JP2000248769A - 多段式駐車装置 - Google Patents

多段式駐車装置

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JP2000248769A
JP2000248769A JP5640499A JP5640499A JP2000248769A JP 2000248769 A JP2000248769 A JP 2000248769A JP 5640499 A JP5640499 A JP 5640499A JP 5640499 A JP5640499 A JP 5640499A JP 2000248769 A JP2000248769 A JP 2000248769A
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pallet
pallets
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width
floor
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JP5640499A
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Shinichi Yamabe
真一 山辺
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Shinmaywa Industries Ltd
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Shin Meiva Industry Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置の信頼性が高く且つ安全に利用すること
ができる多段式駐車装置の提供。 【解決手段】 駐車階2、5において隣接する、全幅C
を有する昇降パレット4、6同士の左右間隔dが、入出
庫階3に着床した昇降パレット4と該昇降パレットに隣
接する、必要車室幅Wを有する横行パレット7との間の
適正通路幅aよりも狭くなるようほぼ等間隔に設定され
ており、昇降パレットを入出庫階3に着床させるに先立
ち、着床後の当該昇降パレット4に少なくとも隣接する
構行パレット7の左右方向中心位置が、その隣接位置に
対応する昇降パレット4、6の左右方向中心位置よりも
ほぼ(a−d)−(C−W)×1/2で定まる距離だ
け、着床後の昇降パレットから離間する方向に位置ずれ
した位置まで横行退避移動して停止するように構成され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多段式駐車装置に関
する。さらに詳しくは、車両が入出するための入出庫階
に併設された横行可能な横行パレットとその上階および
/または下階の駐車階に併設された昇降可能な昇降パレ
ットとを備え、入出庫階の横行パレットの並設数が駐車
階の昇降パレットの並設数よりも一台少ないものであ
り、横行パレットの横行退避移動によって生じた空間
に、一の昇降パレットが着床するように構成された多段
式駐車装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4にその一例を示す上記多段式駐車装
置51ではその全体の大きさをできる限り小さくするこ
とが望まれている。また、かかる多段式駐車装置51で
は駐車対象とする車両Mの種類によってその全体の大き
さが決まる。しかし、横方向(幅方向)については駐車
用のパレット52同士の間に利用者の歩行通路53を設
ける必要がある。この歩行通路53をパレット52の横
行および昇降の動作との関係を考慮して効率的に配置す
るか否かによって幅方向の大きさが左右される。
【0003】特開平8−28076号公報にもこのよう
な多段式駐車装置51が開示されている。この多段式駐
車装置51は、昇降パレット52aの入出庫階54への
着床のための横行パレット52bの横行退避停止位置と
して、横行パレット52bの左右方向中心が昇降パレッ
トの左右方向中心(以下、単に中心という)と一致する
位置L1(図4(b)、(c)中の実線)とそこから所
定距離ずれた位置L2(図4(b)、(c)中の二点鎖
線)とをとることで、装置51全体の横幅を大型化する
ことなく、入出庫階54における乗降スペースを広く確
保するための技術が開示されている。
【0004】このものでは、例えば、下段駐車階55に
並設された昇降パレット52a(以下、下段昇降パレッ
トという)に車両を駐車する場合、横行パレット52b
