JP2000253783A - 両軸受リールのバックラッシュ防止装置 - Google Patents

両軸受リールのバックラッシュ防止装置

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JP2000253783A
JP2000253783A JP11061587A JP6158799A JP2000253783A JP 2000253783 A JP2000253783 A JP 2000253783A JP 11061587 A JP11061587 A JP 11061587A JP 6158799 A JP6158799 A JP 6158799A JP 2000253783 A JP2000253783 A JP 2000253783A
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spool
weight
conductive ring
braking
magnet
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JP11061587A
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Hideo Noda
英夫 野田
Toshihiko Hogaki
敏彦 穂垣
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Ryobi Ltd
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Ryobi Ltd
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Publication date
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    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01KANIMAL HUSBANDRY; AVICULTURE; APICULTURE; PISCICULTURE; FISHING; REARING OR BREEDING ANIMALS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NEW BREEDS OF ANIMALS
    • A01K89/00Reels
    • A01K89/015Reels with a rotary drum, i.e. with a rotating spool
    • A01K89/0155Antibacklash devices
    • A01K89/01555Antibacklash devices using magnets
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01KANIMAL HUSBANDRY; AVICULTURE; APICULTURE; PISCICULTURE; FISHING; REARING OR BREEDING ANIMALS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NEW BREEDS OF ANIMALS
    • A01K89/00Reels
    • A01K89/02Brake devices for reels
    • A01K89/033Brake devices for reels with a rotary drum, i.e. for reels with a rotating spool

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  • Environmental Sciences (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 両軸受リールのスプールに低速回転時に遠心
力による制動力が掛からないようにする。 【解決手段】 ハンドル6によって回されるスプール4
と、スプール4に設けられた導電環体16と、導電環体
16を挟むように対向配置された一対の磁石17,18
と、スプール4の回転に伴う遠心力によりスプール4の
径方向に移動しうるように設けられた錘25と、遠心力
