JP2000258897A - ペリクル収納容器 - Google Patents

ペリクル収納容器

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JP2000258897A JP5804799A JP5804799A JP2000258897A JP 2000258897 A JP2000258897 A JP 2000258897A JP 5804799 A JP5804799 A JP 5804799A JP 5804799 A JP5804799 A JP 5804799A JP 2000258897 A JP2000258897 A JP 2000258897A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 収納されたペリクルの水平方向の動きを固定
する位置決め部の位置等を考慮せずにペリクル取り出し
用治具を設計・製造でき、かつその治具を用いてペリク
ルを取り出す場合でも、位置決め部との接触に対して注
意する必要のないペリクル収納容器を提供することを目
的とするものである。 【解決手段】 収納されるペリクルのペリクル枠の下端
面が接するようにペリクル枠が載置される載置台を有す
る容器本体と、前記載置台に載置されたペリクル枠の上
端面に接することにより前記載置台との間でペリクル枠
を挟持する固定部を有する蓋体とからなるペリクル収納
容器において、前記載置台に載置されたペリクル枠の内
側からペリクルを固定するように前記載置台の内側に凸
部を有するペリクル収納容器である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はLSI、超LSIな
どの半導体用デバイスまたは液晶表示用デバイスの製造
においてリソグラフィーを行う際に、パターンが描かれ
た露光原版等のゴミよけとして使用されるリソグラフィ
ー用のペリクルを収納するための容器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】LSI、超LSIなどの半導体用デバイ
スまたは液晶表示用デバイスの製造においては、シリコ
ンウエーハなどの半導体ウエーハまたは液晶用原版上に
露光原版(本明細書中ではフォトマスク、レチクル等を
総称した意味で用いる)を配置し、この露光原版に光を
照射してこれを透過した光によりパターンを転写するこ
と、すなわちリソグラフィーが行われている。
【0003】しかしながら、このような工程において露
光原版に異物(ゴミ)が付着していると、この異物が光
を吸収したり光を曲げてしまうため、半導体ウエーハや
液晶用原版上に転写されるパターンが変形したり、エッ
ジががさついたものとなるほか、白地が黒く汚れたりし
て、寸法、品質、外観などが損なわれ、その結果、半導
体用デバイスや液晶表示用デバイスの性能や製造歩留り
の低下をもたらすといった問題が生じる。
【0004】このような問題を回避するため、通常、リ
ソグラフィーは、クリーンルーム内で行われる。しかし
ながら、クリーンルーム内でも露光原版を完全に清浄に
保つことは困難である。そこで、露光原版の表面に異物
等が付着しないように、露光用の光を良く透過させるペ
リクルを装着する方法が採られている。このようにペリ
クルを装着した場合、異物(ゴミ)は露光原版の表面に
は直接付着せずにペリクル膜上に付着する。したがっ
て、リソグラフィー時に焦点を露光原版のパターン上に
合わせておけば、このような異物(ゴミ)の存在は転写
とは無関係となり、上述した問題が生じることはない。
【0005】このようなペリクルは、その目的上それ自
身に異物が付着してはならない。したがって、通常、ペ
リクルの輸送や保管に際しては、ペリクルにゴミ等の異
物が付着しないようにペリクル収納容器に収納される。
このようなペリクル収納容器としては、図5に示される
ように、容器本体1と蓋体2とこの容器本体1と蓋体2
とを固定するクリップ3とから概略構成されてなるもの
が提案されている(実公平6−45965号公報)。な
お、ここでこのペリクル収納容器に収納されるペリクル
について簡単に説明すると、図5および図6に示すよう
にペリクル21は、ペリクル枠22と、このペリクル枠
22の上端面に張設されたペリクル膜23と、ペリクル
枠22の下端面に設けられ、ペリクル枠22を露光原版
