JP3643254B2 - 工作機の斜め姿勢工具制御方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワーク固定面に対して工具の軸心を傾斜させてワーク固定面上のワークを加工する際に用いられる工作機の斜め工具制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ワークに対して斜め穴などを形成するには、例えば垂直姿勢が保持される工具と、水平軸回りの回転を利用して姿勢を変化させるチルトテーブルとが使用された。チルトテーブルを回転させると、チルトテーブル上に固定されたワークの姿勢が水平面に対して傾斜し、その結果、垂直姿勢が維持される工具によって斜め穴が形成されることができた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、こうした工作機では、1水平面に沿ってワーク座標系のxy座標面が固定される。チルトテーブルが傾斜しても、このxy座標面は水平に保持される。チルトテーブルに固定されるワークに対して斜め穴を加工するにあたってチルトテーブルが傾斜すると、ワーク座標系内でチルトテーブルすなわちワークは傾斜してしまう。その結果、多くの場合、ワーク座標系上で加工位置を再計算する必要が生じる。
【0004】
本発明は、かかる実状に鑑みてなされたもので、ワークの加工位置と、工具が装着されるスピンドルの姿勢とを特定するだけで、加工位置を再計算することなく簡単に工具を位置決めすることができる工作機の斜め工具制御方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明によれば、ワーク台のワーク固定面に固定されるワーク座標系上でワークの加工位置を特定する加工位置データを取得する工程と、ワーク固定面に対し、工具が装着されるスピンドルの傾斜角を特定する工具姿勢データを取得する工程と、加工位置データおよび工具姿勢データに基づき、加工位置を基点に、ワーク固定面に直交する基準線に対して前記傾斜角を規定する単位ベクトルのベクトル値をワーク座標系上で特定する工程とを備えることを特徴とする工作機の斜め姿勢工具制御方法が提供される。
【0006】
かかる斜め姿勢工具制御方法では、単位ベクトルを含む1直線上でスピンドルの軸心が特定されることができる。この1直線は、常に、加工位置を通過するとともに、ワーク固定面に直交する基準線に対して傾斜角を維持する。この1直線に沿ってスピンドルを進退移動させれば、正確な加工位置に対して傾斜角で規定される斜め姿勢の工具でワーク固定面上のワークを加工することが可能となる。したがって、ワークの加工位置とスピンドルの姿勢とを特定するだけで、加工位置を再計算することなく簡単かつ正確に工具を位置決めすることができる。
【0007】
前記ベクトル値を特定するにあたっては、前記ワーク座標系の原点に前記加工位置が設定されることが望ましい。こうした設定によれば、簡単に単位ベクトルのベクトル値を特定することが可能となる。
【0008】
斜め姿勢工具制御方法は、前記単位ベクトルの方向に前記加工位置からエアカット量で後退するスピンドルの初期位置を特定する工程をさらに備えることが望ましい。実際にワークを加工する場合には、ワークの加工位置で工具はワークに接触する。したがって、予め初期位置でスピンドルを待機させ、この初期位置から工具を加工位置に向けて前進させれば、加工開始時点から確実に工具の斜め姿勢を確立することが可能となる。しかも、初期位置に工具を位置決めするにあたって、工具とワークとが干渉するおそれも解消されることができる。
【0009】
加えて、斜め姿勢工具制御方法は、前記単位ベクトルの方向に前記加工位置から加工量で前進するスピンドルの加工目標位置を特定する工程をさらに備えることが望ましい。こうした加工目標位置が特定されれば、加工位置から前進する工具によって、加工量で特定される深さの加工を実現することができる。
【0010】
こうした加工量の深さで加工を実現するにあたって、斜め姿勢工具制御方法は、前記加工目標位置で前記スピンドルを維持する停止時間を示す停止時間データを取得する工程をさらに備えてもよい。こうした停止時間データに基づきスピンドルが加工目標位置で維持されれば、この加工目標位置で確実に加工を完了させることができる。
【0011】
以上のような工作機の斜め姿勢工具制御方法では、前記傾斜角は、前記ワーク固定面に平行に設定されるxy平面のx軸回り回転角およびy軸回り回転角によって表現されればよい。こうしたx軸回り回転角やy軸回り回転角によれば、工具すなわちスピンドルの斜め姿勢を簡単に特定することができる。その他、前記傾斜角は、いわゆるオイラー角によって表現されてもよい。
【0012】
一般に、工作機では、ワーク固定面に対する工具の位置や姿勢はロボット工学に基づく運動学方程式によって表現されることができる。周知のとおり、この運動学方程式によれば、行列演算を用いることによって前述の加工位置や単位ベクトルが求められることができる。こうして運動学方程式が求められれば、逆運動学方程式に従って前述の加工位置や単位ベクトルを実現するワーク台の動きやスピンドルの動きを算出することができる。
【0013】
