JP4434345B2 - 自動焦点調節装置および方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像レンズにより結像される焦点位置を調節する自動焦点調節装置および方法に係り、たとえばCCD 固体撮像素子などの撮像素子にて得られる画像情報に基づいて、撮像レンズの焦点位置を調節し、所望の合焦状態を得る自動焦点調節装置および方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
被写界を撮像してその撮像映像を出力するビデオカメラでは、撮像レンズのフォーカシングレンズを動かしながら撮像し、その出力映像信号から高周波成分を抽出して合焦のための評価値を算出し、フォーカシングレンズの移動の結果、評価値が増加する場合は同方向の移動を継続し、逆に評価値が減少する場合は逆方向にレンズを移動させることを繰り返して、評価値が最大となる位置にフォーカシングレンズを追い込んでいく、いわゆる山登りサーボ方式が採用されている。
【0003】
たとえば、特許第2677036 号公報では、山登りAFにおける合焦動作中に焦点評価値に偽山が生じても合焦点であるとは判断せずに合焦動作を継続する山登りオートフォーカス方式が開示されている。この方式における合焦制御は、フォーカスレンズを任意の方向に起動し、評価値が増加するならば同方向に駆動し続け反対であれば逆方向に駆動し、評価値の増加方向から減少方向への変化により評価値の頂上を通過したことを検出記憶し、記憶した合焦点の位置へフォーカシングレンズを戻し、さらに評価値の変化状態を監視し、変化が生じたときに必要に応じて合焦制御を再開するアルゴリズムによるものである。この方式では、焦点評価値の山が現われた際に閾値以上のエッジ成分がある場合にそれを真の山と判断し、評価値の変動があっても閾値以上のエッジ成分がある場合には、ピントがはずれない限り合焦動作を停止しておく。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来の山登りサーボ方式では、評価値の増加および減少を常に認識しながらフォーカスレンズを移動させるので、ハンチングするなどにより合焦結果が得られるまでに多くの時間を要し、処理負担が大きいという問題があった。またこの方式は、フォーカスレンズを合焦位置に追い込んでいくため、被写体像を連続的に撮像し動画としてモニタ出力するビデオカメラにとっては有効に適用可能であるが、たとえば、レリーズスイッチオンに応動する撮影命令によって瞬時にフォーカシングする必要があるスチルカメラでは、この追い込みのための時間が余分となって、合焦位置にフォーカスレンズが制御されるまでにタイムラグが生じてしまうという問題があった。このためシャッタチャンスを逃してしまう可能性が高く、スチルカメラにそのまま適用することができない。
【0005】
そこでスチルカメラでは、迅速なフォーカシングを行なうために、フォーカシングレンズをたとえば無限遠位置から至近位置間での全域にピントが合うようにスキャンさせて、その間に撮像される複数コマの画像情報に基づいて合焦のための評価値を求め、その評価値が最大となった位置にフォーカシングレンズを移動させて撮影記録を行なうことが行なわれる。この場合、撮像レンズの焦点距離が長くなればなるほど被写界深度が浅くなるので、高精度な合焦結果を得るためには多くの評価値算出ポイントを設けてフォーカシング段数を多くする必要があり、このためフォーカシングに所要する時間が多くかかり、処理負担も大きいという問題が発生する。
【0006】
本発明はこのような従来技術の欠点を解消し、たとえば長焦点距離側であっても、装置に対する負担を軽減するとともに、より短い時間で高精度な合焦結果が得られる自動焦点調節装置および方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述の課題を解決するために、撮像手段から出力される撮像信号に基づいて、撮像手段に被写界の像を結像させる撮像レンズの焦点位置を調節する自動焦点調節装置において、この装置は、焦点調節を行なうためのレンズを焦点調節領域内で移動させる移動手段と、撮像素子から出力される画像信号から被写界のうち所定のフォーカシング領域におけるコントラスト成分を抽出し、コントラスト成分に応じた評価値をレンズの各移動位置ごとに算出する評価値算出手段と、フォーカシング領域における被写体に対し合焦するレンズの位置を評価値に基づいて求め、移動手段を制御する制御手段とを有し、制御手段は、レンズを移動させた際に評価値が連続して減少する連続減少回数を計数する計数手段と、評価値のうち被写界における最大値が得られたことを減少回数に基づいて判定する第1の判定手段と、評価値の最大値とレンズの他の移動位置にて得られた評価値とに基づいて評価値が所定値以上あることを判定する第2の判定手段と、第1および第2の判定手段の判定結果に従って移動手段を制御し、レンズの移動を停止させ、評価値の取得を中断する中断手段と、中断手段によって処理が中断されると、評価値の最大値が得られた位置に移動手段によってレンズを移動させて合焦状態とする合焦決定手段とを含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