JP2002044495A - 電子カメラ - Google Patents

電子カメラ

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JP2002044495A
JP2002044495A JP2000231693A JP2000231693A JP2002044495A JP 2002044495 A JP2002044495 A JP 2002044495A JP 2000231693 A JP2000231693 A JP 2000231693A JP 2000231693 A JP2000231693 A JP 2000231693A JP 2002044495 A JP2002044495 A JP 2002044495A
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infrared
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JP2000231693A
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Takeshi Satake
剛 佐竹
Hiroaki Kubo
広明 久保
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被写体が暗い場合のLCD表示部の視認性が
向上するとともに、被写体が暗い場合に、AF処理のス
ピードが低下するのを抑制する電子カメラを提供する。 【解決手段】 第1撮像素子12で取り込まれた被写体
の動画像を用いて当該被写体の輝度を検出する輝度判定
部83と、赤外光領域に受光感度を有する第2撮像素子
13と、被写体の輝度と予め設定された所定の閾値とを
比較し、被写体輝度が上記所定の閾値より小さいとき、
第2撮像素子13に被写体の動画像を取り込ませ、この
動画像を第1撮像素子12で取り込まれた被写体の動画
像に代えてLCD表示部2に表示させる表示制御部84
とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、LCD(Liquid C
rystal Display)等の表示部を備え、撮影待機状態にお
いて被写体をモニタするべくLCD表示部に被写体の動
画像を表示する(この動画表示をライブビュー表示とい
う。)ことのできる電子カメラに関する。
【0002】
【従来の技術】デジタルカメラ等の電子カメラは、一般
に、被写体光像のうち可視光領域の光像を撮像して画像
信号(アナログ信号)に光電変換するカラー撮像素子と
画像データを記録するメモリカード等の記録媒体とシャ
ッタボタンとを備え、シャッタボタンが押されると、こ
のカラー撮像素子で被写体の静止画が撮影され、その静
止画の画像データにレベル調整、ホワイトバランス、ガ
ンマ補正、圧縮等の所定の画像処理を行なった後、記録
媒体に記録するようになっている。
【0003】また、LCD表示部を備え、このLCD表
示部にライブビュー表示が行なわれる電子カメラでは、
記録モードで撮影待機状態にあるとき、カラー撮像素子
で被写体の動画像が取り込まれ、この動画像がLCD表
示部に表示されるようになっている。そして、ライブビ
ュー表示が可能な電子カメラでは、このライブビュー表
示においても焦点調節を必要とするため、ビデオカメラ
で採用されているコントラスト検出方式の焦点調節機構
が採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ライブビュー表示によ
って被写体をモニタするようになされた電子カメラで
は、例えば夜景シーンや逆光シーン等のシーンで人物等
の主被写体の輝度が低くなると、LCD表示部に表示さ
れるライブビュー画像が暗くなり、被写体を視認するこ
とが困難になるという不都合がある。特に光学ファイン
ダを有さず、LCD表示部のみで被写体がモニタ表示さ
れるタイプの電子カメラではこの問題は重要である。
【0005】かかる問題に対し、従来の電子カメラで
は、カラー撮像素子から出力される画像信号のレベルを
増幅したり、そのレベル増幅で対応できないときは、動
画撮影のフレームレートを遅くして露光量を可能な限り
多くすることで対処することがある。
【0006】しかし、画像信号のレベルを増幅する方法
は過度に増幅すると、ライブビュー画像にノイズが目立
つようになり、画質が低下して却って見辛くなるという
問題が生じる。これを回避するため、動画撮影のフレー
ムレートを遅くして露光量を増大し、画像信号の過度の
増幅を抑えることも考えられるが、このようにすると、
上記コントラスト検出方式ではフレームレートが遅くな
る分焦点調節速度が遅くなり、LCD表示部に表示され
るライブビュー画像のピントが甘くなり、やはり、被写
体を明瞭に視認することは困難になるという問題が生じ
る。
【0007】本発明は、上記に鑑みてなされたものであ
り、被写体が暗い場合にもLCD表示部にライブビュー
表示される被写体像の視認性の低下が抑制される電子カ
メラを提供することを第1の目的とする。
【0008】また、被写体が暗い場合にAF処理のスピ
ードが低下するのを抑制することのできる電子カメラを
提供することを第2の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、可視光領域に受光感度を有する可視像撮像手段を用
いて被写体の静止画像を撮像し、その撮影画像を記憶手
段に記憶する電子カメラにおいて、画像を表示する表示
手段と、赤外光領域に受光感度を有する赤外像撮像手段
と、撮影待機中に上記被写体をモニタするべく上記赤外
像撮像手段で上記被写体の動画像を撮像して上記表示手
段に表示させる表示制御手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0010】この発明によれば、表示制御手段により、