に接着するための粘着層24と、この粘着層24を保護
するライナー25とから構成されるものである。
【0006】上記容器本体1は、図7および図8に示す
ように、略正方形の板状のものであり、その外周には蓋
体2と嵌着しクリップ3により固定される嵌着凸部4が
形成された嵌着部5が設けられている。この嵌着部5の
内側には、このペリクル収納容器に収納されるペリクル
21のペリクル枠22が載置される長方形の載置台6が
嵌着部5より一段高い位置に形成されている。なお、ペ
リクル枠22は、載置台6上にその下端面、すなわち露
光原版に接着される側が接触するように載置される。こ
のように載置台6を高い位置に設け、ペリクル21を高
い位置に保持することにより、異物等は載置台6周囲の
嵌着部5に集まることから、ペリクル21に異物等が付
着する機会が少なくなる。
【0007】上記載置台6の外周には、その四隅近傍に
それぞれ2カ所、計8カ所位置決め部7が設けられてい
る。この8個の位置決め部7により、載置台6に載置さ
れたペリクル枠22は位置決めされ、水平方向の動きが
固定される。すなわち、位置決め部7がペリクル枠22
の外側もしくはライナー25の外側から接触することに
より、ペリクル21の水平方向の移動を不可能としてい
るのである。図5および図6は、このような容器本体1
に蓋体2が嵌着された状態を示すものである。
【0008】上記蓋体2は、その外周に蓋体嵌着部8が
設けられており、この蓋体嵌着部8の最外周には前記容
器本体1の嵌着凸部4と嵌着しクリップ3により固定さ
れる嵌着凹部9が設けられている。この蓋体嵌着部8の
内側には、収納されるペリクル21のペリクル枠22上
端面と接触し、前記載置台6との間にペリクル枠22を
挟持することにより、ペリクル枠22を固定し、鉛直方
向移動不能とする固定部10が一段高い位置に形成され
ている。ここで、ペリクル枠22上端面とは、ペリクル
膜23が張設される側のペリクル枠22の端面をいう。
この固定部10が載置台6との間にペリクル枠22を挟
持する点については、図6にさらに詳しく示されてい
る。上記固定部10のさらに内側の部分は、収納された
ペリクル21のペリクル膜23と接触しないようにさら
に一段高く形成されている。
【0009】このようなペリクル収納容器へのペリクル
21の収納については、まず容器本体1の載置台6上の
位置決め部7により位置決めされる位置にペリクル21
を載置する。これにより位置決め部7がライナー25の
外側から接触することによりペリクル21の水平方向の
動きを固定する。次いで、容器本体1の嵌着凸部4に蓋
体2の嵌着凹部9を嵌着させ、クリップ3により固定す
ることにより、載置台6と固定部10との間にペリクル
枠22を挟持することができ、ペリクル21の鉛直方向
の移動も固定することができる。これにより、ペリクル
収納容器内にペリクル21を固定して収納できることか
ら、例えば輸送に際してもペリクル21とペリクル収納
容器の各部とが擦れ合って異物等を発生することがほと
んどない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】一方、このようなペリ
クル収納容器からペリクル21を取り出す方法として
は、位置決め部7の間からペリクル21に直接手をかけ
て取り出す方法等がなされていたが、これでは手等に付
着した異物がペリクル膜23に付着したり、過大な力が
加わりペリクル21が歪んだりする可能性があり好まし
くない。したがって、これに代わる方法として治具を用
いて取り出す方法等が考えられる。この治具(以下、ペ
リクル取り出し用治具とする。)を用いてペリクル収納
容器からペリクル21を取り出す場合でも、ペリクル膜
23に異物が付着しないように細心の注意を払う必要が
ある。このような観点から、ペリクル取り出し用治具を
用いてペリクル21を取り出す際に、この治具がペリク
ル21を把持する最も良い場所は、ペリクル枠22の外
周であるとされている。
【0011】しかしながら、従来のペリクル収納容器に
おいては、ペリクル21が載置される載置台6の周囲に
はペリクル21の水平方向の動きを固定する位置決め部
7が設けられており、この結果、図5および図6に示す
ように、ペリクル枠22の外周には位置決め部7が存在
することになる。したがって、ペリクル取り出し治具に
よりペリクル枠22外周を把持しようとしても、位置決
め部7がペリクル枠22外周に点在することから、位置
