JP2000249263A - 多層パイプ - Google Patents

多層パイプ

Info

Publication number
JP2000249263A
JP2000249263A JP11056550A JP5655099A JP2000249263A JP 2000249263 A JP2000249263 A JP 2000249263A JP 11056550 A JP11056550 A JP 11056550A JP 5655099 A JP5655099 A JP 5655099A JP 2000249263 A JP2000249263 A JP 2000249263A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
composition
weight
copolymer
thermoplastic resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11056550A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4397000B2 (ja
Inventor
Hiroyuki Shimo
浩幸 下
Hitoshi Tateno
均 舘野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP05655099A priority Critical patent/JP4397000B2/ja
Publication of JP2000249263A publication Critical patent/JP2000249263A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4397000B2 publication Critical patent/JP4397000B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 バリア性、機械強度、柔軟性等に優れた多層
パイプを得ること。 【解決手段】 エチレン−ビニルアルコール共重合体
(A)、ポリアミド樹脂(B)、オレフィン−不飽和カ
ルボン酸共重合体またはその金属塩(C)、および11
以下の溶解性パラメーター(Fedorsの式から算
出)を有する前記樹脂以外の熱可塑性樹脂(D)からな
り、配合重量比が下記式(1)〜(4)を満足する樹脂
組成物を有する多層パイプ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層パイプ、特に
温水循環法によるセントラルヒーティング、就中フロア
ーヒーティング設備に用いられる多層パイプであって、
エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)、ポリアミ
ド樹脂(B)、オレフィン−不飽和カルボン酸共重合体
またはその金属塩(C)および11以下の溶解性パラメ
ーター(Fedorsの式から算出)を有する前記樹脂
以外の熱可塑性樹脂(D)からなる樹脂組成物を有する
多層パイプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来温水循環法によるフロアーヒーティ
ングパイプとしては、金属製のパイプが主として使われ
てきた。フロアーヒーティングパイプは施工時にコンク
リート内に埋められて、床下に設置される場合が多く、
一度設置されるとその後の補修が非常に困難であり、し
かも通常約50年の長期にわたる耐久性が要求される。
かかる厳しい条件下では、金属製のパイプに比べて安価
で、かつパイプ材質自体の腐食もないプラスティック製
パイプの方が好適である。このようなプラスティック製
のパイプ材料としてポリエチレン、ポロプロピレン、ポ
リブテン等が使用されるが、かかるプラスティックパイ
プを温水循環方式によるフロアーヒーティングシステム
に使用すると、熱交換器、ポンプ等の金属製の部分に酸
素による腐食という問題が生じる。この腐食の原因につ
いては、大気中に存在する酸素がプラスティック壁を通
してパイプ中を循環する温水中に浸透、溶解するためと
考えられた。そこで、アルミニウムを中間層とする多層
ポリエチレンパイプが使用されたが、温度変化に起因す
ると考えられるアルミニウム層の亀裂が発生するため
に、前記要求を満足するに至っていない。この解決策と
して、酸素ガスバリア性に優れたプラスティック樹脂と
ポリエチレンとからなる様々な多層パイプが評価され
た。その中でもエチレン−ビニルアルコール共重合体
(以下、EVOHという)を使用した多層パイプが最も
バリア性、機械強度に優れていることが確認され、今
日、EVOH系多層プラスティックパイプがフロアーヒ
ーティングパイプとして幅広く使用されている。
【0003】しかしながら、EVOHは通常のプラステ
ィック樹脂と比較して非常に剛直な樹脂であるため、多
層パイプを極端に折り曲げる際に、EVOH層にクラッ
クが生じる問題がある。更に、2本のパイプを金属製の
コネクターで接続する場合に、特殊な拡大治具にてまず
パイプ端部の径を拡大しなければならないが、その際
も、特に外気温が非常に低い環境下の作業の時には、E
VOH層に大きなクラックが生じるケースがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、酸素バリア性
を有し、かつ特に低温での柔軟性を有するEVOH系多
層プラスティックパイプの開発が強く望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題は、エチレン−
ビニルアルコール共重合体(A)、ポリアミド樹脂
(B)、オレフィン−不飽和カルボン酸共重合体または
その金属塩(C)および11以下の溶解性パラメーター
(Fedorsの式から算出)を有する前記樹脂以外の
熱可塑性樹脂(D)からなり、この(A)〜(D)の樹
脂を特定の比率で含有するる樹脂組成物を有する多層パ
イプを提供することによって解決される。この樹脂組成
物はバリア性、機械強度、柔軟性、特に低温での柔軟性
に優れており、上記課題が解決される。
