JP2000250615A - 工作機のワーク姿勢制御方法 - Google Patents

工作機のワーク姿勢制御方法

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JP2000250615A JP4830499A JP4830499A JP2000250615A JP 2000250615 A JP2000250615 A JP 2000250615A JP 4830499 A JP4830499 A JP 4830499A JP 4830499 A JP4830499 A JP 4830499A JP 2000250615 A JP2000250615 A JP 2000250615A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワークに対してスピンドルを位置決めするに
あたってワーク台の姿勢を変化させる工作機で、ワーク
の姿勢を意識せずに簡単にNCプログラムを記述するこ
とができるワーク姿勢制御方法を提供する。 【解決手段】 軸20回りでワーク台13が回転して
も、ワークの加工位置(px,py,pz)は仮想ワー
ク座標系x′z′に従って特定される。スピンドル12
の位置決めにあたってワークWを基準とした固有ワーク
座標系xzが用いられると、ワーク固定面14とスピン
ドル12との直交関係が維持される。加工面51はスピ
ンドル12に向き合うことはできない。y軸回り回転角
θA でワーク台13を回転させれば、スピンドル12に
対して加工面51を向き合わせることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワークに対してス
ピンドルを位置決めするにあたってワーク台の姿勢を変
化させる工作機に関し、特に、そういった工作機でワー
クの姿勢を制御する工作機のワーク姿勢制御方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば特開平9−225761号公報に
開示されるように、ワークが固定されるワーク台の姿勢
を変化させるとともに、工具が装着されるスピンドルの
姿勢を変化させる工作機は知られている。この工作機
は、共通の基台上で1対の垂直軸回りに回転する第1お
よび第2支持部材を備える。第1支持部材には、水平軸
回りに揺動自在にワーク台が支持される。その一方で、
第2支持部材には、水平軸回りで揺動自在にスピンドル
が支持される。こうした軸回りの回転や揺動を利用した
工作機では、直交3軸に案内されて工具が移動する既存
の工作機に比べて、小型化や軽量化を容易に実現するこ
とができる。
【0003】このような工作機では、垂直軸回りで回転
する第1および第2支持部材の回転量や、水平軸回りで
揺動するワーク台およびスピンドルの揺動量に基づき、
ワークに対する工具の位置が特定される。ワークの加工
面に沿って工具を移動させるには、第1および第2支持
部材の回転量を同時に制御しなければならず、また、ワ
ーク台およびスピンドルの揺動量を同時に制御しなけれ
ばならない。こうした同時制御が実現されなければ、加
工面に対する工具の姿勢が変化してしまうからである。
こうした同時制御には、一般に、ロボット工学に基づく
逆運動学方程式が用いられればよい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に、工作機では、
ワークの加工面に対してスピンドルの軸心が直交するこ
とが望まれる。加工面とスピンドルの軸心との間に直交
関係が維持されれば、加工面に沿ったx座標値およびy
座標値を維持したまま、z座標値の増減値を用いてスピ
ンドルの進退移動を簡単に特定することができるからで
ある。一般に、ワーク上の複数の加工面に対して常にス
ピンドルの直交姿勢を維持するには、ワーク台にワーク
を取り付け直して所望の加工面をスピンドルに向き合わ
せたり、いわゆるターンテーブルを用いてスピンドルに
向き合う加工面を入れ替えたりする必要がある。ワーク
を取り付け直せば作業時間は増大し、ターンテーブルを
用いれば設備コストは増大してしまう。
【0005】その一方で、特開平9−225761号に
開示される工作機では、ワークを取り付け直したりター
ンテーブルを用いたりすることなく、ワーク台の揺動や
第1支持部材の回転を通じてワーク上の複数の加工面を
順番にスピンドルに向き合わせることができる。しかし
ながら、逆運動学方程式を用いてワーク台に対するスピ
ンドルの位置や姿勢を制御する場合、スピンドルの位置
や姿勢は、ワークを基準とした共通のワーク座標系に従
って特定されなければならない。こうしたワーク座標系
では、ワーク台を揺動させたり第1支持部材を回転させ
たりすると、z軸とスピンドルの軸心方向とを一致させ
ることはできない。したがって、作業者は、z座標値の
増減値を用いて単純にスピンドルの進退移動量を特定す
ることができなくなってしまう。作業者は、z座標値だ
けでなくx座標値やy座標値の増減値を求めてNCプロ
グラムを記述しなければならなくなる。
【0006】本発明は、上記実状に鑑みてなされたもの
で、ワークに対してスピンドルを位置決めするにあたっ
