JP2000248450A - インテリア用伸縮性編地、その製造方法及びシート成形方法 - Google Patents

インテリア用伸縮性編地、その製造方法及びシート成形方法

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JP2000248450A
JP2000248450A JP11050645A JP5064599A JP2000248450A JP 2000248450 A JP2000248450 A JP 2000248450A JP 11050645 A JP11050645 A JP 11050645A JP 5064599 A JP5064599 A JP 5064599A JP 2000248450 A JP2000248450 A JP 2000248450A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウレタン等のクッション材を使用せず良好な
クッション性、着座感、及び各人の嗜好に合う意匠性の
付与された椅子張り用若しくは車両用伸縮性編地シート
の提供。 【解決手段】 破断伸度(DE)が50〜200%、
トータルデニールが200〜6000デニール、160
℃乾熱収縮率(SHD)が12〜60%であるポリエー
テルエステル系弾性糸が後筬に、トータルデニールが1
00〜3000デニールのポリエステル系繊維糸が前筬
に配されてなる編地であって、編地の経緯10%伸長時
応力が30kgf/5cm以下、経緯両方向の破断強力
が50kgf/5cm以上であるインテリア用伸縮性編
地及びその製造方法、及び2枚筬以上からなる経編機の
後筬にポリエーテルエステル系弾性糸を、前筬にポリエ
ステル系繊維糸条を配して製編することを特徴とするイ
ンテリア用伸縮性編地の製造方法、及び当該編地をフレ
ームに四方を緊張固定し、その後ポリエーテルエステル
系弾性糸の融点未満の熱を加えてセットするインテリア
用伸縮性編地のシート成形方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインテリア用伸縮性
編地、その製造方法及びシート成形方法に関し、具体的
にはウレタン等のクッション材を有せず良好なクッショ
ン性能と着座感、及び意匠性の付与された椅子張り用、
若しくは車両用伸縮性編地シートに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、椅子用、車輌座席用シートのクッ
ション材にはウレタンフォーム、ポリエステル繊維詰
綿、ポリエステル繊維を接着した樹脂綿や固綿等が使用
されている。しかしながらウレタンフォームは製造中に
使用される薬品等の取り扱いが難しく且つフロンを排出
する、リサイクルが困難である等の理由で問題が有り、
またポリエステル繊維詰綿、ポリエステル繊維を接着し
た樹脂綿や固綿等に関しては、経日的な繊維構造上のへ
たりに伴うクッション性の低下という問題点があった。
【0003】これらの問題を解決すべく最近、ポリエス
テル弾性糸とポリエステル加工糸を用いた織物が市場に
出始めている。しかしこれらの織物は織物の構造上ポリ
エステル弾性糸が直接人体へ接触する割合が多く非常に
固く感じられ、長時間の使用に耐えられる物ではなく意
匠性の面からもかなりの制約があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の椅
子用、車輌座席用シートの有する問題点を解決し、クッ
ション材を使用せずとも良好なクッション性能と、長時
間の使用に耐えうるソフトな着座感、個々の嗜好に応じ
た意匠性の付与されたインテリア用伸縮性編地、その製
造方法及びシート成形方法の提供に関するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する為、
