JP2000259038A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2000259038A
JP2000259038A JP11062429A JP6242999A JP2000259038A JP 2000259038 A JP2000259038 A JP 2000259038A JP 11062429 A JP11062429 A JP 11062429A JP 6242999 A JP6242999 A JP 6242999A JP 2000259038 A JP2000259038 A JP 2000259038A
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Japan
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image forming
abnormality
forming apparatus
infrared
detecting means
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JP11062429A
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English (en)
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Katsumi Takahashi
克実 高橋
Takayuki Kawakami
尊之 川上
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面温度検出手段が有する温度補償手段の出
力信号と赤外線検出手段の出力信号とに基づいて、赤外
線検出手段の異常を検知することができ、従って、表面
温度検出手段の故障に対して迅速な対処が可能であり信
頼性が向上した画像形成装置を提供する。 【解決手段】 画像形成装置は、赤外線を検出してその
量を電気信号に変換する赤外線検出手段41a、41b
と、赤外線検出手段41a、41bの温度補償を行うた
めの温度補償手段42a、42bとを有し、定着回転体
31a、31bの表面温度に応じた表面温度信号を出力
する表面温度検出手段40a、40bと、表面温度検出
手段40a、40bからの表面温度信号に基づき加熱手
段32a、32bを駆動して定着回転体31a、31b
の表面温度を制御することができる温度制御手段と、温
度補償手段42a、42bの出力に基づく信号に対する
赤外線検出手段41a、41bの出力に基づく信号を観
測することによって赤外線検出手段41a、41bの異
常を検知する異常検知手段と、を有する構成とされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電子写真方
式或は静電記録方式を用い、現像剤により記録材上に未
定着のトナー像を形成し、その後該未定着トナー像を定
着装置にて加熱、加圧することによ記録材上に定着す
る、例えば複写機、プリンタなどとされる画像形成装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式或は静電記録方式の
画像形成装置が知られている。図10は、電子写真方式
を用いた従来の画像形成装置の主要部の一例を示す。
【0003】電子写真方式の画像形成装置は、像担持体
としての、例えばドラム状とされる電子写真感光体(以
下、「感光ドラム」と呼ぶ。)10を矢印方向に回転可
能に有しており、画像形成動作が開始すると、該感光ド
ラム10の表面を一次帯電手段11が一様に帯電する。
その後、例えばレーザ光とされる露光Lにより感光ドラ
ム10の表面は画像情報に応じて露光され、該表面に静
電潜像が形成する。この静電潜像は、感光ドラム10の
回転に伴い、現像器12と対向する現像位置にて、現像
器12が有する現像剤(トナーを含む。)によって可視
化され、感光ドラム10上にトナー像が形成する。
【0004】一方、例えば給紙カセット17に収容され
た記録材Pが、感光ドラム10上のトナー像の形成に同
期するようにして、感光ドラム10と転写手段13とが
対向する転写位置まで搬送され、感光ドラム10上のト
ナー像がこの記録材P上に転写される。
【0005】その後、転写により未定着のトナー像を担
持した記録材Pは定着装置30まで搬送され、この定着
装置30が記録材Pを加熱、加圧することによって、未
定着トナー像は記録材P上に定着し、永久画像となる。
こうして画像形成がなされた記録材Pは、その後画像形
成装置外に排出される。又、転写が終了した後に感光ド
ラム10上に残留する転写残トナーなどは、クリーニン
グ装置14が除去し、画像形成装置は繰り返し画像形成
を行うことができる。
【0006】上記従来の画像形成装置にて用いられる定
着装置30は、定着回転体として、例えば加熱手段を内
部に有する加熱定着回転体と、これに当接回転するよう
に設けられる加圧定着回転体とを有し、これらは例えば
ローラ状の定着ローラ31a、及び加圧ローラ31bと
される。
【0007】尚、従来、加熱手段を加圧定着回転体にも
設けることが可能であり、即ち、定着ローラ31a及び
加圧ローラ31bは同じ形状、構成とすることもできる
し、又異なる形状、構成とすることもできる。
【0008】従来、例えば上記の定着ローラ31aの表
面温度を検出するためにサーミスタ100が用いられて
いる。しかし、サーミスタ100を用いて定着ローラ3
1aの表面温度を検出する場合、定着ローラ31aとサ
ーミスタ100とが接触するため、定着ローラ31aと
サーミスタ100の両者が摩耗するという欠点がある。
【0009】そこで、サーミスタ100のような接触型
