JP2000258681A - 焦点調節装置 - Google Patents

焦点調節装置

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JP2000258681A
JP2000258681A JP11058529A JP5852999A JP2000258681A JP 2000258681 A JP2000258681 A JP 2000258681A JP 11058529 A JP11058529 A JP 11058529A JP 5852999 A JP5852999 A JP 5852999A JP 2000258681 A JP2000258681 A JP 2000258681A
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JP11058529A
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Hitoshi Hashimoto
仁史 橋本
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】単一のAF方式による簡単な構成で、被写体の
コントラストや照度によらず合焦位置の検出を確実に行
い、信頼性の高い自動焦点調節を行う焦点調節装置を提
供する。 【解決手段】撮像光学系1により結像された被写体像に
対応して蓄積された信号電荷をCCD5から読み出し、
撮像回路6、A/D変換器7、バッファメモリ8および
D/A変換器9を介してLCD10で表示したり、圧縮
/伸長回路11を介して記録用メモリ12に記録する電
子スチルカメラにおいて、ハイパスフィルタ31で抽出
されたCCD10からの画像信号の高周波成分の信号量
を累積加算器32でAF評価値として求め、2回のスキ
ャンで得られたAF評価値をメモリ34−1,34−2
に記憶した後、加算器35で加算してAF評価値を求め
る機能を持つAF処理部14を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CCD二次元イメ
ージセンサのような固体撮像素子を用いて撮像を行う電
子的撮像装置に係り、特に信頼性が高く、かつ高速動作
の可能な焦点調節装置に関する。
【0002】
【従来の技術】被写体像を撮像光学系により固体撮像素
子、例えばCCD二次元イメージセンサ上に結像して電
気信号に変換し、これにより得られた画像信号を半導体
メモリや磁気ディスクのような記録媒体に記録する電子
的撮像装置、いわゆる電子スチルカメラが広く普及しつ
つある。
【0003】このような電子スチルカメラにおいては、
一般に撮像光学系のフォーカスレンズの焦点誤差を検出
し、この焦点誤差の情報に基づいてフォーカスレンズ群
を光軸方向に移動させて自動的に焦点調節を行うオート
フォーカス(AF)システムが設けられる。電子スチル
カメラにおけるAFシステムの一つとして、撮像素子に
よって得られる画像信号に含まれる高周波成分の差異
(コントラストという)に基づいて焦点誤差を検出して
合焦位置を判定するイメージャAF方式が知られてい
る。
【0004】より具体的には、イメージャAF方式では
フォーカスレンズを光軸方向にステップ的に移動させな
がら、撮像素子により得られる画像信号からハイパスフ
ィルタにより高周波成分を抽出し、この高周波成分の信
号量、具体的には高周波成分の累積加算値を合焦状態か
否かを判定するためのAF評価値とする。そして、各フ
ォーカスレンズ位置に対応するAF評価値を比較して、
AF評価値がピークを示す最大コントラスト点を合焦位
置と判定し、この合焦位置にフォーカスレンズを光軸方
向に駆動する。このAF方式は、いわゆる山登り方式と
呼ばれる。このような従来のAFシステムの例は、例え
ば特開平9−168113号公報、特開平9−2005
97号公報等に開示されている。
【0005】このような従来のAFシステムにおいて
は、被写体のコントラストが十分であれば、フォーカス
レンズの位置変化に伴い、図2(a)に示すようにAF
評価値のピークが明瞭に現れるため、合焦位置の判定を
容易に行うことができる。ところが、低コントラストの
被写体の場合には、図2(b)に示すようにフォーカス
レンズの位置変化に対するAF評価値の変化が小さく、
ピークが明瞭に現れないため、合焦位置の判定を的確に
行うことが難しく、誤った位置にフォーカスレンズを駆
動する可能性があり、AF動作の信頼性に乏しい。同様
の問題は、被写体の照度が低い場合にも起こり得る。
【0006】そこで、1回目のフォーカスレンズの駆動
で合焦位置を検出できないときは、再度フォーカスレン
ズを駆動して合焦位置の検出を行う方式も考えられてい
る。しかし、このようにフォーカスレンズの駆動を単純
に複数回行ってAF評価値を得るようにしても、信頼性
の高いAF評価値が得られるとは限らず、また合焦状態
となるまでに時間がかかってしまう。
【0007】一方、特開平9−181952号公報に
は、位相差検出方式のAF系とサーボ方式のAF系を切
り替え可能にした電子スチルカメラのAFシステムが開
示されている。このAFシステムは、被写体のコントラ
ストなどの状態に合った最適なAF方式を選択できる利
点はあるが、異なる複数のAF方式に対応するために装
置が大型化する。特に、位相差検出方式は専用の光学系
や機構部品を必要とするため、装置の大型化、高コスト
化の原因となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の電子スチルカメラにおけるAFシステムでは、被写体
のコントラストや照度が低い場合、フォーカスレンズの
位置変化に対するAF評価値のピークが明瞭に現れない
ために合焦位置の検出が難しく、AF動作の信頼性が低
いという問題点があり、またフォーカスレンズの駆動を
複数回行って合焦位置の検出を複数回行う方式は、信頼
性の高いAF動作が得られないばかりでなく、合焦状態
が得られるまでに時間がかかるという問題点があり、さ
