JP2019016423A - 円筒形電池 - Google Patents

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正雄 大塚
靖志 中村
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靖志 中村
亜希子 岡部
Akiko Okabe
亜希子 岡部
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Abstract

【課題】電池ケースに電極群を挿入し易く、内部短絡の発生が抑制され、外端近傍におけるN/P比のバランスが崩れることが抑制され円筒形電池を提供する。
【解決手段】円筒形電池は、いずれも帯状の正極、負極、およびこれらの間に介在する第1セパレータが巻回された電極群と、電解質と、有底円筒形の電池ケースと、封口板と、を備える。負極は、負極集電体と、負極集電体の両方の表面に形成された負極活物質層とを備え、負極の外端から長さL3の領域に設けられた薄肉部と、薄肉部に隣接するテーパ部と、それ以外の本体部とを備える。テーパ部の外周側の負極活物質層の厚みは、本体部側から薄肉部側に向かって傾斜的に小さくなっている。電極群は、正極の外端が、第1セパレータを介してテーパ部と重なるように配されており、かつ正極の外端とテーパ部との間に配された第2セパレータをさらに含む。
【選択図】図3

Description

本発明は、巻回式電極群を備える円筒形電池に関する。
巻回式電極群を備える円筒形電池では、電極を巻回することにより高容量化が容易である。一方、単に電極を巻回して電極群を形成しても、電極の最外周における端部(以下、単に電極の外端とも言う)では、段差が出来てしまい、この部分では電極群の径が大きくなるため、電池ケースに挿入し難くなる。
特許文献1では、円筒形アルカリ蓄電池の巻回式電極群において、負極の外端から所定の長さの領域に、活物質層の厚みが小さな薄肉部が形成されており、この薄肉部と、正極の外端とが重なるように、正極および負極が巻回されている。
特許文献2では、巻回式電極群において、正極の外端に形成された稜をカバーする保護部材を、正極とセパレータとの間に介挿することで、短絡を抑制している。
特開2005−56674号公報 特開2005−56676号公報
特許文献1の負極の薄肉部では、負極活物質層の厚みが小さい。そのため、負極の薄肉部と、正極の外端とを重ねると、この外端近傍では、対向する正極活物質層と負極活物質層とにおいて活物質量のバランス(N/P比のバランス)が崩れ、出力や容量が低下し易くなる。また、薄肉部以外の負極の領域と、正極の外端とを重ねると、この正極の外端部分で電極群の径が最も大きくなり、電池ケースに挿入しにくくなる。また、ケースに外力が加わったとき、正極の外端部分に最も大きな圧力が加わり、短絡が発生しやすくなる。
特許文献2では、保護部材が正極とセパレータとの間に配されているため、高容量化の点から電極をきつく巻回したり、巻回数を多くしたりした場合などには、保護部材の段差によって、正極に割れが生じ、内部短絡が起こることがある。
本発明の目的は、電池ケースに電極群を挿入し易く、内部短絡の発生が抑制されるとともに、外端近傍におけるN/P比のバランスが崩れることが抑制された円筒形電池を提供することである。
本発明の一局面は、帯状の正極、帯状の負極、および前記正極と前記負極との間に介在する帯状の第1セパレータが巻回された電極群と、電解質と、前記電極群および前記電解質を収容する開口部を有する有底円筒形の電池ケースと、前記開口部を封口する封口板と、を備え、
前記負極は、負極集電体と、前記負極集電体の両方の表面に形成された負極活物質層とを備え、
前記負極は、前記負極の外端から長さL3の領域に設けられた薄肉部と、前記薄肉部に隣接するテーパ部と、それ以外の本体部とを備え、
前記本体部における外周側の前記負極活物質層の厚みt1o、および前記薄肉部における外周側の前記負極活物質層の厚みt3oは、t1o>t3oを充足し、
前記テーパ部の外周側の前記負極活物質層の厚みt2oは、前記本体部側から前記薄肉部側に向かって傾斜的に小さくなっており、
前記電極群は、前記正極の外端が、前記第1セパレータを介して前記テーパ部と重なるように配されており、かつ前記正極の外端と前記テーパ部との間に配された第2セパレータをさらに含む、円筒形電池に関する。
本発明によれば、円筒形電池において、巻回式電極群を電池ケースに電極群を挿入し易く、内部短絡の発生を抑制できる。また、正極の外端近傍におけるN/P比のバランスの崩れを抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る円筒形電池を模式的に示す断面図である。 図1の円筒形電池を模式的に示す横断面図である。 図2のIIIで示される円に囲まれた部分の拡大図である。 図2の電極群に使用される負極の一例を模式的に示す概略斜視図である。 図4の負極の概略側面図である。 図2の電極群に使用される負極の他の例を模式的に示す概略斜視図である。 図6の負極の概略側面図である。
