JP2000251246A - 磁気媒体用ポリエステルフィルムおよび磁気記録テープ - Google Patents
磁気媒体用ポリエステルフィルムおよび磁気記録テープInfo
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- JP2000251246A JP2000251246A JP5388299A JP5388299A JP2000251246A JP 2000251246 A JP2000251246 A JP 2000251246A JP 5388299 A JP5388299 A JP 5388299A JP 5388299 A JP5388299 A JP 5388299A JP 2000251246 A JP2000251246 A JP 2000251246A
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- film
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Abstract
(57)【要約】
【課題】DOの少ないデジタルビデオテープを加工性良
く製造するために好適な磁気媒体用ポリエステルフィル
ムを作成すること。 【解決手段】ポリエステルフイルムの片側表面AのSR
a値が2〜5nm、SRz値が10〜40nmであり、
片側表面Bの外側には塗布により形成された易滑被覆層
がなく、水滴の接触角が62〜86度であることを特徴
とする磁気記録媒体用ポリエステルフィルムならびに該
ポリエステルフィルムの片側表面Aに強磁性金属薄膜層
を設けてなることを特徴とする磁気記録テープ。
く製造するために好適な磁気媒体用ポリエステルフィル
ムを作成すること。 【解決手段】ポリエステルフイルムの片側表面AのSR
a値が2〜5nm、SRz値が10〜40nmであり、
片側表面Bの外側には塗布により形成された易滑被覆層
がなく、水滴の接触角が62〜86度であることを特徴
とする磁気記録媒体用ポリエステルフィルムならびに該
ポリエステルフィルムの片側表面Aに強磁性金属薄膜層
を設けてなることを特徴とする磁気記録テープ。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体用ポ
リエステルフィルム、特にデジタルビデオカセットテー
プ用、データストレージテープ用等のデジタルデータを
記録する強磁性金属薄膜型磁気記録媒体を高品質で製造
するために好適な磁気記録媒体用ポリエステルフィルム
およびそれを用いた磁気記録テープに関する。
リエステルフィルム、特にデジタルビデオカセットテー
プ用、データストレージテープ用等のデジタルデータを
記録する強磁性金属薄膜型磁気記録媒体を高品質で製造
するために好適な磁気記録媒体用ポリエステルフィルム
およびそれを用いた磁気記録テープに関する。
【0002】
【従来の技術】1995年に実用化された民生用のデジ
タルビデオテープ(以下、DVCテープという)は、ベ
ースフィルム上にCoの金属磁性薄膜を設け、その表面
にダイヤモンド状カーボン膜を、更にその上に潤滑剤層
をコーティングしてなり、Hi8MEテープに比べて表
面性が更に平滑化したにもかかわらず、良好な耐久性を
もつ。また非磁性面側には有機溶媒を用いてバックコー
ト層が塗布され、良好な走行性をもたせている。
タルビデオテープ(以下、DVCテープという)は、ベ
ースフィルム上にCoの金属磁性薄膜を設け、その表面
にダイヤモンド状カーボン膜を、更にその上に潤滑剤層
をコーティングしてなり、Hi8MEテープに比べて表
面性が更に平滑化したにもかかわらず、良好な耐久性を
もつ。また非磁性面側には有機溶媒を用いてバックコー
ト層が塗布され、良好な走行性をもたせている。
【0003】そのベースフィルムとしては、(1)ポリエ
ステルフィルムと、該フィルムの少なくとも片面に密着
された不連続皮膜と該皮膜中及び皮膜表面に存在する微
粒子からなるポリエステルフィルム(例えば特公昭62
−30105号公報)、(2)平滑なポリエステルフィル
ムであり非磁性面側表面に滑剤主体の被覆層が形成され
たフィルム(例えば特開昭57−195321、特公平
1−49116号、特公平4−33273号公報)、等
が用いられ、Hi8MEテープ用ベースに比べ、更に金
属磁性膜形成面の表面粗度の小さいベースフィルムが利
用されている。
ステルフィルムと、該フィルムの少なくとも片面に密着
された不連続皮膜と該皮膜中及び皮膜表面に存在する微
粒子からなるポリエステルフィルム(例えば特公昭62
−30105号公報)、(2)平滑なポリエステルフィル
ムであり非磁性面側表面に滑剤主体の被覆層が形成され
たフィルム(例えば特開昭57−195321、特公平
1−49116号、特公平4−33273号公報)、等
が用いられ、Hi8MEテープ用ベースに比べ、更に金
属磁性膜形成面の表面粗度の小さいベースフィルムが利
用されている。
【0004】しかしながら、このように非常に平滑なベ
ースフィルムは、そのDVC加工工程でベースフィルム
同士がブロッキングしやすく、また蒸着工程で冷却キャ
ンに付着する異物の影響により、得られたテープのドロ
ップアウト(以下、DOという)特性が非常に変化す
る。
ースフィルムは、そのDVC加工工程でベースフィルム
同士がブロッキングしやすく、また蒸着工程で冷却キャ
ンに付着する異物の影響により、得られたテープのドロ
ップアウト(以下、DOという)特性が非常に変化す
る。
【0005】すなわち、DVCテープ用の強磁性金属薄