により移動する錘25が接触しうるリール本体1に設け
られた環状の制動板26とを備えた両軸受リールのバッ
クラッシュ防止装置において、錘25とスプール4との
間に、スプール4が所定の回転数に到達するまで錘25
の制動板26への接触を規制する抵抗手段28を設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁力及び遠心力を
利用した両軸受リールのバックラッシュ防止装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】両軸受リールに用いられる磁石を利用し
たバックラッシュ防止装置は、リール側板間に回転自在
に支持したスプールにその軸方向に突出するように固着
された導電環体と、該導電環体を挟むように配置された
一対の磁石とを具備し、一対の磁石のうちの一方の磁石
を他方の磁石又は導電環体に対して軸方向や径方向に移
動させ又は周方向に回動させることによって導電環体に
作用する磁束密度を調整し、これによりスプールヘの制
動力を加減するようになっている。
【0003】この磁石を利用したバックラッシュ防止装
置は、スプールの回転に対して常時磁気制動力を負荷
し、スプール又は導電環体の回転速度に比例して制動力
を掛けることができるためビギナーには重宝がられる。
【0004】しかし、このバックラッシュ防止装置は、
スプールの高速回転時に確実に制動力を負荷することが
できるように磁気制動力を調整した場合は投擲初期及び
投擲後半時にも大きな制動力がかかるので、軽量なルア
ーや空気抵抗の大きいルアーを投擲する時には、初速の
アップ及び後半の飛距離の伸びを阻害することとなる。
そのため、サミング等に習熟したベテランには、釣糸の
飛距離を伸ばすことができないとして敬遠される。
【0005】そこで、実公昭62−35329号公報の
バックラッシュ防止装置は、磁石を利用したバックラッ
シュ防止装置と共に遠心力を利用した遠心ブレーキ式バ
ックラッシュ防止装置を設け、スプールの高回転時にお
ける過回転を遠心ブレーキにより制動しようとしてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記実公昭6
2−35329号公報の遠心力を利用したバックラッシ
ュ防止装置は、スプールの径方向に設けたガイドピンに
錘を摺動可能に取り付け、ガイドピンの先端の回りを環
状の制動板で囲んだものであるに過ぎないので、スプー
ルの低速回転時に於いても下方を向いたガイドピン上の
錘がその自重によって順次制動板に当接しスプールに制
動力を加えることになる。即ち、スプールの低速回転時
においても磁石を利用したバックラッシュ防止装置と遠
心力を利用したバックラッシュ防止装置の双方の制動力
がスプールに負荷されるのである。このため、前述の磁
石を利用したバックラッシュ防止装置と同様に投擲初期
及び投擲後半時にも制動力がかかって初速のアップ及び
後半の飛距離の伸びが阻害されることになる。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1に係る発明は、ハンドル(6)によって回
される、リール本体(1)の側板(2,3)間に回転可
能に支承されたスプール(4)と、該スプール(4)に
設けられた非磁性材からなる導電環体(16)と、該導
電環体(16)を挟むように対向配置された一対の磁石
(17,18)と、上記スプール(4)の回転に伴う遠
心力により上記スプール(4)の径方向に移動しうるよ
うに設けられた錘(25)と、遠心力により移動する上
記錘(25)が接触しうる上記リール本体(1)に設け
られた環状の制動板(26)とを備えた両軸受リールの
バックラッシュ防止装置において、上記錘(25)と上
記スプール(4)との間に、上記スプール(4)が所定
の回転数に到達するまで上記錘(25)の上記制動板
(26)への接触を規制する抵抗手段(28,34)が
設けられた両軸受リールのバックラッシュ防止装置を採
用する。
【0008】また、請求項2に係る発明は、上記導電環
体(16)が上記スプール(4)に回転可能に支承さ
れ、上記導電環体(16)と上記スプール(4)との間
に、上記スプール(4)に対する上記導電環体(16)
の回転を制動する制動調整手段(30,32等)が設け
られた請求項1に記載の両軸受リールのバックラッシュ
防止装置を採用する。
【0009】また、請求項3に係る発明は、上記一対の
磁石(17,18)のうち一方の磁石(17又は18)
