着し、この外箱74内に、外箱74の開口部74aから
絶縁用の溶融樹脂を充填することによって形成されてい
る。このようなトランスでは、二次コイル71と一次コ
イル72の間の空間S3に樹脂を充填するために、外側
の二次コイルの筒状のボビン胴部76に挿通孔77が設
けられており(特開平5−29160号公報参照)、矢
印78に沿って、外径方向から空間S3に樹脂が流入す
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
トランスの場合、樹脂充填時に真空吸引しているとはい
うものの、外側のボビン胴部76の外周面に巻回されて
いる導線によって、挿通孔77は塞がれており、その内
側の空間S3には樹脂が入りにくく、充填不良によって
絶縁性に問題が生じやすかった。
トランスの場合、樹脂充填時に真空吸引しているとはい
うものの、外側のボビン胴部76の外周面に巻回されて
いる導線によって、挿通孔77は塞がれており、その内
側の空間S3には樹脂が入りにくく、充填不良によって
絶縁性に問題が生じやすかった。
【0004】本発明は、このような課題を解決して、内
外コイル間に樹脂を十分充填することにより、絶縁性が
良好なトランスを提供することを目的としている。
外コイル間に樹脂を十分充填することにより、絶縁性が
良好なトランスを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、ボビンの筒状の胴部の外周に巻
線を施して形成される内コイルおよび外コイルを内外同
心状に配し、前記内コイルの内径側にコアを挿入し、前
記内外コイルの前記巻線の周りに絶縁用の溶融樹脂を充
填して形成されるトランスにおいて、前記内外のボビン
胴部間に形成される環状の空間を軸端側から塞ぐボビン
端壁のうちの少なくとも1つに前記空間に連通する樹脂
充填口が設けられていることを特徴としている。この構
成によれば、ボビン端壁に樹脂充填口を設けているの
で、樹脂充填口が巻線によって塞がれることがなく、前
記空間内の内コイルの巻線の周りに容易に溶融樹脂を導
入できる。したがって、充填不良が生じず、絶縁性が良
好となる。
に、請求項1の発明は、ボビンの筒状の胴部の外周に巻
線を施して形成される内コイルおよび外コイルを内外同
心状に配し、前記内コイルの内径側にコアを挿入し、前
記内外コイルの前記巻線の周りに絶縁用の溶融樹脂を充
填して形成されるトランスにおいて、前記内外のボビン
胴部間に形成される環状の空間を軸端側から塞ぐボビン
端壁のうちの少なくとも1つに前記空間に連通する樹脂
充填口が設けられていることを特徴としている。この構
成によれば、ボビン端壁に樹脂充填口を設けているの
で、樹脂充填口が巻線によって塞がれることがなく、前
記空間内の内コイルの巻線の周りに容易に溶融樹脂を導
入できる。したがって、充填不良が生じず、絶縁性が良
好となる。
【0006】本発明の好ましい実施形態では、前記外コ
イルの一端は、前記内コイルを挿入させる開口を有して
おり、他端は内径側端壁によってコア挿入用の開口部を
残して塞がれており、当該内径側端壁に軸方向外側に向
けて突出し前記内コイルとの間に樹脂導入通路を形成す
る突出部が設けられ、その突出部に前記樹脂充填口が設
けられている。この構成によれば、外ボビンの内径側端
壁の突出部に設けられた樹脂充填口から突出部内の樹脂
導入路を通して、内コイルの巻線が収納されている空間
まで、溶融樹脂を容易に導くことができる。
イルの一端は、前記内コイルを挿入させる開口を有して
おり、他端は内径側端壁によってコア挿入用の開口部を
残して塞がれており、当該内径側端壁に軸方向外側に向
けて突出し前記内コイルとの間に樹脂導入通路を形成す
る突出部が設けられ、その突出部に前記樹脂充填口が設
けられている。この構成によれば、外ボビンの内径側端
壁の突出部に設けられた樹脂充填口から突出部内の樹脂
導入路を通して、内コイルの巻線が収納されている空間
まで、溶融樹脂を容易に導くことができる。
【0007】本発明の好ましい実施形態では、前記内コ
イルにおける前記外コイルの内径側端壁に近接するボビ
ン端壁に、前記樹脂導入通路と連通する前記樹脂充填口
が設けられている。この構成によれば、樹脂導入通路か