決め部7が邪魔して治具がペリクル枠22外周を把持す
ることができない。このような位置決め部7に当たらな
いような治具を考えることは可能であるが、構造が複雑
となる点、ペリクル収納容器の位置決め部7の位置が異
なればそれに応じた治具が必要となる点、外周を把持す
る場合でも位置決め部7に接触しない様に把持しなけれ
ばならず、また接触した場合には破損による異物が発生
する点等の種々の問題があった。
【0012】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
で、位置決め部7の位置等を考慮せずにペリクル取り出
し用治具を設計・製造でき、かつその治具を用いてペリ
クル21を取り出す場合でも、位置決め部7との接触に
対して注意する必要のないペリクル収納容器を提供する
ことを主目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は請求項1において、収納されるペリクルの
ペリクル枠の下端面が接するようにペリクル枠が載置さ
れる載置台を有する容器本体と、前記載置台に載置され
たペリクル枠の上端面に接することにより載置台との間
でペリクル枠を挟持する固定部を有する蓋体とからなる
ペリクル収納容器において、載置台に載置されたペリク
ル枠の内側からペリクルを固定するように前記載置台の
内側に凸部を設けるようにした。
【0014】このように、ペリクル枠の内側からペリク
ルを固定するように前記載置台の内側に凸部を設けるこ
とにより、ペリクル枠の内側からペリクルの位置決めを
行い、ペリクルを固定しその水平方向の移動を不能とし
ている。したがって、ペリクル枠の外側に位置決め部を
設けなくてもペリクルの水平方向の移動を固定すること
ができることから、位置決め部の位置等を考慮せずにペ
リクル取り出し治具を設計・製造でき、またこの治具を
用いてペリクルを取り出す場合でも、位置決め部との接
触に対して注意する必要がない。さらに、このペリクル
取り出し治具と位置決め部が接触することにより生ずる
異物の発生等のおそれもない。
【0015】この場合、請求項2に記載するように、凸
部が載置台より最大0.5〜5mm高く形成されている
ことが好ましい。0.5mm以上であれば、ペリクルの
位置決めが容易に行うことができ、また水平方向の移動
を固定するという効果を十分奏し得るからであり、5m
m以下であれば、凸部がペリクル膜に接触する可能性が
ほとんどないからである。
【0016】さらに、請求項3に記載するように、凸部
が載置台の高さから5度〜90度の角度で立ち上がるよ
うに形成されていることが好ましい。5度より小さい場
合は、ペリクルの位置決めが困難となる可能性があり、
また水平移動を固定する効果を奏し難い場合もあるから
である。一方、90度を越える角度とした場合は、ペリ
クル枠内側と凸部とが接触した場合に、凸部の頂部のみ
がペリクル枠内側と接触することになり、凸部もしくは
ペリクル枠の摩耗・損傷等により異物が生じる可能性が
あるからである。
【0017】さらにまた、請求項4に記載するように、
凸部がペリクル枠の内側全周にわたって形成されている
ことが好ましい。凸部をペリクル枠内側全周にわたって
形成することにより、ペリクルの位置決めが容易とな
り、またペリクル枠もしくはライナーと凸部とが全周に
わたって接触するため、接触圧が小さくなり、摩耗・損
傷等により異物が発生する可能性が極めて低くなるから
である。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。図1〜図4は本発明のペリクル収納容器の一
例を示すものであり、図1はその断面図、図2はその要
部を拡大した拡大断面図、図3はこのペリクル収納容器
の容器本体を示す平面図、図4はその断面図を示す。
【0019】本発明の一例であるこのペリクル収納容器
は、従来技術の欄で説明した図5〜図8に示す従来のペ
リクル収納容器の位置決め部7の代わりに凸部11を設
けたところに大きな特徴を有するものである。よって、
他の部材で同一の部材がある場合には、同一の番号を付
して説明する。本発明に係るペリクル収納容器は、図1
に示すように、容器本体1に蓋体2が嵌着してなるもの
であり、これら容器本体1と蓋体2とはクリップ3によ
り固定されている。
【0020】上記容器本体1は、図3及び図4に示すよ
