JP2000251036A - 非接触icカードおよび非接触icカード処理装置 - Google Patents

非接触icカードおよび非接触icカード処理装置

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JP2000251036A
JP2000251036A JP11053223A JP5322399A JP2000251036A JP 2000251036 A JP2000251036 A JP 2000251036A JP 11053223 A JP11053223 A JP 11053223A JP 5322399 A JP5322399 A JP 5322399A JP 2000251036 A JP2000251036 A JP 2000251036A
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勝琉 鈴木
Shinichi Suzuki
信一 鈴木
Yuzuru Inoue
譲 井上
Kyoichi Okada
恭一 岡田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】目視データの表示機能を備えた非接触ICカー
ドについて、磁気による目視データが表示できる非接触
ICカード、および該非接触ICカードに対して目視デ
ータの表示処理を正確に行うことができる非接触ICカ
ード処理装置を提供する。 【解決手段】非接触ICカード1は、磁気媒体層13に
記憶される磁気データに応じた目視データを表示し、該
非接触ICカード1の磁気媒体層13に基づいて、カー
ド表裏面およびその方向が判別され、非接触ICカード
1が正しい搬送状態にあるか否かを判断可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、目視データの表示
機能を備え、データの記憶および更新を非接触で行うこ
とが可能な情報記憶媒体としての非接触ICカード、お
よび該非接触ICカードの目視データの表示処理を確実
に行うことができる非接触ICカード処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】非接触ICカードは、処理可能なデータ
量が多く、データ処理が確実で安全性に優れている。ま
た、記憶データの読み取りおよび書き込み処理(以下、
R/W処理とする)の際に、処理装置のアンテナ等に接
触させる必要がないため長寿命である。このことから、
非接触ICカードは、例えば、パーキングカード、ポイ
ントカード、定期券、入場券などの各種情報記憶媒体と
して様々な情報システムに適用されており、特に、発
行、更新および回収を繰り返し行ってカードをリサイク
ルするシステムに適している。
【0003】上記のような非接触ICカードに対して、
記憶データのR/W処理を行う場合には、例えば、リー
ダライタ等の非接触ICカード処理装置が一般に利用さ
れる。
【0004】図10は、従来の非接触ICカード用リー
ダライタの基本構成を示す図である。従来のリーダライ
タでは、例えば、非接触ICカードとの交信を行うアン
テナ部が本体の上部等に設けられ、非接触ICカードが
アンテナ部付近にかざされることにより、非接触ICカ
ードとアンテナ部との間で信号が交信されて記憶データ
のR/W処理が行われる。このようなリーダライタを、
ここでは「かざし型」のリーダライタと呼ぶことにす
る。
【0005】また、一般に利用されている非接触ICカ
ードには、記憶データ等に対応した目視データがカード
表面などに表示されるものも知られている。このような
非接触ICカードに対して目視データの表示処理を行う
場合、従来では、上記「かざし型」のリーダライタとは
別に用意した目視データ処理装置を利用したり、手書
き、スタンプ、シール等にて目視データを表示したり、
プリンタ等で別の用紙等にポイントの加減算情報、課金
データ情報、決済情報等を印刷して発行したりしてき
た。
【0006】そこで、本出願人は、熱可逆性の感熱層か
ら成る目視データの表示部を備える非接触ICカードに
対して1つの処理装置内で記憶データおよび目視データ
の各処理を行うように、非接触ICカードの搬送経路に
沿って、記憶データのR/W処理を行うR/W処理部と
目視データの表示処理を行う印字処理部とを配置し、搬
送される非接触ICカードに対して記憶データおよび目
視データの各処理を連続して行う非接触ICカード処理
装置を提案している(特願平10−374161号参
照)。
【0007】一方、目視データの表示機能を備えたカー
ドとして、磁気媒体層と可透視層間に磁性粒子が封入さ
れ、磁気媒体層の磁気による磁性粒子の配列状態を透視
可能とした可視磁気カードが特開平7−290868号
公報に開示されている。具体的には、磁性粒子等を磁気
により所望の形状とした表示部をカード表面に設けたも
の(商品例「VISMAC」;日本信号社製)が実用化
されている。
【0008】このような磁気式のカードに対して目視デ
ータの表示処理を行う目視データ処理装置は、例えば、
表示部を磁化して目視データを表示させる要素部品と、
表示された目視データを消去するための要素部品とを備
え、目視データの表示だけでなくその書き替えも可能で
あった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の非接触ICカードおよび磁気カードの目視データ表
示処理に関しては、カードの表面または裏面の特定位置
に表示部を備えることが多いため、処理装置内での非接
触ICカードの搬送状態を規定する必要がある。すなわ
ち、搬送される非接触ICカードの処理面(表裏面)お
よびその処理方向(前後方向)が正確でないと、正規の
表示処理を行うことができず、カードの記憶データと目
視データとが不一致になったり、あるいは、見づらい情
報表示になるおそれがある。
【0010】しかしながら、上述したような従来の目視
データの表示処理は、カードの搬送状態を検出する機能
を備えていないため、カードに対して目視データの表示
処理を正確に行うことが難しかった。たとえ記憶データ
および目視データの各処理を1つの装置内で行う構成で
あっても、任意の状態で挿入されたカードから読み取っ
た記憶データだけでは、その搬送状態を判別することは
困難であり、表示された目視データの書き替えが正しく
行われず、表示された目視データの内容と記憶データの