てワーク台の姿勢を変化させる工作機で、ワークの姿勢
を意識せずに簡単にNCプログラムを記述することがで
きるワーク姿勢制御方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1発明によれば、z軸でスピンドルの軸心方向を
規定する仮想ワーク座標系に従って、z軸に直交する1
座標軸回りで回転するワーク固定面の軸回り回転角を特
定する回転角データを取得する工程と、軸回り回転角で
回転したワーク固定面に固定されるワークの加工位置を
仮想ワーク座標系に従って特定する加工位置データを取
得する工程と、加工位置データに基づき、仮想ワーク座
標系に従ってスピンドルを位置決めする際に1座標軸回
りで回転するワーク固定面の回転量を算出する工程と、
回転角データに基づき、ワーク固定面の軸回り回転角を
生起するオフセット回転量を算出する工程とを備えるこ
とを特徴とする工作機のワーク姿勢制御方法が提供され
る。
【0008】かかるワーク姿勢制御方法によれば、ワー
ク台すなわちワーク固定面が軸回りで回転しても、ワー
クの加工位置は、常にz軸でスピンドルの軸心方向を規
定する仮想ワーク座標系に従って特定されることができ
る。したがって、作業者は、仮想ワーク座標系のx座標
値およびy座標値を維持したまま、z座標値の増減値を
用いてスピンドルの進退移動量を簡単に特定することが
できる。スピンドルの位置決めにあたってワークすなわ
ちワーク固定面を基準とした固有ワーク座標系が用いら
れると、算出された回転量でワーク固定面が回転して
も、固有ワーク座標系のz軸とスピンドルの軸心方向と
の間には軸回り回転角のずれが生じる。算出されたオフ
セット回転量でワーク台が回転すれば、そういったずれ
は解消され、その結果、作業者の意図した向きでスピン
ドルに対してワークを向き合わせることが可能となる。
【0009】例えばワーク台が水平軸回りで回転する場
合には、ワーク姿勢制御方法は、前記スピンドルを位置
決めするにあたって、前記1座標軸に平行な水平軸回り
でスピンドルを回転させる水平軸回り回転量を算出すれ
ばよい。算出された水平軸回り回転量が用いられれば、
ワーク台の回転とスピンドルの回転とによって、ワーク
に対するスピンドルの姿勢を維持しながらワークに対し
てスピンドルは位置決めされることができる。このと
き、前記回転量および水平軸回り回転量は逆運動学方程
式に基づいて算出されればよい。
【0010】その一方で、例えばワーク台が垂直軸回り
で回転する場合には、ワーク姿勢制御方法は、前記スピ
ンドルを位置決めするにあたって、前記1座標軸に平行
な垂直軸回りでスピンドルを回転させる垂直軸回り回転
量を算出すればよい。算出された垂直軸回り回転量が用
いられれば、ワーク台の回転とスピンドルの回転とによ
って、ワークに対するスピンドルの姿勢を維持しながら
ワークに対してスピンドルは位置決めされることができ
る。このとき、前記回転量および垂直軸回り回転量は逆
運動学方程式に基づいて算出されればよい。
【0011】また、第2発明によれば、z軸でスピンド
ルの軸心方向を規定する仮想ワーク座標系に従ってx軸
およびy軸回りで回転するワーク固定面のx軸回り回転
角およびy軸回り回転角を特定する回転角データを取得
する工程と、x軸回り回転角およびy軸回り回転角で回
転したワーク固定面に固定されるワークの加工位置を仮
想ワーク座標系に従って特定する加工位置データを取得
する工程と、加工位置データに基づき、仮想ワーク座標
系に従ってスピンドルを位置決めする際に必要とされる
ワーク固定面のx軸回り回転量およびy軸回り回転量を
算出する工程と、回転角データに基づき、ワーク固定面
のx軸回り回転角を生起するx軸回りオフセット回転量
を算出する工程と、回転角データに基づき、ワーク固定
面のy軸回り回転角を生起するy軸回りオフセット回転
量を算出する工程とを備えることを特徴とする工作機の
ワーク姿勢制御方法が提供される。
【0012】かかるワーク姿勢制御方法によれば、ワー
ク台すなわちワーク固定面が直交2軸回りでそれぞれ回
転しても、ワークの加工位置は、常にz軸でスピンドル
の軸心方向を規定する仮想ワーク座標系に従って特定さ
れることができる。したがって、作業者は、仮想ワーク
座標系のx座標値およびy座標値を維持したまま、z座
標値の増減値を用いてスピンドルの進退移動量を簡単に
特定することができる。スピンドルの位置決めにあたっ
てワークすなわちワーク固定面を基準とした固有ワーク
座標系が用いられると、算出されたx軸回り回転量およ
びy軸回り回転量でワーク固定面が回転しても、固有ワ
ーク座標系のz軸とスピンドルの軸心方向との間にはx
軸回り回転角およびy軸回り回転角のずれが生じる。算
出されたx軸回りオフセット回転量およびy軸回りオフ
セット回転量でワーク台が回転すれば、そういったずれ
は解消され、その結果、作業者の意図した向きでスピン
ドルに対してワークを向き合わせることが可能となる。
【0013】例えばワーク台が水平軸回りおよび垂直軸
回りで同時に回転する場合には、ワーク姿勢制御方法
は、前記スピンドルを位置決めするにあたって、前記x
軸に平行な垂直軸回りでスピンドルを回転させる水平軸