ワークに対して工具の斜め姿勢を実現するにあたって、例えばスピンドルの姿勢を変化させるとともにワーク台の姿勢を変化させる場合には、斜め姿勢工具制御方法は、前記加工位置およびベクトル値を用いて、逆運動学方程式に従い前記ワーク台の姿勢変化量を算出する工程と、前記加工位置およびベクトル値を用いて、逆運動学方程式に従い前記スピンドルの姿勢変化量を算出する工程とを備えればよい。算出された姿勢変化量でワーク台の姿勢およびスピンドルの姿勢を変化させれば、前述のように正確な加工位置に対して傾斜角で規定される斜め姿勢の工具を実現することができる。ワーク台の姿勢を変化させるにあたって、工作機は、基台から立ち上がる第1垂直軸回りで回転する第1水平軸にワーク台を支持させることができる。同様に、工作機は、スピンドルの姿勢を変化させるにあたって、第1垂直軸に平行に基台から立ち上がる第2垂直軸回りで回転する第2水平軸上でスピンドルを支持させることができる。このとき、スピンドルは、第2水平軸上でスピンドルの軸心に沿って進退移動する。
【0014】
また、ワークに対して工具の斜め姿勢を実現するにあたって、例えばワーク台の姿勢を変化させるとともにワーク台に対してスピンドルを相対変位させる場合には、斜め姿勢工具制御方法は、前記加工位置およびベクトル値を用いて、逆運動学方程式に従い前記ワーク台の姿勢変化量を算出する工程と、前記加工位置およびベクトル値を用いて、逆運動学方程式に従い前記ワーク台に対する前記スピンドルの相対変位量を算出する工程とを備えればよい。算出された姿勢変化量でワーク台の姿勢を変化させるとともに、算出された相対変位量でスピンドルを相対変位させれば、前述のように正確な加工位置に対して傾斜角で規定される斜め姿勢の工具を実現することができる。工作機は、ワーク台の姿勢を変化させるにあたって、ワーク固定面に設定されるxy平面のx軸回りでワーク台を回転させればよく、同時に、y軸回りでワーク台を回転させればよい。スピンドルを相対変位させるにあたって、工作機は、xy平面に沿ってスピンドルを案内する案内機構を用いてもよく、xy平面に沿ってワーク台を案内する案内機構を用いてもよい。このとき、スピンドルは、xy平面に直交するz軸に沿って移動する。
【0015】
さらに、ワークに対して工具の斜め姿勢を実現するにあたって、例えばスピンドルの姿勢を変化させるとともにワーク台に対してスピンドルを相対変位させる場合には、斜め姿勢工具制御方法は、前記加工位置およびベクトル値を用いて、逆運動学方程式に従い前記スピンドルの姿勢変化量を算出する工程と、前記加工位置およびベクトル値を用いて、逆運動学方程式に従い前記ワーク台に対する前記スピンドルの相対変位量を算出する工程とをさらに備えればよい。算出された姿勢変化量でスピンドルの姿勢を変化させるとともに、算出された相対変位量でスピンドルを相対変位させれば、前述のように正確な加工位置に対して傾斜角で規定される斜め姿勢の工具を実現することができる。工作機は、スピンドルの姿勢を変化させるにあたって、スピンドルの軸心に直交するxy平面のx軸回りでスピンドルを回転させてもよく、同時に、y軸回りでスピンドルを回転させてもよい。スピンドルを相対変位させるにあたって、工作機は、xy平面に沿ってスピンドルを案内する案内機構を用いてもよく、xy平面に沿ってワーク台を案内する案内機構を用いてもよい。このとき、スピンドルは、xy平面に直交するz軸に沿って移動する。
【0016】
なお、本発明に係る斜め姿勢工具制御方法が適用される工作機では、スピンドルの先端に、スピンドルの軸心回りで回転するドリルやエンドミルといった一般の工具が装着されてもよく、スピンドルの軸心に沿ってレーザビームを照射するレーザ照射源やウォータージェットを発射するウォータージェット源が支持されてもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。
【0018】
図1は、本発明に係る工作機の斜め姿勢工具制御方法が適用される工作機を概略的に示す。この工作機10は、工具11が装着されるスピンドル12と、スピンドル12に装着された工具11に対してワークを向かい合わせに保持するワーク台13とを備える。ワーク台13に保持されるワークを加工するにあたって、ワークは、ワーク台13の正面に形成されるワーク固定面14に固定される。スピンドル12は軸心回りに高速で工具11を回転させることができる。
【0019】
スピンドル12はクイル15に進退自在に挿入される。クイル15には、スピンドル12に平行に延びるねじ軸16が支持される。スピンドル12の後端には、ねじ軸16に噛み合うナット部材17が固定される。駆動モータ18の働きを通じてねじ軸16が軸心回りに回転すると、ねじ軸16上をナット部材17が移動し、その結果、スピンドル12の進退移動が実現される。この進退移動によって、スピンドル12すなわち工具11は、ワーク固定面14に向かって前進したりワーク固定面14から後退したりすることができる。スピンドル12の進退移動量は、周知のとおり、駆動モータ18の回転量に基づいて決定される。
【0020】