の表面温度検出手段に代わりに、赤外線温度センサなど
とされる非接触型の表面温度検出手段が検討されてい
る。
【0010】次に、図11を参照して、非接触型の表面
温度検出手段である赤外線温度センサによる温度の検出
原理について説明する。図11は赤外線温度センサを模
式的に示す。
【0011】赤外線温度センサ40は、内部に赤外線検
出手段を有しており、この赤外線検出手段はサーモパイ
ルにて形成される。サーモパイル41は入射される赤外
線量に応じた電圧を出力することができる。このサーモ
パイル41の出力電圧は、赤外線温度センサ40自身の
温度変化により変動する。従って、赤外線温度センサ4
0自身の温度を検出し、サーモパイル41の温度補償を
行うための温度補償手段として、赤外線温度センサ40
の内部にサーミスタ42を設ける。こうして、赤外線温
度センサ40は、サーモパイル41の出力と共にサーミ
スタ42からの信号をも検出できる構成とされる。
【0012】定着回転体の表面温度を検出するために、
このような非接触型の表面温度検出手段、即ち、赤外線
温度センサ40を用いることで、定着回転体と赤外線温
度センサ40の両者は摩耗しないため、これらの高寿命
化が図れるという利点を有している。更に、赤外線温度
センサは高応答性や高感度性を有し、汎用性が期待され
る定着回転体の表面温度検出手段である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】赤外線検出手段41を
用いることで非接触にて定着回転体の表面温度を検出す
ることができる赤外線温度センサ40は、上記のような
利点を有する。しかしながら、赤外線温度検出手段41
自体の異常を検知し、その故障に迅速に対処できるとい
う信頼性を確立しなければ、赤外線温度センサ40を用
いた定着回転体の表面温度検出は実現することができな
い。
【0014】例えば、定着ローラ31aの温度制御にお
いて、何らかの原因により赤外線温度センサ40によっ
て検出された定着ローラ31aの表面温度が常に低いと
判断され続ける場合、定着ローラ31aの表面温度を上
昇されるための制御、即ち、定着ローラ31aが有する
加熱手段の稼動が行われ続け、定着ローラ31aの損傷
を引き起こし、最悪の場合には画像形成装置の破壊に至
る。又、これとは逆に、赤外線温度センサ40による定
着ローラ31aの表面温度が常に高いと判断され続け、
定着ローラ31aの表面温度を下降させるための制御、
即ち、加熱手段の稼動が停止し続ける場合、記録材P上
に転写されたトナー像の定着不良を引き起こす。
【0015】そこで、赤外線温度センサ40が定着回転
体の表面温度に応じて出力する表面温度信号が正常であ
るか否かを調べ、異常が認められた場合には直ちに赤外
線温度センサ40の故障であると判断する手段が必要と
される。
【0016】従って、本発明の目的は、表面温度検出手
段が有する温度補償手段の出力信号と赤外線検出手段の
出力信号とに基づいて、赤外線検出手段の異常を検知す
ることができ、従って、表面温度検出手段の故障に対し
て迅速な対処が可能であり信頼性が向上した画像形成装
置を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、
記録材上に形成した未定着トナー像を、加熱手段を有す
る定着回転体を用いて前記記録材に定着し永久画像を得
る画像形成装置において、赤外線を検出してその量を電
気信号に変換する赤外線検出手段と、前記赤外線検出手
段の温度補償を行うための温度補償手段とを有し、前記
定着回転体の表面温度に応じた表面温度信号を出力する
表面温度検出手段と;前記表面温度検出手段からの前記
表面温度信号に基づき前記加熱手段を駆動して前記定着
回転体の表面温度を制御することができる温度制御手段
と;前記温度補償手段の出力に基づく信号に対する前記
赤外線検出手段の出力に基づく信号を観測することによ
って前記赤外線検出手段の異常を検知する異常検知手段
と;を有することを特徴とする画像形成装置である。
【0018】本発明の一実施態様によると、前記異常検
知手段は、予め決定された所定時間当たりの、前記温度
補償手段の出力に基づく信号の変化に対する、前記赤外
線検出手段の出力に基づく信号の変化を観測することに
よって前記赤外線検出手段の異常を検知する。
【0019】又、本発明の好ましい実施態様によると、
前記異常検知手段は、前記赤外線検出手段の出力に基づ
く信号として、前記赤外線検出手段の出力に基づく信号
に逐次積分処理を施したデータを用いて前記赤外線検出
手段の異常を検知する。
【0020】本発明の他の実施態様によると、前記異常
検知手段が前記赤外線検出手段の異常を検知すると、前
記温度制御手段は前記加熱手段の駆動を停止できる。
【0021】本発明の他の実施態様によると、前記画像
形成装置は、使用者に画像形成装置の状態を報知する表
示手段を更に有し、前記異常検知手段は、前記赤外線検
出手段の異常を検知したときに前記表示手段に前記赤外
線検出手段の異常を報知する。
【0022】又、本発明の好ましい実施態様によると、
前記異常検知手段は、前記画像形成装置の動作におい
て、前記所定時間内に前記定着回転体の表面温度が変化
するよう設定されているタイミングで、前記赤外線検出
手段の異常検知を行う。
【0023】更に、本発明の好ましい実施態様による
と、前記表面温度検出手段は前記定着回転体の表面に対
して非接触に設けられ、前記赤外線検出手段はサーモパ
イルであり、前記温度補償手段は、サーミスタである。
又、好ましくは、前記定着回転体は加熱定着回転体又は
加圧定着回転体であり、前記定着回転体は、ローラ状で
ある。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る画像形成装置
