JP2000251949A - 密閉型蓄電池 - Google Patents

密閉型蓄電池

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JP2000251949A
JP2000251949A JP11046411A JP4641199A JP2000251949A JP 2000251949 A JP2000251949 A JP 2000251949A JP 11046411 A JP11046411 A JP 11046411A JP 4641199 A JP4641199 A JP 4641199A JP 2000251949 A JP2000251949 A JP 2000251949A
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pressure sensor
pressure
storage battery
battery
opening
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JP11046411A
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Michinori Ikezoe
通則 池添
Takashi Oda
貴史 小田
Hideki Okajima
英樹 岡島
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • Gas Exhaust Devices For Batteries (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電槽もしくは蓋体のいずれか一方に電池内の
圧力を検出する圧力センサの取付孔を備えるとともに、
この取付孔にエラストマーを主成分とする素材から形成
した圧力センサを備えるようにしている。 【解決手段】 圧力センサ40は感圧導電性エラストマ
ーからなり、この感圧導電性エラストマーは、エラスト
マーからなる絶縁体の中に金属や造粒カーボン等の導電
性粒子を混合分散させたもので、無加圧時には導電性粒
子が互いに離れているために高電気抵抗値を示して絶縁
性を有し、かつ加圧時には圧縮変形することにより導電
性粒子が互いに接近あるいは接触して低電気抵抗値を示
して導電性を有するものである。そして、この圧力セン
サ40を第2開口23に熱溶着により固着している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ニッケル・水素
蓄電池、ニッケル・カドミウム蓄電池などのアルカリ蓄
電池あるいはリチウムイオン蓄電池などの密閉型蓄電池
に係り、特に、圧力センサを備えた密閉型蓄電池に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯機器の急速な普及により従来
に増して高性能な蓄電池が要請されるようになった。こ
のような背景にあって、優れた充・放電特性、信頼性、
取り扱いの容易さなどにより、密閉型アルカリ蓄電池あ
るいはリチウムイオン蓄電池が各種の携帯機器の電源と
してその需要を拡大している。ところで、この種の密閉
型蓄電池は、過充電時に正極から発生する酸素ガスを負
極と反応させて吸収することにより密閉化を行ってい
る。
【0003】このような電池の充電反応に基づくガス発
生に伴い、特に過充電時においては、電池内部の圧力が
上昇するが、電池には安全弁が設けられているため、安
全弁が作動してガスを電池外部に放出して内部圧力が安
全弁の作動圧力以上には上昇しない構造となっている。
しかしながら、何らかの理由により、安全弁が正常に動
作しなくて、電池内圧が異常に上昇すると、電池が破裂
するという事態が生じる。また、電池内圧が異常に上昇
しない場合であっても、充電過程が過充電領域に達する
と、安全弁からガスが電池外に放出されて、電解液量が
減少し、電池特性を長期的に安定化させることが困難に
なるという問題があった。
【0004】ここで、電池容量が2Ah未満の小型の密
閉型蓄電池にあっては、そのガスの発生量も少ないた
め、電解液の減少量についてはそれほど考慮する必要が
なかった。ところが、用途の拡大とともに大容量の蓄電
池が求められるようになり、特に、近年においては、大
容量が得られるようにした大型の密閉型蓄電池が電気自
動車用に開発されるようになった。このように大容量に
した密閉型蓄電池にあっては、安全弁からガスが電池外
に放出されて電解液量が減少すると、電池特性を長期的
に安定化させることが困難になるという問題があった。
【0005】そこで、密閉型電池に圧力センサを取り付
