JP2000252130A - コモンモードチョークコイル - Google Patents

コモンモードチョークコイル

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JP2000252130A
JP2000252130A JP11057013A JP5701399A JP2000252130A JP 2000252130 A JP2000252130 A JP 2000252130A JP 11057013 A JP11057013 A JP 11057013A JP 5701399 A JP5701399 A JP 5701399A JP 2000252130 A JP2000252130 A JP 2000252130A
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Japan
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magnetic core
columnar
saddle
common mode
choke coil
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JP11057013A
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English (en)
Inventor
Masabumi Tsukada
正文 塚田
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Taiyo Yuden Co Ltd
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Taiyo Yuden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型化に適応し、インダクタ特性に優れる鞍
型磁芯と柱状磁芯を組み合わせた新規な閉磁路構造の表
面実装タイプのコモンモードチョークコイルを提供す
る。 【構成】 コモンモードチョークコイル20は、上板部
14の四隅に4本の柱状脚部12a〜12dを下方延設
した平面視形状が略矩形の鞍型磁芯11と、前記鞍型磁
芯11の柱状脚部12a〜12dの各先端部に導電被膜
層を形成してなる直付け外部電極13a〜13dと、前
記鞍型磁芯11の柱状脚部12aと12c及び12bと
12dの間に形成された対向する2つの凹溝に嵌合して
横架された柱状磁芯17と、前記柱状磁芯17に巻回さ
れた絶縁被覆の一対の巻線18、19(ペア巻線)と、
からなり、前記巻線18、19の各端部が前記直付け外
部電極13a〜13dに周面にて各々熱圧着で導電接続
されている閉磁路構造の表面実装タイプのコモンモード
チョークコイルである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面実装タイプの
コモンモードチョークコイルに関し、詳細には、巻線形
で磁芯直付けの外部電極を備える閉磁路構造のコモンモ
ードチョークコイルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、チップマウンタ(チップ装着
機)を用いたプリント基板への高密度表面実装を実現す
るために、抵抗素子、コンデンサ、インダクタ等の電子
部品の小型化、チップ化が進展している。この点、DC
ラインのノイズ対策、電源2次側ラインや信号ラインの
不要輻射対策等に用いられる巻線形のコモンモードチョ
ークコイルの表面実装タイプとしては、コイルボビンに
巻線を巻回してコイルボビンから水平方向に突出させた
金属リード端子に巻線端部を半田接続し、適宜磁芯を嵌
装した開磁路構造のチョークコイル本体をチップ状(一
般には円柱ないし直方体形状)となるように樹脂モール
ドしたものがある(図示略)。
【0003】また、特開平8−186028号公報に記
