JP2000252061A - 電界発光素子の製造方法及びその装置、並びに電界発光素子用のペレットの製造方法 - Google Patents

電界発光素子の製造方法及びその装置、並びに電界発光素子用のペレットの製造方法

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JP2000252061A
JP2000252061A JP11055292A JP5529299A JP2000252061A JP 2000252061 A JP2000252061 A JP 2000252061A JP 11055292 A JP11055292 A JP 11055292A JP 5529299 A JP5529299 A JP 5529299A JP 2000252061 A JP2000252061 A JP 2000252061A
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pellet
pellets
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Yasunori Kijima
靖典 鬼島
Shinichiro Tamura
眞一郎 田村
Nobutoshi Asai
伸利 浅井
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機EL素子の有機層の構成材料が、迅速か
つ周囲を汚染することなく、真空蒸着装置内で供給でき
る生産性の高い電界発光素子の製造方法及びその装置、
並びに電界発光素子用のペレットの製造方法を提供する
こと。 【解決手段】 有機層の材料種ごとにペレット25化し
てホルダー21に収容し、真空チャンバー20内に配し
た坩堝23上にそれぞれの材料のペレット25を収容し
たホルダー21を配し、このペレット25の重力による
自然落下によってペレット25を坩堝23に供給しなが
ら、各坩堝23上を搬送されるITO基板24に対して
それぞれのペレット25を飛翔させて蒸着し、有機層を
形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電界発光素子、例
えば、自発光の平面型ディスプレイであって有機薄膜を
電界発光層に用いる有機電界発光ディスプレイに好適な
電界発光素子の製造方法及びその装置、並びに電界発光
素子用のペレットの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、マルチメディア指向の商品を初め
として、人間と機械とのインターフェースの重要性が高
まってきている。人間がより快適に効率良く機械操作す
るためには、操作される機械からの情報を誤りなく、簡
潔に、瞬時に、充分な量で取り出す必要があり、そのた
めに、ディスプレイを初めとする様々な表示素子につい
て研究が行われている。
【0003】また、機械の小型化に伴い、表示素子の小
型化、薄型に対する要求も日々、高まっているのが現状
である。
【0004】例えば、ノート型パーソナルコンピュー
タ、ノート型ワードプロセッサなどの、表示素子一体型
であるラップトップ型情報処理機器の小型化には目を見
張る進歩があり、それに伴い、その表示素子である液晶
ディスプレイに関しての技術革新も素晴らしいものがあ
る。
【0005】今日、液晶ディスプレイは、様々な製品の
インターフェースとして用いられており、ラップトップ
型情報処理機器はもちろんのこと、小型テレビや時計、
電卓を初めとして、我々の日常使用する製品に多く用い
られている。
【0006】これらの液晶ディスプレイは液晶が低電圧
駆動、低消費電力であるという特徴を生かし、小型から
大容量表示デバイスに至るまで、人間と機械のインター
フェースとして、表示素子の中心として研究されてき
た。
【0007】しかし、この液晶ディスプレイは自発光性
がないため、バックライトを必要とし、このバックライ
ト駆動に、液晶を駆動するよりも大きな電力を必要とす
るため、結果的に内蔵蓄電池等では使用時間が短くな
り、使用上の制限がある。
【0008】さらに、液晶ディスプレイは視野角が狭い
ため、大型ディスプレイ等の大型表示素子には適してい
なく、また、液晶分子の配向状態による表示方法なの
で、視野角の中においても、角度によりコントラストが
変化してしまうのも大きな問題である。
【0009】また、駆動方式から考えれば、駆動方式の
一つであるアクティブマトリクス方式は、動画を扱うに
十分な応答速度を示すが、TFT駆動回路を用いるた
め、画素欠陥により画面サイズの大型化が困難である。
TFT駆動回路を用いることは、コストダウンの点から
考えても好ましくない。
【0010】別の駆動方式である、単純マトリクス方式
は低コストである上に画面サイズの大型化が比較的容易
であるが、動画を扱うに十分な応答速度を有していない
という問題がある。
【0011】これに対し、自発光性表示素子は、プラズ
マ表示素子、無機電界発光素子、有機電界発光素子等が
研究されている。
【0012】プラズマ表示素子は低圧ガス中でのプラズ