以下、必要に応じて、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
[円筒形電池]
本発明に係る円筒形電池は、帯状の正極、帯状の負極、および正極と負極との間に介在する帯状のセパレータ(第1セパレータ)が巻回された電極群と、電解質と、電極群および電解質を収容する開口部を有する有底円筒形の電池ケースと、開口部を封口する封口板と、を備える。負極は、負極集電体と、負極集電体の両方の表面に形成された負極活物質層とを備える。負極は、負極の外端から長さL3の領域に設けられた薄肉部と、薄肉部に隣接するテーパ部と、それ以外の本体部とを備える。本体部における外周側の負極活物質層の厚みt1o、および薄肉部における外周側の負極活物質層の厚みt3oは、t1o>t3oを充足する。テーパ部の外周側の負極活物質層の厚みt2oは、本体部側から薄肉部側に向かって傾斜的に小さくなっている。電極群は、正極の外端が、第1セパレータを介してテーパ部と重なるように配されており、かつ正極の外端とテーパ部との間に配されたセパレータ(第2セパレータ)をさらに含む。
円筒形電池の巻回式電極群では、電極の最外周における外端(つまり、巻き終わり端部)を電極の本体部と重ねると、この外端部分では電極群の径が最も大きくなるため、電池ケースに挿入し難い。正極の外端には、バリが存在することがあるため、電池ケースに外力が加わったときに、正極の外端部分に大きな圧力が加わると、バリがセパレータを突き抜けて、短絡が発生し易くなる。また、正極の外端部分に大きな圧力が加わることで、正極の外端部分に割れが生じて、短絡が発生することもある。電池ケースに挿入し易くするとともに、短絡の発生を抑制するために、電極群全体の径を小さくするには、電極の巻回数を減らしたり、電極の厚みを薄くしたり、電極群をきつく巻回したりする必要がある。電極の巻回数を減らしたり、厚みを薄くしたりすると、高容量化の点で不利であり、電極群をきつく巻回すると、内部抵抗が増加したり、短絡が発生したりすることがある。特許文献1のように、負極の外端に形成された薄肉部に、正極の外端が重なるように電極を巻回すると、電極群の径が大きくなることが抑制される。しかし、薄肉部の負極活物質量は少ないため、薄肉部と、これと対向する正極との間で、活物質量のバランスが崩れて、出力や容量が低下する。
本発明に係る円筒形電池では、上記のように、負極の本体部と、外端から所定の長さの領域に形成された薄肉部との間に、本体部から薄肉部にかけて外周側の負極活物質層の厚みが小さくなるテーパ部を形成し、このテーパ部に、正極の外端が重なるように配する。このような構成により、正極の外端の位置で計測される電極群の径が過度に大きくなることが抑制されるため、電極群の電池ケースへの挿入し易さを確保できる。また、薄肉部に比べてテーパ部では負極活物質層の厚みが大きいため、正極の外端近傍における負極活物質と正極活物質との量的バランス(N/P比のバランス)が崩れることが抑制される。よって、容量や出力の低下を抑制することができる。
さらに、本発明に係る円筒形電池では、正極の外端とテーパ部との間に第2セパレータを配する。これにより、正極の外端およびその周辺において、内部短絡が起こったり、内部抵抗が増加して発熱したりすることを抑制することができる。
なお、薄肉部は、少なくとも外周側の負極活物質層の厚みが上記のように本体部に比べて小さくなっていればよく、さらに内周側においても、薄肉部の負極活物質層の厚みが本体部の内周側の厚みに比べて小さくなっていてもよい。また、テーパ部も、少なくとも外周側の負極活物質層の厚みが本体部側から薄肉部側に向かって傾斜的に小さくなっていればよい。外周側に加えて、内周側においても、テーパ部の負極活物質層の厚みが本体部側から薄肉部側に向かって傾斜的に小さくなっていてもよい。
薄肉部の長さL3、後述する本体部の長さL1およびテーパ部の長さL2は、いずれも外周側の負極活物質層を基準に決定するものとする。つまり、薄肉部は、負極の外端(外周側の端面)から外周側の負極活物質層の厚みがt3oの領域であり、テーパ部は、薄肉部に隣接し、かつ外周側の負極活物質層の厚みが傾斜的に変化している領域である。
円筒形電池の構成を、図1を参照しながら以下に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る円筒形電池の構造を模式的に示す断面図である。円筒形電池は、負極端子を兼ねる有底円筒形の電池ケース4と、電池ケース4内に収容された電極群および図示しない電解質とを含む。電極群では、帯状の負極1と、帯状の正極2と、これらの間に介在する帯状のセパレータ(第1セパレータ)3とが、渦巻き状に巻回されている。電池ケース4の開口部には、絶縁ガスケット8を介して、安全弁6を備える封口板7が配置され、電池ケース4の開口端部が内側にかしめられることにより、円筒形電池が密閉されている。封口板7は、正極端子を兼ねており、正極集電板9を介して、正極2と電気的に接続されている。
