JP2000257576A - 気体圧縮機 - Google Patents

気体圧縮機

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JP2000257576A
JP2000257576A JP11063853A JP6385399A JP2000257576A JP 2000257576 A JP2000257576 A JP 2000257576A JP 11063853 A JP11063853 A JP 11063853A JP 6385399 A JP6385399 A JP 6385399A JP 2000257576 A JP2000257576 A JP 2000257576A
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rotor
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cylinder
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敬志 神保
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誠 井尻
Osamu Yawatahara
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮室間の高圧冷媒ガスの漏れを低減し、気
体圧縮機の性能向上を図るのに好適な気体圧縮機を提供
する。 【解決手段】 ロータ4とサイドブロック2、3との隙
間19に、圧縮室10から該隙間19を通って低圧部
(吸入口14、吸入通路13、吸入室12)側に漏れよ
うとする冷媒ガスのシール部材40を設ける。シール部
材40はロータ軸5回りを囲むように環状に形成し、か
つサイドブロック2、3のロータ対向面2a、3aに穿
設された環状のシール取付溝41に取り付ける。この場
合、ロータ4の端面4bには、環状のシール部材40の
環内に溜まるオイルをその環外の圧縮室10側に供給す
る手段として、溝状のオイル通路42を設けるものとす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カーエアコンシス
テムの一部として車両に搭載される気体圧縮機に関し、
特に、圧縮室内からの高圧冷媒ガスの漏れを低減し、気
体圧縮機の性能向上を図ったものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の気体圧縮機は、たとえば
図6に示すように、内周略楕円状のシリンダ1を有し、
このシリンダ1の両端面にはサイドブロック2、3が取
り付けられ、またシリンダ1の内側にはロータ4が横架
され、ロータ4はその軸心のロータ軸5とサイドブロッ
クの軸受6、7を介して回転可能に支持されている。
【0003】ロータ4の外周面側にはスリット状のベー
ン溝8が複数形成されており(図7参照)、これらのベ
ーン溝8にはベーン9がそれぞれ装着され、ベーン9は
ロータ4外周面からシリンダ1内壁に向って出没可能に
設けられている。
【0004】図7に示すように、シリンダ1の内側はシ
リンダ1内壁、サイドブロック2、3内面、ロータ4外
周面およびベーン9先端側両側面によって複数の小室に
仕切られ、この仕切り形成された小室は圧縮室10と称
され、ロータ4が図中矢印イの方向に回転することによ
り容積の大小変化を繰り返す。圧縮室10の容積変化が
生じると、その容積増加時に、吸入室11側から圧縮室
10側への低圧冷媒ガスの吸入が行われるとともに、圧
縮室10の容積減少時に、圧縮室10での冷媒ガスの圧
縮と、圧縮室10から高圧室である吐出室12側への高
圧冷媒ガスの吐出が行なわれる。
【0005】すなわち、圧縮室10の容積が最小から最
大となるまでの吸入過程では、吸入室11内の冷媒ガス
が、シリンダ1等の吸入通路13とこれに連通するサイ
ドブロック2、3の吸入口14とを介して圧縮室10側
に吸入される。そして、圧縮室10の容積が最大付近に
なると、圧縮室10が吸入口14から離れて密閉空間と
なり、圧縮室10内に低圧冷媒ガスが閉じ込められる。
次に、この密閉空間である圧縮室10の容積が最大から
最小に移行すると、その容積減少量に応じて圧縮室10
内の低圧冷媒ガスが圧縮される。さらに、圧縮室10の
容積が最小付近になると、その圧縮された高圧冷媒ガス
の圧力によって、シリンダ1の吐出孔15に取り付けら
れているリードバルブ16が開き、かつ圧縮室10内の
高圧冷媒ガスが吐出孔15からシリンダ1外周面側の吐
出チャンバ17に流出する。吐出チャンバ17内に流入
した高圧冷媒ガスは、さらに、リア側サイドブロック3