マ発光を表示に用いたもので、大型化、大容量化に適し
ているものの、薄型化、コストの面での問題を抱えてい
る。また、駆動に高電圧の交流バイアスを必要とし、携
帯用デバイスには適していない。
【0013】無機電界発光素子は、緑色発光ディスプレ
イ等が商品化されたが、プラズマ表示素子と同様に、交
流バイアス駆動であり、駆動には数百V必要であり、ま
たフルカラー化は困難であると思われる。
【0014】一方、有機化合物による電界発光現象は、
1960年代前半に、強く螢光を発生するアントラセン単結
晶へのキャリア注入による発光現象が発見されて以来、
長い期間、研究されてきたが、低輝度、単色で、しかも
単結晶であったため、有機材料へのキャリア注入という
基礎的研究として行われていた。
【0015】しかし、1987年にEastman Kodak 社のTang
らが低電圧駆動、高輝度発光が可能なアモルファス発光
層を有する積層構造の有機薄膜電界発光素子を発表して
以来、各方面で、R、G、Bの三原色の発光、安定性、
輝度上昇、積層構造、作製方法等の研究開発が盛んに行
われている。
【0016】さらに、有機材料の特徴であるが、分子設
計等により様々な新規材料が発明され、直流低電圧駆
動、薄型、自発光性等の優れた特徴を有する、有機電界
発光表示素子のカラーディスプレイへの応用研究も盛ん
に行われ始めている。
【0017】有機電界発光素子(以下、有機EL素子と
称することがある。)は、電流を注入することにより電
気エネルギーを光エネルギーに変換して面状に発光する
など、自発光型の表示デバイスとして理想的な特徴を有
している。
【0018】図12は、従来の有機EL素子10の一例を示
す。この有機EL素子10は、透明基板(例えばガラス基
板)6上に、ITO(Indium tin oxide)透明電極5、
ホール輸送層4、発光層3、電子輸送層2、陰極(例え
ばアルミニウム電極)1を例えば真空蒸着法で順次製膜
したものである。
【0019】そして、陽極である透明電極5と陰極1と
の間に直流電圧7を選択的に印加することによって、透
明電極5から注入されたキャリアとしてのホールがホー
ル輸送層4を経て、また陰極1から注入された電子が電
子輸送層2を経て、それぞれ発光層3に到達して電子−
ホールの再結合が生じ、ここから所定波長の発光8が生
じ、透明基板6の側から観察できる。
【0020】発光層3には、例えば他の発光物質である
アントラセン、ナフタリン、フェナントレン、ピレン、
クリセン、ペリレン、ブタジエン、クマリン、アクリジ
ン、スチルベン等を併用してよい。こうした螢光物質等
との混合物は、電子輸送層2に含有させることができ
る。
【0021】図13は、別の従来例を示すものであり、こ
の例においては、発光層3を省略し、電子輸送層2に上
記の螢光物質との混合物を含有させ、電子輸送層2とホ
ール輸送層4との界面から所定波長の発光8が生じるよ
うに構成した有機EL素子10Aを示すものである。
【0022】図14は、上記の有機EL素子の具体例を示
す。即ち、各有機層(ホール輸送層4、発光層3又は電
子輸送層2)の積層体を陰極1と陽極5との間に配する
が、これらの電極をマトリクス状に交差させてストライ
プ状に設け、輝度信号回路40、シフトレジスタ内蔵の制
御回路41によって時系列に信号電圧を印加し、多数の交
差位置(画素)にてそれぞれ発光させるように構成して
いる。
【0023】従って、このような構成により、ディスプ
レイとして勿論、画像再生装置としても使用可能とな
る。なお、上記のストライプパターンを赤(R)、緑
(G)、青(B)の各色毎に配し、フルカラー又はマル
チカラー用として構成することができる。
【0024】こうした有機EL素子を用いた、複数の画
素からなる表示デバイスにおいて、発光する有機薄膜層
2、3、4は一般に、透明電極5と金属電極1との間に
挟まれており、透明電極5側に発光する。
【0025】しかし、上記のような有機EL素子も、な
お未解決の分野が存在している。
【0026】即ち、有機EL素子のカラーディスプレイ
への応用を行う上で、RGB三原色の安定した発光は必
要不可欠な条件である。しかし、RGB三原色の有機E
L素子において、各色の発光材料の持つ電子状態が異な
ることから、発光材料の最高占有分子軌道(HOMO)
及び最低非占有分子軌道(LUMO)レベルも異なると
考えられる。
【0027】このことは、各色の有機層積層における最
適構造は色によって異なることを示し、発光層を挟むホ
ール輸送層、電子輸送層などの発光層に最適な材料は、
各色で異なることを示す。
【0028】また、有機EL素子の発光効率の改善、長
寿命化等策として考えられることは、単層でも原理的に
は発光可能であるが、実際には複数の層を積層して用い
られている。特に、ホール注入層(アノードから有機材
料へ電荷を注入するためのバッファ層)、ホール輸送層
(ホール注入層から発光層へ効率良く電荷を注入するた
めの層)は高性能な有機EL素子には必要不可欠であ
る。
【0029】従って、最適化されたRGB三原色の発光
層を有する有機EL素子を作製しようとすれば、異なっ