を図面に則して更に詳しく説明する。
【0025】実施例1 図1に、本発明に係る画像形成装置の一実施例の概略構
成を示す。本実施例によると、本発明は、電子写真方式
のデジタル複写機にて具現化されるが、本発明は、これ
に限定されるものではなく、アナログ式複写機、カラー
複写機、プリンタなど、電子写真方式を用いた任意の画
像形成装置、又、静電記録方式の画像形成装置に適用可
能である。
【0026】図1の画像形成装置は、リーダ部Rとプリ
ンタ部Gとに大別される。リーダ部Rは、原稿を載置す
る原稿台2、該原稿台2に載置された原稿を原稿台2に
押圧する原稿圧板1、原稿の画像面に光を照射する光源
3、原稿の画像面からの反射光をCCDにより光電変換
し、得られた電気信号に対して種々の画像処理を行う画
像処理部6、及び斯かる画像処理部6に反射光を導くミ
ラー群4及びレンズ5を主要な構成部材としている。
【0027】画像処理部6は、CCDによる光電変換の
他、A/D変換、S/H、シェーディング補正、マスキ
ング補正、変倍、LOG変換などの画像処理機能を有し
ている。
【0028】リーダ部Rは、次のように動作する。即
ち、原稿台2に原稿を、画像面が原稿台2側に向くよう
にして載置し、これを原稿圧板1で押さえる。光源3
は、光を照射しながら矢印Y方向に移動し、原稿の画像
面に光を走査させる。画像面からの反射光像は、ミラー
群4及びレンズ5を介して画像処理部6が有するCCD
上に結像し、ここで電気信号に光電変換される。電気信
号となった画像信号は、画像処理部6において、種々の
画像処理が施された後、後述するプリンタ部Gに送出さ
れる。
【0029】プリンタ部Gは、図1に示すように、像担
持体としてのドラム状の電子写真感光体、即ち、感光ド
ラム10を矢印方向に回転可能に支持している。感光ド
ラム10の円周に沿って、一次帯電手段としての一次帯
電器11が備えられており、該感光ドラム10の表面を
一様に帯電する。
【0030】次に、リーダ部Rからの電気信号化された
画像信号は、レーザ駆動回路7によって、露光手段とし
てのレーザ素子8を駆動する信号に変換され、レーザ素
子8が該信号に従って発光するレーザ光Lをポリゴンス
キャナ9が感光ドラム10上を走査することによって該
表面を露光し、感光ドラム10の表面に静電潜像が形成
する。
【0031】この静電潜像は、感光ドラム10の回転に
伴って現像器12と対向する現像位置に至り、現像器1
2が備える現像ローラ12aが静電潜像まで担持搬送す
る現像剤(トナーを含む。)によって可視化され、感光
ドラム10上にトナー像が形成する。
【0032】又、プリンタ部Gには、記録材Pを給送す
るために、搬送路24、給紙カセット17、給紙ローラ
18、搬送ローラ19などが備えられており、給紙カセ
ット17に収容された記録材Pが、感光ドラム10上の
トナー像の形成に同期するようにして、感光ドラム10
と転写帯電器13とが対向する転写位置まで搬送され
る。プリンタ部Gには、更にマルチ用紙送り装置21が
設けられており、このマルチ用紙送り装置21からは、
紙送り経路が概略直線であることから、材料、大きさな
どの性状の異なる種々の記録材Pを画像形成装置内に供
給することができる。
【0033】このようにして転写位置まで搬送されてき
た記録材P上に、転写手段としての転写帯電器13の作
用により、感光ドラム10上のトナー像が静電的に転写
される。
【0034】その後、転写により未定着のトナー像を担
持した記録材Pは、定着前ベルト20によって定着装置
30まで搬送され、詳しくは後述するが、定着装置30
が備える、定着回転体としての定着ローラ31a、及び
加圧ローラ31bがそれぞれ矢印方向に当接回転するこ
とにより記録材Pを加熱、加圧し、未定着トナー像は記
録材P上に定着し、永久画像となる。
【0035】こうして画像形成がなされた記録材Pは、
その後画像形成装置外に排出される。又、転写が終了し
た後に感光ドラム10上に残留する転写残トナーなど
は、クリーニング装置14が除去し、補助帯電器15が
感光ドラム10の表面を除電して、更に前露光ランプ1
6が感光ドラム10上の残留電荷を除去する。こうして
画像形成装置は繰り返し画像形成を行うことができる。
【0036】次に、図2をも参照して、本実施例の画像
形成装置の動作を更に説明する。図2は、本実施例の画
像形成装置の主要部を模式的に示す。
【0037】本実施例の画像形成装置は、CPU(中央
演算処理装置)を内包するシステムコントローラ50
が、画像形成動作などの種々の動作を統轄的に制御す
る。
【0038】システムコントローラ50は、図2に示す
ように、リーダ部Rの一部を構成し、原稿からの反射光
を電気信号に変換する光電変換を行う画像入力部51、
及びレーザ駆動回路7を制御することでレーザ素子8を
駆動し、感光ドラム10上に静電潜像を形成する。ここ
で、レーザ駆動回路7は、画像処理部6を介して入力さ
れた画像情報に基づき、半導体レーザ(レーザ素子)8
を変調駆動する。
【0039】図2にて理解されるように、本実施例によ
ると定着装置30は、定着回転体として、内部に加熱手
段であるハロゲンヒータ32a、32bを備える一対の
定着回転体、即ち、加熱定着回転体及び加圧定着回転体
を互いに押圧するように設けて構成される。本実施例で
は、定着回転体はローラ形状の定着ローラ31a、及び
加圧ローラ31bとされる。
【0040】又、本実施例の画像形成装置は、定着ロー
ラ31a、及び加圧ローラ31bの外表面の温度を検出
するための表面温度検出手段として、定着ローラ31
a、及び加圧ローラ31bが放射する赤外線を検出し、
その赤外線量を温度に変換して測定する非接触型の表面
温度検出手段である赤外線温度センサ40a、40bを
有する。本実施例では、赤外線温度センサ40a、40
