JP4828207B2 - 画像形成装置及び定着装置の加熱制御方法 - Google Patents

画像形成装置及び定着装置の加熱制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、記録媒体上のトナー像を加熱加圧により当該記録媒体に定着させる定着装置に関する。またこのような定着装置を備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ、デジタル複合機等の画像形成装置、及び定着装置の加熱制御方法に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置においては、感光体ドラムに形成したトナー画像を記録媒体である転写紙に転写し、その後、定着装置の加熱ローラと称される定着ローラにより加熱処理を施すことで記録媒体に画像を定着させている。定着装置は、ハロゲンヒータや電磁誘導加熱材などの発熱部材により加熱される定着ローラ(以下、加熱手段を備えたローラを定着ローラと称する)と、この定着ローラに対向配置される加圧ローラを圧接してニップ部と呼ばれる相互圧接部を形成し、このニップ部にトナー像が転写された記録媒体を通して加熱するものである。
定着ローラには、接触型の温度センサとしてのサーミスタを接触させるように配置し、サーミスタにより定着ローラの温度を測定し、定着ローラの表面温度が一定となるように発熱部材の温度を制御することで、定着ローラの温度ムラによる定着不良を防止している。しかし、電源ON後の1枚目の印字時で、転写紙及びトナーが冷えた状態で印字した場合に、定着時に定着ローラの熱を転写紙に伝達してしまうため、ニップ部分の温度が低下し、定着ムラが発生する問題がある。特に低温環境下で印字を行った場合のニップ部の温度低下が顕著で、定着ムラが発生しやすくなる。
一般的にはこのような温度低下を防止するために、定着ローラの肉厚を厚くして熱容量を大きくすることで、通紙による温度低下を防止することは可能である。しかし定着ローラの肉厚を厚くすると発熱時に所定温度に達するまでの起動時間がかかり、電源を投入してから、印字可能となるまでに時間を要してしまい、使用者の使い勝手が損なわれる問題がある。この起動時間を早くするための方法として、加圧ローラに補助ヒータを持たせて通紙による温度低下分を補充する方法もあるが、この場合ヒータコスト及び供給電源容量、更には補助ヒータを駆動するためのドライバ等が必要となり、コストが増加すると共に、余分なエネルギーを消費してしまう問題がある。
そこで、例えば特許文献1には、ハロゲン電球から照射される赤外線を用いて、定着ローラと転写紙を加熱することで、定着ローラの表面温度の一時的な低下を防止することが提案されている。また、特許文献2には、ヒートパイプを用いて中間転写体及びトナーを過熱することで表面温度の一時的な低下を防止することが提案されている。
一方、一般的に上記温度低下を防止するために、定着ローラの肉厚を厚くして熱容量を大きくすることにより通紙による温度低下を防止することは可能である。しかし、定着ローラの肉厚を厚くすると、発熱時に所定温度に達するまでの起動時間がかかり、電源を投入してから、印字可能となるまでに時間を要し、使用者の使い勝手が損なわれる。そこで、起動時間を早くする方法として、加圧ローラに補助ヒータを持たせて、通紙による温度低下分を補充する方法も提案されている。しかしながら、この場合、ヒータコスト及び供給電源容量更には補助ヒータを駆動するためのドライバ等必要となり、コストが増加すると共に、余分なエネルギーを消費してしまう問題がある。
このため定着ローラの肉厚を薄くすることで、発熱時に所定温度に達するまでの起動時間を短縮する必要があるが、前述したように、特に低温環境下での1枚目の印字時で、転写紙及びトナーが冷えた状態で印字した場合に、ニップ部分の温度が低下し、定着ムラが発生する問題がある。この場合の温度変化は過渡応答的に変化してしまうため、温度変化後にサーミスタによって温度を検知しても、実際に加熱温度を上げて、温度が目標到達温度に達するまでに時間を要してしまい、応答時間的に追従できない。
特開平9−54519号公報 特開平11−65330号公報
上記従来技術のように、ヒートパイプもしくはその他の手段で事前に転写紙、トナーあるいは中間転写体を加熱し、定着時の一時的な温度低下を防止することも、上記と同様にコストが増加するとともに、それらを構成するための装置面積も増加する問題がある。