このような円筒形電池は、電極群を、電池ケース4内に収容し、電解質を注液し、電池ケース4の開口部に絶縁ガスケット8を介して封口板7を配置し、電池ケース4の開口端部を、かしめ封口することにより得ることができる。このとき、電極群の負極1は、最外周において、電池ケース4と接触させることにより、電気的に接続させることが好ましい。
円筒形電池は、特に制限されず、一次電池であってもよく、二次電池であってもよい。内部短絡の発生や正極の割れなどに伴う抵抗の増加を抑制することができるため、円筒形電池は、充放電を繰り返す二次電池として適している。円筒形電池は、ニッケル水素蓄電池などのアルカリ蓄電池に特に適している。アルカリ蓄電池には、ニッケル水素蓄電池の他に、ニッケルカドミウム蓄電池、ニッケル亜鉛蓄電池なども含まれる。中でも、ニッケル水素蓄電池では、他の二次電池に比べて比較的厚みの大きな電極を用いるため、電池ケースへの電極群の挿入し易さ、内部短絡の発生などの課題が顕在化し易い。そのため、薄肉部およびテーパ部を設ける本発明の円筒形電池の構成は、特にニッケル水素蓄電池に適用するのに適している。また、ニッケル水素蓄電池では、過充電時に酸素ガスが発生するが、薄肉部の外周側に正極と対向していない負極活物質層を設けることで、過充電時に発生する酸素ガスを吸収させることができる。このような観点からも、本発明の円筒形電池の構成をニッケル水素蓄電池に適用するのが有利である。
図2は、図1の円筒形電池を模式的に示す横断面図である。本発明では、巻回式電極群の正極の外端近傍に特徴がある。図3には、正極の外端近傍(つまり、図2のIIIで示される円で囲まれた部分)の拡大図を示す。図4は、図2の電極群に使用される負極の一例を模式的に示す概略斜視図である。図5は図4の負極の概略側面図である。
図2に示される電極群では、正極2と、負極1とが、セパレータ(第1セパレータ)3を介して巻回されている。負極1は、電極群における内周側に位置する本体部1aと、外端側に形成された薄肉部1cと、本体部1aおよび薄肉部1cの間に位置するテーパ部1bとを含む。薄肉部1cは、負極1の外端から長さL3の領域であり、テーパ部1bは、薄肉部1cに隣接する長さL2の領域である。本体部1aは、負極1のうち、薄肉部1cおよびテーパ部1b以外の領域であり、長さL1を有する。なお、正極2の最外周は、第1セパレータ3を介して負極1の薄肉部1cで覆われており、薄肉部1cが電池ケース4の内壁に接触している。
負極1は、帯状の負極集電体11と、負極集電体11の表面に形成された負極活物質層12とを含む。負極活物質層12は、負極集電体11の外周側の表面に形成された負極活物質層12aと、負極集電体11の内周側の表面に形成された負極活物質層12bとを含んでいる。負極1の薄肉部1cにおける外周側の負極活物質層12aの厚みt3oは、本体部1aにおける外周側の負極活物質層12aの厚みt1oよりも小さくなっている(t1o>t3o)。そして、テーパ部1bの外周側の負極活物質層12aの厚みt2oは、本体部1a側から薄肉部1cに向かって傾斜的に小さくなっている。
本発明では、電極群は、正極2の外端が、第1セパレータ3を介して、テーパ部1bと重なるように配されている。そして、正極2の外端とテーパ部1bとの間に第2セパレータ3aを配する。このとき、第2セパレータ3aを、正極2の外端を保護するように、正極2の外端と重ねて配することが好ましい。このような構成により、本発明では、巻回式電極群を電池ケースに容易に挿入することができるとともに、内部短絡の発生を抑制でき、外端近傍におけるN/P比のバランスの崩れを抑制することができる。なお、図示例では、第2セパレータ3aは、テーパ部1bと、正極2の外端に接触している第1セパレータ3との間に配されている。第2セパレータ3aは、正極2の外端を支えるように、少なくとも正極2の外端およびその周辺と重なるように配されていればよい。
図6は、図2の電極群に使用される負極の他の例を模式的に示す概略斜視図である。図7は図6の負極の概略側面図である。図示例では、負極の薄肉部において、外周側の負極活物質層と同様に、内周側の負極活物質層の厚みが小さくなっており、テーパ部においても内周側の負極活物質層の厚みが、本体部側から薄肉部側に向かって傾斜的に小さくなっている。これら以外は、図4および図5の例と同じである。
具体的に説明すると、負極21は、電極群における内周側に位置する本体部21aと、外端側に形成された薄肉部21cと、これらの間に位置するテーパ部21bとを含んでいる。負極21は、帯状の負極集電体31と、負極集電体31の表面に形成された負極活物質層32とを含む。負極活物質層32は、負極集電体31の外周側の表面に形成された負極活物質層32aと、内周側の表面に形成された負極活物質層32bとを含む。本体部21a、テーパ部21bおよび薄肉部21cにおいて、外周側の負極活物質層32aの厚みの関係は、図4および図5の例と同じである。
