JP2000256606A - 生分解性樹脂用カラ−マスタ−バッチおよびその製造方法 - Google Patents

生分解性樹脂用カラ−マスタ−バッチおよびその製造方法

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JP2000256606A
JP2000256606A JP11062514A JP6251499A JP2000256606A JP 2000256606 A JP2000256606 A JP 2000256606A JP 11062514 A JP11062514 A JP 11062514A JP 6251499 A JP6251499 A JP 6251499A JP 2000256606 A JP2000256606 A JP 2000256606A
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biodegradable resin
resin
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Koji Nakada
幸司 仲田
Terumasa Daito
照政 大東
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Daicel Corp
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Daicel Chemical Industries Ltd
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  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)
  • Mixers Of The Rotary Stirring Type (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 実質的に可塑剤を含まない生分解性樹脂
用カラ−マスタ−バッチを提供すること。 【解決手段】 「生分解性樹脂、着色顔料、および必要
に応じて添加される添加剤のみからなる実質的に可塑剤
を含まないカラ−マスタ−バッチ」および「密閉された
ケ−スの中で2本の混練用のロ−タが反対方向に回転す
ることにより一定量の投入配合材料を混練する機構を有
する混練機を用いることを特徴とするカラ−マスタ−バ
ッチの製造方法」

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は真空成形、ブロー成
形用、インフレーション成形用等の生分解性樹脂組成物
に使用されるカラ−マスタ−バッチおよびその製造方法
に関する。
【0002】更に詳しくは、基本的に可塑剤成分を含有
していない生分解性樹脂用カラ−マスタ−バッチおよび
その製造方法に関する。
【0003】
【従来の技術】従来、ポリオレフィン等のプラスチック
は、安定性、耐久性のあることが特徴であり、包装材、
建築資材、自動車、その他様々な分野に使用され、大量
消費されている。それらの使用後の廃棄処分方法として
は、焼却処分や、埋め立て処分が挙げられるが、ポリオ
レフィンやポリ塩化ビニル等の難分解性の樹脂は、焼却
の際には高発熱量による焼却炉の損傷や、有害性廃ガス
の発生が問題となり、一方、埋め立て処分の場合は、環
境中にいつまでも残留することによる環境汚染が問題に
なっている。
【0004】そこで、天然素材系のバイオセルロースや
澱粉主体のプラスチック、低置換度セルロース系エステ
ル、微生物による天然ポリエステル、化学合成による脂
肪族ポリエステル樹脂等が生分解性のあるプラスチック
として、その製法、用途等が検討されている。これらの
内、加工性、コスト、機械特性、耐水性等の点で比較的
バランスがとれていて、様々な用途に使いやすい樹脂と
して注目されているものとして、化学合成で得られる脂
肪族ポリエステル樹脂が挙げられる。
【0005】脂肪族ポリエステル樹脂は、α,ω−2官
能脂肪族アルコールと、α,ω−2官能脂肪族ジカルボ
ン酸の重縮合で得られるポリエステル樹脂で代表される
が、一般的に融点が低く、従来のポリオレフィンの代替
としては使用できるものではない。ところが、ある種の