撮影待機中に被写体をモニタするべく赤外像撮像手段で
被写体の動画像を撮像して表示手段に表示させるように
構成したから、被写体が暗くなっても、表示手段に被写
体の赤外画像が表示される。よって、上記のような画像
信号のレベル増幅を行う必要がなくなり、このレベル増
幅に起因して発生するノイズの増大を回避することがで
きる。また、被写体が暗い場合に不明瞭となる可視画像
よりも明瞭な赤外画像がLCD表示部にライブビュー表
示されるから、被写体が暗いときの表示手段の視認性を
向上することができる。
【0011】その場合に、請求項2に記載の発明のよう
に、上記可視像撮像手段は、被写体の動画像を撮像可能
になされているとともに、上記表示制御手段は、上記可
視像撮像手段で撮像された被写体の動画像を上記表示手
段に表示可能になされており、上記可視像撮像手段で撮
像された被写体の動画像を用いて被写体の輝度を検出す
る輝度検出手段を備え、上記表示制御手段は、輝度検出
手段により検出された被写体の輝度と予め設定された所
定の閾値とを比較し、被写体輝度が上記所定の閾値より
小さいときに、上記赤外像撮像手段に上記被写体の動画
像を撮像させ、この動画像を上記可視像撮像手段で撮像
された上記被写体の動画像に代えて上記表示手段に表示
させるように構成するとよい。
【0012】請求項3に記載の発明は、可視光領域に受
光感度を有する可視像2次元撮像手段と、画像を表示す
る表示手段と、撮影待機中に上記被写体をモニタするべ
く上記可視像2次元撮像手段で被写体の動画像を取り込
んで上記表示手段に表示させる表示制御手段とを備えた
電子カメラにおいて、赤外光領域に受光感度を有する赤
外像2次元撮像手段と、この赤外像2次元撮像手段で取
り込まれた上記被写体の動画像を用いて焦点調節を行う
焦点調節手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】この発明によれば、焦点調節手段により、
赤外像2次元撮像手段で取り込まれた被写体の動画像を
用いて焦点調節を行うように構成したから、被写体が暗
い場合には被写体の赤外像を用いて焦点調節が行われ、
焦点調節処理のスピードが低下するのを抑制することが
できる。
【0014】その場合に、請求項4に記載の発明のよう
に、上記可視像2次元撮像手段で撮像された上記被写体
の動画像を用いて被写体の輝度を検出する輝度検出手段
を備え、上記焦点調節手段は、輝度検出手段により検出
された被写体の輝度と予め設定された所定の閾値とを比
較し、被写体輝度が上記所定の閾値以上のときは、上記
可視像2次元撮像手段で撮像された上記被写体の動画像
を用いて焦点調節を行い、上記被写体輝度が上記所定の
閾値より小さいときは、上記赤外像2次元撮像手段で撮
像された上記被写体の動画像を用いて焦点調節を行うよ
うに構成するとよい。
【0015】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の電子カメラにおいて、上記表示制御手段は、上記被写
体輝度が上記所定の閾値より小さいときは、上記表示手
段に表示される動画像を上記赤外像2次元撮像手段で撮
像された上記被写体の動画像に切り換えることを特徴と
する。
【0016】この発明によれば、表示制御手段により、
被写体輝度が所定の閾値より小さいときは、表示手段に
表示される動画像を赤外像2次元撮像手段で撮像された
上記被写体の動画像に切り換えられるように構成したか
ら、被写体が暗い場合には表示手段に被写体の赤外像が
表示され、被写体が暗い場合における被写体像の視認性
の低下が抑制される。
【0017】請求項6に記載の発明は、請求項3に記載
の電子カメラにおいて、上記焦点調節手段は、上記赤外
像2次元撮像手段で撮像された各フレーム画像のコント
ラストを検出するコントラスト検出手段と、このコント
ラスト検出手段により検出されたコントラストが最大と
なるように焦点調節を行うように構成されていることを
特徴とする。
【0018】この発明によれば、コントラスト検出手段
により検出されたコントラストが最大となるように焦点
調節を行うように構成したから、焦点調節手段による焦
点検出のスピードを向上することができる。
【0019】請求項7に記載の発明は、請求項3に記載
の電子カメラにおいて、上記焦点調節手段は、上記可視
像2次元撮像手段により撮像された被写体のフレーム画
像のコントラストを検出する第1のコントラスト検出手
段と、上記赤外像2次元撮像手段により撮像された被写
体のフレーム画像のコントラストを検出する第2のコン
トラスト検出手段とを備え、上記両コントラスト検出手
段により検出されたコントラストのうち高い方のコント
ラストを有する画像に基いて焦点調節を行うように構成
されていることを特徴とする。
【0020】この発明によれば、第1、第2のコントラ
スト検出手段により検出されたコントラストのうち高い
方のコントラストを有する画像に基いて焦点調節を行う
ように構成したから、あらゆる被写体や撮影シーンにお
いて、精度の高い焦点検出を行うことができる。
【0021】そして、請求項1ないし7のいずれかに記
載の電子カメラにおいては、撮影レンズと、この撮影レ
ンズの光軸上の後方に配設され、上記撮影レンズを透過
した上記被写体の光像を可視領域の光像と赤外領域の光
像とに分離するとともに、可視領域の光像を上記可視像
撮像手段または可視像2次元撮像手段に導き、赤外領域
の光像を上記赤外像撮像手段または赤外像2次元撮像手
段に導く光像分離部材とからなる光学系を備えるとよ
い。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明に係る電子カメラの第1の
実施形態について説明する。
【0023】図1に示すように、電子カメラ1は、被写
体像をLCD(Liquid Crystal Display)表示するLC
D表示部2を備えている。本実施形態に係る電子カメラ