負極21の薄肉部21cにおける内周側の負極活物質層32bの厚みt3iは、本体部21aにおける内周側の負極活物質層32bの厚みt1iよりも小さくなっている(t1i>t3i)。また、テーパ部21bにおける内周側の負極活物質層32bの厚みt2iは、本体部21a側から薄肉部21cに向かって傾斜的に小さくなっている。
以下に、円筒形電池の構成要素についてより具体的に説明する。
(負極)
負極は、電極群の外周側の負極活物質層の厚みがそれぞれ異なる、本体部と、テーパ部と、薄肉部とを有している。薄肉部では、外周側の負極活物質層の厚みt3oが本体部の外周側の負極活物質層の厚みt1oに比べて小さくなっている。そのため、外周側の負極活物質層が正極に対向しない領域に、薄肉部を設けると、電極反応に利用されない負極活物質量を低減でき、それに要する容積も低減できるため有利である。また、厚みt3oは小さいものの、薄肉部に正極と対向しない負極活物質層を形成することで、ニッケル水素蓄電池では過充電時に発生する酸素ガスを吸収させることができる。
各部において、内周側の負極活物質層の厚みは特に制限されず、同じであってもよく、例えば、対向する正極の正極活物質量とのバランスを考慮して、必要に応じて相違させてもよい。本体部とテーパ部と薄肉部とで、内周側の負極活物質層の厚みを同じにする場合、この厚みは、例えば、t1oと同じにしてもよい。
必要に応じて、図6および図7に示されるように、内周側の負極活物質層の厚みを、外周側の負極活物質層の厚みと同様に変化させてもよい。テーパ部において、負極活物質層の厚みの勾配、外周側と内周側とで必ずしも同じである必要はなく、相違させてもよい。内周側の負極活物質層の厚みが本体部側から薄肉部側に向かって減少し始める位置は、必ずしも本体部とテーパ部との間(つまり、外周側の負極活物質層の厚みが本体部側から薄肉部側に向かって減少し始める位置)と一致している必要はなく、本体部およびテーパ部のいずれと重なっていてもよい。同様に、内周側の負極活物質層の厚みの減少が収束する位置は、テーパ部の終点(テーパ部と薄肉部との間)と必ずしも一致している必要はなく、テーパ部および薄肉部のいずれと重なっていてもよい。
電極反応に利用されない負極活物質量を低減する観点からは、外周側の負極活物質層が正極に対向しない負極の最外周に薄肉部を形成することが好ましい。薄肉部の長さL3は、負極の最外周の長さの、例えば、50〜115%であり、70〜110%または80〜105%であることが好ましい。
本体部は、電極群の中心側(または内周側)に位置し、両方の表面が正極と対向して、電極反応を主として担う領域である。本明細書では、便宜上、外周側の薄肉部とテーパ部とを除く中心側の負極の領域全体を本体部と称するが、本体部のうち、負極の最内周の正極と対向していない領域では、必要に応じて、負極活物質層の厚みを部分的に小さくしてもよい。
本体部における外周側および内周側の負極活物質層の厚みt1oおよびt1iは、それぞれ、電池の種類や正極における正極活物質量とのバランスなどを考慮して決定することができる。t1oおよびt1iは、それぞれ、例えば、0.01〜0.3mmであり、または0.1〜0.2mmであってもよい。
負極活物質層の厚みt1oと、負極活物質層の厚みt3oとの差(t1o−t3o)は、0.01〜0.2mmであることが好ましく、または0.02〜0.1mmであってもよい。負極活物質層の厚みt1iと、負極活物質層の厚みt3iとの差(t1i−t3i)も、(t1o−t3o)と同様の範囲から選択できる。厚み差がこのような範囲である場合、テーパ部における負極活物質層の厚みの勾配を付け易く、電池ケースへの電極群の挿入し易さをさらに担保し易くなる。また、第2セパレータを配しても、正極の外端の周辺が、第2セパレータによる段差の影響を受け難い。
テーパ部では、外周側の負極活物質層の厚みt2oは、本体部側から薄肉部側に向かって傾斜的に小さくなっている。つまり、厚みt2oは、t3o≦t2o≦t1oの範囲で、傾斜的に変動する。また、内周側の負極活物質層の厚みt2iを本体部側から薄肉部側に向かって小さくする場合には、t3i≦t2i≦t1iの範囲で、傾斜的に変動させてもよい。
テーパ部の長さ(L)が短いとテーパ部の勾配が急になり、テーパ部に配置した正極の外端およびその周辺に応力が加わり易くなるため、テーパ部の勾配をある程度小さくする、つまり、長さL2がある程度の大きさを有するようにすることが好ましい。このような観点から、テーパ部の長さL2は、負極の最外周の長さの、1/6よりも長いことが好ましく、1/5以上または1/4以上であってもよい。テーパ部の長さL2は、負極の最外周の長さの1/2以下であることが好ましい。
電極群では、正極の外端が、少なくともテーパ部と重なるように、正極および負極を配すればよいが、正極の外端の端面の位置が、テーパ部の長さ方向の中心付近になるように正極および負極を配することが好ましい。例えば、正極の外端の端面が、テーパ部の長さ方向の中心を挟んで、±0.2×L2の領域(好ましくは±0.1×L2の領域)に位置するように、正極の外端をテーパ部と重ねることが好ましい。