うに、嵌着凸部4を有する嵌着部5、載置台6および凸
部11より構成されるものである。ここで嵌着部5およ
び載置台6に関しては、載置台6の内側に凸部11が設
けられた点以外は、上述した従来のペリクル収納容器と
同様であるので説明を省略する。上記凸部11は載置台
6外周から所定の幅をおいてその内側に設けられたもの
である。ここで、この所定の幅とは載置台6の幅に相当
し、これはペリクル枠22の幅(ペリクル枠22の内周
面から外周面までの距離)もしくはライナー25の幅と
同等かもしくはそれより大きいことが好ましい。
【0021】この凸部11は、載置台6の高さから60
°の角度で立ち上がり、1mm上昇したところで載置台
6と平行になるように形成されている。また、凸部11
の外周は、載置台6上に載置されるペリクル21のペリ
クル枠22の内周もしくはライナー25の内周の位置に
相当する部分に設けられている。この凸部11の外周に
より、ペリクル21の水平方向の位置決めをし、固定す
るためである。なお、ペリクル枠22に粘着層24およ
びライナー25が設けられており、このライナー25が
ペリクル枠22の内側面より内側にはみ出している場合
は、ライナー25により位置決めを行う必要がある。し
たがって、凸部11もこのライナー25の内周を基準と
して形成される。
【0022】ここで、凸部11の載置台6の高さからの
立ち上がりの角度、すなわち載置台6の内周からその内
側に向けて凸部11が徐々に高くなっていく角度に関し
ては、ペリクル枠22の水平方向の位置決めおよび固定
が可能であれば特に制限されるものではないが、好まし
い範囲として挙げるのであれば、5度から90度の範囲
内である。立ち上がり角度が5度より小さい場合は、ペ
リクル21の位置決めが困難となる可能性があり、また
水平移動を不能とし、固定する効果を奏し難い場合もあ
るからである。一方、90度を越える角度とした場合
は、ペリクル枠22内側と凸部11とが接触した場合
に、凸部11の頂部のみがペリクル枠22内側と接触す
ることになり、凸部11もしくはペリクル枠22の摩耗
・損傷等により異物が生じる可能性があるからである。
特に好ましい立ち上がりの角度としては、45度〜75
度の範囲内の角度である。
【0023】また、凸部11の載置台6からの最大高さ
であるが、これもペリクル枠22の水平方向の位置決め
および固定が可能であれば特に制限されるものではな
い。しかしながら好ましい高さとして挙げるのであれ
ば、凸部11が載置台6より0.5〜5mmの範囲内で
高く形成されていることである。0.5mm以上であれ
ば、ペリクル21の位置決めが容易に行うことができ、
また水平方向の移動を固定するという効果を十分奏し得
るからであり、5mm以下であれば、凸部11がペリク
ル膜23に接触する可能性がほとんどないからである。
特に好ましい高さとしては、0.5mm〜1.0mmの
範囲内の高さである。
【0024】この凸部11は、図3および図4に示され
るように、ペリクル21が載置台6に載置された際に、
ペリクル枠22の内周もしくはライナー25の内側に沿
った部分に相当する部分の全周にわたって形成されてい
てもよいが、これに限定されるものではなく、ペリクル
21が位置決めされ水平方向に対して固定されるのであ
れば、その一部に形成されたものであってもよい。ま
た、図3および図4に示されるように、ペリクル枠22
の内周もしくはライナー25の内側に沿った部分に相当
する部分の内側全面にわたって凸部11が形成されても
よいが、これに限定されるものではなく、ペリクル枠2
2の内周もしくはライナー25の内側に沿った部分に相
当する部分に凸部11が形成されていればその内側に関
しては、ペリクル膜23に接するものでない限り、いか
なる形状であってもよい。上記部分、すなわちペリクル
枠22の内周もしくはライナー25の内側に沿った部分
に相当する部分に凸部11が形成されていれば、ペリク
ル21の水平方向の位置決め・固定が可能だからであ
る。このような凸部11の他の例としては、例えば、図
5〜図8に示す従来のペリクル収納容器の位置決め部7
のような突起が、載置台6に載置されたペリクル枠22
の内周もしくはライナー25の内側に沿った部分に相当
する部分に複数個形成されたもの等を挙げることができ
る。
【0025】次に、上記容器本体1に嵌着する蓋体2に
ついて説明する。この蓋体2は、容器本体1の嵌着凸部