け、この圧力センサにより電池内圧を定量的に検知し、
一定圧力以上になったときに充電を完了させるようにし
た密閉型蓄電池が特開昭62−190667号公報にお
いて提案された。
【0006】ところで、このような大型の密閉型蓄電池
に圧力センサを取り付ける場合、樹脂製の大型の外装缶
(電槽:以下、電槽という)を用い、この電槽あるいは
蓋体に圧力センサを取り付けるようにしている。この場
合、例えば、図6に示すように、電槽あるいは蓋体61
の一部に開口65を設け、この開口65の側壁にねじ溝
部65aを設けるとともに、その内部にセンサ(図示せ
ず)を備えた圧力センサ60の開口65への取り付け部
にねじ山部65bを設け、このねじ山部65bをねじ溝
部65aに螺着することにより、圧力センサ60を電槽
あるいは蓋体61に固着するようにしている。
【0007】あるいは、図7に示すように、電槽あるい
は蓋体71の一部に開口75を設け、この開口75にそ
の内部にセンサ部(図示せず)を備えた圧力センサ70
の開口75への取り付け部にねじ山部75bを設け、こ
のねじ山部75aを開口75に挿入した後、ねじ山部7
5aにナット76を螺着することにより、圧力センサ7
0を電槽あるいは蓋体71に固着するようにしている。
また、電槽の外壁に壁の変形を検出するセンサを取り付
け、内圧の上昇に基づく外壁の変形を検出して、電池内
圧を測定することも行われている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図6に示す
ようにねじ山部65bをねじ溝部65aに螺着すること
により圧力センサ本体60を電槽あるいは蓋体71に取
り付けたり、あるいは図7に示すようにねじ山部75b
を開口75に挿入した後、ねじ山部75bにナット76
を螺着することにより圧力センサ70を電槽あるいは蓋
体71に取り付ける場合にあっては、非常に簡単に圧力
センサ60あるいは70を電槽あるいは蓋体61あるい
は71に取り付けることができる。しかしながら、ねじ
込み式の取り付けであるため、電池に振動が加わるとね
じが弛んで、圧力センサ60,70も弛み、電池内の気
密性が損なわれるという問題を生じた。
【0009】また、センサ本体に収納された圧力センサ
が電池内部に露出状態で取り付けられているため、この
圧力センサに電解液が付着して、圧力測定に大きな誤差
を生じ、正確な圧力制御が困難になるという問題も生じ
た。一方、電槽の外壁に壁の変形を検出するセンサを取
り付けた場合、壁の変形を検出するセンサのみでは微少
な圧力変化を検出することは困難であるという問題を生
じた。
【0010】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】そ
こで、本発明は上記課題を解決するために、電池の気密
性を維持しつつ微少な圧力変化も検出できる密閉型蓄電
池を提供することを目的としてなされたものである。こ
のため本発明の密閉型蓄電池は、電槽もしくは蓋体のい
ずれか一方に電池内の圧力が増大すると圧縮変形して抵
抗値が変化するエラストマーを主成分とする素材から形
成した圧力センサの取付孔を備えるとともに、この取付
孔に圧力センサを備えるようにしている。エラストマー
を主成分とする素材から形成した圧力センサは電解液が
付着しても圧力測定に悪影響を受けることがないため、
微少な圧力変化を検出することが可能になると同時に圧
力測定の信頼性が向上する。このため、このような圧力
センサを取り付けた密閉型蓄電池の充放電サイクル特性
が向上する。
【0011】そして、エラストマーを主成分とする素材
から形成した圧力センサは、熱溶着あるいは超音波溶着
などにより合成樹脂製の電槽あるいは蓋体に直接固着す
ることができるので、合成樹脂製の電槽あるいは蓋体と
圧力センサとの気密性が向上するとともに、振動等によ
り固着部が剥がれることもないので、この種の密閉型蓄
電池の気密性が向上する。
【0012】また、エラストマーを主成分とする素材か
ら形成した圧力センサは弾性を有するため、この圧力セ
ンサを安全弁装置の弁体として兼用させることが可能に
なる。この結果、圧力センサ用の孔を電槽あるいは蓋体
に新たに設ける必要がなくなり、この種の密閉型蓄電池
の製造工程が増加することもなく、安価に圧力センサを
備えた密閉型蓄電池を製造することが可能となる。さら
に、圧力センサを安全弁として兼用させることで、圧力
測定が可能で、かつ異常時にも電池が破裂することが防
止でき、異常後に自己復帰できるように構成とすること
が可能になる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の密閉型蓄電池をニ