本発明では、テーパ部および第2セパレータにより、正極の外端に加わる応力を軽減できるため、負極の巻回数を多くしたり、厚みを厚くしたりしても、正極の外端およびその周辺における内部短絡の発生を抑制できる。負極の巻回数は、円筒形電池のサイズに応じて選択できるが、例えば、円筒形電池の外径が6〜24mmである場合、2〜10とすることができ、3〜6としてもよい。
負極は、負極集電体(芯材)と、負極集電体の両方の表面に形成された負極活物質層とを備える。負極集電体としては、電池の種類に応じて公知の材質および/または形態の集電体が使用できる。負極集電体として、例えば、パンチングメタル、ラス体などの多孔性基板や、金属箔などの無孔の基板を使用してもよい。負極活物質層は、電池の種類に応じて、公知の成分を含む負極活物質層が採用できる。負極活物質層は、少なくとも負極活物質を含んでいればよく、負極活物質と、結着剤、導電剤、および/または増粘剤などとを含む負極合剤層であってもよい。これらの成分も電池の種類に応じて適宜選択すればよい。
ニッケル水素蓄電池を例に挙げて説明すると、負極集電体の材質としては、例えば、ステンレス鋼、ニッケルまたはその合金などが挙げられる。負極活物質としては、公知の水素吸蔵合金、例えば、A27型(またはCe2Ni7型)、AB5型(CaCu5型またはMmNi5型(Mmはミッシュメタルを示す)など)、AB3型(またはCeNi3型)、および/またはAB2型(MgCu2型など)などの結晶構造を有するものが特に制限なく利用できる。
結着剤としては、樹脂材料、例えば、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)などのゴム状材料、ポリオレフィン樹脂、ポリフッ化ビニリデンなどのフッ素樹脂、および/またはアクリル樹脂(そのNaイオン架橋体も含む)などが例示できる。増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)およびその塩、ポリビニルアルコール、および/またはポリエチレンオキサイドなどが挙げられる。導電剤としては、例えば、カ−ボンブラック、導電性繊維、および/または有機導電性材料などが挙げられる。
負極は、例えば、負極活物質を負極集電体に付着させることにより形成してもよい。また、負極は、負極合剤層の構成成分を含む負極合剤を負極集電体に塗布し、厚み方向に圧縮し、必要により適当な段階で乾燥することにより形成してもよい。
負極(本体部)の厚みは、電池の種類や正極とのバランスを考慮して決定すればよいが、例えば、0.1〜0.6mmであることが好ましい。
(正極)
正極の外端およびその周辺において、テーパ部と対向する領域の長さ(正極の外端の端面からの長さ)は、正極の長さの、例えば、1〜15%であり、1〜5%であることが好ましい。
正極は、電池の種類に応じて公知のものが使用される。正極は、少なくとも正極活物質を含んでいればよく、正極活物質を含む正極合剤を成形、焼結させたものであってもよい。また、正極活物質や正極合剤を、正極集電体(芯材)に担持させたもの(例えば、充填または塗布したもの)であってもよい。正極合剤は、正極活物質に加え、導電剤、結着剤、および/または増粘剤などを含んでもよい。正極は、公知の方法により得ることができる。
正極集電体としては、電池の種類に応じて公知の材質および/または形態の集電体が使用できる。正極活物質、導電剤、結着剤および増粘剤は、それぞれ、電池の種類に応じて適宜選択すればよい。
ニッケル水素蓄電池を例に挙げて説明すると、正極集電体としては、ニッケル発泡体、および焼結ニッケル板などのニッケルまたはニッケル合金などで形成された多孔性基板が例示できる。正極活物質としては、例えば、水酸化ニッケル、および/またはオキシ水酸化ニッケルなどのニッケル化合物が使用される。導電剤、結着剤および増粘剤としては、負極について例示したものから適宜選択してもよい。また、導電剤としては、水酸化コバルト、および/またはγ型のオキシ水酸化コバルトなどの導電性のコバルト酸化物を用いてもよい。
(セパレータ)
第1セパレータおよび第2セパレータとしては、それぞれ、電池の種類に応じて、例えば、微多孔膜、不織布、またはこれらの積層体などが使用できる。微多孔膜または不織布の材質も、電池の種類および電池の作動温度などに応じて、公知のものから適宜選択すればよく、例えば、樹脂や無機繊維などが利用される。
ニッケル水素蓄電池を例に挙げて説明すると、樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂、および/またはポリアミド樹脂などが例示できる。セパレータには、必要に応じて、コロナ放電処理、プラズマ処理、および/またはスルホン化処理などの親水化処理が施されていてもよい。
各セパレータの厚さは、例えば、10〜300μmの範囲から適宜選択でき、例えば、15〜200μmであってもよい。