ワーク台13は、第1水平軸20回りで揺動自在に第1支持部材21に支持される。第1水平軸20には駆動モータ(例えばサーボモータ)22が連結される。この駆動モータ22の働きを通じて、ワーク台13は第1水平軸20回りで揺動することができる。ワーク台13の揺動角すなわちワーク揺動角は駆動モータ22の回転量によって特定されることができる。
【0021】
しかも、第1支持部材21は、基台23から垂直に立ち上がる第1垂直軸24回りで回転することができる。第1支持部材21の回転は駆動モータ(図示せず)の働きによって実現される。第1垂直軸24回りで回転する第1支持部材21すなわち第1水平軸20の回転角は駆動モータの回転量によって特定されることができる。
【0022】
一方で、前述のクイル15は、第2水平軸26回りで揺動自在に第2支持部材27に支持される。第2水平軸26には駆動モータ(例えばサーボモータ)28が連結される。この駆動モータ28の働きを通じて、クイル15すなわちスピンドル12は第2水平軸26回りで揺動することができる。スピンドル12の揺動角すなわちスピンドル揺動角は駆動モータ28の回転量によって特定されることができる。
【0023】
しかも、第2支持部材27は、第1垂直軸24に平行に基台23から立ち上がる第2垂直軸29回りで回転することができる。第2支持部材27の回転は駆動モータ(図示せず)の働きによって実現される。第2垂直軸29回りで回転する第2支持部材27すなわち第2水平軸26の回転角は駆動モータの回転量によって特定されることができる。
【0024】
図2に示されるように、ワーク台13や工具11すなわちスピンドル12の姿勢はコントローラ31によって制御される。このコントローラ31は、ワーク固定面14に固定されるワーク座標系xyz上でワークの加工位置(px ,py ,pz )を特定する加工位置データや、ワーク固定面14に対し、工具11すなわちスピンドル12の傾斜角を特定する工具姿勢データを取得するデータ取得回路32を備える。スピンドル12の傾斜角は、ワーク固定面14に平行に設定されるxy平面のx軸回り回転角θA およびy軸回り回転角θB によって表現される。x軸回り回転角θA は、例えば図3に示されるように、yz平面に投影される工具11のx軸回り回転角によって規定されればよい。一方で、y軸回り回転角θB は、例えば図4に示されるように、xz平面に投影される工具11のy軸回り回転角によって規定されればよい。
【0025】
再び図2を参照し、演算処理回路(MPU)33は、加工位置データで特定される加工位置(px ,py ,pz )や、工具姿勢データで特定される傾斜角θA 、θB に基づき、ワーク固定面14に対して直交する基準線に対して傾斜角θA 、θB を規定する単位ベクトルのベクトル値(bx ,by ,bz )をワーク座標系xyz上で特定する。例えば、ワーク座標系xyzの原点(0,0,0)を基点にz軸単位ベクトルを設定すれば、図3および図4から明らかなように、
【数1】
Figure 0003643254
に従ってz軸単位ベクトルのベクトル値(bx ,by ,bz )は算出されることができる。
【0026】
MPU33は、加工位置(px ,py ,pz )やベクトル値(bx ,by ,bz )に基づき、後述する逆運動学方程式に従い、基台23に対するワーク台13の姿勢変化量およびスピンドル12の姿勢変化量を算出することができる。ワーク台13の姿勢変化量は、例えば、ワーク揺動角θ2 を規定する駆動モータ22の回転量と、第1支持部材21の回転角θ3 を規定する駆動モータ35の回転量との組み合わせによって規定されることができる。一方、スピンドル12の姿勢変化量は、例えば、スピンドル12の進退移動量d7 を規定する駆動モータ18の回転量と、第2支持部材27の回転角θ5 を規定する駆動モータ36の回転量と、スピンドル揺動角θ6 を規定する駆動モータ28の回転量との組み合わせによって特定されることができる。この算出にあたって、MPU33は、第1および第2垂直軸24、29の間隔d4 を示す軸間距離データや、第1および第2水平軸20、26の高さd3 、d5 を示す第1および第2高さデータ、第1水平軸20からワーク固定面14すなわちワーク座標系xyzの原点までの距離d1 を示すワーク揺動半径データをメモリ37から読み出す。メモリ37には、間隔d4 や高さd3 、d5 、距離d1 の実測値が予め格納されていればよい。
【0027】
MPU33は、さらに、特定されたz軸単位ベクトルの方向に加工位置(px ,py ,pz )からエアカット量dA で後退するスピンドル12の初期位置や、単位ベクトルの方向に加工位置(px ,py ,pz )から加工量dB で前進するスピンドル12の加工目標位置、加工目標位置でスピンドル12を維持する停止時間TA を特定する。エアカット量dA を示すエアカット量データや、加工量dB を示す加工量データ、停止時間TA を示す停止時間データは、データ取得回路32から供給される。前述の加工位置データや工具姿勢データに加え、これらのエアカット量データ、加工量データおよび停止時間データは、例えば作業者が記述するNCプログラムを通じてデータ取得回路32に取り込まれればよい。
【0028】