たホール注入層、ホール輸送層、RGB発光層、電子輸
送層の層構成が必要であり、有機層だけで12種類の材
料が必要になる。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、有機E
L素子の特性向上のためには、真空一貫プロセスで作製
を行う必要があり、カラーディスプレイへの応用を行う
上で、各色で異なった層構造により低電圧駆動を実現す
ることを考えると、作製装置である真空蒸着装置等の設
備の大幅な改良が必要になり現実的に大型の装置になっ
てしまう。
【0031】更に、量産性を考えれば、材料の供給を迅
速かつ簡便に行うことが必要であるが、有機EL素子作
製に用いる有機材料は、通常は粉末である場合が多い。
従って、真空蒸着装置を大気開放した後に、有機材料の
入った蒸着ボートを交換したり、有機材料が外部に飛散
しないよう細心の注意を払い、坩堝の中へ直接に追加す
る場合がほとんどである。
【0032】ところが上記の如き従来のプロセスでは、
外部からの埃や不純物が混入し易く、量産における製品
の特性のばらつきや歩留まりに影響が出る。
【0033】従って、これらの問題を解決するために
は、材料の供給は素早く、迅速に、かつ有機材料が周囲
を汚染することなく、できれば真空一貫のプロセスで行
うことが望ましいものの、有効な材料供給の方法が存在
しない。
【0034】そこで本発明の目的は、材料の供給が、迅
速かつ周囲を汚染することなく、真空プロセスの中で行
える生産性の高い電界発光素子の製造方法及びその装
置、並びに電界発光素子用のペレットの製造方法を提供
することにある。
【0035】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、発光領
域を含む有機層が積層されている電界発光素子を製造す
るに際し、前記有機層の構成材料をペレット化し、この
ペレットを用いて前記有機層を物理的に成膜する、電界
発光素子の製造方法(以下、本発明の製造方法と称す
る。)に係るものである。
【0036】本発明の製造方法によれば、ペレット化し
た構成材料を用いて有機層を成膜するので、その供給時
に飛散することなく、周囲の汚染もなしに迅速に供給で
き、またペレット作製の過程での昇華精製や残留溶媒の
除去の如き作用による不純物のないペレット化した材料
を用いることができる。従って、特性の安定した有機層
を有する電界発光素子が得られると共に、ペレット供給
手段を用いて真空中で材料供給を行い、真空一貫プロセ
スにて生産性良く電界発光素子を製造することができ
る。
【0037】また、本発明は、発光領域を含む有機層が
積層されている電界発光素子を製造する装置において、
容器と、前記有機層としての構成材料のペレットを収容
するホルダーと、このホルダー内に収容した前記ペレッ
トを、前記容器内に供給する供給手段とを有することを
特徴とする電界発光素子の製造装置(以下、本発明の製
造装置と称する。)に係るものである。
【0038】本発明の製造装置によれば、ペレットをホ
ルダーに収容して容器に供給することができ、上記した
製造方法の再現性の良い製造装置を提供することができ
る。
【0039】また、本発明は、発光領域を含む有機層が
積層されている電界発光素子の前記有機層の成膜に用い
るペレットを製造するに際し、前記有機層の構成材料の
原料を真空下に昇華温度以下で加熱熔解してペレット化
する、ペレットの製造方法(以下、本発明のペレットの
製造方法と称する。)に係るものである。
【0040】本発明のペレットの製造方法によれば、原
料を真空下に昇華温度以下で加熱熔解するので、原料が
昇華精製され、この過程において残留溶媒が除去され、
汚染物質のない純粋な材料からなる有機層を有する電界
発光素子用の有機材料のペレットの製造方法を提供する
ことができる。
【0041】ここにおいて「真空」とは、10-3Tor
r(0.13Pa)、更には10-6Torr(1.3×
10-4Pa)又はそれより高真空の状態を指す。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を図面を参照しながら説明する。
【0043】上記した本発明の製造方法、製造装置及び
ペレットの製造方法においては、前記ペレットとして、
有機材料の原料を加工した1mm〜数cmのサイズのペ
レットを用いるのが好ましいが、サイズはこれに限定す
るものではない。
【0044】このペレットの作製に当たっては、前記構
成材料の原料を、例えば図3に示すような開放型又は蓋
付きの容器に入れ、真空下に昇華温度以下で加熱熔解
し、徐冷して前記ペレットを作製することが望ましい。
これにより原料は昇華精製されて残留不純物が除去され
た状態で、昇華性の大きい材料は上蓋33の内壁面に付
着し、昇華性の小さい材料は熔解鍋31内に熔解して留
まるので、図4に示すように、この容器30を分解して
容易にペレットを回収することができる。
【0045】従って、原料が例えば図8に示すアルミニ
ウムキノリン錯体Alq3 や図7に示すα−NPDの如
く昇華性が大きい場合は、蓋付きの容器を用いることが