明は上述の課題を解決するために、撮像手段から出力される撮像信号に基づいて、撮像手段に被写界の像を結像させる撮像レンズの焦点位置を調節する自動焦点調節方法において、この方法は、焦点調節を行なうためのレンズを焦点調節領域内で移動させる移動工程と、撮像素子から出力される画像信号から被写界のうち所定のフォーカシング領域におけるコントラスト成分を抽出し、コントラスト成分に応じた評価値をレンズの各移動位置ごとに算出する評価値算出工程と、フォーカシング領域における被写体に対し合焦するレンズの位置を評価値に基づいて求める制御工程とを有し、制御工程は、レンズを移動させた際に評価値が連続して減少する連続減少回数を計数する計数工程と、評価値のうち被写界における最大値が得られたことを減少回数に基づいて判定する第1の判定工程と、評価値の最大値とレンズの他の移動位置にて得られた評価値とに基づいて評価値が所定値以上あることを判定する第2の判定工程と、第1および第2の判定工程における判定結果に従って、レンズの移動を停止させ、評価値の取得を中断する中断工程と、中断工程によって処理が中断されると、評価値の最大値が得られた位置にレンズを移動させて合焦状態とする合焦決定工程とを含むことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に添付図面を参照して本発明が適用されたディジタルカメラの一実施例を詳細に説明する。図1を参照すると、自動焦点調節機能を有するディジタルカメラ10が示されている。このカメラ10は、撮像部12に備えられた撮像レンズ14、絞り16および撮像素子(CCD) 18よって被写界を連続的に撮像するムービー機能を有するスチルカメラであり、動画モードにおける撮像映像を表示部20に備えられた液晶モニタ装置に表示して撮像時におけるファインダ機能を提供する。また、レリーズ釦22の第1ストロークでスイッチS1がオンとなると撮像レンズを駆動して焦点調節を行ない、撮像画像が合焦状態となってレリーズ釦22の第2ストロークでスイッチS2がオンとなると静止画像モードにおける撮影・記録処理に移行する。撮像部12にて撮像された1コマの静止画像信号は信号処理回路24、A/D 変換回路26、バッファメモリ28および圧縮処理回路30を通して記録処理部32に入力されて、カメラ10本対に着脱自在に装填されるメモリカード34に記録される。
【0010】
撮像部12に配置された撮像レンズ14は、焦点距離が短焦点側の7mm から長焦点側の21mmまで連続的に可変とするバリエータレンズ系を有するズームレンズが適用されており、内部に焦点位置を調節するためのフォーカシングレンズ系を有するインターナルフォーカシングレンズである。なお、撮像レンズ12は、レンズ全体もしくは一部を繰り出して焦点位置を調節する機構によるものでもよい。この撮像レンズは図4に示すように、たとえば、焦点距離7mm のときには無限遠から最至近距離までのフォーカシングレンズの移動距離、つまりフォーカス領域が81.7μmとなっており、焦点距離21mmのときのフォーカシング距離は735 μmである。この撮像レンズ14の焦点距離および焦点位置は、モータの回転等により調節されて、そのモータを駆動する駆動信号は図1に示す駆動回路36より供給される。
【0011】
撮像レンズ14の後方のアフォーカル部分には、入射光量を調節する絞り16が配置されており、この絞り量は駆動回路36から供給される制御信号によって調節される。絞り16の奥の焦点面には、撮像素子(CCD) 18が配置されており、撮像素子18は、たとえば、R,G,B カラーフィルタおよびマイクロレンズがその撮像面に配置されて、撮像面に結像された光学像を電荷に変換するフォトダイオードと、電荷を垂直および水平走査方向に転送する電荷結合素子(CCD) とを含む構成により、撮像画素を出力アンプにて読み出して電気信号として出力する。本実施例における撮像素子18は、80万〜150 万画素を構成するフォトダイオードを有し、CCD 駆動回路38より供給される駆動信号に応じて、全画素および間引き画素の撮像信号を出力する。撮像素子18は、間引き画素を出力する動画像モードでは、たとえば水平および垂直方向に各1/2 画素ずつ間引いて画素を転送することにより、高画素密度の撮像素子であっても高速な信号出力を行なう。
【0012】
図2は撮像素子の出力信号による画面形成を概念的に示しており、全画素読出しを行なう静止画像モードの場合には、撮像信号の出力信号のうち有効画素による画面200 は、たとえば水平方向に1280画素、垂直方向に960 画素にて形成される。また、動画像モードでは、水平および垂直方向に各640 ×480 画素にて形成される画面202 を表わす画像信号が各フレームごとに出力される。電源が投入されてモニタ表示機能が有効状態となっている場合には、実際の撮影記録に先立つレリーズ釦22の第2ストロークまでの間に画像信号が撮像素子18から間引き読み出しされ、間引き読み出しされた画像信号は表示部20に供給されるとともに、レリーズ釦22が押下されて第1ストロークが発生しスイッチS1がグランドGに接続されると後述のフォーカシング段数(ステップ)に応じた複数フレームの画像信号に基づいて撮像レンズ14のフォーカシングが調整される。また、レリーズ釦22が押下されて第2ストロークが発生しスイッチS2がオンとなってグランドGに接続されると、1フレームの画像信号が撮像素子18から全画素読み出しされて、この静止画像に対する信号処理および圧縮符号化処理の後、その符号化データがメモリカード34に記録される。