が下段昇降パレット52aの上方から退避した後、下段
昇降パレット52aが入出庫階54まで上昇する。その
際、横行パレットの中心位置が各退避位置に対応する上
下段昇降パレット52aの中心位置に一致する第一停止
位置L1で停止する。その後、目的の下段昇降パレット
52aが上昇して入出庫階54に着床する。なお、この
状態では、上昇した下段昇降パレット52aとそれに隣
接する横行パレット52bとの間は狭く、十分な乗降ス
ペースは確保されていない。そのため、車両Mがこの下
段昇降パレット52a上に進入停止したとき、車両Mの
運転席側に隣接する横行パレット52bをさらに所定距
離離間した第二停止位置L2まで移動停止し、十分な乗
降スペースを確保することで、運転者が降車できるよう
に配慮されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、横行パレット52bが昇降パレット52a
との干渉を避けるために、第一停止位置L1で一旦停止
し、入庫車が昇降パレット52aに侵入してから第二停
止位置L2に移動して乗降スペースを確保するため、人
が駐車装置から退場する前に駆動機械などが動くことに
なる。このため、運転者や同乗者が降車中に横行パレッ
ト52bが第二停止位置L2に動き始める可能性がある
ので問題である。
【0006】また、入出庫の対象となる昇降パレットを
所定の入出口に移動させるための一連の入庫呼び動作ま
たは出庫呼び動作において、横行パレットは一旦第一停
止位置に退避した後、さらに第二停止位置に移動する必
要があるため、横行パレットの移動停止制御が複雑なも
のとなっている。
【0007】さらに、上記従来技術からは、横行パレッ
トを移動停止させる第二停止位置が明確に特定できず、
省スペース化が望まれるこのような駐車装置の横行パレ
ットの停止位置を決定するには、装置各部の寸法が複雑
に影響するため、適切な停止位置を設定しにくいという
間題がある。
【0008】本発明はかかる課題を解決するためになさ
れたものであり、駐車装置全体の幅を小さく維持し、車
両が駐車装置内に侵入するときには適正通路幅が既に確
保されており、横行パレットの退避移動動作は一度だけ
でよく、しかも、退避移動する横行パレットの停止位置
と装置各部の寸法との関係が明確になる多段式駐車装置
を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の多段式駐車装置
は、上段駐車階および/または下段駐車階と入出庫階と
の間で昇降可能に並設された幅Cを有する複数台の昇降
パレットと、入出庫階に、各駐車階の昇降パレットの並
設数よりも一台少なく且つ横行移動可能に併設された、
上記幅C以下の必要車室幅Wを有する横行パレットとを
備えており、該横行パレットの横行退避移動によって生
じた空間に、上記昇降パレットが着床するように構成さ
れた多段式駐車装置であって、各駐車階において互いに
隣接する昇降パレット同士の左右間隔dが、入出庫階に
着床した昇降パレットと該昇降パレットに隣接する横行
パレットとの間の適正通路幅aよりも狭くなるようほぼ
等間隔に設定されており、昇降パレットを入出庫階に着
床させるに先立ち、着床後の当該昇降パレットに少なく
とも隣接する構行パレットの左右方向中心位置が、その
隣接位置に対応する昇降パレットの左右方向中心位置よ
りもほぼ(a−d)−(C−W)×1/2で定まる距離
だけ、着床後の昇降パレットから離間する方向に位置ず
れした位置まで横行退避移動して停止するように構成さ
れている。
【0010】以上のように、着床後の当該昇降パレット
の隣接横行パレットが上記位置ずれした位置まで離間す
るため、駐車装置全体の幅が小さくなるにも関わらず、
車両が駐車装置内に侵入するときに、呼び出された昇降
パレットと隣接する横行パレットとの間に適正通路幅a
が既に確保されている。したがって、その後、人が装置
から退場するまでの間に横行パレットが移動することは
なく、安全に利用することができる。
【0011】また、昇降パレットを入出庫位置まで移動
させるための一連の呼び動作において、隣接する横行パ
レットの退避移動動作は一度だけでよく、移動停止制御
を単純化することができ、装置の信頼性が向上する。
【0012】さらに、昇降パレットに隣接することにな
る横行パレットの停止位置と装置各部の寸法との関係が
明確になるので横行パレットの停止位置を適切に設定す
ることができる。
【0013】なお、上記昇降パレットの幅Cおよび昇降
パレット同士の左右間隔dは、パレット側部に吊下部材
などの付属物がある場合はそれを含んだ幅Cであり、付
属物同士の左右間隔dである。