ッケル・水素蓄電池に適用した場合の一実施の形態を図
1〜図3に基づいて説明する。なお、図1は本実施形態
のニッケル・水素蓄電池の外観構成を示す斜示図であ
り、図2は図1の縦断面を示す断面図であり、図2
(a)は図1のA−A断面を示す図であり、図2(b)
は図2(a)のB−B断面を示す図である。さらに、図
3は図1および図2に示された第2開口に圧力センサを
装着した状態を拡大して示す断面図である。
【0014】1.正極板の作製 所定量の水酸化ニッケル活物質に所定量のヒドロキシプ
ロピルセルロース水溶液を混合して作製した活物質スラ
リーを所定の厚みのニッケル発泡体(ニッケルスポン
ジ)に充填した後、その表面にフッ素樹脂(ポリテトラ
フルオロエチレン,PTFE)ディスパージョンを噴霧
し、乾燥させた後、所定の厚みになるまで圧延し、所定
形状(例えば、幅100mm、高さ120mm)に切断
して非焼結式ニッケル正極板11を作製した。
【0015】2.負極板の作製 ミッシュメタル(Mm:希土類元素の混合物)、ニッケ
ル、コバルト、アルミニウム、およびマンガンを1:
3.4:0.8:0.2:0.6の比率で混合し、この
混合物をアルゴンガス雰囲気の高周波誘導炉で誘導加熱
して合金溶湯となす。この合金溶湯を公知の方法で冷却
し、組成式Mm1.0Ni3.4Co0.8Al0.2
Mn0.6で表される水素吸蔵合金のインゴットを作製
する。この水素吸蔵合金インゴットを機械的に粗粉砕し
た後、不活性ガス雰囲気中で平均粒子径が約150μm
になるまで機械的に粉砕する。このようにして作製した
水素吸蔵合金粉末にポリエチレンオキサイド等の結着剤
と、適量の水を加えて混合して水素吸蔵合金スラリーを
作製する。このスラリーをパンチングメタルからなる活
物質保持体の両面に、圧延後の活物質密度が所定量にな
るように塗着した後、乾燥、圧延を行った後、所定寸法
(例えば、幅100mm、高さ120mm)に切断して
水素吸蔵合金負極板12を作製した。
【0016】3.ニッケル−水素蓄電池の作製 ついで、上述のように作製した非焼結式ニッケル正極板
11と水素吸蔵合金負極板12とをポリプロピレン製不
織布からなるセパレータ13を介して積層して、極板群
10を作製する。なお、この極板群10は、例えば正極
板11を17枚、負極板12を18枚用いて作製され
る。この極板群10を合成樹脂(例えばポリプロピレ
ン)製の電槽20に挿入した後、蓋体21に設けられた
正極端子14の下端と各正極板11から延出する集電体
11aとを溶接により接続固定するとともに、負極端子
15の下端と各負極板12から延出する集電体12aと
を溶接により接続固定する。ついで、電解液(例えば、
水酸化カリウム(KOH)、水酸化ナトリウム(NaO
H)、水酸化リチウム(LiOH)などのアルカリ金属
の水酸化物を混合した水溶液を用いる)を電槽10内に
注入した後、電槽10の上部開口部に合成樹脂製の蓋体
21を熱溶着して、公称容量が100Ahのニッケル−
水素蓄電池を作製する。
【0017】なお、蓋体21には、安全弁装置30を装
着するための第1開口22と、後述する圧力センサ40
あるいは上述した圧力センサ60もしくは70を装着す
るための第2開口23が配設されており、第1開口22
には安全弁装置30が装着され、第2開口23には圧力
センサ40あるいは上述した圧力センサ60もしくは7
0が装着されている。
【0018】安全弁装置30は、上部開口32を有する
とともに底部開口33を有する合成樹脂(例えば、ポリ
プロピレン)製の筒状体31と、この筒状体31の開口
32に装着される弁体34とからなる。弁体34は弾性
を有する合成樹脂(例えば、ポリプロピレン)により形
成されており、その中心部にはガス抜き用の開孔35が
設けられている。なお、弁体34は上部開口32の周縁
部に熱溶着されており、筒状体31は第1開口22の周
縁部に接着剤により固着されている。
【0019】4.実施例1 本実施例1の圧力センサ40は、感圧導電性ゴムに代表
される感圧導電性エラストマーからなり、この感圧導電
性エラストマーは、ゴムまたはエラストマーからなる絶
縁体の中に金属や造粒カーボン等の導電性粒子を混合分
散させたもので、無加圧時には導電性粒子が互いに離れ
ているために高電気抵抗値を示して絶縁性を有し、かつ
加圧時には圧縮変形することにより導電性粒子が互いに
接近あるいは接触して低電気抵抗値を示して導電性を有
するものである。そして、この圧力センサ40を第2開
口23に熱溶着あるいは超音波溶着により固着して、公
称容量100Ahの実施例1のニッケル・水素蓄電池を
作製した。
【0020】5.比較例1 本比較例1においては、図6に示すように、上述した従
来例の内部にセンサ部を備えた圧力センサ60を用い、