回り回転量を算出すればよく、前記y軸に平行な水平軸
回りでスピンドルを回転させる垂直軸回り回転量を算出
すればよい。算出された水平軸回転量や垂直軸回り回転
量が用いられれば、ワーク台の回転とスピンドルの回転
とによって、ワークに対するスピンドルの姿勢を維持し
ながらワークに対してスピンドルは位置決めされること
ができる。このとき、x軸回り回転量、y軸回り回転
量、垂直軸回り回転量および水平軸回り回転量は逆運動
学方程式に基づいて算出されればよい。この場合、仮想
ワーク座標系のx軸やy軸は互いに入れ替えられてもよ
い。
【0014】なお、以上のワーク姿勢制御方法が適用さ
れる工作機では、スピンドルの先端に、スピンドルの軸
心回りで回転するドリルやエンドミルといった一般の工
具が装着されてもよく、スピンドルの軸心に沿ってレー
ザビームを照射するレーザ照射源やウォータージェット
を発射するウォータージェット源が支持されてもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ本発
明の一実施形態を説明する。
【0016】図1は、本発明に係る工作機のワーク姿勢
制御方法が適用される工作機を概略的に示す。この工作
機10は、工具11が装着されるスピンドル12と、ス
ピンドル12に装着された工具11に対してワークを向
かい合わせに保持するワーク台13とを備える。ワーク
台13に保持されるワークを加工するにあたって、ワー
クは、ワーク台13の正面に形成されるワーク固定面1
4に固定される。スピンドル12は軸心回りに高速で工
具11を回転させることができる。
【0017】スピンドル12はクイル15に進退自在に
挿入される。クイル15には、スピンドル12に平行に
延びるねじ軸16が支持される。スピンドル12の後端
には、ねじ軸16に噛み合うナット部材17が固定され
る。駆動モータ18の働きを通じてねじ軸16が軸心回
りに回転すると、ねじ軸16上をナット部材17が移動
し、その結果、スピンドル12の進退移動が実現され
る。この進退移動によって、スピンドル12すなわち工
具11は、ワーク固定面14に向かって前進したりワー
ク固定面14から後退したりすることができる。スピン
ドル12の進退移動量は、周知のとおり、駆動モータ1
8の回転量に基づいて決定される。
【0018】ワーク台13は、第1水平軸20回りで揺
動自在に第1支持部材21に支持される。第1水平軸2
0には駆動モータ(例えばサーボモータ)22が連結さ
れる。この駆動モータ22の働きを通じて、ワーク台1
3は第1水平軸20回りで揺動することができる。ワー
ク台13の揺動角すなわちワーク固定面14のy軸回り
回転量は駆動モータ22の回転量によって特定されるこ
とができる。
【0019】しかも、第1支持部材21は、基台23か
ら垂直に立ち上がる第1垂直軸24回りで回転すること
ができる。第1支持部材21の回転は駆動モータ(図示
せず)の働きによって実現される。第1垂直軸24回り
で回転する第1支持部材21の回転角すなわちワーク固
定面14のx軸回り回転量は駆動モータの回転量によっ
て特定されることができる。
【0020】一方で、前述のクイル15は、第2水平軸
26回りで揺動自在に第2支持部材27に支持される。
第2水平軸26には駆動モータ(例えばサーボモータ)
28が連結される。この駆動モータ28の働きを通じ
て、クイル15すなわちスピンドル12は第2水平軸2
6回りで揺動することができる。スピンドル12の揺動
角すなわち水平軸回り回転量は駆動モータ28の回転量
によって特定されることができる。
【0021】しかも、第2支持部材27は、第1垂直軸
24に平行に基台23から立ち上がる第2垂直軸29回
りで回転することができる。第2支持部材27の回転は
駆動モータ(図示せず)の働きによって実現される。第
2垂直軸29回りで回転する第2支持部材27すなわち
垂直軸回り回転量は駆動モータの回転量によって特定さ
れることができる。
【0022】図2に示されるように、ワーク台13およ
びスピンドル12の姿勢や、ワーク台13に対する工具
すなわちスピンドル12先端の位置はコントローラ31
によって制御される。このコントローラ31は、ワーク
固定面14に設定されるワーク座標系xyz上でワーク
の加工位置(px ,py ,pz )を特定する加工位置デ
ータや、ワーク座標系xyz上で工具11すなわちスピ
ンドル12の姿勢を特定する工具姿勢データを取得する
データ取得回路32を備える。このデータ取得回路32
には、例えばNCプログラムに記述される加工位置デー
タや工具姿勢データが取り込まれればよい。
【0023】演算処理回路(MPU)33は、後述する
ように、データ取得回路32から供給される加工位置デ
ータおよび工具姿勢データに基づき、スピンドル12の
進退移動量d7 を規定する駆動モータ18の回転量や、
ワーク固定面14のy軸回り回転量θ2 を規定する駆動
モータ22の回転量、ワーク固定面14のx軸回り回転
量θ3 を規定する駆動モータ35の回転量、スピンドル
12の垂直軸回り回転量θ5 を規定する駆動モータ36
の回転量、スピンドル12の水平軸回り回転量θ6 を規
定する駆動モータ28の回転量を算出する。この算出に
