JP2000260566A - 有機電界発光素子 - Google Patents

有機電界発光素子

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JP2000260566A
JP2000260566A JP11059380A JP5938099A JP2000260566A JP 2000260566 A JP2000260566 A JP 2000260566A JP 11059380 A JP11059380 A JP 11059380A JP 5938099 A JP5938099 A JP 5938099A JP 2000260566 A JP2000260566 A JP 2000260566A
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organic compound
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organic
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JP11059380A
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English (en)
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Makoto Mori
誠 毛利
Hisato Takeuchi
久人 竹内
Hiromitsu Tanaka
洋充 田中
Osamu Watanabe
修 渡辺
Tomohiko Mori
朋彦 森
Seiji Tokito
静士 時任
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Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機EL素子において、発光輝度が高く、か
つフルカラー化に必要な色の発光も可能な有機化合物の
提供。 【解決手段】 陽極及び陰極と、これらに挟まれる一層
又は複数層の有機化合物層とを備える有機電界発光素子
において、前記有機化合物層のうちの少なくとも一層と
して下記化学式(1)又は(2)又は(3) 【化45】 【化46】 【化47】 で表される構造の有機化合物を含む。これらの有機化合
物は、発光層の発光材料として使用可能で、また他の正
孔輸送機能分子、発光機能分子及び電子輸送機能分子等
にドーピングして用いることも可能である。これらの有
機化合物は、置換基R1〜R6、R7〜R11、R21
26、R27及びR28として所望の置換基を導入すること
で、発光波長の調整ができ、また発光輝度の向上、アモ
ルファス性の向上(ガラス転移温度の向上)を図ること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、有機電界発光素
子(以下、有機EL素子という)、特にその有機化合物
層の材料に関する。
【0002】
【従来の技術】有機EL素子は、透明ガラス基板上に、
透明第1電極(例えばITO)と、強い蛍光をもつ有機
化合物を含む有機化合物層と、金属(例えばMg)の第
2電極とが順に積層されて構成されている。
【0003】前記有機層は例えば正孔輸送機能分子層と
発光機能分子層と電子輸送機能分子層とが順に積層され
た3層構造を備え、対の電極へ電界を印加することによ
り発光する。すなわち、第1電極から正孔を、第2電極
から電子を注入すると、注入された正孔と電子は上記有
機層の正孔輸送機能分子層と発光機能分子層および電子
輸送機能分子層内を移動して衝突、再結合を起こして消
滅する。この再結合により発生したエネルギーは発光性
分子が励起状態を生成するのに使われ、これにより有機
EL素子が蛍光を発する。
【0004】このような発光に用いられる有機発光材料
としては、構造中にキノリン骨格を持つ化合物が知られ
ている。キノリン単体は比較的強い蛍光を持っている
が、その蛍光波長は紫外〜紫色であること、薄膜とした
時に結晶化してしまうことから実用的に使用できる材料
ではない。
【0005】これまでにそれを改善するためにいくつか
の検討がなされており、その一例が公知のアルミニウム
−キノリノール錯体(Alq3)である。これはキノリ
ン環にヒドロキシ基を置換してアルミニウムと錯体化し
たものである。これにより可視領域の発光波長を持つ有
機EL素子が実現されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のア
ルミニウム−キノリノール錯体(Alq3 )は、発光輝
度等の要求性能の全てを満たすような特性が得られてい
ない。
【0007】また発光波長は緑色であり、フルカラー化
に際して必要となる青色や赤色についてはこの材料では
実現することができず、これらの色を発光できる材料の
開発が望まれていた。
【0008】本発明は、新たな発光性を示す発光機能分
子を提供し、これにより、新たな発光色の有機EL素子
や従来品以上に発光輝度等を高めた有機EL素子等を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
にこの発明は、以下のような特徴を有する。
【0010】本発明は、陽極及び陰極と、これらに挟ま
れる一層又は複数層の有機化合物層とを備える有機電界
発光素子において、前記有機化合物層のうちの少なくと
も一層が化学式(1)又は化学式(2)又は化学式
(3)で表される有機化合物を含むことを特徴とする。
【0011】化学式(1)に示す有機化合物の場合、式
(1)中、nは1以上の整数であり、R1〜R6は互いに
独立していて、例えば、水素原子、ハロゲン原子、アル
キル基、アリール基、アルコシキ基、アミノ基、シアノ
基、ニトロ基、エステル基、カルボキシル基およびそれ
らの誘導体等が適用可能で、さらにこれらの基が所望の
置換基で置換されている構造でもよい。また、R1
2、R2とR3、R3とR4、R4とR5、R5とR6は互い
に結合した芳香族環あるいは脂肪族環でも良く、またこ
れら芳香族環又は脂肪族環がさらに所望の置換基で置換
されている構造であってもよい。化学式(1)中、Xn1
およびXn2は、例えば、水素原子、ハロゲン原子、アル
キル基、アリール基、アルコシキ基、アミノ基、シアノ
基、ニトロ基、エステル基、カルボキシル基およびそれ
らの誘導体等を適用可能で、これらの基が、所望の置換
基で置換されている構造でもよい。さらに、式(1)中
Qは芳香族環であり、この芳香族環は置換基で置換され
ている置換体でも良い。
【0012】また、化学式(2)に示す有機化合物は、
式(2)中のR1〜R6およびR7〜R11は互いに独立し