【0013】
撮像素子18の出力は撮像部12の出力を構成し信号処理回路24に接続されている。信号処理回路24は、入力される画像信号に対して、明るさ、色および階調などに関わる信号レベルを補正および調整する処理を行なう。また信号処理回路24は、静止画モードにおいてRGB 画像信号の各画素を画素補間し、さらに輝度および色成分からなるYC形式の画像信号を形成する機能を有する。信号処理回路24の出力は、アナログ・ディジタル(A/D) 変換回路26に接続され、A/D 変換回路26は、画像信号をたとえば8ないし10ビットのディジタル画像データに変換して出力する。
【0014】
A/D 変換回路26の出力は一方は、入力される画像データをカラー画像表示する液晶パネルを有する表示部20に接続され、他方の出力はバッファメモリ28に接続されている。バッファメモリ28は、画像データを一時記憶して出力するラインバッファである。本実施例では、動画モードでは評価値算出回路42にて必要とされる出力タイミングにて画像データを出力する。またバッファメモリ28は静止画モードでは圧縮処理回路30にて必要とされるタイミングにてYC画像データを出力する。
【0015】
圧縮処理回路30は、静止画モードにおいて入力される画像データを、記録処理部32に装填される記録媒体34に応じた所定の形式にて圧縮符号化する符号化回路である。本実施例における圧縮処理回路30は、画像データを8x8 画素のブロックごとに2次元DCT 処理を施し、処理された変換係数をハフマン符号化するたとえばJPEG方式などの圧縮符号化処理により、制御部40から設定される圧縮率にて画像データを符号化する。圧縮処理回路30の出力は記録処理部32に接続され、記録処理部30は、符号化された画像データおよびその付属情報をメモリカード34に書き込み、また、メモリカード34に記録された情報を読み出す記録読出機能を有する。
【0016】
評価値取得回路42は、レリーズ釦22の第1ストロークが押下された際に、制御部40の制御により、動画モードに入力される画像信号のうちG成分のデータをサンプリングしてフォーカシングエリア内での高域周波数成分を抽出し、被写体像のコントラスト情報を取得する回路である。このコントラスト情報は、図2に示した480x640 画素の撮像範囲(被写界)を複数のブロック204 に分割し、そのうち、1つもしくは複数ブロックにおける部分をフォーカシングエリア206 として、そのエリアに対応するG成分画像データに基づいて算出される撮像レンズ14の合焦位置を制御するための評価値であり、算出された評価値は制御部40に出力される。このフォーカシングエリア206 は制御部40の制御により任意の位置に複数のエリアが設定可能であるが、本実施例では図2に斜線で示すように、画面202 の中央部における4ブロックをフォーカシングエリア206 としている。また、評価値取得回路42は、入力される画像データに基づいて、被写界全体およびフォーカシングエリア206 内の明るさを判定する機能を有しており、検出した明るさを示す情報を制御部40に通知して、撮像部12におけるシャッタ速度および絞り値等の露出制御や信号処理回路24における信号増幅をゲイン制御させる。
【0017】
各部を制御する制御部40は、レリーズ釦22の操作状態を検出して動画モードと静止画モードを切り換え、カメラ10の各部は、設定された動作モードに応じて動作する。たとえばCCD 駆動回路38は設定されたモードに従って撮像素子18を全画素読出または間引き読出で駆動する。また、制御部40は、評価値取得回路42より供給される輝度情報に従って撮像部12におけるシャッタ速度および絞り値を制御する。CCD 駆動回路38は、撮像素子18にて光電変換される電荷を制御信号に応じて垂直転送路にシフトする駆動信号を生成して、制御信号に応じた露光時間にて撮像された画像信号を撮像素子から出力させる電子シャッタ制御機能を有する。
【0018】
また、制御部40は、信号処理回路24にて信号処理する際の処理パラメータを生成してパラメータに応じた信号処理を行なわせる。制御部40は、たとえば輪郭強調処理、色バランス補正およびガンマ補正処理等を制御する。また、制御部40は、圧縮処理回路30における圧縮符号化処理の圧縮率を設定する機能を有し、たとえば、メモリカード34の記憶容量に応じて操作者から指定される圧縮率にて画像データを圧縮符号化させる機能を有する。符号化された画像データをメモリカード34に記憶させる際に、記録処理部32にその画像の付属情報を供給して、メモリカード34の記録形式に応じた領域に、撮影日および時刻および露出などの撮影情報や圧縮率および圧縮形式情報、さらには、記録画像をプリントする際にプリント指定するためのプリント情報等を記録させる。
【0019】
