JP2000256159A - 真珠様光沢を有する薫香及びその製造方法 - Google Patents

真珠様光沢を有する薫香及びその製造方法

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JP2000256159A JP11055760A JP5576099A JP2000256159A JP 2000256159 A JP2000256159 A JP 2000256159A JP 11055760 A JP11055760 A JP 11055760A JP 5576099 A JP5576099 A JP 5576099A JP 2000256159 A JP2000256159 A JP 2000256159A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 真珠様光沢を有する薫香組成物を提供する。 【解決手段】 漢薬香料細末を含み圧縮成形可能な造粒
物に、(a)結合剤の水性溶液に真珠様光沢発揮成分を
懸濁、分散せしめたものを噴霧するか、又は、該造粒物
に、(b)真珠光沢成分を混合し、得られた混合物に結
合剤の水溶液を噴霧し、得られる造粒物を混練せずに乾
燥状態で圧縮成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真珠様の光沢を持
つ薫香組成物及びその製造方法に関するものであり、更
に詳しくは漢薬香料細末を含んだ薫香の表面が真珠様の
光沢を放つように工夫が施されている薫香組成物、及び
斯かる薫香組成物の製造方法の提供に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、薫香を製造するには、先ず、漢薬
香料の細末に椨粉賦型剤、無機質成分、酸化剤、着色
剤、金属箔、或いは金属粉及び結合剤を加えて混合し、
これをよく混ぜ合わせ、混練機、ニーダーなどを使っ
て、少しずつ水を加えながら充分に混練して粘土状物を
造り、次に、得られた粘土状物を押出し機により押出し
加工して線状物を作った後に所定の長さに切断したり、
粘土状物を平板状にしてから所定の形状の抜き型により
抜いて所定の形状物を作る方法がある。また、別の方法
として、漢薬香料細末に椨粉賦型剤、無機質成分、酸化
剤、着色剤及び結合剤を加えて造粒したものを、金型に
充填して成形物を得る方法もある。しかしながら、これ
らの方法では真珠光沢を備えた薫香が得られている例は
ない。例えば、特開平2−193912号公報には、真
珠光沢成分を単に混合する混練法による成形品で燃焼残
留物である灰の色彩が真珠光沢を有する例、または、光
沢成分を塗布、又は、紋様を捺印する方法で光沢を有す
る薫香を得る例は有るものの、薫香の表面全体が、真珠
や鮑貝などが放つやわらかい光沢を放ち色彩的造形美を
もって魅了する程のものはいまだ得られていないのが現
状である。また、混練せずに乾燥状態で圧縮成形が可能
な薫香組成物をそのままで成形しても、又、これに真珠
光沢様成分を単に混合したものを成形しても、得られる
焚き香用成形品が真珠光沢を呈するという特徴は現れて
はこない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の問題を解消し、薫香組成物の表面に真珠や鮑貝などが
放つ柔らかな美しい光沢を持っている薫香組成物、及び
その製造方法の提供にあり、本発明によって得られた薫
香組成物は、光の多重層反射を伴うので見る角度を変え
ると柔らかな美しい真珠様光沢を発揮する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するため鋭意研究を重ねた結果、混練せずに乾燥状
