JP2000249679A - 空燃比センサのヒータ制御装置 - Google Patents
空燃比センサのヒータ制御装置Info
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Abstract
を防止して、省電力化を図ることが可能な空燃比センサ
のヒータ制御装置を提供することを目的とする。 【解決手段】イグニッションキーのキーシリンダへの差
し込み、運転者の着座、ドアの開操作、及び、ドアロッ
クの解除の何れかが検出されると、内燃機関の始動が予
測され、プリヒートが開始される。例えば、イグニッシ
ョンキーのキーシリンダへの差し込みが検出される(ス
テップ100)と、内燃機関が始動される可能性が非常
に高いと判断され、センサ温度Tの目標温度Tcが最も
高いT1に設定される(ステップ102)。また、イグ
ニッションキーが差し込まれていない状態で運転者の着
座が検出された場合(ステップ104)には、センサ温
度Tの目標温度TcがT1より低いT2に設定される
(ステップ108)。
Description
ータ制御装置に関し、特に、内燃機関の始動前に空燃比
センサをプリヒートする機能を有する空燃比センサのヒ
ータ制御装置に関する。
いて燃料噴射量を補正することにより、空燃比を理論空
燃比に向けて制御する空燃比フィードバック制御が実行
される。空燃比フィードバック制御を行うことで触媒コ
ンバータによる排気ガスの浄化性能が高く維持されると
共に、燃費の悪化が防止される等の効果が得られる。か
かる空燃比フィードバック制御を実現すべく、排気通路
には空燃比を検出する空燃比センサが設けられる。一般
に、空燃比センサは、数百度以上の活性化温度まで加熱
されて活性した状態で、酸素濃度に応じた信号を出力す
る特性を有している。このため、空燃比センサには、活
性化温度まで加熱するためのヒータが内蔵される。空燃
比センサのヒータへの通電が開始された後、センサ温度
が活性化温度に達するまで、すなわち、空燃比センサの
出力信号に基づく空燃比フィードバック制御が可能とな
るまでには、ある程度の時間が必要とされる。そこで、
従来より、内燃機関の始動直後から空燃比フィードバッ
ク制御を開始できるように、内燃機関の始動前にヒータ
への通電を開始するプリヒートを行う装置が知られてい
る。
開示される空燃比制御装置では、車両ドアのオープンが
検出された場合に内燃機関の始動を予測し、空燃比セン
サのヒータへのプリヒートを開始する。この空燃比制御
装置において、内燃機関の温度が低くなるほど、プリヒ
ートにおける目標温度は高く設定される。かかる手法に
よれば、低温始動時においても、始動直後に速やかに空
燃比センサの温度を活性化温度まで上昇させることがで
きる。
ドアのオープン操作後に内燃機関が始動されるとは限ら
ない。例えば、運転者が単に車両内の荷物を取り出すた
めにドアの開閉を行う場合には、内燃機関は始動されな
い。従って、上記従来例のように、車両ドアのオープン
が検出された時に、内燃機関の温度のみに応じた目標温
度を設定し、センサ温度Tが目標温度となるようにプリ
ヒートを開始する構成では、ドアのオープン操作後に内
燃機関が始動されない場合にプリヒートで消費する電力
が無駄になる。特に、上記従来例では、内燃機関の温度
が低くなるほど、プリヒートにおける目標温度は高く設
定されるので、内燃機関の温度が低くなるほど、内燃機
関が始動されない場合にプリヒートで無駄になる電力量
が大きくなる。
あり、不必要にプリヒートが行われるのを防止して、省
電力化を図ることが可能な空燃比センサのヒータ制御装
置を提供することを目的とする。
に記載する如く、内燃機関に設けられた空燃比センサが
備えるヒータに対して機関始動前に通電を行うプリヒー
ト手段を有する空燃比センサのヒータ制御装置であっ
て、内燃機関が始動される可能性を推定する始動可能性
推定手段と、該推定された始動可能性に応じて前記プリ
ヒート手段による前記ヒータへの通電量を設定する通電
量設定手段とを備える空燃比センサのヒータ制御装置に
より達成される。
手段が機関始動前にヒータへの通電を開始することで、
空燃比センサは機関始動に先立ってヒータへの通電量に
応じた温度まで加熱される。始動可能性推定手段は、内
燃機関が始動される可能性を推定する。そして、通電量
設定手段は、内燃機関が始動される可能性の大きさに応
じてヒータへの通電量を設定する。本発明では、推定さ
