JP2023020722A - 加工経路生成装置、加工経路生成方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

加工経路生成装置、加工経路生成方法及びコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

Figure 2023020722000001
【課題】工具の加工経路の生成に要する時間を短縮することができる加工経路生成装置、加工経路生成方法及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】加工経路生成装置は、ワークを加工する工具の加工経路を生成する加工経路生成装置において、前記工具が前記ワークの第一位置に付与する力の方向及び大きさを取得する力取得部と、前記力の方向に交差する前記工具の送り方向を決定する送り方向決定部と、該送り方向決定部にて決定した方向における前記工具の送り量を演算する送り量演算部と、前記第一位置から前記送り量設定部にて演算した送り量分離れた前記ワークの第二位置での前記力の方向における前記工具の押付量を演算する押付量演算部とを備える。
【選択図】図6

Description

本技術は、ワークを加工する工具の加工経路を生成する加工経路生成装置、加工経路生成方法及びコンピュータプログラムに関する。
工具を保持するロボットハンドと、該ロボットハンドに取り付けた力センサと、制御装置とを備えるロボット装置がある。ロボット装置はワークのバリ取り作業を行う。作業者は、バリ取り作業の前にロボット装置への教示作業を行う。教示作業において、制御装置はワーク上の複数の教示点、各教示点に作用する力の単位ベクトル、ロボットハンドの送り速度等を記憶する。
制御装置は記憶した教示点、力の単位ベクトル、送り速度等に基づき、ロボットハンドを動かす。制御装置は教示点間の補間点を演算し、補間点における力の単位ベクトルを演算し、ワークの形状誤差の有無に拘わらず、ワークに対して一様なバリ取り作業を実現することができる(特許文献1参照)。
特開平08-243910号公報
特許文献1は加工時だけでなく、バリがすでに取られたワークに対して工具を倣わせることにより加工時の経路を生成し、生成した経路を用いて未加工のワークを加工することにも適用できる。しかし、作業者は教示作業において多数の教示点を制御装置に入力する必要があり、教示作業に長時間を要する。
本開示は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、工具の加工経路の生成に要する時間を短縮することができる加工経路生成装置、加工経路生成方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
本開示の一実施形態に係る加工経路生成装置は、ワークを加工する工具の加工経路を生成する加工経路生成装置において、前記工具が前記ワークの第一位置に付与する力の方向及び大きさを取得する力取得部と、前記力の方向に交差する前記工具の送り方向を決定する送り方向決定部と、該送り方向決定部にて決定した方向における前記工具の送り量を演算する送り量演算部と、前記第一位置から前記送り量演算部にて演算した送り量分離れた前記ワークの第二位置での前記力の方向における前記工具の押付量を演算する押付量演算部とを備える。
本開示においては、加工経路生成装置は、第一位置に付与する力の方向及び大きさを取得するだけで、第一位置から第二位置への工具の送り方向、第一位置から第二位置までの工具の送り量、第二位置にて工具がワークに接近する距離、即ち押付量を自動的に演算する。
本開示の一実施形態に係る加工経路生成装置は、前記押付量演算部は、前記力取得部にて取得した力の大きさと、予め定めた力の目標値との差分に予め定めた係数を乗じて前記押付量を演算する。
本開示においては、第二位置にて工具をワークに押し付ける力が目標値に近づくように、押付量を演算する。
本開示の一実施形態に係る加工経路生成装置の押付量演算部は前記力の方向とは異なる方向の成分を削除する。