蓋体61の第2開口65にねじ溝65aを設けるととも
に、圧力センサ60の第2開口65への取り付け部にね
じ山部65bを設け、この圧力センサ60のねじ山部6
5bを第2開口65のねじ溝65aに螺合して取り付け
る以外は実施例1と同様にして公称容量100Ahの比
較例1のニッケル・水素蓄電池を作製した。
【0021】6.比較例2 本比較例2においては、図7に示すように、上述した従
来例の内部にセンサ部を備えた圧力センサ70を用い、
圧力センサ70の第2開口75への取り付け部にねじ山
部75bを設け、蓋体71の第2開口75にねじ山部7
5bを挿入した後、この圧力センサ70のねじ山部75
bにナット76を螺合して取り付ける以外は実施例1と
同様にして公称容量100Ahの比較例2のニッケル・
水素蓄電池を作製した。
【0022】7.試験結果 上述のようにして作製した各ニッケル・水素蓄電池を
5.5Gの加速度を生じるように33.3Hzの振動数
で2時間振動させた後、各ニッケル・水素蓄電池の各電
槽内に1〜8kgf/cm2の圧力の加圧空気を順次注
入した。この後、各ニッケル・水素蓄電池の圧力センサ
40,60,70の固定部からの空気漏れの有無をリー
ク検査液を用いて測定して、各ニッケル・水素蓄電池の
気密性および耐振動性を測定した。この測定結果を下記
の表1に示した。
【0023】
【表1】
【0024】上記表1から明らかなように、実施例1の
ニッケル・水素蓄電池は気密性および耐振動性が優れて
いることが分かる。一方、比較例1及び比較例2のニッ
ケル・水素蓄電池は長期間にわたって気密性を保てない
ばかりか、低い圧力で空気漏れを生じていることが分か
る。これは、振動により圧力センサ60,70の取り付
け部分のねじに緩みが生じて空気漏れを生じたためであ
る。
【0025】ついで、これらの各ニッケル・水素蓄電池
を用いて充放電サイクル寿命試験、即ち、25℃の雰囲
気で放電容量が公称容量(100Ah)の60%となっ
た時点で電池寿命とする充放電サイクル寿命試験を行う
と、図4に示すような結果となった。
【0026】図4から明らかなように、実施例1のニッ
ケル・水素蓄電池は1000サイクル以上のサイクル寿
命を維持できることが分かる。一方、比較例1及び比較
例2のニッケル・水素蓄電池は充放電サイクル時に電槽
10にかかる応力により、圧力センサ60,70の取り
付け部分のねじの固着力を維持できなくなって、ねじに
緩みが生じて電解液が電池外部に逸失し、電解液が減少
したことでサイクル寿命が短くなったと考えられる。
【0027】8.実施例2 上述した実施例1のニッケル・水素蓄電池にあっては、
エラストマーを主成分とする圧力センサ40を蓋体11
の第2開口部22に直接熱溶着し、これとは別に安全弁
装置30を設ける例について説明したが、本発明の圧力
センサを用いて安全弁装置を構成することができる。こ
れにより、第2開口部23を設ける必要がなくなり、セ
ンサ用に新たに開口を設ける必要がなくなるため、製造
コストを低減させることが可能になるとともに、この種
の圧力センサを備えたニッケル・水素蓄電池の製造工程
も低減して製造が容易となる。
【0028】ついで、本発明の第2実施例のニッケル・
水素蓄電池を図5に基づいて説明する。なお、図5は本
発明の圧力センサを用いて安全弁装置50を構成した状
態を示す断面図である。本第2実施例の安全弁装置50
は、上部開口52を有するとともに底部開口53を有す
る合成樹脂(例えば、ポリプロピレン)製の筒状体51
と、この筒状体51の上部開口52に装着されるキャッ
プ54とからなる。筒状体51内には底部開口53を上
面から覆う弁体56と、この弁体56を保持する弁体押
さえ55と、弁体押さえ55を弾性的に押圧するコイル
スプリング57とを備えている。ここで、弁体56は上
述した実施例1の圧力センサ40と同様な材質のものを
円板状に形成したものである。なお、キャップ54は開
口52の周縁部に熱溶着されており、筒状体51は第1
開口22の周縁部に接着剤により固着されている。ま
た、弁体56から延出して圧力測定用のリード線59が
配設されており、このリード線59はキャップ54に設
けられた開口58から取り出されるようになされてい
る。
【0029】このように構成した安全弁装置50を第1
開口22に装着して実施例1と同様にして公称容量10
0Ahの実施例2のニッケル・水素蓄電池を作製した。
この実施例2のニッケル・水素蓄電池を上述と同様に2
5℃の雰囲気で充放電サイクル寿命試験を行うと、10
00サイクル以上のサイクル寿命が達成できた。
【0030】上述したように、本発明の密閉型蓄電池
は、電池内の圧力が増大すると圧縮変形して抵抗値が減