あたって、MPU33は、第1および第2垂直軸24、
29の間隔d4 を示す軸間距離データや、第1および第
2水平軸20、26の高さd3 、d5 を示す第1および
第2高さデータ、第1水平軸20からワーク固定面14
すなわちワーク座標系xyzの原点までの距離d1 を示
すワーク揺動半径データをメモリ37から読み出す。メ
モリ37には、間隔d4 や高さd3 、d5 、距離d1
実測値が予め格納されていればよい。
【0024】座標系切換指示回路38は、作業者の手動
操作やNCプログラムに書き込まれた座標系切換指令に
応じて座標系切換指示信号を出力する。この座標系切換
指示信号が出力されると、MPU33には、z軸でスピ
ンドル12の基準姿勢を規定する仮想ワーク座標系上で
特定されるワーク固定面14のy軸回り回転角θA およ
びx軸回り回転角θB が同時に受け渡される。y軸回り
回転角θA は、仮想ワーク座標系に投影されるワーク固
定面14の第1水平軸20回り回転角度によって特定さ
れる一方で、x軸回り回転角θB は、仮想ワーク座標系
に投影されるワーク固定面14の第1垂直軸24回り回
転角度によって特定される。座標系切換指示回路38に
は、作業者の手動操作やNCプログラムの記述に応じ
て、こうしたy軸回り回転角θA およびx軸回り回転角
θB を特定する回転角データが取り込まれる。
【0025】各駆動モータ18、22、35、36、2
8の回転量は、駆動モータごとに設けられるエンコーダ
39〜43によって検出されることができる。検出され
た各駆動モータ18、22、35、36、28の回転量
に基づいて、MPU33は、ワーク固定面14に設定さ
れたワーク座標系xyzに基づき工具11の位置や姿勢
を算出することができる。表示器駆動回路44は、算出
された工具11の位置や姿勢を表示器45に表示させる
ことができる。
【0026】ここで、コントローラ31の基本動作を説
明する。加工位置データや工具姿勢データに基づいてワ
ークの加工位置(px ,py ,pz )すなわち工具11
の先端位置や工具11すなわちスピンドル12の姿勢が
特定されると、MPU33は、次式に従ってスピンドル
12の進退移動量d7 を算出する。ただし、ここでは、
ワーク座標系xyzのz軸は、第1垂直軸24および第
1水平軸20の交点で第1水平軸20に直交する。した
がって、第1水平軸20回りでワーク台13が揺動する
とワーク座標系xyzはその揺動に追随することとな
る。しかも、スピンドル12の軸心は、第2垂直軸29
および第2水平軸26の交点から第2水平軸26に垂直
に延びる。工具11の姿勢を特定するにあたっては、ワ
ーク座標系xyzに固有のz軸単位ベクトルのベクトル
値(bx ,by ,bz )が用いられればよい。
【0027】
【数1】 ただし、
【数2】 こうして進退移動量d7 が算出されると、MPU33
は、次式に従ってワーク固定面14のy軸回り回転量θ
2 を算出する。
【0028】
【数3】 ただし、
【数4】 ワーク固定面14のy軸回り回転量θ2 が算出される
と、MPU33は、次式に従ってワーク固定面14のx
軸回り回転量θ3 を算出する。
【0029】
【数5】 ただし、
【数6】 同時に、MPU33は、次式に従ってスピンドル12の
水平軸回り回転量θ6を算出する。
【0030】
【数7】 ただし、
【数8】 こうしてスピンドル12の水平軸回り回転量θ6 が算出
されると、続いてMPU33は、次式に従ってスピンド
ル12の垂直軸回り回転量θ5 を算出する。
【0031】
【数9】 ただし、
【数10】 MPU33は、算出された進退移動量d7 、y軸回り回
転量θ2 、x軸回り回転量θ3 、垂直軸回り回転量θ5
および水平軸回り回転量θ6 を特定する駆動指令信号を
各駆動モータ18、22、35、36、28に供給す
る。その結果、駆動モータ18、22、35、36、2
8が作動すると、工具11の先端はワーク上の加工位置
(px ,py ,pz )に位置決めされる。しかも、この
とき、工具11の姿勢は、ワーク座標系xyzに固有の
z軸単位ベクトル(bx ,by ,bz )によって特定さ
れる。前述したMPU33の処理によれば、このベクト
ル値(bx ,by ,bz )が維持される限り、工具11
を移動させても加工位置(px ,py ,pz )に対する
工具11の姿勢は変化しない。
【0032】ここで、前述したMPU33の算出処理を
簡単に検証する。まず、ワーク固定面に対して基準座標
系を設定し、ロボット工学に基づく運動学モデル(リン
クモデル)を構築する。例えば図3に示されるように、
ワーク固定面14に対して基準座標系X00 が設定さ
れると、ワーク台13と第1支持部材21とのジョイン
トすなわち第1水平軸20回りでは第1座標系X11
および第2座標系X22 が設定されることができる。
同様に、第1支持部材21と基台23とのジョイントす
なわち第1垂直軸24回りでは第3座標系X33 が規
定され、基台23と第2支持部材27とのジョイントす
なわち第2垂直軸29回りでは第4座標系X44 が規
定されることができる。さらに、第2支持部材27とク
イル15とのジョイントすなわち第2水平軸26回りで