膜を真空蒸着により設けてなるためのベースフィルムと
して、(1)は高密度磁気記録特性を与えるが、非磁性面
側に密着された不連続皮膜がないと磁性面側と非磁性面
側のポリエステルフィルム同士が加工工程でブロッキン
グしやすく、極端な場合はフィルム切れをおこしがちで
ある、(2)の技術は非磁性面側表面の滑剤主体の被覆層
が蒸着工程、特に真空蒸着の冷却キャンでけずれたり、
剥離しがちであり、それによりDOが多くなる欠点があ
った。
膜を真空蒸着により設けてなるためのベースフィルムと
して、(1)は高密度磁気記録特性を与えるが、非磁性面
側に密着された不連続皮膜がないと磁性面側と非磁性面
側のポリエステルフィルム同士が加工工程でブロッキン
グしやすく、極端な場合はフィルム切れをおこしがちで
ある、(2)の技術は非磁性面側表面の滑剤主体の被覆層
が蒸着工程、特に真空蒸着の冷却キャンでけずれたり、
剥離しがちであり、それによりDOが多くなる欠点があ
った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、加工
工程でブロッキングによるフィルム切れが起こりにく
く、DOの少ない磁気記録テープおよびそのベースフィ
ルムを提供することを目的とする。
工程でブロッキングによるフィルム切れが起こりにく
く、DOの少ない磁気記録テープおよびそのベースフィ
ルムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリエステル
フイルムの片側表面AのSRa値が2〜5nm、SRz
値が10〜40nmであり、表面Aと反対側の片側表面
Bの外側には塗布により形成された易滑被覆層がなく、
表面Bの水滴の接触角が62〜86度であることを特徴
とする磁気記録媒体用ポリエステルフィルム、ならび
に、片側表面Aに強磁性金属薄膜層を設けてなることを
特徴とする磁気記録テープである。
フイルムの片側表面AのSRa値が2〜5nm、SRz
値が10〜40nmであり、表面Aと反対側の片側表面
Bの外側には塗布により形成された易滑被覆層がなく、
表面Bの水滴の接触角が62〜86度であることを特徴
とする磁気記録媒体用ポリエステルフィルム、ならび
に、片側表面Aに強磁性金属薄膜層を設けてなることを
特徴とする磁気記録テープである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明におけるポリエステルと
は、分子配向により高強度フィルムとなるポリエステル
であれば良いが、そのなかでもポリエチレンテレフタレ
ート、またはポリエチレン−2,6−ナフタレートが好
ましい。該ポリエチレンテレフタレート、またはポリエ
チレン−2,6−ナフタレートとは、その構成成分の8
0%以上がエチレンテレフタレート、エチレンナフタレ
ートであるものである。エチレンテレフタレート、エチ
レンナフタレート以外のポリエステル共重合体成分とし
ては、例えばジエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコー
ル、p−キシリレングリコール、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノールなどのジオール成分、アジピン酸、セバ
シン酸、フタル酸、イソフタル酸、5−ナトリウムスル
ホイソフタル酸などのジカルボン酸成分、トリメリット
酸、ピロメリット酸などの多官能ジカルボン酸成分、p
−オキシエトキシ安息香酸などが挙げられる。
は、分子配向により高強度フィルムとなるポリエステル
であれば良いが、そのなかでもポリエチレンテレフタレ
ート、またはポリエチレン−2,6−ナフタレートが好
ましい。該ポリエチレンテレフタレート、またはポリエ
チレン−2,6−ナフタレートとは、その構成成分の8
0%以上がエチレンテレフタレート、エチレンナフタレ
ートであるものである。エチレンテレフタレート、エチ
レンナフタレート以外のポリエステル共重合体成分とし
ては、例えばジエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコー
ル、p−キシリレングリコール、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノールなどのジオール成分、アジピン酸、セバ
シン酸、フタル酸、イソフタル酸、5−ナトリウムスル
ホイソフタル酸などのジカルボン酸成分、トリメリット
酸、ピロメリット酸などの多官能ジカルボン酸成分、p
−オキシエトキシ安息香酸などが挙げられる。
【0009】さらに、上記のポリエステルには、他にポ
リエステルと非反応性のスルホン酸のアルカリ金属塩誘
導体、該ポリエステルに実質的に不溶なポリアルキレン
グリコールなどの少なくとも一つを5重量%を越えない
程度に混合してもよい。
リエステルと非反応性のスルホン酸のアルカリ金属塩誘
導体、該ポリエステルに実質的に不溶なポリアルキレン
グリコールなどの少なくとも一つを5重量%を越えない
程度に混合してもよい。
【0010】本ポリエステルフィルムの片側表面AのS
Ra値は2〜5nm、より好ましくは2〜4nm、SR
z値は10〜40nm、より好ましくは20〜40nm
である。
Ra値は2〜5nm、より好ましくは2〜4nm、SR
z値は10〜40nm、より好ましくは20〜40nm
である。
【0011】SRa値が2nm未満であると、表面Aの
外側に形成される強磁性薄膜が平滑になりすぎて、ビデ
オテープになった後のデジタルビデオテープレコーダー