れる機関始動の可能性に応じてヒータへの通電量が設定
されるので、不必要に大きな電力がヒータに供給される
ことが防止され、省電力化が達成される。
推定されるようにするという観点から、請求項2に記載
する如く、請求項1記載の空燃比センサのヒータ制御装
置であって、前記始動可能性推定手段は、複数の始動準
備動作を検出する始動準備動作検出手段を有し、各始動
準備動作の有無に応じて始動可能性を推定する構成とし
てもよい。
動作が行われた後にイグニッションスイッチがオンポジ
ションとされることにより行われる。内燃機関が始動さ
れる可能性は、一連の始動準備動作が進行するほど高く
なる。そこで、始動可能性推定手段が各始動準備動作の
有無に応じて内燃機関が始動される可能性を推定する構
成にすることで、内燃機関が始動される可能性がより正
確に推定される。
除、ドアの開操作、運転者の着座、ドアの閉操作、及
び、キーシリンダへのイグニッションキーの差し込みと
いう一連の始動準備動作が行われた後にイグニッション
スイッチがオンポジションとされることにより行われ
る。そこで、上記複数の始動準備動作を特定するという
観点から、請求項3に記載する如く、請求項2記載の空
燃比センサのヒータ制御装置であって、前記複数の始動
準備動作は、車両ドアロックの解除、車両ドアの開操
作、運転者の運転席への着座、及び、キーシリンダへの
イグニッションキーの差し込みのうち、少なくとも二つ
の動作を含む構成としてもよい。
備動作が行われてから次の始動準備動作が行われるまで
の経過時間によっても異なる。例えば、車両ドアが開状
態とされた状態が所定時間τ以上経過した場合は、車両
ドアが開状態とされてからの経過時間がτ未満の場合に
比して、内燃機関が始動される可能性が低いと判断でき
る。そこで、請求項4に記載する如く、請求項2記載の
空燃比センサのヒータ制御装置であって、各始動準備動
作が検出された後の経過時間を測定する時間測定手段を
有し、前記始動可能性推定手段は、更に、検出された経
過時間に基づいて内燃機関が始動される可能性を推定す
る構成としてもよい。
内燃機関が始動される可能性が推定されるので、より正
確に機関始動の可能性が推定される。
空燃比センサのヒータ制御装置が適用された内燃機関の
システム構成図を示す。本実施例の内燃機関は、電子制
御ユニット(以下、ECUと称す)10により制御され
る。図1に示す如く、内燃機関は、シリンダブロック1
2を備えている。シリンダブロック12の内部には、シ
リンダ14およびウォータジャケット16が形成されて
いる。ウォータジャケット16には、水温センサ18が
配設されている。水温センサ18はウォータジャケット
16の内部を流れる冷却水の温度(以下、水温THWと
称す)に応じた信号をECU10に向けて出力する。E
CU10は水温センサ18の出力信号に基づいて水温T
HWを検出する。
設されている。ピストン20は、シリンダ14の内部
を、図1における上下方向に摺動することができる。シ
リンダブロック12の上部には、シリンダヘッド22が
固定されている。シリンダヘッド22には、吸気ポート
24および排気ポート26が形成されている。シリンダ
ヘッド22の底面、ピストン20の上面、および、シリ
ンダ14の側壁は、燃焼室28を画成している。上述し
た吸気ポート24および排気ポート26は、共に燃焼室
28に開口している。燃焼室28には、点火プラグ30
の先端が露出している。点火プラグ30はECU10か
ら点火信号を供給されることにより、燃焼室28内の燃
料に点火する。
36を備えている。吸気ポート24及び排気ポート26
の燃焼室28への開口部には、それぞれ、吸気弁34及
び排気弁36に対する弁座が形成されている。吸気弁3
4及び排気弁36は、各弁座に離着座することにより、
それぞれ吸気ポート24及び排気ポート26を開閉させ
る。
8が連通している。吸気マニホールド38には、燃料噴
射弁40が配設されている。燃料噴射弁40はECU1
0から付与される指令信号に応じて燃料を吸気マニホー
ルド38内に噴射する。吸気マニホールド38の上流側
には、サージタンク42が連通している。サージタンク
42の更に上流側には、吸気管44が連通している。吸
気管44には、スロットルバルブ46が配設されてい
る。スロットルバルブ46の近傍には、スロットル開度
センサ48が配設されている。
が配設されている。吸気管44にはエアクリーナ50に