らに被写体の状態によって異なるAF方式を切り替える
AFシステムでは、装置の大型化、高コスト化を招くと
いう問題点があった。
【0009】本発明の目的は、基本的に単一のAF方式
による簡単な構成で、被写体のコントラストや照度によ
らず合焦位置の検出を確実に行って、信頼性の高い自動
焦点調節を行うことができる焦点調節装置を提供するこ
とにある。
【0010】また、本発明の他の目的は、さらに高精度
かつ高速の自動焦点調節を可能とした焦点調節装置を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明に係る第1の焦点調節装置は、撮像光学系の
フォーカスレンズを光軸方向に駆動しながら撮像素子か
ら得られる画像信号の高周波成分の信号量を検出し、こ
の高周波成分の信号量が増加する方向にフォーカスレン
ズを駆動して該フォーカスレンズを合焦位置に移動させ
る焦点調節装置において、画像信号の高周波成分の信号
量を検出する高周波成分信号量検出手段と、フォーカス
レンズを光軸方向に駆動しながら該高周波成分信号量検
出手段により検出された高周波成分の信号量を記憶する
第1の記憶手段と、この第1の記憶手段に記憶された信
号量に基づいてフォーカスレンズの合焦位置の検出が可
能か否かを判定する判定手段と、この判定手段により合
焦位置の検出が不可能と判定されたときは、再びフォー
カスレンズを光軸方向に駆動しながら高周波成分信号量
検出手段により検出された高周波成分の信号量を記憶す
る第2の記憶手段と、第1の記憶手段に記憶された信号
量と第2の記憶手段に記憶された信号量を加算する加算
手段と、判定手段により合焦位置の検出が可能と判定さ
れたときは第1の記憶手段に記憶された信号量に基づい
て、また合焦位置の検出が不可能と判定されたときは加
算手段により加算された信号量に基づいてフォーカスレ
ンズの合焦位置を検出する合焦位置検出手段と、この合
焦位置検出手段により検出された合焦位置にフォーカス
レンズを移動させる駆動手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0012】この第1の焦点調節装置によると、第1、
第2の記憶手段に記憶された信号量に対して、これらを
加算した信号量はS/Nが改善される。従って、被写体
のコントラストや照度が低いために、第1の記憶手段に
記憶された信号量からは合焦位置の検出が不可能なとき
でも、この加算した信号量に基づいて合焦位置を検出す
ることが可能となり、これによりフォーカスレンズを合
焦位置に確実に移動させることができる。
【0013】本発明に係る第2の焦点調節装置は、撮像
光学系のフォーカスレンズを光軸方向に駆動しながら撮
像素子から得られる画像信号の高周波成分の信号量を検
出し、この高周波成分の信号量が増加する方向にフォー
カスレンズを駆動して該フォーカスレンズを合焦位置に
移動させる焦点調節装置において、画像信号の高周波成
分の信号量を検出する高周波成分信号量検出手段と、フ
ォーカスレンズを光軸方向に駆動しながら該高周波成分
信号量検出手段により検出された高周波成分の信号量を
記憶する第1の記憶手段と、この第1の記憶手段に記憶
された信号量に基づいて合焦位置の検出が可能か否かを
判定する第1の判定手段と、この第1の判定手段により
合焦位置の検出が不可能と判定されたときは、高周波成
分信号量検出手段の検出特性を変更した後、再びフォー
カスレンズを光軸方向に駆動しながら検出手段により検
出された高周波成分の信号量を記憶する第2の記憶手段
と、この第2の記憶手段に記憶された信号量に基づいて
合焦位置の検出が可能か否かを判定する第2の判定手段
と、この第1の判定手段により合焦位置の検出が可能と
判定されたときは第2の記憶手段に記憶された信号量に
基づいて、また第1の判定手段により合焦位置の検出が
不可能と判定され、かつ第2の判定手段により合焦位置
の検出が可能と判定されたときは第2の記憶手段に記憶
された信号に基づいて合焦位置を検出する合焦位置検出
手段と、この合焦位置検出手段により検出された合焦位
置にフォーカスレンズを駆動する駆動手段とを備えたこ
とを特徴とする。
【0014】この第2の焦点調節装置によると、被写体
のコントラストや照度が低いために第1の記憶手段によ
り記憶される高周波成分の信号量に基づいて合焦位置の
検出が不可能なときは、高周波成分の信号量の検出特性
を変更した状態で第2の記憶手段に記憶された高周波成
分の信号量に基づいて合焦位置の検出を行うことによっ
て、高周波成分の信号量を単純に2回検出して合焦位置
の検出を行う方法に比較して、より確実に合焦位置の検
出が可能となる。
【0015】また、この第2の焦点調節装置において、
第1の焦点調節装置と同様に、第1の記憶手段に記憶さ
れた信号量と第2の記憶手段に記憶された信号量を加算
する加算手段を有し、合焦位置検出手段において第1の
判定手段により合焦位置の検出が不可能と判定され、か
つ第2の判定手段により合焦位置の検出が不可能と判定
されたときは、加算手段により加算された信号量に基づ
いて合焦位置を検出するようにしてもよい。
【0016】第1、第2の記憶手段に記憶された信号量
を加算した信号量はS/Nが改善されるため、第1、第
2の記憶手段の個々に記憶された信号量からは合焦位置
の検出が不可能なときでも、この加算した信号量に基づ
いて合焦位置を検出することが可能となり、これにより
フォーカスレンズを合焦位置に確実に駆動することがで
きる。
【0017】第1および第2の焦点調節装置において、
第1の記憶手段はフォーカスレンズを光軸方向の一方の
方向に駆動しながら高周波成分信号量検出手段により検
出された高周波成分の信号量を記憶し、第2の記憶手段
はフォーカスレンズを光軸方向の他方の方向に駆動しな
がら高周波成分信号量検出手段により検出された高周波
成分の信号量を記憶するようにしてもよい。このように
すると、第2の記憶手段により高周波成分の信号量を記
憶する場合、フォーカスレンズを元の位置に戻す必要が
ないので、より短時間で焦点位置調節を行うことが可能
となる。