1は、記録モードが設定されると、シャッタボタン3a
が全押しされるまでの撮影待機状態において被写体Mを
所定のフレームレートで(例えば、1/30(秒)毎
に)ビデオ撮影し、そのビデオ画像(動画像に相当)を
LCD表示部2に表示する機能(電子ビューファインダ
ー機能)を備えている。本発明に係る電子カメラ1は、
撮影待機状態において、被写体Mが暗い(被写体Mの輝
度が低い)場合のLCD表示部2におけるビデオ画像
(以下、この画像をライブビュー画像という。)の表示
の視認性を向上させるべく、被写体Mの光像を可視光か
らなる像(以下、可視光像という。)と赤外光からなる
像(以下、赤外光像という。)とに分離し、被写体Mが
明るい場合は、可視光像を撮像した画像(以下、可視画
像という。)をLCD表示部2に表示させ、夜景撮影な
ど被写体Mが暗い場合は、赤外光像を撮像した画像(以
下、赤外画像という。)をLCD表示部2に表示させる
ように構成しているところに特徴がある。
【0024】また、本実施形態に係る電子カメラ1は、
後述するように、LCD表示部2に表示されるライブビ
ュー画像を構成するフレーム画像を用いてコンラスト検
出方式により当該ライブビュー画像のピントを自動的に
調節する(すなわち、AF処理を行う)ようになってい
るが、被写体Mが暗い場合は、可視画像のライブビュー
画像を用いてAF処理を行なうとAF処理の精度が低下
するので、それを回避するため、被写体Mが暗い場合に
は、赤外画像のフレーム画像を用いてAF処理を行うよ
うに構成しているところに特徴がある。
【0025】以下、これらの構成について詳しく説明す
る。
【0026】電子カメラ1は、レンズ部10の光軸L上
に、例えば、ガラス表面に赤外反射膜が蒸着されたハー
フミラーを用いて構成されたビームスプリッタ11を備
え、このビームスプリッタ11によりレンズ部10を透
過した光像が可視光像と赤外光像とに分離されるように
構成されている。その場合に、上記の可視光像はビーム
スプリッタ11を透過し、赤外光像は上方に反射される
ようになっている。
【0027】分離された可視光像の光路L1上の適所に
は、可視領域に受光感度を有する、例えばCCDカラー
エリアセンサからなる第1撮像素子(CCD1)12が
配設され、分離された赤外光像の光路L2上の適所に
は、赤外領域に受光感度を有する、例えばCCDエリア
センサからなる第2撮像素子(CCD2)13が配設さ
れている。従って、被写体Mは第1撮像素子12によっ
て可視画像として取り込まれ、第2撮像素子13により
赤外画像として取り込まれるようになっている。
【0028】なお、可視光と赤外光とは光の屈折率が異
なるため、レンズ部10による合焦位置が互いに異なる
ことになるが、レンズ部10により可視画像及び赤外画
像を同時に合焦し得るように、ビームスプリッタ11に
対する第1撮像素子12の配設位置(すなわち、光路L
1の長さ)と第2撮像素子13の配設位置(すなわち、
光路L2の長さ)とが互いに異なる距離に設定されてい
る。
【0029】レンズ部10は、フォーカスレンズ10a
(図2参照)を備え、このフォーカスレンズ10aを駆
動部30により光軸方向に駆動することで、AF処理が
行なわれるようになっている。駆動部30は演算制御部
50に接続されており、この演算制御部50により駆動
部30の駆動が制御されるようになっている。
【0030】第1撮像素子12及び第2撮像素子13
は、演算制御部50に接続されており、各撮像素子1
2,13で光電変換された各画像データはこの演算制御
部50に出力されるようになっている。その場合に、本
実施形態においては、第1撮像素子12は、被写体Mの
輝度を常時検出する必要があるため、撮影待機状態にお
いては、常に可視光を受光して可視画像データを上記演
算制御部50に出力する一方、第2撮像素子13は、被
写体Mが暗いときにのみ赤外光を受光して赤外画像デー
タを上記演算制御部50に出力するようになっている。
なお、第1撮像素子12による可視画像の取込みの制御
及び第2撮像素子13による赤外画像の取込みの制御に
ついては後述する。
【0031】演算制御部50には、上記LCD表示部
2、レリーズ操作を行うためのシャッターボタン3aや
各種のスイッチで構成される操作部3、画像データを記
憶するメモリカード等の記憶部4が接続されている。
【0032】上記シャッターボタン3aは、半押し及び
全押しの2段階で押圧操作されるボタンとされており、
半押しで、電子カメラ1がレリーズ待機状態となり、全
押しで、レリーズ(被写体Mの静止画を取り込み、所定
の画像処理を行なってメモリカードmに記録する処理)
が行われるように構成されている。
【0033】図2は、電子カメラ1のシステムを示すブ
ロック構成図である。なお、同図において、図1に示し
た部材と同一の部材については同一の番号を付してい
る。
【0034】第1撮像素子12は、被写体Mの可視光像
を撮像し、第2撮像素子13は被写体Mの赤外画像を撮
像して、それぞれ画像信号(各画素で受光された画素信
号の信号列からなる信号)に光電変換し、この画像信号
を後述の第1、第2信号処理部52,53に出力する。
【0035】タイミングジェネレータ71は、タイミン
グ制御回路70から送信される基準クロックCLK1に
基づいて、第1、第2撮像素子12,13の駆動制御信
号を生成する。その場合に、タイミングジェネレータ7
1は、全体制御部80から送信される出力先指令信号に
応じて、第1撮像素子12及び第2撮像素子13のうち
いずれか一方もしくは両方に上記駆動制御信号を出力す
るようになっている。
【0036】さらに、例えば積分開始/終了(露出開始
/終了)のタイミング信号、各画素の受光信号の読出制
御信号(水平同期信号,垂直同期信号,転送信号等)等
のクロック信号を生成し、上記出力先指令信号により指
令された出力先(第1撮像素子12及び第2撮像素子1
3のうちいずれか一方もしくは両方)に出力する。
【0037】信号処理部51は、第1撮像素子12から