ていて、例えば、水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基、アリール基、アルコシキ基、アミノ基、シアノ基、
ニトロ基、エステル基、カルボキシル基およびそれらの
誘導体等が適用可能であり、これらの基がさらに所望の
置換基で置換されても良い。またR1とR2、R2とR3
3とR4、R4とR5、R5とR6、R7とR8、R8とR9
9とR10、R10とR11は互いに結合した芳香族環ある
いは脂肪族環とする構造でも良く、またこれらの芳香族
環又は脂肪族環が、所望の置換基で置換されている構造
でも良い。さらに、化学式(2)中X11およびX12は、
例えば、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリー
ル基、アルコシキ基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、
エステル基、カルボキシル基又はそれらの誘導体が適用
可能であり、さらにこれらの基が所望の置換基で置換さ
れている構造でも良い。
【0013】化学式(1)及び化学式(2)に示す構造
の有機化合物は、キノリン環の2位に2重結合一つ以上
と、例えば式(1)中Qで表される置換基(例えば化学
式(2)のような芳香環)が結合しており、キノリン単
体よりその蛍光波長が長くなり、可視領域に発光を示
す。また、式(1)、式(2)中のR1〜R6は、上記の
ような所望の基を採用することで、発光輝度の向上が可
能となる。例えば、電子吸引性の置換基を用いることが
できる。また、R1〜R6として、かさ高い置換基、例え
ばかさ高の脂肪族基又は芳香環等を用いることで、有機
EL素子の有機化合物層として用いた場合に、層のアモ
ルファス性が向上し、高いガラス転移温度Tgを示すた
め、有機EL素子の安定化、長寿命化に寄与することが
できる。
【0014】また、化学式(2)において、R7〜R11
として所望の基を採用することで、輝度の向上だけでな
く、発光波長の調整を行うことが可能となる。例えば、
所望の電子供与性の基を採用すると発光波長を長くする
ことが可能で例えば緑色〜赤色の発光色が得られる。ま
た、所望の電子吸引性の基を採用すると青色の発光を得
ることができる。
【0015】さらに化学式(2)において、例えば、R
1〜R6として電子吸引性の基、R7〜R11として電子供
与性の基を用いると、赤色系統の発光材料が得られる。
また、例えば、R1〜R6として電子吸引性の基、R7
11としてこれらの内の少なくとも一つが他と互いに結
合した芳香族環とすることで、高輝度青色発光材料が得
られる。
【0016】上記化学式(3)で示す有機化合物は、式
(3)中のR27およびR28が、芳香族性の置換基又はそ
れらの誘導体とすることができ、さらにこれらが所望の
置換基で置換されている構造でもよい。また、式(3)
中のR21〜R26は、互いに独立していて、例えばそれら
が水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、
アルコシキ基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、エステ
ル基、カルボキシル基又はそれらの誘導体とする構造が
適用可能であり、さらにこれらの基が所望の置換基で置
換されている構造でも良い。また、R21とR22、R22
23、R23とR24、R24とR25、R25とR26が、互いに
結合した芳香族環あるいは脂肪族環である構造でも良
く、またこれら芳香族環又は脂肪族環が、所望の置換基
で置換されている構造も適用可能である。
【0017】以上の化学式(3)に示す構造の有機化合
物は、キノリン環がアミノ基の置換体又はアミノ基が置
換された構造を基本構造としている。化学式(3)の中
でR27とR28に例えば芳香族性の置換基又はそれらの誘
導体など所望の基を用いることで、発光波長を調整する
ことができる。例えば、R27及びR28として用いる芳香
族環の基が所望の電子吸引性の官能基で置換された構造
である場合、青色系統の高輝度な発光が可能となる。ま
た、R27及びR28の芳香族環の基が所望の電子供与性の
官能基で置換されている場合、赤色系統の発光を得るこ
とができる。また、式(3)中のR21〜R26について
も、所望の基を採用することで、発光波長の調整が可能
となる。また、R27及びR28の基として芳香環の数の多
いもの、R21〜R26としてかさ高い置換基、例えばかさ
高の脂肪族基又は芳香環等を用いることで、化合物のガ
ラス転移温度Tgが高まり、有機EL素子の有機化合物
層として用いた場合に、層のアモルファス性が向上して
素子の安定化、長寿命化に寄与することができる。
【0018】以上の化学式(1)、化学式(2)、化学
式(3)に示すような有機化合物は、有機EL素子を構
成する一層又は複数層の有機化合物層の少なくとも一層
に、発光材料として用いる事ができる。また、上記化学
式(1)、化学式(2)又は化学式(3)の有機化合物
は、他の正孔輸送機能分子、発光機能分子、電子輸送機
能分子などからなる層にドーピング材料などとしてドー
ピングして用いることもできる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いてこの発明の好
適な実施の形態(以下実施形態という)について説明す
る。
【0020】図1は、本発明の有機EL素子の基本的な
構成を示している。この素子は、透明基板10上に第1
電極12と、電界の印加により発光する有機化合物層1
4と第2電極16とが順に積層されて構成されている。
【0021】透明基板10としては、ガラス基板、透明
セラミックス基板、ダイヤモンド基板等を用いることが
できる。第1電極12としては、高い光透過性および導
電性を有する透明電極が用いられ、例えば、ITO(In
dium Tin Oxide)、SnO2、In23 、ポリアニリン
等の薄膜材料を用いることができる。
【0022】有機化合物層14は、電界の印加により発
光する部位であり、例えば発光層の単層構造、正孔輸送
層と発光層の2層構造、正孔輸送層と発光層と電子輸送
層の3層構造などから構成される。なお、単層、多層ど
ちらで構成されてもよい。有機化合物層14の厚みは数
十から数百nmである。
【0023】この有機化合物層14の材料としては、後
述する本発明の実施形態1に係る化学式(1)又は化学
式(2)、又は実施形態2に係る化学式(3)に示すよ
うな有機化合物が、この層14の少なくとも一部に発光
材料又はドーピング材料として用いられている。これら
本発明に係る有機化合物と共に有機化合物層14に用い
ることのできる材料は、一般的に知られる電子輸送機能
分子、発光機能分子、正孔輸送機能分子、マトリック
ス、バインダー、あるいはこれらの機能を兼ね備えた分
子である。一例として、正孔輸送機能分子としては、下