より濾過された外気が流入する。一方、内燃機関の排気
ポート26には、排気通路52が連通している。排気通
路52には、触媒コンバータ54が配設されている。触
媒コンバータ54は、排気ガスに含まれる炭化水素(H
C)、一酸化炭素(CO)、及び、酸化窒素(NOx)
を反応させることにより排気ガスを浄化する。触媒コン
バータ54の上流側及び下流側には、それぞれ、空燃比
センサ56、58が配設されている。本実施例では、空
燃比センサ56、58の構成は同一とされているが、異
なるものとしてもよい。
えている。回転数センサ60は内燃機関が所定のクラン
ク角だけ回転する毎にパルス信号をECU10に向けて
出力する。ECU10は、回転数センサ60の出力信号
に基づいて内燃機関の回転数を検出する。ECU10に
は、イグニッションスイッチセンサ64、着座センサ6
5、ドアセンサ66、ドアロックセンサ67が接続され
ている。イグニッションスイッチセンサ64は、イグニ
ッションスイッチのスイッチポジションに応じた信号を
出力する。ECU10は、イグニッションスイッチセン
サ64の出力信号に基づき、イグニッションスイッチの
スイッチポジションを検出する。また、着座センサ65
は、運転席のシートクッション内に配置され、シートに
対する荷重に応じた信号を出力する。ECU10は、着
座センサ65の出力信号に基づき運転者の運転席への着
座を検出する。また、ドアセンサ66は、車両ドアの開
閉状態に応じた信号を出力する。ECU10は、ドアセ
ンサ66の出力信号に基づきドアの開閉状態を検出す
る。更に、ドアロックセンサ67は、車両ドアのロック
状態に応じた信号を出力する。ECU10は、ドアロッ
クセンサ67の出力信号に基づきドアのロック状態を検
出する。
成を、ECU10との接続回路と共に示す。図2に示す
如く、空燃比センサ56、58は、その内部に、例えば
ジルコニア等の材料により構成されたセンサ素子68
と、センサ素子68を加熱するためのヒータ69とを備
えている。センサ素子68の一方の端子は定電圧源70
に接続され、また、他方の端子はECU10に接続され
ていると共に抵抗器72を介して接地されている。かか
る状態でセンサ素子68に流れる電流(以下、センサ電
流Iと称す)は、センサ素子68の温度(以下、センサ
温度Tと称す)が所定の活性化温度Te(例えば650
゜Cから700゜C)以上の場合に、図1に示す排気通
路52内の酸素濃度に応じて変化する。ECU10に
は、センサ電流Iに応じた電圧が入力され、この入力電
圧に基づいて、排気ガス中の酸素濃度、すなわち、空燃
比が検出される。
介してECU10に接続されている。通電制御回路74
は、ECU10から供給される制御信号に応じて、車載
バッテリー75を電源として、ヒータ69への通電電流
をデューティ制御する。ヒータ69には、また、ヒータ
電圧検出回路76及びヒータ電流検出回路78が接続さ
れている。ヒータ電圧検出回路76は、ヒータ69に印
可される電圧に応じた信号をECU10に向けて出力す
る。また、ヒータ電流検出回路78は、ヒータ69に流
れる電流に応じた信号をECU10に向けて出力する。
ECU10は、これらの信号に基づいてヒータ69の抵
抗値(以下、ヒータ抵抗Rと称す)を検出する。
サ温度Tの値が、活性化温度Te以上、かつ、センサ素
子68に損傷を与えない程度の温度となるように、ヒー
タ69への通電量を制御する。なお、ヒータ抵抗Rはヒ
ータ69の温度に応じて変化する。そこで、ECU10
はヒータ抵抗Rに基づいてヒータ69の温度を求め、こ
のヒータ温度をセンサ温度Tとして用いる。
e以上に維持された状態では、センサ電流Iは、空燃比
に応じて変化する。従って、ECU10は、上記の如く
ヒータ69への通電量を制御することで、センサ電流I
に基づいて空燃比を検出することができる。そして、E
CU10は、検出した空燃比に基づいて燃料噴射量をフ
ィードバック制御する空燃比フィードバック制御を実行
する。
比が理論空燃比よりもリッチ側である場合には燃料噴射
量が減量され、リーン側である場合には燃料噴射量が増
量されることにより、空燃比が理論空燃比近傍の所定範
囲内に維持される。上記した触媒コンバータ54は、空
燃比が理論空燃比近傍である場合に、排気ガスに対して
高い浄化性能を発揮する。
することにより、排気ガス中のHC、CO、及び、NO
xを触媒コンバータ54により効果的に除去することが