本発明では以下の構成を成すことが必要となる。即ち、
本発明の物にかかる発明は、破断伸度(DE)が50〜
200%、トータルデニールが200〜6000デニー
ル、160℃乾熱収縮率(SHD)が12〜60%であ
るポリエーテルエステル系弾性糸が後筬に、トータルデ
ニールが100〜3000デニールのポリエステル系繊
維糸が前筬に配されてなる編地であって、編地の経緯1
0%伸長時応力が30kgf/5cm以下、経緯両方向
の破断強力が50kgf/5cm以上であることを特徴
とするインテリア用伸縮性編地であって、好ましくはポ
リエーテルエステル系弾性糸が芯鞘型複合弾性糸である
ことを特徴とする上記記載のインテリア用伸縮性編地、
ポリエーテルエステル系弾性糸が、隣接する糸と融着し
ていることを特徴とする上記記載のインテリア用伸縮性
編地、ポリエーテルエステル系弾性糸に難燃剤及び/又
は耐光剤が付与されていることを特徴とする上記記載の
インテリア用伸縮性編地、ポリエーテルエステル系弾性
糸の160℃乾熱収縮率(SHD)がポリエステル系繊
維糸条の160℃乾熱収縮率(SHD)よりも5〜50
%高いことを特徴とする上記記載のインテリア用伸縮性
編地である。
【0006】また本発明の製造方法にかかる発明は、2
枚筬以上からなる経編機の後筬にポリエーテルエステル
系弾性糸を、前筬にポリエステル系繊維糸条を配して製
編することを特徴とするインテリア用伸縮性編地の製造
方法であり、好ましくは少なくとも前筬2枚にポリエス
テル加工糸からなる先染め糸を配して製編することを特
徴とする上記記載のインテリア用伸縮性編地の製造方
法、ポリエーテルエステル系弾性糸の一部乃至全部が一
針振りの組織で挿入されていることを特徴とする上記記
載のインテリア用伸縮性編地の製造方法、ポリエーテル
エステル系弾性糸として芯鞘型の複合弾性糸と単成分の
弾性糸とが交互に配して製編することを特徴とする上記
記載のインテリア用伸縮性編地の製造方法、製編後ポリ
エーテルエステル系芯鞘型複合弾性糸の鞘側の融点以
上、芯側の融点未満の温度で熱処理することを特徴とす
る上記記載のインテリア用伸縮性編地の製造方法であ
る。
【0007】更に本発明の成形方法にかかる発明は、上
記の編地をフレームに四方を緊張固定し、その後ポリエ
ーテルエステル系弾性糸の融点未満の熱を加えてセット
することを特徴とするインテリア用伸縮性編地のシート
成形方法である。以下、本発明を詳述する。
【0008】本発明で用いるポリエーテルエステル系弾
性糸は、芳香族ジカルボン酸とグリコールとを主原料と
して用いられる芳香族ポリエステルをハードセグメント
とし、ポリアルキレングリコールをソフトセグメントと
するブロックエーテルエステル系弾性体からなる糸であ
ることが好ましい。特にテレフタル酸とエチレングリコ
ール又はテレフタル酸とブタンジオールとからなるテレ
フタル酸系ポリエステルをハードセグメントとし、ポリ
エチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等
のポリエーテルをソフトセグメントとする物が望まし
い。更にポリブチレンテレフタレートとポリテトラメチ
レングリコールとを共重合させたポリエーテルエステル
系弾性糸は、伸長回復性が良好でありより好ましい物と
なる。
【0009】こうして得られたポリエーテルエステル系
弾性糸の破断伸度(DE)は50%以上200%以下、
トータルデニールは200デニール以上6000デニー
ル以下、160℃乾熱収縮率(SHD)は12%以上6
0%以下であることが望ましい。破断伸度が50%未満
である場合着座感が固く、逆に200%を越える物では
伸長回復性が弱くなるので好ましくない。またトータル
デニールが200デニール未満である場合編物の生産効
率が悪く、逆に6000デニールを越えるものは汎用の
編み機では扱えない太さとなり好ましくない。また16
0℃乾熱収縮率(SHD)が12%未満である場合成形