【0006】すなわち、本発明は、エチレン−ビニルア
ルコール共重合体(A)、ポリアミド樹脂(B)、オレ
フィン−不飽和カルボン酸共重合体またはその金属塩
(C)、および11以下の溶解性パラメーター(Fed
orsの式から算出)を有する前記樹脂以外の熱可塑性
樹脂(D)からなり、配合重量比が下記式(1)〜
(4): 0.6≦W(A+D)/W(T)≦0.995 (1) 0.005≦W(B+C)/W(T)≦0.4 (2) 0.5≦W(A)/W(A+D)≦0.99 (3) 0.02≦W(B)/W(B+C)≦0.98 (4) (但し、W(A);組成物中の(A)の重量 W(B);組成物中の(B)の重量 W(B+C);組成物中の(B)と(C)との合計重量 W(A+D);組成物中の(A)と(D)との合計重量 W(T);組成物の合計重量) を満足する樹脂組成物を有する多層パイプに関する。
【0007】好ましい実施態様によれば、本発明の多層
パイプは、配合重量比 W(B)/W(B+C)が0.
5以下の樹脂組成物を有する。
【0008】好ましい実施態様によれば、本発明の多層
パイプは、前記エチレン−ビニルアルコール共重合体
(A)が連続相、熱可塑性樹脂(D)が分散相となる樹
脂組成物を有する。
【0009】また、好ましい実施態様によれば、本発明
の多層パイプは、ポリアミド樹脂(B)およびオレフィ
ン−不飽和カルボン酸共重合体またはその金属塩(C)
を先に溶融混合してから、エチレン−ビニルアルコール
共重合体(A)および熱可塑性樹脂(D)と溶融混合し
て得られる樹脂組成物を有する。
【0010】より、好ましい実施態様によれば、本発明
の多層パイプは、温水循環用パイプである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明においては、EVOH
(A)と熱可塑性樹脂(D)とを相容させるに際し、相
容化剤としてポリアミド樹脂(B)とオレフィン−不飽
和カルボン酸共重合体またはその金属塩(C)の2成分
を使用することが最大の特徴である。ポリアミド樹脂
(B)とオレフィン−不飽和カルボン酸共重合体または
その金属塩(C)との組合せを使用することにより、E
VOH(A)と熱可塑性樹脂(D)間の相容性を著しく
改善することができ、優れた特性を有する樹脂組成物を
得ることができる。換言すれば、相容性の良くない樹
脂、即ち、溶解性パラメーターの大きく異なる樹脂であ
るEVOH(A)と熱可塑性樹脂(D)との相容性を向
上させる方策として、EVOH(A)に相容性の良いポ
リアミド樹脂(B)と熱可塑性樹脂(D)に相容性の良
いオレフィン−不飽和カルボン酸共重合体またはその金
属塩(C)を相容化剤として使用することにより、本発
明の樹脂組成物を見出すに至った。
【0012】本発明に用いられるEVOH(A)として
は、エチレン−ビニルエステル共重合体をけん化して得
られるものが好ましく、その中でも、エチレン含有量は
15〜70モル%、好適には20〜65モル%、最適に
は25〜60モル%であるものが好ましく、さらに、ビ
ニルエステル成分のけん化度は85%以上、90%以上
のものがより好ましく使用できる。エチレン含有量が1
5モル%未満では溶融成形性が悪く、耐水性、耐熱水性
が低下する虞がある。一方、70モル%を超える場合
は、バリア性が不足する虞がある。また、けん化度が8
5%未満では、バリア性、熱安定性が悪くなる虞があ
る。さらに、エチレン含有量が70モル%を超えるか、
もしくはけん化度が85%未満では、ガスバリア性が低
下する虞がある。
【0013】EVOH製造時に用いるビニルエステルと
しては酢酸ビニルが代表的なものとしてあげられるが、
その他の脂肪酸ビニルエステル(プロピオン酸ビニル、
ピバリン酸ビニルなど)も使用できる。また、EVOH
は共重合成分としてビニルシラン化合物0.0002〜
0.2モル%を含有することができる。ここで、ビニル
シラン系化合物としては、たとえば、ビニルトリメトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ(β
−メトキシ−エトキシ)シラン、γ−メタクリルオキシ
プロピルメトキシシランが挙げられる。なかでも、ビニ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランが好
適に用いられる。さらに、本発明の目的が阻害されない
範囲で、他の共単量体、例えば、プロピレン、ブチレ
ン、あるいは(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸
メチル、(メタ)アクリル酸エチルなどの不飽和カルボ
ン酸又はそのエステルまたはN−ビニルピロリドンなど
のビニルピロリドンを共重合することも出来る。
【0014】本発明に用いられるEVOH(A)の好適
なメルトフローレート(MFR)(190℃、2160
g荷重下)は0.1〜50g/10min.、最適には
0.5〜30g/10min.である。但し、融点が1
90℃付近あるいは190℃を超えるものは2160g
荷重下、融点以上の複数の温度で測定し、片対数グラフ
で絶対温度の逆数を横軸、MFRの対数を縦軸にプロッ
トし、190℃に外挿した値で表す。これらのEVOH
樹脂(A)は、それぞれ単独で用いることもできるし、
2種以上を混合して用いることもできる。
【0015】本発明に用いられるポリアミド樹脂(B)
は、アミド結合を有する重合体であって、例えば、ポリ
カプロアミド(ナイロン−6)、ポリウンデカンアミド
(ナイロン−11)、ポリラウリルラクタム(ナイロン
−12)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン−
6,6)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン−
6,12)の如き単独重合体、カプロラクタム/ラウリ
ルラクタム共重合体(ナイロン−6/12)、カプロラ
クタム/アミノウンデカン酸重合体(ナイロン−6/1
1)、カプロラクタム/ω−アミノノナン酸重合体(ナ
イロン−6,9)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジ
アンモニウムアジペート共重合体(ナイロン−6/6,
6)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウム
アジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート
共重合体(ナイロン−6/6,6/6,12)、アジピ
ン酸とメタキシリレンジアミンとの重合体、あるいはヘ
キサメチレンジアミンとm,p−フタル酸との重合体で
ある芳香族系ナイロンなどが挙げられる。これらのポリ
アミド樹脂は、それぞれ単独で用いることもできるし、
2種以上を混合して用いることもできる。
【0016】EVOHとの相容性の点から、これらのポ
リアミド樹脂(B)のうち、ナイロン6成分を含むポリ
アミド樹脂(例えば、ナイロン−6、ナイロン−6,1
2、ナイロン−6/12、ナイロン−6/6,6等)が
好ましい。EVOHとポリアミド樹脂は高温での溶融過
程で反応してゲル化するため、ブレンド組成物の熱劣化
を抑制する点から、ポリアミド樹脂(B)の融点は24
0℃以下が好ましく、230℃以下がより好ましい。
【0017】本発明に用いるポリアミド樹脂(B)の好
適なメルトフローレート(MFR)(210℃、216
0g荷重下)は0.1〜50g/10min.、最適に
は0.5〜30g/10min.である。但し、融点が
210℃付近あるいは210℃を超えるものは2160
g荷重下、融点以上の複数の温度で測定し、片対数グラ
フで絶対温度の逆数を横軸、MFRの対数を縦軸にプロ
ットし、210℃に外挿した値で表す。
【0018】本発明に用いられるオレフィン−不飽和カ
ルボン酸共重合体またはその金属塩(C)とは、オレフ
ィン、特にα−オレフィンと不飽和カルボン酸とからな
る共重合体、および、この共重合体分子中のカルボキシ
ル基を有するポリオレフィンおよびポリオレフィン中に
含有されるカルボキシル基の全部あるいは一部が金属塩
の形で存在しているものをいう。ここで、オレフィン−
不飽和カルボン酸共重合体またはその金属塩を使用する
ことが極めて重要であり、後述の比較例でも示すよう
に、オレフィン−不飽和カルボン酸共重合体またはその
金属塩(C)を使用しない系では、本発明の効果を奏す
ることはできない。
【0019】また、本発明の多層中空成形容器に用いる
樹脂組成物において、オレフィン−不飽和カルボン酸共
重合体より、その金属塩の方がより好ましく用いられ
る。オレフィン−不飽和カルボン酸共重合体より、その
金属塩を用いる方が優れている理由は明確でないが、金
属塩の方が極性が高くなるために、ポリアミド樹脂に対
する相容性が増すためと考えられる。
【0020】本発明に用いられるオレフィン−不飽和カ
ルボン酸共重合体またはその金属塩(C)の中でも、ポ
リオレフィンと不飽和カルボン酸またはその無水物をラ
ンダム共重合して得られる重合体が好ましく、エチレン
と不飽和カルボン酸またはその無水物がランダムに共重
合していることがさらに望ましい。ランダム共重合体ま
たはその金属塩がグラフト化合物よりも優れている理由
は、グラフト化合物では、相容性を発揮するのに必要な
高い酸含有量を得ることが難しいためである。さらに、
不飽和カルボン酸、例えば無水マレイン酸のグラフト化
合物の場合は、EVOH中の水酸基とグラフト共重合体
中のカルボキシル基が反応して、ゲル・ブツの原因とな
るため、好ましくない場合がある。
【0021】不飽和カルボン酸の含有量は、好ましくは
2〜15モル%、さらに好ましくは3〜12モル%であ
る。不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、
メタアクリル酸、エタアクリル酸、マレイン酸、マレイ
ン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、無水マレイン
酸などが例示され、特にアクリル酸あるいはメタアクリ
ル酸が好ましい。また、共重合体に含有されても良い他
の単量体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルの
ようなビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸イソブチ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキ
シル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸イソブチ
ル、マレイン酸ジエチルのような不飽和カルボン酸エス
テル、一酸化炭素などが例示される。
【0022】オレフィン−不飽和カルボン酸共重合体の
金属塩における金属イオンとしては、リチウム、ナトリ
ウム、カリウムなどのアルカリ金属、マグネシウム、カ
ルシウムなどのアルカリ土類金属、亜鉛などの遷移金属
が例示され、特に亜鉛を用いた場合がポリアミド樹脂に
対する相容性の点で好ましい。オレフィン−不飽和カル
ボン酸共重合体の金属塩における中和度は、100%以
下、特に90%以下、さらに70%以下の範囲が望まし
い。中和度の下限値については、通常5%以上、特に1
0%以上、さらには30%以上が望ましい。
【0023】本発明に用いるオレフィン−不飽和カルボ
ン酸共重合体またはその金属塩(C)の好適なメルトフ
ローレート(MFR)(190℃、2160g荷重下)
は、好ましくは0.05〜50g/10分、さらに好ま
しくは0.5〜30g/10分である。これらのオレフ
ィン−不飽和カルボン酸共重合体またはその金属塩は、
それぞれ単独で用いることもできるし、2種以上を混合
して用いることもできる。
【0024】本発明で用いられる熱可塑性樹脂(D)
は、成分(A)、(B)、(C)とは異なる熱可塑性樹
脂であり、溶解性パラメーターが11以下である事が重
要である。即ち、熱可塑性樹脂(D)とオレフィン−不
飽和カルボン酸共重合体またはその金属塩(C)の溶解
性パラメーター(Fedorsの式から算出)に近いこ
とにより、結果として、4成分(A)、(B)、
(C)、(D)間の相容性が向上する。熱可塑性樹脂
(D)の溶解性パラメーターが11以上である場合、4
成分(A)、(B)、(C)、(D)間の相容性が低下