内容とに食い違いが生じる問題が発生するおそれがあ
る。
【0011】一方、磁気カードを使用する装置と非接触
ICカードを使用する装置とが混在するシステムの運用
を実現する場合には、磁気カードのデータ処理装置と非
接触ICカードのデータ処理装置との双方が必要であ
り、例えば、図11に示すように、データ変換装置20
0に磁気カード処理装置400および非接触ICカード
処理装置300を接続したシステムとなる。ここで、磁
気カード401の記録データを非接触ICカード301
に記憶させる場合には、磁気カード処理装置400に挿
入された磁気カード401の記録データを読み出してデ
ータ変換装置200に送信する。データ変換装置200
で磁気カード401の記録データをデータ変換し、非接
触ICカード処理装置300に送信して、非接触ICカ
ード300に挿入された非接触ICカード300に記憶
させる。このように、磁気カード処理装置と非接触IC
カード処理装置とを混在させると、複雑で、コストのか
かるシステムとなる。
【0012】本発明は上記の点に着目してなされたもの
で、目視データの表示機能を備えた非接触ICカードに
ついて、表裏面およびその方向を判別可能とし、かつ、
目視データの表示処理をより簡易に行うことができる非
接触ICカード、および該非接触ICカードに対して目
視データの表示処理を正確に行うことができる非接触I
Cカード処理装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の非接触ICカードは、外部と非接触で交信
してデータの記憶および更新を行う通信記憶手段をカー
ド本体に備える非接触ICカードにおいて、磁気データ
を記録する磁気媒体層と、前記磁気媒体層上に形成さ
れ、前記磁気媒体層に記録される磁気データに応じて目
視データを表示可能な表示領域と、を有し、前記磁気媒
体層に記録される磁気データは前記磁気媒体層の一方側
面のみから読み出しおよび書き込み可能であることを特
徴とするものである。
【0014】かかる構成によれば、非接触ICカードで
磁気式の目視データを表示可能とする。また、磁気媒体
層に基づいて、非接触ICカードが表面を向いているか
裏面を向いているかを区別することが可能となる。これ
により、例えば、表示手段に対する目視データの表示処
理を行う外部装置等において、非接触ICカードの磁気
媒体層が検出されたか否かを基に、非接触ICカードの
挿入状態を判別できるようになり、目視データの正確な
表示処理が実現されるようになる。
【0015】また、前記非接触ICカードは、前記磁気
媒体層が、少なくとも前記カード本体の表面および裏面
を判別可能にする方向判別データに対応する磁気データ
を記録する方向判別データ用記録領域を有するものと
し、さらには、方向判別データがカード本体の方向も判
別可能とするものであってもよい。
【0016】かかる構成によれば、任意のデータを方向
判別データとして使用して、該方向判別データに基づい
た非接触ICカードの表裏面を判別可能とし、加えて、
カード方向の判別も可能とする。
【0017】また、前記磁気媒体層が、前記方向判別デ
ータ用記録領域とは異なる領域に、前記表示領域に表示
される目視データに対応する磁気データを記録する目視
データ用記録領域を有するようにしてもよい。
【0018】本発明の非接触ICカード処理装置は、外
部と非接触で交信してデータの記憶および更新を行う通
信記憶手段を備え、内部の磁気状態に応じた磁気データ
を記録する磁気媒体層と、前記磁気媒体層上に形成さ
れ、前記磁気媒体層に記録される磁気データに応じて目
視データを表示可能な表示領域とを有し、前記磁気媒体
層に記録される磁気データは前記磁気媒体層の一方側面
のみから読み出しおよび書き込み可能である非接触IC
カードを処理対象とし、搬送経路に沿って搬送する搬送
手段と、前記搬送経路上の非接触ICカードに対して、
前記表示領域に対応する前記磁気媒体層の磁気データに
応じて前記表示領域に目視データの表示処理を行う目視
データ処理手段と、を有する非接触ICカード処理装置
において、前記搬送経路上の非接触ICカードの磁気媒
体層に基づいて、前記非接触ICカードの表面および裏
面を判別して、前記非接触ICカードが前記目視データ
処理手段に対して正しい搬送状態にあるか否かを判断す
るカード方向判別手段を備え、前記目視データ処理手段
が、前記カード方向判別手段で正しい搬送状態にあると
判断された非接触ICカードに対してのみ目視データの
表示処理を行う構成とする。
【0019】かかる構成によれば、本装置内を搬送手段
によって搬送される非接触ICカードの磁気媒体層に基
づいて、その表裏面に関する搬送状態がカード方向判別
手段によって判別され、目視データ処理手段に対して正
しい搬送状態にある非接触ICカードに対してのみ、目
視データ処理手段によって目視データの表示処理が実施
される。これにより、非接触ICカードの表示部に対す
る目視データの表示処理が正確に行われるようになる。
【0020】ここで、前記カード方向判別手段は、前記
非接触ICカードの磁気媒体層に記録される前記非接触
ICカードの少なくとも表面および裏面を判別可能にす
る方向判別データに対応する磁気データを検出する磁気
ヘッドを有し、該磁気ヘッドで前記方向判別データに対
応する磁気データが検出されたときに前記非接触ICカ
ードが正しい状態で搬送されていると判断し、前記方向
判別データに対応する磁気データが検出されないときに
前記非接触ICカードが誤った状態で搬送されていると
判断するものとしてもよい。
【0021】さらに、前記磁気媒体層の前記方向判別デ
ータに対応する磁気データを記録する方向判別データ用
記録領域と前記目視データに対応する磁気データを記録
する表示データ用記録領域とが前記非接触ICカードの
搬送経路に沿った同一領域内にあるときには、前記カー
ド方向判別手段と前記目視データ処理手段とは兼用され
るようにしてもよい。
【0022】あるいは、前記磁気媒体層は情報データに
対応する磁気データをさらに記録し、前記磁気媒体層に
対して前記情報データに対応する磁気データの処理を行
う情報データ処理手段を含むものとし、前記磁気媒体層
の前記方向判別データに対応する磁気データを記録する
方向判別データ用記録領域と前記情報データに対応する
磁気データを記録する情報データ用記録領域とが前記非
接触ICカードの搬送経路に沿った同一領域内にあると