各駆動モータ18、22、35、36、28の回転量は、駆動モータごとに設けられるエンコーダ38〜42によって検出されることができる。検出された各駆動モータ18、22、35、36、28の回転量に基づき、MPU33は、ワーク固定面14に設定されたワーク座標系xyz上で工具11の位置(px ,py ,pz )や傾斜角θA 、θB を算出することができる。表示器駆動回路43は、算出された工具11の位置(px ,py ,pz )や傾斜角θA 、θB を表示器44に表示させることができる。
【0029】
いま、工作機10でワークを加工する場面を想定する。まず、作業者は、ワーク固定面14にワークを固定する。この固定によって、ワークはワーク座標系xyzに取り込まれる。このとき、ワーク座標系xyzのz軸は、第1垂直軸24および第1水平軸20の交点で第1水平軸20に直交する。したがって、第1水平軸20回りでワーク台13が揺動するとワーク座標系xyzはその揺動に追随することとなる。
【0030】
作業者は、ワーク座標系xyz上でワークの加工位置(px ,py ,pz )すなわち工具11の先端位置と、工具11の傾斜角θA 、θB をデータ取得回路32に取り込ませる。作業者は、同時に、データ取得回路32を通じてエアカット量dA 、加工量dB および停止時間TA を指定する。このとき、スピンドル12の軸心は、第2垂直軸29および第2水平軸26の交点から第2水平軸26に垂直に延びる。
【0031】
こうして加工位置や工具11の傾斜角が特定されると、MPU33は、加工位置データおよび工具姿勢データに基づき、前述のようにz軸単位ベクトルのベクトル値(bx ,by ,bz )を算出する。ワーク固定面14に対するスピンドル軸12の姿勢すなわち工具11の傾斜角θA 、θB が変化するとベクトル値(bx ,by ,bz )はその変化に追随することとなる。
【0032】
こうしてz軸単位ベクトルが特定されると、MPU33は、次式に従ってスピンドル12の進退移動量d7 を算出する。
【0033】
【数2】
Figure 0003643254
ただし、
【数3】
Figure 0003643254
こうして進退移動量d7 が算出されると、MPU33は、次式に従ってワーク揺動角θ2 を算出する。
【0034】
【数4】
Figure 0003643254
ただし、
【数5】
Figure 0003643254
ワーク揺動角θ2 が算出されると、MPU33は、次式に従って第1支持部材21すなわち第1水平軸20の回転角θ3 を算出する。
【0035】
【数6】
Figure 0003643254
ただし、
【数7】
Figure 0003643254
同時に、MPU33は、次式に従ってスピンドル揺動角θ6 を算出する。
【0036】
【数8】
Figure 0003643254
ただし、
【数9】
Figure 0003643254
こうしてスピンドル揺動角θ6 が算出されると、続いてMPU33は、次式に従って第2支持部材27すなわち第2水平軸26の回転角θ5 を算出する。
【0037】
【数10】
Figure 0003643254
ただし、
【数11】
Figure 0003643254
こうして算出された進退移動量d7 、ワーク揺動角θ2 、第1および第2支持部材21、27の回転角θ3 、θ5 およびスピンドル揺動角θ6 によれば、指定された傾斜角θA 、θB の斜め姿勢で工具11の先端は加工位置(px ,py ,pz )に達することができる。前述したMPU33の処理によれば、1つのz軸単位ベクトル(bx ,by ,bz )が維持される限り、工具11を移動させても加工位置(px ,py ,pz )に対する工具11の姿勢は変化しない。
【0038】
続いて、MPU33は、z軸単位ベクトルの方向に加工位置(px ,py ,pz )からエアカット量dA で後退するスピンドル12の初期位置を特定する。ここでは、ワーク揺動角θ2 、第1および第2支持部材21、27の回転角θ3 、θ5 およびスピンドル揺動角θ6 を維持したまま初期変位(d7 −dA )によってスピンドル12の初期位置は規定されることができる。
【0039】
続いて、MPU33は、z軸単位ベクトルの方向に加工位置(px ,py ,pz )から加工量dB で後退するスピンドル12の加工目標位置を特定する。ここでは、ワーク揺動角θ2 、第1および第2支持部材21、27の回転角θ3 、θ5 およびスピンドル揺動角θ6 を維持したまま最終変位(d7 +dB )によってスピンドル12の加工目標位置は規定されることができる。
【0040】
こうして初期位置や加工目標位置が特定されると、MPU33は、算出された初期変位(d7 −dA )、ワーク揺動角θ2 、第1および第2支持部材21、27の回転角θ3 、θ5 およびスピンドル揺動角θ6 を特定する駆動指令信号を各駆動モータ18、22、35、36、28に供給する。その結果、駆動モータ18、22、35、36、28が作動すると、工具11先端は、図5に示されるように、傾斜角θA 、θB で加工位置(px ,py ,pz )を通過する1直線50上に位置決めされる。しかも、このとき、工具11すなわちスピンドル12の軸心はその1直線50に一致する。この初期位置(Qx,Qy,Qz)では、工具11先端はワークWから後退していることから、工具11を位置決めするにあたってワークWと工具11との間に干渉が生じることはない。
