JP2000256158A - 焼香組成物及びその製造方法 - Google Patents

焼香組成物及びその製造方法

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JP2000256158A JP11065086A JP6508699A JP2000256158A JP 2000256158 A JP2000256158 A JP 2000256158A JP 11065086 A JP11065086 A JP 11065086A JP 6508699 A JP6508699 A JP 6508699A JP 2000256158 A JP2000256158 A JP 2000256158A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焚香時に煙の発生が少なく、焚殻が原形のま
まで堆積することなく自然と崩れるように工夫が施され
ている焼香組成物を提供する。 【解決手段】 少なくとも香成分材料、無機質材料、賦
形材料及び低融点材料を含有することを特徴とする少煙
焼香組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焼香組成物及びそ
の製造方法に関するものであり、更に詳しくは香成分材
料に賦型材料、無機質材料、及び低融点材料を加えて混
合し、ロールによる成形を行い、そのまま破砕、整粒後
所定の粒度に分級して得る焼香組成物及びその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】焼香は、本来仏の徳を賛嘆したり、死者
の霊を弔う際に焚かれる焚き香である。焼香に使用され
ている材料は、基本的には天然物である各種の漢薬香料
等を細かく刻んだ細片を混合したものである。従ってこ
れを焚くとき香りと共に大量の煙が発生することは避け
ることのできない事実である。
【0003】近年、葬儀等の式典は寺院、集合住宅の集
会場、或いは専門の業者による式典会場で催されること
が多い。最近の建築物は密閉性が高く、古来より伝承さ
れ用いられている焼香は、天然物である各種の漢薬香料
を細かく刻んだ細片の混合物であり、これを用いて献香
するとき、発生する強い香りと煙が参列者に疎まれる傾
向にある。また、この煙は会場の壁面や天井などを黄色
く汚染するだけでなく、火災報知器を誤動作させる恐れ
もあり、煙の発生が少なく香りを会場の広さ、或いは消
費者の好みにあわせられる焼香素材がかねてから要望さ
れてきた。
【0004】近年この問題点を解決するために、活性炭
を主成分とし、燃焼を促進させるためと解釈される粉末
のアルミニウム及び無機質を加えて成形した後ペレット
状に切断した焼香(実公平8−9132号)、或いは種
々の成分を水を用いて混錬して着色した後凍結乾燥した
焼香が開発され市場に提供されている(特許第2559
657号)。
【0005】しかし、前者は、煙は少なくなるものの活
性炭が主成分であるため、天然物である各種の漢薬香料
を細かく刻んだ細片の混合物である焼香本来の外観から
は著しく異なっているうえ、粉末の金属アルミニウムを
使用することは、保管中に空気中の酸素或いは水分によ
る酸化反応や、取扱中に起こる静電気による爆発、火災
等の危険性を持っている。更に、成形物を切断する際に
粉塵を発生し作業所内の大気を汚染することが避けられ
ない、又、活性炭を多量に使用するため、献香する参列
者の手を黒く汚したり、長時間火がついた状態で原形の
まま堆積するという問題を残している。
【0006】また、後者は種々の成分を多量の水を用い
て混錬、着色した後、凍結し凍結状態のまま減圧乾燥す
るため、本来の外観に近いものは出来るものの、結晶状
態の水を高減圧で昇華させる方法であるため、乾燥に要
する時間が長くなり製造コストが上昇することは避けら
れないうえ、多量の水を用いて混錬、着色しているた
め、排水時に公害問題が発生するという恐れがあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、焚か
れる際に煙の発生量が少なく、且つ燃焼後に残る灰が原
形のままで堆積することなく自然に崩れて、平らとなる