【0018】また、第1および第2の焦点調節装置にお
いて、判定手段は高周波成分の信号量の大きさによって
合焦位置の検出が可能か否かを判定することを特徴とす
る。このようにすると、複雑な演算を行うことなく合焦
位置の検出が可能か否かの判定ができる。
【0019】さらに、第1および第2の焦点調節装置に
おいて、高周波成分信号量検出手段は画像信号の高周波
成分を抽出するフィルタを有し、第2の記憶手段が高周
波成分の信号量を記憶するとき該フィルタの特性を切り
替えるようにしてもよい。これにより合焦位置の検出に
最適なフィルタ特性を設定でき、合焦位置の検出がより
容易となる。
【0020】また、第1および第2の焦点調節装置にお
いて、第2の記憶手段が高周波成分の信号量を記憶する
ときにフォーカスレンズを光軸方向に駆動する範囲を第
1の記憶手段が高周波成分の信号量を記憶するときにフ
ォーカスレンズを光軸方向に駆動する範囲より小さくし
てもよい。こうすることによって、フォーカスレンズの
無駄な駆動を行わず、より高速に合焦状態を得ることが
できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係
る電子的撮像装置の構成を示すブロック図である。図1
において、被写体光は図示しないレンズ鏡筒に設けられ
た撮像光学系1を構成するズームレンズ群2および撮像
レンズであるフォーカスレンズ群3を通過し、さらに光
量調節手段である絞り4を介して固体撮像素子、例えば
CCD二次元イメージセンサ(以下、単にCCDとい
う)5に入射する。これにより、CCD5の撮像面上に
被写体像が結像される。
【0022】CCD5は、画素と呼ばれる複数の光電変
換素子を二次元のマトリクス状に配列して撮像面を構成
し、さらに撮像面にカラーフィルタを配置したものであ
り、CCDドライバ15によって駆動制御されることに
より、撮像光学系1および絞り4を通過した被写体光に
より撮像面に結像された被写体像に対応した信号電荷を
蓄積して、蓄積した信号電荷が画素信号と呼ばれる電気
信号として読み出される。このCCD5から読み出され
た画素信号は撮像回路6に入力され、ここで色信号の分
離、CDS(相関二重サンプリング)その他の処理が施
されることにより、所定フォーマットの画像信号が生成
される。
【0023】撮像回路6によって生成された画像信号
は、A/D変換器7によりディジタル信号に変換された
後、バッファメモリ8に一時的に記憶される。バッファ
メモリ8から読み出される画像信号はD/A変換器9に
よりアナログ信号に戻され、さらに再生出力に適した形
態に変換された後、LCD(液晶ディスプレイ)10に
供給され、画像として表示される。
【0024】バッファメモリ8にはさらに圧縮/伸長回
路11が接続され、この圧縮伸長回路11には画像デー
タおよび付随するデータを記録するための記録媒体であ
る記録用メモリ12が接続される。記録用メモリ12と
しては、例えばフラッシュメモリのような固体型の半導
体メモリや、カード形状またはスティック形状からなり
装置に対して着脱可能に構成されたカード型フラッシュ
メモリのような半導体メモリのほか、ハードディスクや
フロッピディスクのような磁気記録媒体等、種々の形態
のものを使用できる。
【0025】圧縮伸長回路11は、バッファメモリ8に
記憶された画像信号を読み出して圧縮(符号化)処理を
行うことにより、記録用メモリ12への記録に適した形
態とするための圧縮回路部と、記録用メモリ12に記録
された画像信号を読み出して伸長(復号化)処理を行う
ことにより、表示やプリント等の再生出力に適した形態
とするための伸長回路部とからなる。
【0026】また、A/D変換器7から出力される画像
信号は、AE処理部13およびAF処理部14に供給さ
れる。AE処理部13は、A/D変換器7より出力され
る画像信号を受け、各画素からの画素信号の累積加算を
主体とする演算処理を行い、この累積加算値に基づき被
写体の明るさに応じたAE評価値(測光値)を求め、こ
のAE評価値に基づいてCPU15を介して露光量を自
動的に調整する自動露出(AE)処理を行う回路であ
る。
【0027】AF処理部14は、基本的にはA/D変換
器7より出力される画像信号を受けてその高周波成分を
抽出し、この高周波成分に対して累積加算処理を行うこ
とによって高域側の輪郭成分量に対応するAF評価値を
算出し、これに基づいてCPU15を介して自動焦点調
節(AF)処理を行う回路である。この例では、AF処
理部14は高周波成分を抽出するためのハイパスフィル
タ(HPF)31、抽出された高周波成分を累積加算す
る累積加算器32、切替器33、第1、第2のメモリ3
4−1,34−2および加算器35により構成される。
【0028】本実施形態では、後に詳しく説明するよう
にフォーカスレンズ群3を駆動しながら累積加算器33
で得られた累積加算値を第1のメモリ34−1に記憶す
る動作を行うとともに、このときの累積加算値をAF評
価値としてCPU15によりフォーカスレンズ群3の合
焦位置の検出が可能か否かが判定される。ここで合焦位
置の検出が可能と判定されたときは、第1のメモリ34
−1に記憶された累積加算値をAF評価値としてCPU
15により合焦位置の検出が行われる。
【0029】一方、合焦位置の検出が不可能と判定され
たときは、再びフォーカスレンズ群3を駆動しながら累
積加算器33で得られた累積加算値を第2のメモリ34
−2に記憶する動作が行われる。そして、第1、第2の
メモリ34−1,34−2Iにそれぞれ記憶された累積
加算値を加算器35により加算した値がCPU15に供
給され、この加算値をAF評価値としてCPU15によ
り合焦位置の検出が行われる。なお、メモリ34−1,
34−2はCPU15内のRAMからなる作業用メモリ
を用いることもできる。
【0030】また、本実施形態ではハイパスフィルタ3
1として特性可変のフィルタが使用され、フォーカスレ
ンズ群3の二回目の駆動時には、CPU15からの制御
によりハイパスフィルタ31の特性、例えばカットオフ
周波数を変更することで、一回目のフォーカスレンズ群