4と嵌合する嵌着凹部9を有する蓋体嵌着部8と、その
内側に固定部10を有するものである。この固定部10
は、図2に示すように載置台6との間にペリクル枠22
を挟持することによりペリクル21の鉛直方向の動きを
固定するものである。したがって、固定部10は、蓋体
2が容器本体1と嵌合した状態で、載置台6上方に位置
し、少なくとも固定部10の内周が挟持するペリクル枠
22の外周より内側となるように配置される必要があ
る。
【0026】そして、この固定部10と載置台6との間
にペリクル枠22を挟持した際に、固定部10がペリク
ル膜23にかかるとペリクル膜23に不要な歪みや傷等
を加えるおそれがあることから、固定部10の内周側
は、ペリクル枠22内周の外側に位置するように配置さ
れることが好ましい。さらに、ペリクル枠22を安定に
挟持するために、固定部10は載置台6と平行に形成さ
れることが好ましい。
【0027】本発明のペリクル収納容器に用いられる材
質としては、特に限定されるものではなく、一般に用い
られている樹脂材料、金属等を用いることができる。具
体的には、ポリプロピレン、ポリエチレン、アクリロニ
トリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、フ
ェノール−ホルムアルデヒド樹脂(PFA)、ポリテト
ラフルオロエチレン(PTFE)、ポリメタクリル酸メ
チル(PMMA)等の樹脂材料、アルミ、アルミ合金、
ステンレススチール等の金属等を挙げることができる。
【0028】次に、このような本発明に係るペリクル収
納容器にペリクル21を収納する方法について説明す
る。まず、容器本体1の載置台6上に収納するペリクル
21を載置する。次いで、このペリクル21のペリクル
枠22の内周、もしくは粘着層24およびライナー25
が設けられている場合はこのライナー25の内側を凸部
11に沿うようにすることによりペリクル21を位置決
めして水平方向について固定する。
【0029】そして、蓋体2を嵌着凸部4と嵌着凹部9
とが嵌合するように容器本体1上にかぶせる。これによ
り、蓋体2の固定部10は、図2に示すようにペリクル
枠22の上端面に接することになる。最後にクリップ3
で容器本体1と蓋体2を固定することにより、固体部1
0および載置台6は、両者の間にペリクル枠22を挟持
することになり、ペリクル21の鉛直方向の移動を不能
とし、固定する。このようにして、ペリクル21はペリ
クル収納容器内に水平方向および鉛直方向のいずれに対
しても固定されて収納される。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例と比較例とを挙げて説
明する。 (実施例)図1〜図4に示すペリクル収納容器を、容器
本体1についてはABS、蓋体2についてはPMMA、
そしてクリップ3についてはポリ塩化ビニル(PVC)
を材質として用いて作成した。このペリクル収納容器に
ペリクルを収納した後、治具Aおよび治具Bの2種類の
ペリクル取り出し治具を用い、実施例のペリクル収納容
器からペリクルを取り出す実験を行った。
【0031】(実験例1)まず、ペリクル取り出し治具
Aを用いた実験について説明する。ペリクル取り出し治
具Aは、図9および図10に示すように、治具本体31
と把持アーム32とから概略構成されてなるもので、図
9が把持アーム32が開いた状態を示し、図10が把持
アーム32が閉じた状態、すなわち把持アーム32がペ
リクル枠21を把持した状態を示すものである。上記治
具本体31内部には左右にスライド可能な不図示のスラ
イド機構が内蔵されており、これに把持アーム32が取
り付けられている。上記スライド機構を作動させること
により、把持アーム32が左右に動きペリクル21のペ
リクル枠22外側を把持するようになっている。
【0032】このようなペリクル取り出し治具Aを用い
て、上記実施例のペリクル収納容器に収納されたペリク
ルの取り出しを試みた。図11に示すように、実施例の
ペリクル収納容器の容器本体1においては、収納された
ペリクル21のペリクル枠22の外側に位置決め部等が
存在しないことから、取り出し治具Aを用いて容易にペ
リクル21を取り出すことができた。
【0033】(実験例2)次に、ペリクル取り出し治具
Bを用いた実験について説明する。ペリクル取り出し治
具Bは、図12および図13に示すようにペリクル膜2