好ましく、原料が例えば図6に示すm−MTDATAの
如く昇華性が小さい場合は、開放型の容器を用いること
ができる。
【0046】また、容器はこれ以外のものでもよく、一
定の形状のペレットが得られるように、内部の構造を工
夫して任意に形成することができる。
【0047】そして、図1に模式的に示すように、作製
したペレットを前記有機層の構成材料種ごとに蒸着用容
器23に入れ、ITOが形成された基板24をチャンバ
ー20内で搬送して順次真空蒸着することが望ましい。
【0048】この場合、図2に示すように、ペレットを
ホルダー21に収容し、このホルダー21から前記ペレ
ットを前記蒸着用容器23内に自然落下させ、所定量の
成膜を行うために必要な量の材料を供給することが望ま
しい。
【0049】上記のようにして得たペレットを用いて有
機層を形成することにより、光学的に透明な基体上に、
光学的に透明な電極、有機ホール輸送層、有機発光層及
び/又は有機電子輸送層、及び金属電極を順次積層して
良好な有機電界発光素子として構成することができる。
【0050】また、作製する有機EL素子は図5に示す
ように、基板11上にITOアノード電極12、ホール
注入層13、ホール輸送層14、発光層15、電子輸送
層16、カソード電極17を積層してもよく、この構成
材料は特に限定するものではない。例えばホール輸送層
14であるならばベンジジン誘導体、スチリルアミン誘
導体、トリフェニルメタン誘導体、ヒドラゾン誘導体等
のホール輸送材料を用いることもできる。また、既述し
た図13と同様に電子輸送層16に発光物質を含有さ
せ、電子輸送層16が発光層を兼用したシングルヘテロ
型にすることもでき、また、カソードの金属電極を薄く
形成すればカソード側から発光を取り出すこともでき
る。
【0051】また、ITOアノード電極12、ホール注
入層13、ホール輸送層14、発光層15、電子輸送層
16、カソード電極17は、それぞれが複数層からなる
積層構造であってもよい。
【0052】更に、発光層15の発光スペクトルの制御
のために微量分子の共蒸着を行ってもよく、例えば、ペ
リレン誘導体、クマリン誘導体、ピラン系色素等の有機
物質を微量含む有機薄膜であってもよい。
【0053】カソード電極17の材料については、効率
良く電子を注入するために、電極材料の真空準位からの
仕事関数の小さい金属を用いるのが好ましく、例えば、
In、Mg、Ag、Ca、Ba、Li等の低仕事関数金
属を単体で、または他の金属との合金として安定性を高
めて使用してもよい。
【0054】本実施の形態においては、アノード電極側
から発光を取り出すために、アノード電極12には透明
電極であるITOを用いるが、勿論、効率良くホールを
注入するために、アノード電極材料の真空準位からの仕
事関数が大きいもの、例えばAu、SnO2 +Sb、Z
nO+Al等の電極を用いてもよい。
【0055】更に、安定性を高めるために、図5に仮想
線で示すようにゲルマニウム酸化物等で保護膜を設けて
封止行い、大気中の酸素等の影響を排してもよく、もち
ろん真空に引いた状態で素子を駆動してもよい。
【0056】また、ペレット化の方法には、加熱処理、
昇華処理、及び有機溶媒を用いてもよく、ペレットサイ
ズは材料の性質やペレット化処理方法等によっても左右
され、小さいものでは1mmから、大きなものでは数セ
ンチメートルのペレット状になるが、ペレットサイズは
単一である必要はなく、例えば1mmから数cmのペレ
ットが混在していてもよい。
【0057】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0058】上述した本発明の好ましい実施の形態に従
い成膜装置(以下、チャンバーと称することがある。)
を作製した。図1はその構成を平面的に示す模式図であ
り、図2はこの一部分の概略断面図である。
【0059】図2に示すように、ペレット25は有機層
を構成する材料ごとに坩堝26に入れて熔解し、熔融材
料26として必要な材料種の数が配され、更に坩堝26
上には補給用のペレット25を入れたホルダー21が配
され、ホルダー21の先端には供給レース22が連設さ
れ、坩堝26にペレットを供給し易い形状に形成されて
いる。
【0060】図1は、このようなホルダー21と坩堝2
3との組で1つの真空チャンバー(図示省略)内に3組
が固定配置された状態を示し、矢印in側からITO透
明電極を形成後の基板24がチャンバー内に搬入され、
材料種ごとの坩堝23上を搬送されて一回りすることに
より、有機層が順次に成膜されて矢印out側へ搬出さ
れることを示している。
【0061】ホルダー21から坩堝23へは重力による
自然落下を利用してそれぞれに供給される。供給のタイ
ミングは、それぞれの有機材料に応じた坩堝23の加熱
温度(供給される電流量)と蒸着速度の関係から検量線
を設け、坩堝23中の材料の減少量を見積り、坩堝23
中には常に溶融材料26が存在するようにフィードバッ
クシステムが採られている。
【0062】図3は、ペレットを作製するための容器を
示し、(a)は概略断面図、(b)は平面図であり、図
