JP2000256924A - 仮撚複合糸 - Google Patents
仮撚複合糸Info
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Abstract
特性が改良され、さらには染色性及び柔軟性等の風合が
改善された、スエード調布帛用などに好適な仮撚複合糸
を提供する。 【解決手段】 伸度の異なる2種以上のフィラメント糸
からなる仮撚複合糸であって、低伸度側のフィラメント
糸はポリエステル繊維からなり、他方高伸度側のフィラ
メント糸はポリトリメチレンテレフタレートと易溶解性
ポリエステルとが複合され、かつ該複合体の繊維表面が
易溶解性ポリエステルで被覆された形態を有する複合繊
維からなり、かつ高伸度側フィラメント糸の沸水収縮率
が低伸度側フィラメント糸の沸水収縮率より低い仮撚複
合糸。
Description
以上のフィラメント糸からなる仮撚複合糸に関する。さ
らに詳しくは、熱収縮特性、後工程取扱性及びアルカリ
処理特性が改良され、さらには染色性及び柔軟性等の風
合が改善された、スエード調布帛用などに好適な仮撚複
合糸に関する。
ィラメント糸を用いて複合仮撚加工を施すに際し、仮撚
加工温度を低温にすることによって得られる低捲縮、高
沸水収縮特性を有する仮撚2層構造糸(例えば、特開昭
63−145445号公報に記載される)では、芯糸に
対して鞘糸の方が沸水収縮率が高くなるため、織編物の
仕上工程で、芯鞘構造が逆転現象を惹起し、その結果、
伸度の高い鞘糸が織編物中では糸の芯部になるため、鞘
糸の大きな収縮に起因してごわごわした硬い風合のもの
になったり、ひざぬけ、ひじぬけ等の着用疲労を招き易
いという問題があった。
549号公報において、鞘糸の沸水収縮率を芯糸の沸水
収縮率よりも低くした仮撚複合糸が開示されている。し
かし、かかる仮撚複合糸を用いて種々の織物開発を進め
たところ、高伸度側のフィラメント糸にポリエステルと
ポリアミドとが貼合わせ複合された形態の複合繊維を用
いると、製織等の後工程で複合繊維の一部が剥離しフイ
ブリル化してトラブルを起し易く、しかも0.1デニー
ル以下の超極細にするため貼合せ数を多くすると、余計
にフイブリル化しやすくなるという問題が発生した。ま
た、その仮撚複合糸を用いて布帛を作る際に、ポリエス
テルをアルカリ液で溶解して超極細に分割すると、全複
合繊維が略一様に分割されるためくたくたした、ふかつ
いた風合になってしまうという問題が生じた。
1127号公報には、高伸度側のフィラメント糸である
ポリエステルとポリアミドとが貼合わせ複合された複合
繊維に、その繊維表面をポリエステルで被覆した形態の
複合繊維を用いれば、後工程における摩擦に起因するフ
イブリル化が抑制され、かつ、布帛のアルカリ処理仕上
工程における風合作りで好みに合わせて構成繊維間で分
割の度合を色々コントロールできることが開示されてい
る。しかしながら、この複合繊維を構成するポリエチレ
ンテレフタレートを減量するには処理時間が長く工程上
不利であリ、極細糸を構成する成分にポリアミドを用い
ているためポリエチレンテレフタレート対比どうしても
耐光堅牢度が劣るという問題もあった。
中の減量成分に易溶解性ポリエステル、分割して極細糸
を形成する成分にポリエチレンテレフタレートを用いる
ことが考えられるが、分割後の極細糸の繊度が0.1デ
ニール以下の超極細繊維にすると、一部の用途では淡染
化し、さらには後工程の摩擦におけるフィブリル化の抑
制効果が不十分で、未だ満足し得るものは得られていな
い。
の低温仮撚加工された複合仮撚糸の芯鞘糸の熱収縮特性
を改良し、鞘糸の沸水収縮率を芯糸の沸水収縮率よりも
低くすることにより、布帛の風合が仕上工程でごわごわ
に硬くなることがなく、後工程の取扱性に優れると共
に、超極細タッチでありながら地締感のある風合を発現
し得る実用性能に優れ、さらには染色性が改善され、柔
軟性等も良好な仮撚複合糸を提供することにある。
的を達成せんとして鋭意研究した結果、高伸度側のフィ
ラメント糸を、ポリトリメチレンテレフタレートと易溶
解性ポリエステルとが複合され、かつ該複合体の繊維表
面が易溶解性ポリエステルで被覆された形態の複合繊維
にすることにより、後工程における摩擦に起因するフイ