出力される画像信号(アナログ信号)に所定のアナログ
信号処理を施す第1信号処理部52と、第2撮像素子1
3から出力される画像信号(アナログ信号)に同じく所
定のアナログ信号処理を施す第2信号処理部53とから
なり、画像信号のノイズの低減を行なうと共に、画像信
号のレベル調整を行なう。
【0038】A/D変換部54は、第1撮像素子12か
ら出力された画像信号の各画素信号(アナログ信号)を
例えば10ビットのディジタル信号に変換する第1A/
D変換部55と、第2撮像素子13から出力された画像
信号の各画素信号(アナログ信号)を例えば10ビット
のディジタル信号に変換する第2A/D変換部56から
なる。
【0039】タイミング制御回路70の駆動は、全体制
御部80により制御される。タイミング制御回路70
は、基準クロックCLK0に基づいてクロックCLK1
を生成し、このクロックCLK1をタイミングジェネレ
ータ71に出力する。また、タイミング制御回路70
は、上記基準クロックCLK0に基づいてA/D変換用
のクロックCLK2を生成し、このクロックCLK2を
上記第1、第2A/D変換部55,56に出力する。
【0040】画像処理部57は、第1A/D変換部55
によりA/D変換された画像信号の黒レベルを基準の黒
レベルに補正し、R(赤),G(緑),B(青)各色成
分の画像信号のレベル変換を行なって、画像データのγ
特性を補正する第1画像処理部58と、第2A/D変換
部56によりA/D変換された画像信号の黒レベルを基
準の黒レベルに補正し、画像信号のレベル変換を行なっ
て、画像データのγ特性を補正する第2画像処理部59
とからなる。
【0041】画像メモリ60は、上記第1画像処理部5
8から出力される画像データを記憶する第1画像メモリ
61と、上記第2画像処理部59から出力される画像デ
ータを記憶する第2画像メモリ62とからなる。
【0042】画像メモリ(VRAM)63は、LCD表
示部2に表示される画像データのバッファメモリであ
り、LCD表示部2の画素数に対応した画像データの記
憶容量を有する。
【0043】ここで、LCD表示部2へのライブビュー
画像の表示処理について簡単に説明する。
【0044】撮影待機状態においては、全体制御部80
からの出力先指令信号に基づいてタイミングジェネレー
タ71から第1撮像素子12に駆動制御信号が出力され
る。第1撮像素子12は、この駆動制御信号の入力タイ
ミングで被写体Mを動画撮影し、その撮影によって得ら
れる各フレーム画像(可視画像)を第1信号処理部51
に出力する。そして、各フレーム画像の画像データは、
第1信号処理部51、第1A/D変換部52及び第1画
像処理部55で所定の信号処理が施された後、順次、第
1画像メモリ61に記憶される。
【0045】第1画像メモリ61に一時記憶された各フ
レーム画像の画像データは、全体制御部80に読み出さ
れ、画素数の調整等の所要の処理が施された後、画像メ
モリ63に転送される。これにより被写体Mの可視画像
(カラー画像)からなるライブビュー画像がLCD表示
部2に表示され、撮影者はこのLCD表示部2で被写体
Mを視認することができる。
【0046】また、全体制御部80では読み出された可
視画像データを用いて輝度判定部83により被写体Mの
輝度の大小が判定される。被写体Mの輝度が所定の閾値
より低いと判別されると、すなわち、被写体Mが暗いと
判断されると、全体制御部80からの出力先指令信号に
基づきタイミングジェネレータ71から第2撮像素子1
3にも駆動制御信号が出力される。第2撮像素子13
は、この駆動制御信号の入力タイミングで被写体Mを動
画撮影し、その撮影によって得られる各フレーム画像の
赤外画像データを第2信号処理部52に出力する。そし
て、各フレーム画像は、第2信号処理部52、第2A/
D変換部53及び第2画像処理部59で所定の信号処理
が施された後、順次、第2画像メモリ62に記憶され
る。
【0047】全体制御部80では第1画像メモリ61か
らの画像データの読出しが第2画像メモリ62からの画
像データの読出しに切り換えられ、第2画像メモリ62
から読み出された各フレーム画像の赤外画像データは、
全体制御部80により画素数の調整等の所要の処理が施
された後、画像メモリ63に転送される。これにより被
写体Mの可赤外画像(モノクローム画像)からなるライ
ブビュー画像がLCD表示部2に表示され、撮影者はモ
ノクロではあるが、黒っぽい不明瞭な可視画像よりも明
瞭なライブビュー画像で被写体Mを視認することができ
る。
【0048】カードI/F90は、メモリカードmへの
画像データの書込み及び画像データの読出しを行なうた
めのインターフェースである。
【0049】メモリカードmには、可視光からなる画像
データが時系列的に配列されて記録されており、各コマ
毎に、撮影指示後に画像メモリ60に取り込まれた画像
のサムネイル画像とJPEG(Joint Photographic Cod
ing Experts Group)方式により圧縮された圧縮画像と
が、撮影画像に関するインデックス情報(コマ番号、露
出値、シャッタスピード等の情報)とともに記憶され
る。
【0050】全体制御部80は、マイクロコンピュータ
からなり、上述した撮像素子12,13や各部材の駆動
を有機的に制御して電子カメラ1の撮影動作を統括制御
するものである。また、全体制御部80は、マイクロコ
ンピュータのワーク用としてのRAM81と、マイクロ
コンピュータのプログラムを記憶したフラッシュメモリ
82とを備える。
【0051】以上の構成に加えて、全体制御部80は、
ライブビュー画像表示において、被写体Mが明るい場合
と暗い場合とで、上記LCD表示部2に表示する画像の
種類(可視画像及び赤外画像)を切り換えるべく、被写
体Mの輝度を判定する輝度判定部83と、LCD表示部
2に表示させる画像を可視画像と赤外画像との間で切換
える表示制御部84とを有する。
【0052】輝度判定部83は、第1画像メモリ61に