きには、前記カード方向判別手段と前記情報データ処理
手段とは兼用されるようにしてもよい。
【0023】かかる構成によれば、前記カード方向判別
手段と前記目視データ処理手段とを兼用すること、ある
いは、前記カード方向判別手段と前記情報データ処理手
段とを兼用することを可能とするので、装置構成を簡素
化し、コストを削減できる。
【0024】また、前記搬送経路上の非接触ICカード
に対して、前記通信記憶手段に記憶された記憶データの
処理を非接触で行う記憶データ処理手段を備え、前記目
視データ処理手段が、前記記憶データ処理手段で処理さ
れた記憶データに応じて目視データの表示処理を行う構
成としてもよい。
【0025】かかる構成によれば、非接触ICカードに
対する記憶データ処理および目視データ処理が1つの装
置内で行われ、記憶データに対応した目視データの表示
処理が確実に行われるようになる。
【0026】さらに、前記搬送手段によって搬送される
前記非接触ICカードを回収するカード回収手段を備え
て構成されるようにしたり、発行前の非接触ICカード
を前記搬送手段に供給するカード供給手段を備えて構成
されるようにしてもよい。
【0027】このようにカード供給手段を設けること
で、非接触ICカードの発行処理が自動的に行われるよ
うになり、カード回収手段を設けることで、使用できな
くなった非接触ICカードが自動的に回収されるように
なる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は、本発明にかかる非接触IC
カードの一実施形態の断面図を示し、図2は、本実施形
態の分解斜視図を示す。
【0029】本実施形態の非接触ICカード1は、内部
の磁気状態に応じた磁気データを記録する磁気媒体層1
3と、ICカードシート5と、透明フィルム3とを備
え、磁気媒体層13とICカードシート5とが接着剤層
6で接着され、ICカードシート5と透明フィルム3と
が接着剤層4で接着されて一体に構成される。
【0030】磁気媒体層13は、ベースフィルム8の下
方側面に磁気層9が設けられ、上方側面に磁気層7が設
けられて構成される。また、磁気層9のベースフィルム
8と対向する側面には保護膜10が全面に密着形成され
ている。なお、磁気層7上面には、後述する目視データ
を浮かび上がらせるために、白またはシルバー色の極め
て薄い印刷層14が形成されている。
【0031】ICカードシート5は、外部と非接触で交
信してデータの記憶および更新を行う通信記憶手段とし
てのIC(図示せず)を備えるカード本体に相当するも
のであり、穴部15および導電フィルム等の導電体から
成るアンテナ16を備える。穴部15はICカードシー
ト5の略中央に設けられ、アンテナ16は穴部15の周
囲を回周するように設けられている。なお、アンテナ部
16は、外部からの信号を受信可能な形状および位置に
形成されればよく、穴部15の周囲を回周する形状に限
定されるものではない。
【0032】透明フィルム3はPET(ポリエチレン・
テレフタレート)等から成り、その上面には、穴部15
に対応する全部または一部の領域を除いて、データが印
刷された表面印刷層2が密着形成されている。表面印刷
層2が形成されていない穴部15に対応する全部または
一部の領域は、窓部12となる。該窓部12の領域は、
後述する目視データの表示可能な表示領域に相当するも
のである。なお、透明フィルム3は透明に限定されるこ
となく、透視可能であるならば、不透明または着色され
ていてもよい。
【0033】上述した構成の非接触ICカード1には、
印刷層14、透明フィルム3およびICカードシート5
の穴部15によって囲まれた部分に空間部17が形成さ
れる。本実施形態では、窓部12および穴部15を透明
フィルム3およびICカードシート5の中央部に形成し
て、空間部17を非接触ICカード1の中央部に形成し
ているが、空間部17は、ICカードシート5に備えら
れるICおよびアンテナ16に影響しない領域に形成す
ればよく、例えば、非接触ICカード1の周囲部に形成
するようにしてもよい。
【0034】該空間部17内には磁性粒子11が移動自
在に封入されている。また、磁性粒子11の代わりに、
磁性粒子を分散させた液体を封入してもよい。該磁性粒
子11は、磁気層7,9の磁気状態、具体的には、磁気
層7,9からの漏れ磁束に応じて駆動されることで配列
状態が変化される。これにより、磁気データが記録さ
れ、該磁気データの記録状態がICカードシート5およ
び透明フィルム3を介して目視データとして表示され
る。磁気媒体層13に記録される磁気データは、前記磁
気媒体層13の一方側面である磁気層9のみから読み出
しおよび書き込みが可能である。
【0035】磁気媒体層13は、非接触ICカード1の
表面および裏面、並びにその方向を判別可能にする方向
判別データに対応する磁気データを記録する方向判別デ
ータ用記録領域と、前記目視データに対応する磁気デー
タを記録する目視データ用記録領域と、その他の情報デ
ータを記録する情報データ用記録領域と、を有する。
【0036】図3は、本実施形態にかかる非接触ICカ
ードに記録される各磁気データ用記録領域の一例を示す
上面図である。図3に示す非接触ICカード1では、窓
部12が、非接触ICカード1の略中央に、非接触IC
カード1の長手方向に沿った矩形領域として形成されて
いる。磁気媒体層13には、窓部12に対応するように
目視データ用記録領域20が設けられ、該目視データ用
記録領域20に磁気データが記録されることで目視デー
タが表示される。なお、図3では、窓部12の領域の大
きさと目視データ用記録領域20の領域の大きさとが等
しい場合を示している。
【0037】また、磁気媒体層13は、情報データ用記
録領域21および方向判別データ用記録領域22,23
を有する。情報データ用記録領域21は、該目視データ
表示領域20と非接触ICカード1の一方の長辺との間
に、目視データ領域20と平行な矩形領域として形成さ
れる。方向判別データ用記録領域22,23は、目視デ
ータ用記録領域20の両端部分に続けてカード長手方向
に形成されている。
【0038】本実施形態の非接触ICカードによれば、
磁気媒体層を備え、従来の非接触ICカードを構成する
ICチップおよびアンテナに影響しない領域に磁性粒子
11を封入して目視データを表示させているので、非接
触による記憶データ処理に影響を及ぼさないで、磁気式