焼香組成物及びその製造方法を提供するものである。さ
らに、本発明の目的は、製造コストを下げた安価な製品
及びその製造方法を提供することにもある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、煙の発生
を抑え、燃焼後、自然に崩れて灰となる焼香組成物を提
供するために鋭意研究の結果、無機質材料と低融点材料
を併用することにより上記目的が達成できることを見出
した。更に、低沸点材料を使用することによりロールに
よる加圧時に発生する熱によって溶融が起こり、材料間
の結びつきを良くすると共に各種材料を均一に混ざった
状態にすることができるため、混練工程を必要としない
製造方法を提供することができる。即ち、本発明は、下
記の焼香組成物及びその製造方法により達成された。 (1)少なくとも香成分材料、無機質材料、賦形材料及
び低融点材料を含有することを特徴とする少煙焼香組成
物。 (2)香成分材料が漢薬香料であることを特徴とする請
求項1に記載の少煙焼香組成物。 (3)無機質材料として、木炭又は活性炭を少なくとも
15重量パーセント含んで成ることを特徴とする(1)
又は(2)に記載の少煙焼香組成物。 (4)低融点材料の含有量が少なくとも5重量パーセン
トであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに
記載の少煙焼香組成物。 (5)低融点材料の融点が40〜150℃の範囲にある
ことを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の少
煙焼香組成物。 (6)賦形材料として、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、アルファーデンプン
の少なくとも一つが含まれていることを特徴とする請
(1)〜(5)のいずれかに記載の少煙焼香組成物。 (7)少なくとも香成分材料、無機質材料、賦形材料及
び低融点材料を混合し、混練せずに乾燥状態で、ロール
による成形を行った後、これを破砕することを特徴とす
る少煙焼香組成物の製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明による焼香組成物の製造方
法の概略は以下の通りである。すなわち、香成分材料、
賦型材料、無機質材料、及び低融点材料を混合機に入
れ、均一になるまで充分に混合する。次に、得られた混
合物をロールにかけて圧延し、シートまたはフレーク状
に成形し、これを適宜破砕したのち、整粒を行うという
ものである。
【0010】本発明の焼香組成物において使用される香
成分材料としては、漢薬香料細片、漢薬香料細末である
沈香、白壇、桂皮、丁子、甘松香、安息香、木香、竜
脳、大茴香、鬱金香等の細片或いは細末が挙げられ、香
油としては、沈香油、白壇油、茴香油、桂皮油、丁子油
等の精油が挙げられ、これらは単独で、又は所望により
適宜混合して使用される。
【0011】次に、賦形材料としては、結晶セルロー
ス、コーンスターチ、デキストリン、馬鈴薯デンプン、
ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセル
ロース、アルファーデンプン、乳糖、果糖等が挙げられ
単独又は混合して使用される。ヒドロキシプロピルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース、アルファーデン
プンは成形を助けるのでいずれかを選択して使用すると
よい。
【0012】更に、無機質材料としては、軽質無水珪
酸、重質無水珪酸、珪酸アルミニウム、酸化チタン、炭
酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウ
ム等無機の塩類、水酸化物、酸化物のほか木炭末、活性
炭が挙げられる。これら無機質成分は賦形剤としても機
能するが、本発明における焼香組成物を焚く際における
煙の発生を少なくすることの関係において重要な役割を
持っているのである。また、ここで用いられる無機質材
料は、焼香組成物の密度とも関係し、重質化に寄与す
る。煙の量を少なくするためには、無機質材料が多い程