制御部40はまた、評価値算出回路42に対しフォーカスエリア206 を指定する機能を有している。制御部40は、撮影状況および操作者の指定に応じたフォーカスエリア206 を評価値取得回路42に設定し、設定したエリア206 にて得られる自動焦点調節のための評価値に基づいて撮像レンズ12の焦点位置を制御する。具体的には、レリーズ釦22の第1ストロークによって、フォーカシングレンズを無限遠から最至近方向に、フォーカス領域内で移動するAFサーチを駆動する制御信号を駆動回路36に供給するとともに、評価値取得回路42から得られる評価値に基づいて、その移動を中断するか否かを判定する。中断すると判定した場合は、有効な評価値がすでに得られている場合でありフォーカシングレンズの移動を停止させる制御信号を駆動回路36に供給する。そして制御部40は、最大値を示す評価値が得られた場所へフォーカシングレンズを逆行させてその位置にレンズを保持させる。
【0020】
制御部40は、図3および図4に示すように撮像レンズ14の焦点距離に対応して変化するフォーカス領域300 に応じて、評価値を算出するフォーカスレンズ位置の幅を示すAFステップ幅302 を決定してステップ幅302 に応じたフォーカス段数304 を設定する。このフォーカス段数は図3に示すように、各焦点距離におけるフォーカス領域300 をステップ幅302 で等分割してもよいが、近距離(至近限界)側のステップ幅302 を無限遠側よりも短くして、近距離側での評価値算出ポイントを多くし、焦点精度を上げるように設定してもよい。なお、本実施例における撮像レンズ14は、焦点距離が可変のズームレンズであるが、撮像レンズ14はこれに限らず、たとえば、短焦点側から長焦点側に複数ラインアップされた単焦点レンズであって、カメラ本体10に着脱可能にレンズ交換することのできる単焦点レンズであってもよい。この場合、各単焦点レンズの焦点距離および明るさ(F値) は、電気的もしくは機械的に本体10の制御部40に伝達される。
【0021】
駆動回路36では、制御部40から供給される制御信号に応動して、撮像レンズ14の被写界上のピント位置が無限遠位置から最至近位置方向に一定方向に移動するようフォーカシングレンズの位置を移動させてAFサーチを行なう。本実施例では、無限遠位置から至近位置に焦点が合うようにフォーカシングレンズを移動させて評価値を得るためのAFサーチを行なうがこれに限らず、たとえば撮像レンズ14の構成に応じて逆に至近位置から無限遠位置に焦点が合うようにレンズを移動開始させるようにしてもよい。この場合、撮影者の撮影目的および被写体に応じて、遠距離側もしくは近距離側を優先して撮影する頻度が高いかどうかにしたがってレンズ移動の向きを切り換えるように構成するとよい。たとえば、マクロ撮影(近距離撮影)を多用する場合には、至近距離側から遠距離側にフォーカシングレンズを移動させて評価値を算出し中断判定を行なうと、中断処理により無限遠側までフォーカシングレンズを駆動させることなく合焦状態が得られる。また、本実施例のように無限縁側から最至近位置に焦点を結ぶようにしてフォーカシングレンズを移動させて評価値を得る場合には、たとえば0.5 ないし1.5,もしくは2メートル位までの近距離側に焦点を結ぶように、フォーカシングレンズを移動させることなく合焦のためのレンズ位置を求めることができるので中距離ないし遠距離にある被写体をメインに撮影する際に好適である。このように本実施例では自動焦点調節機能におけるフォーカスリミット機能を有しているので、迅速な撮影を行なうことができるとともに、リミット位置が固定されておらず、撮像画像データに応じて可変的に、つまり撮影状況に応じて適切な状態にてレンズ移動を中断させることにより自動焦点調節を高速化させる。
【0022】
制御部40は、焦点距離に応じた複数のフォーカス段の位置にて作成される評価値に基づいてフォーカシングレンズをその最大値となった場所へ最終的には移動させる。このため、制御部40は撮像レンズ14における現在の焦点距離を認識する機能を有し、焦点距離に応じたフォーカス段数を決定する。このフォーカス段数は評価値取得回路42に供給され、取得回路42は、段数に応じたタイミングにて入力される画像データから評価値をそれぞれ算出する。制御部40は、取得回路42にて得られた評価値の最大値と最小値とを各フォーカス段にて認識してゆく。
【0023】
制御部40は、各フォーカス段にて算出される評価値が、フォーカス段が変化するたびに連続して何回連続して減少したかどうかを判定する機能を有している。制御部40は、その連続減少回数とこの自動焦点調節(CCDAF) を中断処理するための中断判定値Cとを比較し、連続減少回数が中断判定値を超えるまでは、各フォーカス段における評価値取得を継続する。逆に連続減少回数が中断判定値Cを超えた場合には、制御部40はさらに、それまで得られている評価値の最大値および最小値の差を演算し、さらにその差と所定の閾値Kとを比較して評価値に有効な高低差があるかどうかを判定する。この結果、フォーカスエリア206 内の被写体に焦点調節を行なうための充分なコントラストがあるかどうかが判定される。最大と最小との差が閾値K超えるまでは各フォーカス段における評価値取得を継続し、その差が閾値Kを超えた場合には、フォーカスレンズの移動および評価値の取得処理を中断する。このようにして制御部40は、フォーカシングレンズの移動中に得られる評価値の高低差を検出し、中断判定値の回数分連続して評価値が減少し、さらに所定以上のコントラストが検出されると、評価値の最大がすでに検出されたと判定してフォーカシングレンズの移動を中断させ、さらに評価値算出を終了させる。制御部40は、その後直ちに、評価値の最大が得られたフォーカシング段の位置にフォーカシングレンズを移動させて合焦状態を維持する。