ら内コイルの巻線が収納されている空間まで、さらに容
易に溶融樹脂を導くことができる。
イルにおける前記外コイルの内径側端壁に近接するボビ
ン端壁に、前記樹脂導入通路と連通する前記樹脂充填口
が設けられている。この構成によれば、樹脂導入通路か
ら内コイルの巻線が収納されている空間まで、さらに容
易に溶融樹脂を導くことができる。
【0008】本発明の好ましい実施形態では、前記内コ
イルにおける外コイルの一端に近接するボビン端壁に前
記樹脂充填口が設けられている。この構成によれば、外
コイルの一端にある開口を塞ぐ内コイルのボビン端壁に
樹脂充填口が設けられているから、開口内の前記空間に
容易に溶融樹脂を充填することができる。
イルにおける外コイルの一端に近接するボビン端壁に前
記樹脂充填口が設けられている。この構成によれば、外
コイルの一端にある開口を塞ぐ内コイルのボビン端壁に
樹脂充填口が設けられているから、開口内の前記空間に
容易に溶融樹脂を充填することができる。
【0009】本発明の好ましい実施形態では、前記内コ
イルが、その端壁間に前記巻線を軸方向に区分する区画
壁を有するものであり、前記区画壁の外周部に、隣接す
る区画壁との間に樹脂を流入させる切欠が設けられてい
る。この構成によれば、区画壁を多数有する内コイルで
あっても、区画壁に設けられた切欠を通して区画壁間の
巻線に、溶融樹脂を容易に行き渡らせることができる。
イルが、その端壁間に前記巻線を軸方向に区分する区画
壁を有するものであり、前記区画壁の外周部に、隣接す
る区画壁との間に樹脂を流入させる切欠が設けられてい
る。この構成によれば、区画壁を多数有する内コイルで
あっても、区画壁に設けられた切欠を通して区画壁間の
巻線に、溶融樹脂を容易に行き渡らせることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について図面を参照しながら詳述する。図1は本発明の
一実施形態であるトランスの縦断面図である。図1にお
いて、本発明のトランスは、外コイル2の内径側に、外
コイル2の開口26から内コイル3を挿入し、内コイル
3の内径側にEI型のコア1を挿入し、ケース9内に組
み付けた後、ケース9内に絶縁用の溶融樹脂を供給して
形成される。
について図面を参照しながら詳述する。図1は本発明の
一実施形態であるトランスの縦断面図である。図1にお
いて、本発明のトランスは、外コイル2の内径側に、外
コイル2の開口26から内コイル3を挿入し、内コイル
3の内径側にEI型のコア1を挿入し、ケース9内に組
み付けた後、ケース9内に絶縁用の溶融樹脂を供給して
形成される。
【0011】外コイル2は、外ボビン20の筒状のボビ
ン胴部21の外周に巻線12を施すことによって、内コ
イル3は、内ボビン30の筒状のボビン胴部31の外周
に巻線13を施すことによって、それぞれ形成されてい
る。この外コイル2のボビン胴部21と、内コイル3の
ボビン胴部31とによって形成される環状の空間S1
は、内コイル3の左右のボビン端壁32、33及び外コ
イル4の内径側端壁24によって軸端側から塞がれてお
り、その空間S1内に内コイル3の巻線が収納されてい
る。端子10、11は、それぞれ、内外ボビン20、3
0のボビン端壁23、32に、ケース9の上端面9aか
ら突出するように設けられている。
ン胴部21の外周に巻線12を施すことによって、内コ
イル3は、内ボビン30の筒状のボビン胴部31の外周
に巻線13を施すことによって、それぞれ形成されてい
る。この外コイル2のボビン胴部21と、内コイル3の
ボビン胴部31とによって形成される環状の空間S1
は、内コイル3の左右のボビン端壁32、33及び外コ
イル4の内径側端壁24によって軸端側から塞がれてお
り、その空間S1内に内コイル3の巻線が収納されてい
る。端子10、11は、それぞれ、内外ボビン20、3
0のボビン端壁23、32に、ケース9の上端面9aか
ら突出するように設けられている。
【0012】内コイル3の巻線13は、図1に示される
ように、ボビン胴部31の両軸端に外径方向に向けて立
設された端壁32、33の間に保持される。また、この
巻線13は、端壁32、33の間に間隔をおいて平行に