bは、定着ローラ31a、及び加圧ローラ31bの長手
方向中央部、即ち、記録材Pの搬送方向に直交する方向
の中央部の表面温度を検出する位置に、それぞれの表面
に対して非接触に対向配置される。
【0041】詳しくは後述するが、本実施例の画像形成
装置は、これら赤外線温度センサ40a、40bによっ
て検出される定着ローラ31a、及び加圧ローラ31b
の表面温度に基づいて、加熱手段であるハロゲンヒータ
32a、32bをON/OFF駆動し、その表面温度制
御を行う。
【0042】図3は、本実施例の赤外線温度センサ40
aの構造をより詳しく示す。赤外線温度センサ40bも
同一構造であるので、赤外線温度センサ40aについて
のみ説明する。
【0043】図3に示すように、赤外線温度センサ40
aは、定着ローラ31aからの放射熱に対応する赤外線
だけを赤外線温度センサ40a内部に照射させ、その赤
外線量を検出して温度に変換するように構成される。
【0044】即ち、赤外線温度センサ40aは、赤外線
検出手段としてのサーモパイル41aを有している。サ
ーモパイル41aは、入射される赤外線量に応じた電圧
を出力することができる。又、定着ローラ31aからサ
ーモパイル41aに至る赤外線入射路のサーモパイル4
1aの手前には、赤外通過フィルタ及び集光レンズ43
aが設けられており、定着ローラ31aの表面の決めら
れた領域のみから放射される決められた波長領域(赤外
線)のみを検出することができる。
【0045】サーモパイル41aは熱電対にて構成され
おり、この熱電対の赤外線が照射されて発熱する側をホ
ットジャンクション、発熱させない側をコールドジャン
クションとして、その温度差を電圧として出力するもの
である。従って、コールドジャンクション側の温度、即
ち、赤外線温度センサ40a自身の温度を検出する必要
がある。そこで、サーモパイル41aの温度補償手段と
して、サーミスタ42aが備えられる。
【0046】ここで、サーモパイル41aの出力電圧に
対する、被測定体温度(定着ローラ31a表面温度)、
及び赤外線温度センサ40a自身の温度の関係は次式に
て表わされる。
【0047】E=A(Tx4−Ta4) ・・・(1) E :サーモパイル出力電圧(V) Tx:被測定体の温度(K) Ta:赤外線温度センサ自身の温度(K) A :定数 上式を用い、サーモパイル41aの出力電圧E、及び赤
外線温度センサ40a自身の温度Taを測定した結果に
基づいて、被測定体、即ち、定着ローラ31aの温度を
算出することができる。
【0048】更に、赤外線温度センサ40aは、図3に
示す素子に加えて、図4に示すアンプ回路などを有し、
一体的に形成される。即ち、サーモパイル41aからの
出力電圧は極めて低いので(8mV/200℃)、これ
をA/D変換レベルまで増幅する必要があり、本実施例
ではサーモパイル出力端子44aからのサーモパイル出
力Piに対して、アンプ回路47aによって約1000
倍のゲインをかけた出力Poとする。
【0049】又、赤外線温度センサ40a自体の温度を
測定するサーミスタ42aは、温度に従って、その抵抗
値を変化するのみであるので、この抵抗値変化を電圧変
化に変換するために、サーミスタ出力端子45aからの
サーミスタ出力Miは、回路49aにおいて直流5V電
源に接続された抵抗によって、電圧としての出力Moと
する。
【0050】これらサーモパイル41a、サーミスタ4
2aからの出力電圧Po及びMo、即ち、定着ローラ3
1aの表面温度に応じた表面温度信号は、図2に示すA
/D変換器48aによってA/D変換され、その後その
信号はシステムコントローラ50に入力される。システ
ムコントローラ50は、この信号から、上述の式(1)
に基づく演算を行い、定着ローラ31aの表面温度を算
出する。
【0051】図2より理解されるように、以上のように
して得られた定着ローラ31a、及び加圧ローラ31b
の温度データに基づき、それぞれの定着ローラ31a、
及び加圧ローラ31bが所望の温度となるように、CP
Uを内包するシステムコントローラ50が統轄的にハロ
ゲンヒータ32a、32bのON/OFF制御を行う。
【0052】本実施例では、システムコントローラ50
の制御指令によりヒータ制御部33がハロゲンヒータ3
2a、32bへの給電をON/OFFする。ハロゲンヒ
ータ32a、32bがAC駆動であるので、ヒータ制御
部33は内部にSSRを内蔵し、システムコントローラ
50からの制御指令に基づいて、ヒータ供給用のAC電
源のON/OFFを行う。
【0053】即ち、本実施例によると、定着ローラ31
a、31bの表面温度を制御する温度制御手段としての
機能は、画像形成装置の動作を統轄的に制御するシステ
ムコントローラ50に包含されている。しかし、本発明
は、これに限定されるものではない。
【0054】次に、赤外線温度センサ40aが有するサ
ーモパイル41a、及びサーミスタ42aからの出力信
号の変化につて説明する。尚、加圧ローラ31bの表面
温度を検出する赤外線温度センサ40bについても同様
であるので、以下、赤外線温度センサ40aにつてのみ
説明する。
【0055】図5(a)は、画像形成動作に伴うサーモ
パイル41aの出力電圧Po(以下、「サーモパイル出
力電圧」と呼ぶ。)を示し、図5(b)は、それと同時
に出力されるサーミスタ42aの出力電圧Mo(以下、
「サーミスタ出力電圧」と呼ぶ。)を示す。図5(a)
及び図5(b)は、定着ローラ31aが停止時から、複
数の記録材Pへの定着を実施し、画像形成動作を終了す
るまでの定着ローラ31aの表面温度変化に対応してお
り、縦軸は出力電圧値、横軸は経過時間を示す。尚、本
実施例では、サーモパイル出力電圧、サーミスタ出力電
圧ともにA/D変換後のデータであるとして説明する。