は第5座標系X55 および第6座標系X66 が規定
されることができる。最終的に、クイル15に挿入され
るスピンドル12の先端では第7座標系X77 が規定
される。設定された基準座標系X00 に基づけば、第
7座標系X77 の原点すなわち加工位置はベクトル
(px ,py ,pz )によって特定されることができ
る。
【0033】特定された運動学モデルに基づき、各座標
系ごとにパラメータθn (Zn-1 回りの回転角)、dn
(Zn-1 に沿った距離)、an (Xn に沿った距離)、
αn(Xn 回りの回転角)を特定すると次表が得られ
る。
【0034】
【表1】 得られたパラメータθn 、dn 、an 、αn に基づいて
各座標系X11 〜X77 ごとに変換行列An を特定
すると、
【数11】 ただし、
【数12】 が得られる。その結果、基準座標系X00 に対する工
具11の姿勢や位置は、運動学方程式に従い、
【数13】 ただし、
【数14】 で表現されることができる。したがって、以上の運動学
方程式に従えば、エンコーダ39〜43で検出される進
退移動量d7 、y軸回り回転量θ2 、x軸回り回転量θ
3 、垂直軸回り回転量θ5 および水平軸回り回転量θ6
に基づき、加工位置(px ,py ,pz )や、工具11
の姿勢を特定するz軸単位ベクトルのベクトル値(b
x ,by ,bz )を算出することができる。算出された
加工位置(px ,py ,pz )やベクトル値(bx ,b
y ,bz )は表示器45に表示されればよい。その結
果、作業者は、加工位置や工具の姿勢を確認しながら工
作機10を操作することが可能となる。
【0035】続いて、得られた運動学方程式に基づいて
逆運動学方程式を導き出す。まず、加工位置のx座標値
x に関する方程式を以下のように変形する。
【0036】
【数15】 両辺を2乗すると、
【数16】 が得られる。同様に、加工位置のy座標値py およびz
座標値pz に関する方程式を以下のように変形する。
【0037】
【数17】
【数18】
【数19】
【数20】 式[数16]および式[数20]の和は、
【数21】 として求められる。ここで、
【数22】 を適用すると、
【数23】 が得られる。さらに、
【数24】 を適用すると、
【数25】 が得られる。
【0038】得られた式[数25]を展開し、d7 に関
して整理すると、
【数26】 が得られる。ここで、式[数26]を以下のように置換
する。
【0039】
【数27】 ただし、
【数28】 7 に関して式[数27]を解くと、
【数29】 および
【数30】 が得られる。ここでは、工作機10の加工時動作範囲を
考慮した結果、式[数29]を選択することとする。式
[数29]は、0゜<θ5 <180゜の条件の下で適用
されることができる。
【0040】次に、加工位置のx座標値px に関する方
程式にS2 を掛け合わせ、同時に、加工位置のz座標値
z に関する方程式にC2 を掛け合わせる。
【0041】
【数31】 得られた2つの方程式の和を求めると、
【数32】 が得られる。ここで、得られた式[数32]に以下の三
角法的代入を施す。
【0042】
【数33】 ただし、
【数34】 すると、
【数35】 が得られる。この式を変形すると、
【数36】 が得られる。φ−θ2 について解くと、
【数37】 が得られ、したがって、ワーク固定面14のy軸回り回
転量θ2 は以下のとおりとなる。
【0043】
【数38】
【数39】 以上の算出過程で用いられる2変数逆正接関数atan
2(y,x)によれば、周知のとおり、x、yの符号を
考慮しつつy/xの逆正接関数が求められる。
【0044】図4には、作業者の視点で見たワーク台1
3の揺動角と、工作機10の運動学モデルから見たy軸
回り回転量θ2 と、式[数38]で算出されるy軸回り
回転量θ2 との関係が示される。作業者の視点に基づけ
ば、第1水平軸20および第1垂直軸24の交点と、第
2水平軸26および第2垂直軸29の交点とを結ぶ直線
に対してワーク固定面14が直交する際、言い換えれ
ば、そういった直線上でワーク座標系xyzのz軸が特
定される際にワーク台13の揺動角は「0゜」を示す。
図4から明らかなように、例えば作業者の視点でワーク
台13の揺動角が180゜のとき、運動学モデルから見
るとy軸回り回転量θ2 =90゜となる。このとき、式
[数38]で算出されるy軸回り回転量θ2 は対応す
る。その一方で、作業者の視点でワーク台13の揺動角
が−180゜のとき、運動学モデルで見るとy軸回り回
転量θ2 =−270゜となる。このとき、式[数38]
で算出されるy軸回り回転量θ2 =90゜である。そこ
で、式[数38]の出力が+90゜を超えた場合には、
式[数38]の算出値に−360゜を加えれば、y軸回
り回転量θ2 の動作範囲−270゜〜+90゜に式[数
38]の出力を対応させることができる。その結果、式
[数38]のみで、y軸回り回転量θ2 の動作範囲をカ
バーすることが可能となる。
【0045】次に、加工位置のz座標値pz に関する方
程式にS2 を掛け合わせ、同時に、加工位置のx座標値
x に関する方程式にC2 を掛け合わせる。
【0046】