態で圧縮成形が可能な薫香造粒物に、造粒過程において
使用する結合剤とは別に結合剤の水溶液又は水性溶液
(水と任意の割合で混合でき分離することのない有機溶
媒を含んでもよい)に真珠様光沢を賦与できる成分を懸
濁、分散せしめたものを噴霧して加え、造粒物を得ると
き、得られた造粒物は圧縮成形によって、成形品の表面
に薫香表面全体が真珠や鮑貝などが放つ柔らかい光沢が
備わってくることを見い出した。本発明はかかる知見に
基づいてなされたものである。本発明の目的は、以下の
薫香組成物およびその製造方法により達成された。 (1)真珠様光沢を賦与されてなる薫香組成物。 (2)混練せずに乾燥状態で圧縮成形により製造され
た、真珠様光沢を賦与されてなる(1)に記載の薫香組
成物。 (3)少なくとも漢薬香料細末、無機材料および賦型剤
からなる混合物に結合剤を加えて造粒物を造り、これに
真珠様光沢を発揮する成分を加えて得た造粒物を、圧縮
成形して得られる真珠様光沢を賦与されてなる(1)又
は(2)に記載の薫香組成物。 (4)少なくとも漢薬香料細末、無機材料および賦型剤
からなる混合物に結合剤の水溶液を噴霧し、造粒して得
られた造粒物に、真珠様光沢成分を結合剤の水溶液又は
水性溶液に加えて分散させた分散溶液を噴霧し、造粒し
て得られた造粒物を混練せずに乾燥状態で圧縮成形する
ことを特徴とする真珠様光沢を賦与されてなる薫香組成
物の製造方法。 (5)少なくとも漢薬香料細末、無機材料および賦型剤
からなる混合物に結合剤の水溶液を噴霧し、造粒して得
られた造粒物に真珠様光沢成分を混合し、得られた混合
物に結合剤の水溶液を噴霧し、造粒して得られた造粒物
を混練せずに乾燥状態で圧縮成形することを特徴とする
真珠様光沢を賦与された薫香組成物の製造方法。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の上記目的は、次のように
して達成される。即ち、漢薬香料細末を含み、圧縮成形
が可能な状態に調製されている造粒物に、真珠様光沢を
発揮する成分を加えることによって得られる組成物を適
宜形状の金型等に充填し混練せずに乾燥状態で圧縮成形
する。これによって得られるところの適宜形状を有する
薫香成形品はその表面が真珠様光沢に輝くという特性を
備えたものとなるのである。
【0006】漢薬香料細末を含み圧縮成形が可能な状態
に調製されている造粒物とは、伽羅、沈香、白壇、桂
皮、丁子や乳香、安息香、竜脳、大茴香等香木その他香
の源となる材料の細末を単独又は適宜混ぜ合わせたもの
に、結晶セルロース、コーンスターチ、馬鈴薯デンプ
ン、乳糖、果糖等の賦形剤、焚き香時の煙の量を少なく
するために加えられる、軽質無水ケイ酸、重質無水ケイ
酸、ケイ酸アルミニウム、酸化チタン、炭酸カルシウ
ム、水酸化アルミニウム、炭末、活性炭等の無機質剤を
混ぜ、バスケット式造粒機、遠心造粒機、流動層造粒
機、回転円盤流動層造粒機等の造粒機を用い、これにヒ
ドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、デンプン糊等の結合剤の水性溶液又は水溶液を噴
霧して造粒する。
【0007】次に、得られた造粒物に、(a)前記造粒
過程において使用する結合剤とは別に結合剤の水溶液又
は水性溶液(水と任意の割合で混合でき分離することの
ない有機溶媒を含んでもよい)に真珠様光沢を賦与でき
る成分を懸濁、分散せしめたものを噴霧して真珠様光沢
を加えるか、または、(b)造粒物の表面を結合剤の水
溶液又は水性溶液を用いて湿潤させた後、粉末真珠光沢