ポリエステル樹脂は融点が100℃以上で、熱可塑性を
有することが知られており、合成検討が行われてきた。
すなわち、コハク酸と1,4−ブタンジオールから得ら
れるポリエステル樹脂、コハク酸とエチレングリコール
から得られるポリエステル樹脂、シュウ酸とネオペンチ
ルグリコールから得られるポリエステル樹脂、シュウ酸
と1,4−ブタンジオールから得られるポリエステル樹
脂、シュウ酸とエチレングリコールから得られるポリエ
ステル樹脂等がそれらに相当する。このうち、シュウ酸
から得られるポリエステル樹脂は特に熱安定性が悪く、
高分子量に至らないが、コハク酸から得られるポリエス
テル樹脂は熱安定性が比較的良好であり、合成の工夫が
行われてきた。しかし、これらコハク酸系の脂肪族ポリ
エステル樹脂であっても、一般的な装置を用いて重縮合
する場合、高分子量にするのは難しく、実用的な機械強
度を有する樹脂は得られにくい。
【0006】そこで、ポリエステル樹脂の分子末端水酸
基をポリイソシアネート等を用いてウレタン結合により
高分子量化することが行われている。ここで用いるポリ
イソシアネートは芳香族系よりも脂肪族系の方が生分解
性に優れた性質を示すことから、ヘキサメチレンジイソ
シアネート等がしばしば用いられる。
【0007】このようにして、低分子量の脂肪族ポリエ
ステル樹脂を高分子量化し、機械特性を確保して、射出
成形、ブロー成形、繊維化、フィルム化等の加工に対応
させているのが現状である。
【0008】ところで、これらの生分解性樹脂を着色す
る場合、一般的にカラ−マスタ−バッチを使用する。し
かしながら、通常使用されている方法でカラ−マスタ−
バッチを製造しようとしても可塑剤を添加しないと樹脂
と着色顔料が混じらない。
【0009】通常使用されている方法というのは、3本
ロ−ルの混練機を使用して温度120℃程度で 可塑剤と着
色顔料を混練した後、粉体とする(これを通常、ワック
ス練りという)。この粉体と生分解性樹脂を押出機にか
けてカラ−マスタ−バッチを製造するというのが一般的
な方法である。このように、脂肪族ポリエステル樹脂に
代表される生分解性樹脂用のカラ−マスタ−バッチを製
造する際、可塑剤としては、分子量4000〜5000程度のポ
リエチレン ワックス、ステアリン酸アミド、ステアリ
ン酸塩、およびフタル酸エステル系などの化合物が使用
される。このようにして製造されたカラ−マスタ−バッ
チを生分解性樹脂と混ぜてインジェクション成型、Tダ
イフィルム成型、インフレ−ションフィルム成型、押出
シ−ト成型などでフィルムやシ−ト等の生分解性樹脂か
らなる各種成形体を製造する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
可塑剤であるポリエチレンワックス、ステアリン酸アミ
ド、ステアリン酸塩などは生分解性を有していない。一
方、生分解性樹脂中の非生分解性物質の量は、1%以下
に規定されつつある。
【0011】また、フタル酸エステル系などの化合物
は、近年、環境ホルモン物質として使用が制限される動
きもあるので使用しないほうが望ましい。
【0012】また、ポリエチレンワックスがブレンドさ
れているとフィルムを成型する際に重要なファクタ−で
あるメルトテンションが低下するためブレンドしないほ
うが望ましい。しかしながら、従来のブレンド法(たと
えば、3本ロ−ル)では可塑剤なしでカラ−マスタ−バ
ッチを製造することは困難であった。したがって、これ
ら生分解性を有していない可塑剤を使用せずに主として
生分解性樹脂と着色顔料だけをブレンドしたカラ−マス
タ−バッチおよびその製造方法が求められていた。
【0013】なお、分子量2000〜10000のポリカプロラ
クトンを生分解性を有する可塑剤として生分解性樹脂を
成型する際に使用することも一部では行われているが、
カラ−マスタ−バッチの場合には、溶融粘度が低いため
べたべたになり混入することができない。ポリカプロラ
クトンを放射線照射処理したものも同様に混入すること
ができない。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、密閉されたケ−スの中で2本の混練用のロ−
タが反対方向に回転することにより一定量の投入配合材
料を混練する機構を有する混練機を用いて混練すること