【0024】
なお、本実施例における制御部40は、評価値の最小値を認識してその最大値と最小値との差を演算しているがこれに限らず、たとえば、前記連続減少回数が中断判定値Cを超えて、この中断判定が成立した際のレンズ位置にて取得された評価値を前記最小値に代えて用いてもよい。つまり制御部40は、最大値を取得したレンズ位置以外の他の移動位置にて得られた評価値と最大値との差に基づいてフォーカスエリア内のコントラストを判定するとよい。
【0025】
本実施例では、制御部40は、評価値の値が所定回数以上減少する場合に、山をすでに検出したことを認識する。この減少回数を判定するための判定回数(CCDAF中断判定値)は、撮像レンズ14の焦点距離に応じて変化するので、制御部40は格納しているテーブルを参照して判定する。また、これら各焦点距離にてフォーカス領域に設定されるステップ幅に応じたフォーカス段数は、短焦点側から長焦点側に変化するに従って多くの値となるように設定されており、特に被写界深度の浅い長焦点側での合焦精度を高めるように設定されている。
【0026】
また、本実施例における判定回数(CCDAF 中断判定値C)は、図4に示したように短焦点側ではフォーカス段数と同じ数値"4" かもしくはそれに近い値"4"(約100 %)が設定されて、中断処理を実質的に行なわないように設定されている。また、判定回数Cは、長焦点側に近づくにつれて、"4,4,5,6,7,8" となってフォーカシング段数"8,11,13,16,19,22"の約50〜30%の整数値に設定される。これは、短焦点側ではフォーカス領域が短くフォーカス段数も少なくてすむので、焦点調節時間がそれほど多くかからず、逆に長焦点側ではフォーカス領域が長くフォーカス段数も多く必要となるので、多くの焦点調節時間が必要となってくるためである。この判定回数Cは全フォーカシング領域におけるフォーカス段数の約20〜50%程度が好ましい。たとえば図4に示したように焦点距離が22mmのときではフォーカス段数22に対してCCDAF 中断判定値は"8" となっており、この場合、連続して評価値が減少した回数が8回となると評価値の山をすでに検出したことを認識する。ここでフォーカシングレンズの駆動が停止されて最大の評価値が得られた場所にフォーカシングレンズが駆動される。この場合、各評価値が得られた位置をフォーカス段に対応して記憶しておきその記憶位置にフォーカシングレンズを制御してよく、また、たとえば焦点距離が22mmではCCDAF 中断判定値"8" と同値のフォーカス段数分だけフォーカシングレンズの位置を逆に移動させて戻してもよい。また、最大値に匹敵する値が複数発生した場合には、それらのうち至近側の評価値に対応する位置をフォーカシングレンズを移動すべき位置とすることにより後ピン状態となるのを防止する。
【0027】
なお、被写界の輝度(明るさ)が低く(暗く)低コントラストの場合に制御部40は、CCDAF 中断判定値Cを図4に示した値よりも大きい値のテーブルを用い、逆に被写界の輝度が高く高コントラストの被写体である場合にはこれを判定してCCDAF 中断判定値Cを図4に示した値よりも小さい値のテーブルを索出するようにするとよい。より小さな値にて構成されるテーブルを用いて中断判定する場合には、フォーカシングレンズを移動させる時間および距離をさらに短縮化させることができる。
【0028】
制御部40は、合焦状態を満足する位置にフォーカシングレンズが制御されると撮影を許可し、レリーズ釦22の第2ストロークが押下されているか否かに応じて第2ストロークオンの場合には静止画モードを設定する。静止画モードでは、合焦状態にて撮像された画像信号に、静止画像用の画像処理を加えて圧縮符号化し、符号化データをメモリカード34に書き込み、また制御部40からは、日付や撮影条件および圧縮率等の撮影記録に関する各種情報を記録処理部32に出力してメモリカード34に記録させる。
【0029】
以上のような構成で、カメラ10のオートフォーカス動作を説明すると、レリーズ釦22が押下されてその第1ストロークにより、撮像素子18が間引き駆動されて640x480 画素の画像データが評価値取得手段42に入力される。評価値取得手段42ではその画像データの表わす画面のうち制御部40より設定される一部の領域をフォーカスエリア206 として、そのフォーカスエリア206 内の評価値が算出される。本実施例では撮像画面を等面積で64個ブロックに分割し、撮影条件、撮影状況および操作者からの指定に応じた箇所の複数ブロックが評価値を算出するフォーカシングエリア206 に設定される。次にステップ602 において撮像レンズ14の焦点距離の現在値が制御部40に取得されてステップ604 に進み、フォーカスレンズの位置が無限遠位置にあることが確認され、無限遠位置ではない場合にはフォーカスレンズが無限遠位置に移動される。