4はこの容器を分解した状態の断面図を示す。
【0063】図示の如く、この容器30は熔解鍋部3
1、中蓋32及び上蓋33で構成され、それぞれの外縁
からは鍔31a、32a、33aが延設され、この鍔3
1a、32a、33aの重ね合せればシールできる構造
になっている。容器30の材料としては、タンタル、モ
リブデン、或いはタングステン等が好適に使用できる。
【0064】図3(a)及び図4に示す仮想線は作製中
のペレット25を示す。図3(a)に示すように、昇華
性が大きい原料27は熔解鍋部31の中に入れ、中蓋3
2及び上蓋33を閉じて抵抗加熱によって加熱する。
【0065】図示の如く、この中蓋32には2カ所に穴
34が設けられており、昇華性が大きい原料の場合は図
3(a)の状態で使用する。従って、加熱された昇華性
の大きい原料は熱せられて昇華し、この穴34から上蓋
33に一度当たった後、上蓋33の穴35から外部へ出
る。しかし、昇華温度近傍で加熱するので外部へ出る量
は少なく、多くは上蓋33の内壁面33bに付着する。
【0066】しかし、昇華性が小さい原料の場合は、昇
華温度以下で加熱するので昇華することなく、熔けて熔
解鍋31に留る。従って熔解鍋31のみを用い、中蓋3
2及び上蓋33は使用しなくてもペレットを作ることが
できる。
【0067】上記したペレットの作製はいずれも真空チ
ャンバーもしくはそれに準ずる真空システム(図示省
略)内で行う。そして作製したペレットの取出しは、図
4に示すように容器30を分解すれば容易に取出すこと
ができる。ペレット作製の真空度には制限はないが、好
ましくは、高真空度の方が高純度のペレットを得ること
ができる。
【0068】図5は、上述したペレット25を有機層の
材料として成膜した有機EL素子の一例を示し、ガラス
基板11上にアノードとしてのITO透明電極12、ホ
ール注入層13、ホール輸送層14、発光層15、電子
輸送層16及びカソードとしての金属電極17を順次積
層したものである。
【0069】そして、この有機EL素子の有機層の構成
材料として、以下に示す具体例の如く、原料から作製し
たペレットを用いて有機EL素子を形成すると共に、ペ
レット化しない粉状の原料を用いた有機EL素子を比較
例として形成し、両者を比較した。
【0070】<具体例1>この例では、正孔注入層材料
として、図6に示す構造式のm−MTDATA(4 ,4',
4"-tris(3-methylphenylphenylamino)triphenylamine)
を用いた。ペレット化処理には図3に示した如く、上蓋
や中蓋を用いない開放型タンタル製(以下の各例も同
様)の熔解鍋11にm−MTDATAを1.0g入れ、
真空中で材料が融解するまでゆっくりと熱した。融解し
たm−MTDATAはガラス状のペレットになり、融解
後の昇華が起きる前に加熱を止め、室温まで徐冷した。
【0071】昇華の有無は、膜厚センサーモニターでチ
ェックを行った。このm−MTDATAのペレット化
は、図3に示した容器30を4個用いて同時に行った。
このようにして作製したm−MTDATAペレットは、
20mm×10mm×厚さ5mm程のペレットになっ
た。
【0072】<具体例2>この例では、正孔輸送層材料
として、図7に示す構造式のα−NPD(4,4'-bis[N-
(1-naphthyl)-N-phenyl-amino]biphenyl)を用いた。α
−NPDはm−MTDATAに比べて昇華性が大きく、
具体例1のような開放型熔解鍋11だけでは材料の昇華
によりペレット化が困難である。従って、ペレット化処
理としては、図3に示すように蓋付きで行った。図3の
状態の中にα−NPDを1.0g入れ、真空中で材料が
膜厚センサーモニターで昇華が感知されるまでゆっくり
と熱した。そして、蒸着速度が1/100nm以下状態
で加熱を止め、室温まで徐冷した。
【0073】このα−NPDのペレット化は、具体例1
と同様に四つの容器30を用いて同時に行った。このよ
うにして作製したα−NPDペレットは15mm×10
mm×厚さ3mm程のペレットになり、上蓋33の内壁
面33bに付着しペレット化していた。
【0074】<具体例3>この例では、電子輸送性発光
層材料として、図8に示す構造式のAlq3 (8-hydrox
y quinorine aluminum) を用いた。Alq3 はm−MD
ATAに比べて昇華性が大きく、開放型の溶解鍋11で
は具体例2と同様に材料の昇華によりペレット化が困難
である。従って、ペレット化処理としては具体例2と同
様に蓋付きを用い、同様にAlq3 を1.0g入れ、真
空中で材料が膜厚センサーモニターで昇華が感知される
までゆっくりと熱した。そして蒸着速度が1/100n
m以下の状態で加熱を止め、室温まで徐冷した。
【0075】このAlq3 のペレット化は、具体例1と
同様に四つの容器30を用い同時に行った。このように
して作製したAlq3 ペレットは15mm×10mm×
厚さ3mm程のペレットになり、上蓋33の内壁面33
bに付着してペレット化していた。
【0076】<具体例4>この例では、上記した具体例
1〜3で作製したペレットを用いて図5のような有機E