設けられた複数の区画壁35、36によって区分されて
いる。区画壁35と区画壁36は隣合っている。端壁3
2、33のうち、外コイル2内に収納される側(図面1
において右側)の端壁33の外側面には、軸方向に凹入
した凹部37が設けられており、外コイル2の内径側端
壁24の内側面に軸方向に突出して設けられた突起27
と係合する。ボビン端壁33の凹部37は、図6に示さ
れるように、U字形状を呈しており、内径側端壁24の
突起27も同様に、軸端方向から見た場合の形状は、U
字形状である。図1に示す内コイル3のもう一方(図面
1において左側)の端壁32は、外コイル2の外部にあ
り、外コイル2の開口26に近接するように設けられて
いる。内ボビン30の端壁32および端壁33の上端に
は、樹脂充填口5、6が設けられており、右側の端壁3
3の樹脂充填口6は、外コイル2の突出部24aによっ
て形成されている樹脂導入用の通路S2と連通してい
る。
ように、ボビン胴部31の両軸端に外径方向に向けて立
設された端壁32、33の間に保持される。また、この
巻線13は、端壁32、33の間に間隔をおいて平行に
設けられた複数の区画壁35、36によって区分されて
いる。区画壁35と区画壁36は隣合っている。端壁3
2、33のうち、外コイル2内に収納される側(図面1
において右側)の端壁33の外側面には、軸方向に凹入
した凹部37が設けられており、外コイル2の内径側端
壁24の内側面に軸方向に突出して設けられた突起27
と係合する。ボビン端壁33の凹部37は、図6に示さ
れるように、U字形状を呈しており、内径側端壁24の
突起27も同様に、軸端方向から見た場合の形状は、U
字形状である。図1に示す内コイル3のもう一方(図面
1において左側)の端壁32は、外コイル2の外部にあ
り、外コイル2の開口26に近接するように設けられて
いる。内ボビン30の端壁32および端壁33の上端に
は、樹脂充填口5、6が設けられており、右側の端壁3
3の樹脂充填口6は、外コイル2の突出部24aによっ
て形成されている樹脂導入用の通路S2と連通してい
る。
【0013】内コイル3のボビン胴部31の内径側に
は、コア1の挿入される方向に沿って突条34が延設さ
れている。図7の(a)および(b)に示されるよう
に、ボビン胴部31の横断面形状は、コア1の形状に沿
って角型であり、突条34の断面形状は台形で、上下に
2列ずつ設けられており、台形の上辺とコア1とが接触
する。また、図7の(a)は区画壁35を、図7の
(b)は区画壁36を示しており、それぞれ、上部と下
部に切欠7、8を有している。この切欠7、8は、溶融
樹脂が、区画壁35、36間に容易に行き渡るようにす
るものであるが、この切欠7、8を利用して配線を行な
うようにしてもよい。
は、コア1の挿入される方向に沿って突条34が延設さ
れている。図7の(a)および(b)に示されるよう
に、ボビン胴部31の横断面形状は、コア1の形状に沿
って角型であり、突条34の断面形状は台形で、上下に
2列ずつ設けられており、台形の上辺とコア1とが接触
する。また、図7の(a)は区画壁35を、図7の
(b)は区画壁36を示しており、それぞれ、上部と下
部に切欠7、8を有している。この切欠7、8は、溶融
樹脂が、区画壁35、36間に容易に行き渡るようにす
るものであるが、この切欠7、8を利用して配線を行な
うようにしてもよい。
【0014】図1に示されるように、外コイル2の巻線
12は、ボビン胴部21の外周に外径側に向けて立設さ
れた端壁22、23間に保持される。ボビン胴部21の
横断面の形状は、内コイル3の外周の形状に合わせて、
右側の端壁33および区画壁35、36の外周縁に近接
させることが、小型化の観点より好ましい。
12は、ボビン胴部21の外周に外径側に向けて立設さ
れた端壁22、23間に保持される。ボビン胴部21の
横断面の形状は、内コイル3の外周の形状に合わせて、
右側の端壁33および区画壁35、36の外周縁に近接
させることが、小型化の観点より好ましい。
【0015】樹脂充填口5は、内ボビン30の左側の端
壁32の上端を、図3に示されるように、中央部で、外
ボビン20の開口26が軸方向から見て露出するよう
に、上端から内径側に向かって切り欠いて形成されてお