し、機械強度等が著しく低下する。
【0025】溶解性パラメーターが11以下の熱可塑性
樹脂(D)として、ポリオレフィン系樹脂、スチレン系
樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂などが挙げられる。その中
でも、ポリオレフィン系樹脂が最も好ましく、高密度も
しくは低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテ
ン−1などのα−オレフィンの単独重合体、エチレン、
プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1などから選ばれ
たα−オレフィン同士の共重合体などが例示される。ま
た、α−オレフィンに以下の成分:ジオレフィン、塩化
ビニル、酢酸ビニルなどのビニル化合物、アクリル酸エ
ステル、メタクリル酸エステルなどの不飽和カルボン酸
エステルなど;を共重合したものも含まれる。また、ス
チレン系樹脂としては、ポリスチレン、アクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂(ABS)、アク
リロニトリル−スチレン共重合樹脂(AS)、スチレン
−イソプレンとのブロック共重合体、あるいはスチレン
−イソプレンとのブロック共重合体等が挙げられる。こ
れらの熱可塑性樹脂は、それぞれ単独で用いることもで
きるし、2種以上を混合して用いることもできる。
【0026】本発明に用いる熱可塑性樹脂(D)の好適
なメルトフローレート(MFR)(190℃、2160
g荷重下)は、好ましくは0.05〜100g/10
分、さらに好ましくは0.05〜50g/10分、最適
には0.5〜30g/10分である。但し、融点が19
0℃付近あるいは190℃を超えるものは2160g荷
重下、融点以上の複数の温度で測定し、片対数グラフで
絶対温度の逆数を横軸、MFRの対数を縦軸にプロット
し、190℃に外挿した値で表す。これらの熱可塑性樹
脂(D)は、それぞれ単独で用いることもできるし、2
種以上を混合して用いることもできる。
【0027】また、本発明に用いる熱可塑性樹脂(D)
は、低ヤング率であることが好ましい。EVOH(A)
は一般のポリマーに比べて剛性が高く柔軟性に欠けるた
め、機械強度、耐衝撃性が劣る。そこで、EVOH
(A)と熱可塑性樹脂(D)とを配合させる場合には、
良好な機械強度、耐衝撃性を発現させるために、一般的
には低ヤング率の樹脂を配合することが好ましい。例え
ば、20℃における弾性モジュラス(ASTM D88
2)が500kg/cm以下の熱可塑性樹脂(D)を
EVOH(A)にブレンドすることが特に有効である。
20℃における弾性モジュラスについては、より好適に
は400kg/cm以下であり、さらに好適には30
0kg/cm以下である。
【0028】弾性モジュラスが500kg/cm以下
である熱可塑性樹脂(D)の例としては、超低密度ポリ
エチレン(VLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合
体(EVA)、エチレン−メチルメタクリレート共重合
体(EMMA)、エチレン−エチルアクリレート共重合
体(EEA)、エチレン−プロピレン共重合体(EP
R)、スチレン系エラストマー(SBS、SEBS、S
EPS、SBR樹脂等)などが挙げられる。
【0029】本発明の多層チューブは、上記(A)〜
(D)の樹脂を配合した樹脂組成物を成形して得られる
が、各(A)〜(D)成分の配合重量比は下記式(1)
〜(4)を満足するものである。 0.6≦W(A+D)/W(T)≦0.995 (1) 0.005≦W(B+C)/W(T)≦0.4 (2) 0.5≦W(A)/W(A+D)≦0.99 (3) 0.02≦W(B)/W(B+C)≦0.98 (4) (但し、W(A);組成物中の(A)の重量 W(B);組成物中の(B)の重量 W(B+C);組成物中の(B)と(C)との合計重量 W(A+D);組成物中の(A)と(D)との合計重量 W(T);組成物の合計重量) (1)〜(4)式は、それぞれ好適には、 0.65≦W(A+D)/W(T)≦0.99 (1’) 0.01≦W(B+C)/W(T)≦0.35 (2’) 0.5≦W(A)/W(A+D)≦0.98 (3’) 0.04≦W(B)/W(B+C)≦0.96 (4’) であり、より好適には、 0.70≦W(A+D)/W(T)≦0.985 (1”) 0.015≦W(B+C)/W(T)≦0.30 (2”) 0.5≦W(A)/W(A+D)≦0.97 (3”) 0.05≦W(B)/W(B+C)≦0.95 (4”) である。
【0030】W(A+D)/W(T)が0.995を超
える場合あるいはW(B+C)/W(T)が0.005
未満の場合には、EVOH(A)と熱可塑性樹脂(D)
の相容性が低下し、本発明の効果が得られない。また、
W(A+D)/W(T)が0.6未満の場合あるいは
W(B+C)/W(T)が0.4を超える場合には、組
成物全体の量のうちEVOH(A)と熱可塑性樹脂
(D)の比率が低下するため、本来EVOH(A)の有
するバリア性や熱可塑性樹脂(D)の有する溶融成形性
等の性能が低下する。
【0031】W(A)/W(A+D) の値は0.5以
上、0.99以下の範囲、好ましくは0.55以上、
0.98以下、より好ましくは、0.6以上、0.97
以下の範囲である。0.5未満の場合にはEVOHが連
続相を形成しにくくなり、組成物のガスバリア性が不足
し、 W(A)/W(A+D)が0.99を超える場合
には組成物の柔軟性の改善効果が不充分である。
【0032】また、 W(B)/W(B+C)が0.0
2未満の場合、EVOH(A)とポリアミド樹脂(B)
の相容性が低下し、 W(B)/W(B+C)が0.9
8を超える場合、オレフィン−不飽和カルボン酸共重合
体またはその金属塩(C)と熱可塑性樹脂(D)との相
容性が低下する。各成分間の相容性の低下は、樹脂組成
物自身の機械強度、あるいはバリア性の低下につなが
る。
【0033】また、ポリアミド樹脂(B)とオレフィン
−不飽和カルボン酸共重合体またはその金属塩(C)と
の配合重量比W(B)/W(B+C)が、0.5以下で