好ましいが、70重量パーセントを超えると着火に支障
をきたすことにもなるので、これを超えないのがよい。
又、ここで使用される木炭末、活性炭は本発明焼香組成
物を焚いた後の灰を崩し、原形のままで堆積するのを避
ける効果があるところ、少くとも15重量パーセント含
まれていることが好ましい。
【0013】次に、本発明組成物における特徴とも言う
べき、低融点材料としては、融点が40〜150℃、好
ましくは40〜130℃の範囲にある高級脂肪酸および
これらのエステル類や、蔗糖、ブドウ糖、果糖、ソルビ
ット等の糖類及びそのエステル類、或いは、ポリエチレ
ングリコール類の平均分子量が1,000〜500,0
00のもの、好ましくは平均分子量が4,000〜2
0,000のものが挙げられる。ここに用いられる低融
点材料は、ロールによる加圧成形に際し、発生する熱に
より溶融し、その余の材料になじみ、材料相互間の結び
つきを良くし、焼香組成物の均一性を保つことに寄与す
る。この材料の含量は少なくとも5重量パーセントであ
ることが望ましい。本発明においては、水を使った糊剤
を使用し混練することに代え、低融点材料を使用して、
各種材料が均一に混ざった状態で賦形するために、材料
相互の結びつきをよくし、全体として均一性を保持でき
るようにしたところに特徴がある。
【0014】以下本発明による焼香の製造方法について
具体的に述べると、まず、ホッパーに投入された香成分
材料、無機質材料、賦形材料、低融点材料を混合機等を
使って混合した混合物は、ホッパー内にセットされたス
クリューにより所定の厚み(0.3〜3.0mm)に設定
された2本のロールの間に強圧的に送られ、2本のロー
ルの間を通過する混合物は0.5〜50t/cm2 の間
で圧延される。2本のロールの温度は常温でもよいが、
低融点物質の摩擦熱による融解を促すため、30℃以上
に保つことが望ましい、得られる焼香組成物の香りを変
化させないためには、70℃以下に保つことが望まし
い。2本のロールの間から押し出された混合末は、この
時点で既に粉末の形態を保ってはおらず、所定の厚み
(0.3〜3.0mm)の連続したシート状又はフレーク
状に成形されて排出される。排出されたシート状又はフ
レーク状物は破砕されたのち、上段に目の開きが200
0μm、下段に710μmの網目状のスクリーンをセット
した振動ふるい機で分級される。ここで2000μm〜
710μmの間にある粒度のものは製品となり、710
μmの網目状の二つのスクリーンを通過した微細なもの
は、再び原料である混合物の入ったホッパー内へ送り、
同様操作を経て連続したシート状又はフレーク状に成形
される。次に、2000μmの網目状のスクリーン上に
残った粗いものは再度破砕され振動ふるい機に戻され分
級される。この操作を連続して繰り返すことのできる機
械を装置的に組み合わせて設置することによって、ロス
を非常に少なくでき生産効率を極めて高くすることがで
きる。このように本装置をセットしたときには、混合か
ら製品の取出しまでを密閉された経路内で実施すること
ができるので、粉塵による大気汚染などの公害問題の心
配がない。
【0015】すなわち、本発明の焼香組成物の製造方法
は、水或いは他の湿潤剤を全く使用せず、混練行程を必
要としないので、焼香組成物を長時間乾燥するという操
作を全く必要としないばかりか、密閉された循環製造経
路内において製造が可能であることに加え、破砕後にお
ける整粒において粒度が規格外となったものは再生産に
使用できる製造システムを組むことができるため、外気
を汚染せず、且つ効率よく焼香組成物を製造することが
できる。また、本発明によって焼香組成物の製造時間を
飛躍的に短縮できると共に、生産効率を大幅にアップす
ることができる。
【0016】本発明組成物に不可欠なものではないけれ
ども、着色のための、色素を使用することは何ら支障な
く行えるところ、添加される色素としては、天然色素、
赤色系の食用赤色102号、色素食用赤色2号、食用赤
色106号、ローダミン等、黄色系の食用黄色4号、食用
黄色5号、青色系の食用青色1号、食用青色2号、メチ
ルバイオレット、メチレンブルー、マラカイトグリーン
及びこれらのアルミニウムレーキ等が挙げられる。これ
ら使用される色素は組成物の色彩的造形との関連におい