L素子を作製した。即ち、図10に示すようにサイズL
が30mm×30mmのガラス基板11上にITO電極
12(膜厚約100nm)を設けたITO基板上に、S
iO2 蒸着によりサイズlが2mm×2mmの発光領域
以外をマスクした有機EL素子作製用のITOガラス基
板を作製し、この基板上にホール注入層13としてm−
MTDATAを30nm、ホール輸送層14としてα−
NPDを20nm、電子輸送層16としてAlq3 を5
0nm順次積層し、最後にカソードの金属電極17とし
てAlの蒸着を行った。
【0077】この有機EL素子の作製は、図1に示した
真空蒸着装置20を用い、蒸着の初期には坩堝23に各
材料のペレット25を予め1個ずつ入れてセットした。
その後は既述した如く、ペレット25を補給すること
で、チャンバー20を大気開放することなく、図10の
ような30mm角の基板を約200枚1度に作製するこ
とができた。
【0078】<具体例5>この例では、発光材料とし
て、図9に示す構造式のBSB−BCN(2,5-Bis[4-
(N,N-4-methoxydiphenylamino)styryl]-1,4-dicyanoben
zene) を用いた。ペレット化処理として具体例1と同様
に開放型の熔解鍋11にBSB−BCNを1.0g入
れ、真空中で材料が融解するまでゆっくりと熱した。融
解したBSB−BCNはガラス状のペレットになり、融
解後の昇華が起きる前に加熱を止め、室温まで徐冷し
た。
【0079】昇華の有無は、膜厚センサーモニターでチ
ェックを行った。このBSB−BCNのペレット化は上
記した具体例1〜3と同様に、図3に示した容器30を
4個用い同時に行った。このようにして作製したm−M
TDATAペレットは20mm×10mm×厚さ5mm
程のペレットになった。
【0080】次にこのBSB−BCNからなるペレット
を発光層として用い図5のような赤色を発光する有機E
L素子を作製した。即ち、図10に示すように、サイズ
Lが30mm×30mmのガラス基板11上にITO電
極12(膜厚約100nm)を設けたITO基板上に、
SiO2 蒸着によりサイズlが2mm×2mmの発光領
域以外をマスクした有機EL素子作製用のITOガラス
基板を作製し、この基板上にホール注入層13としてm
−MTDATAを30nm、ホール輸送層14としてα
−NPDを30nm、発光層15としてBSB−BCN
を30nm、電子輸送層16としてAlq3 を30nm
順次積層し、最後にカソードの金属電極17としてAl
Li(アルミニウム・リチウム合金、Li濃度1mol
%)の蒸着を行った。
【0081】この有機EL素子の作製は、具体例4と同
様に図1に示した真空蒸着装置20を用い、蒸着初期に
は坩堝3に各材料のペレット25を1個ずつ予め入れて
セットした。その後は既述した如く、ペレット25を補
給することで、チャンバー20を大気開放することなく
図10のような30mm角の基板を約200枚一度に作
製することができた。
【0082】<比較例1>この例では、ペレット化せ
ず、粉末状の各有機層材料を用いて(以下の各比較例も
同様)図5のような有機EL素子を作製した。即ち、図
10に示すように、サイズLが30mm×30mmのガ
ラス基板11上にITO電極12(膜厚約100nm)
を設けたITO基板上に、SiO2 蒸着によりサイズl
が2mm×2mmの発光領域以外をマスクした有機EL
素子作製用のITOガラス基板を作製し、粉末状のm−
MTDATA、α−NPD及びAlq3 の各材料を既述
した具体例1〜3に対応させて、図3の容器に0.5〜
0.7g程度入れ、この基板上にホール注入層13とし
てm−MTDATAを30nm、ホール輸送層14とし
てα−NPDを20nm、電子輸送層16としてAlq
3 を50nm順次積層し、最後にカソードの金属電極1
7としてのAlの蒸着を行った。
【0083】しかしこの方法では、材料が無くなるまで
に、図10のような30mm角の基板を20〜30枚程
度蒸着するのが限界であった。
【0084】<比較例2>この例では、上記した比較例
1と同様にして作製した基板上に、ホール注入層13と
してm−MTDATAを30nm、ホール輸送層14と
してα−NPDを20nm、電子輸送層16としてAl
3 を50nm順次積層し、最後にカソードの金属電極
17としてAlの蒸着を行った。この方法では、材料の
供給を行う前までは約40枚の基板作製が可能であった
が、材料の供給後は、作製可能な枚数は20〜30枚で
あった。
【0085】従って、この原因を追求するために材料供
給システムを点検したところ、図1及び図2に示した材
料供給用のレール22に、粉末の有機材料が付着し、完
全に坩堝23内に落ちずに残っていた。また、周囲に有
機材料がこぼれることもあった。さらに、材料供給後に
作製された有機EL素子は、具体例4のデバイスと比較
して、発光効率が低く、材料の混入等が示唆され、歩留
まりが悪かった。
【0086】<比較例3>この例では、発光材料とし
て、図9に示す構造式のBSB−BCN(2,5-Bis[4-