記化学式(4)
【化4】 に示される正孔輸送機能を備えるトリフェニルアミン4
量体(TPTE)や銅−フタロシアニン等、電子輸送機
能分子としては、化学式(5)
【化5】 に示される発光機能と電子輸送機能とを備えるアルミキ
ノリノール錯体(Alq3)等である。
【0024】有機化合物層14の上に形成されている第
2電極16としては、例えばMg、Ag、Mg−Ag、
AlLi、LiF/Al等の金属電極が用いられてい
る。
【0025】以上のような構成の有機EL素子におい
て、第1電極12を陽極として、第2電極16を陰極と
して用い、これらの電極から正孔及び電子を有機化合物
層14に注入することで、本発明に係る有機化合物を含
む有機化合物層14内で注入された正孔と電子が再結合
し、発光材料が励起され、発光材料に応じた波長の光を
発する。図1の構成においては、有機化合物層14内で
の発光光は、透明な第1電極12及び透明基板10を透
過して素子外部(素子前方)へ射出され視認される。
【0026】なお、図1の構成において、素子前方への
光の指向性を高めるために、微小光共振器構造を採用し
てもよい。この場合には、第1電極12と基板10との
間に誘電体ミラーを形成し、この誘電体ミラーと不透明
な第2電極16との間で発光光の内の所定波長を増幅し
外部へ射出する。
【0027】[実施形態1]次に、本発明の有機EL素
子の有機化合物層14に用いられる本実施形態1の有機
化合物について説明する。
【0028】本実施形態1に係る有機化合物は、上述の
化学式(1)又は化学式(2)に示すような化学構造を
備える。この有機化合物はキノリン環の2位に二重結合
と芳香環により共役系が長くなった構造を主たる骨格構
造としたものである。キノリン環に二重結合一つ以上と
芳香族環をつなげることにより共役系が伸び、蛍光の波
長が長波長化するために可視領域の発光を持つEL素子
を得ることができる。
【0029】「化学式(1)の構造」化学式(1)中、
nは1以上の整数であり、化学式(2)や、次の化学式
(6)、(7)
【化6】
【化7】 に示すような構造とすることができるが、上記式(6)
のようにnが2以下の構造とすることが好ましい。より
好ましくは、化学式(2)に示すようにnが1の構造で
あることが望ましい。
【0030】R1〜R6は互いに独立していて、例えば、
水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ア
ルコシキ基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、エステル
基、カルボキシル基およびそれらの誘導体を用いること
ができ、さらにこれらのいずれかの基が、他の置換基で
置換された置換体であっても良い。また、R1とR2、R
2とR3、R3とR4、R4とR5、R5とR6は互いに結合し
た芳香族環あるいは脂肪族環でも良く、またこれらの芳
香族環又は脂肪族環が所望の置換基で置換された置換体
であっても良い。
【0031】式(1)中Xn1およびXn2は、例えば、水
素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アル
コシキ基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、エステル
基、カルボキシル基およびそれらの誘導体が適用可能で
あり、さらにこれらの基が所望置換基で置換された置換
体であっても良い。
【0032】式(1)中、Qは芳香族環であり、さらに
その芳香族環は、他の置換基で置換されている置換体で
も良い。芳香族環は、ベンゼン環、ナフタレン環のよう
な炭素と水素だけからなるだけでなく、環にヘテロ原子
を含むものでも良い。ヘテロ原子としては窒素、硫黄、
酸素、ケイ素等があげられる。
【0033】「化学式(2)の構造」化学式(2)に示
す有機化合物は、化学式(1)に示す構造を骨格として
おり、化学式(1)のnが1、Qが芳香族環である構造
を有している。
【0034】この化学式(2)中、R1〜R6は、上記化
学式(1)のR1〜R6と同様の基が用いられ、X11およ
びX12は上記化学式(1)のXn1およびXn2と同様の基
が用いられる。
【0035】化学式(2)において、R7〜R11は互い
に独立していて、例えば、水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、アリール基、アルコシキ基、アミノ基、シア
ノ基、ニトロ基、エステル基、カルボキシル基およびそ
れらの誘導体を表し、これらの基がさらに所望置換基で
置換された置換体であっても良い。
【0036】また、R7とR8、R8とR9、R9とR10
10とR11は互いに結合した芳香族環あるいは脂肪族環
でも良く、またこれら芳香族環又は脂肪族環が、所望置
換基で置換された置換体であっても良い。結合した芳香
族環あるいは脂肪族環は、ベンゼン環、ナフタレン環の
ような炭素と水素だけからなるだけでなく、環にヘテロ
原子を含むものでも良い。ヘテロ原子としては窒素、硫
黄、酸素、ケイ素等があげられる。
【0037】「化学式(2)に示す有機化合物の説明」
以下、式(2)に示す有機化合物について詳しく説明す
る。
【0038】まず、この有機化合物のうち、X11が水素
原子である化合物は以下のようにして合成することがで
きる。即ち、所望の化合物に対応するキノリン骨格を持
つキナルジンの2位のメチル基をハロゲン化剤によりハ
ロゲン化し、これを3価のリン化合物と反応させてWi
ttig試薬を調製する。このWittig試薬と所望
の化合物に対応するアルデヒドあるいはケトンとを反応
させることにより所望の本発明の化合物を得ることがで
きる。
【0039】反対に、この有機化合物のうちX11が水素
原子以外である化合物は以下のようにして合成すること
ができる。即ち、まず所望の化合物に対応するキノリン
骨格を持つキナルジンの2位のメチル基をアルキルリチ
ウム等によりリチウム化し、ハロゲン等の脱離基が結合
したX11と反応させる。これをハロゲン化剤によりキノ
リンのベンジル位をハロゲン化し、これを3価のリン化
合物と反応させてWittig試薬を調製する。そし
て、このWittig試薬と所望の化合物に対応するア
ルデヒドあるいはケトンとを反応させれば、基本構造と
して化学式(2)を備える所望の有機化合物が得られ
る。
【0040】A.化学式(2)の有機化合物に対するR
7〜R11の影響 (Ai)R7とR8、R8とR9、R9とR10、R10とR11のう
ち少なくとも一つが互いに結合した芳香族環の場合、二
重結合につながっている芳香環の環の数が多くなるほど
化合物の蛍光量子収率が高くなり、発光輝度が向上す
る。発光輝度について、芳香族環が1つであるベンゼン
環(式8)の場合
【化8】 2つであるナフタレン環(式9)の場合