載の「ギャップ付き巻線チップインダクタ」の実施例に
示されるように、磁芯に直付けの外部電極を備えた閉磁
路構造に近いコモンモードチョークコイルがある。即
ち、図9の(A)斜視図、(B)側面図、(C)正面図
に示されるように、コモンモードチョークコイル10
は、円柱状の巻軸部2の両端に断面が十字形の鍔部3、
3を一体に設けた開磁路型磁芯1の該十字形の前記両端
の鍔部3、3の下方を向いた凸部の1つ4、4に2対の
外部電極5a、5b、5c、5dを対置して銀ペースト
を塗布、焼き付けによって直接に形成し、前記開磁路型
磁芯1の巻軸部2に2本の巻線6、7を施し、該巻線の
端末を前記2対の外部電極5a、5b、5c、5dに各
々半田付けあるいはスポット溶接等により電気的に接続
し、さらに前記開磁路型磁芯1の上方にI型磁芯9をギ
ャップ形成用媒体8を介して接続した構造となってい
る。
【0004】上記に使用されている磁芯は高抵抗率のフ
ェライトコアであって、外部電極5a〜5dの直付けを
可能としている訳である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の樹脂モールドした巻線形のコモンモードチョークコ
イルは開磁路構造なので、小型化すると十分なインダク
タ特性(インピーダンスー周波数特性)が得られないと
いう特性上の問題点がでてくる。
【0006】また、前記コモンモードチョークコイル1
0は樹脂モールドしないので小型化が実現可能である
が、十字形の鍔部3、3を形成する点で高い加工精度と
手間が要求され、外部電極5a〜5dを前記鍔部3、3
の下方の凸部4に(同一凸面に)離間して各々2つ形成
しなければならない点で外部電極形成工程に精度が要求
される。
【0007】また、前記ギャップ形成用媒体8はテープ
材及び液状の接着剤のいずれか、またはその組み合わせ
たものが想定されているので、閉磁路と言うにはギャッ
プが大きく漏洩磁束が大きいという問題点がある。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、構造が簡単で組み立てが容易であり、且つ小型
化に適応するインダクタ特性の良好な閉磁路構造の表面
実装タイプのコモンモードチョークコイルを提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、 (1)四隅に柱状脚部を下方延設した平面視形状が略矩
形の鞍型磁芯と、前記鞍型磁芯の柱状脚部の各先端部に
導電被膜層を形成してなる直付け外部電極と、前記鞍型
磁芯の柱状脚部の間に形成された対向する2つの凹溝に
嵌合して横架された柱状磁芯と、前記柱状磁芯に巻回さ
れた絶縁被覆の一対の巻線と、からなり、前記一対の巻
線の各端部が前記直付け外部電極に周面にて各々熱圧着
で導電接続されていることを特徴とするコモンモードチ
ョークコイルを提供することにより上記目的を達成す
る。
【0010】(2)また、前記鞍型磁芯の柱状脚部が略
四角柱であり、前記柱状磁芯が略正方形断面の四角柱形
状であることを特徴とする上記(1)記載のコモンモー
ドチョークコイルを提供することにより、上記目的を達
成する。
【0011】(3)また、前記柱状磁芯に巻回された一
対の巻線がペア巻線であり、その最下部が前記鞍型磁芯
の柱状脚部に形成された直付け外部電極の底面よりも上
方にあることを特徴とする上記(1)または(2)に記
載のコモンモードチョークコイルを提供することによ
り、上記目的を達成する。
【0012】(4)さらに、前記鞍型磁芯の対向する2
つの凹溝と前記柱状磁芯との嵌合構造において、前記鞍
型磁芯及び/または前記柱状磁芯に柱状磁芯の軸方向の
位置決め手段が設けられていることを特徴とする上記
(1)または(2)または(3)に記載のコモンモード
チョークコイルを提供することにより、上記目的を達成
する。
【0013】ここに、上記鞍型磁芯とは、横置きにした
柱状磁芯に対して上方から跨がるように覆い被る形状の
ものを指称し、本発明では平面視形状が略矩形の上板部