できる。また、空燃比フィードバック制御によれば、空
燃比が過度にリッチ又はリーンになることがないため、
燃費の悪化及び燃焼状態の不安定化を共に防止すること
ができる。
の解除、ドアの開操作、運転者の着座、ドアの閉操作、
及び、キーシリンダへのイグニッションキーの差し込み
という一連の動作(以下、始動準備動作と称す)が行わ
れた後にイグニッションスイッチがオンポジションとさ
れることにより行われる。本実施例では、何れかの始動
準備動作が検出された時に、センサ素子68を活性化さ
せるための目標温度Tcが設定され、センサ温度Tが目
標温度Tcとなるように空燃比センサ56、58内のヒ
ータ69への通電が開始される。以下、内燃機関の始動
前に行われるヒータ69への通電をプリヒートと称す
る。始動準備動作の検出時にプリヒートを行う構成にす
ることで、内燃機関の冷間始動時であっても、プリヒー
トによってほぼ外気温まで低下したセンサ温度Tが目標
温度Tcになるまで加熱されるので、内燃機関の始動直
後から空燃比フィードバック制御を実行することができ
る。
内燃機関が始動されるとは限らない。例えば、運転者が
単に車両内の荷物を取り出すためにドアの開閉を行う場
合や車両内で休憩するために運転席に着座する場合等に
は、内燃機関は始動されない。このため、始動準備動作
の検出時に、最初から高い目標温度Tcを設定して、セ
ンサ温度Tが目標温度Tcになるようにヒータ69への
通電量を制御する構成にすると、内燃機関が始動されな
い場合にヒータ69へ不必要に大きな電力が供給される
こととなり、消費電力量が大きくなる。
動作の内容に基づき、機関始動の可能性を推定し、機関
始動の可能性の大きさに応じたレベルの目標温度Tcを
設定する点に特徴を有している。内燃機関が始動される
可能性は、上記した一連の始動準備動作が進行するほど
高くなる。例えば、ドアロック解除の検出時よりもイグ
ニッションキーの差し込みの検出時の方が、その後内燃
機関が始動される可能性は高い。本実施例では、より後
に行われる始動準備動作の検出時ほど、内燃機関が始動
される可能性がより高いと判断され、より高い目標温度
Tcが設定される。以下、本実施例のプリヒートの際に
ECU10が実行するルーチンを説明する。
を決定すべくECU10が実行するルーチンを説明する
ためのフローチャートである。図3に示すルーチンは、
例えば、所定時間間隔で起動される定時割り込みルーチ
ンである。図3に示すルーチンが起動されると、先ず、
ステップ100の処理が実行される。ステップ100で
は、キーシリンダにイグニッションキーが差し込まれて
いるか否かが判別される。この判別は、図1に示すイグ
ニッションスイッチセンサ64の出力信号に基づいて行
われる。ステップ100において、キーシリンダにイグ
ニッションキーが差し込まれていると判断される場合、
次に、ステップ102の処理が実行される。一方、ステ
ップ100において、キーシリンダにイグニッションキ
ーが差し込まれていない場合、イグニッションキーが差
し込まれている場合に比して内燃機関が始動される可能
性が低いと判断され、次に、ステップ104の処理が実
行される。
目標温度Tcが最も高いT1に設定される。そして、次
に、ステップ106の処理が実行される。ステップ10
4では、運転者が運転席に着座しているか否かが判別さ
れる。この判別は、図1に示す着座センサ65の出力信
号に基づいて行われる。ステップ104において、運転
者が運転席に着座していると判断される場合、次に、ス
テップ108の処理が実行される。一方、ステップ10
4において、運転者が運転席に着座していない場合、運
転者が着座している場合に比して内燃機関が始動される
可能性が低いと判断され、次に、ステップ110の処理
が実行される。
目標温度TcがT2(<T1)に設定される。そして、
次に、ステップ106の処理が実行される。ステップ1
10では、ドアが開状態(ドアオープン)であるか否
か、及び、所定時間内にドアの開操作が行われた履歴が
あるか否かの判別が行われる。これらの判別は、図1に
示すドアセンサ66の出力信号に基づいて行われる。ス
テップ110において、ドアが開状態であると判断され
る場合、又は、ドアの開操作が行われた履歴があると判
断される場合、次に、ステップ112の処理が実行され
る。一方、ステップ110において、ドアが閉状態であ
り、かつ、所定時間内にドアの開操作が行われた履歴が