本開示においては、押付量を演算する場合、力の方向とは異なる方向の成分を削除し、押付量の演算精度を高める。
本開示の一実施形態に係る加工経路生成装置の送り量演算部は前記送り方向とは異なる方向の成分を削除する。
本開示においては、送り量を演算する場合、送り方向とは異なる方向の成分を削除し、送り量の演算精度を高める。
本開示の一実施形態に係る加工経路生成装置は、前記力の方向及び前記送り方向は直交し、前記押付量演算部は前記押付量を前記送り量から独立して演算する。
本開示においては、工具の送り量に影響されることなく、工具の押付量が演算される。
本開示の一実施形態に係る加工経路生成装置は、前記力取得部にて取得した力の大きさが閾値以下であるか否か判定する判定部と、該判定部にて前記力取得部にて取得した力の大きさが閾値以下であると判定した場合、前記力取得部にて前回取得した力の方向を所定角度偏位した方向を力の方向に決定する力方向決定部とを備える。
本開示においては、例えば、工具がワークの角に位置し、工具がワークに付与する力の大きさが閾値よりも小さく、力の方向を取得できない場合、前回取得した力の方向を所定角度偏位した方向を力の方向に決定する。
本開示の一実施形態に係る加工経路生成方法は、ワークを加工する工具の加工経路を生成する加工経路生成方法において、前記工具が前記ワークの第一位置に付与する力の方向及び大きさを取得し、前記力の方向に交差する前記工具の送り方向を決定し、決定した方向における前記工具の送り量を設定し、前記第一位置から設定した送り量分離れた第二位置での前記力の方向における前記工具の押付量を演算する。
本開示においては、加工経路生成方法は、第一位置に付与する力の方向及び大きさを取得するだけで、第一位置から第二位置への工具の送り方向、第一位置から第二位置までの工具の送り量、第二位置にて工具がワークに接近する距離、即ち押付量を自動的に演算する。
本開示の一実施形態に係るコンピュータプログラムは、ワークを加工する工具の加工経路を生成する加工経路生成装置にて実行可能なコンピュータプログラムにおいて、前記加工経路生成装置に、前記工具が前記ワークの第一位置に付与する力の方向及び大きさを取得し、前記力の方向に交差する前記工具の送り方向を決定し、決定した方向における前記工具の送り量を演算し、前記第一位置から設定した送り量分離れた第二位置での前記力の方向における前記工具の押付量を演算する。
本開示においては、コンピュータプログラムは、第一位置に付与する力の方向及び大きさを取得するだけで、第一位置から第二位置への工具の送り方向、第一位置から第二位置までの工具の送り量、第二位置にて工具がワークに接近する距離、即ち押付量を自動的に演算する。
本開示の一実施形態に係る加工経路生成装置、加工経路生成方法及びコンピュータプログラムにあっては、第一位置に付与する力の方向及び大きさを取得するだけで、第一位置から第二位置への工具の送り方向、第一位置から第二位置までの工具の送り量、第二位置にて工具がワークに接近する距離、即ち押付量を自動的に演算する。そのため、多数の教示点を予め記憶する必要が無く、工具の加工経路の生成に要する時間を短縮することができる。
工作機械の外観斜視図である。 カバー内の工作機械の略示斜視図である。 主軸ユニットの縦断面図である。 制御装置及び力覚センサ等を示すブロック図である。 マスターワークの略示平面図である。 工具が開始点に接触したマスターワークの略示部分拡大平面図である。 工具がマスターワークに非接触な状態の略示部分拡大平面図である。 加工経路生成処理を説明するフローチャートである。
以下本発明を実施の形態に係る工作機械を示す図面に基づいて説明する。以下の説明では図に示す上下前後左右を使用する。左右方向はX方向に対応し、前後方向はY方向に対応し、上下方向はZ方向に対応する。図1は工作機械の外観斜視図、図2はカバー内の工作機械の略示斜視図である。