あることが、熱安定性の観点から好ましく、より好適に
は0.45以下であり、最適には0.4以下である。配
合重量比W(B)/W(B+C)がかかる範囲にあるこ
とで、樹脂組成物の溶融安定性が改善され、長時間にお
よぶ溶融成形においても良好な外観の成形物を得ること
ができ、生産性が向上する。この理由は明らかではない
が、EVOH(A)とポリアミド樹脂(B)の反応が溶
融安定性に悪影響を与えているものと考えられる。
【0034】本発明の多層チューブにおいては、EVO
H(A)が連続相、熱可塑性樹脂(D)が分散相となる
樹脂組成物を用いて層構造を構成することが好ましい。
このような樹脂組成物を用いて層構造を構成することに
より、優れたバリア性を保持しながら柔軟性、機械強度
が改善された多層パイプが得られる。このような分散形
態を得るためには、 W(A)/W(A+D) の値を大
きくするか、あるいは(A)/(D)の溶融粘度比を小
さくすればよい。
【0035】本発明に用いられる樹脂組成物中には、前
記(A)〜(D)の樹脂の他に酸化防止剤を添加するこ
とが望ましい。例えば、3,5−t−ブチル−4−ヒド
ロキシトルエン、イルガノックス1010、イルガノッ
クス1076などの適切な酸化防止剤が用いられる。更
に、他の適切な添加剤(例えば熱安定剤、可塑剤、紫外
線吸収剤、着色剤、フィラー、他の樹脂など)含まれて
もよいが、これらの添加量剤は、本発明の容器の有する
効果を阻害しない範囲で使用される。
【0036】本発明に用いられる樹脂組成物は、通常の
溶融混練装置により各成分を溶融混練することにより容
易に得ることができる。ブレンドする方法に関しては、
特に限定されるものではないが、EVOH(A)、ポリ
アミド樹脂(B)、オレフィン−不飽和カルボン酸共重
合体またはその金属塩(C)、熱可塑性樹脂(D)を同
時に単軸または二軸スクリュー押出機などでペレット化
し乾燥する方法、あるいはまず最初にポリアミド樹脂
(B)とオレフィン−不飽和カルボン酸共重合体または
その金属塩(C)を溶融混合−冷却−ペレット化した
後、EVOH(A)と熱可塑性樹脂(D)にドライブレ
ンドし、単軸または二軸スクリュー押出機などでペレッ
ト化し乾燥する方法等があげられる。
【0037】なかでも、後述する実施例で示されている
ように、まず最初に、ポリアミド樹脂(B)とオレフィ
ン−不飽和カルボン酸共重合体(C)またはその金属塩
とを溶融混合し、造粒・乾燥してから、 EVOH
(A)と熱可塑性樹脂(D)とにドライブレンドし、単
軸または二軸スクリュー押出機などで造粒し、乾燥する
方法が好ましい。この理由として、各成分を同時に溶融
混練する場合は、相容性の良い成分同士(例えば、EV
OH(A)とポリアミド樹脂(B))の混合が優先して
進む場合があるために、4成分からなる樹脂組成物のモ
ルフォロジーを安定に制御することが難しいことがあ
る。しかしながら、ポリアミド樹脂(B)とオレフィン
−不飽和カルボン酸共重合体またはその金属塩(C)と
のブレンド物を予め作製しておくことにより、溶融混合
時の条件にあまり影響を受けずに、安定したEVOH
(A)と熱可塑性樹脂(D)の相容化効果が得られる。
【0038】なお、溶融配合操作においては、ブレンド
が不均一になったり、ゲル、ブツが発生、混入したりす
る可能性があるので、ブレンドペレット化はなるべく混
練度の高い押出機を使用し、ホッパー口を窒素ガスでシ
ールし、低温で押出しすることが望ましい。
【0039】本発明の多層パイプはEVOH(A)、ポ
リアミド樹脂(B)、オレフィン−不飽和カルボン酸共
重合体またはその金属塩(C)および熱可塑性樹脂
(D)からなる樹脂組成物を有する多層パイプは、本発
明に用いられる樹脂組成物の単層構成の成形物とするこ
ともできるが、上記樹脂組成物と他の各種基材との、2
種以上の多層構成の成形物として使用できる。上記樹脂
組成物層とそれに隣接する熱可塑性樹脂層としては、高
密度、中密度、あるいは低密度のポリエチレン、酢酸ビ
ニル、アクリル酸エステル、あるいはブテン、ヘキセン
などのα−オレフィン類を共重合したポリエチレン、ア
イオノマー樹脂、ポリプロピレンホモポリマー、あるい
は、エチレン、ブテン、ヘキセンなどのα−オレフィン
類を共重合したポリプロピレン、ゴム系ポリマーをブレ
ンドした変性ポリプロピレンなどのポリオレフィン類、
あるいはこれらの樹脂に無水マレイン酸を付加、あるい
はグラフトした熱可塑性樹脂が好適なものとして挙げら
れる。さらにその他の熱可塑性樹脂層として、ポリアミ
ド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポ
リ塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系
樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂な
どが挙げられる。
【0040】また、本発明の多層パイプの多層を構成す
る樹脂組成物層とそれに隣接する熱可塑性樹脂層との間
に接着性樹脂層を有していても良い。接着性樹脂は特に
限定されるものではないが、不飽和カルボン酸またはそ
の無水物(無水マレイン酸など)をオレフィン系重合体
または共重合体(例えば、LLDPE、VLDPEな
ど)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メ
タ)アクリル酸エステル共重合体にグラフトしたものが
代表的なものとして挙げられる。
【0041】本発明の多層パイプを得る方法としては、
特に限定されるものではないが、例えば2台または3台
の押出機と多層用円形ダイを用いて行う共押出成形操作
で、最も効率的にエンドレスパイプを得ることができ
る。
【0042】多層構造体(パイプ)の層構成に関しては
特に限定されるものではないが、成形性およびコスト等
を考慮した場合、熱可塑性樹脂層/酸素バリア層/熱可
塑性樹脂層、酸素バリア層/接着性樹脂層/熱可塑性樹
脂層、熱可塑性樹脂層/接着性樹脂層/酸素バリア層/
接着性樹脂層/熱可塑性樹脂層が代表的なものとして挙
げられる。両外層に熱可塑性樹脂層を設ける場合は、異
なる樹脂を用いてもよいし、同じものを用いてもよい。