【0041】
続いて、MPU33は、エアカット量dA および加工量dB を特定する駆動指令信号を駆動モータ18に供給する。その結果、駆動モータ18の働きを通じてエアカット量dA でスピンドル12が前進すると、工具11先端は前述の1直線50に沿って前進し、加工位置(px ,py ,pz )に達する。そのままスピンドル12が前進し続けると、工具11によってワークWは加工される。加工量dB でスピンドル12が前進すると、ワークWに対して加工量dB の深さで工具11による加工が実現されることとなる。
【0042】
最終的に、スピンドル12は加工目標位置(Rx,Ry,Rz)に達する。スピンドル12が加工目標位置(Rx,Ry,Rz)に達すると、MPU33は、工具11を回転させたままスピンドル12の位置を保持する。その結果、工具11は、加工残しを生じることなく確実に加工を完了することができる。停止時間TA が経過すると、MPU33は、スピンドル12を前述の初期位置(Qx,Qy,Qz)まで後退させる。加工は終了する。
【0043】
加工中、MPU33は、各エンコーダ38〜42から出力される進退移動量d7 、ワーク揺動角θ2 、第1および第2支持部材21、27の回転角θ3 、θ5 およびスピンドル揺動角θ6 の検出値に基づいて工具11先端の位置(px ,py ,pz )を算出する。この算出にあたっては、
【数12】
Figure 0003643254
ただし、
【数13】
Figure 0003643254
および
【数14】
Figure 0003643254
が用いられればよい。同時に、MPU33は、
【数15】
Figure 0003643254
に従って工具11すなわちスピンドル12の傾斜角θA 、θB を算出する。算出された位置(px ,py ,pz )や傾斜角θA 、θB は、表示器駆動回路43の働きを通じて表示器44に表示されることができる。その結果、作業者は、工具11先端の位置(px ,py ,pz )や傾斜角θA 、θB を確認しながら作業を進めることができる。
【0044】
ここで、前述したMPU33の算出処理を簡単に検証する。まず、ワーク固定面に対して基準座標系を設定し、ロボット工学に基づく運動学モデル(リンクモデル)を構築する。例えば図6に示されるように、ワーク固定面14に対して基準座標系X00 が設定されると、ワーク台13と第1支持部材21とのジョイントすなわち第1水平軸20回りでは第1座標系X11 および第2座標系X22 が設定されることができる。同様に、第1支持部材21と基台23とのジョイントすなわち第1垂直軸24回りでは第3座標系X33 が規定され、基台23と第2支持部材27とのジョイントすなわち第2垂直軸29回りでは第4座標系X44 が規定されることができる。さらに、第2支持部材27とクイル15とのジョイントすなわち第2水平軸26回りでは第5座標系X55 および第6座標系X66 が規定されることができる。最終的に、クイル15に挿入されるスピンドル12の先端では第7座標系X77 が規定される。設定された基準座標系X00 に基づけば、第7座標系X77 の原点すなわち加工位置はベクトル(px ,py ,pz )によって特定されることができる。
【0045】
特定された運動学モデルに基づいて、各座標系ごとにパラメータθn (Zn-1 回りの回転角)、dn (Zn-1 に沿った距離)、an (Xn に沿った距離)、αn (Xn 回りの回転角)を特定すると次表が得られる。
【0046】
【表1】
Figure 0003643254
得られたパラメータθn 、dn 、an 、αn に基づいて各座標系X11 〜X77 ごとに変換行列An を特定すると、
【数16】
Figure 0003643254
ただし、
【数17】
Figure 0003643254
が得られる。その結果、基準座標系X00 に対する工具11の姿勢や位置は、運動学方程式に従い、
【数18】
Figure 0003643254
ただし、
【数19】
Figure 0003643254
で表現されることができる。したがって、以上の運動学方程式に従えば、エンコーダ38〜42で検出される進退移動量d7 、ワーク揺動角θ2 、第1および第2支持部材21、27の回転角θ3 、θ5 およびスピンドル揺動角θ6 に基づき、加工位置(px ,py ,pz )や、工具11の姿勢を特定するz軸単位ベクトル(bx ,by ,bz )を算出することができる。
【0047】
続いて、得られた運動学方程式に基づいて逆運動学方程式を導き出す。まず、加工位置のx座標値px に関する方程式を以下のように変形する。
【0048】
【数20】
Figure 0003643254
両辺を2乗すると、
【数21】
Figure 0003643254
が得られる。同様に、加工位置のy座標値py およびz座標値pz に関する方程式を以下のように変形する。
【0049】
【数22】
Figure 0003643254
【数23】
Figure 0003643254
【数24】
Figure 0003643254
【数25】
Figure 0003643254
式[数21]および式[数25]の和は、
【数26】