を他方の磁石(18又は17)又は上記導電環体(1
6)に対し移動させることによって上記導電環体(1
6)に作用する磁束密度を調整する調整手段(23等)
が設けられた請求項1又は請求項2の何れかに記載の両
軸受リールのバックラッシュ防止装置を採用する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0011】<実施の形態1>図1に示すように、この
両軸受リールは、リール本体1の側板2,3間に回転可
能に支承されたスプール4を有する。スプール4と一体
化されたスプール軸4aの両端は夫々ベアリング5,6
を介してリール本体1に支持されている。
【0012】リール本体1の片側にはスプール4を回転
させるためのハンドル6が取り付けられている。ハンド
ル軸6aは片方の側板3にスプール軸4aと平行に支持
され、その中間部にはドラッグ装置7を介してマスター
歯車8が取り付けられている。このマスター歯車8は、
スプール軸4aにスライド可能に被せられるスライド筒
9の一端に形成されたピニオン9aと噛み合っている。
スライド筒9の他端とスプール4の一端との対向部には
凹凸部よりなるクラッチ爪10が形成されている。図1
中スライド筒9がスプール軸4a上を右方にスライドす
るとクラッチ爪10が離反してハンドル6とスプール4
との連動が断たれ(クラッチオフ)、スプール4はフリ
ー回転が可能になる。逆に、スライド筒9がスプール軸
4a上を左方にスライドするとクラッチ爪10が係合し
てハンドル6とスプール4とが連動し(クラッチオ
ン)、ハンドル6を回すとスプール4が回転して釣糸の
巻き取りが可能になる。
【0013】スライド筒9のスライドは、スライド筒9
に嵌め込まれたシフター11をクラッチレバー12で操
作することによりなされる。クラッチレバー12はリー
ル本体1にスプール4と平行に掛け渡されたレバー軸1
2aに取り付けられている。一方、シフター11に対向
するクラッチカム13が、スライド筒9を囲むようにリ
ール本体1に回転可能に取り付けられている。このクラ
ッチカム13と上記レバー軸12aとが、各種リンク1
4及びデッドポイントバネ15を介して連結されてい
る。クラッチレバー12がクラッチオフ側に操作される
と、クラッチカム13がシフター11を図1中右方に押
し退けるので、スライド筒9も同様に右方にスライド
し、クラッチ爪10が離反してクラッチオフとなる。ま
た、同時にデッドポイントバネ15が反転し、このクラ
ッチオフ状態を維持する。このクラッチオフ状態は次に
ハンドル6が操作されるまでデッドポイントバネ15の
付勢力により保持される。
【0014】なお、図示しないが、クラッチオフ状態で
ハンドル6を回すとクラッチ爪10をクラッチオン状態
に自動的に復帰させる復帰機構がリール本体1内に設け
られている。
【0015】図2〜図4に示すように、上記構成の両軸
受リールは、磁石式制動部と遠心力式制動部とで構成さ
れるバックラッシュ防止装置をリール本体1内に有す
る。
【0016】磁石式制動部は、スプール4に設けられた
アルミニウム、銅等の非磁性材からなる導電環体16
と、該導電環体16を挟むように対向配置された一対の
磁石17,18とを具備する。
【0017】導電環体16は、スプール軸4a上のクラ
ッチ爪10とは反対側にボス部16a及び円盤部16b
を介し固定されている。導電環体16は円盤部16bの
周縁から円筒状に突出している。これにより、導電環体
16はスプール4と一体で回転可能である。
【0018】一対の磁石l7,18は導電環体16との
間に小さい間隙が出来るように支持枠20上に配置され
ている。一対の磁石17,18中一方の磁石18は所望
の極数の磁石片(図示せず)が導電環体16の外周面に
対向するように環状に配置されてなるもので、環状の継
鉄22を介し支持枠20上に固定されている。他方の磁
石17は所望の極数の磁石片(図示せず)が導電環体1
6の内周面に対向するように環状に配置されてなるもの
で、支持枠20上に回動可能に取り付けられた環状の継
鉄21に支持されている。スプール4が導電環体16を
伴って回転すると、その回転数に比例して導電環体16
に渦電流が発生し、導電環体16はスプール4に制動力
を加えてその過回転を防止することとなる。
【0019】支持枠20は、リール本体1に対して着脱
可能に取り付けられた側板2内に固定されている。側板
2をリール本体1から取り外すと、一対の磁石17,1