このため、定着ローラの肉厚を薄くすることで、発熱時に所定温度に達するまでの起動時間を短縮する必要があるが、前述したように、転写紙やトナーが冷えた状態で印字した場合に、ニップ部分の温度が低下し、定着ムラが発生する問題がある。この場合の温度変化は過渡応答的に変化してしまうため、サーミスタによる温度制御では応答時間的に追従制御できない。
本発明はこのような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、定着ローラの表面温度の一時的な低下による画質の低下や低温環境下での画質低下を抑制することである。
前記目的を達成するため、本発明の第1の手段は、記録媒体上に形成されたトナー像を加熱して定着させるための定着ローラ及びヒータを含む加熱手段を有する定着装置を備えた画像形成装置において、前記記録媒体を搬送する熱伝導率の高い金属で構成された搬送ローラの回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記回転速度検出手段によって検出された前記搬送ローラの回転速度から前記記録媒体の表面温度を推定し、推定された当該記録媒体の表面温度から定着時に低下する前記定着ローラの温度変化量を推定した結果に基づいて当該定着ローラの加熱制御量を決定すると共に、当該決定された加熱制御量に従って当該搬送ローラの回転速度に応じた前記ヒータの温度制御を行う制御手段と、を備えたことを特徴とする。
第2の手段は、第1の手段において、前記回転速度検出手段は、前記搬送ローラの1回転毎に信号を出力するセンサと、所定の周期における前記センサの信号出力をカウントするカウント手段とから構成されたことを特徴とする。
第3の手段は、第2の手段において、前記センサは、前記搬送ローラのうち従動側の従動ローラに設けられたことを特徴とする。
第4の手段は、第3の手段において、前記センサは、前記従動ローラの軸に設けられた遮光部材と、前記遮光部材の1回転毎の遮光状態を検出する検出手段とから構成されたことを特徴とする。
第5の手段は、第1の手段において、前記回転速度検出手段は、前記搬送ローラの軸に同軸上に設けられた光を透過する複数スリットを有するディスクと、前記ディスク上のスリットを検出する毎に信号を出力するスリット検出手段と、所定の周期における前記スリット検出手段の信号出力をカウントするカウント手段とから構成されたことを特徴とする。
第6の手段は、第1の手段〜第5の手段の何れか1つの手段において、前記制御手段は、前記搬送ローラの回転速度情報から演算を行うことによって、前記記録媒体としてのシートの表面温度、前記加熱手段の温度変化量の推定及び前記加熱制御量決定を行うことを特徴とする。
第7の手段は、第1の手段〜第6の手段の何れか1つの手段において、前記搬送ローラの回転速度情報によって決められる前記加熱制御量を予め記憶した記憶手段を備、前記制御手段は、前記回転速度検出手段によって得られた前記搬送ローラの前記回転速度情報に対して、前記記憶手段内のテーブル値に基づいて前記加熱制御量を決定することを特徴とする。
第8の手段は、第1の手段〜第の手段の何れか1つの手段において、前記加熱手段は、ハロゲンヒータで構成されたことを特徴とする。
第9の手段は、第1の手段〜第の手段の何れか1つの手段において、前記加熱手段は、電磁誘導加熱手段で構成されたことを特徴とする。
第10の手段は、記録媒体上に形成されたトナー像を加熱して定着させるための定着ローラ及びヒータを含む加熱手段を有する定着装置の加熱制御方法において、回転速度検出手段によって前記記録媒体を搬送する熱伝導率の高い金属で構成された搬送ローラの回転速度を検出するステップと、制御手段によって前記検出された前記搬送ローラの回転速度から前記記録媒体の表面温度を推定するステップと、前記制御手段によって前記推定された前記記録媒体の表面温度から定着時に低下する前記定着ローラの温度変化量を推定するステップと、前記制御手段によって前記推定した前記温度変化量の結果に基づいて前記定着ローラの加熱制御量を決定するステップと、前記制御手段によって前記決定された前記加熱制御量に従って前記搬送ローラの回転速度に応じた前記ヒータの温度制御を行うステップと、を有することを特徴とする。
第11の手段は、第10の手段において、前記回転速度検出手段によって前記回転速度が検出される前記搬送ローラは、従動側の従動ローラであることを特徴とする。
後述の実施の形態において、記録媒体(シート)は転写紙207に、加熱手段は定着ローラ201及びヒータ203に、定着装置は符号121に、搬送ローラはレジストローラ149及び従動ローラ150(151)に、回転速度検出手段はタイマ704とセンサ302あるいは401に、制御手段はCPU701に、カウント手段はタイマ704に、遮光部材はフラグ302aに、検出手段は発光素子302bと受光素子302cに、スリット検出手段は発光素子401bと受光素子401cに、記憶手段はROM702にそれぞれ対応する。