ブリル化が抑制され、布帛のアルカリ処理仕上工程にお
ける風合作りで好みに合わせて構成繊維間で分割の度合
を色々コントロールでき、しかも、極細化に起因する染
色時の淡染化の問題が改善されることを見出し、本発明
に到達した。
2種以上のフィラメント糸からなる仮撚複合糸であっ
て、低伸度側のフィラメント糸はポリエステル繊維から
なり、他方高伸度側のフィラメント糸はポリトリメチレ
ンテレフタレートと易溶解性ポリエステルとが複合さ
れ、かつ該複合体の繊維表面が易溶解性ポリエステルで
被覆された形態を有する複合繊維からなり、かつ高伸度
側フィラメント糸の沸水収縮率が低伸度側フィラメント
糸の沸水収縮率より低いことを特徴とする仮撚複合糸提
供される。
ステルとしては、ポリエチレンテレフタレート及び該ポ
リエステルにイソフタル酸、アジピン酸、2,2−ビス
{4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル}プロパン、ス
ルホン酸金属塩基を有するイソフタル酸などの第3成分
をテレフタル酸成分に対して20モル%以下、好ましく
は5〜15モル%共重合したポリエステルが例示され、
なかでもイソフタル酸を5〜15モル%共重合したポリ
エチレンテレフタレートが好ましい。なお、該ポリエス
テル中に、酸化チタン、硫酸バリウム、硫化亜鉛などの
艶消剤を含んでいてもよいし、シリカのような無機物、
さらには耐熱安定剤、光安定剤等を含んでいてもよい。
する一成分はポリトリメチレンテレフタレートである。
このポリトリメチレンテレフタレートには、その物性を
大きく損なわない範囲で第3成分、例えばイソフタル
酸、アジピン酸、2,2−ビス{4−(2−ヒドロキシエ
トキシ)フェニル}プロパン、スルホン酸金属塩基を有す
るイソフタル酸などを共重合してもよいし、酸化チタ
ン、硫酸バリウム、硫化亜鉛などの艶消剤を添加しても
よいし、シリカのような無機物、さらには耐熱安定剤、
光安定剤等を添加してもよい。
の成分は易溶解性ポリエステルであるが、ここでいう易
溶解性とは、熱水又はアルカリを含む熱水で容易に減量
可能であることをいう。例えば、第3成分としてスルホ
ン酸金属塩基を有する共重合成分や分子量4000以下
のポリエチレングリコールを共重合したポリエステル、
分子量6000以上のポリエチレングリコール及びその
変性品、アルキルスルホン酸金属塩、アルキルベンゼン
スルホン酸金属塩などをブレンドしたポリエステルなど
があげられる。
る、コンジュゲート紡糸による複合をいい、好ましく使
用される複合繊維の複合状態を示す断面形状の例を図1
に模式図で例示する。
れた高伸度側フィラメント糸の繊維横断面を示してお
り、図1(a)は易溶解性ポリエステル1とポリトリメ
チレンテレフタレート2とが交互に貼合せ積層されたも
のの外周面が易溶解性ポリエステル3で被覆された形態
を有する複合繊維であり、また、図1(b)はポリエス
テル1とポリトリメチレンテレフタレート2とが繊維断
面において繊維の中空軸部から放射方向へ伸びるように
貼合されたものの外周面が易溶解性ポリエステル3で被
覆された形態を有する複合繊推である。なお、ポリエス
テル1とポリエステル3は同一であっても、異なってい
てもよい。
フィラメント糸の繊維横断面を示しており、易溶解性ポ
リエステル1が海成分、ポリトリメチレンテレフタレー
ト2が島成分の海島構造であり、外周面は易溶解性ポリ
エステル1で構成されている複合繊維である。ここで海
/島の重量比は10/90〜50/50の範囲が適当で
ある。
維表面がポリエステルで被覆されているので、後工程で
こすられたり、しごかれたりしてもフイブリル化し難
く、取扱性が格段に向上する。また、繊維表面が被覆さ
れていることにより織物風合を好みに応じて種々コント
ロール可能であり、商品の付加価値を著しく高めること
ができる。すなわち、布帛仕上工程でアルカリ液によっ
て複合繊維を溶解分割するに際し、アルカリ濃度を薄く
したり、減量処理時間を短かくすると、布帛の表面層の
複合繊維の一部又は全部が分割され、他方、布帛内層に
位置する複合繊維は部分的な分割に止まる。その結果、
反発性と地締感があって、しかも超極細タッチを有す
る、いわゆるスエード調布帛を得ることができる。逆