8は導電環体16から離反する。また、支持枠20の中
心部にはスプール軸4aを支持する一方のベアリング5
が固定され、スプール軸4aはこのベアリング5に対し
て着脱自在である。したがって、側板2はスプール軸4
aからも離脱可能である。
【0020】この磁石式制動部には、一方の磁石17を
他方の磁石18に対し移動させることによって導電環体
16に作用する磁束密度を調整する調整手段が設けられ
ている。すなわち、上記支持枠20上で回動可能な継鉄
21は側板2外から回動操作可能であり、この継鉄21
を回すためのノブ23が側板2に取りつけられている。
ノブ軸23aはスプール軸4aと平行に側板2をその内
方へと貫通し、その先端には小歯車24が固定され、該
小歯車24が継鉄21に一体的に形成された大歯車21
aに噛み合っている。これにより、ノブ23を回すと回
動体としての継鉄21がいずれかの向きに回動し、該継
鉄21上の他方の磁石17が一方の磁石18に対して位
置を変更する。従って、両磁石17,18間の磁束密度
が増減すると共に導電環体16に発生する渦電流も増減
し、スプール4に掛かる制動力の大きさが調節されるこ
ととなる。
【0021】また、遠心力式制動部は、スプール4の回
転に伴う遠心力によりスプール4の径方向に移動しうる
ように設けられた錘25と、スプール4の径方向に移動
する錘25が当接しうるようにリール本体1に取り付け
られた環状の制動板26とを具備する。
【0022】錘25は棒状に形成され、スプール4に設
けられたガイド手段すなわちスプール4と一体で回転し
うる導電環体16の円盤部16b上にその半径方向にス
ライド可能に嵌め込まれている。具体的には円盤部16
bに嵌め込まれた支持体19にガイド溝27が半径方向
に形成され、該ガイド溝27に錘25がスライド可能に
挿入されている。スプール4が回転するとその回転に伴
う遠心力で錘25はガイド溝27内を遠心方向にスライ
ドする。
【0023】環状の制動板26は上記側板2内の支持枠
20に固定されており、ガイド溝27内を遠心方向にス
ライドする錘25の先端が当接することで該錘25を介
しスプール4に制動力を加える。
【0024】また、錘25と上記スプール4と一体で回
転する上記支持体19との間には、スプール4が所定の
回転数に到達するまで錘25の制動板への接触を規制す
る抵抗手段が設けられている。抵抗手段は具体的には弾
性部材である圧縮コイルスプリング28であり、該圧縮
コイルスプリング28はガイド溝27内に収納された錘
25の後端の鍔25aに当接して錘25をガイド溝27
の奥の方すなわち向心方向に常時付勢する。これによ
り、スプール4が比較的少ない回転数で回転するときは
錘25は圧縮コイルスプリング28の圧縮力による抵抗
を受けて制動板26まで到達せず、スプール4が回転数
の増加により高速回転し始めると錘25に掛かる遠心力
が圧縮コイルスプリング28の圧縮力に打ち勝って錘2
5は制動板26に接触する。従って、スプール4の回転
数が所定の回転数に到達すると、スプール4に制動力が
加えられることになる。
【0025】上記構成のバックラッシュ防止装置によれ
ば、スプール4の低速回転時においては磁石式制動部に
よる制動力を低く押さえ、遠心力式制動部による制動力
はスプール4に作用しないようにし、スプール4の高速
回転時においては磁石式制動部と遠心力式制動部の双方
の制動力をスプール4に作用させることができる。この
ため、投擲初期における初速のアップ及び投擲後半時に
おける飛距離の伸びを図り、また最高速時におけるバッ
クラッシュを防止することができる。
【0026】<実施の形態2>図5及び図6に示すよう
に、この両軸受リールも磁石式制動部と遠心力式制動部
とで構成されるバックラッシュ防止装置をリール本体1
内に有する。
【0027】磁石式制動部は、スプール4に設けられた
非磁性材からなる導電環体16と、実施の形態1におけ
ると同様な一対の磁石17,18とを具備する。
【0028】導電環体16は、スプール軸4aにボス部
16a及び円盤部16bを介して取り付けられている。
また、ボス部16aはスプール4と一体のスプール軸4
a上に相対回転可能に支えられており、そのため導電環
体16はスプール軸4aに対し相対回転可能である。
【0029】この導電環体16とスプール軸4aとの間
には、スプール軸4aに対する導電環体16の回転を制
動する制動調整手段が設けられている。
【0030】制動調整手段は、スプール軸4aのベアリ