更新的に記録される可視画像データを用いて、例えば次
のように被写体Mの明るさを判定する。
【0053】すなわち、輝度判定部211aは、図3に
示すように、第1画像メモリ61の記憶エリアを9個の
ブロックB(1),B(2),…B(9)に分割し、各ブロック
B(i)(i=1,2,…9)に含まれるG(緑)の色成
分の画素データGG(k,h)を用いて各ブロックB(i)
(i=1,2,…9)を代表する輝度データBV(i)を
算出する。
【0054】具体的には、G(緑)の色成分の画素デー
タGG(k,h)の平均値を算出することにより各ブロ
ックB(i)の輝度データBV(i)を算出する。例え
ばブロックB(1)の場合、下記(1)式で輝度データ
BV(1)を算出する。
【0055】
【数1】
【0056】次に、9個の輝度データBV(i)を所定の
レベルの閾値BVと比較して閾値BV以上の輝度データ
BV(i)を有するブロック数nHを算出する。そして、ブ
ロック数nHが所定のブロック数nR(例えば5個)以上
であるか否かを判別し、nH≧nRであれば、撮像画像が
全体的に明るいと判定し、nH<nRであれば、撮像画像
が全体的に暗いと判定する。
【0057】なお、上記の各ブロックB(i)(i=1,
2,…9)を代表する輝度データBV(i)を算出するに
あたり、R,G,Bの各色成分の画素データGR(k,
h),GG(k,h),GB(k,h)を用いるようにし
てもよい。すなわち、各画素位置(k,h)のR,G,
Bの各色成分の画素データGR,GG,GBを所定の比率
(例えばGR:GG:GB=4:5:1)で加算してその
画素位置(k,h)の輝度データBV(k,h)(=
0.4GR+0.5GG+0.1GB)を算出し、これら
の輝度データBV(k,h)の平均値を算出することに
より各ブロックB(i)の輝度データBV(i)を算出するよ
うにしてもよい。
【0058】表示制御部84は、輝度判定部83により
被写体Mが明るいと判定されたときには、上記第1画像
メモリ61に記憶された可視画像データを画像メモリ6
3に転送して、可視画像をLCD表示部2に表示させ、
被写体Mが暗いと判定されたときには、上記第2画像メ
モリ62に記憶された赤外画像データを画像メモリ63
に転送して、赤外画像をLCD表示部2に表示させるよ
うになっている。
【0059】図4は、上記輝度判定部83及び表示制御
部84の動作のフローチャートである。
【0060】撮影待機状態において、第1撮像素子12
により可視光像がビデオ撮像され、第1画像メモリ61
に記憶される(ステップ♯1)と、このフレーム画像の
可視画像データに基づいて被写体Mが明るいか否かが判
定される(ステップ♯2)。その結果、被写体Mが明る
いと判定される(ステップ♯2でYES)と、第1画像
メモリ61に記録される次のフレーム画像の可視画像デ
ータが画像メモリ63に転送され、LCD表示部2に可
視画像が表示される(ステップ♯3)。一方、上記ステ
ップ♯2において、被写体Mが暗いと判定される(ステ
ップ♯2でNO)と、第2撮像素子13を作動させ、第
2画像メモリ62に記録されるフレーム画像の赤外画像
データが画像メモリ63に転送され、LCD表示部2に
赤外画像が表示される(ステップ♯4)。
【0061】さらに、全体制御部80は、AFモータ3
0aによるフォーカスレンズ10aの駆動を制御するA
F制御部85を有する。AF制御部85は、撮影待機状
態において、フォーカスレンズ10aを光軸方向に駆動
するAFモータ30aを制御して焦点を調節するもので
ある。
【0062】上記AF制御部85によるAF処理は、第
1画像メモリ61または第2画像メモリ62に記録され
る各フレーム画像の画像データのコントラストを用いて
合焦位置を探し出すコントラスト検出方式によるAF処
理を行う。
【0063】このコントラスト検出方式によるAF処理
について説明する。
【0064】図5は、光軸方向におけるフォーカスレン
ズ10aの位置と被写体Mのコントラストとの関係を示
す図である。図5に示すように、フォーカスレンズ10
aが位置Xmaxに位置するときに、コントラストが最も
高い、すなわち撮影画像が最も鮮鋭となり、フォーカス
レンズ10aが位置Xmaxから光軸方向の像側及び被写
体M側に移動するにつれて撮影画像のコントラストが低
くなっていく場合において、当該電子カメラ1の電源の
ON直後においてフォーカスレンズ10aが光軸方向の
ある位置X1(以下、基準位置という)に位置していた
ものとすると、まず、この基準位置X1で被写体像を撮
像し、このフレーム画像(以下、第1フレーム画像とい
う)の画像データを用いてコントラストC(X1)を算
出する。次に、予め設定された移動量Δxだけフォーカ
スレンズ10aを像側に移動させ、その位置X2で被写
体像を撮像し、このフレーム画像の画像データを用いて
コントラストC(X2)を算出する。さらに、この位置
2から移動量2Δxだけ被写体M側(上記基準位置X1
から上記移動量Δxだけ被写体M側)に移動させ、その
位置X3で被写体像を撮像し、このフレーム画像の画像
データを用いてコントラストC(X3)を算出する。そ
して、各位置X1,X2,X3における各コントラストC
(X1),C(X2),C(X3)の大小を比較して、フ
ォーカスレンズ10aを上記基準位置X1からコントラ
ストの高くなる方向に移動させる。図5の場合、位置X
3で撮像した光像のコントラストC(X3)が最も高いか
ら、基準位置X1から位置X3に向けてフォーカスレンズ
10aを移動させることになる。以下、移動後のフォー
カスレンズ10aの位置を新たな基準位置として上記と
同様の処理を繰り返し行い、n番目に算出した位置Xn
におけるコントラストC(Xn)が(n−1)番目に算
出したコントラストC(Xn-1)より大きく、且つ(n
+1)番目に算出したコントラストC(Xn+1)以上と
なると、この位置Xnを合焦位置としてフォーカスレン
ズ10aを固定する。