時の弛みがとりにくく、逆に60%を越える場合意匠性
を司るポリエステル糸条とのバランスが崩れ布帛物性が
悪くなるので好ましくない。
【0010】また、上記ポリエーテルエステル系弾性糸
はトータルデニールが100デニール以上3000デニ
ール以下であるポリエステル系繊維糸条と共に製編され
る。ここで用いられるポリエステル系繊維糸条とは、ポ
リエチレンテレフタレートマルチフィラメント糸若しく
はポリエチレンテレフタレートを主成分として5ーナト
リウムスルホン酸金属塩やイソフタル酸等を共重合させ
たマルチフィラメント糸、更にはポリエチレンテレフタ
レートに微粉不活性物質を含ませたマルチフィラメント
糸等からなる糸条のことである。これが100デニール
未満である場合生産効率が悪く、逆に3000デニール
を越える場合汎用の編み機では扱えなくなるので好まし
くない。尚、ポリエステル系繊維糸条には一般に取り扱
い性を良好にする為各種仮撚加工、タスラン加工等の糸
加工が施され、使用方法は白糸、先染糸どちらを用いて
も良い。以上の様にポリエステル系繊維糸条は適宜設計
の目的により使い分けられるが使用の意図は着座感の向
上、意匠性の向上、製品品質の向上にあることは言うま
でもない。
【0011】こうして得られた編地の経緯10%伸長時
応力は30kgf/5cm以下、経緯両方向の破断強力
は50kgf/5cm以上であることが望ましい。経緯
10%伸長時応力が30kgf/5cmを越える場合着
座感が固く好ましくなく、逆に10%伸長時応力が極端
に低い場合にも沈み込み量が大きく良好な着座姿勢が保
てないので好ましくない。よって10%伸長時の経緯各
方向の応力は3〜20kgf/5cmの範囲にあること
が望ましい。また、経緯両方向の破断強力が50kgf
/5cm未満である場合、強力不足による生地破損の問
題が発生しやすくなるので好ましくない。よって破断強
力は高ければ高い程耐久性の面では好ましいが同時にコ
ストも高くなる方向となるので使用目的に応じ適宜設計
されるのが望ましい。
【0012】また、ポリエーテルエステル系弾性糸が芯
鞘型複合弾性糸であること、ポリエーテルエステル系弾
性糸が隣接する糸と融着していること、ポリエーテルエ
ステル系弾性糸に難燃剤及び/又は耐光剤が付与されて
いること、更にはポリエーテルエステル系弾性糸の16
0℃乾熱収縮率がポリエステル系繊維糸条の乾熱収縮率
よりも5〜50%高いことが望ましい。ポリエーテルエ
ステル系弾弾性糸が芯鞘型複合弾性糸であり、隣接する
糸と融着していると編み地形態が安定し、更に難燃剤及
び/又は耐光剤が付与されていると品質を向上させるこ
とが出来るので何れも好ましい方向となる。
【0013】尚、ポリエーテルエステル系芯鞘型弾性糸
の融点差は大きい方が熱接着の際の取り扱い性に優れる
が、紡糸性の問題により60〜20℃、好ましくは50
〜30℃の融点差を有する様、芯側の融点を高くするの
が好ましい。また、ポリエーテルエステル系単成分型弾
性糸を構成するポリエーテルエステル系弾性糸の融点は
150〜200℃、芯鞘型複合弾性糸の場合は芯成分の
融点を150〜200℃とし鞘成分の融点をそれよりも
60〜20℃低めに設計する。また、芯鞘の構成比率は
糸断面積比で芯成分50%以上、好ましくは70〜95
%であり、熱融着処理は鞘側の融点よりも10〜40℃
高い温度で行うことが好ましい。
【0014】また、難燃剤としてはメラミンシアヌレー
トを添加したり燐共重合体を用いる方法が知られている
がこれに限定されるものではなく、添加量はポリエーテ
ルエステル系弾性糸構成成分100重量部に対し1〜3
0重量部の範囲が好ましい。また耐光剤もカーボンブラ
ック等の添加による処方等が知られているがこれに限定
されるものではなく、添加量はポリエーテルエステル系
弾性糸構成成分100重量部に対し0.1〜5重量部の
範囲が好ましい。尚、160℃乾熱収縮率がポリエステ