の下面の四隅からはみ出ないようにして下方に略垂直に
下方延設された4本の柱状脚部を有する磁芯である(後
述の図3〜図8を参照)。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に係るコモンモードチョー
クコイルの実施の形態を図面に基いて説明する。
【0015】図1は本発明に係る基本的なコモンモード
チョークコイルの斜め上方から見た斜視図であり、図2
は上記コモンモードチョークコイルの裏返し状態での斜
め上方から見た斜視図である。
【0016】また、図3〜図5は本発明に係るコモンモ
ードチョークコイルにおいて使用する鞍型磁芯と柱状磁
芯の裏返し状態での斜め上方から見た3つの形状例(第
二〜第四形状例)をそれぞれ示す斜視図である。
【0017】さらに、図6〜図8は鞍型磁芯に対する柱
状磁芯の軸方向の位置決め手段が設けられている鞍型磁
芯と柱状磁芯の3つの形状例(第五〜第七形状例)をそ
れぞれ示す斜視図である。
【0018】図1または図2において、コモンモードチ
ョークコイル20は、上板部14の四隅に柱状脚部12
a、12b、12c、12dを略垂直に下方延設した平
面視形状が矩形の鞍型磁芯11と、前記鞍型磁芯11の
前記柱状脚部12a、12b、12c、12dの各先端
部に導電被膜層を形成してなる直付け外部電極13a、
13b、13c、13dと、前記鞍型磁芯11の柱状脚
部12aと12cの間、及び12bと12dの間に形成
された対向する2つの凹溝15、16に嵌合して横架さ
れた柱状磁芯17と、前記柱状磁芯17に巻回された絶
縁被覆の一対の巻線18、19と、からなり、前記一対
の巻線18、19の各端部が前記直付け外部電極13
a、13b、13c、13dに周面にて各々熱圧着で導
電接続されている構造である。なお、前記巻線18、1
9は直径が0.05〜0.2mm程度の絶縁被覆導線で
あり、その各両端は図2に示されるように柱状脚部12
a〜12dの直付け外部電極13a〜13dの周面に導
出されて熱圧着(溶接、超音波振動)により導電接続さ
れている。
【0019】而して、上記コモンモードチョークコイル
20は、巻線18、19の巻回された柱状磁芯17がそ
の両端部の側面3面が鞍型磁芯11の凹溝15、16の
底部で広く当接する構造なので閉磁路構造となってお
り、漏洩磁束が小さくなって従来の開磁路構造のコモン
モードチョークコイルよりもインダクタ特性が向上する
ことが判る。
【0020】勿論、柱状磁芯17と鞍型磁芯11の凹溝
15、16の底部での嵌合は圧入することで互いに密着
して固く緊合するのであれば別途固定手段を特に要しな
いが、より確実に固定するためには樹脂接着材を薄く
(隙間を可及的に小さく)接触面に塗布するのが好まし
い。さらに、加えて透磁率を高めるようにフェライト粉
末10wt%〜90wt%を前記樹脂接着材(エポキシ樹脂
接着材等)に混合することが漏洩磁束の低減、延いては
コイルのインダクタ特性の向上に効果的である。
【0021】なお、前記直付け外部電極13a〜13d
として、例えばディップ・焼き付けまたはメッキするこ
とにより銀、銀−白金または銅とその上に被着された鉛
−錫等の導電材からなる導電被膜層を形成可能にするた
め、本発明に使用される上記鞍型磁芯11には、ニッケ
ル亜鉛系フェライト等の高抵抗率のフェライト磁芯を用
いることが肝要である。
【0022】図1、図2に図示された上記のようなコモ
ンモードチョークコイル20(第一形状例)は、4本の
柱状脚部12a〜12dがほぼ垂直な辺で構成される四
角柱であり、前記柱状磁芯17が略正方形断面の四角柱
形状であるが、この形状を採用することによって後述の
凹溝15、16、24の成形加工が容易となり、各部の
設計余裕を最小にして外形寸法を一層小さいチップ状に
することができるので小型化に適合したものとなる。
【0023】もっとも、組み立て工程における柱状磁芯
17の鞍型磁芯11の凹溝15、16への挿入を容易に
し且つ圧入によって密着性を良くするするために、例え