無い場合、ドアの開操作が行われた場合に比して内燃機
関が始動される可能性が低いと判断され、次に、ステッ
プ114の処理が実行される。
目標温度TcがT3(<T2)に設定される。そして、
次に、ステップ106の処理が実行される。ステップ1
14では、ドアロックが解除中であるか否か、及び、所
定時間内にドアロックが解除された履歴があるか否かの
判別が行われる。これらの判別は、図1に示すドアロッ
クセンサ67の出力信号に基づいて行われる。ステップ
114において、ドアロックが解除中であると判断され
る場合、又は、所定時間内にドアロックが解除された履
歴があると判断される場合、次に、ステップ116の処
理が実行される。一方、ステップ114において、ドア
ロックがロック状態であり、かつ、所定時間内にドアロ
ックが解除された履歴が無い場合、内燃機関は始動され
ないと判断され、目標温度Tcは設定されずに今回のル
ーチンは終了される。
目標温度Tcが最も低いT4(<T3)に設定される。
そして、次に、ステップ106の処理が実行される。ス
テップ106では、プリヒート許可フラグFが「1」に
セットされる。そして、今回のルーチンは終了される。
プリヒート許可フラグFが「1」にセットされることで
プリヒートの実行が許可される。なお、プリヒート許可
フラグFは図3「0」に初期化されているものとする。
定された目標温度Tcに向けて制御すべく行われるプリ
ヒートについて説明する。図4は、プリヒートを行うべ
くECU10が実行するルーチンのフローチャートであ
る。図4に示すルーチンが起動されると、先ず、ステッ
プ200の処理が実行される。
許可されているか否かが判別される。かかる判別は、プ
リヒート許可フラグFの状態に基づき行われる。ステッ
プ200において、プリヒート許可フラグFが「0」に
セットされている場合、プリヒートの実行が許可されて
いないと判断され、次に、ステップ202の処理が実行
される。一方、プリヒート許可フラグFが「1」にセッ
トされている場合、プリヒートの実行が許可されている
と判断され、次に、ステップ204の処理が実行され
る。
58のヒータ69への通電制御におけるデューティ比H
Tdutyが「0」に設定されることで、ヒータ69への通
電が停止される。ステップ202の処理が終了すると、
今回のルーチンは終了される。ステップ204では、ヒ
ータ抵抗Rに基づき現在のセンサ温度Tが検出される。
そして、次に、ステップ206の処理が実行される。
のルーチンにより設定された目標温度Tcを上回ってい
るか否かが判別される。この結果、T>Tcが成立する
ならば、次に、ステップ208において、デューティ比
HTdutyが所定値αだけ減少されることにより、ヒータ
69への通電量が減少される。そして、今回のルーチン
は終了される。一方、ステップ206において、T>T
cが不成立ならば、次に、ステップ210において、デ
ューティ比HTdutyが所定値αだけ増加されることによ
り、ヒータ69への通電量が増加される。そして、今回
のルーチンは終了される。ステップ208、210にお
いて、ヒータ69への通電量が適宜増減されることによ
り、センサ温度Tが目標温度Tcに収束していく。
は、より後で行われる始動準備動作の検出時ほど、機関
始動の可能性が高いと判断され、より高い目標温度Tc
が設定される。すなわち、内燃機関が始動される可能性
が低い時ほど、より低い目標温度Tcが設定される。そ
して、図4を用いて説明したように、センサ温度Tが設
定された目標温度Tcとなるようにヒータ69への通電
量が制御される。このため、ヒータ69に対して不必要
に大きな電力が供給されることが防止され、消費電力量
が低減する。この結果、バッテリー容量の削減、バッテ
リー寿命の延長、及び、省電力化による燃費向上等が実
現される。
は、各始動準備動作が行われてから次の始動準備動作が
行われるまでの経過時間によっても異なる。例えば、車
両ドアが開状態とされた状態が所定時間τ以上経過した
場合は、車両ドアが開状態とされてからの経過時間がτ
未満の場合に比して、内燃機関が始動される可能性が低
いと判断できる。そこで、始動準備動作の実行後の経過
時間を含めて内燃機関が始動される可能性の大きさを推
定し、内燃機関が始動される可能性の大きさに応じたレ
ベルの目標温度Tcを設定する構成としてもよい。
0が実行するルーチンのフローチャートである。図5に