【0014】そして、着床する昇降パレットの右側に退
避移動する横行パレットが複数存在するとき、右側の各
横行パレットが各駐車階における昇降パレットの並設ピ
ッチと等しいピッチに並んだ状態で横行退避移動を完了
し、着床する昇降パレットの左側に退避移動する横行パ
レットが複数存在するとき、左側の各横行パレットが昇
降パレットの並設ピッチと等しいピッチに並んだ状態で
横行退避移動を完了するように構成することにより、昇
降パレットの着床空間の右側および/または左側の横行
パレットは昇降パレットの並設ピッチと等しいピッチに
並んだ状態で退避移動を完了するため、全ての横行パレ
ットの位置ずれ量を統一することができ、各横行パレッ
トの移動停止制御をより簡素化することが可能となる。
【0015】また、上記昇降パレットのうちの少なくと
も上段駐車階に並設される上段昇降パレットが、その左
右両側を吊下部材によって吊下支持されており、前部側
の吊下部材の幅をbとして、上記幅CがC=W+2bに
設定されてなる多段式駐車装置にあっては、昇降パレッ
トの全幅Cを必要最小限に設定することができ、装置全
体を一層小型化することができる。
【0016】さらに、各駐車階における昇降パレットの
並設ピッチPを、上記必要車室幅Wに上記適正通路幅a
を加えた寸法(P=C+d=W+a)に設定することに
より、入出庫階に昇降パレットが着床していても、隣接
する横行パレット同士はW+aのピッチで停止すること
になる。したがって、入出庫階の各パレット間に適正通
路幅aを確保できるため、入出庫階のどのパレット位置
においても車両の入出庫を行うことが可能となる。
【0017】加えて、これらの多段式駐車装置に対し、
入出庫階において隣接する横行パレット間の下方空間ま
たは横行パレットと昇降パレットとの間の下方空間を閉
塞するための閉塞手段を配設することにより、入出庫階
の下方にも安全に下段駐車階および下段昇降パレットを
配設することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1には本発明の多段式駐車装置
の一実施形態におけるパレットの基準位置が概略的に示
されている。図2には図1における昇降対象パレットが
入出庫階に降下した後の状態が概略的に示されている。
また、図1および図2には、並設パレットのピッチやパ
レットの移動距離を理解しやすいように上下左右に同一
幅の升目(目盛り)が示されている。
【0019】図1の多段式駐車装置1では、その上段駐
車階2には入出庫階3との間で昇降可能な四台の上段昇
降パレット4が等しいピッチPで並設されている。下段
駐車階5にも入出庫階3との間で昇降可能な四台の下段
昇降パレット6が等しいピッチPで並設されている。入
出庫階3にはこれら上下段の昇降パレット4、6よりも
一台だけ少ない三台の横行パレット7が横行移動可能に
配設されている。昇降パレット4、6が入出庫階3に昇
降する前のいわば基準位置(図1に示す位置)において
は、上段昇降パレット4、下段昇降パレット6および横
行パレット7(パレットが存在しない一空間を一台のパ
レットであると仮想して)の各並設ピッチPは同一にさ
れている。
【0020】上段昇降パレット4は、車両の乗入れおよ
び乗出しに必要不可欠な必要車室幅Wを有する車室部8
とこの車室部8の左右両側に吊下部材9の吊具幅bだけ
延設された延長部10とを備えている。そして、この延
長部10の上面における相互に離間した前部および後部
にはチェーンやワイヤロープなどの吊下部材9が接続さ
れ、それによって上段昇降パレット4は吊下支持されて
いる。そして、この吊下部材9をモータで巻上げおよび
巻下げることによって上段昇降パレット4を昇降させ
る。したがって、上段昇降パレット4の少なくとも手前
側(前部)の左右吊下部材9を含めた全幅C、つまり、
上記延長部10を含めた全幅Cは、C=W+2bに設定
されている。なお、下段昇降パレット6は通常は吊下部
材9を必要としないが、この吊下部材9の有無に拘わら
ず上段昇降パレット4のそれと等しい全幅Cを有し、等
しいパレット間隔dをおいている。
【0021】また、駐車階において互いに隣接する上段
昇降パレット4の吊下部材9同士の左右間隔d、および
下段昇降パレット6同士の左右間隔dは、ともに入出庫
階3において予め設定された適正通路幅aよりも狭く設
定されている。具体的には、この左右間隔dは吊下部材
9の吊具幅bの二つ分(2b)だけ適正通路幅aよりも
狭い、d=a−2bに設定されている。したがって、上
下段の昇降パレット4、6の並設ピッチPは、P=C+
d=W+aの関係を有している。
【0022】横行パレット7は必要車室幅Wを有する車