ル系繊維糸条の乾熱収縮率よりも5〜50%高いと、後
の成形性を向上させることが出来るので好ましい。
【0015】また、これらの編地はポリエーテルエステ
ル系弾性糸を2枚筬以上からなる経編機の後筬に、ポリ
エステル系繊維糸条が前筬に用いられて製編されるこ
と、望ましくは経編機の少なくとも前筬2枚にポリエス
テル加工糸からなる先染め糸が用いられ、意匠性が付与
されて製造されていることが好ましい。このことによっ
て長時間の使用に耐えうるソフトな着座感の向上、各人
の嗜好にあった意匠性の提供が可能となる。
【0016】そしてポリエーテルエステル系弾性糸の一
部乃至全部が一針振りの組織で挿入されていること、ポ
リエーテルエステル系芯鞘型複合弾性糸とポリエーテル
エステル系単成分弾性糸とが交互に配されて製編される
こと、そして製編後ポリエーテルエステル系芯鞘型複合
弾性糸の鞘側の融点以上、芯側の融点未満の温度で熱処
理し隣接する糸どうしを熱接着させること等、の製造方
法を採用するとより編地形態が安定し品質が向上するの
で望ましい。
【0017】ポリエーテルエステル系弾性糸の一部乃至
全部が一針振りの組織で挿入されている事により弾性糸
の伸縮特性が直接布帛特性に反映されやすくなり、回復
性も良好になるので好ましい。また、場合によっては後
筬に比較的細デニールのポリエーテルエステル系弾性糸
を2針間以上の振り幅で挿入すれば面状の伸長回復特性
を有する布帛となりより好ましい。また、ポリエーテル
エステル系芯鞘型複合弾性糸とポリエーテルエステル系
単成分弾性糸とが交互に配されて製編されることによっ
て目止め効果が強くなりすぎず適当な範囲となりクッシ
ョン性が良くなる。構成比率は交互配列が望ましいが
3:1〜1:3の範囲であれば同様の効果が得られる。
【0018】そしてこれららは製編後ポリエーテルエス
テル系芯鞘型複合弾性糸の鞘側の融点以上、芯側の融点
未満の温度で熱処理し隣接する糸どうしを熱接着させる
製造方法により形態の安定したクッション性の良い布帛
を得ることが出来る。尚、熱処理は鞘部の融点よりも1
0〜40℃高い温度で処理することが望ましい。
【0019】また編地をフレームに四方を緊張固定し、
その後ポリエーテルエステル系弾性糸の融点未満の熱を
加えてセットする方法を用いると作業効率の大幅な向上
が図られる。尚、ここで言う編み地とはトリコット若し
くはラッセル機等の経編機を用い作製された経編み地と
するのが好ましいがこれに限定されるものでは無い。ま
た本発明に係わる布帛の伸長回復特性は10%伸長時、
24時間経過後で90%以上、更に好ましくは95%以
上回復する物であることが望ましい。
【0020】
【実施例】以下、実施例によって本発明を詳細に説明す
る。尚、本発明中の物性、評価は以下の方法で求めた。
【0021】1.布帛強伸度 オリエンテック社製テンシロン引張試験機を使用し試料
長200mm、試験片の幅50mm、引張速度100m
m/minで測定した。そして得られたチャートから破
断時の強伸度及び10%伸長時の応力を求めた。更に定
点をマーキングした新しい試料をセットしチャートから
読み取られた10%伸長時の応力を加えた後常温で放置
し、24時間経過後の伸長回復特性の評価を行った。
【0022】2.沈み量(撓み量)測定 常温にて40cm角の鉄製フレームに弛みがない状態で
試料を固定後、熱風乾燥機中170℃×1分の条件で熱
処理を実施。その後、フレーム中心部とロードセルに固
定されている半径10cmの円盤状圧縮治具との中心が
一致する様位置決めを行った後、45kgfの応力をか
けその時の沈み量を測定した。尚、良好な沈み量は20
〜60mmの範囲内である。
【0023】3.融点測定 セイコー電子工業社製のSSC5200型の示差走査熱
量計を使用し、窒素流量40cc/分、昇温速度20℃
/分で溶解ピーク温度を測定した。
【0024】(実施例1)カールマイヤー社製、5枚筬