り、開口26から空間S1に溶融樹脂を導く。また、図
5の内ボビン30の縦断面図に示されるように、樹脂充
填口5は、上端側からボビン胴部31の底面31aに向
かって傾斜する傾斜面5aを有しており、図1の2点鎖
線aに示されるように、傾斜面5aを設けない時に比べ
て、外コイル2の開口26との間の間隔が大きくなる。
樹脂充填口6は、図6の内ボビン30の右正面図に示さ
れるように、右側の端壁33の上端中央部を内径側に向
かって切り欠くことによって形成されている。
壁32の上端を、図3に示されるように、中央部で、外
ボビン20の開口26が軸方向から見て露出するよう
に、上端から内径側に向かって切り欠いて形成されてお
り、開口26から空間S1に溶融樹脂を導く。また、図
5の内ボビン30の縦断面図に示されるように、樹脂充
填口5は、上端側からボビン胴部31の底面31aに向
かって傾斜する傾斜面5aを有しており、図1の2点鎖
線aに示されるように、傾斜面5aを設けない時に比べ
て、外コイル2の開口26との間の間隔が大きくなる。
樹脂充填口6は、図6の内ボビン30の右正面図に示さ
れるように、右側の端壁33の上端中央部を内径側に向
かって切り欠くことによって形成されている。
【0016】図1に示されるように、外コイル2の内径
側端壁24は、コア1の形状に沿った大きさのコア挿入
用の開口部(コア挿入口)25を有しており、このコア
挿入口25によって外ボビン20はコア1に支持され
る。また、内径側端壁24は、内コイル3の右側の端壁
33を覆い、その一部(図面上、コア挿入口25の上
部)に軸方向外側に突出して突出部24aが形成されて
いる。突出部24aのコア1側の側面である内径側壁2
4bはコア1と接し、内コイル3を外コイル2内に収納
した状態で内径側壁24bの上に、内ボビン20の右側
の端壁33の外側に軸方向に突出した重合部38が乗り
上げるように重合し、突出部24aと端壁33との間
に、樹脂導入通路S2が確保される。また、突出部24
aの軸方向端壁には、樹脂充填口4を形成する樹脂充填
口部40が突設されている。樹脂充填口4から通路S
2、樹脂充填口6を経て、空間S1に溶融樹脂が導入さ
れる。なお、図2に示されるように、樹脂充填口4は、
樹脂充填口40の両端に2つ形成されている。
側端壁24は、コア1の形状に沿った大きさのコア挿入
用の開口部(コア挿入口)25を有しており、このコア
挿入口25によって外ボビン20はコア1に支持され
る。また、内径側端壁24は、内コイル3の右側の端壁
33を覆い、その一部(図面上、コア挿入口25の上
部)に軸方向外側に突出して突出部24aが形成されて
いる。突出部24aのコア1側の側面である内径側壁2
4bはコア1と接し、内コイル3を外コイル2内に収納
した状態で内径側壁24bの上に、内ボビン20の右側
の端壁33の外側に軸方向に突出した重合部38が乗り
上げるように重合し、突出部24aと端壁33との間
に、樹脂導入通路S2が確保される。また、突出部24
aの軸方向端壁には、樹脂充填口4を形成する樹脂充填
口部40が突設されている。樹脂充填口4から通路S
2、樹脂充填口6を経て、空間S1に溶融樹脂が導入さ
れる。なお、図2に示されるように、樹脂充填口4は、
樹脂充填口40の両端に2つ形成されている。
【0017】上記構成において、ケース9内に内外コイ
ル2、3、およびコア1を組付け、ケース9を真空槽に
入れたあと、ケース9内に溶融樹脂を注入する。注入さ
れた溶融樹脂の一部は、樹脂充填口4→通路S2→樹脂
充填口6から空間S1へ、他の一部は、樹脂充填口5か
ら傾斜面5aに沿って空間S1へ導入される。空間S1
内で溶融樹脂は、区画壁35、36の切欠7、8を通っ
て、各区画壁35、36間の巻線13の外周部に導入さ
れる。このとき、切欠7、8が、区画壁35の上部と区
画壁36の下部とに設けられているから、樹脂が区画壁
35、36間に上部と下部を含めて全体に行き渡る。こ
うして、溶融樹脂は、空間S1内に、確実に充填され
る。
ル2、3、およびコア1を組付け、ケース9を真空槽に
入れたあと、ケース9内に溶融樹脂を注入する。注入さ
れた溶融樹脂の一部は、樹脂充填口4→通路S2→樹脂
充填口6から空間S1へ、他の一部は、樹脂充填口5か