内の記録、再生時にビデオヘッドにより強磁性薄膜が磨
耗してしまい好ましくない。SRa値が5nmを超える
と、表面Aの外側に形成される強磁性薄膜が粗面になり
すぎて、ビデオテープの出力特性が低下し好ましくな
い。
外側に形成される強磁性薄膜が平滑になりすぎて、ビデ
オテープになった後のデジタルビデオテープレコーダー
内の記録、再生時にビデオヘッドにより強磁性薄膜が磨
耗してしまい好ましくない。SRa値が5nmを超える
と、表面Aの外側に形成される強磁性薄膜が粗面になり
すぎて、ビデオテープの出力特性が低下し好ましくな
い。
【0012】SRz値が10nm未満であると、表面A
の外側に形成される強磁性薄膜が平滑になりすぎてビデ
オテープになった後のデジタルビデオテープレコーダー
内の多数回にわたる繰返し記録、再生でビデオテープの
強磁性薄膜の耐久性が低下し好ましくない。SRz値が
40nmを超えると、表面Aの外側に形成される強磁性
薄膜が粗面になりすぎて、ビデオテープの小さなDO個
数が増加し好ましくない。
の外側に形成される強磁性薄膜が平滑になりすぎてビデ
オテープになった後のデジタルビデオテープレコーダー
内の多数回にわたる繰返し記録、再生でビデオテープの
強磁性薄膜の耐久性が低下し好ましくない。SRz値が
40nmを超えると、表面Aの外側に形成される強磁性
薄膜が粗面になりすぎて、ビデオテープの小さなDO個
数が増加し好ましくない。
【0013】ポリエステルフィルム表面Aは、平均粒径
が5〜30nm、より好ましくは8〜30nmの微細粒
子を0.5〜12.0重量%、より好ましくは0.6〜
10.0重量%含む有機化合物からなる被覆層により形
成されているのが好ましい。
が5〜30nm、より好ましくは8〜30nmの微細粒
子を0.5〜12.0重量%、より好ましくは0.6〜
10.0重量%含む有機化合物からなる被覆層により形
成されているのが好ましい。
【0014】微細粒子としてはシリカ、炭酸カルシウ
ム、アルミナ、ポリアクリル酸球、ポリスチレン球等、
有機化合物としてはポリビニルアルコール、トラガント
ゴム、カゼイン、ゼラチン、セルロース誘導体、水溶性
ポリエステル、ポリウレタン等の有極性高分子が使用で
き、これらのブレンド体も適用できるが、これらに限定
されない。
ム、アルミナ、ポリアクリル酸球、ポリスチレン球等、
有機化合物としてはポリビニルアルコール、トラガント
ゴム、カゼイン、ゼラチン、セルロース誘導体、水溶性
ポリエステル、ポリウレタン等の有極性高分子が使用で
き、これらのブレンド体も適用できるが、これらに限定
されない。
【0015】また磁性層の耐久性を更に増すためには、
表面Aを形成するポリエステル層内に、均粒径が30〜
150nm、より好ましくは40〜100nmの微細粒
子を0.01〜1.0重量%、より好ましくは0.02
〜0.8重量%含ませ表面A上に表面突起をもたせるの
が好ましい。
表面Aを形成するポリエステル層内に、均粒径が30〜
150nm、より好ましくは40〜100nmの微細粒
子を0.01〜1.0重量%、より好ましくは0.02
〜0.8重量%含ませ表面A上に表面突起をもたせるの
が好ましい。
【0016】本発明の片側表面Bには塗布により形成さ
れた易滑被覆層がなく、表面Bの水滴の接触角が62〜
86度、より好ましくは75〜83度である。
れた易滑被覆層がなく、表面Bの水滴の接触角が62〜
86度、より好ましくは75〜83度である。
【0017】塗布による易滑被覆層が存在すると、被覆
層が蒸着工程、特に真空蒸着の冷却キャンでけずれた
り、剥離しがちであり、それにより磁気記録テープのD
Oが多くなり好ましくない。水滴の接触角が62度未満
であると、バックコート層の接着不良となり、磁気記録
テープを繰り返し走行させるとバックコートが剥離し走
行性不良となり好ましくない。水滴の接触角が86度を
越えると、加工工程でポリエステルフィルムをロール状
で巻き取った時に、ポリエステルフィルム同士がブロッ
キングしやすくなり、フィルム切れが起こり易くなり好
ましくない。特に磁性薄膜層が形成されないロール状製
品の端の部分がブロッキングしやすくなり好ましくな
い。
層が蒸着工程、特に真空蒸着の冷却キャンでけずれた
り、剥離しがちであり、それにより磁気記録テープのD
Oが多くなり好ましくない。水滴の接触角が62度未満
であると、バックコート層の接着不良となり、磁気記録
テープを繰り返し走行させるとバックコートが剥離し走
行性不良となり好ましくない。水滴の接触角が86度を
越えると、加工工程でポリエステルフィルムをロール状
で巻き取った時に、ポリエステルフィルム同士がブロッ
キングしやすくなり、フィルム切れが起こり易くなり好
ましくない。特に磁性薄膜層が形成されないロール状製
品の端の部分がブロッキングしやすくなり好ましくな
い。
【0018】本ポリエステルフィルムの片側表面BのS
Ra値はポリエステルフィルムを製膜した後、所定の幅
にスリットする際に、巻姿の良い製品を採取しやすく
し、ポリエステルフィルムの片側表面A上に強磁性薄膜
を設けた後にロール状の巻取りにより片側表面Bの粗さ
が転写し強磁性薄膜層にうねり状の変形が起きるのを最
小限にするために、8〜35nm、より好ましくは10
〜25nmが望ましい。表面BのSRz値はポリエステ
ルフィルムを製膜して、スリットした後のロール状の製
品の巻姿を良好に保ち、ポリエステルフィルムの片側表
面A上に強磁性薄膜を設けた後にロール状の巻取りによ
り片側表面Bの粗さが転写し強磁性薄膜層にうねり状の
変形が起きるのを最小限にするために、100〜700