3の駆動時とはフォーカス誤差検出特性を異ならせるよ
うにしている。
【0031】CPU15は撮像装置全体の制御を司るも
のであり、このCPU15には上述したAE処理部13
およびAF処理部14のほか、タイミング発生器16、
第1モータドライバ18、第2モータドライバ19、第
3モータドライバ20、操作部24、EEPROM2
5、および電池26が接続されている。タイミング発生
器16は、CPU15、CCDドライバ17および撮像
回路6に供給する各種のタイミング信号を発生する。
【0032】第1モータドライバ18は、絞り4を駆動
する絞り駆動モータ21の駆動制御を行う。CPU15
はAE処理回路13で算出されたAE評価値に基づい
て、この第1モータドライバ18を制御することによ
り、適正な露光量が得られるように絞り4の絞り量を調
整するAE制御を行う。
【0033】第2モータドライバ19は、フォーカスレ
ンズ群3を駆動するフォーカスモータ22の駆動制御を
行う。CPU15はAF算出回路14で算出されたAF
評価値に基づいて、この第2モータドライバ19を制御
することにより、合焦状態が得られるようにフォーカス
レンズ群3を光軸方向に移動させるAF制御を行う。
【0034】第3モータドライバ20は、ズームレンズ
群2を駆動するズームモータ23の駆動制御を行う。C
PU15は後述する操作部24内のズームスイッチが操
作されたとき、このズームスイッチからの指令信号に従
って第3モータドライバ20を制御することにより、所
望の変倍動作が得られるようにズームレンズ群2を光軸
方向に移動させるズーム制御を行う。
【0035】電池26はCPU15により制御され、撮
像装置の各部への電源供給を行う。EEPROM25は
電気的に書き換え可能なメモリであり、各種の制御プロ
グラムや各種の動作を行わせるために使用するデータを
予め記憶している。
【0036】操作部24は、各種の動作を行わせるため
の指令信号を発生してCPU15に伝達する複数の操作
スイッチ群からなる。具体的には、操作部24には例え
ば撮像装置を起動させて電源供給を行わせるための指令
信号を発生させる主電源スイッチと、撮影/記録動作を
開始させるための指令信号を発生させるレリーズスイッ
チと、再生動作を開始させるための指令信号を発生させ
る再生スイッチと、ズームレンズ群2を移動させて変倍
動作を開始させるための指令信号を発生させるズームス
イッチ(ズームアップスイッチおよびズームダウンスイ
ッチ)等が備えられている。
【0037】レリーズスイッチは、撮影動作に先立って
行うAE処理およびAF処理を開始させる指令信号を発
生させる第1段レリーズスイッチと、この第1段レリー
ズスイッチにより発生される指令信号を受けて実際の撮
像動作を開始させる指令信号を発生させる第2段レリー
ズスイッチからなる。
【0038】次に、本実施形態におけるAFシステムに
ついて詳細に説明する。図3は、本実施形態におけるA
Fシステムの概略動作を説明するための図であり、フォ
ーカスモータ22によるフォーカスレンズ群3の駆動の
ステップ数が7の場合の例である。本実施形態では、ま
ず図3(a)に示すようにフォーカスレンズ群3を矢印
で示す方向、つまり無限遠側から至近側に向けて、L0
(無限遠位置)→L1→L2→L3→L4→L5→L6
(至近位置)の順でステップ的に駆動し(以後、この方
向のフォーカスレンズ群3の駆動をスキャン1と呼
ぶ)、これに伴いAF評価値を算出する。
【0039】すなわち、各レンズ位置L0,L1,L
2,L3,L4,L5,L6毎に、AF処理部14にお
いてA/D変換器7より出力される画像信号の高周波成
分をハイパスフィルタ31により抽出し、この高周波成
分に対して累積加算器32で累積加算処理を行って、高
周波成分の信号量を検出する。これら各レンズ位置L
0,L1,L2,L3,L4,L5,L6毎の累積加算
値は、CPU15からの制御により第1のメモリ34−
1側に接続されている切替器33を介してメモリ34−
1に順次格納される。
【0040】そして、第1のメモリ34−1に記憶され
た累積加算値をAF評価値として合焦位置の検出が可能
か否かの判定がCPU15により行われ、可能であれば
メモリ34−1に記憶された累積加算値をAF評価値と
し、これに基づいて合焦位置の検出が行われる。合焦位
置の検出が可能か否かの判定は、例えば累積加算値の大
きさがある閾値以上か否かにより行うことができる。
【0041】一方、上述したスキャン1において、例え
ば累積加算値の大きさが閾値に達せず合焦位置の検出が
不可能と判定されたときは、図3(b)に示すようにフ
ォーカスレンズ群3を矢印で示す方向、つまり図3
(a)の場合とは逆に、至近側から無限遠側に向けて、
L6(至近位置)→L5→L4→L3→L2→L1→L
0(無限遠位置)の順でステップ的に駆動し(以後、こ
の方向のフォーカスレンズ群3の駆動をスキャン2と呼
ぶ)、これに伴いAF評価値を算出する。この場合にお
いても、スキャン1の場合と同様に各レンズ位置L6,
L5,L4,L3,L2,L1,L0毎に、AF処理部
14においてA/D変換器7より出力される画像信号の
高周波成分をハイパスフィルタ31により抽出し、この
高周波成分に対して累積加算器32で累積加算処理を行
う。これら各レンズ位置L6,L5,L4,L3,L
2,L1,L0毎の累積加算値は、CPU15からの制
御による第2のメモリ34−2側に切り替えられている
切替器33を介してメモリ34−2に順次格納される。
【0042】そして、スキャン2において第2のメモリ
34−2に記憶された累積加算値とスキャン1において
第1のメモリ34−1に記憶された累積加算値が図3
(c)に示すように加算器35で加算され、この加算値
がCPU15に供給される。CPU15では、この加算
器35からの加算値を新たにAF評価値として合焦位置
の検出を行う。
【0043】図3(c)に示すようにメモリ34−1,
34−2に記憶されたスキャン1,2で得られた累積加
算値の加算値であるAF評価値は、図3(a)(b)に