成分を加えて粒子表面に当該粉末を付着させて真珠光沢
を加えると、得られた造粒物は混練せずに乾燥状態で圧
縮成形によって、成形品の表面に薫香表面全体が真珠や
鮑貝などが放つ柔らかい光沢が得られるのである。
【0008】真珠様光沢を賦与できる成分としては薄板
状雲母粒子、薄板状雲母粒子の表面を二酸化チタン或い
は酸化鉄で被覆したもの等が挙げられ、その粒度は薫香
表面の色彩的造形との関連において大切な要因であり、
細かすぎると光沢の変化が乏しくなるし大きすぎると斑
点状になるので5〜200μmが望ましい。また、真珠
様光沢を賦与できる成分の添加量は造粒物の0.5〜4
0重量%、好ましくは5〜20重量%となる程度にする
のがよい。少なすぎると効果が判然と現われないし、多
すぎると光沢発現の程度が強すぎ、素材の趣を消してし
まうからである。可能な限り粒子表面に真珠様光沢成分
をコーティングすることが好ましいので、結合剤の水溶
液又は水性溶液に真珠様光沢成分を分散せしめ、間歇的
に数回に分けて噴霧を行い、噴霧と粒子の乾燥を繰返し
ながら行うか、造粒物表面を結合剤の水溶液又は水性溶
液を用いて湿潤させた後、粉末真珠光沢成分を加えて粒
子表面に当該粉末を付着させた造粒物を圧縮成形するこ
とによって、本発明の目的とする柔らかな美しい真珠様
光沢を発揮する薫香成形品を得ることができる。
【0009】本発明の圧縮成形方法は、混練せずに乾燥
状態で行われるものであり、その詳細は本発明の特許出
願人と同一出願人の特許発明、特公平7−94374号
公報に詳しく記述されている。この方法によれば、成形
した薫香の乾燥という操作を全く必要としないため、成
型した薫香の変形を生じることなく、また薫香の製造時
間を飛躍的に短縮することができる。
【0010】真珠様光沢を賦与して得られた造粒物はそ
のままで混練せずに乾燥状態で圧縮成型することができ
るが、網目状のスクリーンに通して整粒される。通常、
目の開きが1400μmの篩を用いて篩過し、篩上に残
留する大きな粒子は除く。更に、150μmの篩を用
い、これより小さい粒子を除き、かくして粒子の大きさ
が150μm〜1400μmの造粒物を得る。整粒後の粒
子径は150μm〜1400μmであるのがよく、小さい
と成形時飛散し、大きいと成形性が劣り同時に光沢性も
劣る。見た目の色彩の変化を表現する上から180μm
〜850μmが好ましい。
【0011】本発明の目的物である薫香に着色するため
には、各種色素の水溶液を噴霧等することにより着色さ
れる。また、圧縮成型する際に金型へ容易に充填できる
ように滑沢剤を加えてもよく、滑沢剤としては、タル
ク、ステアリン酸マグネシウム、シリカ等を用いること
ができる。
【0012】本発明薫香成形用組成物は、圧縮成形方法
によって各種形状の薫香に成形されるところ、作られる
薫香の形状は、その金型を作ることのできる形状であれ
ば、種々の任意の形状にすることができる。例えば円錐
状、円柱状、角柱状、多角形状、幾何学紋様状、扇形、
花、鳥、魚等動植物の形、線香状、等に成形することが
できる。更に、これらの形に成形された薫香は、任意に
紋様付け、文字等の刻印、浮き彫り等目的に合わせて加
工可能である。圧縮成形機としては、ロータリー式成形
装置または油圧式成形装置を用いることができ、例え
ば、公知の打錠機の金型を所望の形状に変更して利用す
ることができる。
【0013】本発明を実施する上での薫香の組成の一例
は下記のとおりであるが、本発明による薫香の組成は下
記に限定されず、漢薬香料細末以外の成分は同等の機能
のものに代替することができる。
【0014】
【実施例】以下、実施例に基づいて、本発明を更に具体