nm、より好ましくは140〜550nmが望ましい。
Ra値はポリエステルフィルムを製膜した後、所定の幅
にスリットする際に、巻姿の良い製品を採取しやすく
し、ポリエステルフィルムの片側表面A上に強磁性薄膜
を設けた後にロール状の巻取りにより片側表面Bの粗さ
が転写し強磁性薄膜層にうねり状の変形が起きるのを最
小限にするために、8〜35nm、より好ましくは10
〜25nmが望ましい。表面BのSRz値はポリエステ
ルフィルムを製膜して、スリットした後のロール状の製
品の巻姿を良好に保ち、ポリエステルフィルムの片側表
面A上に強磁性薄膜を設けた後にロール状の巻取りによ
り片側表面Bの粗さが転写し強磁性薄膜層にうねり状の
変形が起きるのを最小限にするために、100〜700
nm、より好ましくは140〜550nmが望ましい。
【0019】本磁気記録テープは、ポリエステルフィル
ムの片側表面A上に強磁性金属薄膜層を設けてなること
を特徴とするが、使用する金属薄膜は公知のものを使用
でき、特に限定されないが、鉄、コバルト、ニッケル、
またはそれらの合金の強磁性体からなるものが好まし
い。金属薄膜層の厚さは100〜300nmである。
ムの片側表面A上に強磁性金属薄膜層を設けてなること
を特徴とするが、使用する金属薄膜は公知のものを使用
でき、特に限定されないが、鉄、コバルト、ニッケル、
またはそれらの合金の強磁性体からなるものが好まし
い。金属薄膜層の厚さは100〜300nmである。
【0020】本磁気記録テープには、本発明のポリエス
テルフィルムの片側表面B上にバックコート層を設けて
もよい。バックコートとしては微粒子、潤滑剤、有機高
分子からなる結合材からなる層を有機溶媒を用いた溶液
の塗布、乾燥により設けることが好ましい。バックコー
ト層の厚さは0.5〜1.5μm程度である。微粒子と
してはカーボンブラック、アルミナ等が、潤滑剤として
はシリコーン、フッソ化合物等が、結合材としてはポリ
ウレタン、エポキシ樹脂等が用いられるが、これらに限
定されない。
テルフィルムの片側表面B上にバックコート層を設けて
もよい。バックコートとしては微粒子、潤滑剤、有機高
分子からなる結合材からなる層を有機溶媒を用いた溶液
の塗布、乾燥により設けることが好ましい。バックコー
ト層の厚さは0.5〜1.5μm程度である。微粒子と
してはカーボンブラック、アルミナ等が、潤滑剤として
はシリコーン、フッソ化合物等が、結合材としてはポリ
ウレタン、エポキシ樹脂等が用いられるが、これらに限
定されない。
【0021】本発明の磁気記録テープは、本発明のポリ
エステルベースフィルムの片側表面AにCo等の強磁性
金属薄膜を真空蒸着により膜厚み100〜300nmと
形成し、この金属薄膜上に10nm程度の厚みのダイヤ
モンド状カーボン膜をコーティングし、更にその上に潤
滑剤層を設けてなる。ポリエステルベースフィルムの片
側表面Bに微粒子、潤滑剤、有機高分子からなる結合材
からなる層を有機溶媒を用いた溶液の塗布、乾燥により
設けることにより作成する。強磁性金属薄膜厚みは10
0〜300nmと極めて薄膜のため磁性層表面はベース
フィルム表面形状をそのまま反映する。バックコート層
の厚さは0.5〜1.5μm程度である。
エステルベースフィルムの片側表面AにCo等の強磁性
金属薄膜を真空蒸着により膜厚み100〜300nmと
形成し、この金属薄膜上に10nm程度の厚みのダイヤ
モンド状カーボン膜をコーティングし、更にその上に潤
滑剤層を設けてなる。ポリエステルベースフィルムの片
側表面Bに微粒子、潤滑剤、有機高分子からなる結合材
からなる層を有機溶媒を用いた溶液の塗布、乾燥により
設けることにより作成する。強磁性金属薄膜厚みは10
0〜300nmと極めて薄膜のため磁性層表面はベース
フィルム表面形状をそのまま反映する。バックコート層
の厚さは0.5〜1.5μm程度である。
【0022】次に本発明のポリエステルフィルムおよび
磁気記録テープの製法を説明するが、これに限定される
ものではない。
磁気記録テープの製法を説明するが、これに限定される
ものではない。
【0023】本発明のポリエステルフィルムは溶融、成
形、二軸延伸、熱固定からなる通常のプラスチックフィ
ルム製造工程を経て得られる。ここで、溶融、成形時に
共押出し技術の使用により、A/B層が積層され、B層
中にポリジメチルシロキサン等のシリコーン化合物、ポ
リエチレン、ポリフルオロエチレン等のフッソ化合物、
天然ワックス類、石油系ワックス類の炭化水素類等の疎
水性の化合物を0.01〜1.0重量%含ませたA/B
積層フィルムとしてもよい。溶融ポリエステルをフィル
ム状に押出し、キャスティングドラム上で冷却固化して
未延伸フィルムシートを得、一軸延伸し、その後に一軸
延伸方向と直交する方向に延伸配向し、熱固定する。一
軸延伸後の表面A(A層側)に平均粒径が5〜30n
m、より好ましくは8〜30nmの微細粒子を0.5〜
12.0重量%、より好ましくは0.6〜10.0重量
%含む有機化合物からなる塗液を塗布し、表面Aに被覆
層を形成させるのが好ましい。被覆層の形成は前述の通
り1軸方向への延伸を終えた段階で所望の塗液を基層フ
ィルム上に塗布することによりなす。塗布方法として
は、ドクターブレード方式、グラビア方式、リバースロ
ール方式、メタリングバー方式のいずれであってもよ
い。また磁性層の耐久性を更に増すためには、表面A側
のポリエステル層内には平均粒径が30〜150nm、
より好ましくは40〜100nmの微細粒子を0.01
〜1.0重量%、より好ましくは0.02〜0.8重量