第2セパレータは、正極の外端と負極のテーパ部との間に配すればよく、正極の外端と、負極のテーパ部に接する第1セパレータとの間に配してもよい。また、第2セパレータを、負極のテーパ部と、正極の外端と接する第1セパレータとの間に配してもよい。この場合、第2セパレータの端部における段差が第1セパレータで緩和され、正極の外端およびその周辺における内部短絡の発生を抑制する効果を高めることができる。
第2セパレータの長さは、L2の、例えば、50〜200%であり、80〜100%であってもよい。第2セパレータは、正極の外端およびその周辺を保護できればよい。そのため、第2セパレータの長さが、テーパ部の長さL2よりも短くても十分な効果が得られる。この場合、第2セパレータの長さは、L2の、例えば、50%以上100%未満であり、80%以上100%未満であることが好ましい。
正極と負極とを電気的に絶縁する機能は第1セパレータが担うため、第2セパレータの幅を、正極および/または負極の幅よりも小さくしてもよい。ただし、正極の外端およびその周辺における内部短絡の発生をさらに効果的に抑制する観点からは、第2セパレータの幅は、正極の幅よりも大きいことが好ましく、負極の幅よりも大きくてもよい。また、第2セパレータの幅を第1セパレータの幅と同程度にしてもよい。
なお、第2セパレータの長さとは、電極の長さ方向と平行な方向における第2セパレータの長さであり、第2セパレータの幅とは、電極の長さ方向とは垂直な方向における第2セパレータの長さである。
(電解質)
電解質は、溶質と、溶質を溶解する溶媒とを含んでいる。溶質および溶媒としては、それぞれ、電池の種類に応じて、公知のものが利用できる。溶質の濃度や電解質の比重も適宜選択できる。
ニッケル水素蓄電池を例に挙げて説明すると、電解質としては、アルカリを含む水溶液などのアルカリ電解液が使用される。アルカリとしては、水酸化リチウム、水酸化カリウム、および/または水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物が例示できる。アルカリ電解液の比重は、例えば、1.03〜1.55である。
電池ケース、封口板など、その他の構成要素としては、電池の種類に応じて公知のものが使用できる。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
下記の手順で、容量2500mAhの単3形の円筒形ニッケル水素蓄電池を作製した。
(1)負極の作製
水素吸蔵合金粉末(La0.40Ce0.60Ni3.63Co0.76Mn0.42Al0.29、平均粒径=約45μm)100質量部に対して、結着剤としてのSBR0.7質量部、増粘剤としてのCMC0.15質量部、導電剤としてのケッチェンブラック0.3質量部、酸化抑制剤としての酸化イットリウム0.7質量部を加え、さらに適量の水を添加して混合することにより、負極合剤スラリーを調製した。なお、SBRは、水分散液の形態で使用した。
得られた負極合剤スラリーを、負極集電体としての、表面にニッケルメッキを施した鉄製パンチングメタル(厚み60μm、孔径1mm、開孔率42%)の両面に塗布した。このとき、両面の負極活物質層の厚みが、本体部とテーパ部と薄肉部とで異なるように、負極合剤スラリーの塗布量を負極集電体の長さ方向において変化させた。負極合剤スラリーの塗膜は、95℃で10分間乾燥させた後、塗膜を負極集電体とともにローラでプレスすることにより、負極を形成した。得られた負極の本体部は、負極集電体の長さ方向の一端部から長さL1=104mmの領域に形成されており、負極活物質層の厚みt1oおよびt1iは、それぞれ、0.14μmであった。薄肉部は、負極集電体の長さ方向の他端部から長さL3=39mmの領域に形成されており、負極活物質層の厚みt3oおよびt3iは、それぞれ、0.08μmであった。テーパ部は、本体部と薄肉部との間の領域に形成されており、テーパ部の長さL2=12mmであった。
(2)正極の作製
下記の手順で、非焼結式ニッケル正極を作製した。
まず、共沈成分として亜鉛2.5質量%およびコバルト1.0質量%を含有する水酸化ニッケル粉末を、硫酸コバルト水溶液に添加した。得られた混合物を撹拌しながら、水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム濃度:1mol/L)を徐々に滴下してpHを11に調整した後、さらに所定時間撹拌を続けた。得られた混合物から、沈殿物をろ別した。ろ別した沈殿物を、水洗し、真空乾燥することにより、水酸化ニッケル粒子の表面が5質量%の水酸化コバルトで被覆された粉末を得た。
上記で得られた粉末1質量部に対して、水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム濃度:48質量%)10質量部を添加した。得られた混合物を、撹拌下、85℃で8時間加熱処理し、その後、水洗して、65℃で乾燥した。この加熱処理により、水酸化ニッケル粒子表面の水酸化コバルトを含む層において、水酸化コバルトの一部が高次化されてオキシ水酸化コバルトに変換されるとともに、ナトリウムが導入される。水酸化ニッケル粒子の表面に、オキシ水酸化コバルトおよび1質量%のナトリウムを含有する被覆層が形成された複合体粒子を得た。