に、アルカリ濃度を凄くして減量を大きくするとピーチ
風合のこなれた織物が得られる。このように布帛の仕上
工程で多様性を持たせることができる。
成しておくとアルカリ減量、超極細分割が織維内部から
も進行し、一層分割状態の複難な構造の布帛とすること
ができ、その多様な布帛構成により人工的な風合から脱
皮した高級感に富む布帛を得ることができる。
成分がポリトリメチレンテレフタレートであるがゆえに
染色性が改善され、弾性回復性能に優れ、さらにフィブ
リル化が抑制された極細繊維が得られる。
合糸に製造する装置の一実施態様を例示するもので、低
伸度側の原糸4にはポリエステル繊維を用い、高伸度側
の原糸5には、図1に示したような断面をもつポリトリ
メチレンテレフタレートと易溶解性ポリエステルとの複
合繊維が用いられる。原糸4、5は引揃えられて、送り
ローラ6によって、仮撚加工機に供給され、仮撚具10
によって施撚され、低伸度側原糸4に高伸度側原糸5が
巻付くような形態となり、ヒーター9によってその形態
がセットされ、その後巻取装置12に巻取られ仮撚複合
糸が得られる。なお熱セット温度は70〜120℃の範
囲が好ましい。
付与して取扱性や混繊性を向上させるために、仮撚加工
前に供給ローラ6と8の間でインターレースノズル7に
よって、引揃えられた原糸4、5に交絡を付与してもよ
いし、また、この交絡は仮撚加工後、巻取るまでに付与
してもよい。
糸4が芯となり、原糸5が外層部となって原糸4に巻付
くように捩り伸されるためには、原糸4と5との伸度差
は、少なくとも40%あることが好ましい。
じて設定されるが、伸度(倍)×0.65前後であるこ
とが好ましい。また、ヒーター9のセット温度は、ポリ
エステルの結晶化開始温度未満、好ましくはガラス転移
温度未満が採用され、特に室温(20〜30℃)が最も
好ましい。
め、ディスク式あるいはベルト式の摩擦仮燃臭が糸掛し
やすく、糸切れも少なくて適当であるが、空気式のピン
方式の仮撚具であってもよい。仮撚数は、芯糸4のまわ
りに外層糸(鞘糸ないし側糸)5を十分に捩り伸して巻
付け、捩り延伸を施すとともに糸長差を発生せしめるた
め、できるだけ多くした方がよく、仮撚数(T/m)=
32500/(De)1/2×αの式においてα=0.5
〜1.5が好ましく、通常はα=0.9〜1.1位とす
るのがよい。
は、目安として解撚張力/加撚張力の比を0.5〜1.
2とすると、必要な仮撚数が得られ、通常は0.7〜
1.0を採用すればよい。
絡を付与する場合は、交絡点を30〜200個/m付与
するのが好ましく、仮撚前に交絡を付与する場合は仮撚
あるいは延伸仮撚によって交絡が消失しやすいので、4
0個以上の交絡点を付与することが必要である。通常は
40〜120個/mが適当である。また、交絡は通常の
空気式インターレースノズルで付与するのがよい。
繊維からなる低伸度側のフィラメント糸よりも、ポリト
リメチレンテレフタレートを複合した高伸度側フィラメ
ント糸の方が低くなる。
メント糸との仮撚複合糸としての集合体構造は、基本的
には、仮撚加撚時の変形に起因し、低伸度側のフィラメ
ント糸を芯糸とし、その周囲に芯糸より多く捩り伸され
た分だけ糸長差の長くなった高伸度側のフィラメント糸
がとり囲むような構造をとる。この時発生する糸長差
は、高々10%である。また、仮撚解燃後、熱セットを
施した場合に実質的に糸長差のない複合糸となる場合も
ある。この意味では、本発明では便宜的に低伸度側のフ
ィラメント糸を芯糸と、また高伸度側のフィラメント糸
を鞘糸と称するものである。
温度未満の温度しか受けないので、撚形態が実質的には
固定されず、捲縮率(TC)は高々3%までであり、通
常は1.5%以下の値をとるようになる。
した場合には、低伸度側フィラメント糸と高伸度側フィ
ラメント糸の間に交絡を与え、かつ交絡点が30〜20
0個/m程度付与されると仮撚複合糸の取扱性や混繊性
がよくなる。
維表面がポリエステルで被覆されているので、摩擦やし
ごきに強く、フイブリル化し難く、アルカリ処理による
極細分割に際して布吊の表面と内層とで分割速度が大き
く変化するので、多様な布帛構造を形成できる。
のフィラメント糸からなり、ポリエステル繊維の結晶化
開始温度未満の温度で複合仮撚加工された仮撚複合糸の