工作機械は保持台1を備える。保持台1の上面はワークを保持する。保持台1の周囲にカバー2が設けてある。カバー2は上下に延びた直方体をなし、前面部2a、右面部2b、左面部2c、後面部2d及び上面部2eを備える。開閉扉3は前面部2aに設け、透明な窓4は右面部2b及び左面部2cに設ける。
カバー2の内側に、上下方向に延びた三つの立柱5が設けてある。三つの立柱5は、平面視にて約120度の位相間隔を空けて、保持台1の周囲に配置してある。各立柱5の保持台1側の側面に軌道6が設けてある。軌道6は上下方向に延びる。軌道6に移動部7と駆動機構(図示略)を設け、駆動機構はボールねじ機構等で構成する。駆動機構に動力を供給するモータ8は立柱5の上端部に設ける。モータ8の駆動によって、移動部7は軌道6に沿って上下方向に移動する。モータ8は上面部2eの上に設け、且つカバー2の外側に位置する。
図2に示す如く、上面部2eは平面視三角形状の支持板2fを備える。支持板2fの上にモータ10及び減速機11が設けてある。三つの立柱5は支持板2fの三つの角部に夫々隣接する。三つの立柱5の上端部は上面部2eから上方に突出する。前記上端部と支持板2fの角部は連結板9を介して連結する。図1にて、上端部、支持板2f及び連結板9の記載を省略する。
保持台1の上側に主軸ユニット20が配置してある。主軸ユニット20は、上下に延びたボールスプライン12を介して減速機11に連結する。モータ10の回転は減速機11で減速後、ボールスプライン12に伝達する。ボールスプライン12は軸回りに回転する。
主軸ユニット20は各立柱5に対向する。主軸ユニット20と移動部7とは、平行な二つのリンク13で連結する。リンク13は棒状をなす。二つのリンク13の一端部は主軸ユニット20の第一ハウジング21に回転可能な継手14を介して連結する。二つのリンク13の他端部は移動部7に継手14を介して連結する。継手14は自在継手等である。三つの移動部7の上下位置を変更して、主軸ユニット20は上下前後左右に移動する。
図3は主軸ユニットの縦断面図である。主軸ユニット20は円錐台形の第一ハウジング21を備える。第一ハウジング21は小径側を上方に向け、大径側を下方に向けて配置する。第一ハウジング21の下面全体は開口する。第一ハウジング21の下縁部にリンク13(図2参照)が連結する。
第一ハウジング21の下面開口に第二ハウジング22が設けてある。第二ハウジング22は、内部が空洞の円柱状をなし、上下方向を軸方向にして配置してある。第二ハウジング22の上縁部は第一ハウジング21の下縁部内側に配置してある。第二ハウジング22の上縁部と第一ハウジング21の下縁部との間にクロスローラベアリング23が設けてある。クロスローラベアリング23は第二ハウジング22を回転可能に支持する。第二ハウジング22は上下軸回りに回転する。第一ハウジング21及び第二ハウジング22の上下方向に延びる中心軸は同じ位置にある。以下、第一ハウジング21及び第二ハウジング22の中心軸をC軸と称する。
第二ハウジング22の周面部の一部が、径方向外側に且つ斜め下向きに突出している。以下、この突出した部分を突出部22aと称する。突出部22aの下端は開口している。突出部22aと第二ハウジング22の周面部とのなす角は鋭角であり、例えば約30度である。突出部22aの下端に第一アーム40が設けてある。第一アーム40は上下に延びる筒状のハウジング40aを備える。ハウジング40aの上端部は突出部22aに連結し、ハウジング40aは突出部22aから斜め下向きに延びる。
ハウジング40aの下端部側面に開口41が形成してある。開口41の周縁部に第二アーム42が回転可能に連結する。第二アーム42は、アーム部43及び支持筒44を備える。アーム部43は棒の中央を曲げたような形状を有し、ハウジング40aに平行な方向に延びる第一部分43aと、第一部分43aに交差する方向に延びる第二部分43bとを備える。第一部分43aの一端部と第二部分43bの一端部は一体的に連結する。第一部分43aの他端部は開口41の周縁部に、A軸回りに回転可能に連結する。A軸及びC軸の内角は90°未満であり、例えば約60°である。第二部分43bの他端部に支持筒44が設けてある。