【化9】 3つであるアントラセン環(式10)の場合
【化10】 及び4つであるピレン環(式11)の場合
【化11】 についてそれぞれ実際に調べた。その結果、発光輝度は
ベンゼン環(式8)<ナフタレン環(式9)<アントラ
セン環(式10)<ピレン環(式11)の順に高くなっ
た。また、これらの化合物(式(8)〜(11))は、
いずれも青から青緑色に発光するが、芳香環の数の増加
と共に波長は長くなるため、微妙な色の調整が可能であ
る。
【0041】(Aii)R7〜R11が互いに独立している場
合、又はR7とR8、R8とR9、R9とR10、R10とR11
のうち少なくとも一つが互いに結合した脂肪族環である
場合には、以下のような特性となる。
【0042】(Aii-1)R7〜R11が電子供与性の基であ
ると、発光波長が長くなり緑色〜赤色の発光が実現でき
る。電子供与性の基としては、例えばアルキル基で置換
されているアミノ基、アミノ基、アルコキシ基、アルキ
ル基、アルキルチオ基等が適用可能である。具体的な化
合物としては、下式(12)、(13)、(14)
【化12】
【化13】
【化14】 があげられる。
【0043】(Aii-2)R7〜R11が電子吸引性の基であ
る場合は、発光波長は青色であり、蛍光の量子収率が向
上し、輝度の高い素子を得ることができる。電子吸引性
の基としては、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、カ
ルボニル基、エステル基、又はこれらが置換したアルキ
ル基やアリール基があげられる。具体的な化合物として
は下式(15)、下式(16)
【化15】
【化16】 があげられる。
【0044】B.化学式(2)の有機化合物に対するR
1〜R6の影響 R1〜R6は蛍光の量子収率に大きな影響を与えるため、
これらを適切に設計することにより発光輝度の高い素子
を得ることができる。
【0045】(Bi)R1〜R6は好ましくは電子吸引性の基
が良い。電子吸引性の基としては、上記(Aii-2)と同様
である。具体的な化合物としては、下式(17)、(1
8)
【化17】
【化18】 があげられる。
【0046】(Bii)また、R1〜R6はかさ高い脂肪族基
あるいは芳香環であることが好ましい。これらの基を置
換基として用いることで、(2)式の有機化合物のかさ
高さが増大し、薄膜としたときのアモルファス性が向上
する。これにより素子としての安定性が向上し、寿命が
伸びる。かさ高い脂肪族置換基としては、2級あるいは
3級の炭素で、キノリン骨格と結合する基があげられ
る。置換基の炭素数は3以上であり、好ましくは4以上
がよい。具体的には、R1〜R6として、イソプロピル
基、イソブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシ
ル基、シクロペンチル基などを用いることができる。ま
た、これらの基がさらに所望の置換基によって置換され
ている構造でも良い。かさ高い脂肪族基を備える構造例
としては、下式(19)
【化19】 のようなtert−ブチル基を採用したものがあげられ
る。
【0047】R1〜R6として芳香族基及びその置換体を
用いた場合、キノリン環と置換した芳香環(R1〜R6
とがねじれた状態となり、化合物全体として構造の対称
性がくずれるため、アモルファス性が増す。従って、有
機化合物層14の安定性が向上し、素子の長寿命化に寄
与する。芳香族基を用いた例としては、下式(20)、
(21)
【化20】
【化21】 があげられる。
【0048】また、上記(Bi)と(Bii)を組み合わせた構
造を採用すれば、アモルファス性が高く、発光輝度の高
い発光材料を得ることができる(上式(20)参照)。
【0049】C.化学式(2)の有機化合物に与えるR
1〜R6とR7〜R11との組み合わせの効果 (Ci)R1〜R6は好ましくは電子吸引性であり、かつ、R
7〜R11が電子供与性あるいはR7とR8、R8とR9、R9
とR10、R10とR11のうち少なくとも一つが互いに結合
した芳香族環であることが良い。R1〜R6に電子吸引性
の基を用い、かつ、R7〜R11に電子供与性の基を用い
ると、これまでに発光が困難であった赤色系統の発光材
料を得ることができる。具体的には下式(22)、下式
(23)、下式(24)、下式(25)
【化22】
【化23】
【化24】
【化25】 があげられる。
【0050】(Cii)R1〜R6が電子吸引性であり、か
つ、R7とR8、R8とR9、R9とR10、R10とR11のう
ち少なくとも一つが互いに結合した芳香族環である場合
は、高輝度の青色発光材料が得られる。具体的には、下
式(26)、下式(27)、下式(28)
【化26】
【化27】
【化28】 があげられる。この場合、例えば、上式(26)、(2
7)及び(28)に示すように、R1〜R6としては、ハ
ロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、カルボニル基、エス
テル基等が置換したアリール基を用いることが好まし
い。このような組合せにより、高輝度の青色発光が可能
であるだけでなく、この有機化合物のアモルファス性が
同時に向上して有機化合物層14の安定性が増すため、
特性の良い素子を得ることができる。
【0051】
【実施例1】次に、上記化学式(1)、より具体的には
化学式(2)に示す有機化合物の合成例と、その有機化
合物を用いて形成した有機EL素子について説明する。
【0052】(i)化学式(8)に示す有機化合物の合
成 窒素雰囲気下で2−クロロメチルキノリン(Chlorometh
ylquinoline)1.77g(10mmol)、亜リン酸
トリエチルエステル(Phosphorous acid triethyl este
r)6.65g(40mmol)、トルエン(Toluene)
を混合し、140℃で2時間攪拌した。過剰な亜リン酸
トリエチルエステルとトルエン5mlを真空下で除去
し、Wittig試薬を得た。このWittig試薬と
ベンズアルデヒド(Benzaldehyde)1.06g(10m
mol)のジメチルホルムアミド(Dimethylformamid
e)溶液を、室温、窒素雰囲気下で、t−ブトキシドナ
トリウム(Sodium t-Butoxide)1.92g(20mm
ol)とジメチルホルムアミドの混合物に加え、室温で
4時間攪拌した。反応溶液に水を加え、有機物をクロロ
ホルムで抽出した。溶媒を減圧下で除去した後に、残さ
をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢
酸エチル)で精製し、上記化学式(8)に示す化合物
5.17g(7.3mmol、収率73%)を得た。
【0053】(ii)化学式(10)に示す有機化合物の
合成 上記(i)に示す化学式(8)の合成で用いたベンズア
ルデヒドを、9−アントラアルデヒド(9-Anthraldehyd