本発明によれば、熱伝導率の高い金属で構成された搬送ローラである定着ローラの表面温度の一時的な低下による画質の低下や低温環境下での画質低下を未然に防止することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は本発明の実施形態に係る画像形成装置全体のシステム構成の概略を示す図である。本実施形態における画像形成装置は、複写機能とこれ以外の機能、例えばプリンタ機能やファクシミリ機能等を有する複合機の場合を例に取っている。この複合機は、図示しない操作部のアプリケーション切り替えキーにより複写機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能を適宜切り替えて選択することが可能である。複写機能の選択時には複写モードとなり、プリンタ機能の選択時にはプリントモードとなり、ファクシミリモードの選択時にはファクシミリモードとなる。
本画像形成装置はモノクロ画像形成用のもので、本体100と、この本体100の上部に設置された書込みユニット118と、この書込みユニット118上に設置された画像読取装置106と、更にその上に設置された自動原稿送り装置(以下、「ADF」と称する)101とから基本的に構成されている。
複写モードでは、次のように動作する。ADF101は、原稿台102に画像面が上になるように原稿束が置かれ、操作部(図示しない)上のスタートキーが押下されると、一番下の原稿が給送ローラ103、給送ベルト104によってコンタクトガラスからなる原稿台105上の所定の位置に給送される。ADF101は1枚の原稿の給送完了毎に原稿枚数をカウントアップするカウント機能を有する。コンタクトガラス105上の原稿は、画像入力手段としての画像読取装置106によって画像情報が読み取られた後に、給送ベルト104、排送ローラ107によって排紙台108上に排出される。
原稿セット検知器109によって原稿台102上に次の原稿があることが検知された場合には、同様に原稿台102上の一番下の原稿が給紙ローラ103、給送ベルト104によってコンタクトガラス105上の所定の位置に給送される。これら給送ローラ103、給送ベルト104及び排送ローラ107は搬送モータ(図示しない)によって駆動される。
画像読取装置106は、コンタクトガラス105上の原稿を照射する2つのランプ128で照明しながら副走査方向に移動し、その過程で原稿をライン走査し、その反射光を第1ミラー129、第2ミラー130、第3ミラー131により所定の方向に反射させ、画像を縮小結像させるレンズユニット132を介して、光電変換装置であるCCDイメージセンサ133により読み取る。
この画像読取装置106によって原稿から読み込まれた画像データは、図示しない画像処理手段を介して書込み手段としての書込みユニット118によって原稿画像に対応した光書込みを行い、感光体ドラム117に静電潜像を形成する。書込みユニット118は、レーザ発光装置134、fθレンズ135、反射ミラー136等で構成されている。なお、露光光源としてはレーザ光としているがこれに限ったものではなく、例えばLEDアレイ等でも良い。
本体100は、感光体ドラム117、現像装置119、定着装置121、排紙ユニット122、第1〜第3給紙装置110〜112、縦搬送ユニット116等から構成されている。感光体ドラム117は、図示しない帯電器により一様に帯電された後に書込みユニット118からの光情報で露光されて静電潜像が形成される。この感光体ドラム117上の静電潜像は現像装置119により現像されてトナー像となる。
感光体ドラム117の下方には搬送ベルト120が配設されている。この搬送ベルト120は、記録媒体である転写紙の搬送手段及び転写手段を兼ねており、電源(図示しない)から転写バイアスが印加され、縦搬送ユニット116から搬送され、レジストローラ149によって送り出された転写紙207を感光体ドラム117の周速と同じ速度で搬送しながら、感光体ドラム117上のトナー像を転写紙207に転写させる。転写紙207上のトナー像206(図2)は定着装置121により定着され、排紙ユニット122から排紙トレイ123に排出される。感光体ドラム117はトナー像転写後に図示しないクリーニング装置によりクリーニングされる。ここで、感光体ドラム117、帯電器、書込みユニット118、現像装置119、転写手段は画像データにより画像を転写紙上に形成する画像形成手段を構成している。感光体ドラム117は、メインモータにより一定速度で回転駆動される。また、感光体ドラム117に転写紙207を送り込む経路には、レジストローラ149を含む搬送ローラ対が設けられている。これらの搬送ローラ対は一方が駆動ローラであり、他方が従動ローラである。図1においてはレジストローラ149における従動ローラを符号150で示し、搬送ローラ対の従動ローラを符号151で示す。