支持筒44の軸線と、C軸とが一致するように、支持筒44は配置してある。支持筒44にモータ及び主軸(何れも図示略)が収納してある。主軸の下端部に円柱形の工具45が装着してある。工具45は支持筒44から下方に突出し、工具45の軸線とC軸とは一致する。工具45の先端はC軸及びA軸の交点に位置する。支持筒44に収納したモータは主軸に動力を供給し、主軸及び工具45はC軸回りに回転する。支持筒44は力覚センサ44aを収納する。力覚センサ44aは、工具45に作用した力の大きさ及び方向を検出する。力覚センサ44aの測定方法は限定されず、力覚センサ44aとしては、例えば、ひずみゲージ式力覚センサ、圧電式力覚センサ、光学式力覚センサ、又は静電容量式力覚センサ等が挙げられる。
第一ハウジング21は切替機構28を収納する。第一ハウジング21及び第二ハウジング22は、第一伝達機構26を収納する。第一ハウジング21、第二ハウジング22及びハウジング40aは第二伝達機構27を収納する。エアシリンダ50が第一ハウジング21の外側に取り付けてある。エアシリンダ50はロッド(図示略)を有する。
ロッドの移動によって切替機構28はボールスプライン12の回転の伝達先を第一伝達機構26又は第二伝達機構27に切り替える。第一伝達機構26は、ボールスプライン12の回転を第二ハウジング22に伝達する。第二伝達機構27は第一部分43aの他端部に連結する。第二伝達機構27は、ボールスプライン12の回転を第二アーム42に伝達する。なお切替機構28は第一伝達機構26及び第二伝達機構27の何れにも回転を伝達しない中立状態に切り替えることもできる。
切替機構28がボールスプライン12の回転の伝達先を第一伝達機構26に切り替えた場合、第二ハウジング22、第一アーム40及び第二アーム42は、C軸回りに回転する。このとき第二アーム42はA軸回りに回転しない。切替機構28がボールスプライン12の回転の伝達先を第二伝達機構27に切り替えた場合、第二アーム42は、A軸回りに回転する。このとき第二ハウジング22、第一アーム40及び第二アーム42はC軸回りに回転しない。
図4は、制御装置60及び力覚センサ44a等を示すブロック図である。工作機械はモータ8及びエアシリンダ50等の駆動を制御する制御装置60を備える。制御装置60は加工経路生成装置を構成する。制御装置60は、CPU61、RAM62、記憶部63等を備える。記憶部63は、例えばEEPROM、EPROM、ハードディスク等の書き換え可能な記憶媒体を有する。記憶部63は、加工経路を生成する加工経路生成プログラム、ワークを加工する加工プログラム、閾値、目標値等を記憶する。持ち運び可能な記憶媒体63a、例えばCD-ROM及びフラッシュメモリ等に記憶した加工経路生成プログラム及び加工プログラム(プログラム製品)を記憶部63に格納してもよく、ネットワークを介してサーバから各プログラムを記憶部63に格納してもよい。CPU61は、加工経路生成プログラム及び加工プログラムをRAM62に読み込んで加工経路生成処理及び加工プログラムを実行する。
力覚センサ44aは工具45に作用した力の方向及び大きさを示す信号を制御装置60に出力する。モータ8はエンコーダ8aを有する。エンコーダ8aはモータ8の位置を示す信号を制御装置60に出力する。制御装置60は力覚センサ44a及びエンコーダ8aからの入力に基づき、加工経路生成処理を実行する。
図5は、マスターワーク70の略示平面図である。なお、本実施例ではXY平面での加工経路生成方法について記述するが、平面を指定することでXY平面に限らず3次元空間上での任意の平面での加工経路生成を行うことができる。加工経路生成処理を行う場合、作業者はマスターワーク70を保持台1に設置し、加工経路の開始点S及び終了点Eを設定する。作業者は手動で工具45を操作し、マスターワーク70の所望の位置に接触させる。CPU61は工具45が接触した位置、即ち開始点S及び終了点Eの前後左右上下位置を記憶部63に記憶する。本実施例では開始点Sよりも右側に終了点Eが設けてある。
