JP2000256917A - ストレッチ性に優れた制電性ポリエステル繊維 - Google Patents

ストレッチ性に優れた制電性ポリエステル繊維

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JP2000256917A
JP2000256917A JP11064786A JP6478699A JP2000256917A JP 2000256917 A JP2000256917 A JP 2000256917A JP 11064786 A JP11064786 A JP 11064786A JP 6478699 A JP6478699 A JP 6478699A JP 2000256917 A JP2000256917 A JP 2000256917A
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antistatic
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fiber
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Mitsue Yoshimura
三枝 吉村
Koichi Iohara
耕一 庵原
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ストレッチ性に優れ、鮮明な染色が可能でか
つ染色堅牢度も良好で、しかもソフトな風合を呈し、イ
ンナー素材として特に好適な制電性ポリエステル繊維を
提供する。 【解決手段】 全繰り返し単位の85モル%以上がトリ
メチレンテレフタレートであるポリエステルに、(a)
該ポリエステルと実質的に反応性を有しないポリオキシ
アルキレングリコール、及び、(b)イオン性帯電防止
剤を配合してなるポリエステル組成物からなり、10%
伸長弾性回復率が90%以上、10%伸長時の仕事回復
率が70%以上であるストレッチ性に優れた制電性ポリ
エステル繊維。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ストレッチ性に優
れると共に鮮明な染色性とその優れた堅牢度を有し、ブ
ラジャー、スリップなどのインナー素材として有用な新
規な制電性ポリエステル繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ブラジャー、スリップなどのイン
ナー素材あるいは裏地素材としては、ソフトな肌触り、
優れたストレッチ性及び制電性が要求されることから、
ナイロン繊維が多用されている。しかし、ナイロン繊維
の染色性は良好であるものの、ポリエステル繊維と比較
すると染色堅牢度や風合が低いため、その改善が望まれ
ている。
【0003】一方、帯電防止剤を配合したポリエチレン
テレフタレートやポリブチレンテレフタレートからなる
制電性繊維は、優れた風合を呈するものの、鮮明な染色
性と染色堅牢度とを両立させることが困難であり、また
ストレッチ性も不十分なためにインナー素材としては従
来受け入れられなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記背景を
鑑みなされたもので、その目的は、ストレッチ性に優
れ、鮮明な染色が可能でかつその堅牢度も良好で、しか
もソフトな風合を呈する制電性ポリエステル繊維を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らの研究によれ
ば、上記目的は、「全繰り返し単位の85モル%以上が
トリメチレンテレフタレートであるポリエステルに、
(a)該ポリエステルと実質的に反応性を有しないポリ
オキシアルキレングリコール、及び、(b)イオン性帯
電防止剤を配合してなるポリエステル組成物からなり、
10%伸長弾性回復率が90%以上で、かつ、10%伸
長時の仕事回復率が70%以上であることを特徴とす
る、ストレッチ性に優れた制電性ポリエステル繊維」に
より達成できることが見出された。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明が対象とするポリエステル
は、全繰り返し単位の85モル%以上、好ましくは95
モル%以上がトリメチレンテレフタレートで構成される
ポリエステルであり、なかでもポリトリメチレンテレフ
タレートが好ましい。ポリエステル中の共重合成分の割
合が15モル%を越えると、得られる繊維の弾性回復性
能などが低下するため好ましくない。
【0007】好ましく用いられる共重合成分としては、
酸成分として例えば、イソフタル酸、ナフタレンジカル
ボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタン
ジカルボン酸、β−オキシエトキシ安息香酸、p−オキ
シ安息香酸の如き二官能性芳香族カルボン酸、セバシン
酸、アジピン酸の如き二官能性脂肪族カルボン酸、1,
4−シクロヘキサンジカルボン酸の如き二官能性脂環族
カルボン酸等をあげることができる。また、ジオール成
分として例えば、エチレングリコール、テトラメチレン
グルコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレ
ングリコール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノー
ル、ネオペンチルグリコール、ビスフェノールA、ビス
フェノールSの如き脂肪族、脂環族、芳香族のジオール
化合物をあげることができる。
【0008】かかるポリエステルは任意の方法で製造さ
れたものでよく、ポリトリメチレンテレフタレートにつ
いて説明すれば、テレフタル酸とトリメチレングリコー
ルとを直接エステル化反応させるか、又はテレフタル酸
ジメチルの如きテレフタル酸の低級アルキルエステルと
トリメチレングリコールとをエステル交換反応させるか
してテレフタル酸のビストリメチレングリコールエステ
ル及びまたはその低重合体を生成させ、次いでこの生成
物を減圧下加熱して所望の重合度になるまで重縮合反応
させることによって容易に製造される。通常、固有粘度
(オルソクロロフェノールを溶媒とし、温度30℃にて
測定)は0.7〜1.2の範囲が好ましい。
【0009】上記ポリエステルに配合されるポリオキシ
アルキレングリコールは、該ポリエステルと実質的に反
応性を有しないものであれば、ホモポリマーでもコポリ
マーでもよく、また2種以上のポリオキシアルキレング
リコールを併用してもよい。さらに、その末端基は水酸
基であっても、エステル形成性官能基を有するか又は有
さない有機基と結合していてもよい。具体的な例として
は、分子量4000以上のポリオキシエチレングリコー
ル、分子量1000以上のポリオキシプロピレングリコ
ール、ポリオキシテトラメチレングリコール、分子量2
000以上のエチレンオキサイドとプロピレンオキサイ
ドの1:1共重合体、分子量4000以上のトリメチロ
ールエタンエチレンオキサイド付加物、分子量3000
以上のノニルフェノールエチレンオキサイド付加物等が
あげられる。なかでも分子量が6000以上のものが好
ましく、特に分子量10000〜100000のポリオ
キシエチレングリコール、分子量10000〜3000
0のエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの
1:3〜3:1のランダム共重合体が好ましい。
【0010】かかるポリオキシアルキレングリコールの
配合量は、前記ポリエステルに対して0.1〜4.0重
量%、好ましくは0.5〜3.0重量%の範囲が適当で
あり、この範囲未満では後述するイオン性帯電防止剤を
適当量併用しても十分な制電性能を得難くなる。一方、
上記範囲を超えて多くなりすぎると、得られる繊維の熱
的性質や弾性回復性能が低下する傾向にある。
【0011】上記ポリオキシアルキレングリコールと併
用されるイオン性帯電防止剤は、アニオン性帯電防止
剤、カチオン性帯電防止剤いずれでもよく、またこれら
の混合物であってもよい。例えば、ポリオキシエチレン
グリコール又はポリオキシブチレングリコールの硫酸部
分エステル金属塩、アルキル(又はアリールもしくはア
ラルキル)スルホン酸金属塩、アルキル(又はアリール
もしくはアラルキル)アミン、ポリアルキレンオキサイ
ド付加アルキル(又はアリールもしくはアラルキル)ア
ミンなどがあげられ、なかでも、化学式RSO3M(但
し、Rはアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表
し、Mはアルカリ金属)で表されるアニオン性帯電防止
剤が好ましく、具体的にはドデシルスルホン酸、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸などの炭素数8〜20のアルキル
基を有するスルホン酸のナトリウム塩又はカリウム塩が
特に好ましいものとして例示される。
【0012】上記の化学式RSO3Mで表されるイオン
性帯電防止剤の配合量は、前記ポリエステルに対して
0.3〜3.0重量%の範囲が適当である。該配合量が
上記範囲未満の場合には、制電効果が低下しやすく、一
方、上記範囲を超えると制電効果の向上はもはや認めら
れず、かえって得られる繊維の耐熱性、弾性回復性能な
どが低下しやすく、また風合も低下しやすい。
【0013】前記ポリオキシアルキレングリコールとイ
オン性帯電防止剤のポリエステル中への配合は、任意の
方法が採用され、また両者は同時に又は任意の順序で配
合できる。すなわち、ポリエステルの成形が終了するま
での任意の段階、例えばポリエステルの重縮合反応開始
前、重縮合反応途中、重縮合反応終了時であってまだ溶
融状態にある時点、粉粒状態、紡糸段階等において、両
者を同時に又は任意の順序で添加すればよい。また、両
者を予め溶融混合してから添加しても、2回以上に分割
添加しても、両者を予め別々にポリエステルに配合した
後紡糸前にこれらを混合してもよい。さらに、重縮合反
応中期以前に添加する場合には、グリコール等の溶媒に
溶解又は分散させて添加させてもよい。
【0014】なお、本発明の組成物中には、立体障害フ
ェノール系化合物、トリアゾール系化合物等の酸化防止
剤、その他必要に応じて着色防止剤、艶消し剤などの添
加剤を配合してもよい。
【0015】本発明の制電性ポリエステル繊維は、上記
の成分を添加したポリエステル組成物からなり、10%
伸長時の弾性回復率が90%以上で、かつ、10%伸長
時の仕事回復率が70%以上であることに特徴を有す
る。ここで、これらの回復率は、それぞれ以下のとおり
