JP2559671B2 - 焼香組成物 - Google Patents
焼香組成物Info
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Description
ので、焼香を焚く時に生ずる煙を排除し極めて煙の発生
量の少ない焼香であって、外観が従来の香木製の焼香と
ほぼ同じで且つ立ち消えしない焼香を提供することを目
的とする。
えたり、死者を弔うための焚香であり、焼香に用いられ
る材料は、香木や香料を細かく刻んで混ぜ合わせたもの
を用いる。香木や香料により五種香、七種香、十種香等
があり沈香、白檀、丁字、鬱金香、竜脳の五種の組合せ
を基本としている。有機物を蒸し焼き状にするため従来
の香木を細かく刻んで混ぜ合わせた焼香では大量の煙が
発生した。そこで、煙の発生を少なくするため、木炭等
の燃焼材に無機塩類等の燃焼調整材、及び着色料や糊料
を混合して水で練って餅状にし、押出機により紐状に成
型しついで細かく細断し粒状化して焼香を製造する方法
が改良技術として提案されている。
の焼香を焚くとき、香木からの香りと共に大量に発生す
る煙によりむせたり、せき込んだりするなど環境の面で
問題があった。特に、老人や子供にとって影響が大きか
った。更に、都会に於いての最近の葬儀は、密閉性の良
い室内で催されることが多く、煙の影響は単に環境面だ
けでなく、葬儀場の安全対策の上でも問題があった。最
近の火災に対する安全システムの中で火災の熱と共に煙
に対する感知器が室内に設置されて安全対策が向上して
いるにも関わらず、葬儀の際に焼香の煙での煙感知器の
誤動作を防ぐために葬儀中は感知器の電源を切っておか
なければならないこともしばしばである。また、原料が
天然資源であり入手に関しては価格面での変動の影響も
受け易い。こうした背景の中で、煙の発生の少ない焼香
組成物の開発が望まれていた。そこで、近年になって木
炭の粉を原料にした焼香が提案されて製造されている
が、木炭はまっ黒であるために自由に着色することがで
きず、出来上がった製品は従来の伝統的な香木製のもの
と色彩において著しく異なり、また外観形状も香木を刻
んだものと大きく異なっていた。
練る改良技術により製造された焼香は煙の発生は少ない
が、線香そのものを細断したと同じであって、その形状
はネズミの糞にそっくりであるために伝統的な香木の焼
香と外観が異なり、見栄えが非常に悪かった。また、こ
の改良技術による焼香は、練って餅状にしたものを乾燥
させただけなので、すなわち香取線香に火を付けるのと
同様に極めて火付きが悪く、実際に使用する際に火種で
ある香炭の上に振りかけても、直接香炭の上に載った焼
香以外に火が移っていかず、立ち消えを起こしていた。
焼香を製造しようとすれば木炭が良いが、色がまっ黒で
香木のような色彩をつけることができないという欠点が
ある。また、煙の発生が少なく色彩を自由につけようと
すれば、燃焼材や燃焼調整材等を水で練って、押出機で
紐状にしてから粒子状に細断すればよいが、火付きが悪
く火種である香炭に振りかけても直接香炭の上に載った
焼香以外は燃焼せず、立ち消えするという欠点がある。
本発明は、以上の二種類の焼香の長所を有し、しかもそ
の二種類の焼香が有している欠点を除去した焼香を提供
するものである。
題を解決するために、種々の検討を加えた結果完成した
もので燃焼材、着色料及び糊料より成る混練物を多孔質
の不定形粒子に形成することにより、極めて煙の発生が
少なく、外観が香木の焼香とほぼ同じ焼香組成物が容易
に得られることを見いだし本発明を完成させるに至っ
た。
燃焼の時、特に大量に発生する。従来の焼香のような香
木を細かく刻んだ物を蒸し焼き状態にして香りを蒸散さ
せようとする状態では特に多量に煙が発生することにな
る。即ち、煙の発生を少なくしようとするなら煙の発生
源となる繊維素やその他の有機成分を化学的に変化させ
る以外に煙の発生を抑えることは出来ないと考え動植物
を炭化せしめた炭化物を燃焼材とする組成物を着想し
た。しかしながら、炭化物だけでは、焼香の原料である
香木の細かく刻んだ物とは色、形状、質感、手触り、香
り等を再現することが出来ないためそれぞれ次のような
手段により従来の香木タイプの焼香と外観上変わらずに
しかも煙の発生がきわめて少ない焼香を完成させた。ま
た炭化物の黒い粉末に色素や染料などの着色剤を加えて
も地がまっ黒であるために着色することは非常に困難で
ある。そこで調整材として用いられる無機塩類や金属酸
化物に着色料を適宜添加して着色粉末をつくり、これを
炭化物と適当な割合で混合することにより香木の色合い
を再現することが可能となった。形状と手触りについて
は、動植物の炭化物などの燃焼主材と燃焼調整材と色材
とよりなる着色剤との混合物を多孔質の不定形粒子に形
成する。
物を多孔質の不定形粒子に形成することによって、香木
の焼香と外観が同じで、焼香の火付きを良くして火種で
ある香炭の上に振りかけたときに連続的に燃焼していく
焼香を提供することを目的とする。
る。本発明で用いられる燃焼主材としては動植物の炭化
物や結晶セルロ−スが用いられるが炭化物としては一般
的に植物の炭化物が使用される。燃焼調整材としては白
色系の金属化合物が用いられ、具体的には酸化チタン、
酸化アルミニウムなどの金属酸化物や水酸化アルミニウ