【0030】
続くステップ606 にて制御部40のレジスタnに初期値"0" がセットされると、ステップ608 に進んで現在の焦点位置における評価値が算出され、算出された評価値は制御部40に入力される。制御部40ではこのフォーカス段における評価値が記憶格納されて図7に示す中断判定処理に移行する。
【0031】
ステップ700 における中断判定処理では、レジスタCに現在の焦点距離[ZOOMPOS] に対応するテーブル値C_TABLE がセットされる。この場合、焦点距離が7mm 〜13mmであるときには値4がレジスタCにセットされ、13mmを超え15mm以内では値5、15mmを超え17mm以内では値6、17mmを超え19mm以内では値7、19mmを超え21mm以内では値8がそれぞれレジスタCにセットされる。
【0032】
ついでステップ702 に進んで、評価値取得部42にて算出される評価値が、レジスタCにセットした値の回数分連続して減少したか否かが判定される。ここで、連続減少していないと判定された場合にはステップ704 にて、焦点調節処理の継続が決定されて図6に示したステップ612 に進む。
【0033】
ステップ612 では中断判定における決定結果に応じて処理を継続するかどうかを制御する。継続の場合にはステップ614 に移行して、フォーカスレンズの段数が最後の位置、つまり最至近位置における評価値が算出されたかどうかが確認され、最至近位置での評価値がまだ得られていない場合にはステップ616 に進む。ステップ616 ではフォーカスレンズがそのときの焦点距離に応じたAFステップの1ステップ分移動されてステップ608 に戻る。ステップ608 では焦点位置の異なるフレームの画像データから評価値が算出され、これ基づいて本ステップ以降の処理が繰り返される。また、ステップ614 にてフォーカシングレンズが最終段の位置でその評価値が得られている場合や、ステップ612 にて中断であった場合にはステップ618 に進む。
【0034】
一方、図7に示したステップ702 において、評価値の連続減少がレジスタCにセットされた値の回数分検出された場合には、ステップ706 に進んでレジスタnの値に1が加算され、ステップ708 ではそのレジスタnの値がレジスタCの値を超えているか否かが判定される。レジスタnの値がレジスタCの値を超えている場合にはステップ710 に進み、それ以外の場合にはステップ704 にて継続が決定される。
【0035】
ステップ710 に進むと、算出された評価値の最大値(AFmax) と最小値(AFmin) との差が、所定の値Kよりも大きいかどうかが判定される。ここで評価値の差が値Kよりも大きい場合には所定のコントラストがあることを示しているのでステップ712 にて焦点調節の中断が決定され、図6に示したステップ618 に進む。また、評価値の差が値Kよりも大きくはない場合には前述と同様にステップ704 に進んで処理の継続が決定される。
【0036】
ステップ612 により中断処理に移行すると、ステップ618 において最大評価値が得られた場所へフォーカシングレンズが移動され、第1ストローク状態が解除されるまでその移動位置に保持される。それとともに評価値取得回路42の動作が停止されて自動焦点調節の処理が終了し、ステップ620 に進んで撮影記録許可が得られる。撮影記録許可が得られると、レリーズ釦22の操作状態が確認され、ここで第2ストロークがすでに発生していたかもしくは発生する場合に静止画モードに移行される。静止画モードでは、現在の焦点距離および焦点位置によって被写界が撮像されて、処理された画像データが圧縮符号化され、その付属情報とともにメモリカード34に書き込まれる。この撮像処理が終了すると撮像レンズ14のフォーカシングレンズは無限遠位置に復帰されて続く撮影に備える。また1コマの撮影後にレリーズ釦22が所定の時間以上継続して押下されている場合には、新たな第1ストロークおよび第2ストロークが再度あったものと見なして自動焦点調節を再開して繰り返す。
【0037】
これらの様子を図5に示した評価値の変化状態に従って説明すると、同図に示すように、最初無限遠位置にて得られた評価値500 が、フォーカシングレンズの移動に伴って上昇し、その最大値502 を過ぎてもさらにレンズが移動する。そして評価値が減少してその減少回数が6回連続した場合の評価値504 が得られて、このとき評価値の最大値502 と評価値500 との差が設定値Kよりも大きい場合に中断が決定される。その後、フォーカシングレンズが評価値502 が得られたフォーカス段506 の位置に制御されて制御部40より撮影許可が下りる。この例では一般的に理想的に得られる評価値の状態にて説明しているが、コントラスト差が低い場合であっても、またフォーカス領域300 の中央部に山がなくて片側のみ(図の右または左)が高く他方が低い場合であっても正常に機能する。本実施例では、無限縁側からフォーカシングレンズの移動を開始するので、遠距離側にピントが合う場合ほど中断による効果が高まる。逆に最至近側からフォーカシングレンズを移動開始させる場合には、近距離側にピントが合う状態であるほど中断による効果が高まる。
【0038】