【0043】以上のように、本発明の多層パイプは、バ
リア性、機械強度、柔軟性等に優れた多層パイプとして
有用である。本発明の多層パイプは前述したとおり、温
水循環用パイプとして特に有用であるが、燃料用パイ
プ、あるいはその他の各種液体、またはガス用パイプと
しても使用することができる。
【0044】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではな
い。
【0045】(使用材料)本発明の実施例および比較例
の多層パイプ用の樹脂組成物として用いた樹脂成分を以
下の表1〜4に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
【0050】実施例1 表1〜4の樹脂のうち、EVOHとしてA−1、ポリア
ミド樹脂としてB−1、オレフィン−不飽和カルボン酸
共重合体またはその金属塩としてC−1、および熱可塑
性樹脂としてD−1を用いて樹脂組成物を作成し、多層
パイプを作製した。
【0051】EVOH(A−1)80重量部、ポリアミ
ド樹脂(B−1)2重量部、エチレン−メタクリル酸ラ
ンダム共重合体(EMAA;C−1)3重量部および超
低密度ポリエチレン(VLDPE;D−1)15重量部
からなるブレンド物を以下の方法で得た。すなわち、ま
ずポリアミド樹脂(B−1)とEMAA(C−1)を二
軸スクリュータイプのベント式押出機に入れ、窒素の存
在下220℃で押出しペレット化を行い、得られたブレ
ンドペレット、EVOH(A−1)およびVLDPE
(D−1)を再度同様の方法でブレンドし、EVOH樹
脂組成物のペレットを得た。
【0052】一方、密度0.952g/cc、メルトフ
ローレート0.5g/10分の高密度ポリエチレン(H
DPE:三菱油化製ユカロンハードBX−50)100
重量部、アセトンに溶解したビニルトリメトキシシラン
2重量部およびジクミルパーオキサイド0.2重量部を
混合した。その混合物を、一軸スクリューを用いて23
0℃でストランド状に押し出し、ビニルシランが1.5
重量%付加された変性ポリエチレンのペレットを得た。
【0053】次に、このペレット100重量部に対して
ジブチルスズラウレート2重量部を配合したBX−50
を5重量部配合したものを一台の押出機に、前述したE
VOH樹脂組成物のペレットを別の押出機に、更に接着
性樹脂(無水マレイン酸変性LDPE)をもう一台の押
出機に入れ、3種3層の円形ダイを用いて、EVOH樹
脂組成物/接着性樹脂/HDPE(100/100/2
000μm)の構成からなる外径20mmの多層パイプ
を作製した。
【0054】このようにして成形した多層パイプの一部
を切断し、小片を得た。小片の切断面のEVOH(A)
をヨウ素で染色し、小片の切断面を光学顕微鏡で観察す
ることにより、EVOH(A)が連続相であるか、分散
相であるかを判別した。本実施例においては、EVOH
樹脂層中のEVOH(A)は連続相であった。
【0055】得られた多層パイプを用いて、以下の方法
で酸素バリア性、耐クラック性について評価した。評価
結果を表5に示す。
【0056】(1)酸素バリア性 得られたパイプに、金属スズを充填した充填塔を用いて
溶存酸素を除去した水を循環し、温度70℃で該水中の
溶存酸素の増加速度を20℃―65%RHの条件下にて
測定した。その結果、該溶存酸素の増加速度は28μg
/リットル・hrであった。ここで、増加速度μg/リ
ットル・hrとは、パイプ中の水1リットル当たりμg
/リットル・hrの速度で溶存酸素の増加があることを
示す。即ち、パイプを含む装置全系の水の体積をV1c
c、上記パイプ内の水の体積をV2ccとし、単位時間
当たりの装置内循環水の酸素濃度増加量をBμg/リッ
トル・hrとした場合、上記の溶存酸素増加速度(Aμ
g/リットル・hr)とはA=B(V1/V2)で計算
される値を示す。
【0057】(2)耐クラック性 得られたパイプを20cmにカットし、−15℃の恒温
ボックス内にて10分間放置した後、片側のパイプ端部
から4つの爪をもつ金属製拡大器にてパイプ内径が30
mmになるまで瞬時に拡大した。その後、EVOH層に
クラックが発生していないかを目視にて観察した。10
0本のパイプサンプルを使用して該テストを行い、以下
に示すクラック発生の程度および発生率について評価を
行った。 A:クラックの発生なし。 B:微細なクラックの発生あり。 C:微細なクラックおよび大きなクラックが発生した。 D:大きなクラックのみ発生した。 その結果、A:98%、B:2%、C:0%、D:0%
であった。
【0058】実施例2〜3および比較例1〜4 表1〜4に記載の樹脂を、表5に記載の配合比率で用い
た以外は実施例1と同様にして多層パイプを作製した。
なお、比較例の樹脂組成物が2成分または3成分からな
る場合には1回の混練操作でブレンドを行い、1成分か
らなる場合には、混練操作は行わなかった。
【0059】実施例1〜3および比較例の評価結果を表
5にまとめて示す。
【0060】
【表5】
【0061】本発明の4成分系の樹脂組成物を多層構造
の層として有する多層ボトルは、3成分系に比較してバ
リア性と耐衝撃性に優れていることが示されている。
【0062】
【発明の効果】本発明により、ガスバリア性、機械強
度、耐衝撃性においても優れた性能を有する樹脂組成物
を有する多層パイプが提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 29/04 C08L 29/04 S 77/00 77/00 101/00 101/00 Fターム(参考) 3H111 AA02 BA15 BA34 DA26 DB03 4F100 AB01A AK01A AK01B AK05 AK46A AK69A AK70A AK71A AL05A BA01 BA02 CB00 DA11 EH20 GB07 JB08A JB16A JB16B JD03 JK01 JK10 JK13 JK17 YY00A 4J002 BB03Z BB05Z BB08Y BB12Z BB17Z BB22W BB23Y BC03Z BE03W BG10Z BN15Z BP01Z CL00X CL01X CL03X CL05X