排紙ユニット122には、両面搬送路が設けられている。すなわち、排紙ユニット122の途中から搬送ローラ対124により送り込まれる反転搬送路125と、反転搬送路125で反転した転写紙を再度縦搬送ユニット116側に搬送する画像形成側搬送路126と、反転した転写紙を再度排紙ユニット122側に戻す排紙搬送路127とが配置されている。この両面搬送路により転写紙の両面に画像を形成したり、画像が形成された面を下にして排紙トレイ123に排紙することができる。
給紙手段としての第1給紙装置110、第2給紙装置111、第3給紙装置112は、選択された時に各々第1トレイ113、第2トレイ114、第3トレイ115に積載された転写紙を給紙し、転写紙は縦搬送ユニット116によって感光体117に当接する位置まで搬送される。
本発明においては、給紙手段における転写紙207の搬送経路内の従動ローラの少なくとも1つ(例えば、後述の従動ローラ150あるいは151など)に、従動ローラの回転速度を検出するための手段を設け、転写紙207を搬送中の従動ローラの回転速度を検出するようにしている。この検出手段については、後段で詳細を説明する。
なお、プリントモードでは、画像処理手段からの画像データの代りに外部からの画像データが書込みユニット118に入力されて、画像形成手段により転写紙上に画像が形成される。また、ファクシミリモードでは、上記画像読取装置106からの画像データが図示しないファクシミリ送受信部により相手に送信され、相手からの画像データがファクシミリ送受信部で受信されて画像処理手段からの画像データの代りに書込みユニット118に入力されることにより、画像形成手段により転写紙上に画像が形成される。
図2は定着装置121の概略構成を示す図である。この定着装置121では、定着部材としての定着ローラ201に、加圧部材としての加圧ローラ202が図示しない加圧手段により一定の加圧力で押し当てられている。加圧ローラ202は、この実施形態では、表面がシリコンゴム等の弾性部材からなり、所定の弾性を備えている。定着部材と加圧部材は、一般的にローラであることが多いので、図2にはローラで示したが、いずれか一方又は両方を無端ベルトなどで構成することもできる。この定着装置121には、AC電源の供給を受けることによって発熱する発熱源としてのハロゲンヒータや電磁誘導加熱装置などで構成されたヒータ203を有し、このヒータ203は定着ローラ201を加熱する任意の位置に設けられ、例えば図示するように、ヒータ203を定着ローラ201の内部に配置して、定着ローラ201を内側から加熱する。
定着ローラ201及び加圧ローラ202は図示しない駆動機構により回転駆動される。温度センサ205は、定着ローラ201の表面に接触するように配設され、定着ローラ201の表面温度(定着温度)を検知する。トナー206を担持した記録媒体としての転写紙207は、定着ローラ201と加圧ローラ202とのニップ部を通過する際に、定着ローラ201と加圧ローラ202による加熱及び加圧によりトナー206が溶着し、記録紙上に定着される。本実施形態では、以下に説明するように、温度センサ205の検出値に応じて、定着ローラ201の表面温度が一定となるように、ヒータ203の温度を制御し、定着ローラ201の温度ムラによる定着不良を防止している。
図3は転写紙温度による定着ローラ201と加圧ローラ202のニップ部分の温度変化を示すグラフで、(a)は常温環境下での温度変化を示し、(b)は低温環境下での温度変化を示している。すなわち、本体電源ONから定着ローラ201の表面温度が目標到達温度になるようにヒータ203の過熱状態を制御し、表面温度が目標値に達した後に印字制御を開始する。印字制御により通紙を行った場合に、常温環境下では、図3(a)のように、通紙による温度の変動が少ない状態であることが分かるが、低温環境下では、図3(b)のように、温度の変動が大きい状態であることが分かる。これは転写紙207及びトナー206が冷えた状態で通紙した場合に、定着時に定着ローラ201の熱を転写紙207に伝達してしまうためである。
これは前述のように定着ローラの肉厚と熱容量との関係に起因する。そこで、本発明では、