的に説明する。 (実施例1)沈香5重量部、桂皮3重量部、カッ香2重
量部の混合末500g、結晶セルロース100g、珪酸
アルミニウム50g、馬鈴薯デンプン80g、軽質無水
珪酸60g、タブ粉50gを流動層造粒乾燥機に入れ、
送風し、混合する。流動層内の吸気温度70℃、品温4
0℃に保ちながら、前もって蒸留水に酸化剤30g、食
用黄色4号1.0g、及び食用赤色102号0.2gを
溶かした液500gを間欠的に噴霧しながら、着色乾燥
する。続いて、蒸留水にヒドロキシプロピルセルロース
30gを溶かした液700gを、10ml/minの間
隔で間欠的に噴霧しながら造粒乾燥し、造粒物を得る。
造粒物の水分が10〜30%になった時点で、薄板状雲
母粒子の表面を二酸化チタンで被覆した真珠様光沢剤1
00gを500gの1%ヒドロキシプロピルセルロース
溶液に分散し、10ml/minの間隔で間欠的に噴霧
しながら粒子表面をコーティングして乾燥し、コーティ
ングされた造粒物を得る。得られた造粒物は目の開きが
1400μmの篩を用いて分級し、1400μmより大き
な粒子を除く。かくして整粒された造粒物1000g
に、滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム3gを加え
て混合する。得られた混合組成物を、直径18mm、厚
さ2.5mmの円形を成形する金型に充填し、圧縮成形
した。表面、裏面、側面共に見る角度によって光輝が変
化する黄白色の真珠を思わせる光沢をもった薫香を得
た。
【0015】(実施例2)沈香5重量部、桂皮3重量
部、カッ香2重量部の混合末500g、結晶セルロース
100g、珪酸アルミニウム100g、馬鈴薯デンプン
80g、軽質無水珪酸60g、タブ粉50gを流動層造
粒乾燥機に入れ、送風し、混合する。流動層内の吸気温
度70℃、品温40℃に保ちながら、前もって蒸留水に
酸化剤30g及び食用赤色102号5gを溶かした液5
00gを間欠的に噴霧しながら、着色乾燥する。続い
て、蒸留水にヒドロキシプロピルセルロース30gを溶
かした液700gを、10ml/minの間隔で間欠的
に噴霧しながら造粒乾燥し、ヒドロキシプロピルセルロ
ース30gを溶かした液を700mlを噴霧し終わった時
点で、直ちに薄板状雲母粒子の表面を二酸化チタンで被
覆した真珠様光沢剤50gを投入し良く通風混合する、
次いで、1%ヒドロキシプロピルセルロース溶液300
gを10ml/minの間隔で間欠的に噴霧しながら粒
子表面をコーティングし、乾燥し、コーティングされた
造粒物を得る。得られた造粒物は目の開きが1400μ
mの篩を用いて分級し、1400μmより大きな粒子を除
く。かくして整粒された造粒物1000gに、滑沢剤と
してステアリン酸マグネシウム3gを加えて混合する。
得られた混合組成物を、最長部75mm、厚さ2.5m
mの線香状を成形する金型に充填し、圧縮成形した。表
面、裏面、側面共に見る角度によって光輝が変化するピ
ンク真珠を思わせる光沢をもった薫香を得た。
【0016】(実施例3)沈香5重量部、桂皮3重量
部、カッ香2重量部の混合末500g、結晶セルロース
100g、珪酸アルミニウム100g、馬鈴薯デンプン
80g、軽質無水珪酸60g、タブ粉50gをよく混合
した後、蒸留水に酸化剤30g食用黄色4号3.0g及
び食用青色1号0.3gを溶かした液200gを加えて
着色し、次いで蒸留水にヒドロキシプロピルセルロース
30gを溶かした液700gを加えて混練し得た粘土状
物をバスケット式造粒機を用いて造粒し乾燥する、乾燥
後薄板状雲母粒子の表面を二酸化チタンで被覆した真珠
様光沢剤50gを投入し良く通風混合する、次いで、1