【0056】一般に、定着ローラ31aの表面温度は、
目標温度にて一定となるように制御される。従って、画
像形成動作が開始される前は、定着ローラ31aの表面
温度はほぼ一定に保たれており、サーモパイル出力電圧
Poも図5(a)に示すように一定に保たれる。
【0057】しかし、画像形成動作が開始し、記録材P
上が定着装置30に搬送されて定着動作が開始すると、
同図の時間軸中ほどのように、定着ローラ31aの表面
温度検出値には振幅が発生する。これは、記録材Pが、
規定の間隔を開けて順次定着装置30に搬送されてくる
ためである。
【0058】つまり、定着ローラ31a、及び加圧ロー
ラ31bが記録材Pを挟持し、記録材Pを加熱して未定
着トナー像を定着している状態では、定着ローラ31a
の表面温度が一時的に下がり、定着ローラ31a、及び
加圧ローラ31bが記録材Pを挟持せず、記録材Pを加
熱していない間、即ち、記録材Pと続く記録材Pの間隔
に相当する状態では、定着ローラ31aの温度はもとの
温度に戻ろうとするためである。
【0059】ここで、図5(a)に示すように、サーモ
パイル出力電圧に対して、サーモパイルに進入する電気
ノイズ、及び定着ローラ31aの表面温度分布の乱れが
重畳される。又、上記したように、記録材Pが間隔を開
けて定着装置30に搬送されてくることに起因して、定
着ローラ31aの表面温度には振幅が生じる。これら
は、赤外線温度センサ40aの出力を用いて定着ローラ
31aの表面温度を算出する際に、その結果が誤差を含
んだり、振動して不安定となる原因となる。
【0060】そこで、本実施例では、図5(a)に示し
たデータに対して逐次積分演算(ローパス処理)を施し
て、サーミパイル41aに進入する電気ノイズ、定着ロ
ーラ31aの表面温度分布の乱れ成分、及び振幅を除去
する。図6(a)は、図5(a)のサーモパイル出力電
圧Poに逐次積分演算(ローパス処理)を施したデータ
Po′(以下、「サーモパイル出力電圧の積分値」と呼
ぶ。)を示す。本実施例では、このようにサーモパイル
41aの出力信号に積分演算を施したデータを用いて、
定着ローラ31aの温度制御、及び後述するサーモパイ
ル41aの異常検知を行う。ここで、積分演算は、サー
モパイル出力電圧PoをA/D変換器A/D変換したデ
ータを、CPUを有するシステムコントローラ50が逐
次演算することで行う。
【0061】次に、図6を参照して、赤外線温度センサ
40aが正常或は異常であることの判断方法を説明す
る。図6(a)はサーモパイル出力電圧の積分値P
o′、又図6(b)はサーミスタ出力電圧Moのそれぞ
れの画像形成動作に伴う変化の一例を示す。図中縦軸は
出力電圧値、横軸は経過時間を示す。
【0062】先ず、非接触型の表面温度検出手段である
赤外線温度センサ40aがその内部に有するサーモパイ
ル(赤外線検出手段)41aが正常である場合、例え
ば、図6中に示す区間T1のようにサーミスタ(温度補
償手段)42aの出力電圧Moが増加すると、サーモパ
イル出力電圧の積分値Po′は減少する。
【0063】即ち、後述して詳しく説明するが、所定時
間間隔毎に検出されるデータの内、n番目のデータであ
るサーミスタ出力電圧Mo(n)が、所定時間Δt
(s)前、つまりx個前のデータであるサーミスタ出力
電圧Mo(n−x)と比べて増加しており、Mo(n)
−Mo(n−x)>0である場合、サーモパイル出力電
圧の積分値Po′(n)は、所定時間Δt(s)前のデ
ータであるPo′(n−x)と比較して減少する。
【0064】又、図6に示す区間T2のようにサーミス
タ出力電圧Mo(n)が、所定時間Δt(s)前のサー
ミスタ電圧Mo(n−x)と比べて減少しており、Mo
(n)−Mo(n−x)<0である場合、サーモパイル
出力電圧の積分値Po′(n)は、Δt(s)前のデー
タであるPo′(n−x)と比較して増加する。
【0065】従って、例えば区間T1或は区間T2にお
いて、所定時間Δt(s)におけるサーミスタ出力電圧
Moの変化(増加或は減少)とサーモパイル出力電圧の
積分値Po′の変化とが対応しないことを検出すること
によって、サーモパイル41aが異常であると判断し、
赤外線温度センサ40aの故障を検知することができ
る。
【0066】例えば、区間T1及び区間T2におけるサ
ーミスタ出力電圧Moの変化に対するサーモパイル出力
電圧の積分値Po′の変化を検出することに基づいてな
される、サーモパイル41aが正常であるか、異常であ
るかの判断を表1に示す。
【0067】即ち、所定時間Δt(s)間にサーミスタ
出力電圧Moが増加する区間T1においては、サーモパ
イル出力電圧の積分値Po′が増加するか或は変わらな
いことを検出することによって、サーモパイル41aが
異常であると判断できる。又、所定時間Δt(s)にお
けるサーミスタ42aの出力電圧値が減少する区間T2
においては、サーモパイル出力電圧の積分値Po′が減
少するか或は変わらないことを検出することによって、
サーモパイル41aが異常であることを検知することが
できる。
【0068】
【表1】 サーモパイル41aの異常検知における誤検知を避ける
ために、サーモパイル41a及びサーミスタ42aの出
力電圧値の変化を検出するタイミング、即ち、モニタタ
イミングは、好ましくは画像形成装置の電源投入時(立
ち上げ時)とする。即ち、通常、電源投入時には、所定
時間Δt(s)間にサーミスタ42aの出力電圧値が減
少し、従って、もしサーモパイル41aが正常であるな
ら、その時のサーモパイル出力電圧の積分値Po′は必
ず増加する。図7は、画像形成装置の電源投入時のサー
ミスタ出力電圧Moと、サーモパイル出力電圧の積分値
Po′の変化の様子を示す。
【0069】ここで、サーミスタ出力電圧Mo、及びサ
ーモパイル出力電圧の積分値Po′の変化を検出するた