e)に変更して反応を行った。収率は67%であった。
【0054】(iii)化学式(11)に示す有機化合物
の合成 上記(i)に示す化学式(8)の合成で用いたベンズア
ルデヒドをピレンカルボキシアルデヒド(Pyrenecarbox
aldehyde)に変更して反応を行った。収率は70%であ
った。
【0055】(iv)化学式(12)に示す有機化合物の
合成 上記(i)に示す化学式(8)の合成で用いたベンズア
ルデヒドをジュロリジンカルボキシアルデヒド(Juloli
dinecarboxaldehyde)に変更して反応を行った。収率は
60%であった。
【0056】(v)化学式(17)に示す有機化合物の
合成 窒素雰囲気下で4−クロロキナルジン(4-Chloroquinal
dine)1.78g(10mmol)、銅(I)シアニド
(Copper(I)Cyanide)1.61g(18mmol)、
N−メチルピロリドン(Methylpyrrolidone)10mo
lを混合し3時間還流した。反応溶液にアンモニア水を
加え、有機物をクロロホルムで抽出した。クロロホルム
を減圧下で除去した後に、残さをカラムクロマトグラフ
ィーで精製し、4−シアノキナルジン(4-Cyanoquinald
ine)1.18g(7mmol)を得た。次に4−シア
ノキナルジン1.18g、N−ブロモスクシンイミド
(N-Bromosuccinimide)1.24g(7mmol)、過
酸化ベンゾイル(Benzoylperoxide)0.2g、四塩化
炭素を窒素雰囲気下で混合し、2時間還流した。
【0057】四塩化炭素を減圧下で除去した後に、残さ
をカラムクロマトグラフィーで精製し、2−ブロモメチ
ル−4−シアノキノリン(2-Bromomethyl-4-cyanoquino
line)1.23g(5mmol)を得た。
【0058】次に2−ブロモメチル−4−シアノキノリ
ンを1.23g(5mmol)、亜リン酸トリエチルエ
ステル3.32g(20mmol)、トルエン3mlを
混合し、140℃で2時間攪拌した。過剰な亜リン酸ト
リエチルエステルとトルエンを真空下で除去し、Wit
tig試薬を得た。このWittig試薬と、ベンズア
ルデヒド0.53g(5mmol)のジメチルホルムア
ミド溶液を、室温、窒素雰囲気下で、t−ブトキシドナ
トリウム0.96g(10mmol)とジメチルホルム
アミドの混合物に加え、室温で4時間攪拌した。反応溶
液に水を加え、有機物をクロロホルムで抽出した。溶媒
を減圧下で除去した後に、残さをカラムクロマトグラフ
ィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、化
学式(17)の化合物(3mmol)を得た。
【0059】(vi)化学式(24)に示す有機化合物の
合成 上記(v)の化学式(17)の合成で用いたベンズアル
デヒドをジュロリジンカルボキシアルデヒド(Julolidi
necarboxaldehyde)に変更して反応を行った。その結
果、化学式(24)の化合物を2.5mmol得た。
【0060】(vii)化学式(27)に示す有機化合物
の合成 窒素雰囲気下で4−クロロキナルジン1.78g(10
mmol)と、Ni(dpp)Cl2 0.2gのTHF
溶液に、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニエ
ルマグネシウムブロミド(3,5-Bis(trifluoromethyl)ph
enylmagnesiumbromide)のTHF溶液20mol(20
mmol、1mol/l)を室温で加え12時間攪拌し
た。反応溶液に水を加え、有機物をクロロホルムで抽出
した。クロロホルムを減圧下で除去した後に、残さをカ
ラムクロマトグラフィーで精製し、4−(3,5−ビス
(トリフルオロメチル)フェニエル)キナルジン(4-
(3,5-Bis(trifluoromethyl)phenyl)quinaldine)2.5
0g(7mmol)を得た。次に4−(3,5−ビス
(トリフルオロメチル)フェニエル)キナルジン2.5
0g、N−ブロモスクシンイミド1.24g(7mmo
l)、過酸化ベンゾイル0.2g、四塩化炭素を窒素雰
囲気下で混合し、2時間還流した。四塩化炭素を減圧下
で除去した後に、残さをカラムクロマトグラフィーで精
製し、2−ブロモメチル−4−(3,5−ビス(トリフ
ルオロメチル)フェニル)キノリン(2-Bromomethyl-4-
(3,5-Bis(trifluoromethyl)phenyl)quinoline)2.1
7g(5mmol)を得た。
【0061】次に、この2−ブロモメチル−4−(3,
5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)キノリン
2.17g(5mmol)、亜リン酸トリエチルエステ
ル3.32g(20mmol)、トルエン3mlを混合
し、140℃で2時間攪拌した。過剰な亜リン酸トリエ
チルエステルとトルエンを真空下で除去し、Witti
g試薬を得た。このWittig試薬とピレンカルボキ
シアルデヒド1.15g(5mmol)のジメチルホル
ムアミド溶液を、室温、窒素雰囲気下で、t−ブトキシ
ドナトリウム0.96g(10mmol)とジメチルホ
ルムアミドの混合物に加え、室温で4時間攪拌した。反
応溶液に水を加え、有機物をクロロホルムで抽出した。
溶媒を減圧下で除去した後に、残さをカラムクロマトグ
ラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル)で精製
し、化学式(27)に示す化合物(3mmol)を得
た。
【0062】(実施例1−1)化学式(8)に示す化合
物を発光層とする有機EL素子を以下の工程により作製
した(構造は図1参照)。ガラス基板10上に第1電極
12としてITO電極を形成し、このITO電極上に有
機化合物層14を形成した。この有機化合物層14は、
正孔輸送層と発光層と電子輸送層の3層構造で、正孔輸
送層としてTPTEを真空蒸着により厚さ600Å形成
した。この上に、発光層として、基本構造が化学式
(2)で示される化学式(8)の有機化合物を600Å
蒸着した。さらに電子輸送層としてAlq3を厚さ60
0Å蒸着した。最後に、第2電極16としてMg/Ag
電極(9:1)を蒸着し、有機EL素子を作製した。
【0063】この実施例1−1に係る素子を室温、窒素
ガス雰囲気下で駆動させたところ、10mA/cm2
電界印加で400cd/m2 の発光輝度が得られた。発
光色は青色であった。
【0064】(実施例1−2)実施例1−1と同じ構成
で、発光層として化学式(8)に示す化合物の代わりに
化学式(10)に示す化合物を用いて有機EL素子を作
製した。
【0065】この実施例1−2に係る素子を室温、窒素
ガス雰囲気下で駆動させたところ、10mA/cm2