により実質的に可塑剤を含まないカラ−マスタ−バッチ
が得られることを見いだし、本発明を完成させた。
【0015】すなわち、本発明の第1は、「生分解性樹
脂、着色顔料、および必要に応じて添加される添加剤の
みからなる実質的に可塑剤を含まない生分解性樹脂用カ
ラ−マスタ−バッチ」である。
【0016】また、本発明の第2は、「密閉されたケ−
スの中で2本の混練用のロ−タが反対方向に回転するこ
とにより一定量の投入配合材料を混練する機構を有する
混練機を用いて混練することを特徴とする生分解性樹
脂、着色顔料、および必要に応じて添加される添加剤の
みからなる実質的に可塑剤を含まない生分解性樹脂用カ
ラ−マスタ−バッチの製造方法」である。
【0017】
【発明の実施の形態】[生分解性樹脂]本発明で使用す
る生分解性樹脂としては、主として脱水縮合型の脂肪族
ポリエステル樹脂やポリカプロラクトンのような環状エ
ステルモノマ−を開環重合したラクトン系樹脂、酢酸セ
ルロ−スのようなセルロ−スエステル系樹脂、及びポリ
乳酸樹脂などが含まれ、特に制限はない。
【0018】脱水縮合型の脂肪族ポリエステル樹脂とし
ては特に限定されるものではないが、融点が100℃以
上で、熱可塑性を有するもの、比較的生分解性の高くな
いものが好ましく、前記コハク酸と1,4−ブタンジオ
ールから得られるポリエステル樹脂、コハク酸とエチレ
ングリコールから得られるポリエステル樹脂、シュウ酸
とネオペンチルグリコールから得られるポリエステル樹
脂、シュウ酸と1,4−ブタンジオールから得られるポ
リエステル樹脂、シュウ酸とエチレングリコールから得
られるポリエステル樹脂等が例示できるが、特に好まし
くはコハク酸と1,4−ブタンジオールから得られるポ
リエステル樹脂であ る。
【0019】脂肪族ポリエステル樹脂の好ましい数平均
分子量としては、20,000以上、更に好ましくは4
0,000以上の範囲である。上限は特にないが、実用
上500,000程度のものも使用できる。
【0020】本発明における脂肪族ポリエステル樹脂と
しては、ウレタン結合を含むものを使用することができ
る。
【0021】ウレタン結合を含む脂肪族ポリエステル樹
脂は、前記脂肪族ポリエステル樹脂を、好ましくは脂肪
族ジイソシアネート化合物により高分子量化したもので
ある。脂肪族ジイソシアネート化合物としては、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートメ
チルエステル{OCN-(CH24-CH(-NCO)C
OOCH3)}、トリメチルヘキサメチレンジイソシア
ネート等が例示される中でもヘキサメチレンジイソシア
ネートが好ましい。またウレタン結合を含む脂肪族ポリ
エステル樹脂の好ましい数平均分子量として は、2
0,000以上、さらに好ましくは40,000以上の
範囲である。
【0022】ウレタン結合を含む脂肪族ポリエステル樹
脂としては、昭和高分子(株)製のビオノーレ#100
0、#3000、#6000のシリーズが挙げられる。
【0023】これらの脂肪族ポリエステル樹脂は例え
ば、特開平4-189822号、特開平4-189823号、特開平5-28
7402号および特開平5-295071号公報等に記載されてい
る。
【0024】本発明で使用するラクトン系樹脂の代表的
なものはポリカプロラクトンであり、例えばアルコール
などの活性水素含有化合物を開始剤とし、ε−カプロラ
クトンを常法の開環重合を行うことにより得られるもの
である。前記開始剤の官能数は、特に制限はなく、2官
能や3官能のものが好ましく使用できる。ポリカプロラ
クトンの分子量は、低分子量から高分子量まで使用でき
るが、低分子量のポリカプロラクトンを使用した場合
は、混練樹脂の耐熱性や機械強度の低下が大きくなるの
で添加量が制限されるが、樹脂組成物の溶融粘度が低下
し、成形性が向上する等のメリットが現れる。しかし高
分子量のポリカプロラクトンを使用する方が配合率を多
くすることができ、耐熱性、機械特性、生分解性をいず
れも高くバランスさせることが可能であり、より好まし
い。
【0025】具体的には数平均分子量で10,000〜200,00
0、さらには40,000〜100,000のポリカプロラクトンが好
ましく使用できる。ラクトン系樹脂の数平均分子量はJI