の吐出通路(図示省略)を通過した後、同サイドブロッ
ク3に取り付けられている油分離器18を通って吐出室
12内に吐出する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な気体圧縮機の性能向上を図るには、図6中矢印イで示
すように、冷媒ガスの圧縮末期付近等における圧縮室1
0内の冷媒ガスが、ロータサイド4aからロータ4とサ
イドブロック2、3との隙間19(ロータサイド隙間と
もいう。)を通って吸入口14側に漏れることを防止す
る必要がある。
【0007】このような事情から、従来の気体圧縮機に
おいては、ロータ4とサイドブロック2、3との部品間
を組立上詰めることにより、ロータサイド4aからの吸
入口14側へのガス漏れを少なくしていた。
【0008】しかしながら、ロータ4とサイドブロック
2、3の両部品間は摺動部分であるため、その両部品間
を詰めすぎると、ロータ4の回転時に、ロータ4とサイ
ドブロック2、3の部品どうしのかじりや摩耗等が生じ
る。したがって、従来の気体圧縮機では、ロータ4とサ
イドブロック2、3間に、部品どうしのかじりや摩耗の
発生防止に必要な最低限の隙間19を確保する必要があ
り、このように最低限でも隙間である以上、該隙間19
を通って吸入口14側に圧縮室10内の高圧冷媒ガスが
漏れることは避けられず、このガス漏れが気体圧縮機の
性能向上の妨げとなっていた。
【0009】本発明は上述の事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、圧縮室内からの高圧冷媒
ガスの漏れを低減し、気体圧縮機の性能向上を図るのに
好適な気体圧縮機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、内周略楕円状のシリンダ
と、上記シリンダの両端面に取り付けられたサイドブロ
ックと、上記シリンダの内側に回転可能に横架されたロ
ータと、上記ロータの外周面からシリンダ内壁に向って
出没可能に設けられた複数のベーンと、上記シリンダ、
サイドブロック、ロータおよびベーンによって仕切り形
成される圧縮室とを備え、上記ロータの回転により上記
圧縮室の容積が大小変化を繰り返し、この圧縮室の容積
変化により、低圧部から圧縮室側への冷媒ガスの吸入、
圧縮室での冷媒ガスの圧縮、および圧縮室から高圧部側
への冷媒ガスの吐出を行う気体圧縮機において、上記ロ
ータとサイドブロックとの隙間に、上記圧縮室から該隙
間を通って低圧部側に漏れようとする冷媒ガスのシール
手段を設けたことを特徴とするものである。
【0011】請求項2記載の発明は、上記シール手段
が、サイドブロック側に取り付けられるとともに、ロー
タの軸心回りを囲むように環状に形成されてなり、上記
環状のシール手段の環内に溜まるオイルをその環外の圧
縮室側に供給する手段として、上記環状のシール手段の
環内に一端を開口し、他端を該環状のシール手段の環外
に開口してなるオイル通路を備えることを特徴とするも
のである。
【0012】請求項3記載の発明は、オイル通路の流出
口が、圧縮室の前壁を形成するベーンの近傍に開口して
いることを特徴とするものである。
【0013】請求項4記載の発明は、シール手段は、サ
イドブロック側に取り付けられ、かつサイドブロックに
形成された冷媒ガスの吸入口とシリンダに形成された冷
媒ガスの吐出孔との間に位置することを特徴とするもの
である。
【0014】請求項5記載の発明は、シール手段は、ロ
ータ側に取り付けられ、かつ圧縮室の前壁と後壁を形成
する前後2つのベーン間に位置することを特徴とするも
のである。
【0015】本発明では、圧縮室から該隙間を通って低
圧部側に漏れようとする冷媒ガスがシール手段によって
シールされるので、圧縮室から低圧部側への高圧冷媒ガ
スの漏洩量が大幅に減少する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る気体圧縮機の
実施形態について図1乃至図5を基に詳細に説明する。
【0017】なお、図1に示した気体圧縮機の基本的な
構成、たとえば、気体圧縮機が内周略楕円状のシリンダ
1を有し、シリンダ1の両端面にはサイドブロック2、
3が取り付けられ、またシリンダ1の内側にはロータ4
が回転可能に横架されていること、ロータ4の外周面か
らはシリンダ1内壁に向って複数のベーン9が出没可能
に設けられていること、シリンダ1、サイドブロック
2、3、ロータ4およびベーン9によって仕切り形成さ
れる圧縮室10の容積がロータ4の回転により大小変化
すると、この容積変化により、低圧室である吸入室11
側から吸気通路13、吸入口14を介して圧縮室10側
への低圧冷媒ガスの吸入と、圧縮室10での冷媒ガスの
圧縮、圧縮室10から吐出孔15等を通じて高圧室であ