ング5の近傍に形成される雄ネジ29に螺合する調整ナ
ット30と、導電環体16のボス部16aの一端に当接
するようにスプール軸4a上に取り付けられた摩擦ワッ
シャ31と、調整ナット30と摩擦ワッシャ31との間
に介在してボス部16aの他端をスプール4の一端に押
し付ける圧縮コイルスプリング32とを具備する。側板
2を支持枠20と共にリール本体1から取り外した上
で、調整ナット30をいずれかの向きに回しスプール軸
4aの雄ネジ29上で螺進退させると、圧縮コイルスプ
リング32及び摩擦ワッシャ31を介して導電環体16
のボス部16aをスプール4の一端に押圧する力が調節
される。
【0031】この制動調整手段は具体的には次のように
操作される。
【0032】まず、側板2をリール本体1から取り外し
調整ナット30を露出させた上で、調整ナット30を一
方に回わして図5中左方向に進めると圧縮コイルスプリ
ング32の導電環体16をスプール4に押し付ける付勢
力は小さくなり、最終的に0となる。この付勢力が0に
なった時点では、導電環体16はスプール軸4aに対し
て相対的に回動自在となり、スプール4に磁石17,1
8による制動力が全くかからない状態でリールを操作す
ることができる。すなわち、制動調整手段の調整により
制動を解消すると導電環体16はスプール4に対して静
止するので遠心力による制動力のみをスプール4に掛け
ることができる。
【0033】また、調整ナット30を逆に回してスプー
ル軸4a上を図5中右方向へ進めると、圧縮コイルスプ
リング32の導電環体16に対する付勢力が高まり、こ
の付勢力が最大になると導電環体16及びスプール軸4
aは一体で回転する。従って、一対の磁石17,18に
よる導電環体16への制動力が直接スプール4に作用
し、スプール4の回転に対して強い制動力が加えられる
こととなり、付勢力が最大となった時点では、導電環体
16はスプール4対して回転不能状態となり、磁石によ
る制動力と遠心力による制動力の双方がスプール4に掛
かることになる。
【0034】また、調整ナット30を図5中スプール軸
4aの雄ネジ29上で中間位置に移動させると、導電環
体16は圧縮コイルスプリング32から最大と最小の間
の大きさの付勢力を受ける。この状態でスプール4から
釣糸が繰出されスプール4が回転すると、導電環体16
は圧縮コイルスプリング32の付勢力によりスプール軸
4aと一体となって回転しようとするが、導電環体16
は一対の磁石17,18の磁束密度により回転しないよ
うに制動力を受けており、しかも圧縮コイルスプリング
32の導電環体16に対する付勢力がそれほど強くない
ため、導電環体16とスプール軸4aとは一体回転でき
ず、導電環体16は摩擦ワッシャ31、スプール4及び
スプール軸との間で相対的に滑りを生じながらスプール
軸4a上で回転する。すなわち、調整ナット30の操作
により制動を中間に設定すると、制動環体16はスプー
ル4に対しスリップしつつ共回りするので磁石による多
少弱目の制動力と遠心力による制動力の双方をスプール
4に掛けることができる。
【0035】なお、この磁石式制動部にも、実施の形態
1におけると同様に、一方の磁石17を他方の磁石18
に対し移動させることによって導電環体16に作用する
磁束密度を調整する調整手段が設けられている。
【0036】次に、遠心力式制動部は、スプール4の回
転に伴う遠心力によりスプール4の径方向に移動しうる
ように設けられた錘25と、遠心力によりスプール4の
径方向に移動する錘25が当接しうるようにリール本体
1に設けられた環状の制動板26とを具備する。
【0037】スプール4の周縁部にはスプール軸4aに
平行に支持ピン33が複数本固定され、各支持ピン33
に錘25が回動可能に支持されている。支持ピン33は
制動板26と導電環体16との間のスペースに向かって
突出し、錘25は該スペース内に納まるように湾曲片と
して形成されている。
【0038】また、錘25とスプール4との間には、ス
プール4が所定の回転数に到達するまで錘25の制動板
26への接触を規制する抵抗手段が設けられている。抵
抗手段は具体的には弾性部材であるトーションスプリン
グ34であり、該トーションスプリング34が支持ピン
33に巻き付けられると共に両端がスプール4の周縁と
錘25とに係止されることにより、錘25はスプール軸
4aの方すなわち向心方向に常時付勢される。これによ
り、スプール4が比較的少ない回転数で回転するときは
錘25はトーションスプリング34の付勢力による抵抗