の目視データの表示および書き換えが可能な非接触IC
カードを簡易な構成で実現できる。また、目視データの
表示処理を磁気を用いて行うので、目視データの処理時
間をより短縮することができる。これにより、非接触I
Cカードの利用者に対して、使用状況や記録されるデー
タ内容等を有効な目視データとして簡易かつ短時間で表
示し提供することが可能となる。
【0039】次に、本発明にかかる非接触ICカード処
理装置の実施形態について説明する。図4は、第1実施
形態にかかる非接触ICカード処理装置100の構成の
側方断面図であり、図5は、本第1実施形態の情報デー
タに対応する磁気データ用磁気ヘッドの構成の側方断面
図である。なお、本第1実施形態に用いられる非接触I
Cカード1の各データ用記録領域は、図3に示すものと
して説明する。
【0040】本第1実施形態は、搬送手段としての搬送
部30と、非接触ICカード1の記憶データ処理手段と
してのR/W処理部40と、目視データ処理手段として
の目視データ処理部50と、情報データ処理手段として
の情報データ処理部70と、を備える。
【0041】搬送部30は、複数の搬送ローラ31a〜
31dと、搬送ローラ31a〜31dに巻架された搬送
ベルト32と、搬送面Pを挟んで各搬送ローラ31a〜
31dに対向させて配置された押圧ローラ33a〜33
dと、搬送される非接触ICカード1の位置を検出する
位置検出用センサ34a〜34dと、搬送ローラ31a
〜31dを回転させて搬送ベルト32を駆動するモータ
及びその制御回路(図示せず)を備えたモータ部36
と、から構成される。
【0042】搬送ベルト12は、1本の無端平ベルト等
が各搬送ローラ31a〜31dに巻架され、図で上側に
位置する部分の上面が非接触ICカード1の搬送面Pと
なって、本装置の長手方向に連続する搬送経路を形成す
る。搬送ローラ31a〜31dの少なくとも1つは、図
示しない減速機構を介して伝達されるモータ部36から
の駆動力により回転し、この搬送ローラの回転によって
搬送ベルト32が移動する。
【0043】各押圧ローラ33a〜33dは、搬送ベル
ト32を挟んだ各搬送ローラ31a〜31dに対向する
位置にそれぞれ配置され、搬送ベルト32の搬送面Pに
圧接している。ここでは、各押圧ローラ33a〜33d
が、1つの支持ブロック35に取り付けられ、該支持ブ
ロック35がばね33A,33B等によって所要の圧力
で搬送面Pの方向に押圧されている。
【0044】各位置検出用センサ34a〜34dは、例
えば透過型のフォトセンサ等が搬送経路に沿った所定の
位置に配置され、搬送される非接触ICカード1の通過
を検出する。ここでは、位置検出用センサ34aがカー
ド挿入・返却口41aの近傍に設けられ、カード挿入・
返却口41aから出し入れされる非接触ICカード1を
検出するものとする。また、位置検出用センサ34b,
34cが、目視データ処理部50の近傍に設けられ、非
接触ICカード1の目視データ用記録領域20に対応す
る目視データ表示領域の目視データの消去・記録が正確
に実行されるように、非接触ICカード1の位置を検出
する。さらに、位置検出用センサ34dがR/W処理部
40の近傍に設けられ、非接触ICカード1を検出する
ものとする。各位置検出用センサ34a〜34dの検出
結果は、モータ部36や目視データ処理部50等に送ら
れる。
【0045】モータ部36は、各位置検出用センサ34
a〜34dからの検出結果に従って、モータの駆動状態
が制御回路によって制御され、搬送ベルト32の駆動・
停止および搬送方向の切り替えが制御される。
【0046】R/W処理部40は、図示しないが、非接
触ICカード1と交信するアンテナと、該アンテナを介
して送受信される信号を制御するコントローラとを備
え、ここでは、モータ部36後方の搬送面P下方に配置
されるものとする。このR/W処理部40は、上方の搬
送面Pまで処理可能領域(アンテナの通信可能エリア)
が広がっていて、その領域内を搬送される非接触ICカ
ード1に対して非接触で信号の送受信を行う。具体的に
は、処理可能領域内の非接触ICカード1から発信され
る信号をアンテナで受信し、該受信信号をコントローラ
で処理して非接触ICカード1の記憶データを読み取る
とともに、非接触ICカード1にデータを書き込むため
の信号をコントローラで生成し、該信号をアンテナから
外部に発信する。そして、アンテナからの送信信号が非
接触ICカード1で受信されることで、非接触ICカー
ド1へのデータに書き込みが行われる。
【0047】目視データ処理部50は、非接触ICカー
ド1の磁気媒体層13の目視データ用記録領域20を磁
気化して目視データを表示させる目視データ記録用磁気
ヘッド51aと、表示された目視データを消去する目視
データ消去用磁気ヘッド51bと、各加圧ローラ52
a,52bと、から構成される。目視データ記録用磁気
ヘッド51aおよび目視データ消去用磁気ヘッド51b
は、非接触ICカード1の磁気媒体層13の磁気層9に
接するように、搬送面Pの下側に備えられている。目視
データ記録用磁気ヘッド51aおよび目視データ消去用
磁気ヘッド51bを確実に接触させるための各加圧ロー
ラ52a,52bは、目視データ記録用磁気ヘッド51
aおよび目視データ消去用磁気ヘッド51bに対向する
位置にそれぞれ配置され、ばね53a,53b等によっ
て所定圧力で、目視データ記録用磁気ヘッド51aおよ
び目視データ消去用磁気ヘッド51bに対して押圧され
ている。
【0048】非接触ICカード1は、モータ部36から
の駆動力が減速機構(図示せず)を介して伝達されて、
搬送ベルト32と同じ速度で搬送される。位置検出用セ
ンサ34b,34cの検出結果に基づいて、目視データ
処理部50の近くに搬送された非接触ICカード1に対
して目視データ処理を行う場合には、非接触ICカード
1の磁気媒体層13に目視データ消去用磁気ヘッド51
bおよび目視データ記録用磁気ヘッド51aの先端部分
が順次圧接する。目視データ消去用磁気ヘッド51bが
目視データ用記録領域の磁気データを消去し、目視デー
タ記録用磁気ヘッド51aが新たな磁気データを記録す
ることにより、目視データの表示処理が行われる。
【0049】図3に示した非接触ICカード1の方向判
別データ用記録領域22,23は、目視データ用記録領
域20と同じ幅で、非接触ICカード1の長手方向に沿
って形成されている。従って、目視データ消去用磁気ヘ