からなる9Gラッセル機(RMー6F)を用い、前筬3
枚に表ー2記載のポリエステル糸条を用い意匠性の表
現、着座感の向上を図り、後筬2枚に表ー1記載の弾性
糸を用い伸長回復性の機能付与を狙った編物を作製し本
文中に記載した方法で沈み量等の評価を実施した。尚、
伸長回復性の向上を図る為L4の後筬には2000デニ
ールの弾性糸を2本引き揃えで一針間の振り巾で挿入
し、緯方向の伸長回復機能を付与する為、L5の後筬で
比較的細デニールの弾性糸を四針間で振らす組織を組ん
だ。(図1、図2参照)得られた編物はインテリア用座
席シートとして良好な外観と着座感を有する物であっ
た。尚、回復特性評価は10%伸長後24時間で90%
以上回復する物を良好とし、着座感は被験者の官能評価
を以て評価した。(表3参照)
【0025】(実施例2)同様にカールマイヤー社製、
5枚筬からなる9Gラッセル機(RMー6F)を用い、
前筬3枚に表ー2記載のポリエステル糸条を用い意匠性
の表現、着座感の向上を図りつつ後筬2枚に表ー1記載
の弾性糸を用い伸長回復性の機能付与を狙った編物を作
製した後、本文中に記載した方法で沈み量等の評価を実
施した。尚、伸長回復性の向上を図る為実施例1同様、
L4の後筬には2000デニールの弾性糸を2本引き揃
えで一針間の振り巾で挿入し、緯方向の伸長回復機能を
付与する為、L5の後筬で比較的細デニールの弾性糸を
四針間で振らす組織を組んだ。(図1、図2参照) 得られた編物を金属製のフレームに四方を緊張固定し、
170℃×1分の熱処理を施した。得られたシートは安
定した布帛形態を有しインテリア用座席シートとして良
好な外観と着座感を有する物であった。(表3参照)
【0026】(実施例3)同様にカールマイヤー社製、
5枚筬からなる12Gラッセル機(RMー6F)を用
い、前筬3枚に表ー2記載のポリエステル糸条を用い意
匠性の表現、着座感の向上を図りつつ後筬2枚に表ー1
記載の弾性糸を用い伸長回復性の機能付与を狙った編物
を作製した後、本文中に記載した方法で沈み量等の評価
を実施した。尚、伸長回復性の向上を図る為実施例1同
様、L4の後筬には2000デニールの弾性糸を2本引
き揃えで一針間の振り巾で挿入し、緯方向の伸長回復機
能を付与する為、L5の後筬で比較的細デニールの弾性
糸を四針間で振らす組織を組んだ。(図1、図2参照) 得られた編物を金属製のフレームに四方を緊張固定し、
170℃×1分の熱処理を施した。得られたシートは芯
鞘型複合弾性糸が全面に挿入されている為、目ずれの無
い安定した布帛形態を有しインテリア用座席シートとし
て良好な外観と着座感を有する物であった。(表3参
照)
【0027】(比較例1)同じくカールマイヤー社製、
5枚筬からなる9Gラッセル機(RMー6F)を用い前
筬3枚に実施例同様のポリエステル糸条を用いた他、後
筬2枚に表ー2記載の弾性糸同等のデニールを有するポ
リエステル糸条を実施例同様の組織で編製し、本文中に
記載した方法で沈み量等の評価を実施した。得られた編
物はインテリア用座席シートとして良好な外観を有する
ものの弾性糸が挿入されておらず、ウレタン等のクッシ
ョン材も使用していないので伸長回復性の無い、へたり
の大きなシートとなってしまった。(表3参照)
【0028】(比較例2)同じくカールマイヤー社製、
5枚筬からなる9Gラッセル機(RMー6F)を用い、
前筬2枚に表1記載の弾性糸、後ろ筬3枚に表2記載の
ポリエステル糸条を配し編物を作製した後、本文中に記
載した方法で沈み量等の評価を実施した。尚、伸長回復
特性を付与する為L2の弾性糸は一針間の振り巾で挿入
し、緯方向の伸長回復特性を付与させる為L1の弾性糸
は四針間の振り巾で挿入する組織とした。(図3、図4
参照) 得られた編物はインテリア用座席シートとして意匠性に
乏しく、直接弾性糸が人体に触れる割合が高い為、着座
感の硬い長時間の使用に向かないシートとなった。(表
3参照)