1)前述した縦搬送ユニット116のような転写紙の搬送経路内で転写紙207の搬送速度を検出する。
2)検出した搬送速度に基づいて転写紙207の温度変化をリアルタイムに推定する。
3)更に転写紙の温度から定着時に低下する温度を推定して事前に定着ローラ201の温度を補正(高めに制御する)する。
という工程を経て、定着ローラ201の肉厚が薄くても、ニップ部分の一時的な低下を防止するようにしている。
図4は搬送ローラの直径と温度との関係を示すグラフである。すなわち、一般的にはアルミニウム等熱伝導率の高い金属で搬送ローラは構成されており、金属ローラの場合、図4に示すように、温度が低ければローラの直径rが収縮し、温度が高ければローラの直径rが膨張する特性を有している。
一方、転写紙207の搬送速度Vと従動ローラのローラ直径r及び回転角速度ωには、以下の関係式が成り立つ。
ω=V/r
ここで転写紙207の搬送速度が一定であると、従動ローラのローラ直径rが小さくなると、従動ローラの回転角速度ωは大きくなり、従動ローラのローラ直径rが大きくなると、従動ローラの回転角速度ωは小さくなる。
これは言い換えると、図5に示すように、温度が低ければ従動ローラの回転速度は速くなり、温度が高ければ従動ローラの回転速度は遅くなる。図5は従動ローラの角速度と温度との関係を示すグラフである。
このことから、転写紙207の搬送経路内の搬送ローラのローラ回転速度を監視することによって転写紙207の温度を推定することが可能であることが分かる。更に経験的に転写紙207の温度によって、定着時にどの程度温度低下が発生するかを推定することもできるので、従動ローラの回転速度に応じて、加熱ヒータ203の温度を制御すれば通紙時の温度低下を未然に防止することが可能となる。
図6は従動ローラの一例を概略的に示す斜視図である。転写紙207の搬送路の1つである縦搬送ユニット116内の複数の搬送ローラ対のうちの1つの搬送ローラ対(ここではレジストローラ149)の従動ローラ150に回転速度検知するセンサ302を設けている。センサ302は、従動ローラ150の軸150aに取り付けられた従動ローラ150が1回転することを検知するためのフラグ302aと、このフラグ302aに光を当てるように配置された発光素子302bと、この発光素子302bからの光を受光するように配置された受光素子302cとから構成され、発光素子302bからの光が回転するフラグ302aによって遮光されることで、フラグ302aの回転を検知する所謂フォトインタラプタ形式のセンサである。フラグ302aによって回転を検出すると、センサ302からパルス信号が出力される。
図7は定着装置の温度制御回路を示すブロック図である。この温度制御回路は、図示しない外部装置から入力される画像データの受信及び制御コマンドの送受信制御をはじめ、本画像形成装置全体の制御を行うCPU701、プログラムが格納されたROM702、ワークメモリとして使用されるRAM703、時間計測を行うタイマ704、ヒータ制御信号を生成するPWMコントローラ705、及びヒータ駆動回路706から構成されている。CPU701、ROM702、RAM703、タイマ704、PWMコントローラ705等はバスを介して相互に接続され、CPU701からの指示によりデータのリードライト処理及び制御の実行を可能としている。
縦搬送ユニット116内の従動ローラ150に取り付けられているセンサ302の出力は、CPU701の割り込みに入力されている。また、タイマ704は一定周期毎にカウントアップ動作を繰り返しており、CPU701の指令によってゼロクリアすると共に、カウント値をCPU701でリード可能な構成となっている。センサ302からの割り込み信号は、従動ローラ150の1回転周期毎にCPU701に入力され、割り込み入力毎にタイマ704からカウント値を取得し、取得後にゼロクリアする動作を行っている。この時タイマ704から取得されたカウント値は、従動ローラ150の1周期の時間を示している。
また、上述したように従動ローラ150は、転写紙207を搬送した際の温度によりローラ径が膨張・収縮する特性を有しており、図5から分かるように、従動ローラ150の回転速度によって転写紙207の温度を推定することが経験的に可能である。更に従動ローラ150の転写紙207温度から定着温度の変動に関しても経験的に推定可能である。そこで、それらを基に、図8に示すような従動ローラの回転速度と定着ヒータの制御量の変換テーブルを作成し、ROM702に記憶させている。この従動ローラの回転速度と定着ヒータの制御量の変換テーブルに基づいて、タイマ704で取得された従動ローラの1回転の時間から定着ヒータの制御量を、転写紙207が定着ローラ201に入る前に可変する制御を行っている。