めに比較するデータが何秒前のデータであるかを決定す
る所定時間Δt(s)は、その変化検出に適当であるよ
うに制御される。
【0070】又、本実施例によると、サーモパイル41
aの異常を検知するためのモニタタイミングの決定、所
定時間Δt(s)の決定、及び電圧値変化をモニタして
異常検知するため諸制御は、システムコントローラ50
内のCPUが割り込みシーケンスにて逐次実施している
定着ローラ31aの温度制御の直後に、同じくCPUが
割り込みシーケンスにて行う。
【0071】次に、図8を参照して、定着ローラ31a
の温度制御のアルゴリズムの一実施例を説明する。定着
ローラ31aの温度制御は、非接触型の表面温度検出手
段である赤外線温度センサ40aの出力する定着ローラ
31aの表面温度信号に基づいてシステムコントローラ
50のCPUが割り込みシーケンスにて100ms毎に
行う。
【0072】先ず、定着ローラ31aに対する温度制御
が開始される(ステップ1)。定着ローラ31aの表面
温度信号である、赤外線温度センサ40aからのサーモ
パイル出力電圧Poとサーミスタ出力電圧Moを検出す
る(ステップ2)。検出したサーモパイル出力電圧Po
を逐次積分し、サーモパイル出力電圧の積分値Po′を
得る(ステップ3)。
【0073】こうして得られたサーモパイル出力電圧の
積分値Po′とサーミスタ出力電圧Moに基づいて、定
着ローラ31aの表面温度Txを先述した式(1)に従
って算出する(ステップ4)。又、サーモパイル出力電
圧の積分値Po′とサーミスタ出力電圧Moとを、シス
テムコントローラ50が有するCPUと接続されている
RAM(読み出し書き込み記憶装置)(図示せず)に逐
次格納する(ステップ5)。
【0074】次に、定着ローラ31aの表面温度Tx
が、ハロゲンヒータ32aをONとする必要がある温度
Tonまで低下しているか否かを判断し(ステップ
6)、Tonまで低下している場合には、定着ローラ3
1a内のハロゲンヒータ32aをONとし(ステップ
7)、再び定着ローラ31aの表面温度データ検出に戻
る(ステップ2)。
【0075】又、定着ローラ31aの表面温度Txがハ
ロゲンヒータ32aをONとする必要がある温度Ton
よりも高い温度である場合(ステップ6)、ハロゲンヒ
ータ32aをOFFとする必要がある温度Toff以上
であるか否かを判断し(ステップ8)、Toff以上で
ある場合には、この定着ローラ31aの表面温度Txを
Toff以上まで上昇させハロゲンヒータ32aをOF
Fとし(ステップ9)、再び定着ローラ31aの表面温
度データ検出に戻る(ステップ2)。
【0076】更に、定着ローラ31aの表面温度Txが
Ton、Toffの間の温度であった場合は(ステップ
8)、定着ローラ31aの温度調整するハロゲンヒータ
32aの過剰なON/OFFを避けるために、ハロゲン
ヒータ32aのON/OFF切り替えは行わず、定着ロ
ーラ31aの表面温度信号の検出に戻る(ステップ
2)。即ち、Ton、Toffの間の温度は、温度調整
の不感帯領域である。以上のようにして、定着ローラ3
1aの温度制御が行われる。
【0077】続いて、図9を参照して、赤外線温度セン
サ40aが具備するサーモパイル41aの異常検知のア
ルゴリズムの一実施例を説明する。
【0078】サーモパイル41aの異常検知シーケンス
は、100ms毎に割り込みシーケンスにて行われてい
る図8に示した定着ローラ31aの温度制御が終了する
と、直ちに続いて開始される(ステップ1)。
【0079】定着ローラ31aの温度制御シーケンスに
おいてRAMに保存されたサーモパイル出力電圧の積分
値Po′及びサーミスタ出力電圧Moからそれぞれの変
化を検知するために、互いに所定時間Δt(s)だけ時
間的隔たりのあるサーモパイル出力電圧の積分値Po′
としてX1及びX2、又同じくΔt(s)だけ間隔を置
いたサーミスタ出力電圧MoとしてA1及びA2を、そ
れぞれシステムコントローラ50内のCPUと接続され
たRAMに保存する(ステップ2)。
【0080】ここで、n個目のデータであるサーモパイ
ル出力電圧積分値Po′(n)をX2として、nより5
0個前のデータであるサーモパイル出力電圧の積分値P
o′(n−50)をX1として保存する。又同様にし
て、n個目のデータであるサーミスタ42aの出力電圧
Mo(n)をA2として、nより50個前のデータであ
るサーミスタ42aの出力電圧Mo(n−50)をA1
として保存する。本実施例によると、サーモパイル出力
電圧の積分値Po′及びサーミスタ出力電圧Moのがそ
れぞれRAMに保存される定着ローラ31aの表面温度
制御の割り込みシーケンスが100(ms)毎に行われ
るので、n番目のデータであるPo′(n)及びMo
(n)の50個前のデータであるPo′(n−50)及
びMo(n−50)は、それぞれ5(s)前のデータと
なる。即ち、ここでは、サーモパイル41a及びサーミ
スタ42aの出力信号の変化を検出するための所定時間
Δt(s)は5(s)となる。
【0081】続くサーモパイル41aの異常検知のシー
ケンスにおいて、誤検知することなくサーモパイル41
a及びサーミスタ42aの出力信号の変化を検知するこ
とができるモニタタイミングであるか否かを判別する
(ステップ3)。即ち、サーミスタ出力電圧Moが必ず
変化し、サーミスタ出力電圧Moの変化検出用に保存し
たデータA1とA2とが等しくない、つまり、A1≠A
2であるか否かを判別する。ステップ3にてモニタタイ
ミングではないと判断された場合には、再びサーモパイ
ル出力電圧の積分値Po′及びミスタ出力電圧Moの変
化を検出するためのデータX1、X2、A1、A2を保
存するステップ2戻る。
【0082】一方、ステップ3にてモニタタイミングで
あると判断された場合、即ち、A1≠A2であった場