る吐出室12側への冷媒ガスの吐出が行われること等は
従来と同様なため、同一部材には同一符号を付し、その
詳細説明は省略する。
【0018】図1に示すように、本実施形態の気体圧縮
機では、フロント側のサイドブロック2とロータ4との
隙間19、およびリア側のサイドブロック3とロータ4
との隙間19に、シール部材40を設けており、このシ
ール部材40は、図2に示すようにロータ4の軸心回り
を囲むように環状に形成されているとともに、ロータ端
面4bの外周縁部より少し内側に位置する。
【0019】また、シール部材40は、ゴム材や樹脂材
等の弾性材からなるとともに、サイドブロック2、3の
ロータ対向面2a、3aに穿設された環状のシール取付
溝41に取り付け固定されている。
【0020】ロータ4の端面4bには、環状のシール部
材40の環内に溜まるオイルをその環外の圧縮室10側
に供給する手段として、溝状のオイル通路42を設けて
いる。このオイル通路42の流入口(一端)42aは環
状のシール部材40の環内に開口され、オイル通路42
の流出口(他端)42bは環状のシール部材40の環外
に開口されている。すなわち、このオイル通路42は、
ロータ4側からみると、シール部材40の環内から該シ
ール部材40の環下を潜って環外に抜けるように設けら
れている。
【0021】圧縮室10の前壁10a、後壁10bは、
それぞれ先行のベーン9、その後を追う後行のベーン9
によって形成されているが、上記のようなオイル通路4
2の流出口42bは、特に、圧縮室10の前壁10aを
形成する先行ベーン9の近傍に開口されている。なお、
オイル通路42の流入口42aはベーン9底部の背圧室
付近に開口されている。
【0022】次に上記の如く構成された気体圧縮機の動
作について図1および図2を用いて説明する。
【0023】なお、気体圧縮機の運転を開始すると、ロ
ータ4の回転により圧縮室10が容積の大小変化を繰り
返し、この圧縮室10の容積変化により、容積増加時に
吸入室11側から圧縮室10側への低圧冷媒ガスの吸入
が行われるとともに、その容積減少時に圧縮室10での
冷媒ガスの圧縮と、圧縮室10から吐出室12側への高
圧冷媒ガスの吐出が行なわれることは従来と同様であ
り、その詳細説明は省略する。
【0024】図1に示した気体圧縮機によると、上記の
ような低圧冷媒ガスの吸入過程の段階における圧縮室1
0内の圧力は低圧冷媒ガス圧相当の圧力しかないが、冷
媒ガスの圧縮末期や吐出過程の段階に入ると、圧縮され
た高圧冷媒ガスの圧力によって圧縮室10内の圧力が急
激に高くなるため、圧縮室10内の高圧冷媒ガスがロー
タ4とサイドブロック2との隙間(ロータサイド隙間1
9)を通って低圧部側(吸入口14、吸入通路13、吸
入室12側)に漏れようとする。しかし、ロータサイド
隙間19には環状のシール手段40があり、圧縮室10
からロータサイド隙間19に流出しようとする高圧冷媒
ガスはその大部分がシール手段40によりシールされ圧
縮室10内に止まる。このため、低圧部側への高圧冷媒
ガスの漏洩量が従来に比し減少する。
【0025】なお、高圧冷媒ガスは圧縮室10からシー
ル手段40の環外を通過して低圧部側へ漏れようとする
が、環状のシール部材40はロータ端面4a、4bの外
周縁部より少し内側に位置するだけであることから、シ
ール手段40の環外を通過する高圧冷媒ガスの漏洩ルー
トは極狭い。したがって、そのシール手段40環外の漏
洩ルートを経て低圧部側に移行する高圧冷媒ガスの漏洩
量はきわめて微量である。
【0026】図1に示した気体圧縮機の運転時には、吐
出室12の底部に溜まっているオイル溜まり20からサ
イドブロック2、3やシリンダ1の高圧油穴21を通じ
て軸受6、6側に吐出圧相当のオイルが圧送され、さら
に軸受6、7に達したオイルは、その軸受6、7隙間の
通過時に減圧され中圧となった後、サイドブロック2、
3の中圧油穴22を通過して同サイドブロック2、3の
サライ溝23、23に供給される。
【0027】このようにして供給されたサライ溝23、
23内のオイルがベーン9底部の背圧室24に供給さ
れ、この背圧室24のオイル圧とロータ4の遠心力とに
よりベーン9がシリンダ1内壁に向って押し上げられ
る。
【0028】したがって、ロータ4の回転時には、ベー
ン9はシリンダ1内壁に押しつけられながら摺動するの
で、その摺動抵抗の増大や、それによるベーン等の摩耗
や動力の増大等を回避する観点から、また、該ベーン9
を挟んで隣接した圧縮室10間の冷媒ガスの漏れを防止
する観点から、ベーン9とシリンダ1内壁との摺動部に
は潤滑オイルを供給する必要がある。また、ベーン9を
挟んで隣接した圧縮室10間の冷媒ガスの漏れを防止す
るという意味においては、該ベーン9と両サイドブロッ