を受けて制動板26まで到達せず、スプール4が増速し
て所定の回転数に到達すると錘25に掛かる遠心力がト
ーションスプリング34の付勢力に打ち勝って錘25は
制動板26に接触する。従って、スプール4の回転数が
所定の高速回転数に到達すると、スプール4に制動力が
加えられることになる。
【0039】上記構成のバックラッシュ防止装置によれ
ば、制動調整手段の調整ナット30をいずれかの向きに
回しスプール軸4aの雄ネジ29上で螺進退させること
で圧縮コイルスプリング32及び摩擦ワッシャ31を介
して導電環体16のボス部16aをスプール4の一端に
押圧する力を調節することができる。このため、磁石式
制動部による制動力を低く押さえることができる。ま
た、スプール4の低速回転時ではトーションスプリング
34の作用により遠心力式制動部による制動力は作用し
ない。従って、スプール4の低速回転時においてはスプ
ール4に掛かる制動力を低く押さえることで、投擲初期
における初速のアップ及び投擲後半時における飛距離の
伸びを図ることができる。
【0040】また、スプールの高速回転時においては、
錘25がトーションスプリング34の付勢力に打ち勝っ
て制動板26に接触するので、遠心力式制動部による制
動力が発生し、これに磁石式制動部による制動力が加わ
る。このため、最高速時におけるバックラッシュを防止
することができる。
【0041】なお、本発明においては次のような構成を
採用することもできる。
【0042】1)上記各実施の形態における磁石式制動
部は、筒状の導電環体の内外周に配置した一対の磁石の
うち内側の磁石を外側の磁石に対して回動させて制動力
を調整するようにしたが、外側の磁石を内側の磁石に対
して回動させるようにしても良い。又、導電環体の径方
向に磁石を移動させるようにしても良い。
【0043】2)上記各実施の形態において導電環体は
有底筒状に形成したが、円盤状に形成して、その両側面
に一対の磁石を対向配置させるようにしても良い。
【0044】3)上記各実施の形態において遠心力式制
動部は磁石式制動部と共に反ハンドル側に設けたが、ハ
ンドル側に設けるようにしても良い。また、遠心力式制
動部と磁石式制動部はハンドル側と反ハンドル側に夫々
分離して設けるようにしてもよい。
【0045】4)上記各実施の形態における遠心力式制
動部は、導電環体の支持体に穿設した有底穴内に錘を摺
動可能に挿入した構造のもの、又はスプールの側面にス
プール軸と平行に支持ピンを突設し該支持ピンに錘を揺
動可能に設けた構造のものとしたが、スプールにその径
方向に突出する軸部材を設けて該軸部材に錘を摺動可能
に外装する等公知の手段に置換可能である。
【0046】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、ハンドル
によって回される、リール本体の側板間に回転可能に支
承されたスプールと、該スプールに設けられた非磁性材
からなる導電環体と、該導電環体を挟むように対向配置
された一対の磁石と、スプールの回転に伴う遠心力によ
りスプールの径方向に移動しうるように設けられた錘
と、錘よりも外側においてリール本体に設けられた環状
の制動板とを備えた両軸受リールのバックラッシュ防止
装置において、錘とスプールとの間に、スプールが所定
の回転数に到達するまで錘の制動板への接触を規制する
抵抗手段が設けられたことから、次のような効果を得る
ことができる。
【0047】 スプールの低速回転時において遠心力
による制動力のスプールへの負荷を確実に防止すること
ができるので、投擲時における初速のアップ並びに後半
の飛距離の伸びを得ることができる。
【0048】 スプールが所定回転数を越えた高速回
転をすると、回転速度に比例して増加する磁石による制
動力と回転速度の二乗で制動力が増加する遠心力による
制動力とが合わさってスプールに負荷されるので高速回
転に伴うスプールの慣性回転力を確実に抑え、慣性回転
に起因したバックラッシュの発生を確実に防止すること
ができる。
【0049】 高速回転時における慣性回転力を、磁
石による制動力のみならず速度の二乗で制動力が増加す
る遠心力による制動力によっても制動することができる
ので、高速回転時における磁石による制動力を小さく設
定することができ、従って、低速回転時における磁石に
よる制動力を可及的に小さくして投擲時における初速の
アップ並びに後半の飛距離の伸びを得ることができる。
【0050】 投擲初期及び投擲後半時のスプールへ