示すルーチンは、例えば、所定時間間隔で起動される定
時割り込みルーチンである。図5に示すルーチンが起動
されると、先ず、ステップ300の処理が実行される。
ステップ300では、イグニッションスイッチセンサ6
4の出力信号に基づきキーシリンダにイグニッションキ
ーが差し込まれているか否かが判別される。この判別の
結果、キーシリンダにイグニッションキーが差し込まれ
ていると判断される場合、次に、ステップ302の処理
が実行される。一方、ステップ300において、キーシ
リンダにイグニッションキーが差し込まれていない場
合、イグニッションキーが差し込まれている場合に比し
て内燃機関が始動される可能性が低いと判断され、次
に、ステップ304の処理が実行される。
力信号に基づき運転者が運転席に着座しているか否かが
判別される。ステップ304において、運転者が運転席
に着座していると判断される場合、次に、ステップ30
6の処理が実行される。一方、ステップ304におい
て、運転者が運転席に着座していない場合、運転者が着
座している場合に比して内燃機関が始動される可能性が
低いと判断され、次に、ステップ308の処理が実行さ
れる。
座してから時間τ1以上が経過したか否かが判別され
る。この判別の結果、運転者が運転席に着座してからの
経過時間がτ1未満であると判断される場合、次に、ス
テップ302の処理が実行される。一方、ステップ30
6において、運転者が運転席に着座してから時間τ1以
上が経過している場合、運転者が着座してからの経過時
間がτ1未満の場合に比して内燃機関が始動される可能
性が低い判断され、次に、ステップ310の処理が実行
される。
力信号に基づきドアが開状態(オープン)であるか否か
の判別と、所定時間内にドアの開操作が行われた履歴が
あるか否かの判別が行われる。これらの判別の結果、ド
アが開状態であると判断される場合、又は、ドアの開操
作が行われた履歴があると判断される場合、次に、ステ
ップ312の処理が実行される。一方、ステップ308
において、ドアが閉状態であり、かつ、所定時間内にド
アの開操作が行われた履歴が無い場合、ドアの開操作が
行われた場合に比して内燃機関が始動される可能性が低
いと判断され、次に、ステップ314の処理が実行され
る。
てから時間τ2以上が経過したか否かが判別される。こ
の判別の結果、ドアが開状態とされてからの経過時間が
τ2未満であると判断される場合、次に、ステップ30
2の処理が実行される。一方、ステップ312におい
て、ドアが開状態とされてから時間τ2以上が経過して
いる場合、ドアが開状態とされてからの経過時間がτ2
未満の場合に比して内燃機関が始動される可能性が低い
と判断され、次に、ステップ316の処理が実行され
る。
7の出力信号に基づきドアロックが解除中であるか否か
の判別と、所定時間内にドアロックが解除された履歴が
あるか否かの判別が行われる。これらの判別の結果、ド
アロックが解除中であると判断される場合、又は、所定
時間内にドアロックが解除された履歴があると判断され
る場合、次に、ステップ318の処理が実行される。一
方、ステップ314において、ドアロックがロック状態
であり、かつ、所定時間内にドアロックが解除された履
歴が無い場合、内燃機関は始動されないと判断され、目
標温度Tcは設定されずに今回のルーチンは終了され
る。
れてから時間τ3以上が経過したか否かが判別される。
この判別の結果、ドアロックが解除されてからの経過時
間がτ3未満であると判断される場合、次に、ステップ
302の処理が実行される。一方、ステップ318にお
いて、ドアロックが解除されてから時間τ3以上が経過
している場合、ドアロックが解除されてからの経過時間
がτ3未満の場合に比して内燃機関が始動される可能性
が低いと判断され、次に、ステップ320の処理が実行
される。
目標温度Tcが最も高いT1に設定される。そして、次
に、ステップ322の処理が実行される。ステップ31
0では、プリヒートにおける目標温度TcがT2(<T
1)に設定される。そして、次に、ステップ322の処
理が実行される。ステップ316では、プリヒートにお
ける目標温度TcがT3(<T2)に設定される。そし
て、次に、ステップ322の処理が実行される。
目標温度Tcが最も低いT4(<T3)に設定される。
そして、次に、ステップ322の処理が実行される。ス
テップ322では、プリヒート許可フラグFが「1」に