室部8を備えており、昇降パレット4、6の全幅Cより
も吊下部材9の吊具幅の二つ分(2b)だけ狭く設定さ
れている。なお、本実施形態では、入出庫階3において
隣接する横行パレット7間の下方空間または横行パレッ
ト7と着床昇降パレットとの間の下方空間を閉塞するた
めに、横行パレット7の左右の縁部には互いに高さの異
なる歩行デッキ12、13をそれぞれ設けているが、こ
こでいう横行パレット7の幅には含めてない。
【0023】この歩行デッキ12、13は各横行パレッ
ト7の右(左でもよい)側縁に配設された上部デッキ1
2と、向かって左(右でもよい)側縁に配設された下部
デッキ13とから構成されている。上部デッキ12は下
部デッキ13の上方に重なり合う高さ位置に前後方向に
延びており、下部デッキ13は各横行パレット7の底部
近傍の高さ位置に前後方向に延び、且つ、横行レール上
を転動する車輪を有している。両デッキともに上記適正
通路幅aと同等の幅を有している。そして、利用者は上
部下部のいずれのデッキ上をも通行することが可能であ
る。
【0024】昇降パレット4、6を入出庫階3に着床さ
せるための空間を生じさせるために、横行パレット7を
横行させて退避・停止させる必要がある。この退避位置
の設定について、図1中の左から二番目の上段昇降パレ
ット4を昇降の対象パレットとして車両を入庫する場合
の動作に基づき、図2をも参照しつつ説明する。図2は
上記昇降対象パレットが入出庫階3に降下した後の状態
を示している。
【0025】まず、入出庫階3の前面柵が閉じられた状
態において、図1の左から二番目の上段昇降パレット4
に対する呼び操作を図示しない運転操作盤によって行
う。そうすると、左から一番目の横行パレット7は、図
2に示すごとくその中心位置が左から一番目の上段昇降
パレット4の中心位置よりもさらに左側に位置ずれた位
置まで退避移動して停止する。同時に、左から二番目と
三番目の横行パレット7は、それぞれの中心位置が左か
ら三番目および四番目の上段昇降パレット4の中心位置
よりもさらに右側に位置ずれした位置まで退避移動して
停止する。
【0026】このときの、退避移動して停止した各横行
パレット7の中心位置と各駐車階における昇降パレット
4、6の中心位置との上記位置ずれの寸法Sは下式に示
す関係に決定され、予め設定されている。
【0027】S=(a−d)−(C−W)×1/2 本実施形態では、d=a−2b、C=W+2bであるの
で、上式は S=(2b)−(2b)×1/2 =2b−b =b となる。
【0028】すなわち、各横行パレット7を退避移動さ
せた際の停止位置が、各々の位置に対応する各駐車階に
おける昇降パレット4、6の中心位置よりも各横行パレ
ット7の中心位置が吊具幅bだけずれた位置に設定され
ている。
【0029】以上の各横行パレット7の退避移動が完了
すると、対象パレットである左から二番目の上段昇降パ
レット4が下降動作を開始し、入出庫階3に着床して停
止する(図2)。つぎに入出庫階3の前面柵が開き、呼
出された上段昇降パレット4上に車両を乗り入れること
が可能な状態となる。なお、この状態では着床した上段
昇降パレット4の左右両側の前部および後部で吊下部材
9が上下に延びた状態となっているが、着床した上段昇
降パレット4上における左右の吊下部材9同士の間は、
車両の入出に必要不可欠な必要車室幅Wが確保されてい
るため、車両を乗入れる際の障害になることはない。
【0030】車両が上段昇降パレット4上に進入停止す
ると、運転者や同乗者は降車して駐車装置1から退場す
る。このとき、運転者や同乗者は上段昇降パレット4と
これに隣接する横行パレット7との間を歩行することに
なるが、上段昇降パレット4の吊下部材9と隣の横行パ
レット7の車室部8との間には適正通路幅aが確保され
ているため、吊下部材9が人の歩行の障害となることは
ない。
【0031】以上のように、本実施形態では駐車装置1
全体の幅が小さくなるにも関わらず、車両が駐車装置1
内に侵入するときに呼び出された昇降パレット4、6と
隣接する横行パレット7との間に適正通路幅aが既に確
保されている。したがって、その後に人が装置から退場
するまでの間に横行パレット7が移動することはなく、
安全に利用することができる。
【0032】また、昇降パレット4、6の一連の入庫呼
び動作および出庫呼び動作において、隣接する横行パレ
ット7の退避移動動作は一度だけでよく、移動停止制御
を単純化することができ、装置の信頼性が向上する。
【0033】さらに、上記基準位置からの位置ずれ寸法
Sが確定するので、昇降パレット4、6に隣接すること
になる横行パレット7の停止位置と装置各部の寸法との