ム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム又は炭酸カ
ルシウムなどの無機塩類が用いられる。糊剤としてはカ
ラギ−ナンやカルボメトキシセルロ−スなどのいわゆる
ゲル剤が用いられる。多孔質の不定形粒子に形成する方
法としての凍結乾燥は、−20℃〜−30℃にて高真空
下にて水分を気化させて乾燥する。また、水分含有量と
燃焼材の配合比により、焼香組成物の嵩比重を自由に設
定することができるので、香木の焼香に近質感にしてつ
まみ上げたときの違和感をなくすことができる。凍結乾
燥後、プレ−ト状の組成物をグラニュレ−タ−タイプの
解砕機にて不定形粒子に解砕する。解砕機には種々のタ
イプの機械があるが、本発明の組成物の解砕にはグラニ
ュレ−タ−タイプの解砕機が高収率で解砕できる。解砕
後、篩などを用いて一定粒度の大きさにそろえることに
より焼香らしい形状となる。 製造方法例 1 炭粉末250g、酸化チタン290g、CMC30g、
黄金染料30gを混練機にて混合しその中へ水400g
を添加して充分に混練する。混練した生地を凍結乾燥し
て後、解砕機にて解砕して得られる不定形粒子を篩にて
1.0〜2.5mmに揃える。 製造方法例 2〜3 実施例1と同様の方法にて以下の処方にて調製する。 原 料 名 実施例1(g) 実施例2(g) 実施例3(g) 炭粉末 250 170 110 酸化チタン 290 270 260 CMC 30 40 50 水 400 500 650 黄色色素 30 橙色色素 20 茶色色素 30 製造方法例 4 実施例1〜5で調製した組成物を重量比で3:3:4の
割合で混合する。混合物100gに対して、香料1.0
gを賦香する。得られた混合物は煙の発生の極めて少な
い焼香組成物となる。
香炉の中に、焼香用の炭に火をつけて灰の中に設置した
香炉を2台並べて置き、各種市販焼香と本発明の焼香と
燃焼時の煙の量について比較する。背景に、黒い羅紗紙
を置いて煙の出方と量について観察する。 (比較例)焼香として香木の細かく切り刻んだ五種香、
七種香、九種香、十種香を比較品として使用する。 五種香 七種香 九種香 十種香 本発明品 煙の量 多い 多い 多い 多い 微量 煙の色 紫煙 紫煙 紫煙 紫煙 紫煙 灰の色 灰色 灰色 灰色 灰色 灰色 嵩比重 0.310 0.298 0.302 0.304 0.316
焼調整材、着色料及び糊料を混練したものを多孔質の不
定形粒子に形成したもので、天然の香木を刻んだ焼香と
外観形状がほとんど同じような焼香とすることができ
る。また、従来の燃焼材燃焼調整剤等を混練して製造し
た焼香は多孔質でないために火付きが悪く、火種である
香炭に振りかけても直接香炭の上に載った焼香以外は燃
焼せず、立ち消えを起こしていた。粒子が立ち消えを起
こさず連続して燃焼する代表的なものは木炭の粒子であ
る。すなわち、粒子状の焼香が立ち消えを起こさないた
めには焼香が木炭のように多孔質であればよい。本発明
は多孔質であるから、同じ多孔質である木炭と同様の性
質を発揮することは勿論である。
Claims (1)
- 【請求項1】少なくとも燃焼材、燃焼調整材、着色料及
び糊料を含む混練物から成り、この混練物が多孔質の不
定形粒子に形成された焼香組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6194641A JP2559671B2 (ja) | 1994-07-28 | 1994-07-28 | 焼香組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6194641A JP2559671B2 (ja) | 1994-07-28 | 1994-07-28 | 焼香組成物 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4287121A Division JP2559657B2 (ja) | 1992-10-02 | 1992-10-02 | 焼香組成物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0769857A JPH0769857A (ja) | 1995-03-14 |
JP2559671B2 true JP2559671B2 (ja) | 1996-12-04 |
Family
ID=16327899
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6194641A Expired - Fee Related JP2559671B2 (ja) | 1994-07-28 | 1994-07-28 | 焼香組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2559671B2 (ja) |
-
1994
- 1994-07-28 JP JP6194641A patent/JP2559671B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0769857A (ja) | 1995-03-14 |
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