【0065】本実施形態においては、このようなコント
ラスト検出方式でAF処理を行う場合に、コントラスト
を検出するための画像を、被写体の明るさに応じて切り
換えるようにしている。すなわち、AF制御部85は、
上記輝度判定部83により被写体Mが明るいと判定され
たときには、上記第1画像メモリ61に記憶される可視
画像データを用いてAF処理を行い、被写体Mが暗いと
判定されたときには、上記第2画像メモリ62に記録さ
れる赤外画像データを用いてAF処理を行うようになっ
ている。このように、被写体Mが暗い場合に第2画像メ
モリ62に記録された赤外画像データを用いるのは、可
視画像データを用いてAF処理を行うと、露出時間を増
やすべくフレームレート(各フレーム画像を撮像する時
間間隔)が長くなり、AF処理を行うためのフレーム画
像が出力されるタイミングが遅くなる、延いてはAF処
理のスピードが遅くなるので、これを防止するためであ
る。
【0066】上記表示制御部84による表示画像の切換
処理とAF制御部85によるAF処理とを、図6のタイ
ムチャートにしたがって説明する。
【0067】第1撮像素子12は、電子カメラ1の電源
のON(時刻T=T0)直後から作動して可視画像を取
り込み、輝度判定部83は、この第1撮像素子12によ
り撮像されて第1画像メモリ61に記録された各可視画
像データを用いて各フレーム画像ごとにその明るさを判
定する。そして、時刻T=T1のときに、輝度判定部8
3により被写体Mが暗いと判定され、時刻T=T2のと
きに、シャッタボタン3aが半押しされ、時刻T=T3
のときに、シャッタボタン3aが全押しされたものとす
る。このとき、時刻T=T0から時刻T=T3までの撮
影待機状態において、時刻T=T0から時刻T=T1ま
での間、第2撮像素子13は作動せず(OFF状態)、
表示制御部84は、第1画像メモリ61から可視画像デ
ータを読み出してLCD表示部2に可視画像を表示させ
る。また、AF制御部85は、第1画像メモリ61に記
録された可視画像データを用いてAF処理を行う。
【0068】時刻T=T1からT=T2までの間におい
ては、第2撮像素子13も作動し(ON状態)、表示制
御部84は、時刻T=T1の時点で、LCD表示部2に
表示する画像を可視画像から赤外画像に切り換えるとと
もに、AF制御部85は、時刻T=T1の時点で、AF
処理を行うための画像データを、上記可視画像データか
ら第2画像メモリ62に記録された赤外画像データに切
換え、この赤外画像データを用いてAF処理を行う。
【0069】時刻T=T2から時刻T=T3までの間に
おいては、第1撮像素子12は作動せず(OFF状
態)、表示制御部84は、引き続き第2画像メモリ62
から赤外画像データを読み出してLCD表示部2に赤外
画像を表示させるとともに、AF制御部85は、第2画
像メモリ62に記録された赤外画像データを用いてAF
処理を行う。
【0070】以上のように、被写体Mが暗い場合には、
赤外画像をLCD表示部2に表示するように構成したか
ら、可視画像を撮像する第1撮像素子12により出力さ
れた画像信号のレベル増幅を行う必要がなくなり、延い
ては、このレベル増幅に起因して発生するノイズの増大
を回避することができる。その結果、LCD表示部2に
表示される被写体Mの画像にちらつき等が生じるのを防
止することができる。
【0071】また、暗い被写体Mを撮影する場合に、赤
外画像をLCD表示部2に表示するようにしたから、モ
ノクロではあるが、黒っぽい不明瞭な可視画像よりも明
瞭なライブビュー画像をLCD表示部2に表示すること
ができる。以上のことから、被写体Mが暗いときのLC
D表示部2の視認性を向上することができる。
【0072】さらに、被写体Mが暗いときには、赤外画
像データを用いてAF処理を行うようにしたから、被写
体Mが暗い場合にも可視画像データを用いることに起因
して発生するAF処理スピードの低下を回避することが
できる。
【0073】なお、上記タイムチャートの時刻T=T3
以降においては、メモリカードmへの画像データの記録
用撮像のため、第1撮像素子12は、所定の露出時間で
被写体の可視像を撮像するが、このときにも第2撮像素
子13に被写体の赤外像を撮像させ、赤外画像をLCD
表示部2に表示させるように構成すると、露出中におい
ても被写体像を赤外画像として視認することができる。
【0074】なお、上記実施形態においては、被写体が
暗い場合に、赤外画像をLCD表示部2に表示させるよ
うに構成されているが、当該電子カメラ1の電源ON
後、被写体の明るさに関係なく、常時第2撮像素子13
を駆動して、赤外画像をLCD表示部2にライブビュー
表示させるように構成しても、被写体が暗い場合の視認
性を確保することができる。また、AF処理についても
同様に、上記第1実施形態のように、被写体が暗いとき
に、AF処理に用いる画像を、可視画像から赤外画像に
切り換える構成のほかに、AF処理に用いる画像を、被
写体の明るさに関係なく、常に赤外画像とする構成で
も、AF処理のスピードを向上させることができる。こ
の場合、常に、第2撮像素子13により撮像された赤外
画像のコントラストを検出し、このコントラストが最大
となるように焦点調節を行うことになる。
【0075】次に、上記AF処理の他の実施形態につい
て説明する。
【0076】上記第1実施形態においては、第2撮像素
子13を被写体Mが暗いときに撮像動作を行わせ、AF
処理に用いる画像データを被写体Mの明るさに応じて切
り換えるように構成されているが、本実施形態の電子カ
メラ1においては、図8のタイムチャートに示すよう
に、当該電子カメラ1の電源のON後、一定の周期TS
で第2撮像素子13に撮像動作を行わせるとともに、こ
の赤外のフレーム画像とこのフレーム画像と同じタイミ
ングで撮像された可視のフレーム画像とについてそれぞ
れコントラストを求めてそれらの大小を比較し、大きい
方のコントラストをもつフレーム画像の画像データを用