【数40】 得られた2つの方程式の差を求めると、
【数41】 が得られる。また、加工位置のy座標値py に関する方
程式をC3 に関して解くと、
【数42】 が得られ、したがって、x軸回り回転量θ3 は以下のと
おりとなる。
【0047】
【数43】 さらに、z軸単位ベクトル(bx ,by ,bz )のx座
標値bx に関する方程式にS2 を掛け合わせ、同時に、
同単位ベクトルのz座標値bz に関する方程式にC2
掛け合わせる。
【0048】
【数44】 得られた2つの方程式の和を求めると、
【数45】 が得られる。また、
【数46】 であることから、スピンドル12の水平軸回り回転量θ
6 は以下のとおりとなる。
【0049】
【数47】 ただし、0゜<θ6 <180゜とする。
【0050】さらにまた、z軸単位ベクトル(bx ,b
y ,bz )のy座標値by に関する方程式に次式を適用
し、S35に関して解く。
【0051】
【数48】 すると、
【数49】 が得られる。同様に、z軸単位ベクトル(bx ,by
z )のx座標値bxに関する方程式およびz座標値bz
に関する方程式に次式を適用し、S35に関して解く。
【0052】
【数50】 すると、
【数51】 および
【数52】 が得られる。したがって、θ35は以下のとおりとなる。
【0053】
【数53】 式[数51]および式[数52]は、前述のように算出
されるy軸回り回転量θ2 の値に基づいて選択されれば
よい。例えば、sinθ2 の絶対値が0.5以下であれ
ば式[数51]を選択し、sinθ2 の絶対値が0.5
を超える場合には式[数52]を選択するといった具合
である。こうした選択によれば、式[数51]および式
[数52]の分母の大きさを十分に確保することができ
る。しかも、前述の条件0゜<θ6 <180゜を考慮す
れば、sinθ6 =0になることはない。
【0054】図5には、作業者の視点で見た回転角θ35
と、工作機10の運動学モデルから見た回転角θ35と、
式[数53]で算出される回転角θ35との関係が示され
る。図5から明らかなように、例えば作業者の視点で回
転角θ35は−180゜<θ35<+180゜の範囲で変動
し、運動学モデルから見ると回転角θ35は0゜<θ35
360゜の範囲で変動する。その一方で、式[数53]
で算出される回転角θ35は−180゜<θ35<+180
゜の範囲で変動する。したがって、前述と同様に、式
[数53]の出力が0゜より小さい場合には、式[数5
3]の算出値に+360゜を加えれば、要求される範囲
に回転角θ35の範囲を対応させることが可能となる。
【0055】x軸回り回転量θ3 、垂直軸回り回転量θ
5 および前述のθ35の間には次式の関係が成立すること
から、
【数54】 次式に基づいて垂直軸回り回転量θ5 は算出されること
ができる。
【0056】
【数55】 なお、以上のような運動学方程式や逆運動学方程式は、
図3に示される運動学モデルに従って導き出されるもの
で、運動学モデルの構築の仕方に応じて運動学方程式や
逆運動学方程式は修正されることができる。
【0057】続いて、以上の基本動作を考慮しつつ本発
明に係るワーク姿勢制御方法を詳述する。ただし、ここ
では、ワーク固定面14とスピンドル12の軸心との間
には直交関係が維持されるものとする。したがって、ス
ピンドル12の姿勢はz軸単位ベクトルのベクトル値
(0,0,1)で特定されることができる。
【0058】いま、例えば図6に示されるように、ワー
ク座標系xyzのyz平面に平行な加工面51を加工す
る場面を想定する。まず、作業者は、z軸でスピンドル
12の軸心を規定する仮想ワーク座標系x′z′に従っ
てy軸回りで回転するワーク固定面14のy軸回り回転
角θA を特定する。続いて、作業者は、こうした仮想ワ
ーク座標系x′z′に従ってワークWの加工位置(p
x ,py ,pz )を特定する。仮想ワーク座標系x′
z′のx′y平面と加工面51との間には平行関係が確
立されることから、作業者は、仮想ワーク座標系x′
z′のx′座標値pxおよびy座標値py 、z′座標値
z で簡単にスピンドル12の位置を特定することがで
きる。
【0059】特定された加工位置がデータ取得回路32
に取り込まれると、MPU33は、加工位置(px ,p
y ,pz )に基づき、スピンドル12の進退移動量d7
を規定する駆動モータ18の回転量や、ワーク固定面1
4のy軸回り回転量θ2 を規定する駆動モータ22の回
転量、ワーク固定面14のx軸回り回転量θ3 を規定す
る駆動モータ35の回転量、スピンドル12の垂直軸回
り回転量θ5 を規定する駆動モータ36の回転量、スピ
ンドル12の水平軸回り回転量θ6 を規定する駆動モー
タ28の回転量を算出する。こうして算出された回転量
に基づき各駆動モータ18、22、35、36、28が
作動すると、図7に示されるように、スピンドル12
は、ワーク固定面14に直交する姿勢で位置決めされる
こととなる。
【0060】このとき、座標系切換指令が座標系切換回
路38に取り込まれれば、座標系切換回路38は座標系
切換指示信号を出力する。すると、MPU33は、この
座標系切換指示信号と同時に受け取る回転角データに基