3とこの治具とが接触しないように設けられた開口部3
3を有する把持板34と、この把持板34のペリクル枠
22の外周部に接触する部分に一カ所設けられたクラン
パー35とから概略構成されてなるものである。このク
ランパー35は、把持板34から突出する球形の突出部
と、この突出部を外側に向けて押し出すバネ部とから構
成されている。上記把持板34には取扱を容易にするた
めの取手36が設けられている。このペリクル取り出し
治具Bは、図13に示すように把持板34をペリクル枠
22にかぶせることにより、クランパー35が機能して
クランパー35が取り付けられた把持板34の部分に対
向する方向にペリクル枠22を押しつけてペリクル21
を把持する機構となっている。
【0034】このようなペリクル取り出し治具Bを用い
て、上記実施例のペリクル収納容器に収納されたペリク
ル21の取り出しを試みた。図14に示すように、実施
例のペリクル収納容器の容器本体1においては、収納さ
れたペリクル21のペリクル枠22の外側に位置決め部
等が存在しないことから、取り出し治具Bをペリクル2
1上方から嵌め込むことができ、これにより容易にペリ
クル21を取り出すことができた。
【0035】(比較例)図5〜図8に示すペリクル収納
容器を、実施例と同様の材質を用いて作成した。この比
較例のペリクル収納容器にペリクルを収納した後、治具
Aおよび治具Bの2種類のペリクル取り出し治具を用い
て比較例のペリクル収納容器からペリクルを取り出す実
験を行った。
【0036】(実験例3)図9および図10に示すペリ
クル取り出し治具Aを用いて比較例のペリクル収納容器
からペリクル21を取り出す実験を行った。図15に示
すように、ペリクル取り出し治具Aの把持アーム32が
位置決め部7に当たることから、ペリクル枠22を挟む
ことができない。したがって、このペリクル取り出し治
具Aでは比較例のペリクル収納容器からペリクル21を
取り出すことはできなかった。
【0037】(実験例4)図12および図13に示すペ
リクル取り出し治具Bを用いて比較例の収納容器からペ
リクル21を取り出す実験を行った。図16に示すよう
に、ペリクル取り出し治具Bの把持板34は、位置決め
部7が当たることから、ペリクル枠22に完全にかぶせ
ることができない。このため、クランパー35が機能せ
ずペリクル21を把持することができない。したがっ
て、このペリクル取り出し治具Bでも比較例のペリクル
収納容器からペリクル21を取り出すことはできなかっ
た。
【0038】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同
一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いか
なるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0039】例えば、上記実施形態においては、容器本
体の載置台の周囲に嵌着部が設けられ、蓋体の固定部の
周囲には蓋体嵌着部が設けられ、この嵌着部と蓋体嵌着
部とを嵌着させ、クリップで固定しているが、本発明は
これに限定されるものではなく、例えば上記載置台と固
定部とを直接クリップで固定するような構造であっても
よい。
【0040】
【発明の効果】本発明は、収納されるペリクルのペリク
ル枠の下端面が接するようにペリクル枠が載置される載
置台を有する容器本体と、前記載置台に載置されたペリ
クル枠の上端面に接することにより前記載置台との間で
ペリクル枠を挟持する固定部を有する蓋体とからなるペ
リクル収納容器において、前記載置台に載置されたペリ
クル枠の内側からペリクルを固定するように前記載置台
の内側に凸部を有することを特徴とするペリクル収納容
器である。
【0041】このため、ペリクル枠の内側からペリクル
の位置決め、およびペリクルの固定を行うことができ
る。したがって、ペリクル枠の外側に位置決め部を設け
なくてもペリクルの水平方向の移動を固定することがで
きることから、位置決め部の位置等を考慮せずにペリク
ル取り出し治具を設計・製造でき、またこの治具を用い
てペリクルを取り出す場合でも、位置決め部に当たらな
いように注意する必要がなく、さらにこのペリクル取り
出し治具と位置決め部が接触することにより生ずる異物
の発生等のおそれもないという効果を奏するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられるペリクル収納容器の一例を