いてAF処理を行うように構成している。
【0077】具体的には、AF制御部85は、図7に示
すフローチャートにしたがってAF処理を行う。
【0078】すなわち、第1撮像素子12により所定の
フレームレートで被写体Mの可視像が撮像されている状
態で、第2撮像素子13をあるタイミングで作動させ1
枚のフレーム画像(赤外像)が取り込まれる(ステップ
♯11)と、その赤外画像データのコントラストC
(α)が算出される(ステップ♯12)とともに、第1
撮像素子12により上記と同じタイミングで撮像された
可視画像のコントラストC(β)が算出される(ステッ
プ♯13)。そして、算出された各コントラストC
(α),C(β)の大小が比較され(ステップ♯1
4)、可視画像のコントラストC(β)が赤外画像のコ
ントラストC(α)以上であるときには、上記第2撮像
素子13の作動タイミングから1周期TSの間、第1撮
像素子12により出力される可視画像データを用いて上
記コントラスト検出方式によりAF処理が行われ(ステ
ップ♯15)、赤外画像のコントラストC(α)の方が
大きいときには、上記第2撮像素子13の作動タイミン
グから1周期TSの間、第2撮像素子13を上記第1撮
像素子12と同じフレームレートで撮像させ、出力され
る赤外画像データを用いて上記コントラスト検出方式に
よりAF処理が行われる(ステップ♯16)。そして、
第2撮像素子13の作動タイミングから時間TS経過
後、再び第1撮像素子12により撮像された可視画像の
コントラストと、第2撮像素子13により撮像された赤
外画像のコントラストとが大小比較され、上記と同様の
処理が行われる。この動作を繰り返し行われることによ
り合焦位置を求められる。
【0079】次に、本実施形態におけるAF処理を、図
8のタイムチャートにしたがって説明する。
【0080】時刻T=T0に電子カメラ1の電源がON
され、時刻T=T5のときに、赤外画像のコントラスト
が可視画像のコントラストより大きくなり、時刻T=T
6のときに、シャッタボタン3aが半押しされ、時刻T
=T7のときに、シャッタボタン3aが全押しされたも
のとする。このとき、時刻T=T0から時刻T=T5ま
での間は、第1撮像素子12が所定のフレームレートで
作動して可視像を取り込み、AF制御部85は、この可
視画像データを用いてAF処理を行う一方、第2撮像素
子13は、一定の周期TSで動作する。
【0081】時刻T=T5で赤外画像のコントラストが
可視画像のコントラストより大きくなると、時刻T=T
5から時間TSの間、上記第2撮像素子13が所定のフ
レームレートで動作して赤外像を取り込み、AF制御部
85は、この赤外画像データを用いてAF処理を行う。
したがって、図8の場合、時刻T=T6から時刻T=T
8の間、第2撮像素子13が第1撮像素子12と同じフ
レームレートで撮像していることから、時刻T=T6及
び時刻T=T7で、赤外画像のコントラストと可視画像
のコントラストとを大小比較した結果、いずれも赤外画
像のコントラストの方が大きかったことを示している。
【0082】このように、可視画像及び赤外画像の両方
について一定の周期でそれぞれコントラストを算出し、
コントラストがより大きい方の画像を用いてAF処理を
行うように構成したから、可視画像のみでAF処理を行
うものに比べて、さらには上記第1実施形態のAF処理
に比べて精度の高いAF処理を行うことができる。
【0083】なお、上記の実施形態においては、赤外像
を撮像する第2撮像素子13を一定の周期で作動させ、
可視画像のコントラストと赤外画像のコントラストとを
その各周期毎に大小比較するように構成されているが、
これに限らず、電子カメラ1の電源ON直後から第2撮
像素子13を第1撮像素子12と同じフレームレートで
作動させ、各フレーム画像毎に両画像のコントラストの
大小を比較するように構成してもよい。
【0084】
【発明の効果】本発明によれば、表示制御手段により、
撮影待機中に被写体をモニタするべく赤外像撮像手段で
被写体の動画像を撮像して表示手段に表示させるように
構成したから、被写体が暗くなっても、表示手段に被写
体の赤外画像が表示される。上記のような画像信号のレ
ベル増幅を行う必要がなくなり、このレベル増幅に起因
して発生するノイズの増大を回避することができる。ま
た、被写体が暗い場合に不明瞭となる可視画像よりも明
瞭な赤外画像がLCD表示部2にライブビュー表示され
るから、被写体が暗いときの表示手段の視認性を向上す
ることができる。
【0085】また、焦点調節手段により、赤外像2次元
撮像手段で取り込まれた被写体の動画像を用いて焦点調
節を行うように構成したから、被写体が暗い場合には被
写体の赤外像を用いて焦点調節が行われ、焦点調節処理
のスピードが低下するのを抑制することができる。
【0086】また、コントラスト検出手段により検出さ
れたコントラストが最大となるように焦点調節を行うよ
うに構成したから、焦点調節手段による焦点検出のスピ
ードを向上することができる。
【0087】さらに、第1、第2のコントラスト検出手
段により検出されたコントラストのうち高い方のコント
ラストを有する画像に基いて焦点調節を行うように構成
したから、あらゆる被写体や撮影シーンにおいて、精度
の高い焦点検出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電子カメラの一例であるデジタルカ
メラの概略構成を示す図である。
【図2】 電子カメラのシステムを示すブロック構成図
である。
【図3】 画像メモリの各画素データの記憶位置を示す
図である。
【図4】 輝度判定部及び表示制御部の処理を示すフロ
ーチャート図である。
【図5】 光軸方向におけるレンズ部の位置と被写体の
コントラストとの関係を示す図である
【図6】 第1実施形態における各部の動作を示すタイ
ムチャート図である。
【図7】 第2実施形態のデジタルカメラにおけるAF
処理を示すフローチャート図である。