%含ませるのが好ましい。
形、二軸延伸、熱固定からなる通常のプラスチックフィ
ルム製造工程を経て得られる。ここで、溶融、成形時に
共押出し技術の使用により、A/B層が積層され、B層
中にポリジメチルシロキサン等のシリコーン化合物、ポ
リエチレン、ポリフルオロエチレン等のフッソ化合物、
天然ワックス類、石油系ワックス類の炭化水素類等の疎
水性の化合物を0.01〜1.0重量%含ませたA/B
積層フィルムとしてもよい。溶融ポリエステルをフィル
ム状に押出し、キャスティングドラム上で冷却固化して
未延伸フィルムシートを得、一軸延伸し、その後に一軸
延伸方向と直交する方向に延伸配向し、熱固定する。一
軸延伸後の表面A(A層側)に平均粒径が5〜30n
m、より好ましくは8〜30nmの微細粒子を0.5〜
12.0重量%、より好ましくは0.6〜10.0重量
%含む有機化合物からなる塗液を塗布し、表面Aに被覆
層を形成させるのが好ましい。被覆層の形成は前述の通
り1軸方向への延伸を終えた段階で所望の塗液を基層フ
ィルム上に塗布することによりなす。塗布方法として
は、ドクターブレード方式、グラビア方式、リバースロ
ール方式、メタリングバー方式のいずれであってもよ
い。また磁性層の耐久性を更に増すためには、表面A側
のポリエステル層内には平均粒径が30〜150nm、
より好ましくは40〜100nmの微細粒子を0.01
〜1.0重量%、より好ましくは0.02〜0.8重量
%含ませるのが好ましい。
【0024】B層中には微粒子として炭酸カルシウム、
シリカ、アルミナ、ポリスチレン等を添加してもよい。
シリカ、アルミナ、ポリスチレン等を添加してもよい。
【0025】二軸延伸は例えば逐次二軸延伸法、同時二
軸延伸法で行うことができるが、所望するならば熱固定
前にさらに縦あるいは横方向あるいは縦と横の両方向に
再度延伸し、機械的強度を高めた、いわゆる強力化タイ
プとすることもできる。
軸延伸法で行うことができるが、所望するならば熱固定
前にさらに縦あるいは横方向あるいは縦と横の両方向に
再度延伸し、機械的強度を高めた、いわゆる強力化タイ
プとすることもできる。
【0026】表面AのSRa、SRzは表面Aの被覆層
の微粒子、成分、表面A側のポリエステル層内部の微細
粒子の調整により制御することができる。
の微粒子、成分、表面A側のポリエステル層内部の微細
粒子の調整により制御することができる。
【0027】かくして得られたポリエステルフィルムの
表面A上に上述の強磁性金属薄膜層を設け、必要であれ
ば表面B上にバックコート層を設けることにより本発明
の磁気記録テープが得られる。
表面A上に上述の強磁性金属薄膜層を設け、必要であれ
ば表面B上にバックコート層を設けることにより本発明
の磁気記録テープが得られる。
【0028】本発明の磁気記録テープは、特にデジタル
ビデオテープ用途に使用すると優れた結果を得ることが
でき好適である。またデータストレージテープ用途に使
用しても優れた結果を得ることができ好適である。
ビデオテープ用途に使用すると優れた結果を得ることが
でき好適である。またデータストレージテープ用途に使
用しても優れた結果を得ることができ好適である。
【0029】以下に、本実施例で用いた測定方法を記
す。
す。
【0030】(1)SRa値、SRz値 小坂研究所製の光触針式(臨界角焦点エラー検出方式)
の3次元粗さ計(ET−30HK)を使用して測定し
た。 SRa値: JIS Raに相当する中心線面平均粗
さ。 SRz値: JIS Rzに相当する十点平均面粗さ。
粗さ曲面から基準面積分だけ抜き取った部分の平均面を
基準面として、最高から5番目までの山の標高の平均値
と最深から5番目までの谷底の深さの平均値との距離を
入力換算したもの。 試験片は測定表面にAl蒸着を施した。測定方向は幅方
向とし、カットオフ値は0.08mm、測定長は0.1
〜0.25mm、送りピッチは0.2μm、測定スピー
ドは20μm/s、測定本数は100本とした。単位は
nmとした。
の3次元粗さ計(ET−30HK)を使用して測定し
た。 SRa値: JIS Raに相当する中心線面平均粗
さ。 SRz値: JIS Rzに相当する十点平均面粗さ。
粗さ曲面から基準面積分だけ抜き取った部分の平均面を
基準面として、最高から5番目までの山の標高の平均値
と最深から5番目までの谷底の深さの平均値との距離を
入力換算したもの。 試験片は測定表面にAl蒸着を施した。測定方向は幅方
向とし、カットオフ値は0.08mm、測定長は0.1
〜0.25mm、送りピッチは0.2μm、測定スピー
ドは20μm/s、測定本数は100本とした。単位は
nmとした。
【0031】(2)水滴の接触角 ポリエステルフィルムを1cm角程度切り取り、スライ
ドグラス上に置き、マイクロシリンジを用いて1μl程
度、蒸留水をポリエステルフィルム上に滴下し、横から
鏡を用いてテレビカメラで水滴を拡大観測し、水滴のポ
リエステルフィルムと接している半径(r)と水滴の最
大の高さ(h)を測定し、2tan-1(h/r)の計算
値より求めた。5回の測定をし最大と最小値を除いた平
均値を接触角とした。単位は度を用いた。
ドグラス上に置き、マイクロシリンジを用いて1μl程
度、蒸留水をポリエステルフィルム上に滴下し、横から
鏡を用いてテレビカメラで水滴を拡大観測し、水滴のポ
リエステルフィルムと接している半径(r)と水滴の最
大の高さ(h)を測定し、2tan-1(h/r)の計算
値より求めた。5回の測定をし最大と最小値を除いた平
均値を接触角とした。単位は度を用いた。