示した各スキャン1,2で得られた累積加算値からなる
AF評価値に比較してS/Nが改善されており、フォー
カスレンズ群3のレンズ位置によるレベル変化が大きく
なっている。この結果、AF評価値のピークが明瞭に現
れており、図3(c)の例ではレンズ位置L3でAF評
価値がピークを示している。すなわち、レンズ位置L3
が合焦位置となるので、この位置L3にフォーカスレン
ズ群3を移動させればよい。
【0044】このように本実施形態によると、スキャン
1で得られたAF評価値に基づいて合焦位置の検出が不
可能と判定されたときは、スキャン2において再びフォ
ーカスレンズ群3を光軸方向に駆動して、スキャン1と
スキャン2で得られたAF評価値を加算した値を新たな
AF評価値とするため、S/Nが改善されたAF評価値
を得ることができ、これにより合焦位置を正確に検出し
て、フォーカスレンズ群3を確実に合焦位置に駆動する
ことができる。
【0045】また、本実施形態ではスキャン2の駆動方
向をスキャン1の駆動方向と逆にすることにより、スキ
ャン1の終了後フォーカスレンズ群3を元の位置(例え
ば無限遠位置LO)まで戻すことなく、そのままの位置
(例えば至近位置L6)からスキャン2を開始すること
ができ、高速にAF制御を行うことが可能となる。
【0046】さらに、本実施形態ではスキャン1とスキ
ャン2とで、AF処理部14内の高周波成分抽出用のハ
イパスフィルタ31の特性、例えばカットオフ周波数を
変化させるようにする。
【0047】図4は、ハイパスフィルタ31のカットオ
フ周波数とAF評価値の関係を示す図である。図4(a
1)に示すようにカットオフ周波数が低い場合(fc
1)、フォーカスレンズ群3のレンズ位置によるAF評
価値の変化は図4(b1)に示すように比較的緩やかで
ある。これに対して、図4(a2)に示すようにカット
オフ周波数が高い場合(fc2)には、レンズ位置によ
るAF評価値の変化は図4(b2)に示すように急峻と
なる。図4(b1)と図4(b2)を比較して明らかな
ように、図4(a1)の特性と図4(a2)の特性は一
長一短がある。
【0048】すなわち、図4(a1)の特性では合焦状
態の検出精度は低いが、フォーカスレンズ群3のステッ
プ移動に伴い、必ずAF評価値の変化が現れる。一方、
図4(a2)の特性では合焦状態の検出が可能な場合は
高精度の検出ができるが、フォーカスレンズ群3のステ
ップ移動に際して、隣接する二つのレンズ位置の間に合
焦位置が存在する場合には、AF評価値はほとんど変化
せず、合焦位置を検出できない。
【0049】従って、例えばハイパスフィルタ31をス
キャン1では図4(a2)に示す特性に設定し、スキャ
ン2では図4(a1)に示す特性に設定すれば、これら
両者の特性の長所を兼ね備えたAF動作を行うことが可
能となる。
【0050】すなわち、高周波成分を十分に持つ通常の
被写体に対しては、図4(a2)に示す特性で合焦検出
を行うことが可能である。しかし、高周波成分の少ない
低コントラストの被写体に対しては、図4(a2)に示
す特性ではAF評価値の変化が明瞭に現れない。そこ
で、図4(a1)に示す特性でスキャンを行うことによ
り、AF評価値の変化が明確に現れるようになるため、
合焦位置を容易に検出することが可能となる。
【0051】このようにスキャン1を図4(a2)に示
す特性で行い、スキャン2を図4(a1)に示す特性で
行うことにより、良好な使い勝手のよいAFを実現する
ことができる。具体的には、高周波成分を十分持つ通常
の被写体に対しては、1回のスキャンでAF評価値の急
峻な変化が得られるので、高速かつ高精度のAFが可能
となる。一方、低コントラストの被写体に対しては、2
回目のスキャンで合焦検出可能なAF評価値の変化が得
られるので、多少時間がかかるものの、確実にAFを行
うことが可能となる。
【0052】なお、上記の説明ではスキャン1とスキャ
ン2でフォーカスレンズ群3を光軸方向に駆動する範囲
を共に無限遠位置と至近位置との間としたが、後述する
ようにスキャン2においてフォーカスレンズ群3を光軸
方向に駆動する範囲をスキャン1におけるそれより小さ
くしてもよい。
【0053】次に、図5および図6を用いて本実施形態
における動作手順の第1の例について説明する。図5は
主としてAF動作の動作手順を示すフローチャートであ
り、図6はフォーカスレンズ位置と第1、第2のメモリ
34−1,34−2の動作の関係を示す図である。
【0054】第1段レリーズスイッチを押すと、ステッ
プS101でAE動作が行われた後AF動作が開始され
る。AF動作が開始すると、まずスキャン1の動作が行
われる。
【0055】すなわち、フォーカスレンズ群3が無限遠
(∞)位置(L0)に駆動されると共に、スキャン1の
各ステップ動作毎にインクリメントされるカウント値I
が初期値0にセットされ(ステップS102〜S10
3)、この状態でAF評価値が取得されて第1のメモリ
34−1のアドレス(I)に格納される(ステップS1
04〜S105)。
【0056】そして、フォーカスレンズ群3がステップ
S106で至近位置(L6)に到達したと判断されるま
で、カウント値Iが1ずつインクリメントされると共
に、フォーカスレンズ群3は無限遠位置(L0)ら至近
位置(L6)に向けて所定量ずつステップ的にL1,L
2,L3,L4,L5,L6の位置に駆動され(ステッ
プS107〜S108)、その都度ステップS104〜
S105の処理が繰り返される。
【0057】このスキャン1の動作により、フォーカス
レンズ群3の各レンズ位置L0,L1,L2,L3,L
4,L5,L6におけるAF評価値が第1のメモリ34
−1のアドレス0,1,2,3,4,5,6にそれぞれ
格納される。これらのアドレスのアドレス値をIとす
る。
【0058】ステップS108でフォーカスレンズ群3
が至近位置に(L6)に達したと判断されると、合焦位
置の検出が可能か否かが判定され(ステップS10
9)、可能であれば合焦位置の検出が行われ(ステップ
S123)、フォーカスレンズ群3は検出された合焦位