以上説明したように、上記実施例では自動焦点調節を行なう際、撮像レンズ14の焦点距離が長くなってくるにつれて、フォーカス領域内で相対的にフォーカシングレンズの移動中断をより早めるように設定されており、フォーカシング領域が長く、また、合焦判定のための評価値が必要となるフォーカシング段数が多い場合であっても、すでに最大の評価値が得られたと判断するとレンズ移動を中断するので、焦点調節の際にフォーカス領域の全域をスキャンすることなく、焦点調節に必要な情報が得られて、フォーカシングレンズを精度よく合焦位置に制御する。この結果、従来より迅速にピントを合わせることができ、静止画像を得るためのタイムラグが減少するとともに、レンズ駆動に伴う電力消費および制御に関わる処理負担が低減される。これは、たとえば短焦点レンズであっても評価値算出ポイントをより多くしてフォーカシング段数を多くして合焦精度を高める場合、さらには被写界深度の浅い近距離撮影および長焦点レンズを使用した場合等にとくに有効である。
【0039】
【発明の効果】
このように本発明によれば、フォーカシングのためのレンズを移動して評価値を得る際に、有効な評価値を求めてその最大値をすでに取得したと判断すると、レンズ移動および評価値の取得処理を中断して、すでに最大の評価値を取得したことを認識し、その位置にレンズを駆動するので、フォーカス領域の全域にわたってレンズを駆動させることがなく、精度のよい合焦位置を得ることができる。また、レンズ移動を中断することにより、処理負担、制御負担が軽減され、さらに消費電力までもが低減されるので、携帯して使用されるディジタルカメラ等に好適な自動焦点調節装置が提供される。
【0040】
この場合、評価値取得ポイントであるフォーカス段の数をより多くして焦点調節の精度を高めた場合であっても、撮像信号に基づいて得られるフォーカシングエリア内の評価値に従って焦点調節を行なう際に、その評価値の状態に応じてフォーカシングレンズの移動処理が途中で中断されるので、このような高性能な焦点調節を行なう場合であっても、焦点調節に要する時間がその精度を高めた場合であっても短縮化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたディジタルカメラの一実施例を示すブロック図である。
【図2】静止画モードおよび動画モードにおける撮像画面およびフォーカシングエリアを概念的に示す図である。
【図3】ズーミングおよびフォーカシング位置に応じたステップ幅の変化を示す図である。
【図4】図3に示した図の基礎となる値が記憶されたテーブルの一例を示す表を示す図である。
【図5】フォーカシングレンズの移動に伴って変化する評価値の一例を示すグラフである。
【図6】実施例における自動焦点調節の動作を示すフローチャートである。
【図7】図6に示した動作における中断判定処理の詳細を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 ディジタルカメラ
12 撮像部
14 撮像レンズ
18 撮像素子(CCD)
40 制御部(CPU)
42 評価値取得回路
Claims (14)
- 撮像手段から出力される撮像信号に基づいて、該撮像手段に被写界の像を結像させる撮像レンズの焦点位置を調節する自動焦点調節装置において、該装置は、
焦点調節を行なうためのレンズを焦点調節領域内で移動させる移動手段と、
前記撮像素子から出力される画像信号から前記被写界のうち所定のフォーカシング領域におけるコントラスト成分を抽出し、該コントラスト成分に応じた評価値を前記レンズの各移動位置ごとに算出する評価値算出手段と、
前記フォーカシング領域における被写体に対し合焦する前記レンズの位置を前記評価値に基づいて求め、前記移動手段を制御する制御手段とを含み、
該制御手段は、前記レンズを移動させた際に前記評価値が連続して減少する連続減少回数を計数する計数手段と、
前記評価値のうち被写界における最大値が得られたことを前記減少回数に基づいて判定する第1の判定手段と、
前記評価値の最大値と前記レンズの他の移動位置にて得られた評価値とに基づいて前記評価値が所定値以上あることを判定する第2の判定手段と、
前記第1および第2の判定手段の判定結果に従って前記移動手段を制御し、前記レンズの移動を停止させ、前記評価値の取得を中断する中断手段と、
該中断手段によって処理が中断されると、前記評価値の最大値が得られた位置に前記移動手段によって前記レンズを移動させて合焦状態とする合焦決定手段とを含み、
前記制御手段は、前記レンズが移動される焦点調節領域内における評価値算出位置を規定するためのフォーカス段数値と、前記連続減少回数に応じて前記評価値算出を中断するか否か判定するための中断判定値とを格納するテーブルを含み、前記第1の判定手段は、前記連続減少回数と前記中断判定値とを比較して、該連続減少回数が該中断判定値を超えた場合に前記最大値が得られたことを判定することを特徴とする自動焦点調節装置。 - 請求項1に記載の自動焦点調節装置において、前記撮像レンズは、焦点距離が可変のズームレンズであり、前記テーブルには、前記フォーカス段数値と中断判定値とが該撮像レンズの焦点距離に応じて複数格納されており、