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】
【発明の効果】本発明によると、近年環境汚染等で問題
視されている従来型のウレタンクッション材を使用せず
とも良好なクッション性能と着座感が得られ、個人の嗜
好に合う意匠性の付与されたリサイクル可能な椅子張り
用若しくは車両用伸縮性編地、その製造方法及びシート
成形方法を提供することを可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の編組織図の一例。
【図2】本発明の糸入れ配置図の一例。
【図3】比較例2の編組織図。
【図4】比較例2の糸入れ配置図。
【符号の説明】
L1:第1筬、L2:第2筬。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 破断伸度(DE)が50〜200%、ト
    ータルデニールが200〜6000デニール、160℃
    乾熱収縮率(SHD)が12〜60%であるポリエーテ
    ルエステル系弾性糸が後筬に、トータルデニールが10
    0〜3000デニールのポリエステル系繊維糸が前筬に
    配されてなる編地であって、編地の経緯10%伸長時応
    力が30kgf/5cm以下、経緯両方向の破断強力が
    50kgf/5cm以上であることを特徴とするインテ
    リア用伸縮性編地。
  2. 【請求項2】 ポリエーテルエステル系弾性糸が芯鞘型
    複合弾性糸であることを特徴とする請求項1記載のイン
    テリア用伸縮性編地。
  3. 【請求項3】 ポリエーテルエステル系弾性糸が、隣接
    する糸と融着していることを特徴とする請求項1記載の
    インテリア用伸縮性編地。
  4. 【請求項4】 ポリエーテルエステル系弾性糸に難燃剤
    及び/又は耐光剤が付与されていることを特徴とする請
    求項1記載のインテリア用伸縮性編地。
  5. 【請求項5】 ポリエーテルエステル系弾性糸の160
    ℃乾熱収縮率(SHD)がポリエステル系繊維糸条の1
    60℃乾熱収縮率(SHD)よりも5〜50%高いこと
    を特徴とする請求項1記載のインテリア用伸縮性編地。
  6. 【請求項6】 2枚筬以上からなる経編機の後筬にポリ
    エーテルエステル系弾性糸を、前筬にポリエステル系繊
    維糸条を配して製編することを特徴とするインテリア用
    伸縮性編地の製造方法。
  7. 【請求項7】 少なくとも前筬2枚にポリエステル加工
    糸からなる先染め糸を配して製編することを特徴とする
    請求項6記載のインテリア用伸縮性編地の製造方法。
  8. 【請求項8】 ポリエーテルエステル系弾性糸の一部乃
    至全部が一針振りの組織で挿入されていることを特徴と
    する請求項6記載のインテリア用伸縮性編地の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 ポリエーテルエステル系弾性糸として芯
    鞘型の複合弾性糸と単成分の弾性糸とが交互に配して製
    編することを特徴とする請求項6記載のインテリア用伸
    縮性編地の製造方法。
  10. 【請求項10】 製編後ポリエーテルエステル系芯鞘型
    複合弾性糸の鞘側の融点以上、芯側の融点未満の温度で
    熱処理することを特徴とする請求項6記載のインテリア
    用伸縮性編地の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の編地をフレームに四方
    を緊張固定し、その後ポリエーテルエステル系弾性糸の
    融点未満の熱を加えてセットすることを特徴とするイン
    テリア用伸縮性編地のシート成形方法。
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