置に駆動される(ステップS124)。ステップS10
9の判定は、スキャン1で得られたAF評価値の大きさ
に基づいて行われ、例えばスキャン1で得られた各レン
ズ位置でのAF評価値の大きさ(平均値またはピーク
値)が所定の閾値以上であれば合焦位置の検出が可能と
判定され、AF評価値の大きさが閾値に満たなければ不
可能と判定される。
【0059】一方、ステップS109で合焦位置の検出
が不可能と判断されると、フォーカス誤差検出特性、つ
まりハイパスフィルタ31の特性が例えば図4(a2)
に示した特性から図4(a1)に示した特性に変更され
る(ステップS110)。この後、スキャン2の動作が
行われる。
【0060】スキャン2においては、フォーカスレンズ
群3が至近位置(L6)に位置している状態で、スキャ
ン2の各ステップ動作毎にインクリメントされるカウン
ト値Jが1にセットされ(ステップS111)、この状
態でAF評価値が取得されて第2のメモリ34−2のア
ドレス(I+J)に格納される(ステップS112〜S
113)。
【0061】そして、フォーカスレンズ群3がステップ
S114で無限遠位置(L0)に到達したと判断される
まで、カウント値Jが1ずつインクリメントされると共
に、フォーカスレンズ群3は至近位置(L6)から無限
遠位置(LO)に向けて所定量ずつステップ的にL5,
L4,L3,L2,L1,L0の位置に駆動され(ステ
ップS115〜S116)、その都度ステップS112
〜S113の処理が繰り返される。
【0062】このスキャン2の動作により、フォーカス
レンズ群3の各レンズ位置L6,L5,L4,L3,L
2,L1,L0におけるAF評価値が第2のメモリ34
−2のアドレス7,8,9,10,11,12,13に
それぞれ格納される。これらのアドレスのアドレス値を
I+Jとする。
【0063】ステップS114でフォーカスレンズ群3
が無限遠位置に(L0)に達したと判断されると、合焦
位置の検出が可能か否かが判定され(ステップS11
7)、可能であれば合焦位置の検出が行われ(ステップ
S123)、フォーカスレンズ群3は検出された合焦位
置に駆動される(ステップS124)。ステップS11
7の判定も、ステップS109と同様に、スキャン2で
得られたAF評価値の大きさに基づいて行われ、例えば
スキャン2で得られた各レンズ位置でのAF評価値の大
きさ(平均値またはピーク値)が所定の閾値以上であれ
ば合焦位置の検出が可能と判定され、AF評価値の大き
さが閾値に満たなければ不可能と判定される。
【0064】一方、ステップS117で合焦位置の検出
が不可能と判断されると、第1、第2のメモリ34−
1,34−2にそれぞれ格納されているAF評価値の同
じレンズ位置に対応する値どうしが加算され、この加算
値に基づいて合焦位置の検出が行われる。
【0065】すなわち、ステップS117で合焦位置の
検出が不可能と判断された場合は、まず加算時のステッ
プ動作毎にインクリメントされるカウント値Kが0にセ
ットされ(ステップS118)、この状態で第1のメモ
リ34−1のアドレスKと第2のメモリ34−2のアド
レスI+J−Kから、それぞれレンズ位置L0のAF評
価値が読み出されて加算される(ステップS119)。
そして、ステップS120でカウント値KがIに達した
と判断されるまでKが1ずつインクリメントされ(ステ
ップS121)、ステップS119の読み出しと加算が
繰り返される。
【0066】ステップS120でカウント値KがIに達
し、第1、第2のメモリ34−1,34−2に格納され
た全てのAF評価値の同じレンズ位置に対応する値どう
しの加算が終了すると、このAF評価値の加算値の大き
さに基づいて合焦位置の検出が可能か否かが判定され
(ステップS122)、可能であれば合焦位置の検出が
行われ(ステップS123)、フォーカスレンズ群3は
検出された合焦位置に駆動される(ステップS12
4)。また、ステップS122で合焦位置の検出が不可
能と判断された場合は、エラー処理が行われる(ステッ
プS125)。
【0067】次に、図7および図8を用いて本実施形態
における動作手順の第2の例について説明する。図7は
主としてAF動作の動作手順を示すフローチャートであ
り、図8はフォーカスレンズ位置と第1、第2のメモリ
34−1,34−2の動作の関係を示す図である。
【0068】この第2の例は、スキャン2においてフォ
ーカスレンズ群3を光軸方向に駆動する範囲をスキャン
1のそれより小さくする点が図5および図6を用いて説
明した第1の例と異なる。
【0069】図5と同一の処理に同一符号を付して説明
すると、図7においてスキャン1の動作、つまりステッ
プS101からS111までの処理は図5と同様であ
る。
【0070】スキャン1の動作が終了すると、ステップ
S111でスキャン2の各ステップ動作毎にインクリメ
ントされるカウント値Jが1にセットされた後、フォー
カスレンズ群3が再スキャン開始位置(スキャン2の開
始位置、この例ではレンズ位置L4)に駆動される(ス
テップS201)。この状態でAF評価値が取得され、
第2のメモリ34−2のアドレス(I+J)に格納され
る(ステップS112〜S113)。
【0071】そして、フォーカスレンズ群3がステップ
S202で再スキャン終了位置(スキャン2の終了位
置、この例ではレンズ位置L2)に到達したと判断され
るまで、カウント値Jが1ずつインクリメントされると
共に、フォーカスレンズ群3は再スキャン開始位置L4
から再スキャン終了位置L2に向けて所定量ずつステッ
プ的に駆動され(ステップS115〜S116)、その
都度ステップS112〜S113の処理が繰り返され
る。
【0072】このスキャン2の動作により、フォーカス
レンズ群3の再スキャン開始位置L4から再スキャン終
了位置L2までの各レンズ位置L4,L3,L2におけ
るAF評価値が第2のメモリ34−2のアドレス7,
8,9にそれぞれ格納される。これらのアドレスのアド
レス値をI+Jとする。
【0073】ステップS202でフォーカスレンズ群3
が再スキャン終了位置L2に達したと判断されると、ス