定義される。
【0016】まず、10%伸長時の弾性回復率(TR10
と略記する)は、試料にデニール当たり1/30gの初
荷重をかけ、毎分20%の歪み速度で伸長して伸度10
%まで伸長させ、次いで逆に同じ速度で収縮させて応力
−歪曲線を画く。収縮中、応力が初荷重と等しい1/3
0gにまで低下した時の残留伸度(%)をεとすると、
TR10は下記式により算出される。 TR10=(10−ε)/10×100(%)
【0017】また、10%伸長時の仕事回復率(WR10
と略記する)は、TR10を求める時に画かれた応力−歪
み曲線から、次式によって求める。 WR10=収縮曲線下の面積/伸長曲線下の面積×100
(%) 上記定義から明らかな様に、TR10は歪みによる長さの
回復程度、WR10はその時のエネルギー回復性を表す。
【0018】従来の制電性ポリエステル繊維は優れた制
電性を呈するものの、TR10が50〜60%で、WR10
は10〜20%程度とストレッチ性が不十分であるだけ
でなく、染色性が不十分で鮮明に染色することが困難で
あり、この染色性の問題を改善しようとすると染色の堅
牢度が低下するという問題があった。一方、従来インナ
ー素材として多用されているナイロン繊維は、ストレッ
チ性、鮮明染色性、風合等の点では良好な性能を有する
ものの、染色堅牢度が不十分で、また、仕事回復率も5
0%程度と小さく、さらなる改善が望まれていた。
【0019】これに対して、本発明の制電性ポリエステ
ル繊維は、トリメチレンテレフタレート単位から主とし
てなるポリエステルから構成されているので、優れた弾
性性能を呈するのみならず、鮮明染色性に優れ、その染
色堅牢度も良好で、しかもソフトな肌触りを呈し、イン
ナー素材としては極めて有用なものである。
【0020】上記の回復性能を有する本発明の制電性ポ
リエステル繊維を製造するには、前記ポリエステル組成
物を、例えば以下の方法で溶融紡糸することにより得ら
れる。すなわち、500〜2500m/分の速度で紡糸
し、次いで延伸・熱処理する方法、1500〜5000
m/分の速度で部分配向糸を引き取り、引き続いて延伸
・熱処理・捲縮付与処理を同時に又は順次行う方法、あ
るいは、5000m/分以上の高速で紡糸し、用途によ
っては延伸工程を省略する方法等により製造することが
できる。
【0021】この際、引き取った後の未延伸糸を別工程
で延伸する場合には、該未延伸糸をTg−20℃〜Tg
+30℃、好ましくは40〜75℃の範囲の温度で延伸
することが好ましい。延伸温度がTg−20℃よりも低
い場合には、延伸張力が高くなりすぎて断糸しやすくな
る他、均一な延伸を行うことが困難になるばかりか、ボ
イド発生のために繊維が白化しやくなり、鮮明な染色が
困難になる。一方、Tg+30℃を超える場合には、延
伸による配向は進まず単に伸ばされるだけのいわゆるフ
ロー延伸現象がおこりやすく、得られる繊維の回復性能
は不十分なものとなる。
【0022】延伸倍率は、延伸温度における最大延伸倍
率の70〜99%、特に80〜95%の範囲が好まし
く、70%未満では、繊維構造が未だ自然延伸倍率を残
しているような低配向なものとなり、伸長に対して非可
逆的な挙動を示すため、TR10が例え90%以上を満足
してもWR10は70%未満となり、エネルギーロスが生
じやすく耐久性の低いものになる。一方、延伸倍率が9
9%を超える場合には、毛羽が生じ易くなるので不適当
である。一般に衣料用ポリエステル繊維では最大延伸倍
率の75〜80%、高くても85%程度で延伸され、9
0%を超える様な高倍率延伸では伸度が極端に落ちるの
に対して、ポリトリメチレンテレフタレート系のポリエ
ステルでは、90%と高倍率延伸しても得られる繊維の
伸度は25%以上であり、伸長弾性回復性能も極めて良
好である。
【0023】本発明の制電性ポリエステル繊維は、延伸
後、必要に応じて仮撚加工を施してもよく、また、20
00〜3500m/minの紡糸速度で得られた部分配
向糸を延伸同時仮撚加工を施したものであってもよい。
例えば仮撚ヒーター温度130〜180℃の範囲で、仮
撚数18750/(De)1/2〜32500/(De)
1/2(但し、Deは、仮撚後の糸条の総繊度)で仮撚加
工することにより、スチレッチ性捲縮糸としてもよい。
【0024】
【発明の効果】以上に説明した本発明の制電性ポリエス
テル繊維は、10%伸長時の弾性回復率及び仕事回復率
が極めて優れており、しかも鮮明染色性、染色堅牢度及
び制電性といった特性も良好なので、これらの特性が同
時に要求される分野、特にインナー素材として有用で、
しかも着用時の肌触りが良好で着用時の耐疲労性も良好
なストレッチ素材を提供することが可能となる。
【0025】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明をさらに詳細に
説明する。なお、実施例中の測定値は次の方法により測
定したものである。
【0026】<摩擦帯電圧>得られたフィラメントを編
製したメリアス編布を、常法により精練、風乾した後、
下記染色条件で染色した後160℃で1分間プリセット
した。次いで、下記方法にそって摩擦帯電圧L0を測定
した。 (1)染色条件 ・染料:三菱化成工業(株)Dianix Black HG-FS; o
wf4% ・非イオン系分散剤:明成化成工業(株)DisperVG;0.