ッド51bを磁気データ処理(読み出し/書き込み処
理)機能を併せ備えるものとすれば、目視データ用記録
領域20以外の方向判別データ用記録領域22,23に
磁気データを記録して読み出すことが可能となる。これ
により、目視データ処理部50を、非接触ICカード1
が目視データ処理部50に対して正しい搬送状態にある
か否かを判断するカード方向判別部として兼用すること
ができる。
【0050】情報データ処理部70は、例えば、図5に
示すように、非接触ICカード1の情報データ用記録領
域21を磁気化してデータを記録させる情報データ記録
用磁気ヘッド71aと、記録された情報データを消去す
る情報データ消去用磁気ヘッド71bと、各加圧ローラ
72a,72bと、を備えて構成される。図3に示した
非接触ICカード1の情報データ用記録領域21は、目
視データ用記録領域20と所定間隔だけ離れた位置に、
非接触ICカード1の長手方向に沿って形成されてい
る。従って、該情報データ記録用磁気ヘッド71aおよ
び情報データ消去用磁気ヘッド71bは、目視データ記
録用磁気ヘッド51aおよび目視データ消去用磁気ヘッ
ド51bと所定間隔だけ離れた位置に、目視データ記録
用磁気ヘッド51aおよび目視データ消去用磁気ヘッド
51bとそれぞれ平行して配置される。情報データ記録
用磁気ヘッド71aおよび情報データ消去用磁気ヘッド
71bも、目視データ記録用磁気ヘッド51aおよび目
視データ消去用磁気ヘッド51bと同様に、非接触IC
カード1の磁気媒体層13の磁気層9に接するように、
搬送面Pの下側に備えられている。情報データ記録用磁
気ヘッド71aおよび情報データ消去用磁気ヘッド71
bを確実に接触させるための各加圧ローラ72a,72
bは、情報データ記録用磁気ヘッド71aおよび情報デ
ータ消去用磁気ヘッド71bに対向する位置にそれぞれ
配置され、ばね73a,73b等によって所定圧力で、
情報データ記録用磁気ヘッド71aおよび情報データ消
去用磁気ヘッド71bに対して押圧されている。非接触
ICカード1に対して情報データ処理を行う場合には、
非接触ICカード1の磁気媒体層13に情報データ消去
用磁気ヘッド71bおよび情報データ記録用磁気ヘッド
71aの先端部分を順次圧接させて情報データ用記録領
域の磁気データを消去し、新たな磁気データを記録す
る。
【0051】次に、本第1実施形態の処理動作を説明す
る。ここでは、図6に示すように、非接触ICカード1
がカード挿入・返却口41aに挿入されてから、カード
方向判別処理、記憶データのR/W処理及び目視データ
の表示処理が行われた後に、再びカード挿入・返却口4
1aから返却されるまでの一連の動作について説明す
る。このような処理が行われる具体例としては、ポイン
トカード処理や手挿入によるカード発行処理などがあ
る。
【0052】まず、非接触ICカード1がカード挿入・
返却口41aから挿入されると、位置検出用センサ34
aが挿入された非接触ICカード1を検出し、その検出
結果がモータ部16に送られる。モータ部16は、位置
検出用センサ34aの検出結果を受けて、搬送ベルト3
2が非接触ICカード1を装置内部に引き込む方向に移
動するように、駆動・回転する。このモータの駆動力が
減速機構を介して搬送ローラ31a〜31dに伝達され
て搬送ベルト32の移動が開始され、非接触ICカード
1は搬送ベルト32の搬送面P上を押圧ローラ33aに
押圧されながら目視データ処理部50に向けて搬送され
る(図6の)。
【0053】非接触ICカード1が目視データ処理部5
0に到達すると、目視データ消去用磁気ヘッド51bに
より、方向判別データ用記録領域22,23に記録され
る磁気データが読み出され、非接触ICカード1の挿入
状態が目視データを正確に処理できる処理面(表裏面)
および処理方向(前後方向)であるか否かが判別される
(図6の)。
【0054】カード挿入方向が正常でないならば、搬送
方向を逆転して、カード挿入・返却口41aに非接触I
Cカード1を戻す(図6の’)。カード挿入方向が正
常であれば、非接触ICカード1をそのままR/W処理
部40に搬送する。非接触ICカード1が位置検出用セ
ンサ34dで検出されると搬送を停止し、その位置でR
/W処理部40と非接触ICカード1間で信号を送受信
して、記憶データのR/W処理を行う(図6の)。
【0055】R/W処理部40でのR/W処理終了結果
はモータ部16に送られる。モータ部16は、非接触I
Cカード1に対するR/W処理の終了したことを判断
し、モータの回転方向を反転させる。これにより、搬送
ベルト32の移動方向が切り替わって、非接触ICカー
ド1は目視データ処理部50の方向に逆転搬送される。
搬送された非接触ICカード1が位置検出用センサ34
c,34bで検出されると、目視データ消去用磁気ヘッ
ド51bおよび目視データ記録用磁気ヘッド51aにて
目視データの表示処理が行われる(図6の)。なお、
ここでは、目視データ処理部50は、R/W処理部40
で処理された記憶データに応じた目視データの表示処理
を行うものとする。
【0056】目視データ表示処理終了後、非接触ICカ
ード1はカード挿入・返却口41aの方向に搬送され
る。非接触ICカード1が位置検出用センサ34aによ
って検出されると、非接触ICカード1がカード挿入・
返却口41aに返却されたと判断し、搬送を停止する
(図6の)。
【0057】上述した本第1実施形態によれば、非接触
ICカード1に目視データの書き換え処理を行う場合
に、カード方向判別部の機能を備え持つ目視データ消去
用磁気ヘッドにより、搬送経路上の非接触ICカード1
の方向判別データ用記録領域の磁気データに基づいて、
前記非接触ICカード1の処理面(表裏面)およびその
処理方向(前後方向)を判別できる。図3に示す非接触
ICカード1においては、目視データの表示領域は非接
触ICカード1の一部領域であるため、この目視データ
に対応する磁気データを書き換えるときには、非接触I
Cカード1の処理面および処理方向の判別が必要とな
る。これに対して、目視データが非接触ICカードの全
面に表示される場合もあり、このときには、磁気媒体層
13の磁気データの有無を判別してカード処理面(表裏
面)のみを判別すればよい。さらに、例えば、磁気媒体
層13のカード長手方向に沿った中心線からカードの一
方端部までの一方領域だけに磁気データが記録され、中
心線からカードの他方端部までの他方領域には磁気デー