Figure 0003643254
として求められる。ここで、
【数27】
Figure 0003643254
を適用すると、
【数28】
Figure 0003643254
が得られる。さらに、
【数29】
Figure 0003643254
を適用すると、
【数30】
Figure 0003643254
が得られる。
【0050】
得られた式[数30]を展開し、d7 に関して整理すると、
【数31】
Figure 0003643254
が得られる。ここで、式[数31]を以下のように置換する。
【0051】
【数32】
Figure 0003643254
ただし、
【数33】
Figure 0003643254
7 に関して式[数32]を解くと、
【数34】
Figure 0003643254
および
【数35】
Figure 0003643254
が得られる。ここでは、工作機10の加工時動作範囲を考慮した結果、式[数34]を選択することとする。
【0052】
次に、加工位置のx座標値px に関する方程式にS2 を掛け合わせ、同時に、加工位置のz座標値pz に関する方程式にC2 を掛け合わせる。
【0053】
【数36】
Figure 0003643254
得られた2つの方程式の和を求めると、
【数37】
Figure 0003643254
が得られる。ここで、得られた式[数37]に以下の三角法的代入を施す。
【0054】
【数38】
Figure 0003643254
ただし、
【数39】
Figure 0003643254
すると、
【数40】
Figure 0003643254
が得られる。この式を変形すると、
【数41】
Figure 0003643254
が得られる。φ−θ2 について解くと、
【数42】
Figure 0003643254
が得られ、したがって、ワーク揺動角θ2 は以下のとおりとなる。
【0055】
【数43】
Figure 0003643254
【数44】
Figure 0003643254
以上の算出過程で用いられる2変数逆正接関数atan2(y,x)によれば、周知のとおり、x、yの符号を考慮しつつy/xの逆正接関数が求められる。
【0056】
図7には、作業者の視点で見たワーク揺動角と、工作機10の運動学モデルから見たワーク揺動角θ2 と、式[数43]で算出されるワーク揺動角θ2 との関係を示す。図7から明らかなように、例えば作業者の視点でワーク揺動角が180゜のとき、運動学モデルから見るとワーク揺動角θ2 =90゜となる。このとき、式[数43]で算出されるワーク揺動角θ2 は対応する。その一方で、作業者の視点でワーク揺動角が−180゜のとき、運動学モデルで見るとワーク揺動角θ2 =−270゜となる。このとき、式[数43]で算出されるワーク揺動角θ2 =90゜である。そこで、式[数43]の出力が+90゜を超えた場合には、式[数43]の算出値に−360゜を加えれば、ワーク揺動角θ2 の動作範囲−270゜〜+90゜に式[数43]の出力を対応させることができる。その結果、式[数43]のみで、ワーク揺動角θ2 の動作範囲をカバーすることが可能となる。
【0057】
次に、加工位置のz座標値pz に関する方程式にS2 を掛け合わせ、同時に、加工位置のx座標値px に関する方程式にC2 を掛け合わせる。
【0058】
【数45】
Figure 0003643254
得られた2つの方程式の差を求めると、
【数46】
Figure 0003643254
が得られる。また、加工位置のy座標値py に関する方程式をC3 に関して解くと、
【数47】
Figure 0003643254
が得られ、したがって、回転角θ3 は以下のとおりとなる。
【0059】
【数48】
Figure 0003643254
さらに、z軸単位ベクトル(bx ,by ,bz )のx座標値bx に関する方程式にS2 を掛け合わせ、同時に、同単位ベクトルのz座標値bz に関する方程式にC2 を掛け合わせる。
【0060】
【数49】
Figure 0003643254
得られた2つの方程式の和を求めると、
【数50】
Figure 0003643254
が得られる。また、
【数51】
Figure 0003643254
であることから、スピンドル揺動角θ6 は以下のとおりとなる。
【0061】
【数52】
Figure 0003643254
さらにまた、z軸単位ベクトル(bx ,by ,bz )のy座標値by に関する方程式に次式を適用し、S35に関して解く。
【0062】
【数53】
Figure 0003643254
すると、
【数54】
Figure 0003643254
が得られる。同様に、z軸単位ベクトル(bx ,by ,bz )のx座標値bx に関する方程式およびz座標値bz に関する方程式に次式を適用し、S35に関して解く。
【0063】
【数55】
Figure 0003643254
すると、
【数56】
Figure 0003643254
および
【数57】
Figure 0003643254
が得られる。したがって、θ35は以下のとおりとなる。
【0064】
【数58】
Figure 0003643254