【0032】(3)本発明フィルムに強磁性体薄膜を設
けた本発明磁気テープの特性は、市販のカメラ一体型デ
ジタルビデオテープレコーダー(DVC)を用いドロッ
プアウト(DO)を観測することにより評価した。作成
した本DVCテープを市販のカメラ一体型デジタルビデ
オテープレコーダーで録画し、1分間の再生をして画面
にあらわれたブロック状のモザイク個数を数えることに
よりDOの測定をした。DOは常温常湿(25℃、60
%RH)でテープ製造後の初期特性を調べた。そして1
00回繰返し走行後のDOも見た。DOは小さい値の方
が良い。
けた本発明磁気テープの特性は、市販のカメラ一体型デ
ジタルビデオテープレコーダー(DVC)を用いドロッ
プアウト(DO)を観測することにより評価した。作成
した本DVCテープを市販のカメラ一体型デジタルビデ
オテープレコーダーで録画し、1分間の再生をして画面
にあらわれたブロック状のモザイク個数を数えることに
よりDOの測定をした。DOは常温常湿(25℃、60
%RH)でテープ製造後の初期特性を調べた。そして1
00回繰返し走行後のDOも見た。DOは小さい値の方
が良い。
【0033】
【実施例】次に実施例に基づき、本発明を説明する。
【0034】実施例1 実質的に不活性粒子を含有しないポリエチレンテレフタ
レートに平均粒径60nmのシリカを0.02重量%含
有させた原料Aと、実質的に不活性粒子を含有しないポ
リエチレンテレフタレートに平均粒径320nmの炭酸
カルシウムを0.20重量%、ポリジメチルシロキサン
(分子量5千)を0.1重量%含有させた原料Bとを厚
み比5:1の割合で共押出しし、ロール延伸法で110
℃で3.3倍に縦延伸した。
レートに平均粒径60nmのシリカを0.02重量%含
有させた原料Aと、実質的に不活性粒子を含有しないポ
リエチレンテレフタレートに平均粒径320nmの炭酸
カルシウムを0.20重量%、ポリジメチルシロキサン
(分子量5千)を0.1重量%含有させた原料Bとを厚
み比5:1の割合で共押出しし、ロール延伸法で110
℃で3.3倍に縦延伸した。
【0035】縦延伸の後の工程で、A層の外側に下記水
溶液を塗布した。 メチルセルロース 0.12重量% 水溶性ポリエステル 0.29重量% アミノエチルシランカップリング剤 0.02重量% 平均粒径 20nmの極微細シリカ 0.04重量% 塗布濃度(固形分濃度) 20mg/m2 その後、ステンターにて横方向に110℃で3.8倍に
延伸し、210℃で熱固定し、厚さ6.3μmのロール
状複合ポリエステルフィルムを得た。
溶液を塗布した。 メチルセルロース 0.12重量% 水溶性ポリエステル 0.29重量% アミノエチルシランカップリング剤 0.02重量% 平均粒径 20nmの極微細シリカ 0.04重量% 塗布濃度(固形分濃度) 20mg/m2 その後、ステンターにて横方向に110℃で3.8倍に
延伸し、210℃で熱固定し、厚さ6.3μmのロール
状複合ポリエステルフィルムを得た。
【0036】本ポリエステルフィルム表面Aに真空蒸着
により、55nmの厚みの薄膜層が2層に重なった構造
の総厚み110nmのコバルト−酸素薄膜を形成した。
次にコバルト−酸素薄膜層上に、CVD法によりダイヤ
モンド状カーボン膜を10nmの厚みで形成させた。続
いてフッ素含有脂肪酸エステル系潤滑剤を3nmの厚さ
で塗布し、最後にカーボンブラック、ポリウレタン、シ
リコーンからなるバックコート層をメチルエチルケトン
溶液を用いてポリエステルフィルム表面B上に400n
mの厚さで設け、スリッターにより幅6.35mm幅に
スリットしリールに巻き取り磁気記録テープ(DVCテ
ープ)を作成した。
により、55nmの厚みの薄膜層が2層に重なった構造
の総厚み110nmのコバルト−酸素薄膜を形成した。
次にコバルト−酸素薄膜層上に、CVD法によりダイヤ
モンド状カーボン膜を10nmの厚みで形成させた。続
いてフッ素含有脂肪酸エステル系潤滑剤を3nmの厚さ
で塗布し、最後にカーボンブラック、ポリウレタン、シ
リコーンからなるバックコート層をメチルエチルケトン
溶液を用いてポリエステルフィルム表面B上に400n
mの厚さで設け、スリッターにより幅6.35mm幅に
スリットしリールに巻き取り磁気記録テープ(DVCテ
ープ)を作成した。
【0037】得られた複合ポリエステルフィルム及び磁
気記録テープの特性を表1に示す。なお表面BのSR
a,SRzは30、300nmであった。
気記録テープの特性を表1に示す。なお表面BのSR
a,SRzは30、300nmであった。
【0038】実施例2 実施例1のベースフィルム製造において、ポリエチレン
テレフタレートをポリエチレン−2,6−ナフタレート
と変更し、縦延伸温度、倍率を135℃で5.0倍と
し、横延伸温度、倍率を135℃、6.0倍とし、更に
160℃で1.2倍に横に延伸し、200℃で熱固定と
変更し、その他は同様にして、厚さ4.2μmの複合ポ
リエステルフィルムロールを得た。
テレフタレートをポリエチレン−2,6−ナフタレート
と変更し、縦延伸温度、倍率を135℃で5.0倍と
し、横延伸温度、倍率を135℃、6.0倍とし、更に
160℃で1.2倍に横に延伸し、200℃で熱固定と
変更し、その他は同様にして、厚さ4.2μmの複合ポ
リエステルフィルムロールを得た。
【0039】実施例1と同様にして幅6.35mmの磁
気記録テープを作成した。得られた複合ポリエステルフ
ィルム及び磁気記録テープの特性を表1に示す。なお表
面BのSRa,SRzは29、290nmであった。
気記録テープを作成した。得られた複合ポリエステルフ