関係が明確になり、横行パレット7の停止位置を適切に
設定することができる。
【0034】また、本実施形態では、前述の動作を例に
とると、左から二番目および三番目の横行パレット7は
各駐車階における昇降パレット4、6の並設ピッチと等
しいピッチに並んだ状態で退避移動を完了するため、全
ての横行パレット7の位置ずれ量Sを統一することがで
き、各横行パレット7の移動停止制御をより簡素化する
ことが可能となる。
【0035】さらに、本実施形態では、昇降パレット
4、6の全幅Cを必要最小限に設定することができ、装
置全体をさらに小型化することができる。
【0036】さらに、本実施形態では、昇降パレット
4、6の並設ピッチP(=C+d)を必要車室幅Wと適
正通路幅aとの和に設定しているため、入出庫階3に昇
降パレット4、6が着床していても、隣接する横行パレ
ット7同士はW+aのピッチで停止することになる。し
たがって、入出庫階3の各パレット間に適正通路幅aが
確保されるため、入出庫階3のどのパレットに対しても
車両の入出庫を行うことが可能となり、つぎに他の昇降
パレット4、6が呼出されない限り、前面柵を開放して
おくこともできる。
【0037】さらに、本実施形態では、パレット間の下
方空間を閉塞する前述の歩行デッキ12、13が配設さ
れているため、入出庫階3の下方にも安全に下段駐車階
5を設けて下段昇降パレット6を並設することができ
る。
【0038】図3には他の実施形態にかかる多段式駐車
装置が概略的に示されている。図3はパレットの基準位
置ではなく、昇降対象の上段昇降パレットが入出庫階3
に下降した後の状態を示しているが、基準位置において
は図1と同じく、上段昇降パレット、下段昇降パレット
および横行パレットは全て同一ピッチで併設されてい
る。図3にも、並設パレットのピッチやパレットの移動
距離を理解しやすいように、図1、2におけると同様の
升目(目盛り)が示されている。
【0039】本多段式駐車装置21では、横行パレット
27、上段昇降パレット24および下段昇降パレット2
6ともに必要車室幅Wを有する同一の車室部28を有し
ている。そして、上段昇降パレット24に対してはその
車室部28の側面における相互に離間した前部と後部と
に吊下部材9が接続されている。そうすることによって
上段昇降パレット24は昇降可能に吊下支持されてい
る。したがって、ここでも上段昇降パレット24の少な
くとも前部(手前側)の左右吊下部材9を含めた全幅C
は、前述の駐車装置1と同じくC=W+2bに設定され
ている。本実施形態のように利用者が手前側に出入りす
る場合には後部の吊下部材の幅は適正通路幅aに影響し
ないからである。
【0040】また、上段昇降パレット24における互い
に隣接する吊下部材9同士の左右間隔d(図中には1目
盛り分で示されている)は、入出庫階3において予め設
定する適正通路幅a(=2.5目盛り分)よりも狭く設
定されている。ここでは適正通路幅aと吊下部材9同士
の左右間隔dとの差(=1.5目盛り分)が吊具幅二つ
分2b(1目盛り分)以上に設定されており、d<a−
2bとなっている。したがって、本実施形態では、昇降
パレットの並設ピッチPは、P=C+d<W+aの関係
を有している。また、下段昇降パレット26および横行
パレット27は吊下部材9を有しておらず、また、同一
のピッチで併設されている。
【0041】横行パレット27は、必要車室幅Wを有す
る車室部28で構成されており、上段昇降パレット24
の全幅Cよりも吊下部材9の吊具幅二つ分2b(=1目
盛り分)だけ狭く設定されている。したがって、基準位
置における、下段昇降パレット26同士の左右間隔eお
よび横行パレット27同士の左右間隔eは同一であり、
上段昇降パレット24における上記吊下部材9同士の左
右間隔dよりも吊具幅二つ分(2b)だけ広くされてい
る。
【0042】なお、本実施形態では入出庫階3において
隣接する横行パレット27間の下方空間または横行パレ
ット27と昇降パレットとの間の下方空間を閉塞するた
めに、移動デッキ29を設けている。この移動デッキ2
9は、少なくとも適正通路幅aと同等の幅を持ち、各横
行パレット27の下方を通過しうるプレート状のものか
ら構成され、一つの横行パレット27に対して一つずつ
設けられている。そして、横行パレット27の左側下方
からほぼ適正通路幅aだけ左側に突出する位置と、横行
パレット27の右側下方からほぼ適正通路幅aだけ右側
に突出する位置との範囲内で横行しうるように設けられ
ている。
【0043】したがって、入出庫階3の下方にも安全に
下段駐車階5を設けて下段昇降パレット26を並設する
ことができる。