合、続いてA2−A1<0であるか否か、即ち、サーミ
スタ42aの出力電圧Mo(n)が、出力電圧Mo(n
−50)に比べて減少したか否かを比較し(ステップ
4)、減少していた場合は、X2−X1>0であるか否
か、即ち、サーモパイル出力電圧の積分値Po′(n)
がPo′(n−50)に比べて正常に増加しているか否
かを比較し(ステップ5)、増加している場合はX1、
X2、A1、A2を保存するステップ2に戻る。ここ
で、ステップ5の判断にて、サーモパイル41aの出力
電圧の積分値が増加していなかった場合には、ハロゲン
ヒータ32aをOFFとする(ステップ7)。
【0083】又、ステップ4にてA2−A1<0ではな
いと判断された場合、即ち、サーミスタ出力電圧Mo
(n)が出力電圧Mo(n−50)に比べて増加した場
合、続いて、X2−X1<0であるか否か、即ち、サー
モパイル出力電圧の積分値Po′(n)がPo′(n−
50)に比べて正常に減少しているか否かを比較し(ス
テップ6)、減少していればX1、X2、A1、A2を
保存するステップ2に戻る。ここで、サーモパイル41
aの出力電圧の積分値が減少していなかった場合は、ハ
ロゲンヒータ32aをOFFとする(ステップ7)。
【0084】このようにして、ステップ7にてハロゲン
ヒータ32aをOFFさせた場合には、その後サーモパ
イル41aの異常、或は非接触型の表面温度検出手段で
ある赤外線温度センサ40自体の故障を、画像形成装置
の状態を使用者に報知するために画像形成装置の操作パ
ネル上に設けられる表示手段(図示せず)に表示して使
用者に報知し(ステップ8)、サーモパイル41aの異
常検知シーケンスを終了する(ステップ9)。
【0085】以上、本発明によると、赤外線温度センサ
40a、40bが有するサーモパイル41a、41bの
異常を、サーミスタ42a、42bの出力信号の変化に
対するサーモパイル41a、41bの変化を検出するこ
とによって容易に検知することが可能である。
【0086】尚、以上の説明から明らかなように、本実
施例では、サーモパイル(赤外線検出手段)41aの異
常を検知する異常検知手段としての機能は、画像形成装
置の諸動作を統轄的に制御するCPUを有したシステム
コントローラ50に包含されている。しかし、本発明は
これに限定されるものではない。
【0087】又、本発明の好ましい実施例として、サー
モパイル出力信号を逐次積分演算処理し、その結果を用
いて定着ローラ31aの温度制御、及びサーモパイル4
1aの異常検知を行うことを説明したが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、本発明を実施する画像形成
装置の状況に応じて、例えばサーモパイル出力信号を直
接用いることも可能であり、更に所望の信号処理を施す
ことも可能であり、適宜決定される。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像形成
装置は、記録材上に形成した未定着トナー像を、加熱手
段を有する定着回転体を用いて記録材に定着し永久画像
を得る画像形成装置において、赤外線を検出してその量
を電気信号に変換する赤外線検出手段と、赤外線検出手
段の温度補償を行うための温度補償手段とを有し、定着
回転体の表面温度に応じた表面温度信号を出力する表面
温度検出手段と、表面温度検出手段からの表面温度信号
に基づき加熱手段を駆動して定着回転体の表面温度を制
御することができる温度制御手段と、温度補償手段の出
力に基づく信号に対する赤外線検出手段の出力に基づく
信号を観測することによって赤外線検出手段の異常を検
知する異常検知手段と、を有する構成とされるので、表
面温度検出手段が有する赤外線検出手段の出力信号と温
度補償手段の出力信号とに基づいて赤外線検出手段の異
常を検知することができ、従って、表面温度検出手段の
故障に対して迅速な対処が可能であり信頼性が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施例を示す概
略構成図である。
【図2】本発明に係る画像形成装置の主要部の一実施例
を示すブロック図である。
【図3】本発明に従う非接触型の表面温度検出手段の部
分断面図である。
【図4】本発明に従う非接触型の表面温度検出手段が備
える増幅回路などの概略回路図である。
【図5】本発明に従う非接触型の表面温度検出手段が有
する(a)赤外線検出手段(サーモパイル)、及び
(b)温度補償手段(サーミスタ)の出力電圧変化の一
例をそれぞれ示すグラフ図である。
【図6】本発明に従う非接触型の表面温度検出手段が有
する(a)赤外線検出手段(サーモパイル)の出力電圧
の積分値、及び(b)温度補償手段(サーミスタ)の出
力電圧変化の一例をそれぞれ示すグラフ図である。
【図7】画像形成装置の電源投入時における、赤外線検
出手段(サーモパイル)の出力電圧の積分値、及び温度
補償手段(サーミスタ)の出力電圧の変化の一例をそれ
ぞれ示すグラフ図である。
【図8】本発明に従う定着回転体の温度制御の一実施例
を示すフロー図である。
【図9】本発明に従う、赤外線検出手段(サーモパイ
ル)の異常検知の手順の一実施例を示すフロー図であ
る。
【図10】従来の画像形成装置の一例を示す概略構成図
である。
【図11】非接触型の表面温度手段(赤外線温度セン
サ)の温度検出原理を説明するための模式図である。
【符号の説明】
10 感光ドラム 11 一次帯電器 12 現像器 13 転写帯電器 14 クリーニング装置 30 定着装置 31a 定着ローラ(定着回転体、加熱定
着回転体) 31b 加圧ローラ(定着回転体、加圧定
着回転体) 40a、40b 赤外線温度センサ(表面温度検出
手段) 41a、41b サーモパイル(赤外線検出手段) 42a、42b サーミスタ(温度補償手段)