づき、ワーク固定面14のy軸回り回転角θA を生起す
るy軸回りオフセット回転量を算出する。このy軸回り
オフセット回転量を特定する駆動指令信号が駆動モータ
22に供給されると、第1水平軸20回りにy軸回り回
転角θA でワーク台13は回転し、その結果、図6に示
されるように加工面51は工具11に向き合わされる。
ただし、駆動モータ22には、予めy軸回りオフセット
回転量で補正されたy軸回り回転量θ2を特定する駆動
指令信号が供給されてもよい。
【0061】例えば図8に示されるように、ワーク座標
系xyzのxz平面に平行な加工面52を加工する場合
には、作業者は、前述と同様に仮想ワーク座標系y′
z′に従ってx軸回りで回転するワーク固定面14のx
軸回り回転角θB を特定する。続いて、作業者は、こう
した仮想ワーク座標系y′z′に従ってワークWの加工
位置(px ,py ,pz )を特定する。仮想ワーク座標
系y′z′のxy′平面と加工面52との間には平行関
係が確立されることから、作業者は、仮想ワーク座標系
y′z′のx座標値px およびy′座標値py 、z′座
標値pz で簡単にスピンドル12の位置を特定すること
ができる。
【0062】特定された加工位置がデータ取得回路32
に取り込まれると、MPU33は、加工位置(px ,p
y ,pz )に基づき、スピンドル12の進退移動量d7
を規定する駆動モータ18の回転量や、ワーク固定面1
4のy軸回り回転量θ2 を規定する駆動モータ22の回
転量、ワーク固定面14のx軸回り回転量θ3 を規定す
る駆動モータ35の回転量、スピンドル12の垂直軸回
り回転量θ5 を規定する駆動モータ36の回転量、スピ
ンドル12の水平軸回り回転量θ6 を規定する駆動モー
タ28の回転量を算出する。こうして算出された回転量
に基づき各駆動モータ18、22、35、36、28が
作動すると、図9に示されるように、スピンドル12
は、ワーク固定面14に直交する姿勢で位置決めされる
こととなる。
【0063】このとき、座標系切換指令が座標系切換回
路38に取り込まれれば、座標系切換回路38は座標系
切換指示信号を出力する。すると、MPU33は、この
座標系切換指示信号と同時に受け取る回転角データに基
づき、ワーク固定面14のx軸回り回転角θB を生起す
るx軸回りオフセット回転量を算出する。このx軸回り
オフセット回転量を特定する駆動指令信号が駆動モータ
35に供給されると、第1垂直軸24回りにx軸回り回
転角θB でワーク台13は回転し、その結果、図8に示
されるように加工面52は工具11に向き合わされる。
前述と同様に、駆動モータ35には、予めx軸回りオフ
セット回転量で補正されたx軸回り回転量θ3 を特定す
る駆動指令信号が供給されてもよい。
【0064】なお、以上のワーク姿勢制御方法では、ワ
ーク固定面14のy軸回り回転角θA およびx軸回り回
転角θB が同時に特定されてもよく、その場合には、M
PU33は、y軸回りオフセット回転量およびx軸回り
オフセット回転量を同時に算出すればよい。
【0065】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ワークに
対してスピンドルを位置決めするにあたってワーク台の
姿勢を変化させる工作機で、ワークの姿勢を意識せずに
簡単にNCプログラムを記述することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 工作機の全体構成を概略的に示す斜視図であ
る。
【図2】 工作機の制御系を概略的に示すブロック図で
ある。
【図3】 工作機の運動学モデルを示す図である。
【図4】 逆運動学方程式に基づく算出結果と、運動学
モデルに基づくワーク揺動角θ2 の動作範囲との関係を
示す図である。
【図5】 逆運動学方程式に基づく算出結果と、運動学
モデルに基づく回転角θ35の範囲との関係を示す図であ
る。
【図6】 第1水平軸回りで回転するワーク台と仮想ワ
ーク座標系との関係を概略的に示す側面図である。
【図7】 y軸回りオフセット回転量を用いずに制御さ
れたワーク台を概略的に示す側面図である。
【図8】 第1垂直軸回りで回転するワーク台と仮想ワ
ーク座標系との関係を概略的に示す平面図である。
【図9】 x軸回りオフセット回転量を用いずに制御さ
れたワーク台を概略的に示す平面図である。
【符号の説明】
10 工作機、12 スピンドル、14 ワーク固定
面、20 y軸(1座標軸)に相当する第1水平軸、2
4 x軸(1座標軸)に相当する第1垂直軸、26 水
平軸としての第2水平軸、29 垂直軸としての第2垂
直軸、W ワーク。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 雄浩 埼玉県狭山市新狭山1−10−1 ホンダエ ンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 3C001 TA02 TB04 5H269 AB01 BB08 CC02 CC15 CC18 DD08 FF06 GG09 JJ02 NN16

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 z軸でスピンドルの軸心方向を規定する