タが記録されていない場合には、方向判別データ処理用
の磁気ヘッドを、一方領域の磁気データが検出可能な位
置に設置することにより、カード処理面および処理方向
を判別できる。
【0058】この磁気データの判別に基づいて、非接触
ICカード処理装置100内に挿入・搬送された非接触
ICカード1が目視データ処理部50に対して正しい搬
送状態にあるか否かを判断できる。従って、目視データ
処理部50は、正しい搬送状態にあると判断された非接
触ICカード1に対してのみ目視データの表示処理を行
うことが可能となる。これにより、目視データは常に一
定方向に表示され、非接触ICカード1に記録される情
報データと目視データとが不一致になったり、あるいは
見づらい目視データを表示したり等の問題が生じること
がなく、正確で見やすい目視データを表示することがで
きる。
【0059】また、同一のカード処理装置内に非接触I
Cカードを取り込んで、非接触ICへの記憶データ処理
および目視データ処理を行うため、非接触ICカードが
複数の処理途中で抜き取られることがなく、記憶データ
の内容と目視データの内容との不一致が生じるおそれが
ない。
【0060】次に、本発明の第2実施形態について説明
する。図7は、本第2実施形態にかかる非接触ICカー
ド処理装置100’の構成を示す側方断面図である。な
お、第1実施形態の構成と同一の部分には同じ符号を付
して説明を省略する。
【0061】本第2実施形態の非接触ICカード処理装
置100’は、第1の実施形態の非接触ICカード処理
装置1について、カード回収手段としてのカード回収部
81を、カード挿入・返却口41aと対向する位置に配
設されるカード排出・受入口41b後方に付加したもの
である。また、本第2実施形態では、搬送ローラ31
e,31fおよび押圧ローラ33e,33fを付加して
搬送ベルト32を延長し、該延長された搬送ベルト32
の上方にR/W処理部40が配置される構成としてい
る。
【0062】カード回収部81は、使用済みや期限切れ
等の非接触ICカード1を回収するためのものであり、
ここでは、搬送部30によってカード排出・受入口41
bまで搬送され排出された非接触ICカード1が、その
内部に貯留される。
【0063】上記構成の非接触ICカード処理装置10
0’では、挿入された非接触ICカード1に対して記憶
データのR/W処理が行われた後に、その非接触ICカ
ード1を返却するか、または回収するかの2つの処理が
選択的に行われる。
【0064】具体的には、非接触ICカード1がカード
挿入・返却口41aから挿入されてからR/W処理部4
0で記憶データのR/W処理が行われるまでの一連の動
作(図7の’)は、返却及び回収のいずれの場
合についても、第1実施形態のときの動作と同様であ
る。
【0065】R/W処理部40による記憶データのR/
W処理が終了すると、例えば、R/W処理部40におい
て、非接触ICカード1から読み取った記憶データを基
に、その非接触ICカード1を返却するか回収するかの
判断が行われる。
【0066】記憶データの内容が使用済みや期限切れ等
を示す場合には、非接触ICカード1はカード排出・受
入口41bから排出されて、カード回収部81内に貯め
られる(図7の’)。
【0067】一方、R/W処理部40で読み取られた記
憶データが使用済み等を示すものでなかった場合には、
第1実施形態の場合と同様にして、目視データ処理部5
0で目視データの表示処理が行われた後(図7の)、
カード挿入・返却口41aから返却され、非接触ICカ
ード1内の記憶データが正常に更新されたこととなる
(図7の)。
【0068】このように、本第2実施形態によれば、カ
ード回収部81を設け、非接触ICカード1の搬送状態
を適宜制御することで、非接触ICカード1の回収を行
うことが可能となる。
【0069】次に、本発明の第3実施形態について説明
する。図8は、本第3実施形態にかかる非接触ICカー
ド処理装置100”の構成を示す側方断面図である。な
お、第1,第2実施形態の構成と同一の部分には同じ符
号を付して説明を省略する。
【0070】本第3実施形態の非接触ICカード処理装
置100”は、第2実施形態の非接触ICカード処理装
置100’について、カード供給手段としてのカードホ
ッパ82を、例えばカード排出・受入口41bの外側に
付加したものである。このカードホッパ82は、これか
ら発行される未使用若しくはリサイクルされた非接触I
Cカード1をカード排出・受入口41bから搬送部30
に供給するためのものである。
【0071】上記のような構成の非接触ICカード処理
装置100”では、第2実施形態の場合と同様にして、
既に発行された非接触ICカード1について各データ処
理を行い、返却または回収することができるとともに、
新たに非接触ICカード1を発行することもできる。
【0072】例えば、非接触ICカード1の発行を求め
る指令が外部より本非接触ICカード処理装置100”
に送られると、その指令を受けて、カードホッパ82が
発行前の1枚の非接触ICカード1をカード排出・受入
口41bから搬送部30に送るとともに、モータ部36
が起動してカードホッパ82から供給された非接触IC
カード1を装置内に取り込むように搬送ベルト32が駆
動される(図8の)。
【0073】取り込まれた非接触ICカード1は、搬送
ベルト32と押圧ローラの間に挟持され、位置検出用セ
ンサ34cで検出されると、目視データ消去用磁気ヘッ
ド51bにより方向判別データに対応する磁気データが
読み出され、非接触ICカード1の挿入状態が判別され
る(図8の)。
【0074】カード挿入方向が正常でないならば、搬送
方向を逆転して、カード排出・受入口41bに非接触I
Cカード1を戻し、カード回収部81内に回収する(図
8の’)。
【0075】カード挿入方向が正常であれば、非接触I
Cカード1をそのままR/W処理部40に搬送し、記憶
データのR/W処理を行う(図8の)。R/W処理部
40による記憶データのR/W処理が終了すると、例え
ば、R/W処理部40において、非接触ICカード1か
ら読み取った記憶データを基に、その非接触ICカード
1を発行するか回収するかの判断が行われる。
【0076】記憶データの内容が使用不可等を示す場合
には、非接触ICカード1はカード排出・受入口41b
から排出されて、カード回収部81内に貯められる(図
8の)。
【0077】一方、R/W処理部40で読み取られた記