ク2、3との隙間部や、ロータサイド4aと両サイドブ
ロック2、3との隙間部(ロータサイド隙間19)や、
シリンダ1の楕円短径部とロータ4の外周部との隙間部
にもオイルを供給する必要がある。
【0029】ここで、ベーン9とシリンダ1内壁との摺
動部への潤滑オイル供給について説明すると、これは主
に次のように行われる。
【0030】冷媒ガスの吸入過程段階にある圧縮室10
内の圧力は低圧冷媒ガス圧相当であって、サライ溝2
3、23内のオイル圧よりも低いため、サライ溝23、
23に一度入ったオイルは、さらにロータサイド隙間1
9を通って吸入過程段階にある圧縮室10側に移行しよ
うとする。このとき、オイルの流れ方向の先には環状の
シール部材40が存在するが、この環状のシール部材4
0は圧縮室10側へのオイル供給の障害にはならない。
すなわち、サライ溝23、23から流出したオイルは、
環状のシール部材40の環内40aから直ちにオイル通
路42を通って該環状のシール部材40の環外40bに
容易に流出し圧縮室10側に移行して、ベーン9とシリ
ンダ1内壁との摺動部やベーン9と両サイドブロック
2、3との隙間に供給される。
【0031】また、圧縮室10は先行のベーン9が吸入
口14を通過した直後から次第にその形が作られて行く
が、本実施形態では、その先行のベーン9の近傍にオイ
ル通路42の流出口42bが開口されているので、圧縮
室10の形が作られる比較的早い段階(低圧冷媒ガスの
吸入初期過程)からオイル通路42を通じて圧縮室10
側にオイルが供給される。このため、圧縮室10側へオ
イル供給でき、ベーン9とシリンダ1内壁との摺動部に
は十分なオイルが供給され、摺動部の潤滑不良や、圧縮
室10間の冷媒ガスの漏れによる体積効率の低下が生じ
ることはない。
【0032】以上のように、本実施形態の気体圧縮機に
あっては、ロータ4とサイドブロック2、3との隙間1
9に、圧縮室10から該隙間19を通って低圧部側に漏
れようとする冷媒ガスのシール部材40を設けたもので
ある。このため、ロータ4とサイドブロック2、3の両
部品間を詰めることなく、圧縮室10から低圧部側への
高圧冷媒ガスの漏洩量が大幅に減少し、従来この種のガ
ス漏れにより制限されていた気体圧縮機の性能を飛躍的
に向上させることができる。
【0033】図3はシール部材40の他の実施形態を示
したものである。同図のシール部材40もまた上記実施
形態のものと同じく、サイドブロック2、3のロータ対
向面2a、3aに取り付けられているが、その形状が上
記実施形態のものとは異なり棒状に形成されている。ま
た、このシール部材40は、サイドブロック2、3に形
成されている低圧冷媒ガスの吸入口14と、シリンダ1
に形成されている冷媒ガスの吐出孔15との間に位置
し、かつシリンダ1の楕円短軸付近にのみ部分的に配置
されている。このような形状のシール手段40によって
も、圧縮室10からロータサイド隙間19を通って低圧
部側へ漏れる高圧冷媒ガスをシールすることができる。
なお、上述の実施形態ではシール部材40が環状である
ため、その環内から環外の圧縮室10側にオイルを抜く
必要があったが、この実施形態のシール部材40は、環
状でなく、吸入口14と吐出孔15との間にのみ部分的
に配置されるものであるから、本シール手段40がサラ
イ溝23から圧縮室10側へのオイル供給の妨げとなる
ことはなく、上記実施形態のように別途オイル通路42
を設けなくとも、圧縮室10側へのオイル供給は十分確
保されている。
【0034】図4もまたシール部材40の他の実施形態
を示したものである。同図のシール部材40は上述の実
施形態のものと異なり、ロータ端面4bに取り付けられ
ているとともに、圧縮室10の前壁10aと後壁10b
を形成する先行と後行のベーン9、9間に位置する。ま
た、このシール部材40は、輪型に形成され、その輪の
外輪がロータ端面4bの外周縁部より少し内側の位置や
ベーン9の近傍にまで達するように形成されている。な
お、先行のベーン9と後行のベーン9とにより挟まれた
ロータ端面4bの領域を1つのベーン区画領域とする
と、本実施形態の気体圧縮機の場合、ベーン9の数が5
枚であるから、ベーン区画領域は5つ存在する。本実施
形態のシール手段40は、この5つのベーン区画領域ご
とに1つずつ配置されている。このような形態のシール
手段40によっても、圧縮室10からロータサイド隙間
19を通って低圧部側へ漏れる高圧冷媒ガスをシールす
ることができる。なお、本シール手段40の場合は、シ
ール手段40とベーン9との隙間がオイル通路42とな
り、このオイル通路42を介してサライ溝23から圧縮
室10側へのオイルの供給が行われる。
【0035】
【発明の効果】本発明に係る気体圧縮機にあっては、上
記の如くロータとサイドブロックとの隙間に、圧縮室か