    仮想ワーク座標系に従って、z軸に直交する1座標軸回
    りで回転するワーク固定面の軸回り回転角を特定する回
    転角データを取得する工程と、軸回り回転角で回転した
    ワーク固定面に固定されるワークの加工位置を仮想ワー
    ク座標系に従って特定する加工位置データを取得する工
    程と、加工位置データに基づき、仮想ワーク座標系に従
    ってスピンドルを位置決めする際に1座標軸回りで回転
    するワーク固定面の回転量を算出する工程と、回転角デ
    ータに基づき、ワーク固定面の軸回り回転角を生起する
    オフセット回転量を算出する工程とを備えることを特徴
    とする工作機のワーク姿勢制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の工作機のワーク姿勢制
    御方法において、前記スピンドルを位置決めするにあた
    って、前記1座標軸に平行な水平軸回りでスピンドルを
    回転させる水平軸回り回転量を算出することを特徴とす
    る工作機のワーク姿勢制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の工作機のワーク姿勢制
    御方法において、前記回転量および水平軸回り回転量は
    逆運動学方程式に基づいて算出されることを特徴とする
    工作機のワーク姿勢制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の工作機のワーク姿勢制
    御方法において、前記スピンドルを位置決めするにあた
    って、前記1座標軸に平行な垂直軸回りでスピンドルを
    回転させる垂直軸回り回転量を算出することを特徴とす
    る工作機のワーク姿勢制御方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の工作機のワーク姿勢制
    御方法において、前記回転量および垂直軸回り回転量は
    逆運動学方程式に基づいて算出されることを特徴とする
    工作機のワーク姿勢制御方法。
  6. 【請求項6】 z軸でスピンドルの軸心方向を規定する
    仮想ワーク座標系に従ってx軸およびy軸回りで回転す
    るワーク固定面のx軸回り回転角およびy軸回り回転角
    を特定する回転角データを取得する工程と、x軸回り回
    転角およびy軸回り回転角で回転したワーク固定面に固
    定されるワークの加工位置を仮想ワーク座標系に従って
    特定する加工位置データを取得する工程と、加工位置デ
    ータに基づき、仮想ワーク座標系に従ってスピンドルを
    位置決めする際に必要とされるワーク固定面のx軸回り
    回転量およびy軸回り回転量を算出する工程と、回転角
    データに基づき、ワーク固定面のx軸回り回転角を生起
    するx軸回りオフセット回転量を算出する工程と、回転
    角データに基づき、ワーク固定面のy軸回り回転角を生
    起するy軸回りオフセット回転量を算出する工程とを備
    えることを特徴とする工作機のワーク姿勢制御方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の工作機のワーク姿勢制
    御方法において、前記スピンドルを位置決めするにあた
    って、前記x軸に平行な垂直軸回りでスピンドルを回転
    させる水平軸回り回転量を算出することを特徴とする工
    作機のワーク姿勢制御方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の工作機のワーク姿勢制
    御方法において、前記スピンドルを位置決めするにあた
    って、前記y軸に平行な水平軸回りでスピンドルを回転
    させる垂直軸回り回転量を算出することを特徴とする工
    作機のワーク姿勢制御方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の工作機のワーク姿勢制
    御方法において、前記x軸回り回転量、y軸回り回転
    量、垂直軸回り回転量および水平軸回り回転量は逆運動
    学方程式に基づいて算出されることを特徴とする工作機
    のワーク姿勢制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003015713A (ja) * 2001-07-02 2003-01-17 Mitsubishi Electric Corp 数値制御装置
JP2006006896A (ja) * 2004-06-24 2006-01-12 Kci Co Ltd 三次元スキャニングシステム用駆動装置及び、これを用いた歯牙コンピュータモデリング用三次元スキャニングシステム
WO2010032284A1 (ja) * 2008-09-16 2010-03-25 新日本工機株式会社 数値制御装置

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