【0044】つぎに左から二番目の上段昇降パレット2
4を下降対象パレットとして車両を入庫する場合の動作
を説明する。
【0045】まず、入出庫階3の前面柵が閉じられた状
態において、左から二番目の上段昇降パレット24に対
する呼び操作が運転操作盤によって行われると、左から
一番目の横行パレット27は、その中心位置が左から一
番目の上段昇降パレット24の中心位置よりもさらに左
側に位置ずれした位置まで退避移動して停止する。同時
に、左から二番目と三番自の横行パレット27は、それ
ぞれの中心位置が左から三番目、四番目の上段昇降パレ
ット24の中心位置よりもさらに右側に位置ずれした位
置まで退避移動して停止する。
【0046】このときの、退避移動して停止した各横行
パレット27の中心位置と各駐車階における昇降パレッ
トの中心位置との上記位置ずれの寸法Sは下式に示す関
係に決定され、予め設定されている。
【0047】 S=(a−d)−(C−W)×1/2 これを本実施形態に当てはめると、 S=(a−d)−(C−W)×1/2 =(2.5目盛り−1目盛り)−(11目盛り−10目盛り)×1/2 =(1.5目盛り)−(1目盛り)×1/2 =1目盛り(=2b) となる。
【0048】すなわち、各横行パレット27を退避移動
する際の停止位置は、各々の位置に対応する昇降パレッ
トの中心位置よりも各横行パレット27の中心位置が1
目盛り分(吊具幅二つ分)だけずれた位置に設定してお
く。
【0049】以上の各横行パレット27の退避移動が完
了すると、対象パレットである左から二番目の上段昇降
パレット24が下降動作を開始し、入出庫階3に着床し
て停止する。ついで入出庫階3の全面柵が開いて呼び出
された上段昇降パレット24上に車両を乗り入れること
が可能な状態となる。なお、この状態では着床した上段
昇降パレット24の左右両側の前部および後部において
吊下部材9が上下に延びた状態となっているが、左右の
吊下部材9同士の間は、車両の入出に必要不可欠な必要
車室幅Wが確保されているため、車両を乗入れる際の障
害になることはない。
【0050】車両が上段昇降パレット24上に進入停止
すると、運転者や同乗者は降車して駐車装置21から退
揚する。このとき、運転者や同乗者は上段昇降パレット
24とこれに隣接する横行パレット27との間を歩行す
ることになるが、上段昇降パレット24の吊下部材9と
隣の横行パレット27の車室部28との間には適正通路
幅aが確保されているため、吊下部材9が人の歩行の障
害となることはない。
【0051】以上のように、本実施形態では、入出庫階
3に着床した昇降パレットの両側部分については前述の
実施形態と同じ作用、効果を奏することができる。ただ
し、昇降パレットが着床している状態では、隣接する横
行パレット27同士の間に適正通路幅aを確保すること
ができない。
【0052】すなわち、隣接する横行パレット27同士
の左右間隔eは、昇降パレットの並設ピッチをPとし、
横行パレット27幅をWとして、 e=P−W =C+d−W として求めることができるため、前記多段式駐車装置1
における関係式で示す P=C+d=W+a なる関係を具備していれば、 e=C+d−W =a となり、適正通路幅aを確保することができるのである
が、ここでは P=C+d<W+a となっているため、隣接する横行パレット27同士の左
右間隔eは、 e=C+d一W <a となり、適正通路幅aが確保できなくなるのである。
【0053】このような場合であっても、実際の使用に
差し支えない範囲であれば、そのまま横行パレット27
に対して入出庫を行えばよい。しかし、横行パレット2
7同士の間にも適正通路幅aを確保する必要があれば、
先の動作の完了状態を例にとると、左から三番目の横行
パレット27に対して入出庫する場合には、この横行パ
レット27に対する呼び操作を追加する必要がある。こ
の場合、前面柵を閉鎖した状態で例えば左から二番目の
横行パレット27を左方向に移動し、適正通路幅aを確
保できるようにすればよい。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、駐車装置全体の幅が小
さく維持され、車両が駐車装置内に侵入するときには適
正通路幅が既に確保されており、横行パレットの退避移
動動作は一度だけでよく、しかも、退避移動する横行パ
レットの停止位置と装置各部の寸法との関係が明確にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多段式駐車装置の一実施形態における
パレットの基準位置を概略的に示す正面図である。
【図2】図1における一の昇降パレットが入出庫階に着