キャン2で得られたAF評価値の大きさに基づいて合焦
位置の検出が可能か否かが判定され(ステップS11
7)、可能であれば合焦位置の検出が行われ(ステップ
S123)、フォーカスレンズ群3は検出された合焦位
置に駆動される(ステップS124)。
【0074】一方、ステップS117で合焦位置の検出
が不可能と判断されると、第1、第2のメモリ34−
1,34−2にそれぞれ格納されているAF評価値の同
じレンズ位置に対応する値どうしが加算され、この加算
値に基づいて合焦位置の検出が行われる。
【0075】すなわち、ステップS117で合焦位置の
検出が不可能と判断された場合は、まず加算時のステッ
プ動作毎にインクリメントされるカウント値Kが0にセ
ットされ(ステップS118)、この状態で第1のメモ
リ34−1のアドレス***と第2のメモリ34−2の
アドレスI+J−Kから同一レンズ位置のAF評価値が
読み出されて加算される(ステップS203)。第1の
メモリ34−1のアドレス***は、第2のメモリ34
−2のアドレスI+J−Kに格納されているスキャン1
で得られたAF評価値と同じレンズ位置のスキャン2で
得られたAF評価値が格納されているアドレスである。
そして、ステップS120でカウント値KがIに達した
と判断されるまでKが1ずつインクリメントされ(ステ
ップS121)、ステップS203の読み出しと加算が
繰り返される。
【0076】ステップS120でカウント値KがIに達
し、第2のメモリ34−2から読み出されるスキャン2
で得られた再スキャン開始位置L4から再スキャン終了
位置L2までのAF評価値と、これらと同一レンズ位置
の第1のメモリ34−1から読み出されるスキャン1で
得られたAF評価値との加算が終了すると、合焦位置の
検出が可能か否かが判定され(ステップS122)、可
能であれば合焦位置の検出が行われ(ステップS12
3)、フォーカスレンズ群3は検出された合焦位置に駆
動される(ステップS124)。また、ステップS12
2で合焦位置の検出が不可能と判断された場合は、エラ
ー処理が行われる(ステップS125)。
【0077】この第2の動作例において、再スキャン開
始位置、つまりスキャン2の開始位置(図7、図8の例
ではL4)は、合焦位置が含まれる可能性の高い位置、
例えばフォーカスレンズ群3の焦点深度の2倍程度が好
ましい。
【0078】このように第2の動作例によると、スキャ
ン2のスキャン範囲をスキャン1のスキャン範囲よりも
小さくすることによって、スキャン1とスキャン2に要
する合計の時間を短縮でき、より高速に合焦状態を得る
ことが可能となる。
【0079】なお、上述した第1、第2の動作例におい
てはスキャン1とスキャン2におけるフォーカスレンズ
群3のステップ駆動の停止位置を同一(LO,L1,L
2,L3,L4,L5,L6)としたが、これらの位置
を異ならせてもよい。すなわち、例えばスキャン1にお
けるフォーカスレンズ群3の停止位置をLO,L1,L
2,L3,L4,L5,L6としたとき、スキャン2に
おけるフォーカスレンズ群3の停止位置をLO,L1,
L2,L3,L4,L5,L6の中間位置(L1−L
0,L2−L1,L3−L2,L4−L3,L5−L
4,L6−L5)としてもよい。
【0080】このようにすると、真の合焦位置がLO,
L1,L2,L3,L4,L5,L6のうちの一つ、あ
るいはL1−L0,L2−L1,L3−L2,L4−L
3,L5−L4,L6−L5のうちの一つのいずれに存
在する場合でも、精度よく合焦状態を得ることができ
る。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればフ
ォーカスレンズを光軸方向に駆動しながら画像信号の高
周波成分の信号量をAF評価値として検出する動作を2
回行う場合に、1回目と2回目の検出時にそれぞれ得ら
れるAF評価値を加算する機能を備え、1回目の検出時
にも2回目の検出時にも合焦位置の検出ができないとき
は、この加算したAF評価値に基づいて合焦位置を検出
することによって、被写体が低コントラストまたは低照
度の場合でも、基本的に単一のAF方式(山登り方式)
で合焦位置の検出を確実に行い、信頼性の高いAF制御
を実現することができる。
【0082】また、本発明では1回目と2回目の検出で
AF評価値の検出特性を変更する機能を備え、1回目の
検出時に得られるAF評価値で合焦位置の検出ができな
いときは検出特性を変えて2回目の検出時に得られるA
F評価値に基づいて合焦位置の検出を確実に行うことが
でき、信頼性の高いAF制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る電子的撮像装置の構
成を示すブロック図
【図2】被写体の高コントラスト時および低コントラス
ト時のフォーカスレンズ位置とAF評価値の関係を示す
【図3】同実施形態におけるスキャン1およびスキャン
2におけるフォーカスレンズ位置とAF評価値および加
算後のAF評価値との関係を示す図
【図4】同実施形態におけるハイパスフィルタのカット
オフ周波数とAF評価値との関係を示す図
【図5】同実施形態における第1の動作例を示すフロー
チャート
【図6】第1の動作例におけるフォーカスレンズ位置と
第1、第2のメモリの動作の関係を示す図
【図7】同実施形態における第2の動作例を示すフロー
チャート
【図8】第2の動作例におけるフォーカスレンズ位置と
第1、第2のメモリの動作の関係を示す図
【符号の説明】
1…撮像光学系 2…ズームレンズ群 3…フォーカスレンズ群 4…絞り 5…CCD(撮像素子) 6…撮像回路 7…A/D変換器 8…バッファメモリ 9…D/A変換器 10…LCD(液晶ディスプレイ) 11…圧縮/伸長回路 12…記録用メモリ(記録媒体) 13…AE処理部(自動露出処理部) 14…AF処理部(自動焦点調節処理部) 15…CPU 16…タイミング発生器 17…CCDドライバ 18〜20…モータドライバ 21…絞りモータ 22…フォーカスモータ 23…ズームモータ 24…操作部 25…EEPROM 31…ハイパスフィルタ 32…累積加算器 33…切替器 34−1…第1のメモリ 34−2…第2のメモリ 35…加算器