S K6726の規定による 相対粘度1.15〜2.80を有するもの
であり、1.50〜2.80を有するものが好ましい。
【0026】なお、200,000よりも高い数平均分子量を
有するものも問題なく使用可能であるが、こ のような
分子量の非常に高いポリカプロラクトンを得るのは難し
く、現実的ではない。また、使用するポリカプロラクト
ンは、ε−カプロラクトンの単独重合体以外に、バレロ
ラクトンや、グリコリド、ラクチドなどのコモノマー構
成単位を、例えば20モル%以下含まれる共重合体も使
用可能である。
【0027】ポリカプロラクトンとしては、ダイセル化
学工業(株)製のPCLH7、PCLH4、PCLH1
等が挙げられる。なお、ラクトン系樹脂は放射線照射処
理されたものでも構わない。ラクトン系樹脂を放射線照
射処理する方法は特開平10-287733号公報に開示されて
おり、放射線照射処理されたラクトン系樹脂組成物は特
願平10-80459号明細書に記載されている。
【0028】また、上記脂肪族ポリエステル樹脂とラク
トン系樹脂とのブレンド物も本発明における生分解性樹
脂として使用されるが、このブレンド物については特開
平9-67513号公報、特 願平10-176646号明細書に記載さ
れている。
【0029】また、ポリラクチド樹脂のようなポリヒド
ロキシカルボン酸の重合体も本発明における生分解性樹
脂の中に含まれる。ポリヒドロキシカルボン酸の重合体
は特開平6-65360号や 特開平6-184417号公報に開示され
ている。
【0030】このポリヒドロキシカルボン酸の重合体と
上記脂肪族ポリエステル樹脂、ラクトン系樹脂との3成
分ブレンド物はたとえば、特開平10-120889号公報に開
示されている。
【0031】セルロ−スエステルとしては、セルロ−ス
アセテ−ト、セルロ−スプロピオネ−ト、セルロ−スブ
チレ−ト、セルロ−スアセテ−ト・ブチレ−ト等の有機
酸エステルがあるが、セルロ−スアセテ−トが最も一般
的である。また、硝酸セルロ−スや硫酸セルロ−スおよ
び硝酸・硫酸混成セルロ−スなどを混合して用いても良
い。
【0032】上記の樹脂は用途に応じて任意の割合でブ
レンドして本発明のカラ−マスタ−バッチのための生分
解性樹脂として適用できる。
【0033】[着色顔料]本発明の生分解性樹脂用カラ
−マスタ−バッチに使用される着色顔料は有機顔料およ
び無機顔料いずれも特に制限されずに用いることができ
る。
【0034】無機顔料としては、白顔料(二酸化チタ
ン、亜鉛華、リトポン、鉛白、鉛丹、モリブデンホワイ
ト、タルク等)、黒顔料(カ−ボンブラック、酸化鉄
黒、チタンブラック、 等)、黄色・オレンジ色顔料
(黄鉛、モリブデンオレンジ、黄色酸化鉄、チタニウム
イエロ−、ストロンチウムクロメ−ト、リサ−ジ等)、
赤色顔料(モリブデン赤、べんがらなど)、青色顔料
(群青、紺青、コバルトブル−など)、緑色顔料(酸化
クロ−ム、クロ−ムグリ−ン、コバルトグリ−ンな
ど)、紫色顔料(コバルト紫、マンガン紫など)、パ−
ル顔料(二酸化チタン被覆雲母、酸化鉄被覆雲母な
ど)、金属粉顔料(アルミニウム粉、ブロンズ粉、ステ
ンレス粉、ニッケル粉等)などが挙げられる。
【0035】有機顔料としては、黄色顔料(アセト酢酸
アリリド系顔料、縮合アゾ系顔料、ベンズイミダゾロン
系顔料、イソインドリノン系顔料、アントラキノン系顔
料、金属錯体顔料な ど、具体的には、フタルイミド系
イエロ−、ハンザイエロ−顔料、ベンズイミダゾロン顔
料Pigment Yellow 12、Pigment Yellow 81、PigmentYel
low 91、Pigment Red 187)、橙・赤色顔料(溶性アゾ
系顔料、不溶性アゾ系顔料、縮合アゾ系顔料、縮合多環
系顔料など)、青・緑・紫色顔料(フタロシアニン系顔
料、具体的には、無金属フタロシアニン、銅フタロシア
ニン、フタロシアニングリ−ン、フタロシアニンブル−
のジアルキルアミン誘導体など、ジオキサジン系顔料、
アントラキノン系顔料など)。
【0036】さらに、無機顔料としては、粘土鉱物系
(カオリン、タルク、雲母など)、炭酸カルシウム、微
粉シリカ、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、酸化アル
ミニウム等がある。