図6は、工具45が開始点Sに接触したマスターワーク70の略示部分拡大平面図である。図6のP(tk )は時点tにおける工具45のマスターワーク70への接触位置である。V軸は、時点tk において、工具45が接触位置にてマスターワーク70に付与する力の方向を示す軸である。V軸はマスターワーク70側を正側とする。U軸は、V軸に直交する軸であって、工具45が移動する方向を示す軸である。本実施例では、U軸は略左右方向に延び、工具45は右側に移動するので、U軸は右側を正とする。開始点S、接触位置P(tk )は第一位置に対応する。
開始点Sにおいて、CPU61は力覚センサ44aの検出値に基づき、工具45がマスターワーク70の接触位置P(tk )に付与する力f(tk )の大きさ及び方向、即ちV軸に関する情報を取得する。CPU61は取得した力f(tk )の大きさと、目標値f(tk )との差分を演算する。目標値f(tk )は記憶部63に予め記憶してある。目標値f(tk )はV軸方向における力の目標値である。
CPU61は、演算した差分に係数κを乗じて、V軸方向における位置偏差量ΔPfd(tk )を求める。CPU61は、U軸方向と同一方向で記憶部63に予め記憶してある送り量nとなるよう位置偏差量ΔPd (tk )を求める。例えば、U軸の単位ベクトルに送り量nを乗算して位置偏差量ΔPd (tk )を求める。ただし、送り量nはU軸方向と同一方向でなくてもよい。その場合、V軸方向における位置偏差量ΔPfd(tk )にU軸方向の成分が含まれ、U軸方向における位置偏差量ΔPd (tk )にV軸方向の成分が含まれることになる。前述した他軸の成分を含む位置偏差量(ΔPfd(tk ΔPd (tk ))に対して該他軸の成分を削除したものがV軸方向誤差Ferr 、U軸方向誤差Perr である。なお、第一位置P(tk )から位置偏差量ΔPd (tk )移動した位置が第二位置に対応する。U軸方向における位置偏差量ΔPd (tk )は、工具45が開始点S、即ち現在位置から次の位置に向かう場合におけるU軸方向の移動距離である。V軸方向における位置偏差量ΔPfd(tk )は、工具45が開始点S、即ち現在位置から次の位置に向かう場合におけるV軸方向の移動距離である。
CPU61は、下記式を用いて、V軸方向誤差Ferr を求める。
Figure 2023020722000002

ここで、Rは、XY座標系からUV座標系への変換行列であり、R=(v(tk )、u(tk ))である。R-1は、UV座標系からXY座標系への変換行列であり、R-1=(v(tk )、u(tk ))T である。なお、v(tk )はV軸方向における単位ベクトルを表し、u(tk )はU軸方向における単位ベクトルを表す。
CPU61は、下記式を用いて、U軸方向誤差Perr を求める。
Figure 2023020722000003
CPU61はV軸方向誤差Ferrに対して、PID制御を用いて第一制御量を算出する。PID制御は一般的なフィードバック制御方法である。第一制御量は工具45の押付量に対応する。またCPU61はU軸方向誤差Perr に対して、PID制御を用いて第二制御量を算出する。第二制御量は工具45の送り量に対応する。CPU61は第一制御量及び第二制御量を夫々独立して算出する。即ち、ハイブリッド制御に基づいて算出する。ハイブリッド制御とは、位置と力夫々の制御方向において、夫々の方向における制御量を互いに独立して算出及び制御することをいう。なお、必ずしもPID制御で第一制御量及び第二制御量を算出する必要はなく、例えば、V軸方向誤差Ferrを第一制御量、U軸方向誤差Perrを第二制御量としてもよい。CPU61は第一制御量及び第二制御量を加算し、XY座標系の合成制御量、即ち目標位置を求める。
位置P(tk )から次の位置P(tk+1 )への移動においても同様に演算し、工具45の目標位置を求める。この場合、位置P(tk )は第一位置に対応し、位置P(tk+1 )は目標位置に対応する。