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 3/00 A

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】撮像光学系のフォーカスレンズを光軸方向
    に駆動しながら撮像素子から得られる画像信号の高周波
    成分の信号量を検出し、この高周波成分の信号量が増加
    する方向に前記フォーカスレンズを駆動して該フォーカ
    スレンズを合焦位置に移動させる焦点調節装置におい
    て、 前記画像信号の高周波成分の信号量を検出する高周波成
    分信号量検出手段と、 前記フォーカスレンズを光軸方向に駆動しながら前記高
    周波成分信号量検出手段により検出された高周波成分の
    信号量を記憶する第1の記憶手段と、 前記第1の記憶手段に記憶された信号量に基づいて前記
    フォーカスレンズの合焦位置の検出が可能か否かを判定
    する判定手段と、 前記判定手段により前記合焦位置の検出が不可能と判定
    されたときは、再び前記フォーカスレンズを光軸方向に
    駆動しながら前記高周波成分信号量検出手段により検出
    された高周波成分の信号量を記憶する第2の記憶手段
    と、 前記第1の記憶手段に記憶された信号量と前記第2の記
    憶手段に記憶された信号量を加算する加算手段と、 前記判定手段により前記合焦位置の検出が可能と判定さ
    れたときは前記第1の記憶手段に記憶された信号量に基
    づいて、また前記判定手段により前記合焦位置の検出が
    不可能と判定されたときは前記加算手段により加算され
    た信号量に基づいて前記フォーカスレンズの合焦位置を
    検出する合焦位置検出手段と、 前記合焦位置検出手段により検出された合焦位置に前記
    フォーカスレンズを移動させる駆動手段と、 を備えたことを特徴とする焦点調節装置。
  2. 【請求項2】撮像光学系のフォーカスレンズを光軸方向
    に駆動しながら撮像素子から得られる画像信号の高周波
    成分の信号量を検出し、この高周波成分の信号量が増加
    する方向に前記フォーカスレンズを駆動して該フォーカ
    スレンズを合焦位置に移動させる焦点調節装置におい
    て、 前記画像信号の高周波成分の信号量を検出する高周波成
    分信号量検出手段と、 前記フォーカスレンズを光軸方向に駆動しながら前記高
    周波成分信号量検出手段により検出された高周波成分の
    信号量を記憶する第1の記憶手段と、 前記第1の記憶手段に記憶された信号量に基づいて合焦
    位置の検出が可能か否かを判定する第1の判定手段と、 前記第1の判定手段により前記合焦位置の検出が不可能
    と判定されたときは、前記高周波成分信号量検出手段の
    検出特性を変更した後、再び前記フォーカスレンズを光
    軸方向に駆動しながら前記高周波成分信号量検出手段に
    より検出された高周波成分の信号量を記憶する第2の記
    憶手段と、 前記第2の記憶手段に記憶された信号量に基づいて合焦
    位置の検出が可能か否かを判定する第2の判定手段と、 前記第1の判定手段により合焦位置の検出が可能と判定
    されたときは前記第2の記憶手段に記憶された信号量に
    基づいて、また前記第1の判定手段により合焦位置の検
    出が不可能と判定され、かつ前記第2の判定手段により
    合焦位置の検出が可能と判定されたときは前記第2の記
    憶手段に記憶された信号に基づいて合焦位置を検出する
    合焦位置検出手段と、 前記合焦位置検出手段により検出された合焦位置に前記
    フォーカスレンズを移動させる駆動手段と、 を備えたことを特徴とする焦点調節装置。
  3. 【請求項3】前記第1の記憶手段に記憶された信号量と
    前記第2の記憶手段に記憶された信号量を加算する加算
    手段を有し、 前記合焦位置検出手段は、前記第1の判定手段により合
    焦位置の検出が不可能と判定され、かつ前記第2の判定
    手段により合焦位置の検出が不可能と判定されたとき
    は、前記加算手段により加算された信号量に基づいて合
    焦位置を検出することを特徴とする請求項2記載の焦点
    調節装置。
  4. 【請求項4】前記第1の記憶手段は、前記フォーカスレ
    ンズを光軸方向の一方の方向に駆動しながら前記高周波
    成分信号量検出手段により検出された高周波成分の信号
    量を記憶し、 前記第2の記憶手段は、前記フォーカスレンズを光軸方
    向の他方の方向に駆動しながら前記高周波成分信号量検
    出手段により検出された高周波成分の信号量を記憶する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の焦点調節装
    置。
  5. 【請求項5】前記判定手段は、前記高周波成分の信号量
    の大きさによって合焦位置の検出が可能か否かを判定す
    ることを特徴とする請求項1または2記載の焦点調節装
    置。
  6. 【請求項6】前記高周波成分信号量検出手段は、前記画
    像信号の高周波成分を抽出するフィルタを有し、前記第
    2の記憶手段が前記高周波成分の信号量を記憶するとき
    に該フィルタの特性を切り替えることを特徴とする請求
    項1または2記載の焦点調節装置。
  7. 【請求項7】前記第2の記憶手段が前記高周波成分の信
    号量を記憶するときに前記フォーカスレンズを光軸方向
    に駆動する範囲を前記第1の記憶手段が前記高周波成分
    の信号量を記憶するときに前記フォーカスレンズを光軸
    方向に駆動する範囲より小さくすることを特徴とする請
    求項1または2記載の焦点調節装置。
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