セットされる。そして、今回のルーチンは終了される。
プリヒート許可フラグFが「1」にセットされることで
プリヒートの実行が許可される。なお、プリヒート許可
フラグFは「0」に初期化されているものとする。
Tcが決定されると、次に、図4に示すルーチンが実行
されることにより、センサ温度Tが目標温度Tcとなる
ようにヒータ69への通電量が制御される。以上のよう
に、本実施例では、実行された始動準備動作の経過時間
を含めて内燃機関が始動される可能性が推定される。こ
のため、機関始動の可能性がより正確に推定される。よ
り正確に推定された機関始動の可能性に応じてヒータ6
9への通電量が制御されるので、ヒータ69へ不必要に
大きな電力が供給されることが防止され、消費電力量が
更に低減する。この結果、更なるバッテリー容量の削
減、バッテリー寿命の延長、及び、省電力化による燃費
向上等が実現される。
づいてヒータ69 の温度を求め、この温度をセンサ温度
Tとして用いることとしたが、センサ温度Tを求める手
法はこれに限られるものではない。例えば、センサ素子
68は、センサ温度Tが高くなるほど、インピーダンス
が低くなる特性を有している。このため、センサ素子6
8に所定周波数の交流電圧を印可し、その印可電圧と電
流との関係からセンサ素子68のインピーダンスを測定
することによりセンサ温度Tを求めることとしてもよ
い。
の酸素濃度は一定(大気圧中の酸素濃度に等しい値)に
維持されている。一方、酸素濃度が一定に維持された状
況化でのセンサ電流Iは、センサ温度Tが活性化温度に
達するまでは、センサ温度Tの上昇に応じて増加する。
従って、機関始動前のセンサ電流Iに基づいてセンサ温
度Tを求めることもできる。
燃比に応じて連続的に変化する空燃比センサ56、58
により酸素濃度を検出するものとしたが、本発明は、こ
れに限らず、空燃比センサ56、58の一方または両方
に変えて、空燃比に応じてリッチ/リーンの2段階の信
号を出力するO2 センサを用いてもよい。また、上記実
施例では、ヒータ69への通電量をデューティ制御する
ものとしたが、これに限らず、電流値をリニアに変化さ
せることで通電量を制御してもよい。
は、上記実施例のものに限らない。例えば、ECU10
がトランクフードの開閉、ATシフトポジション、ブレ
ーキペダル操作、及び、クラッチペダル操作等を始動準
備動作として検出する構成としてもよい。上記実施例に
おいて、ECU10が図4のルーチンを実行することに
より特許請求の範囲に記載の「プリヒート手段」が、図
3のステップ100、104、110、114、及び、
図5のステップ300、304、306、308、31
2、314、318の処理を実行することにより特許請
求の範囲に記載の「始動可能性推定手段」及び「始動準
備動作検出手段」が、それぞれ実現されている。また、
ECU10が図3のステップ102、108、112、
116、及び、図5のステップ302、310、31
6、320の処理を実行することにより特許請求の範囲
に記載の「通電量設定手段」が、運転者の着座状態、ド
アの開状態、及び、ドアロックの解除の検出後のそれぞ
れの経過時間を測定する処理を実行することにより特許
請求の範囲に記載の「時間測定手段」が、それぞれ実現
されている。
内燃機関が始動される可能性が推定され、内燃機関が始
動される可能性の大きさに応じてヒータへの通電量が設
定される。このため、不必要に大きな電力がヒータに供
給されることが防止される。従って、本発明によれば、
省電力化を達成することができる。
始動準備動作の有無に応じて内燃機関が始動される可能
性が推定される。このため、内燃機関が始動される可能
性がより正確に推定される。そして、不必要に大きな電
力がヒータに供給されることがより確実に防止される。
従って、本発明によれば、更なる省電力化を達成するこ
とができる。
動作の検出後の経過時間を含めて内燃機関が始動される
可能性が推定される。このため、内燃機関が始動される
可能性がより正確に推定される。そして、不必要に大き
な電力がヒータに供給されることがより確実に防止され
る。従って、本発明によれば、更なる省電力化を達成す
ることができる。
された内燃機関のシステム構成図である。
部構成をECUとの接続回路と共に示す図である。
Uが実行するルーチンを説明するためのフローチャート
である。
ンのフローチャートである。
Uが実行するルーチンを説明するためのフローチャート