熱収縮特性が改良できる。すなわち、高伸度側フィラメ
ント糸はポリトリメチレンテレフタレートと易溶解性ポ
リエステルとの複合繊維であるため、仮撚加工後の沸水
収縮率を低伸度側ポリエステル糸より低くすることがで
き、その結果、布帛が硬くごわごわした風合になること
を防止したり、着用時のひじぬけ、ひざぬけ等の着用疲
労の懸念をなくすことができる。さらには、分割極細化
される成分としてポリトリメチレンテレフタレートを用
いているため、染色においては濃染鮮明性が達成でき、
また風合(ソフトな肌触り、回復性能)も良好なものと
なる。
ことができ、布帛の風合も超極細タッチで、しかも、反
発と地締感のある高級感に富むものが得られる。
に説明する。なお、実施例における各糸特性の測定は次
の方法で行った。
>約3000デニールの綛を作り、2mg/deの軽荷
重及び0.1g/deの重荷重を負荷し1分間経過後の
長さL0を読み、直ちに重荷重を取り除き軽荷重をかけ
たままの状態で沸水中に入れ20分後に取り出し、軽荷
重をはずして24時間自然乾燥する。このものに再び軽
荷重及び重荷重を負荷し、1分間経過後の長さL2を読
み、直ちに重荷重を取り除いた後1分間経過した後の長
さL3を読む。捲縮率及び沸水収縮率は次式によって計
算する。 捲縮率=(L2−L3)/L0×100 沸水収縮率=(L0−L2)/L0×100
20+(米国コルモーゲン社製)を用いて光源D65、
10°視野で測定し、JIS Z8730−1980に
従ってUSC表色系の明度指数L*値を算出した。L*
は値が小さいほど濃色に染色されており、視感濃度が大
きいことを示す。
チルテレフタレートとエチレングリコールを触媒を用い
てエステル交換反応させ、次いで安定剤としてリン化合
物を添加して、さらに縮重合反応を行い、重合終了30
分前に数平均分子量20000のポリエチレングリコー
ル(PEG20000)及びフタル酸とPEG2000
0とを反応させたポリエーテルエステル(数平均分子量
20万)を、それぞれポリマーに対して4重量%ずつ添
加し、続いて平均炭素数14のアルキルスルホン酸ナト
リウム塩を0.8重量%添加した後、さらに反応終了1
0分前に酸化防止剤を添加し、反応終了後にペレット化
した。得られたポリマーの固有粘度(オルソクロロフェ
ノール中25℃で測定)は0.62であった。
10モル%共重合したポリエチレンテレフタレート系ポ
リエステル(オルソークロロフェノール中25℃で測定
した固有粘度が0.64)を紡速4100m/分で溶融
紡糸して得られた、伸度76.9%の50デニール/1
2フィラメントのマルチフィラメント糸と、ポリトリメ
チレンテレフタレートと前記易溶解性ポリエステルを6
5:35(重量比)の比率で紡糸速度3000m/分に
て複合紡糸して得られた伸度151%、1フィラメント
当りの貼合せ数が48層〔図1(b)の繊維横断面形
状〕の91デニール/20フィラメントのマルチフィラ
メント糸とを引揃えて、オーバーフィード率1%、圧空
庄3kg/cm2の条件下にインターレースノズルに導
き、60個/mの交絡を与えた後、延伸倍率1.33
倍、熱セット温度70℃、摩擦仮撚装置のディスク表面
速度を糸速度の2.1倍として、250m/分の加工速
度で延伸同時仮撚加工し、巻取った。
であり、沸水収縮率についてみると、芯糸よりも鞘糸な
いし側糸(伸度の高い方のフィラメント糸)の方が低か
った。
方向に600回/mの撚を施こし、次いで65℃にて糊
付した。また、緯糸として右撚方向に600回/mの撚
を施こした。次に、経密度を63羽/3.79cmの筬
に5本人れとし、緯密度を133越/3.79cmとし
て、織物組織を5枚朱子で生機を製織した。
リワッシヤーに室温で投入し、リラックスしながら13
0℃まで昇温し、そのまま20分間リラックスした。こ
のリラックス工程で織物は生機に対して表面積で44%
収縮した。リラックス工程の次に180℃で45秒間の
条件でプレセットを行なった後、#400のサンドペー
パーを用いてパッフイング起毛を施した。次いで、濃度
18g/リットルのアルカリ溶液中において22%の減
量加工を実施し織物表面の複合繊維を分割した後、以下
の表1に示すような条件で染色工程をとおし、仕上セッ
トを行ない、前述の視感濃度を測定した。結果を表2に