式[数56]および式[数57]は、前述のように算出されるθ2 の値に基づいて選択されればよい。例えば、sinθ2 の絶対値が0.5以下であれば式[数56]を選択し、sinθ2 の絶対値が0.5を超える場合には式[数57]を選択するといった具合である。こうした選択によれば、式[数56]および式[数57]の分母の大きさを十分に確保することができる。しかも、前述のように算出されたスピンドル揺動角θ6 を考慮すれば、sinθ6 =0になることはない。
【0065】
図8には、作業者の視点で見た回転角θ35と、工作機10の運動学モデルから見た回転角θ35と、式[数58]で算出される回転角θ35との関係を示す。図8から明らかなように、例えば作業者の視点で回転角θ35は−180゜<θ35<+180゜の範囲で変動し、運動学モデルから見ると回転角θ35は0゜<θ35<360゜の範囲で変動する。その一方で、式[数58]で算出される回転角θ35は−180゜<θ35<+180゜の範囲で変動する。したがって、前述と同様に、式[数58]の出力が0゜より小さい場合には、式[数58]の算出値に+360゜を加えれば、要求される範囲に回転角θ35の範囲を対応させることが可能となる。
【0066】
第1および第2支持部材21、27の回転角θ3 、θ5 および前述のθ35の間には次式の関係が成立することから、
【数59】
Figure 0003643254
次式に基づいて回転角θ5 は算出されることができる。
【0067】
【数60】
Figure 0003643254
なお、以上のような運動学方程式や逆運動学方程式は、図6に示される運動学モデルに従って導き出されるもので、運動学モデルの構築の仕方に応じて運動学方程式や逆運動学方程式は修正されることができる。
【0068】
以上のような工作機10のほか、本発明に係る斜め姿勢工具制御方法は、ワーク台の姿勢を変化させるとともにワーク台に対してスピンドルを相対変位させる工作機に適用されることができる。図9には、こうした工作機の一具体例に係る運動学モデルが示される。図9から明らかなように、この工作機では、前述した工作機10と同様に、水平軸回りで回転するワーク台のワーク揺動角θ2 と、垂直軸回りで回転する水平軸の回転角θ3 との組み合わせによってワーク台の姿勢は特定される。その一方で、基台に対するスピンドルの姿勢は変化しない。すなわち、前述の回転角θ5 (=90゜)やスピンドル揺動角θ6 (=−90゜)は固定される。ワークに対する工具先端の位置決めは、前述のz方向変位量d7 に加え、スピンドルの軸心が直交するxy平面内で特定されるx方向変位量d5 およびy方向変位量d6 によって実現される。こうしたワーク台に対するスピンドルのx方向変位量d5 およびy方向変位量d6 は、例えば、xy平面に沿ってスピンドルを案内する直交2軸案内機構や、xy平面に沿ってワーク台を案内する直交2軸案内機構によって実現されればよい。
【0069】
こうして特定された運動学モデルに基づき、各座標系ごとにパラメータθn (Zn-1 回りの回転角)、dn (Zn-1 に沿った距離)、an (Xn に沿った距離)、αn (Xn 回りの回転角)を特定すると次表が得られる。
【0070】
【表2】
Figure 0003643254
得られたパラメータθn 、dn 、an 、αn に基づいて各座標系X11 〜X77 ごとに変換行列An を特定すると、
【数61】
Figure 0003643254
ただし、
【数62】
Figure 0003643254
が得られる。その結果、基準座標系X00 に対する工具11の姿勢や位置は、運動学方程式に従い、
【数63】
Figure 0003643254
で表現されることができる。したがって、逆運動学方程式に従えば、前述した工作機10と同様に、ワーク台の姿勢を特定するワーク揺動角θ2 や回転角θ3 と、工具先端の位置を特定するx方向変位量d5 やy方向変位量d6 、z方向変位量d7 とが算出されることができる。
【0071】
その他、本発明に係る斜め姿勢工具制御方法は、スピンドルの姿勢を変化させつつワーク台に対してスピンドルを相対変位させる工作機に適用されてもよい。図10には、こうした工作機の一具体例に係る運動学モデルが示される。図10から明らかなように、この工作機では、前述した工作機10と同様に、水平軸回りで回転するスピンドルのスピンドル揺動角θ6 と、垂直軸回りで回転する水平軸の回転角θ5 との組み合わせによってスピンドルの姿勢は特定される。その一方で、基台に対するワーク台の姿勢は変化しない。すなわち、前述のワーク揺動角θ2 (=−90゜)や回転角θ3 (=90゜)は固定される。ワークに対する工具先端の位置決めは、前述のz方向変位量d7 に加え、スピンドルの軸心が直交するxy平面内で特定されるx方向変位量d3 およびy方向変位量d2 によって実現される。こうしたワーク台に対するスピンドルのx方向変位量d3 およびy方向変位量d2 は、例えば、xy平面に沿ってスピンドルを案内する直交2軸案内機構や、xy平面に沿ってワーク台を案内する直交2軸案内機構によって実現されればよい。
【0072】
こうして特定された運動学モデルに基づき、各座標系ごとにパラメータθn (Zn-1 回りの回転角)、dn (Zn-1 に沿った距離)、an (Xn に沿った距離)、αn (Xn 回りの回転角)を特定すると次表が得られる。