少するエラストマーを主成分とする素材から形成した圧
力センサ40を第2開口23に直接溶着しているので、
合成樹脂製の蓋体21と圧力センサ40との気密性が向
上するとともに、振動等により固着部が剥がれることも
ないので気密性が向上する。また、この圧力センサ40
に電解液が付着しても圧力測定に悪影響を受けることが
なく、微少な圧力変化を検出することが可能になると同
時に圧力測定の信頼性が向上する。このため、このよう
な圧力センサ40を取り付けた密閉型蓄電池の充放電サ
イクル特性が向上する。
【0031】また、この圧力センサを安全弁装置の弁体
として兼用させると、圧力センサ用の孔を電槽あるいは
蓋体に新たに設ける必要がなくなり、この種の密閉型蓄
電池の製造工程が増加することもなく、安価に圧力セン
サを備えた密閉型蓄電池を製造することが可能となる。
さらに、圧力センサを安全弁として兼用させることで、
圧力測定が可能で、かつ異常時にも電池が破裂すること
が防止でき、異常後に自己復帰できるように構成とする
ことが可能になる。
【0032】なお、上述した実施形態においては、圧力
センサ40を蓋体21の第2開口23に直接溶着する例
について説明したが、圧力センサ40を電槽20の上部
の適宜箇所に配設するようしてもほぼ同様な効果が得ら
れる。また、上述した実施形態においては、本発明をニ
ッケル−水素蓄電池に適用する例についてのみ説明した
が、本発明はニッケル−水素蓄電池以外に、リチウムイ
オン蓄電池、ニッケル・カドミウム蓄電池、鉛蓄電池な
どの各種の密閉型蓄電池に適用できることは無論であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態のニッケル・水素蓄電池
の外観構成を示す斜示図である。
【図2】 図1の縦断面を示す断面図であり、図2
(a)は図1のA−A断面を示す図であり、図2(b)
は図2(a)のB−B断面を示す図である。
【図3】 図1および図2に示された第2開口に圧力セ
ンサを装着した状態を拡大して示す断面図である。
【図4】 充放電サイクル特性を示す図である。
【図5】 本発明の圧力センサを用いて安全弁装置を構
成した状態を示す断面図である。
【図6】 比較例1(従来例1)の圧力センサを装着し
た状態を拡大して示す断面図である。
【図7】 比較例2(従来例2)の圧力センサを装着し
た状態を拡大して示す断面図である。
【符号の説明】
10…極板群、11…正極板、12…負極板、13…セ
パレータ、14…正極端子、15…負極端子、20…電
池ケース(電槽)、21…蓋体、22…第1開口、23
…第2開口、30…安全弁装置、31…筒状体、32…
上部開口、33…底部開口、34…弁体、35…ガス抜
き用の開口、40…圧力センサ、50…圧力センサを備
えた安全弁装置、56…安全弁を兼用する圧力センサ
フロントページの続き (72)発明者 岡島 英樹 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 5H012 AA07 BB01 BB02 CC01 DD04 EE01 EE09 FF01 GG01 JJ02 5H030 AA03 AA07 AS08 FF32

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正・負極板とセパレータと電解液よりな
    る発電要素を収容する電槽の開口部が外部端子を備えた
    蓋体により気密に封口された密閉型蓄電池であって、 前記電槽もしくは前記蓋体のいずれか一方に電池内の圧
    力が増大すると圧縮変形してその抵抗値が変化する圧力
    センサの取付孔を備えるとともに、この取付孔に前記圧
    力センサを備えるようにしたことを特徴とする密閉型蓄
    電池。
  2. 【請求項2】 前記圧力センサは熱溶着あるいは超音波
    振動により前記取付孔に固着されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の密閉型蓄電池。
  3. 【請求項3】 前記圧力センサは安全弁装置の弁体を兼
    用するようにしたことを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載の密閉型蓄電池。
  4. 【請求項4】 前記圧力センサはエラストマーを主成分
    とする素材からなることを特徴とする請求項1から請求
    項3のいずれかに記載の密閉型蓄電池。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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