ィルム及び磁気記録テープの特性を表1に示す。なお表
面BのSRa,SRzは29、290nmであった。
【0040】実施例3 実施例2のベースフィルム製造において、原料Aに含有
させたシリカを除き、その他は実施例2と同様にして厚
さ4.2μmの複合ポリエステルフィルムロールを得
た。実施例2と同様にして幅6.35mmの磁気記録テ
ープを作成した。得られた複合ポリエステルフィルム及
び磁気記録テープの特性を表1に示す。なお表面BのS
Ra,SRzは29、290nmであった。
させたシリカを除き、その他は実施例2と同様にして厚
さ4.2μmの複合ポリエステルフィルムロールを得
た。実施例2と同様にして幅6.35mmの磁気記録テ
ープを作成した。得られた複合ポリエステルフィルム及
び磁気記録テープの特性を表1に示す。なお表面BのS
Ra,SRzは29、290nmであった。
【0041】比較例1 実施例1のベースフィルム製造において、水溶液塗布の
固形分濃度を10mg/m2とした。その他は実施例1
と同様にして厚さ6.3μmの複合ポリエステルフィル
ムロールを得、幅6.35mmの磁気記録テープを作成
した。得られた複合ポリエステルフィルム及び磁気記録
テープの特性を表1に示す。なお表面BのSRa,SR
zは30、300nmであった。
固形分濃度を10mg/m2とした。その他は実施例1
と同様にして厚さ6.3μmの複合ポリエステルフィル
ムロールを得、幅6.35mmの磁気記録テープを作成
した。得られた複合ポリエステルフィルム及び磁気記録
テープの特性を表1に示す。なお表面BのSRa,SR
zは30、300nmであった。
【0042】比較例2 実施例1のベースフィルム製造において、水溶液塗布の
固形分濃度を36mg/m2とした。その他は実施例1
と同様にして厚さ6.3μmの複合ポリエステルフィル
ムロールを得、幅6.35mmの磁気記録テープを作成
した。得られた複合ポリエステルフィルム及び磁気記録
テープの特性を表1に示す。なお表面BのSRa,SR
zは30、300nmであった。
固形分濃度を36mg/m2とした。その他は実施例1
と同様にして厚さ6.3μmの複合ポリエステルフィル
ムロールを得、幅6.35mmの磁気記録テープを作成
した。得られた複合ポリエステルフィルム及び磁気記録
テープの特性を表1に示す。なお表面BのSRa,SR
zは30、300nmであった。
【0043】比較例3 実施例1のベースフィルム製造において、塗布水溶液内
のメチルセルロース濃度を0.07重量%、極微細シリ
カ濃度を0.01重量%とした。その他は実施例1と同
様にして厚さ6.3μmの複合ポリエステルフィルムロ
ールを得、幅6.35mmの磁気記録テープを作成し
た。得られた複合ポリエステルフィルム及び磁気記録テ
ープの特性を表1に示す。なお表面BのSRa,SRz
は30、300nmであった。
のメチルセルロース濃度を0.07重量%、極微細シリ
カ濃度を0.01重量%とした。その他は実施例1と同
様にして厚さ6.3μmの複合ポリエステルフィルムロ
ールを得、幅6.35mmの磁気記録テープを作成し
た。得られた複合ポリエステルフィルム及び磁気記録テ
ープの特性を表1に示す。なお表面BのSRa,SRz
は30、300nmであった。
【0044】比較例4 実施例1のベースフィルム製造において、原料Aに含有
させたシリカの平均粒径を90nmに変更した。その他
は実施例1と同様にして厚さ6.3μmの複合ポリエス
テルフィルムロールを得、幅6.35mmの磁気記録テ
ープを作成した。得られた複合ポリエステルフィルム及
び磁気記録テープの特性を表1に示す。なお表面BのS
Ra,SRzは30、300nmであった。
させたシリカの平均粒径を90nmに変更した。その他
は実施例1と同様にして厚さ6.3μmの複合ポリエス
テルフィルムロールを得、幅6.35mmの磁気記録テ
ープを作成した。得られた複合ポリエステルフィルム及
び磁気記録テープの特性を表1に示す。なお表面BのS
Ra,SRzは30、300nmであった。
【0045】比較例5 実施例1のベースフィルム製造において、縦延伸の後の
工程で、A層の外側の塗布液は同様にして、B層の外側
には下記の水溶液を塗布した。 メチルセルロース 0.20重量% 水溶性ポリエステル 0.30重量% ポリジメチルシロキサンエマルジョン 0.10重量% アミノエチルシランカップリング剤 0.02重量% 塗布濃度(固形分濃度) 30mg/m2 その他は実施例1と同様にして厚さ6.3μmの複合ポ
リエステルフィルムロールを得た。実施例1と同様にし
て幅6.35mmの磁気記録テープを作成した。得られ
た複合ポリエステルフィルム及び磁気記録テープの特性
を表1に示す。なお表面BのSRa,SRzは35、3
20nmであった。
工程で、A層の外側の塗布液は同様にして、B層の外側
には下記の水溶液を塗布した。 メチルセルロース 0.20重量% 水溶性ポリエステル 0.30重量% ポリジメチルシロキサンエマルジョン 0.10重量% アミノエチルシランカップリング剤 0.02重量% 塗布濃度(固形分濃度) 30mg/m2 その他は実施例1と同様にして厚さ6.3μmの複合ポ
リエステルフィルムロールを得た。実施例1と同様にし
て幅6.35mmの磁気記録テープを作成した。得られ
た複合ポリエステルフィルム及び磁気記録テープの特性
を表1に示す。なお表面BのSRa,SRzは35、3
20nmであった。
【0046】比較例6 実施例1のベースフィルム製造において、原料Bに含有