【図8】 第2実施形態における各部の動作を示すタイ
ムチャート図である。
【符号の説明】
1 デジタルカメラ 2 LCD表示部 10 レンズ部 11 ビームスプリッタ 12 第1撮像素子 13 第2撮像素子 10a フォーカスレンズ 30 駆動部 50 演算制御部 51 信号処理部 54 A/D変換部 57 画像処理部 60 画像メモリ 63 画像メモリ 70 タイミング制御回路 71 タイミングジェネレータ 80 全体制御部 83 輝度判定部 84 表示制御部 85 AF制御部
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 19/12 H04N 101:00 H04N 5/232 G02B 7/11 N 5/235 D // H04N 101:00 G03B 3/00 A Fターム(参考) 2H011 AA03 BA31 BB02 BB04 DA01 DA05 2H051 AA00 BA47 CB22 CE14 DA02 DA22 FA48 2H054 AA01 BB07 5C022 AA13 AB04 AB29 AC03 AC69

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可視光領域に受光感度を有する可視像撮
    像手段を用いて被写体の静止画像を撮像し、その撮影画
    像を記憶手段に記憶する電子カメラにおいて、画像を表
    示する表示手段と、赤外光領域に受光感度を有する赤外
    像撮像手段と、撮影待機中に上記被写体をモニタするべ
    く上記赤外像撮像手段で上記被写体の動画像を撮像して
    上記表示手段に表示させる表示制御手段とを備えたこと
    を特徴とする電子カメラ。
  2. 【請求項2】 上記可視像撮像手段は、被写体の動画像
    を撮像可能になされているとともに、上記表示制御手段
    は、上記可視像撮像手段で撮像された被写体の動画像を
    上記表示手段に表示可能になされており、上記可視像撮
    像手段で撮像された被写体の動画像を用いて上記被写体
    の輝度を検出する輝度検出手段を備え、上記表示制御手
    段は、輝度検出手段により検出された被写体の輝度と予
    め設定された所定の閾値とを比較し、被写体輝度が上記
    所定の閾値より小さいときに、上記赤外像撮像手段に上
    記被写体の動画像を撮像させ、この動画像を上記可視像
    撮像手段で撮像された上記被写体の動画像に代えて上記
    表示手段に表示させるように構成されていることを特徴
    とする請求項1に記載の電子カメラ。
  3. 【請求項3】 可視光領域に受光感度を有する可視像2
    次元撮像手段と、画像を表示する表示手段と、撮影待機
    中に上記被写体をモニタするべく上記可視像2次元撮像
    手段で被写体の動画像を取り込んで上記表示手段に表示
    させる表示制御手段とを備えた電子カメラにおいて、 赤外光領域に受光感度を有する赤外像2次元撮像手段
    と、この赤外像2次元撮像手段で取り込まれた上記被写
    体の動画像を用いて焦点調節を行う焦点調節手段とを備
    えたことを特徴とする電子カメラ。
  4. 【請求項4】 上記可視像2次元撮像手段で撮像された
    上記被写体の動画像を用いて被写体の輝度を検出する輝
    度検出手段を備え、上記焦点調節手段は、輝度検出手段
    により検出された被写体の輝度と予め設定された所定の
    閾値とを比較し、被写体輝度が上記所定の閾値以上のと
    きは、上記可視像2次元撮像手段で撮像された上記被写
    体の動画像を用いて焦点調節を行い、上記被写体輝度が
    上記所定の閾値より小さいときは、上記赤外像2次元撮
    像手段で撮像された上記被写体の動画像を用いて焦点調
    節を行うように構成されていることを特徴とする請求項
    3に記載の電子カメラ。
  5. 【請求項5】 上記表示制御手段は、上記被写体輝度が
    上記所定の閾値より小さいときは、上記表示手段に表示
    される動画像を上記赤外像2次元撮像手段で撮像された
    上記被写体の動画像に切り換えることを特徴とする請求
    項4に記載の電子カメラ。
  6. 【請求項6】 上記焦点調節手段は、上記赤外像2次元
    撮像手段で撮像された各フレーム画像のコントラストを
    検出するコントラスト検出手段と、このコントラスト検
    出手段により検出されたコントラストが最大となるよう
    に焦点調節を行うように構成されていることを特徴とす
    る請求項3に記載の電子カメラ。
  7. 【請求項7】 上記焦点調節手段は、上記可視像2次元
    撮像手段により撮像された被写体のフレーム画像のコン
    トラストを検出する第1のコントラスト検出手段と、上
    記赤外像2次元撮像手段により撮像された被写体のフレ
    ーム画像のコントラストを検出する第2のコントラスト
    検出手段とを備え、上記両コントラスト検出手段により
    検出されたコントラストのうち高い方のコントラストを
    有する画像に基いて焦点調節を行うように構成されてい
    ることを特徴とする請求項3に記載の電子カメラ。
  8. 【請求項8】 撮影レンズと、この撮影レンズの光軸上
    の後方に配設され、上記撮影レンズを透過した上記被写
    体の光像を可視領域の光像と赤外領域の光像とに分離す
    るとともに、可視領域の光像を上記可視像撮像手段また
    は可視像2次元撮像手段に導き、赤外領域の光像を上記
    赤外像撮像手段または赤外像2次元撮像手段に導く光像
    分離部材とからなる光学系を備えることを特徴とする請
    求項1ないし7のいずれかに記載の電子カメラ。
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