得られた複合体粒子と、酸化亜鉛との混合粉末100質量部に、結着剤としてのCMCを含む水溶液(CMC濃度:0.2質量%)25質量部を添加して混合することにより、正極合剤スラリーを調製した。なお、混合粉末中の複合体粒子と酸化亜鉛との質量比は、100:2であった。
得られた正極合剤スラリーを、正極集電体としてのニッケル発泡体(面密度(目付)約325g/m2、厚み約1.2mm)の空孔内に充填し、乾燥させた。乾燥物を、厚みが0.66mmとなるように圧延することにより正極(長さ118mm、幅44.7mm、厚み0.66μm)を得た。
なお、正極集電体の長さ方向の一端部には、活物質を保持しない正極集電体の露出部を設け、この露出部に、正極リードを接続した。
(3)ニッケル水素蓄電池の作製
上記(1)で得られた負極と、上記(2)で得られた正極との間に、第1セパレータ(長さ325mm、幅46.7mm、厚み0.082μm)を配し、これらを、渦巻状に捲回することにより、電極群を作製した。このとき、負極の本体部が内周側、薄肉部が外周側となり、正極の外端が負極のテーパ部と重なるように巻回した。また、このとき、正極の外端とテーパ部との間で、かつテーパ部と第1セパレータとの間に、第2セパレータ(長さ10mm、幅46.7mm、厚み0.082μm)を配した。第2セパレータは、長さ方向の中心近傍に正極の外周側の端面が来るように配置した。なお、第1セパレータおよび第2セパレータとしては、スルホン化処理したポリプロピレン製の不織布(厚み82μm、目付50g/m2、およびスルホン化度1.90×10-3)を用いた。電極群における負極の巻回数は、6であった。
得られた電極群を、開口部側にリング状の溝部を有する単3形の有底円筒形の金属製電池ケース(外径14.60mm)に挿入し、最外周の負極(薄肉部)を電池ケースの内面に接触させた。また、正極に接続した正極リードを、封口体の蓋板の内底面に溶接した。なお、封口体は、中央に円形のガス抜き孔を有する蓋板と、蓋板の周縁に装着された絶縁パッキンと、蓋板の頂面の中央部に、ガス抜き孔を塞ぐように配された弁体と、弁体を覆う突出部を有するキャップ状の正極端子とを備えている。
次いで、電池ケース内に、アルカリ電解液を注入し、電池ケースの開口部を、封口体で覆い、絶縁パッキンを介してかしめることにより、封口した。電池ケースの周面を外側から押圧することにより縮径した。そして、電池ケースを、高さ方向に押圧することにより、電池総高が50.25mmとなるように電池ケースの開口部側に形成された溝部を圧着した。なお、アルカリ電解液としては、水酸化ナトリウムを7.5mol/Lの濃度で含む水溶液を用いた。
封口体の上部に、ドーナツ状の絶縁部材を、正極端子の突出部を絶縁部材の中央の孔から突出させた状態で配置した。次いで、封口体の周縁部(封口体上に配された絶縁部材の周縁部)と、電池ケースの周面と、電池ケースの底面の周縁部とを覆うように、外装ラベルを装着することにより、ニッケル水素蓄電池(A1)を得た。同様の手順で、合計50個の電池A1を作製した。
(4)評価
(a)短絡試験
短絡試験では、短絡が起こり易い条件にするため、上記(3)において外径が13.90mmとなるまで縮径した電池を用いた。
20℃環境下で、電池に100Vの電圧を印加し、高抵抗測定装置で抵抗値を測定した。抵抗値が100MΩ以上であれば短絡無と判断した。50個の電池中、短絡が発生した電池の個数を調べた。
(b)N/P比のバランスの評価(内圧測定)
N/P比のバランスが崩れると、リザーブのバランスが崩れ、過充電時の酸素ガス発生が顕著になる。そこで、N/P比のバランスを評価するため、電池の内圧を測定した。本評価では、上記(3)において、外径が14.10mmとなるまで縮径した電池を用いた。
具体的には、40℃環境下で、1Itの電流値で、充電状態(SOC)が満充電の120%になるまで電池を充電し、このときの電池内圧を測定した。実施例1の電池内圧を100として後述の実施例および比較例の電池について評価した。
実施例2
負極のテーパ部の長さL2を12mmから6mmに変更した。つまり、第2セパレータの長さ(10mm)に対して、テーパ部の長さが短くなるように配置した。これら以外は、実施例1と同様にして、ニッケル水素蓄電池(A2)を50個作製し、評価を行った。
実施例3
第2セパレータを、テーパ部に接する第1セパレータと正極の外端との間に配置した。これら以外は、実施例2と同様にして、ニッケル水素蓄電池(A3)を50個作製し、評価を行った。
比較例1
正極の外端が、負極の本体部と重なるように、本体部の長さL1を120mmに、テーパ部の長さL2を12mmに、薄肉部の長さL3を23mmに変更した(つまり、本体部および薄肉部の長さがこのような値となるように、各部における負極活物質層の厚みを調節した)。第2セパレータは、正極の外端と負極の本体部との間で、かつ本体部と第1セパレータとの間に配した。これら以外は、実施例1と同様にして、ニッケル水素蓄電池(B1)を50個作製し、評価を行った。