【0037】これら着色顔料は種類によって異なるが、
前記各種生分解性樹脂との合計量に対して10〜50%、好
ましくは、20〜40%、さらに好ましくは、30%程度であ
る。
【0038】[混練機]本発明でいう「密閉されたケ−
スの中で2本の混練用のロ−タが反対方向に回転するこ
とにより一定量の投入配合材料を混練する機構を有する
混練機」とは、具体的には、バンバリ−ミキサ−(イン
テンシブミキサ−、インタ−ナルミキサ−とも呼ばれて
いる)のことであり、これは、オ−プンロ−ルより加熱
効率が良い。しかも、加圧ラムにより配合材料に圧力が
かけられた状態において、混練が行われるため、混練効
果が極めて大きい。したがって、押出機などでは製造で
きなかった可塑剤を含まない生分解性樹脂のカラ−マス
タ−バッチを製造することができると予想される。
【0039】混練する際の加熱温度は適用される生分解
性樹脂によって異なるが、通常、生分解性樹脂の軟化点
(または融点)より5〜50℃高い温度、好ましくは、10
〜20℃高い温度である。 生分解性樹脂用カラ−マスタ
−バッチを製造する際の生分解性樹脂と着色顔料との混
合比率は通常、使用される着色顔料によって異なるが、
着色顔料の含有量が生分解性樹脂と着色顔料との合計量
に対して10〜70%、好ましくは、20〜50%、さらに好ま
しくは、30%程度である。着色顔料の含有量10%未満だ
と、効率が悪く、着色顔料の含有量が50%を越えると十
分に混練されないことがある。
【0040】[必要に応じて添加される添加剤]本発明
の生分解性樹脂用カラ−マスタ−バッチと混合される生
分解性樹脂を成型する際に使用される滑剤や離型剤等が
これに含まれる。
【0041】[実施例]以下に実施例を挙げて詳細に説
明するが、これらによって本発明が限定されるものでは
ない。
【0042】[実施例1]生分解性樹脂としてビオノー
レ#1001(コハク酸/1,4−ブタンジオール共重
合体、昭和高分子(株)製)70重量部、と、ポリカプロ
ラクトン「PCLH7」(ダイセル化学工業(株)製、
数平均分子量70,000)30重量部、カ−ボンブラッ
ク(三菱#4 5)30重量部とを東洋精機製作所製バンバ
リ−ミキサ−(BR-600)で、加熱温度150℃、2本の混
練用のロ−タの回転数:30rpm、樹脂圧:100〜120k
g/cm2でトルクが安定するまで約10分間混練した。組
成物を粉砕して良好な生分解性樹脂用黒色カラ−マスタ
−バッチの粉末を得ることができた。
【0043】[実施例2]チタンホワイト(TiO2, Dupo
n,t #R-101)を50重量部使用した以外は実施例1と同
様 に良好な生分解性樹脂用白色カラ−マスタ−バッチ
の粉末を得ることができた。
【0044】[実施例3]タルクを50重量部使用した以
外は実施例1と同様に良好な生分解性樹脂用白色カラ−
マスタ−バッチの粉末を得ることができた。
【0045】[比較例1]東洋精機製作所製ラボプラス
トミル(ME-15)を使用した以外は実施例1と同様に行
っ て、組成物を粉砕したが、均一なカラ−マスタ−バ
ッチを得ることができなかった。
【0046】[比較例2]チタンホワイト(TiO2, Dupo
n,t #R-101)を50重量部使用した以外は比較例1と同
様 に行って、組成物を粉砕したが、均一なカラ−マス
タ−バッチを得ることができなかっ た。
【0047】[比較例3]40mm径押出機(スクリュ−L/
D:28、スクリュ−回転数:15 rpm、押出温度、シリン
ダ −先端部の温度:150℃)を使用した以外は実施例1
と同様に行ったが、連続したストラ ンドとして押出す
ことができなかった。不連続のストランドを粉砕した
が、均一なカラ−マスタ−バッチを得ることができなか
った。
【0048】[比較例4]3本ロ−ル混練機(回転数:
30rpm)を使用した以外は実施例1と同様に行って、
組成物を粉砕したが、均一なカラ−マスタ−バッチを得
ることができなかった。
【0049】
【発明の効果】本発明のように、密閉されたケ−スの中
で2本の混練用のロ−タが反対方向に回転することによ
り一定量の投入配合材料を混練する機構を有する混練機
を用いて混練することにより、生分解性樹脂、着色顔
料、および必要に応じて添加される添加剤のみからなる
実質的に可塑剤を含まない生分解性樹脂用カラ−マスタ