電界印加で450cd/m2 の発光輝度が得られた。発
光色は青緑色であった。
【0066】(実施例1−3)実施例1−1と同じ構成
で、発光層として化学式(8)に示す化合物の代わりに
化学式(11)を用いて素子を作製した。
【0067】この実施例1−3に係る素子を室温、窒素
ガス雰囲気下で駆動させたところ、10mA/cm2
電界印加で500cd/m2 の発光輝度が得られた。発
光色は青緑色であった。
【0068】(実施例1−4)実施例1−1と同じ構成
で、発光層として化学式(8)に示す化合物の代わりに
化学式(12)を用いて素子を作製した。
【0069】この実施例1−4に係る素子を室温、窒素
ガス雰囲気下で駆動させたところ、10mA/cm2
電界印加で400cd/m2 の発光輝度が得られた。発
光色は黄緑色であった。
【0070】(実施例1−5)実施例1−1と同じ構成
で、発光層として化学式(8)に示す化合物の代わりに
化学式(17)に示す化合物を用いて素子を作製した。
この素子を室温、窒素ガス雰囲気下で駆動させたとこ
ろ、10mA/cm2 の電界印加で550cd/m2
発光輝度が得られた。発光色は青色であった。
【0071】(実施例1−6)実施例1−1と同じ構成
で、発光層として化学式(8)に示す化合物の代わりに
化学式(24)に示す化合物を用いて素子を作製した。
【0072】この実施例1−6に係る素子を室温、窒素
ガス雰囲気下で駆動させたところ、10mA/cm2
電界印加で450cd/m2 の発光輝度が得られた。発
光色は赤色であった。
【0073】(実施例1−7)実施例1−1と同じ構成
で、発光層として化学式(8)に示す化合物の代わりに
化学式(27)を用いて素子を作製した。
【0074】この実施例1−7に係る素子を室温、窒素
ガス雰囲気下で駆動させたところ、10mA/cm2
電界印加で600cd/m2 の発光輝度が得られた。発
光色は青色であった。
【0075】(比較例1−1)実施例1−1と同じ構成
で、発光層として化学式(8)に示す化合物の代わりに
キノリン単体を用いて素子の作製を試みた。しかし、キ
ノリンの薄膜が結晶化してしまい、素子を作製しても発
光は観測されなかった。
【0076】(比較例1−2)実施例1−1と同様に、
ガラス基板上に第1電極としてITO電極を形成し、I
TO電極上に有機化合物層として正孔輸送層と発光層
(電子輸送層兼用)を形成した。正孔輸送層としてはT
PTEを真空蒸着により600Åの厚さに形成した。こ
の上に発光層兼電子輸送層としてAlq3を厚さ600
Å蒸着して形成した。最後に第2電極としてMg/Ag
電極(9:1)を蒸着し、有機EL素子を作製した。
【0077】この比較例1−2に係る素子を室温、窒素
ガス雰囲気下で駆動させたところ、10mA/cm2
電界印加で300cd/m2 の発光輝度であった。発光
色は緑色であった。
【0078】以上の比較からも明らかなように、本実施
形態1に係る有機化合物を有機EL素子の有機化合物層
の発光材料として用いることにより、発光輝度の向上、
発光色の調整が達成されることがわかる。
【0079】なお、以上説明した実施形態1、実施例1
においてR1〜R6の全てが同一の置換基である必要はな
く、同様にR7〜R11の全てが同一の置換基である必要
はない。
【0080】[実施形態2]次に、本発明の有機EL素
子の有機化合物層14に用いられる実施形態2の有機化
合物について説明する。
【0081】本実施形態2に係る有機化合物は、以下の
化学式(3)
【化29】 に示すような構造を備える。この有機化合物は、骨格構
造として、キノリン環に、所望置換基で置換されたアミ
ノ基を置換した構造を備えている。化学式(3)におい
て、アミノ基のR27およびR28に芳香環を置換すること
により実用的な発光波長、発光輝度を持つ材料を得るこ
とができる。
【0082】化学式(3)に示す化合物において式中R
21〜R26は互いに独立していて、水素原子、ハロゲン原
子、アルキル基、アリール基、アルコシキ基、アミノ
基、シアノ基、ニトロ基、エステル基、カルボキシル基
およびそれらの誘導体が適用可能であり、これらの基は
さらに所望置換基で置換された置換体であっても良い。
またR21とR22、R22とR23、R23とR24、R24
25、R25とR26は互いに結合した芳香族環あるいは脂
肪族環でも良く、またこれら芳香族環あるいは脂肪族環
は、所望の置換基で置換された置換体であっても良い。
結合した芳香族環あるいは脂肪族環は、ベンゼン環、ナ
フタレン環のような炭素と水素だけからなるものだけで
なく、環にヘテロ原子を含むものでも良い。ヘテロ原子
としては窒素、硫黄、酸素、ケイ素等があげられる。
【0083】また化学式(3)において、R27およびR
28は、芳香族性の置換基およびそれらの誘導体が適用可
能であり、さらにこれらの基が所望置換基で置換された
置換体であっても良い。
【0084】このR27とR28としては、2つが同一の基
でも良いし、異なる種類の基を用いても良い。
【0085】R27及びR28に用いる芳香族環としては、
ベンゼン環、ナフタレン環のような炭素と水素だけから
なる芳香族環だけでなく、芳香環にヘテロ原子を含むも
のでも良い。ヘテロ原子としては窒素、硫黄、酸素、ケ
イ素等があげられる。これらR27及びR28に使用可能な
具体的な芳香族環としては、ベンゼン環、ナフタレン
環、アントラセン環、フェナントレン環、ピレン環、ピ
リジン環、キノリン環、アクリジン環、チオフェン環な
どがあり、さらに、これらの芳香族環が所望置換基で置
換されている置換体も使用可能である。
【0086】R27とR28が同じ構造をとる化合物は、所
望の化合物に対応するキノリン骨格を持つ8−アミノキ
ノリンと、アミノ基に置換したい芳香族のハロゲン化物
をCuを触媒として反応させることにより合成できる。
【0087】また、R27とR28が異なる構造をとる化合
物は、所望の化合物に対応するキノリン骨格を持つ8−
アミノキノリンをアミド化し、これにまずR27又はR28
の一方に置換したい芳香族のハロゲン化物を、Cuを触
媒として反応させる。その後アミド基を脱保護した後、
もう一方に、置換したい芳香族のハロゲン化物をCuを
触媒として反応させることにより合成できる。
【0088】A.化学式(3)の有機化合物におけるR
27およびR28の影響 (Ai)R27及びR28として芳香族環を用いるが、その芳香
環の環の数は、環の数が多くなるほど化合物のガラス転
移温度Tg又は融点が向上する。Tg又は融点につい
て、芳香族環が1つであるベンゼン環の場合(式30)
【化30】 2つであるナフタレン環(式31)の場合
【化31】 3つであるアントラセン環(式32)の場合
【化32】 についてそれぞれ実際に調べた。その結果、Tgあるい
は融点は、ベンゼン環(式30)<ナフタレン環(式3