(N,N-4-methoxydiphenylamino)styryl]-1,4-dicyanoben
zene) を用いたが、ペレット化せず、原材料を粉末の状
態で供給して赤色発光の有機EL素子を作製した。
【0087】即ち、上記比較例と同様に作製した基板上
にホール注入層13としてm−MTDATAを30n
m、ホール輸送層14としてα−NPDを30nm、発
光層15としてBSB−BCNを30nm、電子輸送層
16としてAlq3 を30nm順次積層し、最後にカソ
ードの金属電極17としてAlLi(アルミニウム・リ
チウム合金、Li濃度1mol%)の蒸着を行った。
【0088】図11は、図5に示した有機EL素子で、
発光層15として具体例5のBSB−BCNをペレット
化した材料で用いた場合と、発光層15として比較例3
に示したBSB−BCNの粉末材料を用いた場合の輝度
及び発光効率を比較するデータのグラフである。
【0089】このグラフに示すように、BSB−BCN
をペレット化した材料で蒸着した場合は、印加電圧1
0.5Vの時に輝度は約8000cd/m2 を示し、こ
のときの発光効率が0.45〜0.5lm/Wの間であ
るのに対して、粉末状のBSB−BCNで蒸着した場合
は、輝度は11Vで8000cd/m2 とほぼ同じであ
るが、発光効率は0.25〜0.3lm/Wの間となっ
ていることから粉末の材料の場合は明らかに素子の特性
が劣っていることが分かる。即ち、材料をペレット化す
ることにより、原料の水分や不純物などが取り除かれ、
材料の純度が改善されたことによる効果であると証明で
きる。
【0090】本実施例によれば、有機EL素子の有機層
を構成する材料種ことにペレット化した材料を用い、し
かも真空中で坩堝23にペレット化した材料を供給しな
がら蒸着が行えるので、蒸着材料補給のために蒸着チャ
ンバーを大気開放することがなく、一度に大量の素子を
作製することができる。
【0091】また、ペレット作製用の容器は材料の昇華
性の大小に拘らず使用することができるので効率的であ
り、分解可能であるので、作製したペレットの取出しも
容易である。
【0092】更に、ペレット化の工程は、言い換えれ
ば、蒸着材料の前処理工程でもあり、この結果、昇華精
製や残留溶媒の除去が同時に行われることになり、この
ペレットを用いることにより、特性の安定した高効率な
デバイスを安定して歩留まり良く作製することができ
る。
【0093】上記した実施例は本発明の技術的思想に基
づいて変形することが可能である。
【0094】例えば、図1に示した蒸着装置は実施例以
外の構成や形状にすることもでき、図2に示した坩堝2
3のペレットの供給方法も実施例以外にも任意に実施す
ることができる。
【0095】また、図3に示したペレット作製用の容器
30も実施例以外の構成や形状にすることもできる。特
に、作製するペレットの形状を一定の形状に規格化する
ために、例えば熔解鍋部31及び上蓋33の内壁面に仕
切り板を設けることもできる。
【0096】
【発明の作用効果】上述した如く、本発明によれば、有
機層の構成材料を真空下に昇華温度以下で加熱熔解して
ペレット化し、供給手段を用いて、蒸着用容器にこのペ
レットを供給し、このペレットを用いて前記有機層を物
理的に成膜するので、その材料の供給時に飛散すること
なく、周囲の汚染もなしに迅速に供給でき、またペレッ
ト作製の過程での昇華精製や残留溶媒の除去の如き作用
による不純物のないペレット化した材料を用いることが
できる。従って特性の安定した有機層を有する電界発光
素子が得られると共に、ペレット供給手段を用いて真空
中で材料供給を行い、真空一貫プロセスにて生産性良く
電界発光素子を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による真空蒸着装置の模式図で
ある。
【図2】同、真空蒸着装置の一部分を示す概略断面図で
ある。
【図3】同、実施例によるペレット作製容器を示し、
(a)は概略断面図、(b)は平面図である。
【図4】同、ペレット作製容器の分解図である。
【図5】同、実施例による有機EL素子の概略断面図で
ある。
【図6】同、有機EL素子に用いたm−MTDATAの
構造式である。
【図7】同、有機EL素子に用いたα−NPDの構造式
である。
【図8】同、有機EL素子に用いたAlq3 の構造式で
ある。
【図9】同、有機EL素子に用いたBSB−BCNの構
造式である。
【図10】同、有機EL素子の形成過程の平面図であ
る。
【図11】同、有機EL素子の特性を比較して示したグ
ラフである。
【図12】従来例による有機EL素子を示す概略断面図
である。
【図13】同、有機EL素子の他の例を示する。概略断
面図である。
【図14】同、有機EL素子の具体例を示す概略断面図
である。
【符号の説明】
11…基板、12…ITO電極(アノード)、13…ホ
ール注入層、14…ホール輸送層、15…発光層、16
…電子輸送層、17…金属電極(カソード)、20…真
空蒸着装置、21…ホルダー、22…供給レール、23
…坩堝、24…ITO基板、25…ペレット、26…熔
融材料、27…原料、30…容器、31…熔解鍋、31