である。
Claims (4)
- 【請求項1】 内燃機関に設けられた空燃比センサが備
えるヒータに対して機関始動前に通電を行うプリヒート
手段を有する空燃比センサのヒータ制御装置であって、 内燃機関が始動される可能性を推定する始動可能性推定
手段と、 該推定された始動可能性に応じて前記プリヒート手段に
よる前記ヒータへの通電量を設定する通電量設定手段と
を備えることを特徴とする空燃比センサのヒータ制御装
置。 - 【請求項2】 請求項1記載の空燃比センサのヒータ制
御装置であって、 前記始動可能性推定手段は、複数の始動準備動作を検出
する始動準備動作検出手段を有し、各始動準備動作の有
無に応じて始動可能性を推定することを特徴とする空燃
比センサのヒータ制御装置。 - 【請求項3】 請求項2記載の空燃比センサのヒータ制
御装置であって、 前記複数の始動準備動作は、車両ドアロックの解除、車
両ドアの開操作、運転者の運転席への着座、及び、キー
シリンダへのイグニッションキーの差し込みのうち、少
なくとも二つの動作を含むことを特徴とする空燃比セン
サのヒータ制御装置。 - 【請求項4】 請求項2記載の空燃比センサのヒータ制
御装置であって、 各始動準備動作が検出された後の経過時間を測定する時
間測定手段を有し、 前記始動可能性推定手段は、更に、検出された経過時間
に基づいて内燃機関が始動される可能性を推定すること
を特徴とする空燃比センサのヒータ制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05564599A JP3680247B2 (ja) | 1999-03-03 | 1999-03-03 | 空燃比センサのヒータ制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05564599A JP3680247B2 (ja) | 1999-03-03 | 1999-03-03 | 空燃比センサのヒータ制御装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000249679A true JP2000249679A (ja) | 2000-09-14 |
JP3680247B2 JP3680247B2 (ja) | 2005-08-10 |
Family
ID=13004567
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05564599A Expired - Fee Related JP3680247B2 (ja) | 1999-03-03 | 1999-03-03 | 空燃比センサのヒータ制御装置 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP3680247B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003148206A (ja) * | 2001-11-15 | 2003-05-21 | Denso Corp | 内燃機関の制御装置 |
KR100780913B1 (ko) | 2005-09-26 | 2007-11-30 | 가부시끼가이샤 히다치 세이사꾸쇼 | 차량 제어 장치 및 방법 |
JP2008286153A (ja) * | 2007-05-21 | 2008-11-27 | Toyota Motor Corp | 車両の制御装置 |
JP2010185345A (ja) * | 2009-02-12 | 2010-08-26 | Toyota Motor Corp | ヒータ制御装置 |
JP2013011583A (ja) * | 2011-05-30 | 2013-01-17 | Mitsubishi Electric Corp | 内燃機関の制御装置 |
JP2013092155A (ja) * | 2013-01-11 | 2013-05-16 | Nissan Motor Co Ltd | 内燃機関の空燃比制御装置 |
-
1999
- 1999-03-03 JP JP05564599A patent/JP3680247B2/ja not_active Expired - Fee Related
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