【0073】
【表3】
Figure 0003643254
得られたパラメータθn 、dn 、an 、αn に基づいて各座標系X11 〜X77 ごとに変換行列An を特定すると、
【数64】
Figure 0003643254
ただし、
【数65】
Figure 0003643254
が得られる。その結果、基準座標系X00 に対する工具11の姿勢や位置は、運動学方程式に従い、
【数66】
Figure 0003643254
で表現されることができる。したがって、逆運動学方程式に従えば、前述した工作機10と同様に、スピンドルの姿勢を特定するスピンドル揺動角θ6 や回転角θ5 と、工具先端の位置を特定するx方向変位量d3 やy方向変位量d2 、z方向変位量d7 とが算出されることができる。
【0074】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ワークの加工位置と、工具が装着されるスピンドルの姿勢とを特定するだけで、加工位置を再計算することなく簡単に工具を位置決めすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 工作機の全体構成を概略的に示す斜視図である。
【図2】 工作機の制御系を概略的に示すブロック図である。
【図3】 x軸回り回転角の特定方法を示す図である。
【図4】 y軸回り回転角の特定方法を示す図である。
【図5】 工具の動作を概略的に示す模式図である。
【図6】 工作機の運動学モデルを示す図である。
【図7】 逆運動学方程式に基づく算出結果と、運動学モデルに基づくワーク揺動角θ2 の動作範囲との関係を示す図である。
【図8】 逆運動学方程式に基づく算出結果と、運動学モデルに基づく回転角θ35の範囲との関係を示す図である。
【図9】 他の実施形態に係る工作機の運動学モデルを示す図である。
【図10】 さらに他の実施形態に係る工作機の運動学モデルを示す図である。
【符号の説明】
10 工作機、12 スピンドル、13 ワーク台、14 ワーク固定面、20 第1水平軸、23 基台、24 第1垂直軸、26 第2水平軸、29 第2垂直軸。

Claims (8)

  1. ワーク台のワーク固定面に固定されるワーク座標系上でワークの加工位置を特定する加工位置データを取得する工程と、ワーク固定面に対し、工具が装着されるスピンドルの傾斜角を特定する工具姿勢データを取得する工程と、加工位置データおよび工具姿勢データに基づき、加工位置を基点に、ワーク固定面に直交する基準線に対して前記傾斜角を規定する単位ベクトルのベクトル値をワーク座標系上で特定する工程とを備え、前記ベクトル値の特定にあたって、前記ワーク座標系の原点に前記加工位置を設定することを特徴とする工作機の斜め姿勢工具制御方法。
  2. 請求項に記載の工作機の斜め姿勢工具制御方法において、前記単位ベクトルの方向に前記加工位置からエアカット量で後退するスピンドルの初期位置を特定する工程をさらに備えることを特徴とする工作機の斜め姿勢工具制御方法。
  3. 請求項に記載の工作機の斜め姿勢工具制御方法において、前記単位ベクトルの方向に前記加工位置から加工量で前進するスピンドルの加工目標位置を特定する工程をさらに備えることを特徴とする工作機の斜め姿勢工具制御方法。
  4. 請求項に記載の工作機の斜め姿勢工具制御方法において、前記加工目標位置で前記スピンドルを維持する停止時間を示す停止時間データを取得する工程をさらに備えることを特徴とする工作機の斜め姿勢工具制御方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の工作機の斜め姿勢工具制御方法において、前記傾斜角は、前記ワーク固定面に平行に設定されるxy平面のx軸回り回転角およびy軸回り回転角によって表現されることを特徴とする工作機の斜め姿勢工具制御方法。
  6. 請求項に記載の工作機の斜め姿勢工具制御方法において、前記加工位置およびベクトル値を用いて、逆運動学方程式に従い前記ワーク台の姿勢変化量を算出する工程と、前記加工位置およびベクトル値を用いて、逆運動学方程式に従い前記スピンドルの姿勢変化量を算出する工程とをさらに備えることを特徴とする工作機の斜め姿勢工具制御方法。
  7. 請求項に記載の工作機の斜め姿勢工具制御方法において、前記加工位置およびベクトル値を用いて、逆運動学方程式に従い前記ワーク台の姿勢変化量を算出する工程と、前記加工位置およびベクトル値を用いて、逆運動学方程式に従い前記ワーク台に対する前記スピンドルの相対変位量を算出する工程とをさらに備えることを特徴とする工作機の斜め姿勢工具制御方法。
  8. 請求項に記載の工作機の斜め姿勢工具制御方法において、前記加工位置およびベクトル値を用いて、逆運動学方程式に従い前記スピンドルの姿勢変化量を算出する工程と、前記加工位置およびベクトル値を用いて、逆運動学方程式に従い前記ワーク台に対する前記スピンドルの相対変位量を算出する工程とをさらに備えることを特徴とする工作機の斜め姿勢工具制御方法。
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