示す。
ートと易溶解性ポリエステルを貼合せた複合繊維がフイ
ブリル化することはなく、糸切れは普通のフィラメント
と変りなく良好であった。また、アルカリ処理による貼
合せ複合繊維の分割の状態を調べてみると、織物表面で
は略100%分割されていたが、織物の内層部では略8
0%の分割であり、表面からアルカリ溶解の進んだ部分
や複合繊維の中空部から溶解の進んだ部分もあって多様
な分割状態をとっていた。
チと共に反発性と地締感のある風合で、高級感のあるス
エード調織物であった。また染色布は、比較例対比視感
濃度が高く鮮明性に優れ、その染色堅牢度も良好であっ
た。
レントリメチレンテレフタレートと易溶解性ポリエステ
ルを65:35(重量比)の比率で紡糸速度3000m
/分にて複合紡糸し、1フィラメントあたり島の数が3
7である図1(c)に示す断面形状で伸度が238%の
90デニール/24フィラメントのマルチフィラメント
糸を使用する以外は、実施例1と同様にした。結果を表
2に示す。
0%以上であり、得られた織物はスエードライクな表面
タッチと共に反撥性と地締感のある風合で、高級感のあ
るスエード調織物であった。また染色布は、比較例対比
視感濃度が高く鮮明性に優れ、その染色堅牢度も良好で
あった。
チレンテレフタレートの代わりにポリエチレンテレフタ
レート(オルソークロロフェノール中25℃で測定した
固有粘度が0.64)を用いる以外は実施例2と同様に
行った。結果を表2に示す。
トと易溶解性ポリエステルとを複合した繊維の複合形態
を例示する模式図である。
る装置を例示する模式図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 伸度の異なる2種以上のフィラメント糸
からなる仮撚複合糸であって、低伸度側のフィラメント
糸はポリエステル繊維からなり、他方高伸度側のフィラ
メント糸はポリトリメチレンテレフタレートと易溶解性
ポリエステルとが複合され、かつ該複合体の繊維表面が
易溶解性ポリエステルで被覆された形態を有する複合繊
維からなり、かつ高伸度側フィラメント糸の沸水収縮率
が低伸度側フィラメント糸の沸水収縮率より低いことを
特徴とする仮撚複合糸。 - 【請求項2】 低伸度側のフィラメント糸を構成するポ
リエステルがイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタ
レートである請求項1記載の仮撚複合糸。 - 【請求項3】 仮撚複合糸に交絡点が30〜200個/
m存在する請求項1又は2記載の仮撚複合糸。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11063350A JP2000256924A (ja) | 1999-03-10 | 1999-03-10 | 仮撚複合糸 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001089940A (ja) * | 1999-09-20 | 2001-04-03 | Unitika Ltd | ポリエステル系分割型複合繊維 |
CN100360730C (zh) * | 2003-03-12 | 2008-01-09 | 厦门翔鹭化纤股份有限公司 | 一种极细双收缩纤维假捻复合纱的制造方法 |
JP2016069784A (ja) * | 2014-09-29 | 2016-05-09 | ユニチカトレーディング株式会社 | 捲縮糸、極細濃染加工糸、極細濃染加工糸を含むセーム調織物、及び捲縮糸の製造方法 |
-
1999
- 1999-03-10 JP JP11063350A patent/JP2000256924A/ja active Pending
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JP2019123986A (ja) * | 2014-09-29 | 2019-07-25 | ユニチカトレーディング株式会社 | 捲縮糸、極細濃染加工糸、極細濃染加工糸を含むセーム調織物、及び捲縮糸の製造方法 |
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