て大切な要因である。そのほか、着火と燃焼を助けるた
めに酸化剤を加えることもできる。酸化剤としては塩素
酸カリウム、塩素酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸ナ
トリウム等が例示される。
【0017】本発明による組成は下記に示す範囲で適宜
組成することができ、香成分以外の成分は前に例示した
もののほか同等の機能のものに代替することができる。 成分 重量% 香成分材料 4〜15 無機材料 65〜70 賦形材料 15〜20 低融点材料 5〜15 本発明によって提供される焼香組成物は、外観において
天然物である漢薬香料を細かく刻んだ細片と類似してお
り、焚香中の香りは漢薬香料を細かく刻んだ細片を焚い
たものと差異を認めないことは言うに及ばず、発生する
煙の量は極めて少ない。
【0018】
【実施例】以下、実施例に基づいて、本発明を更に具体
的に説明する。 (実施例1)香成分材料(沈香末7部、白壇末2部、丁
子末0.5部、竜脳0.3部、鬱金香末0.2部)14
0g、無機質材料(水酸化アルミニウム280g、粉末
木炭150g、珪酸アルミニウム120g、軽質無水珪
酸20g)、低融点材料として蔗糖脂肪酸エステル80
g、賦形材料(乳糖5g、ヒドロキシプロピルセルロー
ス55g、デキストリン60g)、黄色色素10g、酸
化剤80gを均一になるようによく混合した後二本のロ
ールを設けた圧延できる造粒機のホッパー内に投入し、
ロール圧1500kg/cm2 で圧延し、連続したシー
ト状になったものを得た。これを製粒機部分で破砕製粒
した後、振動フルイで2000μm〜710μmの粒度の
ものを取出し、製品とする。710μmのふるいを通過
したものは、再びホッパー内に戻し、造粒を繰り返す。
2000μmのふるいの上に残留したものは、製粒機部
分に戻して製粒した後、振動フルイで2000μm〜7
10μmの粒度のものを取出し、製品とする。
【0019】(実施例2)実施例1と主成分及び使用装
置を変更して焼香を製造した。香成分材料(沈香末7
部、白壇末2部、丁子末0.5部、竜脳0.3部、鬱金
香末0.2部)140g、無機質材料(水酸化アルミニ
ウム280g、粉末木炭150g、珪酸アルミニウム1
20g、軽質無水珪酸20g)、賦形材料(デキストリ
ン60g、ヒドロキシプロピルセルロース60g)を混
合した後、低融点材料としてポリエチレングリコール4
000を100g、色素として黄色色素10g、および
酸化剤80gを溶かした液を均等に噴霧着色して得た着
色乾燥混合物を、二本のロールを設けた圧延できる造粒
機のホッパー内に投入し、ロール圧1500kg/cm
2 で圧延し、連続したシート状になったものを得た。こ
れを製粒機部分で破砕製粒した後、振動フルイで200
0μm〜710μmの粒度のものを取出し、製品とする。
710μmのふるいを通過したものは、再びホッパー内
に戻し、造粒を繰り返す。2000μmのふるいの上に
残留したものは、製粒機部分に戻して製粒した後、振動
フルイで2000μm〜710μmの粒度のものを取出
し、製品とする。
【0020】(実施例3)香成分材料(沈香末)90
g、無機質材料(珪酸アルミニウム150g、粉末木炭
150g、水酸化アルミニウム250g、軽質無水珪酸
20g)、賦形材料(デキストリン105g、乳糖5
g、ヒドロキシプロピルセルロース80g)、低融点物
質としてポリエチレングリコール4000を50g、黄
色色素10g、青色色素10g、赤色色素5g、酸化剤
80gをボールミル型混合機を用いて均一になるように
よく混合した後、二本のロールを設けた圧延できる造粒
機のホッパー内に投入し、ロール温度60℃、ロール圧1
500kg/cm2 で圧延し、連続したシート状になっ
たものを得た。これを製粒機部分で破砕製粒した後、振
動フルイで2000μm〜710μmの粒度のものを取出
し、製品とする。710μmのふるいを通過したもの
は、再びホッパー内に戻し、造粒を繰り返す。2000
μmのふるいの上に残留したものは、製粒機部分に戻
し、製粒した後、振動フルイで2000μm〜710μm
の粒度のものを取出し、製品とする。
【0021】(実施例4)香成分材料(白壇油7部、丁