5g/L ・浴比;1:50 ・染色温度×時間;130℃×45分 ・還元処理;80℃×20分 (2)摩擦帯電圧測定条件 (i)装置及び材料 回転ドラム式摩擦帯電量測定装置 オシロスコープ 摩擦布:木綿ブロード30/−清廉漂白無糊仕上げ (ii)試験片の調製 巻き込み式:3.8cm×30cm 金わく式:4.0cm×8.0cm それぞれ縦長に3枚採取する。さらに摩擦布の木綿ブロ
ード(30/−)を2.5cm×14.0cm縦長に3
枚採取する。 (iii)試験の操作 調湿:65±2%RHのデシケータ中に一昼夜以上放
置する 測定室の雰囲気:20±2℃、65±2%RH 試料:重ね枚数 1枚 ドラム回転数:700r.p.m. 帯電平衡時間:1分間 接圧荷重:600g 試験片を1枚を上にしてロータリースタティックの回転
ドラムに取り付け、さらに下部の両端のクリップに摩擦
布1枚を試験片と接触する位置で平衡に取り付け、60
0gの荷重をかける。記録計(5cm/分)−回転ドラ
ム−オシロスコープの順に操作し、帯電平衡に達した
時、摩擦帯電圧(V)を読み、3枚の平均値で表す。な
お、摩擦帯電圧が1500V以下、好ましくは1000
V以下であれば十分な制電効果が奏される。
【0027】<10%伸長時弾性回復率及び10%伸長
時仕事回復率> (1)10%伸長時弾性回復率(TR10と略する) 試料200mmにデニール当たり1/30gの初荷重を
かけ、島津製作所製引張試験機テンシロンにセットし、
毎分20%の歪み速度で伸長し、伸度10%まで伸長し
たところで、こんどは逆に同じ速度で収縮させて応力−
歪曲線を画く。収縮中、応力が初荷重と等しい1/30
gにまで低下した時の残留伸度をεとすると、TR10
下記式により算出される。 TR10(%)=(10−ε)/10×100 (2)10%伸長時仕事回復率(WR10と略記する) TR10を求める時に画かれた応力−歪み曲線から、次式
によって求める。 WR10(%)=収縮曲線下の面積/伸長曲線下の面積×
100
【0028】<制電性洗濯耐久性>編布を、自動反転式
洗濯機に40℃の温水20リットルを満たし、市販の合
成洗剤を40g入れて20分間洗濯し、その後流水にて
20分間すすぎ洗いした後、60℃で30分間を要して
乾燥した。この洗濯−乾燥を5回および10回繰り返し
たあとの摩擦帯電圧を各々L5、L10で示した。
【0029】<捲縮率(TC10)>試料捲縮糸に、10
0mg/deの張力をかけて約3000deのカセをつ
くる。選られたカセに、200mg/de相当の荷重を
負荷し、1分経過後の長さL0cmを測定する。次い
で、該荷重を除去した後に10mg/de相当の荷重を
負荷し、100℃の沸水中で20分間処理する。処理後
荷重を除去して24時間乾燥する。乾燥後2mg/de
相当の荷重と200mg/de相当の荷重とを負荷し、
1分経過後の長さL1を測定する。L1測定後直ちに20
0mg/de相当の荷重のみを除去し、さらに1分間経
過後の長さL2を測定する。捲縮率(TC10)は下記式
により算出される。 TC10(%)=(L1−L2)/L0×100
【0030】[実施例1]固有粘度0.75で、艶消剤
として酸化チタンを0.3重量%、及び表1に記載のポ
リオキシアルキレングリコールとスルホン酸金属塩を重
合末期に添加して分散させたポリトリメチレンテレフタ
レートチップを160℃×5時間乾燥した後、直径25
mmの1軸フルフライト型溶融押出機にて300℃で溶
融し、直径0.25mmφ−ランド長0.5mm(L)
の吐出孔を36個有する紡糸口金から、口金温度260
℃にて延伸後の75de/36fとなる割合で吐出し、
口金下下方9〜100cmに設けた横吹き紡糸冷却筒か
ら25℃の空気を0.2m/秒の速度で吹き付けて吐出
ポリマー流を冷却固化せしめ、OPUが0.25〜0.