前記第1の判定手段は、現在の焦点距離に応じたフォーカス段数値および中断判定値に基づいて前記最大値が取得されていることを判定することを特徴とする自動焦点調節装置。 - 請求項2に記載の自動焦点調節装置において、前記フォーカス段数値は、前記焦点距離が長くなるほど多くの段数となる値が設定されていることを特徴とする自動焦点調節装置。
- 請求項2に記載の自動焦点調節装置において、前記中断判定値は、前記撮像レンズの長焦点側にて前記中断処理を行なうように設定されていることを特徴とする自動焦点調節装置。
- 請求項1に記載の自動焦点調節装置において、前記テーブルには、前記撮像レンズの前記焦点調節領域を所定のステップ幅にて分割するステップ幅情報が格納され、
前記評価値算出手段は、前記ステップ幅情報に応じた前記レンズの各位置にて撮像された画像データに基づいて前記評価値を算出することを特徴とする自動焦点調節装置。 - 請求項5に記載の自動焦点調節装置において、前記撮像レンズは、焦点距離が可変のズームレンズであり、前記テーブルには、前記ステップ幅情報が該撮像レンズの焦点距離に応じて複数格納されており、前記評価値算出手段は、現在の焦点距離に応じたステップ幅情報に応じた前記レンズの位置にて撮像された画像データに基づいて前記評価値を算出することを特徴とする自動焦点調節装置。
- 請求項1に記載の自動焦点調節装置において、前記移動手段は、前記焦点調節領域内の一方の端から他方の端まで一定方向に移動させ、前記中断手段によりそのレンズ移動を停止し、前記合焦決定手段により、前記最大の評価値が得られた位置へ前記レンズを移動させることを特徴とする自動焦点調節装置。
- 撮像手段から出力される撮像信号に基づいて、該撮像手段に被写界の像を結像させる撮像レンズの焦点位置を調節する自動焦点調節方法において、該方法は、
焦点調節を行なうためのレンズを焦点調節領域内で移動させる移動工程と、
前記撮像素子から出力される画像信号から前記被写界のうち所定のフォーカシング領域におけるコントラスト成分を抽出し、該コントラスト成分に応じた評価値を前記レンズの各移動位置ごとに算出する評価値算出工程と、
前記フォーカシング領域における被写体に対し合焦する前記レンズの位置を前記評価値に基づいて求める制御工程とを含み、
該制御工程は、前記レンズを移動させた際に前記評価値が連続して減少する連続減少回数を計数する計数工程と、
前記評価値のうち被写界における最大値が得られたことを前記減少回数に基づいて判定する第1の判定工程と、
前記評価値の最大値と前記レンズの他の移動位置にて得られた評価値とに基づいて前記評価値が所定値以上あることを判定する第2の判定工程と、
前記第1および第2の判定工程における判定結果に従って、前記レンズの移動を停止させ、前記評価値の取得を中断する中断工程と、
該中断工程によって処理が中断されると、前記評価値の最大値が得られた位置に前記レンズを移動させて合焦状態とする合焦決定工程とを含み、
前記第1の判定工程は、前記レンズが移動される焦点調節領域内における評価値算出位置を規定するためのフォーカス段数値と、前記連続減少回数に応じて前記評価値算出を中断するか否か判定するための中断判定値とを格納するテーブルに基づいて、前記連続減少回数と前記中断判定値とを比較し、該連続減少回数が該中断判定値を超えた場合に前記最大値が得られたことを判定することを特徴とする自動焦点調節方法。 - 請求項8に記載の自動焦点調節方法において、前記撮像レンズは、焦点距離が可変のズームレンズであり、前記テーブルには、前記フォーカス段数値と中断判定値とが該撮像レンズの焦点距離に応じて複数格納されており、前記第1の判定工程は、現在の焦点距離に応じたフォーカス段数値および中断判定値に基づいて前記最大値が取得されていることを判定することを特徴とする自動焦点調節方法。
- 請求項9に記載の自動焦点調節方法において、前記フォーカス段数値は、前記焦点距離が長くなるほど多くの段数となる値が設定されていることを特徴とする自動焦点調節方法。
- 請求項9に記載の自動焦点調節方法において、前記中断判定値は、前記撮像レンズの長焦点側にて前記中断処理を行なうように設定されていることを特徴とする自動焦点調節装置。
- 請求項8記載の自動焦点調節方法において、前記テーブルには、前記撮像レンズの前記焦点調節領域を所定のステップ幅にて分割するステップ幅情報が格納され、前記評価値算出工程は、前記ステップ幅情報に応じた前記レンズの各位置にて撮像された画像データに基づいて前記評価値を算出することを特徴とする自動焦点調節方法。
- 請求項12に記載の自動焦点調節方法において、前記テーブルには、前記ステップ幅情報が該撮像レンズの焦点距離に応じて複数格納されており、前記評価値算出工程は、現在の焦点距離に応じたステップ幅情報に応じた前記レンズの位置にて撮像された画像データに基づいて前記評価値を算出することを特徴とする自動焦点調節方法。
- 請求項8に記載の自動焦点調節方法において、前記移動工程は、前記焦点調節領域内の一方の端から他方の端まで一定方向に移動させ、前記中断工程によりそのレンズ移動を停止し、前記合焦決定工程により、前記最大の評価値が得られた位置へ前記レンズを移動させることを特徴とする自動焦点調節方法。
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