の制動力を小さくすることができるので、軽量なルア
ー、空気抵抗の大きいルアー等であっても遠くに確実に
投擲することができる。
【0051】 従来の魚釣用リールに対しても、錘に
対して抵抗手段を設けるのみで足りるから簡単に実施す
ることができる。
【0052】請求項2に係る発明によれば、請求項1に
係る発明において、導電環体がスプールに回転可能に支
承され、導電環体とスプールとの間に、スプールに対す
る導電環体の回転を制動する制動調整手段が設けられた
ことから、制動調整手段の調整により制動を解消すると
導電環体はスプールに対して自由回転するので遠心力に
よる制動力のみをスプールに掛けることができ、又制動
を最大に設定すると磁石による制動力と遠心力による制
動力の双方をスプールに掛けることができ、又制動を中
間に設定すると制動環体はスプールに対しスリップしつ
つ共回りするので磁石による多少弱目の制動力と遠心力
による制動力の双方をスプールに掛けることができる。
【0053】請求項3に係る発明によれば、請求項1又
は請求項2に係る発明において、一対の磁石のうち一方
の磁石を他方の磁石又は導電環体に対し移動させること
によって導電環体に作用する磁束密度を調整する調整手
段が設けられたことから、ルアーの重量、空気抵抗、風
の方向等の条件に応じて磁石による制動力の大きさを微
調整することができ、従って環境に応じた投擲を確実に
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバックラッシュ防止装置を備えた
両軸受リールの水平断面図である。
【図2】図1中要部の拡大図である。
【図3】図2中III−III線矢視断面図である。
【図4】図3中IV−IV線矢視断面図である。
【図5】本発明の他の実施の形態に係る両軸受リールの
要部の拡大図である。
【図6】図5中VI−VI線矢視図である。
【符号の説明】
1…リール本体 2,3…側板 4…スプール 6…ハンドル(6) 16…導電環体 17,18…一対の磁石 23…ノブ 25…錘 26…制動板 28…圧縮コイルスプリング 30…調整ナット 32…圧縮コイルスプリング 34…トーションスプリング

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハンドルによって回される、リール本体
    の側板間に回転可能に支承されたスプールと、該スプー
    ルに設けられた非磁性材からなる導電環体と、該導電環
    体を挟むように対向配置された一対の磁石と、上記スプ
    ールの回転に伴う遠心力により上記スプールの径方向に
    移動しうるように設けられた錘と、遠心力により移動す
    る上記錘が接触しうる上記リール本体に設けられた環状
    の制動板とを備えた両軸受リールのバックラッシュ防止
    装置において、上記錘と上記スプールとの間に、上記ス
    プールが所定の回転数に到達するまで上記錘の上記制動
    板への接触を規制する抵抗手段が設けられたことを特徴
    とする両軸受リールのバックラッシュ防止装置。
  2. 【請求項2】 上記導電環体が上記スプールに回転可能
    に支承され、上記導電環体と上記スプールとの間に、上
    記スプールに対する上記導電環体の回転を制動する制動
    調整手段が設けられたことを特徴とする請求項1に記載
    の両軸受リールのバックラッシュ防止装置。
  3. 【請求項3】 上記一対の磁石のうち一方の磁石を他方
    の磁石又は上記導電環体に対し移動させることによって
    上記導電環体に作用する磁束密度を調整する調整手段が
    設けられたことを特徴とする請求項1又は請求項2の何
    れかに記載の両軸受リールのバックラッシュ防止装置。
JP11061587A 1999-03-09 1999-03-09 両軸受リールのバックラッシュ防止装置 Pending JP2000253783A (ja)

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US20220232812A1 (en) * 2021-01-25 2022-07-28 Cary Hogan JONES Fly fishing reel with brake assembly and methods

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