−バッチを得ることができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 67/00 ZAB C08L 67/00 ZAB Fターム(参考) 4G078 AA03 AB05 BA07 DA16 DB03 4J002 AB023 CF03W CF03X CF18W CF19W CK03W CK03X DA036 DA096 DA106 DC006 DE096 DE106 DE116 DE136 DE146 DE156 DE236 DJ006 DJ016 DJ036 DJ046 DJ056 EQ016 EU026 FB076 FD096 GG02 GL00 GN00 4J037 AA02 AA04 AA05 AA06 AA08 AA11 AA13 AA15 AA17 AA19 AA22 AA26 AA27 AA30 CA23 CC02 CC24 DD04 EE24 EE28 FF28 FF30

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生分解性樹脂、着色顔料、および必要に
    応じて添加される添加剤のみからなる実質的に可塑剤を
    含まない生分解性樹脂用カラ−マスタ−バッチ。
  2. 【請求項2】 生分解性樹脂が脂肪族ポリエステル樹脂
    である請求項1に記載のカラ−マスタ−バッチ。
  3. 【請求項3】 脂肪族ポリエステル樹脂がコハク酸及び
    /又はアジピン酸をジカルボン 酸成分とするポリエステ
    ル樹脂である請求項2に記載のカラ−マスタ−バッチ。
  4. 【請求項4】 脂肪族ポリエステル樹脂がコハク酸及び
    /又はアジピン酸をジカルボン 酸成分とするポリエステ
    ル樹脂およびポリカプロラクトンとのブレンド物である
    請求項2に記載のカラ−マスタ−バッチ。
  5. 【請求項5】 生分解性樹脂がコハク酸及び/又はアジ
    ピン酸をジカルボン酸分とする ポリエステル樹脂、ポ
    リカプロラクトンおよびポリ乳酸とのブレンド物である
    請求項1に記載のカラ−マスタ−バッチ。
  6. 【請求項6】 ポリカプロラクトンが放射線照射物であ
    る請求項4または5に記載のカラ−マスタ−バッチ。
  7. 【請求項7】 脂肪族ポリエステル樹脂が1,4−ブタ
    ンジオールをジオール成分とするポリエステル樹脂であ
    る請求項2、3、4又は5に記載のカラ−マスタ−バッ
    チ。
  8. 【請求項8】 脂肪族ポリエステル樹脂がポリエステル
    樹脂を脂肪族ジイソシアネート化合物で高分子量化した
    ものである請求項2〜7のいずれかに記載のカラ−マス
    タ−バッチ。
  9. 【請求項9】 添加剤がタルクである請求項1に記載の
    カラ−マスタ−バッチ。
  10. 【請求項10】 生分解性樹脂が脂肪族ポリエステル樹
    脂対ポリカプロラクトンの比率が100重量部対1〜2
    00重量部である請求項1または4に記載のカラ−マス
    タ−バッチ。
  11. 【請求項11】 生分解性樹脂がセルロ−スエステルを
    含む請求項1に記載のカラ−マスタ−バッチ。
  12. 【請求項12】 密閉されたケ−スの中で2本の混練用
    のロ−タが反対方向に回転することにより一定量の投入
    配合材料を混練する機構を有する混練機を用いて混練す
    ることを特徴とする生分解性樹脂、着色顔料、および必
    要に応じて添加される添加剤のみからなる実質的に可塑
    剤を含まない生分解性樹脂用カラ−マスタ−バッチの製
    造方法。
  13. 【請求項13】 密閉されたケ−スの中で2本の混練用
    のロ−タが反対方向に回転することにより一定量の投入
    配合材料を混練する機構を有する混練機がバンバリ−ミ
    キサ−である請求項12に記載の生分解性樹脂用カラ−
    マスタ−バッチの製造方法。
JP11062514A 1999-03-10 1999-03-10 生分解性樹脂用カラ−マスタ−バッチおよびその製造方法 Pending JP2000256606A (ja)

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