1)<アントラセン環(式32)の順に高くなった。従
って、より環の数の多い有機化合物を用いることによ
り、有機材料の耐熱性が高くなり発光時の発熱による劣
化が抑えられ、発光寿命が長くなることがわかる。
【0089】(Aii)R27およびR28として芳香族環を用
いるが、この芳香族環が置換体である場合にその置換基
の及ぼす影響について述べる。
【0090】(Aii-1)上記化学式(30)に示すような
芳香環に置換基の付かない構造の場合には、発光波長は
緑色である。
【0091】(Aii-2)実施形態2の上記(Aii-1)に対し、
芳香族環に電子吸引性の置換基が置換した場合には、発
光波長が短くなり、発光色は青色となる。また、材料の
蛍光量子収率も向上するために素子化したときの発光強
度が強くなり、低電圧駆動が可能となるために素子にか
かる負担が少なくなり、素子の寿命が向上する。この電
子吸引性の基としては、例えば、ハロゲン原子、ニトロ
基、シアノ基、カルボニル基、エステル基やこれらが置
換したアルキル基やアリール基があげられる。具体的に
は、例えば下記のような化学式(33)、(34)、
(35)
【化33】
【化34】
【化35】 に示す構造があげられる。
【0092】(Aii-3)上記(Aii-2)と反対に、R27および
28の芳香環に、電子供与性の基が置換した構造では、
発光波長が長くなり、これまでに発光が困難であった赤
色の発光が実現できる。電子供与性の基としては、例え
ばアルキル基で置換したアミノ基、アミノ基、アルコキ
シ基、アルキル基、アルキルチオ基等があげられる。具
体的には、例えば下記のような化学式(36)、(3
7)、(38)
【化36】
【化37】
【化38】 に示す構造があげられる。
【0093】B.化学式(3)の有機化合物におけるR
21〜R26の影響 (Bi)キノリン環の置換基R21〜R26も、化学式(3)の
有機化合物に対して、アミノ基の置換基R27およびR28
と同様の効果を与える。
【0094】(Bi-1)つまり、R21〜R26として、下記の
化学式(39)、(40)
【化39】
【化40】 のように電子吸引性の基を用いると、発光波長が短くな
る。電子吸引性の基としては上記実施形態2の(Aii-2)
に例示した基と同様である。
【0095】(Bi-2)反対に、R21〜R26として、下記の
化学式(41)
【化41】 のように電子供与性の基を用いると、発光波長が長くな
る。電子供与性の基としては上記(Aii-3)に例示した基
と同様である。
【0096】(Bii)次に、R21〜R26にかさ高い脂肪族
基又は芳香環を置換したときの効果を述べる。R21〜R
26としてこれらの基を用いた構造をとることにより、有
機化合物はかさ高くなり、有機化合物層を構成する場合
に薄膜化して用いたときの層のアモルファス性が向上す
る。これにより有機EL素子としての安定性が向上し、
素子寿命が伸びる。かさ高い脂肪族置換基としては、キ
ノリン骨格と2級あるいは3級の炭素により結合する置
換基が適用可能である。例えば、R21〜R26に用いられ
るこの置換基の炭素数は3以上、好ましくは4以上であ
る。具体的にはイソプロピル基、イソブチル基、ter
t−ブチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基な
どがあげられる。また、これらの基はさらに他の置換基
で置換された置換体であっても良い。R21〜R26として
かさ高い脂肪族基を用いた例としては、下記の化学式
(42)、(43)
【化42】
【化43】 に示すようなtert−ブチル基や、シクロヘキシル基
を備える構造があげられる。
【0097】R21〜R26として、芳香族基を用いた場
合、キノリン環と、置換した芳香環(R21〜R26)がね
じれた状態となり、化合物全体として対称性がくずれる
ため、有機化合物層の材料として用いた場合にアモルフ
ァス性が増し、素子の安定性が向上する。R21〜R26
して芳香族基を用いた例としては、下記化学式(44)
【化44】 のような構造があげられる。
【0098】
【実施例2】次に、基本構造が上記化学式(3)で表さ
れる有機化合物の合成例と、その有機化合物を用いて形
成した有機EL素子について説明する。
【0099】(i)化学式(30)に示す8−ジフェニ
ルアミノキノリン(8-Diphenylaminoquinoline)の合成 窒素雰囲気下でデカヒドロナフタレン(Decahydronapht
halene)5g、8−アミノキノリン(8-Aminoquinolin
e)4.32g(30mmol)、ヨウ化ベンゼン(Iod
obenzene)5.5g(27mmol)、KOH 1.7
g(30mmol)、銅粉末(Cupper powder)0.2
g、18−クラウン(Crown)−6を0.1gを混合
し、160℃で4時間攪拌した。デカヒドロナフタレン
を真空下で除去し、残さをカラムクロマトグラフィー
(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=4/1)で精製
し、化学式(30)で示す8−ジフェニルアミノキノリ
ン1.0g(3.4mmol、収率25%)を得た。
【0100】(ii)化学式(35)に示す8−ビス
(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルアミノ
キノリン(8-Bis(3,5-bis(trifluoromethyl))phenylami
noquinoline)の合成 窒素雰囲気下で、デカヒドロナフタレン5g、8−アミ
ノキノリン4.32g(30mmol)、3,5−ビス
(トリフルオロメチル)ブロモベンゼン(3,5-Bis(trif
luoromethyl)bromobenzene)4.7g(27mmo
l)、KOH 1.7g(30mmol)、銅粉末0.
3g、18−クラウン−6を0.1gを混合し、140
℃で3時間攪拌した。デカヒドロナフタレンを真空下で
除去し、残さをカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:
ヘキサン/酢酸エチル=4/1)を用いて、化学式(3
5)に示す8−ビス(3,5−ビス(トリフルオロメチ
ル)フェニルアミノキノリン0.5g(0.9mmo
l、収率7%)を得た。
【0101】(iii)化学式(36)に示す8−ビス
(4−ジメチルアミノフェニル)アミノキノリン(8-Bi
s(4-dimethylaminophenyl)aminoquinoline)の合成 窒素雰囲気下でデカヒドロナフタレン5g、8−アミノ
キノリン4.32g(30mmol)、4−ブロモジメ
チルアミノベンゼン(4-Bromodimethylaminobenzene)
5.0g(27mmol)、KOH 1.7g(30m
mol)、銅粉末0.5g、18−クラウン−6を0.