図7は、工具がマスターワークに非接触な状態の略示部分拡大平面図である。図7のP(tk )は時点tにおける工具45の位置であって、マスターワーク70に非接触な位置である。以下、P(tk )を非接触位置と称する。P(tk-1 )は時点tk-1、即ち時点tの一つ前の時点にて工具45のマスターワーク70への接触位置である。V′軸は、時点tk-1 において、工具45が接触位置にてマスターワーク70に付与する力の方向を示す軸である。V′軸はマスターワーク70側を正側とする。U′軸は、V′軸に直交する軸であって、工具45が移動する方向を示す軸である。本実施例では、工具45は右側に移動するので、U′軸は右側を正とする。
時点tにおいて、工具45はマスターワーク70に非接触であり、即ち位置P(tk )にある。この場合、力覚センサ44aの検出値が0となり、マスターワーク70から工具45に作用する力の方向、即ちV軸方向を求めることができない。
この場合、CPU61は、時点tk-1 での接触位置P(tk-1 )におけるV′軸を角度θ回転させた軸を、時点tでの非接触位置P(tk )におけるV軸に決定する。このV軸に基づいてU軸を決定する。角度θは予め記憶部63に記憶してある。また力覚センサ44aの検出値に関する閾値が予め記憶部63に記憶してあり、検出値が示す力の大きさが前記閾値以下である場合、検出された力の大きさが0であり、V軸方向を求めることができないとCPU61は判断する。尚、時点tk-1 での接触位置P(tk-1 )におけるU′軸を角度θ回転させた軸を、時点tでの非接触位置P(tk )におけるU軸に決定し、このU軸に基づいてV軸を決定してもよい。
図8は、加工経路生成処理を説明するフローチャートである。CPU61は工具45を開始点Sに移動する(S1)。CPU61は力覚センサ44aの検出値、即ち力f(tk )の大きさと方向を取得し(S2)、CPU61は力f(tk )の方向をV軸又はV′軸として記憶部63に記憶する(S3)。CPU61は検出された力の大きさが閾値以下であるか否か判定する(S4)。
検出された力の大きさが閾値以下でない場合(S4:NO)、CPU61は、記憶したV軸に基づき、U軸を決定する(S5)。尚検出された力の大きさが閾値以下でない場合(S4:NO)、ステップS3における力f(tk )の方向はV軸である。U軸はV軸に直交する軸であり、CPU61は力f(tk )の方向に直交する方向をU軸に決定する。CPU61は第一制御量及び第二制御量、即ち押付量及び送り量を算出する(S6)。CPU61は第一制御量及び第二制御量を加算し、合成制御量、即ち目標位置を演算する(S7)。
CPU61は目標位置まで工具45を移動する(S8)。フィードバック制御によって、工具45は目標位置まで移動する。工具45の移動終了後、CPU61はエンコーダ8aから工具45の位置を取得し(S9)、工具45が終了点Eにあるか否か判定する(S10)。なお、CPU61は、エンコーダ8aから取得した工具45の位置と、終了点Eの位置との差分が所定値以下である場合、工具45が終了点Eにあると判断する。所定値は記憶部63に予め記憶してある。
工具45が終了点Eにない場合(S10:NO)、CPU61はステップS2に処理を戻す。即ち、CPU61は目標位置における力f(tk+1 )の大きさ及び方向を取得し(S2)、処理を繰り返す。工具45が終了点Eにある場合(S10:YES)、CPU61は処理を終了する。
ステップS4において、検出された力の大きさが閾値以下である場合(S4:YES)、CPU61は、ステップS2にて記憶部63に記憶したV′軸の情報に基づき、V軸及びU軸を決定し(S11)、ステップS6に処理を進める。尚検出された力の大きさが閾値以下である場合(S4:YES)、ステップS3における力f(tk )の方向はV′軸である。
実施の形態に係る工作機械にあっては、第一位置、例えば開始点Sに付与する力の方向及び大きさを取得するだけで、開始点Sから第二位置、即ち次の位置P(tk )への工具の送り方向及び送り量、位置P(tk )にて工具45がマスターワーク70に接近する距離、即ち押付量を自動的に演算する。そのため、多数の教示点を予め記憶する必要が無く、工具の加工経路の生成に要する時間を短縮することができる。