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン−ビニルアルコール共重合体
    (A)、ポリアミド樹脂(B)、オレフィン−不飽和カ
    ルボン酸共重合体またはその金属塩(C)、および11
    以下の溶解性パラメーター(Fedorsの式から算
    出)を有する前記樹脂以外の熱可塑性樹脂(D)からな
    り、配合重量比が下記式(1)〜(4)を満足する樹脂
    組成物を有する多層パイプ: 0.6≦W(A+D)/W(T)≦0.995 (1) 0.005≦W(B+C)/W(T)≦0.4 (2) 0.5≦W(A)/W(A+D)≦0.99 (3) 0.02≦W(B)/W(B+C)≦0.98 (4) (但し、W(A);組成物中の(A)の重量 W(B);組成物中の(B)の重量 W(B+C);組成物中の(B)と(C)との合計重量 W(A+D);組成物中の(A)と(D)との合計重量 W(T);組成物の合計重量)。
  2. 【請求項2】 配合重量比 W(B)/W(B+C)が
    0.5以下の樹脂組成物を有する請求項1に記載の多層
    パイプ。
  3. 【請求項3】 前記エチレン−ビニルアルコール共重合
    体(A)が連続相、熱可塑性樹脂(D)が分散相となる
    樹脂組成物を有する、請求項1または2に記載の多層パ
    イプ。
  4. 【請求項4】 ポリアミド樹脂(B)およびオレフィン
    −不飽和カルボン酸共重合体またはその金属塩(C)を
    先に溶融混合してから、エチレン−ビニルアルコール共
    重合体(A)および熱可塑性樹脂(D)と溶融混合して
    得られる樹脂組成物を有する、請求項1ないし3いずれ
    かの項に記載の多層パイプ。
  5. 【請求項5】 多層パイプが温水循環用パイプである、
    請求項1ないし4いずれかの項に記載の多層パイプ。
JP05655099A 1999-03-04 1999-03-04 多層パイプ Expired - Lifetime JP4397000B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05655099A JP4397000B2 (ja) 1999-03-04 1999-03-04 多層パイプ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05655099A JP4397000B2 (ja) 1999-03-04 1999-03-04 多層パイプ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000249263A true JP2000249263A (ja) 2000-09-12
JP4397000B2 JP4397000B2 (ja) 2010-01-13