子油3部)40g、無機材料(水酸化アルミニウム25
0g、珪酸アルミニウム150g、粉末木炭150g、
軽質無水珪酸20g)、賦形材料(デキストリン105
g、乳糖5g、ヒドロキシプロピルセルロース80
g)、低融点材料として蔗糖脂肪酸エステル100g、
黄色色素10g、青色色素10g、酸化剤80gをボー
ルミル型混合機を用いて均一になるように良く混合した
後、二本のロールを設けた圧延できる造粒機のホッパー
内に投入し、ロール温度60℃、ロール圧1500kg
/cm2 で圧延し、連続したシート状になったものを得
た。これを製粒機部分で破砕製粒した後、振動フルイで
2000μm〜710μmの粒度のものを取出し、製品と
する。710μmのふるいを通過したものは、再びホッ
パー内に戻し、造粒を繰り返す。2000μmのふるい
の上に残留したものは、製粒機部分に戻し、製粒した
後、振動フルイで2000μm〜710μmの粒度のもの
を取出し、製品とする。
【0022】(実施例5)香成分材料(竜脳末7部、鬱
金香末3部)50g、無機質材料(水酸化アルミニウム
250g、珪酸アルミニウム150g、粉末木炭150
g、軽質無水珪酸20g)、賦形材料(ヒドロキシプロ
ピルセルロース80g、デキストリン90g、乳糖5
g)、低融点材料として蔗糖脂肪酸エステル100g、
黄色色素20g、酸化剤80gをボールミル型混合機を
用いて均一になるようによく混合した後、二本のロール
を設けた圧延できる造粒機のホッパー内に投入し、ロー
ル圧1500kg/cm2 で圧延し、連続したシート状
になったものを得た。これを製粒機部分で破砕製粒した
後、振動フルイで2000μm〜710μmの粒度のもの
を取出し、製品とする。710μmのふるいを通過した
ものは、再びホッパー内に戻し、造粒を繰り返す。20
00μmのふるいの上に残留したものは、製粒機部分に
戻し、製粒した後、振動フルイで2000μm〜710
μmの粒度のものを取出し、製品とする。
【0023】実施例1、2では漢薬香料の成分が異なる
ものの造粒物は厚さが0.5〜2mmで外観において天然物で
ある漢薬香料を細かく刻んだ細片と類似した焼香組成物
が得られ、焚香中の香りは漢薬香料を細かく刻んだ細片
を焚いたものと殆ど差異を認めないばかりか、燃焼によ
って炭化する有機物の量が35%以下に抑えられているた
め、発生する煙の量は従来から汎用されている焼香に比
べ極めて少ない優れた焼香組成物が得られた。
【0024】実施例3、4、5では各種香成分材料の成
分、使用量及び着色の異なる焼香組成物三種類を作り、
実施例3、4、5を各々1:1:1の割合で混合したも
のを焼香として用いるとき、色彩の異なった外観におい
て天然物である漢薬香料を細かく刻んだ細片が混合され
た従来の焼香に類似した焼香組成物が得られ、焚香中の
香りは漢薬香料を細かく刻んだ細片を焚いたものと殆ど
差異を認めないばかりか、燃焼によって炭化する有機物
の量が35%以下に抑えられているため、発生する煙の
量は従来から汎用されている焼香に比べ極めて少ない優
れた焼香組成物が得られた。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、香成分材料、賦形材
料、無機質材料、低融点材料、その他に色素及び酸化剤
を均一になるように混合機を用いてよく混合した混合
物、或いは香成分材料、賦形材料、無機質材料、低融点
材料の混合物に、低融点物質、色素及び酸化剤を均一に
噴霧し着色した混合物を、二本のロールを設けた圧延で
きる造粒機で造粒し、破砕、製粒して得た焼香は、乾燥
工程を必要とせず、焚き香時に煙の発生が非常に少な
い、且つ、焚き香後において残る灰が原形のままで堆積
することなく、自然に崩れて平らになってゆく焼香組成
物を製造することができた。更に710μmのふるいを
通過した細かいものは、再びホッパー内に戻し、造粒を
繰り返す。2000μmのふるいに残留したものは、製
粒機部分に送り、破砕、製粒した後所定の粒度のものを
取出し製品とする連続操作が可能な装置を組んでこれに
よる製造を可能とするものである。斯様に、密閉された
経路内で連続して製造を繰り返すため、作業環境を汚す
ことなく短時間で収率よく製品を得ることができる。本