4重量%となるように調製して油剤を付与し、次いで1
500m/分の引取り巻き取った。選られた未延伸糸は
延伸温度60℃、延伸速度500m/分で延伸し、温度
120℃のローラーで熱セットした後巻き取って75d
e/36fのフィラメントを得た。評価結果を表1にま
とめて示す。
【0031】なお、実験No7は、テレフタル酸成分に
対してエチレングリコールを20モル%共重合したポリ
トリメチレンテレフタレートを、また、実験No8は、
テレフタル酸成分に対してテトラメチレングリコールを
8モル%共重合したポリトリメチレンテレフタレートを
使用した。
【0032】
【表1】
【0033】[実施例2]固有粘度0.85で、艶消剤
として酸化チタンを0.3重量%及び重量平均分子量が
1万のポリオキシエチレングリコール3重量%とドデシ
ルスルホン酸ソーダ3重量%を重合末期に添加して分散
させたポリトリメチレンテレフタレートチップを160
℃×5時間乾燥した後、直径25mmの1軸フルフライ
ト型溶融押出機にて300℃で溶融し、直径0.25m
mφ−ランド長0.5mm(L)の吐出孔を36個有す
る紡糸口金から、口金温度260℃にて仮撚り延伸後5
0de/36fとなるよう割合で吐出し、口金下下方9
〜100cmに設けた横吹き紡糸冷却筒から25℃の空
気を0.2m/秒の速度で吹き付けて吐出ポリマー流を
冷却固化せしめ、次いでOPUが0.25〜0.3重量
%の範囲内となるように油剤を付与した後、2500m
/分で引取り巻き取った。選られた部分配向糸は、ウレ
タンディスクの仮撚りユニットを用い、表2に記載の条
件にて仮撚加工を施し、50de/36fの捲縮糸を得
た。得られた捲縮糸の結果結果をを表2に示す。
【0034】
【表2】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全繰り返し単位の85モル%以上がトリ
    メチレンテレフタレートであるポリエステルに、(a)
    該ポリエステルと実質的に反応性を有しないポリオキシ
    アルキレングリコール、及び、(b)イオン性帯電防止
    剤を配合してなるポリエステル組成物からなり、10%
    伸長弾性回復率が90%以上で、かつ、10%伸長時の
    仕事回復率が70%以上であることを特徴とする、スト
    レッチ性に優れた制電性ポリエステル繊維。
  2. 【請求項2】 ポリオキシアルキレングリコールの分子
    量が6000以上であり、ポリエステルに対するその配
    合量が0.1〜4.0重量%である請求項1記載のスト
    レッチ性に優れた制電性ポリエステル繊維。
  3. 【請求項3】 イオン性帯電防止剤がRSO3M(但
    し、Rはアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表
    し、Mはアルカリ金属を表す)であり、ポリエステルに
    対するその配合量が0.3〜3.0重量%である請求項
    1又は2記載のストレッチ性に優れた制電性ポリエステ
    ル繊維。
  4. 【請求項4】 ポリエステル繊維が、仮撚ヒーター温度
    130〜180℃、仮撚数18750/(De)1/2
    32500/(De)1/2(但し、Deは、仮撚後の糸
    条の総繊度)にて仮撚加工が施された捲縮加工糸である
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のストレッチ性に優
    れた制電性ポリエステル繊維。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006293109A (ja) * 2005-04-13 2006-10-26 Teijin Techno Products Ltd 導電性ブラシ

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JP4628846B2 (ja) * 2005-04-13 2011-02-09 帝人ファイバー株式会社 導電性ブラシ

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