転写紙207自体が低温となっている場合、定着ローラ201に進入した時にニップ部分で温度が低下する。そのため上述したように従動ローラ150の回転速度が速い場合、図5のように温度が低いことを示していることから、ニップ部分での温度が低下しないように、PWMデューティが高くなるように制御する。このように事前に定着温度を上げることにより定着ローラ201に転写紙207が進入した時の定着不良を未然に防止している。
一方、転写紙207自体が高温もしくは常温の場合、定着ローラ201に進入してもニップ部分の温度は低下しない。そのため上述したように従動ローラ150の回転速度が遅い場合、図6に示すように、温度が高いことを示していることからPWMデューティは従来値を用いて制御する。
また、CUP701のバス上にはPWMコントローラ705が接続されており、CPU701で設定されたON/OFF周期とデューティに従い定着ヒータの駆動信号を生成している。PWMコントローラ705で生成された駆動信号はDCレベルであるため、最終的にヒータ駆動回路706でヒータ203をAC制御する。
図9は制御結果の一例を示すグラフで、(a)は従来制御の結果を示し、(b)は本発明を用いた場合の制御結果を示す。いずれも低温環境下におけるPWMコントローラ705の出力と、ニップ部分の温度の変化を示している。本体電源ON時には、目標到達温度に素早く到達させるためにPWMデューディーを上げて制御が行われ、目標到達温度に達した後に印字動作が開始される。印字動作が開始され、定着ローラに転写紙207が進入した時に、従来制御の場合は(a)のように一時的にニップ部分の温度が低下する。
しかし本発明を用いた場合、低温環境下では前述したように従動ローラ径が収縮することから縦搬送ユニット116を転写紙207が搬送されている時の従動ローラの回転速度が早くなるため、図8のように定着ヒータの温度が高くなるようにPWMデューティを高く制御する。そのため図9(b)のように縦搬送ユニット116を転写紙207が搬送されている時に、事前に定着ローラ201の温度が上げられ、転写紙207が定着ローラ201に進入してニップ部分の温度が低下しても、目標到達温度を下回ることがなくなり、定着ムラを未然に防止することが可能となる。
以上のように、定着を行う前に、転写紙207の温度に応じて定着ローラ201の表面温度を制御することで、一時的な温度低下による画質の低下を未然に防止することができる。
上述の実施形態においては、転写前の転写紙207搬送経路での従動ローラ150の回転速度を検出する方法に関して説明したが、感光体ドラム上のトナー像を転写ベルトに転写し、転写ベルト上のトナー像を転写紙に転写する方式の画像形成装置にあっては、転写ベルト上の従動ローラでも適用可能である。
また、従動ローラの回転速度はローラ1回転の時間を計測することによって検出する方法に関して記載したが、図10に示すように、従動ローラ150の軸150aに複数のスリットが形成されたディスク401aを取り付け、このディスク401aを挟むように発光素子401bと受光素子401cを配設し、スリットによる光パルスを発生させるようにしたエンコーダの形をしたセンサ401を設けて、所定時間内のセンサ401の出力パルス数を計測するようにしても良い。
本発明の実施形態に係る画像形成装置全体のシステム構成の概略を示す図である。 定着装置の概略構成を示す図である。 転写紙温度による定着ローラと加圧ローラのニップ部分の温度変化を示すグラフで、(a)は常温環境下での温度変化を示し、(b)は低温環境下での温度変化を示している。 搬送ローラの直径と温度との関係を示すグラフである。 従動ローラの角速度と温度との関係を示すグラフである。 従動ローラの一例を概略的に示す斜視図である。 定着装置の温度制御回路を示すブロック図である。 従動ローラの回転速度と定着ヒータの制御量の変換テーブルを示す図である。 制御結果の一例を示すグラフで、(a)は従来制御の結果を示し、(b)は本発明を用いた場合の制御結果を示す。 従動ローラの他の例を概略的に示す斜視図である。
符号の説明
121 定着装置
150,151 従動ローラ
201 定着ローラ
202 加圧ローラ
203 ヒータ
207 転写紙
302,401 センサ
302a フラグ
302b,401b 発光素子
302c,401c 受光素子
401a ディスク
701 CPU
702 ROM
704 タイマ
705 PWMコントローラ
706 ヒータ駆動回路

Claims (11)