Family

ID=13030220

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05655099A Expired - Lifetime JP4397000B2 (ja) 1999-03-04 1999-03-04 多層パイプ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4397000B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003097772A (ja) * 2001-09-21 2003-04-03 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The 多層パイプ

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04164941A (ja) * 1990-10-29 1992-06-10 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The ポリオレフィン系樹脂組成物及びその用途
JPH05105786A (ja) * 1991-10-16 1993-04-27 Sumitomo Bakelite Co Ltd 多層フイルムの回収再生方法
JPH0797491A (ja) * 1993-09-29 1995-04-11 Kuraray Co Ltd 樹脂組成物および包装体
JPH0827332A (ja) * 1994-05-12 1996-01-30 Kuraray Co Ltd 樹脂組成物および多層構造体
JPH11140244A (ja) * 1997-09-04 1999-05-25 Kuraray Co Ltd 樹脂組成物
JP2000248073A (ja) * 1999-03-04 2000-09-12 Kuraray Co Ltd 成形物のスクラップを回収する方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04164941A (ja) * 1990-10-29 1992-06-10 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The ポリオレフィン系樹脂組成物及びその用途
JPH05105786A (ja) * 1991-10-16 1993-04-27 Sumitomo Bakelite Co Ltd 多層フイルムの回収再生方法
JPH0797491A (ja) * 1993-09-29 1995-04-11 Kuraray Co Ltd 樹脂組成物および包装体
JPH0827332A (ja) * 1994-05-12 1996-01-30 Kuraray Co Ltd 樹脂組成物および多層構造体
JPH11140244A (ja) * 1997-09-04 1999-05-25 Kuraray Co Ltd 樹脂組成物
JP2000248073A (ja) * 1999-03-04 2000-09-12 Kuraray Co Ltd 成形物のスクラップを回収する方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003097772A (ja) * 2001-09-21 2003-04-03 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The 多層パイプ

Also Published As

Publication number Publication date
JP4397000B2 (ja) 2010-01-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000248124A (ja) ヒートシール材料
JP3574500B2 (ja) 樹脂組成物および多層構造体
EP1146273B1 (en) Pipe for hot-water circulation
JPH1016024A (ja) パージング剤
JP4397000B2 (ja) 多層パイプ
JP2004114389A (ja) 多層パイプ
JP3600686B2 (ja) 樹脂組成物およびその製造法、用途
JP3850971B2 (ja) 中空成形容器
JP3784512B2 (ja) 熱成形用多層構造体および熱成形容器
JP2000246843A (ja) 畜肉包装用多層フィルム
JP3805386B2 (ja) 燃料容器および燃料移送パイプ
JP3523438B2 (ja) 多層パイプおよびその用途
JP4218854B2 (ja) 多層中空成形容器
JP2003097772A (ja) 多層パイプ
JP3712094B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP3784513B2 (ja) 熱成形用多層構造体およびそれを成形してなる熱成形容器
JP3730377B2 (ja) 人工肛門バッグ用フィルム
JP2000313749A (ja) 単層成形品
JP3784511B2 (ja) 熱成形用多層フィルムおよび熱成形容器
JP3784509B2 (ja) フレキシブル積層包装材およびバッグインボックス内容器
JP2940665B2 (ja) パージング剤
JPH1016023A (ja) パージング剤
JP3345118B2 (ja) 樹脂組成物
KR100693390B1 (ko) 산소차단성 수지 조성물 및 이를 포함하는 제품
JP2534463B2 (ja) 多層構造体の製法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090630

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090827

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091006

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091019

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121030

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121030

Year of fee payment: 3

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121030

Year of fee payment: 3

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131030

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term