フロントページの続き Fターム(参考) 2C061 AP04 AQ06 AS02 BB17 HH01 HJ10 HV02 HV19 HV24 HV34 2H027 DA12 DA38 DA50 DE04 EA12 EC20 ED25 EE02 EE07 EF06 EF09 EK03 GB07 HA02 HA10 HA13 2H033 AA18 AA42 BA31 BA32 BA34 BB01 BB28 CA07 CA34

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録材上に形成した未定着トナー像を、
    加熱手段を有する定着回転体を用いて前記記録材に定着
    し永久画像を得る画像形成装置において、 赤外線を検出してその量を電気信号に変換する赤外線検
    出手段と、前記赤外線検出手段の温度補償を行うための
    温度補償手段とを有し、前記定着回転体の表面温度に応
    じた表面温度信号を出力する表面温度検出手段と、 前記表面温度検出手段からの前記表面温度信号に基づき
    前記加熱手段を駆動して前記定着回転体の表面温度を制
    御することができる温度制御手段と、 前記温度補償手段の出力に基づく信号に対する前記赤外
    線検出手段の出力に基づく信号を観測することによって
    前記赤外線検出手段の異常を検知する異常検知手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記異常検知手段は、予め決定された所
    定時間当たりの、前記温度補償手段の出力に基づく信号
    の変化に対する、前記赤外線検出手段の出力に基づく信
    号の変化を観測することによって前記赤外線検出手段の
    異常を検知することを特徴とする請求項1の画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】 前記異常検知手段は、前記赤外線検出手
    段の出力に基づく信号として、前記赤外線検出手段の出
    力に基づく信号に逐次積分処理を施したデータを用いて
    前記赤外線検出手段の異常を検知することを特徴とする
    請求項1又は2の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記異常検知手段が前記赤外線検出手段
    の異常を検知すると、前記温度制御手段は前記加熱手段
    の駆動を停止できることを特徴とする請求項1、2又は
    3の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記画像形成装置は、使用者に画像形成
    装置の状態を報知する表示手段を更に有し、前記異常検
    知手段は、前記赤外線検出手段の異常を検知したときに
    前記表示手段に前記赤外線検出手段の異常を報知する表
    示を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項
    に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記異常検知手段は、前記画像形成装置
    の動作において、前記所定時間内に前記定着回転体の表
    面温度が変化するよう設定されているタイミングで、前
    記赤外線検出手段の異常検知を行うことを特徴とする請
    求項2〜5のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記表面温度検出手段は、前記定着回転
    体の表面に対して非接触に設けられることを特徴とする
    請求項1〜6のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記赤外線検出手段は、サーモパイルで
    あることを特徴とする請求項1〜7のいずれかの項に記
    載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記温度補償手段は、サーミスタである
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれかの項に記載の
    画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記定着回転体は、加熱定着回転体又
    は加圧定着回転体であることを特徴とする請求項1〜9
    のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記定着回転体は、ローラ状であるこ
    とを特徴とする請求項10の画像形成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006301012A (ja) * 2005-04-15 2006-11-02 Canon Inc 温度検出装置、温度制御装置、画像形成装置、制御方法、及びプログラム
JP2008139472A (ja) * 2006-11-30 2008-06-19 Konica Minolta Business Technologies Inc 定着装置および画像形成装置
US11294312B2 (en) 2020-03-03 2022-04-05 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Image forming apparatus to accurately determine temperature of heating member

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