床した状態を概略的に示す正面図である。
【図3】本発明の多段式駐車装置の他の実施形態におい
て、その一の昇降パレットが入出庫階に着床した状態を
概略的に示す正面図である。
【図4】図4(a)は本発明が適用されうる多段式駐車
装置の一例を示す正面図であり、図4(b)は図4
(a)における一の昇降パレットが入出庫階に着床した
状態を概略的に示す正面図であり、図4(c)は図4
(b)のA部拡大図である。
【符号の説明】
1・・・・多段式駐車装置 2・・・・上段駐車階 3・・・・入出庫階 4・・・・上段昇降パレット 5・・・・下段駐車階 6・・・・下段昇降パレット 7・・・・横行パレット 8・・・・車室部 9・・・・吊下部材 10・・・・延長部 11・・・・下方空間 12・・・・上部デッキ 13・・・・下部デッキ 21・・・・多段式駐車装置 24・・・・上段昇降パレット 26・・・・下段昇降パレット 27・・・・横行パレット 28・・・・車室部 29・・・・移動デッキ a・・・・適正通路幅 b・・・・吊具幅 C・・・・パレット全幅 d・・・・吊下部材同士の左右間隔 e・・・・パレット同士の左右間隔 P・・・・パレットの並設ピッチ S・・・・横行パレットの中心位置ずれ寸法 W・・・・必要車室幅

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上段駐車階および/または下段駐車階と
    入出庫階との間で昇降可能に並設された幅Cを有する複
    数台の昇降パレットと、 入出庫階に、各駐車階の昇降パレットの並設数よりも一
    台少なく且つ横行移動可能に併設された、上記幅C以下
    の必要車室幅Wを有する横行パレットとを備えており、 該横行パレットの横行退避移動によって生じた空間に、
    上記昇降パレットが着床するように構成された多段式駐
    車装置であって、 各駐車階において互いに隣接する昇降パレット同士の左
    右間隔dが、入出庫階に着床した昇降パレットと該昇降
    パレットに隣接する横行パレットとの間の適正通路幅a
    よりも狭くなるようほぼ等間隔に設定されており、昇降
    パレットを入出庫階に着床させるに先立ち、着床後の当
    該昇降パレットに少なくとも隣接する構行パレットの左
    右方向中心位置が、その隣接位置に対応する昇降パレッ
    トの左右方向中心位置よりもほぼ(a−d)−(C−
    W)×1/2で定まる距離だけ、着床後の昇降パレット
    から離間する方向に位置ずれした位置まで横行退避移動
    して停止するように構成されてなることを特徴とする多
    段式駐車装置。
  2. 【請求項2】 着床する昇降パレットの右側に退避移動
    する横行パレットが複数存在するとき、右側の各横行パ
    レットが各駐車階における昇降パレットの並設ピッチと
    等しいピッチに並んだ状態で横行退避移動を完了し、着
    床する昇降パレットの左側に退避移動する横行パレット
    が複数存在するとき、左側の各横行パレットが昇降パレ
    ットの並設ピッチと等しいピッチに並んだ状態で横行退
    避移動を完了するように構成されてなる請求項1記載の
    多段式駐車装置。
  3. 【請求項3】 上記昇降パレットのうちの少なくとも上
    段駐車階に並設される上段昇降パレットが、その左右両
    側を吊下部材によって吊下支持されており、前部側の吊
    下部材の幅をbとして、上記幅CがC=W+2bに設定
    されてなる請求項1または2記載の多段式駐車装置。
  4. 【請求項4】 各駐車階における昇降パレットの並設ピ
    ッチPが、上記必要車室幅Wに上記適正通路幅aを加え
    た寸法(P=C+d=W+a)に設定されてなる請求項
    1〜3のいずれか一の項に記載の多段式駐車装置。
  5. 【請求項5】 入出庫階において隣接する横行パレット
    間の下方空間または横行パレットと昇降パレットとの間
    の下方空間を閉塞するための閉塞手段が配設されてなる
    請求項1〜4のいずれか一の項に記載の多段式駐車装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018119262A (ja) * 2017-01-23 2018-08-02 新明和工業株式会社 多段複数列式駐車設備とその入庫制御方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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