  1. 記録媒体上に形成されたトナー像を加熱して定着させるための定着ローラ及びヒータを含む加熱手段を有する定着装置を備えた画像形成装置において、
    前記記録媒体を搬送する熱伝導率の高い金属で構成された搬送ローラの回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記回転速度検出手段によって検出された前記搬送ローラの回転速度から前記記録媒体の表面温度を推定し、推定された当該記録媒体の表面温度から定着時に低下する前記定着ローラの温度変化量を推定した結果に基づいて当該定着ローラの加熱制御量を決定すると共に、当該決定された加熱制御量に従って当該搬送ローラの回転速度に応じた前記ヒータの温度制御を行う制御手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置において、前記回転速度検出手段は、前記搬送ローラの1回転毎に信号を出力するセンサと、所定の周期における前記センサの信号出力をカウントするカウント手段と、から構成されたことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2記載の画像形成装置において、前記センサは、前記搬送ローラのうちの従動側の従動ローラに設けられたことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3記載の画像形成装置において、前記センサは、前記従動ローラの軸に設けられた遮光部材と、前記遮光部材の1回転毎の遮光状態を検出する検出手段と、から構成されたことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1記載の画像形成装置において、前記回転速度検出手段は、前記搬送ローラの軸に同軸上に設けられた光を透過する複数スリットを有するディスクと、前記ディスク上のスリットを検出する毎に信号を出力するスリット検出手段と、所定の周期における前記スリット検出手段の信号出力をカウントするカウント手段と、から構成されたことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1〜5の何れか1項記載の画像形成装置において、前記制御手段は、前記搬送ローラの回転速度情報から演算を行うことによって、前記記録媒体としてのシートの表面温度、前記加熱手段の温度変化量の推定、及び前記加熱制御量の決定を行うことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1〜6の何れか1項記載の画像形成装置において、前記搬送ローラの回転速度情報によって決められる前記加熱制御量を予め記憶した記憶手段を備え、前記制御手段は、前記回転速度検出手段によって得られた前記搬送ローラの前記回転速度情報に対して、前記記憶手段内のテーブル値に基づいて前記加熱制御量を決定することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1〜の何れか1項記載の画像形成装置において、前記加熱手段は、ハロゲンヒータで構成されたことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1〜の何れか1項記載の画像形成装置において、前記加熱手段は、電磁誘導加熱手段で構成されたことを特徴とする画像形成装置。
  10. 記録媒体上に形成されたトナー像を加熱して定着させるための定着ローラ及びヒータを含む加熱手段を有する定着装置の加熱制御方法において、
    回転速度検出手段によって前記記録媒体を搬送する熱伝導率の高い金属で構成された搬送ローラの回転速度を検出するステップと、制御手段によって前記検出された前記搬送ローラの回転速度から前記記録媒体の表面温度を推定するステップと、前記制御手段によって前記推定された前記記録媒体の表面温度から定着時に低下する前記定着ローラの温度変化量を推定するステップと、前記制御手段によって前記推定した前記温度変化量の結果に基づいて前記定着ローラの加熱制御量を決定するステップと、前記制御手段によって前記決定された前記加熱制御量に従って前記搬送ローラの回転速度に応じた前記ヒータの温度制御を行うステップと、を有することを特徴とする定着装置の加熱制御方法。
  11. 請求項10記載の定着装置の加熱制御方法において、前記回転速度検出手段によって前記回転速度が検出される前記搬送ローラは、従動側の従動ローラであることを特徴とする定着装置の加熱制御方法。
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