また第二位置にて工具45をマスターワーク70に押し付ける力が目標値に近づくように、押付量を演算することができる。
またハイブリッド制御によって、工具45の送り量に影響されることなく、工具45の押付量を演算することができる。
なお力覚センサ44aを使用して、力の大きさ及び方向を検出しているが、これに限定されず、各モータ8に作用する負荷、例えばトルクを検出し、検出したトルクに基づいて力の大きさ及び方向を算出してもよい。
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。各実施例にて記載されている技術的特徴は互いに組み合わせることができ、本発明の範囲は、特許請求の範囲内での全ての変更及び特許請求の範囲と均等の範囲が含まれることが意図される。
8 モータ
8a エンコーダ
20 主軸ユニット
45 工具
60 制御装置
61 CPU
62 RAM
63 記憶部
63a 記憶媒体
70 マスターワーク

Claims (8)

  1. ワークを加工する工具の加工経路を生成する加工経路生成装置において、
    前記工具が前記ワークの第一位置に付与する力の方向及び大きさを取得する力取得部と、
    前記力の方向に基づき前記力の方向と交差する前記工具の送り方向を決定する送り方向決定部と、
    該送り方向決定部にて決定した送り方向における前記工具の送り量を演算する送り量演算部と、
    前記第一位置から前記送り量演算部にて演算した送り量分離れた前記ワークの第二位置での前記力の方向における前記工具の押付量を演算する押付量演算部と
    を備える加工経路生成装置。
  2. 前記押付量演算部は、前記力取得部にて取得した力の大きさと、予め定めた力の目標値との差分に予め定めた係数を乗じて前記押付量を演算する
    請求項1に記載の加工経路生成装置。
  3. 前記押付量演算部は前記力の方向とは異なる方向の成分を削除する
    請求項1又は2に記載の加工経路生成装置。
  4. 前記送り量演算部は前記送り方向とは異なる方向の成分を削除する
    請求項1から3のいずれか一つに記載の加工経路生成装置。
  5. 前記力の方向及び前記送り方向は直交し、
    前記押付量演算部は前記押付量を前記送り量から独立して演算する
    請求項1から4のいずれか一つに記載の加工経路生成装置。
  6. 前記力取得部にて取得した力の大きさが閾値以下であるか否か判定する判定部と、
    該判定部にて前記力取得部にて取得した力の大きさが閾値以下であると判定した場合、前記力取得部にて前回取得した力の方向を所定角度偏位した方向を力の方向に決定する力方向決定部と
    を備える請求項1から5のいずれか一つに記載の加工経路生成装置。
  7. ワークを加工する工具の加工経路を生成する加工経路生成方法において、
    前記工具が前記ワークの第一位置に付与する力の方向及び大きさを取得し、
    前記力の方向に交差する前記工具の送り方向を決定し、
    決定した方向における前記工具の送り量を演算し、
    前記第一位置から設定した送り量分離れた第二位置での前記力の方向における前記工具の押付量を演算する
    を備える加工経路生成方法。
  8. ワークを加工する工具の加工経路を生成する加工経路生成装置にて実行可能なコンピュータプログラムにおいて、
    前記加工経路生成装置に、
    前記工具が前記ワークの第一位置に付与する力の方向及び大きさを取得し、
    前記力の方向に交差する前記工具の送り方向を決定し、
    決定した方向における前記工具の送り量を演算し、
    前記第一位置から設定した送り量分離れた第二位置での前記力の方向における前記工具の押付量を演算する
    処理を実行させるコンピュータプログラム。
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