ら該隙間を通って低圧部側に漏れようとする冷媒ガスの
シール手段を設けたため、ロータとサイドブロックの両
部品間を詰めることなく、圧縮室から低圧部側への高圧
冷媒ガスの漏洩量が大幅に減少し、従来この種のガス漏
れにより制限されていた気体圧縮機の性能を飛躍的に向
上させることができる等の効果がある。
【0036】また、本発明によると、気体圧縮機の性能
向上に伴い、その向上分だけ圧縮機全体の容量を小型に
することができ、容量低減による動力の削減等をも図
れ、エンジンへの負荷の小さい気体圧縮機を提供できる
ほか、車両の軽量化にも寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る気体圧縮機の一実施形態を示す断
面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】本発明におけるシール手段の他の実施形態を示
した説明図。
【図4】本発明におけるシール手段の他の実施形態を示
した説明図。
【図5】従来の気体圧縮機の断面図。
【図6】図5のA−A線断面図。
【符号の説明】
1 シリンダ 2 フロント側のサイドブロック 2a フロント側サイドブロックのロータ対向面 3 リア側のサイドブロック 3a リア側サイドブロックのロータ対向面 4 ロータ 4a ロータサイド 4b ロータ端面 5 ロータ軸 6、7 軸受 8 ベーン溝 9 ベーン 10 圧縮室 10a 圧縮室の前壁 10b 圧縮室の後壁 11 吸入室 12 吐出室 13 吸入通路 14 吸入口 15 吐出孔 16 リードバルブ 17 吐出チャンバ 18 油分離器 19 ロータサイド隙間 20 オイル溜まり 21 高圧油穴 22 中圧油穴 23 サライ溝 24 背圧室 40 シール部材(シール手段) 41 シール取付溝 42 オイル通路 42a オイル通路の流入口(一端) 42b オイル通路の流出口(他端)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 八幡原 修 千葉県習志野市屋敷4丁目3番1号 セイ コー精機株式会社内 Fターム(参考) 3H029 AA05 AA15 AA21 AB03 BB04 BB16 BB42 CC04 CC05 CC16 CC19 CC22 3H040 AA09 BB05 BB11 CC03 CC09 DD06 DD07 DD09 DD14 DD25

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周略楕円状のシリンダと、上記シリン
    ダの両端面に取り付けられたサイドブロックと、上記シ
    リンダの内側に回転可能に横架されたロータと、上記ロ
    ータの外周面からシリンダ内壁に向って出没可能に設け
    られた複数のベーンと、上記シリンダ、サイドブロッ
    ク、ロータおよびベーンによって仕切り形成される圧縮
    室とを備え、 上記ロータの回転により上記圧縮室の容積が大小変化を
    繰り返し、この圧縮室の容積変化により、低圧部から圧
    縮室側への冷媒ガスの吸入、圧縮室での冷媒ガスの圧
    縮、および圧縮室から高圧部側への冷媒ガスの吐出を行
    う気体圧縮機において、 上記ロータとサイドブロックとの隙間に、上記圧縮室か
    ら該隙間を通って低圧部側に漏れようとする冷媒ガスの
    シール手段を設けたことを特徴とする気体圧縮機。
  2. 【請求項2】 上記シール手段が、サイドブロック側に
    取り付けられるとともに、ロータの軸心回りを囲むよう
    に環状に形成されてなり、 上記環状のシール手段の環内に溜まるオイルをその環外
    の圧縮室側に供給する手段として、上記環状のシール手
    段の環内に一端を開口し、他端を該環状のシール手段の
    環外に開口してなるオイル通路を備えることを特徴とす
    る請求項1記載の気体圧縮機。
  3. 【請求項3】 オイル通路の流出口が、圧縮室の前壁を
    形成するベーンの近傍に開口していることを特徴とする
    請求項2記載の気体圧縮機。
  4. 【請求項4】 シール手段は、サイドブロック側に取り
    付けられ、かつサイドブロックに形成された冷媒ガスの
    吸入口とシリンダに形成された冷媒ガスの吐出孔との間
    に位置することを特徴とする請求項1記載の気体圧縮
    機。
  5. 【請求項5】 シール手段は、ロータ側に取り付けら
    れ、かつ圧縮室の前壁と後壁を形成する前後2つのベー
    ン間に位置することを特徴とする請求項1記載の気体圧
    縮機。
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