ば図3に示されるように、設計上は柱状脚部が完全な垂
直辺ではなく先端側(電極側)で漸次細くなるように多
少テーパーを持たせた形状の柱状脚部22a〜22dを
下方延設した鞍型磁芯21の形状が好ましい。
【0024】また、四角形断面の柱状磁芯27において
もその軸と平行な辺部に面取りC(または曲面アール
R)を設けた角柱状として物理的強度を向上させるとと
もに組立工程における巻線の巻き緩み防止や柱状磁芯自
身の回転防止を図ることが好ましい。
【0025】上記のように設計上の観点や製造上の観点
から、本発明のコモンモードチョークコイルにおいて使
用する柱状磁芯と鞍型磁芯の形状は、図1、図2に示さ
れるような基本的な形状(第一形状例)に限らず、図3
に示されるような軸方向の全長にわたって面取りCを施
した角柱の柱状磁芯27とテーパーを設けた柱状脚部を
有する鞍型磁芯21の組み合わせ(第二形状例)、また
は図4に示されるような円柱の柱状磁芯37とこれに嵌
合する凹溝(より正確にはU字形溝)35、36及びテ
ーパーを設けた柱状脚部を有し、天井Fの部分が緩やか
な湾曲面で構成されている鞍型磁芯31(第三形状
例)、または図5に示されるような巻線の巻回部分のみ
に曲面のアールR(または面取りC)を設けた略角柱の
柱状磁芯47(この形状は磁芯同士の密着性と巻緩み防
止が同時に図られる)とこれに嵌合する凹溝45、46
とテーパーを設けた柱状脚部を有する鞍型磁芯41のよ
うな組み合わせ形状(第四形状例)等が実際上好まし
い。
【0026】次に、上記鞍型磁芯と柱状磁芯の寸法関係
について図3の第二形状例に基づいて詳述すると、鞍型
磁芯21における上板部14の四隅に形成された4つの
柱状脚部22a〜22dは、矩形(例えば直方体形状)
のフェライト材の底面側に縦横の凹溝により分割された
形に形成されるが、この凹溝は柱状脚部22aと22c
及び22bと22dを分かつ凹溝25、26の他に、柱
状脚部22aと22b及び22cと22dを分かつ凹溝
24がある。注意すべきは該凹溝24の底部(換言すれ
ば上板14の天井F)の深さは前記凹溝25、26の底
部の深さよりも段差hだけ深くなっており、巻線を巻回
した柱状磁芯27を鞍型磁芯21の凹溝25、26の底
部に嵌合して横架した状態で巻線の上端が鞍型磁芯21
の上板部14の天井Fに当たらないようになっている。
勿論、巻線の巻回部分は凹溝24の幅間に収納されるよ
うにし、柱状磁芯27の巻軸方向の長さは鞍型磁芯21
の同方向の長さ(縦方向とする)に概ね合致させること
が好ましい。
【0027】また、図2の実施の形態から判るように、
前記コモンモードチョークコイル20では、柱状磁芯1
7に巻回された一対の巻線18、19がペア巻線(2本
の絶縁被覆導線が市販の電源コードのように一体に平行
して並んでいる巻線)であり、その巻回部分の最下部が
前記鞍型磁芯11の柱状脚部12a〜12dに形成され
た直付け外部電極13a〜13dの底面Sよりも上方に
あるので、プリント基板に表面実装する場合に巻線1
8、19が基板に接触せずに隙間を保持することになっ
て、必然的に柱状脚部12a〜12dの先端部の直付け
外部電極13a〜13dの底面Sが基板に当接して安定
する。即ち、柱状磁芯17を鞍型磁芯11に嵌合した状
態で、柱状脚部12a〜12dの先端部の直付け外部電
極13a〜13dの底面Sと柱状磁芯17の下端との段
差は巻線18、19の巻回部分の厚さよりも大きくする
ことが肝要である。
【0028】具体的には、本発明者の試作によれば、図
3において、鞍型磁芯21の寸法を長さ(L)×幅
(W)×高さ(T)が2.0×1.6×1.6(単位m
m)、凹溝25、26の深さDを0.9mm、凹溝24
との段差hを0.2mm、柱状脚部22a〜22dの断
面を根元部分で一辺0.5mmの略正方形断面とし、柱
状磁芯27の寸法を一辺0.6mmの面取りされた略正
方形断面で軸方向の長さ2.0mmとする極めて小型の
設計寸法が実現した。なお、巻線18、19は直径0.