憶データが使用不可等を示すものでなかった場合には、
第2実施形態の場合と同様にして、目視データ処理部5
0で目視データの表示処理が行われた後(図8の)、
カード挿入・返却口41aから発行される(図8の
)。
【0078】このように第3の実施形態によれば、カー
ドホッパ82を設け、発行要求に応じて発行前の非接触
ICカード1を自動的に供給しその搬送状態を適宜制御
することで、記録データ処理が行われた非接触ICカー
ド1の自動発行を実現できる。これは、多数枚の非接触
ICカードを発行する場合などに特に有効である。
【0079】なお、上記第3実施形態では、カード回収
部81及びカードホッパ82をそれぞれ設ける構成とし
たが、カード回収部81及びカードホッパ82を一体化
して、回収された非接触ICカード1が自動的に発行用
のカードとして利用されるようにしてもよい。また、非
接触ICカード1の回収を行う必要がない場合には、カ
ード回収部81を設けない構成としても構わない。
【0080】また、上述した第1〜第3実施形態では、
R/W処理部40をカード排出・受入口41b側に配置
し、目視データ処理部50をカード挿入・返却口41a
側に配置するようにしたが、本発明はこれに限られるも
のではなく、それぞれの配置に応じて非接触ICカード
の搬送方向を制御してやれば、各処理部の配置を適宜に
変更できることは明らかである。
【0081】また、上述した第1〜第3実施形態では、
目視データ処理部5がカード方向判別部の機能を兼用す
るものとして説明したが、方向判別データ用記録領域と
情報データ用記録領域とが非接触ICカード1の搬送経
路に沿った同一領域内に存在するようにして、情報デー
タ処理部70がカード方向判別部の機能を併せ備えるよ
うにしてもよい。このように、目視データ処理部50と
方向判別データ処理部の機能とを兼用したり、情報デー
タ処理部70と方向判別データ処理部の機能とを兼用す
ることで、本非接触ICカード処理装置は、既存の磁気
カード処理装置を利用して構成することが容易に可能と
なる。
【0082】さらに、目視データ処理部50および情報
データ処理部70とは別に、カード方向判別部としての
専用の磁気ヘッドを設置することも可能である。このと
き、カード方向判別部は、方向判別データ用記録領域の
位置に対応して設置されるものであり、搬送される非接
触ICカードに沿った同一領域内に、目視データ用記録
領域、情報データ用記録領域および方向判別データ用記
録領域が存在しないこととなる。
【0083】また、上述した本第1〜第3実施形態にか
かる非接触ICカード処理装置では、1つの処理装置内
で、磁気データによる目視データの表示処理および情報
データ処理、ならびに非接触ICに対する記憶データ処
理を行うので、図9に示すように、目視データの表示機
能を備える非接触ICカード1および目視データの表示
機能を備える磁気カード501のどちらを挿入しても、
目視データの表示処理を行うとともに本来の記憶データ
処理および情報データ処理を行うことができる。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の非接触I
Cカードは、磁気媒体層に基づいて、非接触ICカード
の表裏面およびその方向を簡易に区別することができ
る。これにより、処理装置において非接触ICカードの
挿入状態を判別でき、目視データの正確な表示処理が可
能となる。
【0085】本発明の非接触ICカード処理装置は、磁
気媒体層に記録される磁気データにより非接触ICカー
ドの表裏面およびその方向を判別して正しい状態で搬送
されているかを判断するカード方向判別手段を設けたこ
とにより、非接触ICカードの表示部に対する磁気式の
目視データの表示処理を正確に行うことが可能となる。
【0086】また、目視データ処理手段とカード方向判
別データ処理手段、または、情報データ処理手段とカー
ド方向判別手段を兼用することが可能であるため、従来
の非接触ICカード処理装置を利用して本発明にかかる
装置を構成できるので、コスト削減を図ることができ
る。
【0087】さらに、カード供給手段やカード回収手段
を設けたことによって、非接触ICカードの発行処理や
使用できなくなった非接触ICカードの回収処理を自動
的に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる非接触ICカードの一実施形態
の断面図である。
【図2】本実施形態の非接触ICカードの分解斜視図で
ある。
【図3】本実施形態の非接触ICカードにおける各デー
タ用記録領域の一例を示す図である。
【図4】本発明にかかる非接触ICカード処理装置の第
1実施形態の構成を示す側方断面図である。
【図5】本第1実施形態の情報データ用磁気ヘッドの位
置を示す側方断面図である。
【図6】本第1実施形態のカード処理状態を示す図であ
る。
【図7】本発明の第2実施形態の要部構成及びカード処
理状態を示す図である。
【図8】本発明の第3実施形態の要部構成及びカード処
理状態を示す図である。
【図9】本発明にかかる非接触ICカード処理装置の使
用状態を示す図である。
【図10】従来のかざし型リーダライタの概要を説明す
る図である。
【図11】従来の非接触ICカード処理装置および磁気
カード処理装置を含むシステムの一例を示す図である。
【符号の説明】
1・・非接触ICカード 2・・表面印刷層 3・・透明フィルム 4,6・・接着剤層 5・・ICカードシート 7,9・・磁気層 8・・ベースフィルム 10・・保護膜 11・・磁性粒子 12・・窓部 13・・磁気媒体層 14・・印刷層 15・・穴部 16・・アンテナ 17・・空間部 20・・目視データ用記録領域 21・・情報データ用記録領域 22,23・・方向判別データ用記録領域 31a〜31f・・搬送ローラ 32・・搬送ベルト 33a〜33f・・押圧ローラ 34a〜34d・・位置検出用センサ 36・・モータ部 40・・R/W処理部 41a・・カード挿入・返却口 41b・・カード排出・受入口 50・・目視データ処理部 51a・・目視データ記録用磁気ヘッド 51b・・目視データ消去用磁気ヘッド 70・・情報データ処理部 71a・・情報データ記録用磁気ヘッド 71b・・情報データ消去用磁気ヘッド 81・・カード回収部 82・・カードホッパ 100,100’,100”・・非接触ICカード処理