ら傾斜面5aに沿って空間S1へ導入される。空間S1
内で溶融樹脂は、区画壁35、36の切欠7、8を通っ
て、各区画壁35、36間の巻線13の外周部に導入さ
れる。このとき、切欠7、8が、区画壁35の上部と区
画壁36の下部とに設けられているから、樹脂が区画壁
35、36間に上部と下部を含めて全体に行き渡る。こ
うして、溶融樹脂は、空間S1内に、確実に充填され
る。
【0018】また、図示例のように、内コイルに区画壁
を設けて高圧側とした場合には、小型化を促進させう
る。つまり、内コイルの巻線の周囲(空間S1)に確実
に溶融樹脂を充填して絶縁することができるので、多数
巻回が必要な高圧側を内側に配置することができる。し
たがって、外コイルを巻回数の少ない低圧側(一次側)
コイルとすることができるので、外コイルを巻回数の多
い高圧側(二次側)コイルとする場合よりも、外コイル
の直径を小さくして、トランス全体を小型化することが
できる。例えば、高圧トランスと呼ばれるものは、高圧
側のコイルでは、直径0.06mm以下の銅線を1万回以上巻
いており、出力電圧が数kVと高いため、一次コイルと
二次コイルの間に空間距離を十分に取る必要がある。こ
のような高圧側二次コイルを、内径の小さな内側に配置
することで、巻線の体積を小さくでき小型化を促進でき
る。なお、本発明では、区画壁を有する内コイルに限定
されるものではなく、区画壁のないものでもよい。
を設けて高圧側とした場合には、小型化を促進させう
る。つまり、内コイルの巻線の周囲(空間S1)に確実
に溶融樹脂を充填して絶縁することができるので、多数
巻回が必要な高圧側を内側に配置することができる。し
たがって、外コイルを巻回数の少ない低圧側(一次側)
コイルとすることができるので、外コイルを巻回数の多
い高圧側(二次側)コイルとする場合よりも、外コイル
の直径を小さくして、トランス全体を小型化することが
できる。例えば、高圧トランスと呼ばれるものは、高圧
側のコイルでは、直径0.06mm以下の銅線を1万回以上巻
いており、出力電圧が数kVと高いため、一次コイルと
二次コイルの間に空間距離を十分に取る必要がある。こ
のような高圧側二次コイルを、内径の小さな内側に配置
することで、巻線の体積を小さくでき小型化を促進でき
る。なお、本発明では、区画壁を有する内コイルに限定
されるものではなく、区画壁のないものでもよい。
【0019】
【発明の効果】本発明のトランスによれば、内外のボビ
ン胴部間に形成される環状の空間を軸端側から塞ぐ端壁
のうちの少なくとも1つに前記空間に連通する樹脂充填
口を設け、樹脂充填口を通じて前記内コイルの巻線の周
りに樹脂を充填するものであり、巻線に邪魔されること
なく、軸端側から内コイルの巻線の周りに、容易に溶融
樹脂を導入できる。したがって、充填不良が生じず、絶
縁性が良好となる。
ン胴部間に形成される環状の空間を軸端側から塞ぐ端壁
のうちの少なくとも1つに前記空間に連通する樹脂充填
口を設け、樹脂充填口を通じて前記内コイルの巻線の周
りに樹脂を充填するものであり、巻線に邪魔されること
なく、軸端側から内コイルの巻線の周りに、容易に溶融
樹脂を導入できる。したがって、充填不良が生じず、絶
縁性が良好となる。
【図1】本発明の一実施形態であるトランスの縦断面図
である。
である。
【図2】図1のトランスの右正面図である。
【図3】図1のトランスの左正面図である。
【図4】図1のトランスを構成する外ボビンの縦断面図
である。
である。
【図5】図1のトランスを構成する内ボビンの縦断面図
である。
である。
【図6】図5の内ボビンの右正面図であり、図4の外ボ
ビンの内径側端壁に対向する側の端壁を示している。
ビンの内径側端壁に対向する側の端壁を示している。
【図7】図5の内ボビンの区画壁を示す図である。
【図8】従来のトランスの縦断面図である。
1…コア、2…外コイル、3…内コイル、4、5、6…
樹脂充填口、7、8…切欠、12、13…巻線、20、
30…ボビン、21、31…ボビン胴部、24…内径側
端壁、24a…突出部、25…コア挿入口(コア挿入用
の開口部)、26…開口、32、33…端壁、35、3
6…区画壁、S1…空間、S2…樹脂導入通路