比較例2
正極の外端が、負極の薄肉部(正極の外端の内周側と対向する薄肉部)と重なるように、本体部の長さL1を88mmに、テーパ部の長さL2を12mmに、薄肉部の長さL3を55mmに変更した(つまり、本体部および薄肉部の長さがこのような値となるように、各部における負極活物質層の厚みを調節した)。第2セパレータは、正極の外端と負極の薄肉部(正極の外端の内周側と対向する薄肉部)との間で、かつ薄肉部と第1セパレータとの間に配した。これら以外は、実施例1と同様にして、ニッケル水素蓄電池(B2)を50個作製し、評価を行った。
実施例および比較例の結果を表1に示す。短絡試験結果は、電池50個中の短絡が生じた電池の数で示し、電池内圧は、実施例1の電池内圧を100としたときの比率で示した。実施例1〜3は、A1〜A3であり、比較例1および2は、B1およびB2である。
Figure 2019016423
表1に示されるように、比較例1の電池では、短絡が顕著であり、比較例2では過充電時の電池内圧が大きく上昇した。それに対して、実施例1、2および3の電池では、短絡がほとんど起こらず、過充電時の電池内圧の上昇も抑えられていた。
本発明に係る円筒形電池は、巻回式電極群を備える様々な電池(一次電池、二次電池)に利用できる。円筒形電池は、特に、電池特性がN/P比の影響を受け易いニッケル水素蓄電池などのアルカリ蓄電池に適している
1、21:負極、1a、21a:本体部、1b、21b:テーパ部、1c、21c:薄肉部、2:正極、3:第1セパレータ、3a:第2セパレータ、4:電池ケース、6:安全弁、7:封口板、8:絶縁ガスケット、9:正極集電板、11、31:負極集電体、12、12a、12b、32、32a、32b、32c:負極活物質層、t1o:本体部の外周側の負極活物質層の厚み、t1i:本体部の内周側の負極活物質層の厚み、t3o:薄肉部の外周側の負極活物質層の厚み、t3i:薄肉部の内周側の負極活物質層の厚み

Claims (9)

  1. 帯状の正極、帯状の負極、および前記正極と前記負極との間に介在する帯状の第1セパレータが巻回された電極群と、電解質と、前記電極群および前記電解質を収容する開口部を有する有底円筒形の電池ケースと、前記開口部を封口する封口板と、を備え、
    前記負極は、負極集電体と、前記負極集電体の両方の表面に形成された負極活物質層とを備え、
    前記負極は、前記負極の外端から長さL3の領域に設けられた薄肉部と、前記薄肉部に隣接するテーパ部と、それ以外の本体部とを備え、
    前記本体部における外周側の前記負極活物質層の厚みt1o、および前記薄肉部における外周側の前記負極活物質層の厚みt3oは、t1o>t3oを充足し、
    前記テーパ部の外周側の前記負極活物質層の厚みt2oは、前記本体部側から前記薄肉部側に向かって傾斜的に小さくなっており、
    前記電極群は、前記正極の外端が、前記第1セパレータを介して前記テーパ部と重なるように配されており、かつ前記正極の外端と前記テーパ部との間に配された第2セパレータをさらに含む、円筒形電池。
  2. 前記第2セパレータは、前記テーパ部と前記第1セパレータとの間に配されている、請求項1に記載の円筒形電池。
  3. 前記本体部における内周側の前記負極活物質層の厚みt1i、および前記薄肉部における内周側の前記負極活物質層の厚みt3iは、t1i>t3iを充足し、
    前記テーパ部の内周側の前記負極活物質層の厚みt2iは、前記本体部側から前記薄肉部側に向かって傾斜的に小さくなっている、請求項1または2に記載の円筒形電池。
  4. 前記テーパ部の長さL2は、前記負極の最外周の長さの1/6よりも長い、請求項1〜3のいずれか1項に記載の円筒形電池。
  5. 前記薄肉部の長さL3は、前記負極の最外周の長さの50〜115%である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の円筒形電池。
  6. 前記第2セパレータの長さは、前記テーパ部の長さL2よりも短い、請求項1〜5のいずれか1項に記載の円筒形電池。
  7. 前記負極活物質層の厚みt1oと、前記負極活物質層の厚みt3-oとの差(t1o−t3o)は、0.01〜0.20mmである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の円筒形電池。
  8. 前記負極活物質層の厚みt1iと、前記負極活物質層の厚みt3ioとの差(t1i−t3i)は、0.01〜0.20mmである、請求項3に記載の円筒形電池。
  9. 前記円筒形電池の外径は、6〜24mmであり、
    前記負極の巻回数は、2〜10である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の円筒形電池。
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