装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 譲 埼玉県浦和市上木崎1丁目13番8号 日本 信号株式会社与野事業所内 (72)発明者 岡田 恭一 東京都千代田区丸の内3丁目3番1号 日 本信号株式会社内 Fターム(参考) 5B035 BA05 BB02 BB09 BB12 BC02 BC03 CA06 CA23 CA29 5B058 CA03 CA04 CA17 CA31 KA06 KA08 KA13 YA06 YA13

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外部と非接触で交信してデータの記憶およ
    び更新を行う通信記憶手段をカード本体に備える非接触
    ICカードにおいて、 磁気データを記録する磁気媒体層と、 前記磁気媒体層上に形成され、前記磁気媒体層に記録さ
    れる磁気データに応じて目視データを表示可能な表示領
    域と、を有し、 前記磁気媒体層に記録される磁気データは前記磁気媒体
    層の一方側面のみから読み出しおよび書き込み可能であ
    ることを特徴とする非接触ICカード。
  2. 【請求項2】前記磁気媒体層が、少なくとも前記カード
    本体の表面および裏面を判別可能にする方向判別データ
    に対応する磁気データを記録する方向判別データ用記録
    領域を有することを特徴とする請求項1に記載の非接触
    ICカード。
  3. 【請求項3】前記磁気媒体層が、前記方向判別データ用
    記録領域とは異なる領域に、前記表示領域に表示される
    目視データに対応する磁気データを記録する目視データ
    用記録領域を有することを特徴とする請求項2に記載の
    非接触ICカード。
  4. 【請求項4】前記方向判別データが、前記カード本体の
    方向も判別可能とすることを特徴とする請求項2または
    請求項3に記載の非接触ICカード。
  5. 【請求項5】外部と非接触で交信してデータの記憶およ
    び更新を行う通信記憶手段を備え、磁気データを記録す
    る磁気媒体層と、前記磁気媒体層上に形成され、前記磁
    気媒体層に記録される磁気データに応じて目視データを
    表示可能な表示領域とを有し、前記磁気媒体層に記録さ
    れる磁気データは前記磁気媒体層の一方側面のみから読
    み出しおよび書き込み可能である非接触ICカードを処
    理対象とし、 搬送経路に沿って搬送する搬送手段と、 前記搬送経路上の非接触ICカードに対して、前記表示
    領域に対応する前記磁気媒体層の磁気データに応じて前
    記表示領域に目視データの表示処理を行う目視データ処
    理手段と、 を有する非接触ICカード処理装置において、 前記搬送経路上の非接触ICカードの磁気媒体層に基づ
    いて、前記非接触ICカードの表面および裏面を判別し
    て、前記非接触ICカードが前記目視データ処理手段に
    対して正しい搬送状態にあるか否かを判断するカード方
    向判別手段を備え、 前記目視データ処理手段が、前記カード方向判別手段で
    正しい搬送状態にあると判断された非接触ICカードに
    対してのみ目視データの表示処理を行う構成としたこと
    を特徴とする非接触ICカード処理装置。
  6. 【請求項6】前記カード方向判別手段は、前記非接触I
    Cカードの磁気媒体層に記録される前記非接触ICカー
    ドの少なくとも表面および裏面を判別可能にする方向判
    別データに対応する磁気データを検出する磁気ヘッドを
    有し、該磁気ヘッドで前記方向判別データに対応する磁
    気データが検出されたときに前記非接触ICカードが正
    しい状態で搬送されていると判断し、前記方向判別デー
    タに対応する磁気データが検出されないときに前記非接
    触ICカードが誤った状態で搬送されていると判断する
    ことを特徴とする請求項5に記載の非接触ICカード処
    理装置。
  7. 【請求項7】前記磁気媒体層の前記方向判別データに対
    応する磁気データを記録する方向判別データ用記録領域
    と前記目視データに対応する磁気データを記録する目視
    データ用記録領域とが前記非接触ICカードの搬送経路
    に沿った同一領域内にあるときには、 前記カード方向判別手段と前記目視データ処理手段とは
    兼用されることを特徴とする請求項6に記載の非接触I
    Cカード処理装置。
  8. 【請求項8】前記磁気媒体層は情報データに対応する磁
    気データをさらに記録し、前記磁気媒体層に対して前記
    情報データに対応する磁気データの処理を行う情報デー
    タ処理手段を含むことを特徴とする請求項5または請求
    項6に記載の非接触ICカード処理装置。
  9. 【請求項9】前記磁気媒体層の前記方向判別データに対
    応する磁気データを記録する方向判別データ用記録領域
    と前記情報データに対応する磁気データを記録する情報
    データ用記録領域とが前記非接触ICカードの搬送経路
    に沿った同一領域内にあるときには、 前記カード方向判別手段と前記情報データ処理手段とは
    兼用されることを特徴とする請求項8に記載の非接触I
    Cカード処理装置。
  10. 【請求項10】前記搬送経路上の非接触ICカードに対
    して、前記通信記憶手段に記憶された記憶データの処理
    を非接触で行う記憶データ処理手段を備え、 前記目視データ処理手段が、前記記憶データ処理手段で
    処理された記憶データに応じて目視データの表示処理を
    行う構成としたことを特徴とする請求項5〜請求項9の
    いずれか1つに記載の非接触ICカード処理装置。
  11. 【請求項11】前記搬送手段によって搬送される前記非
    接触ICカードを回収するカード回収手段を備えて構成
    されたことを特徴とする請求項5〜請求項10のいずれ
    か1つに記載の非接触ICカード処理装置。
  12. 【請求項12】発行前の非接触ICカードを前記搬送手
    段に供給するカード供給手段を備えて構成されたことを
    特徴とする請求項5〜請求項11のいずれか1つに記載
    の非接触ICカード処理装置。
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