1mmのペア巻線を採用し一重巻とした。
【0029】上記設計寸法の磁芯を用いると、巻線1
8、19の柱状磁芯17への巻回部分は1.0mm幅の
凹溝24内に収納され、その上端は鞍型磁芯11の上板
部14の天井Fに接触せず、その下端は柱状脚部12a
〜12dの直付け外部電極13a〜13dの底面Sより
上方にあって実装基板に接触しないので、安定して搭載
することができる。
【0030】ところで、図1〜図5の実施の形態では、
柱状磁芯を鞍型磁芯の凹溝に挿入して嵌合する際に、柱
状磁芯の軸方向の位置が一義的に定まらないことが分か
る。したがって、軸方向の柱状磁芯の位置ずれが生じて
柱状磁芯の脱落やコイル特性のばらつきの原因となるこ
とが予想され、柱状磁芯の鞍型磁芯への嵌合の位置決め
が重要になる。
【0031】図6〜図8の斜視図に示される柱状磁芯と
鞍型磁芯の嵌合形状は上記位置ずれを防止する位置決め
手段を備えたものである。
【0032】図6の第五の形状例では、鞍型磁芯51の
嵌合部分である凹溝56、57及び柱状磁芯57の両端
の嵌合部分の幅x1が柱状磁芯57の巻回部分58の幅
よりも細くなっていて、その角部分K(直角または図6
のようなテーパー部分)で係止されるようにして軸方向
のずれを防止している。
【0033】また、図7の第六の形状例では、逆に凹溝
65、66及び柱状磁芯67における両端の嵌合部分の
幅x2がアールRを施した巻回部分68の幅よりも大き
くなっていてその繋ぎの角部分N(直角または図7のよ
うなテーパー部分)で係止される形状となっている。
【0034】さらに、図8の第七の形状例では柱状磁芯
77と鞍型磁芯71の両者の嵌合部分に段差Vを配設し
ており、該段差部分Vが係合することによって軸方向の
位置決めがなされるように構成されている。
【0035】以上詳述したように、本コモンモードチョ
ークコイルの構造によれば、上記具体例のように従来の
5mm角程度の大きさのコモンモードチョークコイルに
比して極めて小型にすることが可能となり、且つ鞍型磁
芯と柱状磁芯とはギャップが殆どなく(結合材として磁
性体粉含有樹脂接着材を介してもそのギャップは小さ
い)閉磁路構造となっていて、高いインダクタ特性が得
られる。
【0036】また、使用する柱状磁芯及び鞍型磁芯の構
造が簡単なため、磁芯の加工成形が容易であり、また、
直付け外部電極の形成も各柱状脚部の先端部が独立して
いるので電極形成を容易に行うことができ、結果的にコ
スト低減が期待される。加えて位置決め手段を備えてい
るので精度良く組み立てることができて特性のばらつき
が抑えられる。さらに、外形状がチップ形状に近くなっ
て取り扱いが容易になる等、様々の効果が得られる。
【0037】また、本発明の実施例では、図2に示すよ
うに、一対の巻線の端部が、分割、離間されて柱状磁芯
の底面側から端面方向に引き出され、鞍型磁芯の柱状脚
部の直付け外部電極に周面にて導電接続されている。こ
のため、前記巻線端部の分割、離間された部分が鞍型磁
芯と柱状磁芯とを介して形成される磁路の影響を受けに
くく、ノーマルモードインピーダンスを低減することが
できる。
【0038】
【発明の効果】本発明に係るコモンモードチョークコイ
ルは、上記のように構成されているため、以下の優れた
効果を有する。
【0039】(1)閉磁路構造なので漏洩磁束が抑えら
れ、小型ながら高いインダクタ特性が得られる。
【0040】(2)小型化に適応し、設計寸法がおよそ
縦2.0mm、横1.6mm、高さ1.6mmのチップ
形状に近い表面実装タイプのコモンモードチョークコイ
ルが実現できる。
【0041】(3)直付け外部電極が鞍型磁芯の四隅の
柱状脚部の先端に形成されて外形寸法の最下端になるの
で、プリント基板実装の際の載置が安定する。
【0042】(4)磁芯の構造が簡単なため磁芯の加工
成形が容易であり、直付け外部電極の形成も各柱状脚部
の先端部が独立しているので容易に行うことができ、延
いてはコスト低減が期待される。
【0043】(5)位置決め手段を備えた磁芯構造によ
って柱状磁芯と鞍型磁芯との嵌合における位置ずれがな