%ヒドロキシプロピルセルロース溶液を10ml/mi
nの間隔で間欠的に噴霧しながら粒子表面をコーティン
グした後乾燥し、粒子表面がコーティングされた造粒物
を得る。得られた造粒物は目の開きが1400μmの篩
を用いて分級し、1400μmより大きな粒子を除く。
かくして整粒された造粒物1000gに、滑沢剤として
ステアリン酸マグネシウム3gを加えて混合する。得ら
れた混合組成物を、最長部15mm、厚さ2.5mmの
烏帽子形を成形する金型に充填し、圧縮成形した。表
面、裏面、側面共に見る角度によって光輝が変化する淡
黄緑色の真珠を思わせる光沢をもった薫香を得た。
【0017】(比較例1)沈香5重量部、桂皮3重量
部、カッ香2重量部の混合末500g、結晶セルロース
100g、珪酸アルミニウム100g、馬鈴薯デンプン
80g、軽質無水珪酸60g、タブ粉50g、薄板状雲
母粒子の表面を二酸化チタンで被覆した真珠様光沢剤5
0gを流動層造粒乾燥機に入れ、送風し、混合する。流
動層内の吸気温度70℃、品温40℃に保ちながら、前
もって蒸留水に酸化剤30g及び食用赤色102号5g
を溶かした液500gを間欠的に噴霧しながら、着色乾
燥する。続いて、蒸留水にヒドロキシプロピルセルロー
ス30gを溶かした液700gを、10ml/minの
間隔で間欠的に噴霧しながら造粒乾燥し、造粒物を得
る。得られた造粒物は目の開きが1400μmの篩を用
いて分級し、1400μmより大きな粒子を除く。かく
して整粒された造粒物1000gに、滑沢剤としてステ
アリン酸マグネシウム3gを加えて混合する。得られた
混合組成物を、直径18mm、厚さ2.5mmの円形を
成形する金型に充填し、圧縮成形した。表面、裏面、側
面共に見る角度によって光輝が変化する真珠と同じ様な
光沢を持った薫香は得られなかった。
【0018】(比較例2)沈香5重量部、桂皮3重量
部、カッ香2重量部の混合末500g、結晶セルロース
100g、珪酸アルミニウム100g、馬鈴薯デンプン
80g、軽質無水珪酸60g、タブ粉50g、薄板状雲
母粒子の表面を二酸化チタンで被覆した真珠様光沢剤5
0g、をよく混合した後、蒸留水に酸化剤30g及び食
用赤色102号5gを溶かした液100gを加えて着色
し、次いで蒸留水にヒドロキシプロピルセルロース30
gを溶かした液500gを加えて混練し得た粘土状物
を、押し出し機を用いて線状に成形した後乾燥し、線香
を得た。表面、裏面、側面共に見る角度によって光輝が
変化する真珠と同じ様な光沢を持った薫香は得られなか
った。
【0019】実施例1、2、3で得た薫香は、何れも薄
板状雲母粒子の表面を二酸化チタンで被覆した真珠様光
沢剤が造粒物の粒子表面にコーティングされているた
め、圧縮成形を行った際、粒子が成形物表面では板状に
変形し、薄板状雲母粒子の表面を二酸化チタンで被覆し
た真珠様光沢剤粒子が層構造を形成し、光が多重層反射
され、表面、裏面、側面共に見る角度によって光輝が変
化する真珠と同じような光沢感が与えられるものと考え
られる。また、二酸化チタンで被覆した真珠様光沢剤の
量を増やすことにより光輝が深まることも判明してい
る。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、薫香組成物の表面に真
珠や鮑貝などが放つ柔らかな美しい光沢を持っている薫
香組成物、及びその製造方法を提供することが可能とな
り、本発明によって得られた薫香組成物は、光の多重層
反射を伴うので見る角度を変えると柔らかな美しい真珠
様光沢を発揮する。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年12月20日(1999.12.