1gを混合し、160℃で16時間攪拌した。デカヒド
ロナフタレンを真空下で除去し、残さをカラムクロマト
グラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=2/
3)で精製し、化学式(36)の8−ビス(4−ジメチ
ルアミノフェニル)アミノキノリン1.2g(3.1m
mol、収率23%)を得た。
【0102】(実施例2−1)上記化学式(30)に示
す有機化合物を発光層とする有機EL素子を以下の工程
により作製した(構造は図1参照)。ガラス基板10上
に第1電極12としてITO電極を形成し、このITO
電極上に有機化合物層14を形成した。この有機化合物
層14は、正孔輸送層と発光層と電子輸送層の3層構造
で、正孔輸送層としてTPTEを真空蒸着により厚さ6
00Å形成した。この上に、発光層として、基本構造が
化学式(3)で示される化学式(30)の有機化合物を
600Å蒸着した。さらに電子輸送層としてAlq3を
厚さ600Å蒸着した。最後に、第2電極16としてM
g/Ag電極(9:1)を蒸着し、有機EL素子を作製
した。
【0103】この実施例2−1に係る素子を室温、窒素
ガス雰囲気下で駆動させたところ、10mA/cm2
電界印加で500cd/m2 の発光輝度が得られた。発
光色は緑色であった。
【0104】(実施例2−2)実施例2−1と同じ構造
で、発光層として上記化学式(30)に示す有機化合物
に代えて化学式(35)に示す有機化合物を用いて素子
を作製した。
【0105】この実施例2−2に係る素子を室温、窒素
ガス雰囲気下で駆動させたところ、10mA/cm2
電界印加で600cd/m2 の発光輝度が得られた。発
光色は青色であった。
【0106】(実施例2−3)実施例2−1と同じ構造
で、発光層として上記化学式(30)に示す有機化合物
に代えて化学式(36)で示す有機化合物を用いて素子
を作製した。
【0107】この実施例2−3に係る素子を室温、窒素
ガス雰囲気下で駆動させたところ、10mA/cm2
電界印加で400cd/m2 の発光輝度が得られた。発
光色は赤色であった。
【0108】(比較例2−1)実施例2−1と同じ構造
で、発光層として上記化学式(30)に示す有機化合物
の代わりにキノリン単体を用いて素子の作製を試みた
(上述の比較例1−1と同じ)。しかし、キノリン単体
では、有機薄膜が結晶化してしまい、素子を作製しても
発光は観測されなかった。
【0109】(比較例2−2)実施例2−1と同様に、
ガラス基板上に第1電極としてITO電極を形成し、I
TO電極上に有機化合物層として正孔輸送層と発光層
(電子輸送層兼用)を形成した。正孔輸送層としてはT
PTEを真空蒸着により600Åの厚さに形成した。こ
の上に発光層兼電子輸送層としてAlq3を厚さ600
Å蒸着して形成した。最後に第2電極としてMg/Ag
電極(9:1)を蒸着し、有機EL素子を作製した(上
述の比較例1−2と同じ)。
【0110】この比較例1−2に係る素子を室温、窒素
ガス雰囲気下で駆動させたところ、10mA/cm2
電界印加で300cd/m2 の発光輝度であった。発光
色は緑色であった。
【0111】以上の実施例2−1〜2−3と、比較例2
−1及び2−2との対比より明らかなように、本実施形
態2に係る有機化合物を有機EL素子の有機化合物層の
発光材料として用いることにより、実施形態1と同様
に、発光輝度の向上、発光色の調整が達成されることが
わかる。
【0112】なお、以上説明した実施形態2、実施例2
において、R21〜R26の全てが同一の置換基である必要
はない。
【0113】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、陽極及
び陰極と、これらに挟まれる一層又は複数層の有機化合
物層とを備える有機電界発光素子において、有機化合物
層のうちの少なくとも一層として上記化学式(1)又は
化学式(2)又は化学式(3)で表される構造の有機化
合物を用いる。これらの有機化合物は、その置換基R1
〜R6、R7〜R11、R21〜R26、R27及びR28として所
望の置換基を導入することで、発光波長の調整ができ、
また発光輝度を向上させることが可能となる。また、例
えばかさ高い基を導入することなどにより、ガラス転移
温度Tgを高めることができ、有機化合物層に用いた場
合に、層のアモルファス性を向上でき、素子の安定性及
び長寿命化を図ることも可能となる。このため、既に提
案されている発光色についてもより高輝度で安定な発光
材料として利用でき、さらに、所望の基を選択すること
で、従来のキノリンでは実現できなかった青色系統や赤
色系統の安定な発光材料として用いることも可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の有機EL素子の構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
10 透明基板(ガラス基板)、12 第1電極(IT
O電極)、14 有機化合物層(発光層、正孔輸送層/
発光層、正孔輸送層/発光層/電子輸送層)、16 第
2電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 洋充 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 渡辺 修 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 森 朋彦 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 時任 静士 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 3K007 AB02 AB04 AB11 CA01 CB01 DA01 DB03 EB00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極及び陰極と、これらに挟まれる一層
    又は複数層の有機化合物層とを備える有機電界発光素子
    において、 前記有機化合物層のうちの少なくとも一層が下記化学式
    (1) 【化1】 で表される有機化合物を含むことを特徴とする有機電界
    発光素子。
  2. 【請求項2】 陽極及び陰極と、これらに挟まれる一層
    又は複数層の有機化合物層とを備える有機電界発光素子
    において、 前記有機化合物層のうちの少なくとも一層が下記化学式
    (2) 【化2】 で表される有機化合物を含むことを特徴とする有機電界
    発光素子。
  3. 【請求項3】 陽極及び陰極と、これらに挟まれる一層
    又は複数層の有機化合物層とを備える有機電界発光素子
    において、 前記有機化合物層のうちの少なくとも一層が下記化学式
    (3) 【化3】 で表される有機化合物を含むことを特徴とする有機電界
    発光素子。
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