くなるので、柱状磁芯の脱落が防止され、且つインダク
タ特性のばらつきが抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基本的なコモンモードチョークコ
イルの斜め上方から見た斜視図である。
【図2】本発明に係る上記コモンモードチョークコイル
の裏返し状態での斜め上方から見た斜視図である。
【図3】本発明に係るコモンモードチョークコイルの鞍
型磁芯と柱状磁芯の第二の形状例を示す斜視図である。
【図4】本発明に係るコモンモードチョークコイルの鞍
型磁芯と柱状磁芯の第三の形状例を示す斜視図である。
【図5】本発明に係るコモンモードチョークコイルの鞍
型磁芯と柱状磁芯の第4の形状例を示す斜視図である。
【図6】本発明に係るコモンモードチョークコイルの鞍
型磁芯に対する柱状磁芯の軸方向の位置決め手段が設け
られている鞍型磁芯と柱状磁芯の第五の形状例を示す斜
視図である。
【図7】本発明に係るコモンモードチョークコイルの柱
状磁芯の位置決め手段が設けられている鞍型磁芯と柱状
磁芯の第六の形状例を示す斜視図である。
【図8】本発明に係るコモンモードチョークコイルの柱
状磁芯の位置決め手段が設けられている鞍型磁芯と柱状
磁芯の第七の形状例を示す斜視図である。
【図9】従来のギャップ付きコモンモード巻線インダク
タ(コモンモードチョークコイル)の斜視図(A)、側
面図(B)、正面図(C)である。
【符号の説明】
10、20 コモンモードチョークコイル 11、21、31、41、51、61、71 鞍型
磁芯 12a〜12d、22a〜22d 柱状脚部 13a〜13d 直付け外部電極 14 鞍型磁芯の上板部 15、16、24、25、26 凹溝 17、27、37、47、57、67、77 柱状
磁芯 18、19 巻線(ペア巻線) h 段差 F 上板部の天井 S 直付け外部電極の底面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01F 37/00 H01F 27/24 J

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 四隅に柱状脚部を下方延設した平面視形
    状が略矩形の鞍型磁芯と、前記鞍型磁芯の柱状脚部の各
    先端部に導電被膜層を形成してなる直付け外部電極と、
    前記鞍型磁芯の柱状脚部の間に形成された対向する2つ
    の凹溝に嵌合して横架された柱状磁芯と、前記柱状磁芯
    に巻回された絶縁被覆の一対の巻線と、からなり、前記
    一対の巻線の各端部が前記直付け外部電極に周面にて各
    々熱圧着で導電接続されていることを特徴とするコモン
    モードチョークコイル。
  2. 【請求項2】 前記鞍型磁芯の柱状脚部が略四角柱であ
    り、前記柱状磁芯が略正方形断面の四角柱形状であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のコモンモードチョークコ
    イル。
  3. 【請求項3】 前記柱状磁芯に巻回された一対の巻線が
    ペア巻線であり、その最下部が前記鞍型磁芯の柱状脚部
    に形成された直付け外部電極の底面よりも上方にあるこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコモン
    モードチョークコイル。
  4. 【請求項4】 前記鞍型磁芯の対向する2つの凹溝と前
    記柱状磁芯との嵌合構造において、前記鞍型磁芯及び/
    または前記柱状磁芯に柱状磁芯の軸方向の位置決め手段
    が設けられていることを特徴とする請求項1または請求
    項2または請求項3に記載のコモンモードチョークコイ
    ル。
JP11057013A 1999-03-04 1999-03-04 コモンモードチョークコイル Pending JP2000252130A (ja)

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