20)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 真珠様光沢を有する薫香及びその製造
方法
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真珠様の光沢を持
薫香及びその製造方法に関するものであり、更に詳し
くは漢薬香料細末を含んだ薫香の表面が真珠様の光沢を
放つように工夫が施されている薫香、及び斯かる薫香
製造方法の提供に関するものである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】従来、薫香を製造するには、先ず、漢薬
香料の細末に椨粉賦型剤、無機質成分、酸化剤、着色
剤、金属箔、或いは金属粉及び結合剤を加えて混合し、
これをよく混ぜ合わせ、混練機、ニーダーなどを使っ
て、少しずつ水を加えながら充分に混練して粘土状物を
造り、次に、得られた粘土状物を押出し機により押出し
加工して線状物を作った後に所定の長さに切断したり、
粘土状物を平板状にしてから所定の形状の抜き型により
抜いて所定の形状物を作る方法がある。また、別の方法
として、漢薬香料細末に椨粉賦型剤、無機質成分、酸化
剤、着色剤及び結合剤を加えて造粒したものを、金型に
充填して成形物を得る方法もある。しかしながら、これ
らの方法では真珠光沢を備えた薫香が得られている例は
ない。例えば、特開平2−193912号公報には、真
珠光沢成分を単に混合する混練法による成形品で燃焼残
留物である灰の色彩が真珠光沢を有する例、または、光
沢成分を塗布、又は、紋様を捺印する方法で光沢を有す
る薫香を得る例は有るものの、薫香の表面全体が、真珠
や鮑貝などが放つやわらかい光沢を放ち色彩的造形美を
もって魅了する程のものはいまだ得られていないのが現
状である。また、混練せずに乾燥状態で圧縮成形が可能
薫香をそのままで成形しても、又、これに真珠光沢様
成分を単に混合したものを成形しても、得られる焚き香
用成形品が真珠光沢を呈するという特徴は現れてはこな
い。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の問題を解消し、薫香の表面に真珠や鮑貝などが放つ柔
らかな美しい光沢を持っている薫香、及びその製造方法
の提供にあり、本発明によって得られた薫香は、光の多
重層反射を伴うので見る角度を変えると柔らかな美しい
真珠様光沢を発揮する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するため鋭意研究を重ねた結果、混練せずに乾燥状
態で圧縮成形が可能な薫香造粒物に、造粒過程において
使用する結合剤とは別に結合剤の水溶液又は水性溶液
(水と任意の割合で混合でき分離することのない有機溶
媒を含んでもよい)に真珠様光沢を賦与できる成分を懸
濁、分散せしめたものを噴霧して加え、得られた造粒物
は圧縮成形によって、成形品の表面に薫香表面全体が真
珠や鮑貝などが放つ柔らかい光沢が備わってくることを
見い出した。本発明はかかる知見に基づいてなされたも
のである。本発明の目的は、以下の薫香およびその製造
方法により達成された。 (1)真珠様光沢を賦与されてなる薫香。 (2)混練せずに乾燥状態で圧縮成形により製造され
た、真珠様光沢を賦与されてなる(1)に記載の薫香。 (3)少なくとも漢薬香料細末、無機材料および賦型剤
からなる混合物に結合剤を加えて造粒物を造り、これに
真珠様光沢を発揮する成分を加えて得た造粒物を、圧縮
成形して得られる真珠様光沢を賦与されてなる(1)又
は(2)に記載の薫香。 (4)少なくとも漢薬香料細末、無機材料および賦型剤
からなる混合物に結合剤の水溶液を噴霧し、造粒して得
られた造粒物に、真珠様光沢成分を結合剤の水溶液又は
水性溶液に加えて分散させた分散溶液を噴霧し、得られ
た造粒物を混練せずに乾燥状態で圧縮成形することを特
徴とする真珠様光沢を賦与されてなる薫香の製造方法。 (5)少なくとも漢薬香料細末、無機材料および賦型剤
からなる混合物に結合剤の水溶液を噴霧し、造粒して得
られた造粒物に結合剤の水溶液を噴霧し、真珠様光沢成
分を混合して造粒物表面に付着させて得られた造粒物を
混練せずに乾燥状態で圧縮成形することを特徴とする真
珠様光沢を賦与された薫香の製造方法。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の上記目的は、次のように
して達成される。即ち、漢薬香料細末を含み、圧縮成形
が可能な状態に調製されている造粒物に、真珠様光沢を
発揮する成分を加えることによって得られる組成物を適
宜形状の金型等に充填し乾燥状態で圧縮成形する。これ