樹脂充填口、7、8…切欠、12、13…巻線、20、
30…ボビン、21、31…ボビン胴部、24…内径側
端壁、24a…突出部、25…コア挿入口(コア挿入用
の開口部)、26…開口、32、33…端壁、35、3
6…区画壁、S1…空間、S2…樹脂導入通路
Claims (5)
- 【請求項1】 ボビンの筒状の胴部の外周に巻線を施し
て形成される内コイルおよび外コイルを内外同心状に配
し、前記内コイルの内径側にコアを挿入し、前記内外コ
イルの前記巻線の周りに絶縁用の溶融樹脂を充填して形
成されるトランスにおいて、 前記内外のボビン胴部間に形成される環状の空間を軸端
側から塞ぐボビン端壁のうちの少なくとも1つに前記空
間に連通する樹脂充填口が設けられていることを特徴と
するトランス。 - 【請求項2】 請求項1において、前記外コイルの一端
は、前記内コイルを挿入させる開口を有しており、他端
は内径側端壁によってコア挿入用の開口部を残して塞が
れており、当該内径側端壁に軸方向外側に向けて突出し
前記内コイルとの間に樹脂導入通路を形成する突出部が
設けられ、その突出部に前記樹脂充填口が設けられてい
るトランス。 - 【請求項3】 請求項2において、前記内コイルにおけ
る前記外コイルの内径側端壁に近接するボビン端壁に、
前記樹脂導入通路と連通する前記樹脂充填口が設けられ
ているトランス。 - 【請求項4】 請求項2または3において、前記内コイ
ルにおける外コイルの一端に近接するボビン端壁に前記
樹脂充填口が設けられているトランス。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかにおいて、前記
内コイルが、その端壁間に前記巻線を軸方向に区分する
区画壁を有するものであり、前記区画壁の外周部に、隣
接する区画壁との間に樹脂を流入させる切欠が設けられ
ているトランス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11066602A JP2000260635A (ja) | 1999-03-12 | 1999-03-12 | トランス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11066602A JP2000260635A (ja) | 1999-03-12 | 1999-03-12 | トランス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000260635A true JP2000260635A (ja) | 2000-09-22 |
Family
ID=13320637
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11066602A Pending JP2000260635A (ja) | 1999-03-12 | 1999-03-12 | トランス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000260635A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009264228A (ja) * | 2008-04-24 | 2009-11-12 | Diamond Electric Mfg Co Ltd | 内燃機関の点火装置 |
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KR20150023204A (ko) * | 2013-08-25 | 2015-03-05 | 가부시키가이샤 다무라 세이사쿠쇼 | 전원용 회로 모듈 및 전원용 회로 모듈 조립체 |
JP2020202326A (ja) * | 2019-06-12 | 2020-12-17 | 株式会社タムラ製作所 | リアクトル及びリアクトルの製造方法 |
-
1999
- 1999-03-12 JP JP11066602A patent/JP2000260635A/ja active Pending
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