示す断面図である。
【図2】図1に示すペリクル収納容器の固定部と載置台
の部分を拡大した拡大断面図である。
【図3】図1に示すペリクル収納容器の容器本体を示す
平面図である。
【図4】図1に示すペリクル収納容器の容器本体を示す
断面図である。
【図5】従来のペリクル収納容器を示す断面図である。
【図6】図5に示すペリクル収納容器の固定部と載置台
の部分を拡大した拡大断面図である。
【図7】図5に示すペリクル収納容器の容器本体を示す
平面図である。
【図8】図5に示すペリクル収納容器の容器本体を示す
断面図である。
【図9】ペリクル収納容器からペリクルを取り出すペリ
クル取り出し治具Aを示すもので、(a)はその平面図
を示し、(b)はA−A線断面図を示す。
【図10】図9に示す取り出し治具Aがペリクルを把持
した状態を示すもので、(a)はその平面図を示し、
(b)はA−A線断面図を示す。
【図11】本発明の実施例であるペリクル収納容器から
図9に示すペリクル取り出し治具Aを用いてペリクルを
取り出す状態を示す断面図で、(a)はペリクル取り出
し治具Aがペリクルを把持する前の状態を示し、(b)
はペリクルを把持した状態を示す。
【図12】ペリクル収納容器からペリクルを取り出すペ
リクル取り出し治具Bを示すもので、(a)はその平面
図を示し、(b)はB−B線断面図を示すものである。
【図13】図12に示す取り出し治具Bがペリクルを把
持した状態を示すもので、(a)はその平面図を示し、
(b)はB−B線断面図を示す。
【図14】本発明の実施例であるペリクル収納容器から
図12に示すペリクル取り出し治具Bを用いてペリクル
を取り出す状態を示す断面図で、(a)はペリクル取り
出し治具Aがペリクルを把持する前の状態を示し、
(b)はペリクルを把持した状態を示す。
【図15】従来のペリクル収納容器から図9に示すペリ
クル取り出し治具Aを用いてペリクルを取り出す状態を
示す断面図で、(a)はペリクル取り出し治具Aがペリ
クルを把持する前の状態を示し、(b)は位置決め部が
あるためペリクル取り出し治具Aがペリクルを把持でき
ない状態を示す。
【図16】従来のペリクル収納容器から図12に示すペ
リクル取り出し治具Bを用いてペリクルを取り出す状態
を示す断面図で、(a)はペリクル取り出し治具Bがペ
リクルを把持する前の状態を示し、(b)は位置決め部
があるためペリクル取り出し治具Bがペリクルを把持で
きない状態を示す。
【符号の説明】
1 … 容器本体、 2 … 蓋体、 3 … クリッ
プ、4 … 嵌着凸部、 5 … 嵌着部、 6 …
載置台、7 … 位置決め部、 8 … 蓋体嵌着部、
9 … 嵌着凹部、10 … 固定部、 11 …
凸部、21 … ペリクル、 22 … ペリクル枠、
23 … ペリクル膜、24 … 粘着層、 25
… ライナー、31 … 治具本体、 32 … 把持
アーム、 33 … 開口部、34 … 把持板、 3
5 … クランパー、 36 … 取手。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 収納されるペリクルのペリクル枠の下端
    面が接するようにペリクル枠が載置される載置台を有す
    る容器本体と、前記載置台に載置されたペリクル枠の上
    端面に接することにより前記載置台との間でペリクル枠
    を挟持する固定部を有する蓋体とからなるペリクル収納
    容器において、前記載置台に載置されたペリクル枠の内
    側からペリクルを固定するように前記載置台の内側に凸
    部を有することを特徴とするペリクル収納容器。
  2. 【請求項2】 前記凸部が載置台より最大0.5〜5m
    m高く形成されていることを特徴とする請求項1記載の
    ペリクル収納容器。
  3. 【請求項3】 前記凸部が載置台の高さから5度〜90
    度の角度で立ち上がるように形成されていることを特徴
    とする請求項1または請求項2記載のペリクル収納容
    器。
  4. 【請求項4】 前記凸部がペリクル枠の内側全周にわた
    って形成されていることを特徴とする請求項1から請求
    項3までのいずれか一項に記載のペリクル収納容器。
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