させたポリジメチルシロキサン(分子量5千)の添加量
を0.02重量%とした。その他は実施例1と同様にし
て厚さ6.3μmの複合ポリエステルフィルムロールを
得た。実施例1と同様にして磁気記録テープを作成しよ
うとしたが、蒸着薄膜層を設けたポリエステルフィルム
を巻き取った後、DLCコートをするために巻き出そう
としたところ、ロール端部のポリエステルフィルム部分
がブロッキングしており、フィルム切れをおこしてしま
い、磁気記録テープが製造できなかった。
させたポリジメチルシロキサン(分子量5千)の添加量
を0.02重量%とした。その他は実施例1と同様にし
て厚さ6.3μmの複合ポリエステルフィルムロールを
得た。実施例1と同様にして磁気記録テープを作成しよ
うとしたが、蒸着薄膜層を設けたポリエステルフィルム
を巻き取った後、DLCコートをするために巻き出そう
としたところ、ロール端部のポリエステルフィルム部分
がブロッキングしており、フィルム切れをおこしてしま
い、磁気記録テープが製造できなかった。
【0047】比較例7 実施例1のベースフィルム製造において、原料Bに含有
させたポリジメチルシロキサン(分子量5千)の添加量
を0.4重量%とした。その他は実施例1と同様にして
厚さ6.3μmの複合ポリエステルフィルムロールを得
た。実施例1と同様にして幅6.35mmの磁気記録テ
ープを作成した。得られた複合ポリエステルフィルム及
び磁気記録テープの特性を表1に示す。100回走行後
の磁気記録テープを見ると、バックコート層が一部はく
離していた。
させたポリジメチルシロキサン(分子量5千)の添加量
を0.4重量%とした。その他は実施例1と同様にして
厚さ6.3μmの複合ポリエステルフィルムロールを得
た。実施例1と同様にして幅6.35mmの磁気記録テ
ープを作成した。得られた複合ポリエステルフィルム及
び磁気記録テープの特性を表1に示す。100回走行後
の磁気記録テープを見ると、バックコート層が一部はく
離していた。
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】表1の特性から明らかな様に、本発明の
ポリエステルフィルムの片側表面Aに強磁性金属薄膜層
が設けられた磁気記録テープはDOが少ないジタルビデ
オテープとなる。
ポリエステルフィルムの片側表面Aに強磁性金属薄膜層
が設けられた磁気記録テープはDOが少ないジタルビデ
オテープとなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA45 AA46 AH14 BB06 BB07 BB08 BC01 5D006 CB01 CB06 CB07 CB08 EA03 FA09
Claims (4)
- 【請求項1】ポリエステルフイルムの片側表面AのSR
a値が2〜5nm、SRz値が10〜40nmであり、
表面Aと反対側の片側表面Bの外側には塗布により形成
された易滑被覆層がなく、表面Bの水滴の接触角が62
〜86度であることを特徴とする磁気記録媒体用ポリエ
ステルフィルム。 - 【請求項2】ポリエステルがポリエチレンテレフタレー
トまたはポリエチレン−2,6−ナフタレートである請
求項1記載の磁気記録媒体用ポリエステルフィルム。 - 【請求項3】デジタル記録方式の磁気記録テープ用に用
いられる請求項1〜2記載の磁気記録媒体用ポリエステ
ルフィルム。 - 【請求項4】請求項1〜3記載のポリエステルフィルム
の片側表面Aに強磁性金属薄膜層を設けてなることを特
徴とする磁気記録テープ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5388299A JP2000251246A (ja) | 1999-03-02 | 1999-03-02 | 磁気媒体用ポリエステルフィルムおよび磁気記録テープ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5388299A JP2000251246A (ja) | 1999-03-02 | 1999-03-02 | 磁気媒体用ポリエステルフィルムおよび磁気記録テープ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000251246A true JP2000251246A (ja) | 2000-09-14 |
Family
ID=12955123
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5388299A Pending JP2000251246A (ja) | 1999-03-02 | 1999-03-02 | 磁気媒体用ポリエステルフィルムおよび磁気記録テープ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000251246A (ja) |
-
1999
- 1999-03-02 JP JP5388299A patent/JP2000251246A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060301 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070827 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20070911 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080205 |