a、32a、33a…鍔、32…中蓋、33…上蓋、3
3b…内壁面、34…穴
フロントページの続き (72)発明者 浅井 伸利 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 3K007 AB04 AB11 AB18 BA06 CA01 CB01 DA01 DB03 EB00 FA01 4K029 AA09 BA62 BB02 BC07 BD00 CA01 DB06 DB08 DB15

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光領域を含む有機層が積層されている
    電界発光素子を製造するに際し、前記有機層の構成材料
    をペレット化し、このペレットを用いて前記有機層を物
    理的に成膜する、電界発光素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ペレットとして、1mm〜数cmの
    サイズに加工されたペレットを用いる、請求項1に記載
    した電界発光素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記構成材料の原料を開放型又は蓋付き
    の容器に入れ、真空下に昇華温度以下で加熱熔解し、徐
    冷して前記ペレットを作製する、請求項1に記載した電
    界発光素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記ペレットを前記有機層の構成材料種
    ごとに蒸着用容器に入れ、順次真空蒸着する、請求項1
    に記載した光学的素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記ペレットをホルダーに収容し、この
    ホルダーから前記ペレットを前記蒸着用容器内に自然落
    下させて供給する、請求項4に記載した電界発光素子の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 光学的に透明な基体上に、光学的に透明
    な電極、有機ホール輸送層、有機発光層及び/又は有機
    電子輸送層、及び金属電極を順次積層する、請求項1に
    記載した電界発光素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 有機電界発光素子として構成する、請求
    項6に記載した電界発光素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 発光領域を含む有機層が積層されている
    電界発光素子を製造する装置において、容器と、前記有
    機層としての構成材料のペレットを収容するホルダー
    と、このホルダー内に収容した前記ペレットを、前記容
    器内に供給する供給手段とを有することを特徴とする電
    界発光素子の製造装置。
  9. 【請求項9】 前記ペレットの供給が自然落下により行
    われる、請求項8に記載した電界発光素子の製造装置。
  10. 【請求項10】 前記ペレットが前記有機層の構成材料
    種ごとに蒸着用容器に入れられ、順次真空蒸着される、
    請求項8に記載した電界発光素子の製造装置。
  11. 【請求項11】 前記ペレットとして、1mm〜数cm
    のサイズに加工されたペレットを用いる、請求項8に記
    載した電界発光素子の製造装置。
  12. 【請求項12】 光学的に透明な基体上に、光学的に透
    明な電極、有機ホール輸送層、有機発光層及び/又は有
    機電子輸送層、及び金属電極が順次積層された電界発光
    素子が製造される、請求項8に記載した電界発光素子の
    製造装置。
  13. 【請求項13】 有機電界発光素子が製造される、請求
    項12に記載した電界発光素子の製造装置。
  14. 【請求項14】 発光領域を含む有機層が積層されてい
    る電界発光素子の前記有機層の成膜に用いるペレットを
    製造するに際し、前記有機層の構成材料の原料を真空下
    に昇華温度以下で加熱熔解してペレット化する、ペレッ
    トの製造方法。
  15. 【請求項15】 前記ペレットを1mm〜数cmのサイ
    ズに作製する、請求項14に記載したペレットの製造方
    法。
  16. 【請求項16】 前記構成材料の原料を開放型又は蓋付
    きの容器に入れ、真空下に昇華温度以下に加熱熔解し、
    徐冷して前記ペレットを作製する、請求項14に記載し
    たペレットの製造方法。
  17. 【請求項17】 前記原料が昇華性が大きい場合は、前
    記蓋付きの容器を用いる、請求項16に記載したペレッ
    トの製造方法。
  18. 【請求項18】 前記原料が昇華性が小さい場合は、前
    記開放型の容器を用いる、請求項16に記載したペレッ
    トの製造方法。
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