発明によれば、前記実施例以外にも香成分材料及び色彩
を変えた焼香組成物を各種製造し提供することが可能と
なったので、本来仏の徳を賛嘆したり、死者の霊を弔う
際に焚かれる焚き香を、これらの儀式に用いる用途以外
の場でも消費者自身の趣向に合わせて配合し香りを楽し
むことができる、煙の少ない焼香を提供することが可能
と成った。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年4月8日(1999.4.8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、煙の発生
を抑え、燃焼後、自然に崩れて灰となる焼香組成物を提
供するために鋭意研究の結果、無機質材料と低融点材料
を併用することにより上記目的が達成できることを見出
した。更に、低点材料を使用することによりロールに
よる加圧時に発生する熱によって溶融が起こり、材料間
の結びつきを良くすると共に各種材料を均一に混ざった
状態にすることができるため、混練工程を必要としない
製造方法を提供することができる。即ち、本発明は、下
記の焼香組成物及びその製造方法により達成された。 (1)少なくとも香成分材料、無機質材料、賦形材料及
び低融点材料を含有することを特徴とする少煙焼香組成
物。 (2)香成分材料が漢薬香料であることを特徴とする請
求項1に記載の少煙焼香組成物。 (3)無機質材料として、木炭又は活性炭を少なくとも
15重量パーセント含んで成ることを特徴とする(1)
又は(2)に記載の少煙焼香組成物。 (4)低融点材料の含有量が少なくとも5重量パーセン
トであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに
記載の少煙焼香組成物。 (5)低融点材料の融点が40〜150℃の範囲にある
ことを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の少
煙焼香組成物。 (6)賦形材料として、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、アルファーデンプン
の少なくとも一つが含まれていることを特徴とする請
(1)〜(5)のいずれかに記載の少煙焼香組成物。 (7)少なくとも香成分材料、無機質材料、賦形材料及
び低融点材料を混合し、混練せずに乾燥状態で、ロール
による成形を行った後、これを破砕することを特徴とす
る少煙焼香組成物の製造方法。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも香成分材料、無機質材料、賦
    形材料及び低融点材料を含有することを特徴とする少煙
    焼香組成物。
  2. 【請求項2】 香成分材料が漢薬香料であることを特徴
    とする請求項1に記載の少煙焼香組成物。
  3. 【請求項3】 無機質材料として、木炭又は活性炭を少
    なくとも15重量パーセント含んで成ることを特徴とす
    る請求項1又は請求項2に記載の少煙焼香組成物。
  4. 【請求項4】 低融点材料の含有量が少なくとも5重量
    パーセントであることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載の少煙焼香組成物。
  5. 【請求項5】 低融点材料の融点が40〜150℃の範
    囲にあることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
    載の少煙焼香組成物。
  6. 【請求項6】 賦形材料として、ヒドロキシプロピルセ
    ルロース、カルボキシメチルセルロース、アルファーデ
    ンプンの少なくとも一つが含まれていることを特徴とす
    る請求項1〜5のいずれかに記載の少煙焼香組成物。
  7. 【請求項7】 少なくとも香成分材料、無機質材料、賦
    形材料及び低融点材料を混合し、混練せずに乾燥状態
    で、ロールによる成形を行った後、これを破砕すること
    を特徴とする少煙焼香組成物の製造方法。
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