によって得られるところの適宜形状を有する薫香成形品
はその表面が真珠様光沢に輝くという特性を備えたもの
となるのである。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】次に、得られた造粒物に、(a)前記造粒
過程において使用する結合剤とは別に結合剤の水溶液又
は水性溶液(水と任意の割合で混合でき分離することの
ない有機溶媒を含んでもよい)に真珠様光沢を賦与でき
る成分を懸濁、分散せしめたものを噴霧して真珠様光沢
発揮する成分(真珠様光沢成分と同じ)を加えるか、
または、(b)造粒物の表面を結合剤の水溶液又は水性
溶液を用いて湿潤させた後、粉末真珠光沢成分を加えて
粒子表面に当該粉末を付着させるかして真珠光沢を
揮する成分(真珠様光沢と同じ)を加えると、得られた
造粒物は混練せずに乾燥状態で圧縮成形によって、成形
品の表面に薫香表面全体が真珠や鮑貝などが放つ柔らか
い光沢が得られるのである。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】真珠様光沢成分を加えて得られた造粒物は
そのままで混練せずに乾燥状態で圧縮成型することがで
きるが、網目状のスクリーンに通して整粒される。通
常、目の開きが1400μmの篩を用いて篩過し、篩上
に残留する大きな粒子は除く。更に、150μmの篩を
用い、これより小さい粒子を除き、かくして粒子の大き
さが150μm〜1400μmの造粒物を得る。整粒後の
粒子径は150μm〜1400μmであるのがよく、小さ
いと成形時飛散し、大きいと成形性が劣り同時に光沢性
も劣る。見た目の色彩の変化を表現する上から180μ
m〜850μmが好ましい。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、薫香の表面に真珠や鮑
貝などが放つ柔らかな美しい光沢を持っている薫香、及
びその製造方法を提供することが可能となり、本発明に
よって得られた薫香は、光の多重層反射を伴うので見る
角度を変えると柔らかな美しい真珠様光沢を発揮する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H059 AA02 AA06 AA11 BA12 BB02 BB13 BB22 BB45 BC23 BC45 CA51 CA53 CA56 DA09 DA16 DA30 EA35 EA40

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真珠様光沢を賦与されてなる薫香組成物。
  2. 【請求項2】混練せずに乾燥状態で圧縮成形により製造
    された、真珠様光沢を賦与されてなる請求項1に記載の
    薫香組成物。
  3. 【請求項3】少なくとも漢薬香料細末、無機材料および
    賦型剤からなる混合物に結合剤を加えて造粒物を造り、
    これに真珠様光沢を発揮する成分を加えて得た造粒物
    を、圧縮成形して得られる真珠様光沢を賦与されてなる
    請求項1又は2に記載の薫香組成物。
  4. 【請求項4】少なくとも漢薬香料細末、無機材料および
    賦型剤からなる混合物に結合剤の水溶液を噴霧し、造粒
    して得られた造粒物に、真珠様光沢成分を結合剤の水溶
    液又は水性溶液に加えて分散させた分散溶液を噴霧し、
    造粒して得られた造粒物を混練せずに乾燥状態で圧縮成
    形することを特徴とする真珠様光沢を賦与されてなる薫
    香組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】少なくとも漢薬香料細末、無機材料および
    賦型剤からなる混合物に結合剤の水溶液を噴霧し、造粒
    して得られた造粒物に真珠様光沢成分を混合し、得られ
    た混合物に結合剤の水溶液を噴霧し、造粒して得られた
    造粒物を混練せずに乾燥状態で圧縮成形することを特徴
    とする真珠様光沢を賦与された薫香組成物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009108029A (ja) * 2007-10-11 2009-05-21 Dainippon Jochugiku Co Ltd 渦巻線香
JP2010047539A (ja) * 2008-08-22 2010-03-04 Daiwa Kasei Kk 着色線香用組成物
CN113163915A (zh) * 2018-11-08 2021-07-23 黄渊浩 一种健康人造珍珠及其制造方法

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